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JP4212168B2 - 被測定物の測定方法及びその装置 - Google Patents

被測定物の測定方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
木発明は、被測定物の測定方法及びその装置、更に詳細には、ライン光を用い光切断法に基づいて被測定物を三次元測定する被測定物の測定方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品が搭載される基板には、電子部品と配線を導通させるためにクリーム半田が印刷されている。この印刷されたクリーム半田の形状を測定するために、光切断法を用いた三次元測定が行なわる。光切断法は、細いスリット状の光束で対象物(クリーム半田)表面を切断するように照射し、表面に生じる切断線の形状から被測定物の表面形状あるいは表面凹凸を測定するもので、その構成の一例が図1に示されている。
【0003】
図1において、光源であるライン光発生器21から発生したライン光22は、斜め上方から所定の角度で被測定物23に投光され、被測定物23の表面に形成された面形状に沿ってできた像が垂直上方よりCCDカメラ24で撮影される。CCDカメラで撮影した画像はCCDカメラ制御器25でA/D変換され、画像取込み器26で取り込まれる。そして、その取り込まれたデータは次の座標演算装置27によって被測定物23の三次元座標に変換される。クリーム半田印刷機に組込んで使用するような、クリーム半田高さ測定装置においては、図1の点線で囲まれた部分(測定ユニット)が、XY移動ガントリーに組み込まれる。
【0004】
このような構成で、クリーム半田印刷機に、印刷用の配線基板が搬入されると、配線基板とステンシルの位置決め完了後に、配線基板のパッド面にクリーム半田が印刷される。配線基板のパッド面への印刷が完了した後に、XY移動ガントリーによって、初期待避位置から、目的とする測定位置まで、上述の測定ユニットが移動される。そして配線基板上のパッド面上のクリーム半田形状に沿って形成されたライン光22の像が、CCDカメラ24によって撮像される。測定ユニットはその後初期退避位置に再び移動され、その位置で退避する。
【0005】
以上の撮像データから、配線基板のパッド面の高さ方向の重心位置座標と、クリーム半田部の高さ方向の重心位置座標が計算される。そして、配線基板のパッド面の高さ方向の重心位置座標とクリーム半田部の高さ方向の重心位置座標の差し引きから、配線基板のパッド面を基準として、印刷後のクリーム半田部の高さが算出され、各パッド面にわたるクリーム半田部の平均高さが算出される。三次元形状を得るためには、光切断位置を変えた複数のデータが必要となる。例えば長さが2mmのパッドに印刷されたクリーム半田の三次元形状を得るために、50μmのピッチで光切断を行うとする。この場合は、クリーム半田印刷後に、クリーム半田の形状に沿ってできたライン光の像を、CCDカメラで、光切断の位置を変えながら40回撮像する必要がある。すなわち光切断一本の切断毎に測定ユニットを微小移動させることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような、従来装置において、光切断の位置を微小に変える場合、CCDカメラが搭載された重い測定ユニットを移動しなければならず、XY移動ガントリーに対しては、目的とする測定位置までのスキップ機能と、測定目的位置での微小移動という二つの機能を持たせねばならず、XY移動ガントリー駆動用のサーボ系が、複雑になるという問題点があった。
【0007】
また、クリーム半田の平面形状、すなわち二次元形状の凹凸を詳しく解析する場合にも、細かな光切断ピッチとなるように、測定ユニットを微小移動させて、多数の撮像を行なわなければならないので、測定時間がかかる、という問題点があった。
【0008】
従って、本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、クリーム半田のような被測定物を安価な構成で確実に三次元測定することが可能な被測定物の測定方法及び装置を提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光切断法に用いるライン光をて被測定物の二次元形状と高さを測定する被測定物の測定方法であって、ライン光の光源を点灯したままライン光を連続的に走査して、ライン光による照明で光切断法によらずに被測定物の二次元形状を測定し、ライン光の光源を間隔を空けて粗いピッチで間欠的に点灯しながらライン光を走査して、光切断法により被測定物の高さを測定することを特徴としている。
【0010】
このような構成では、ライン光の光源を点灯したままライン光を連続的に走査して、ライン光による照明で光切断法によらずに被測定物の二次元形状を測定するようにしているので、一回のライン光の走査で二次元形状を撮像することができ、光切断法だけで二次元形状を捕らえるよりも、画像解析を短時間で終了することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0012】
図2は、本発明の1実施形態に係わる三次元測定装置の構成を示す斜視図であり、図3はその側面図である。各図において、レーザダイオード1から射出されるレーザ光は、コリメートレンズ2により平行光束にされ、フォーカシングレンズ3、投光ミラー4を介してラインジェネレータレンズ5に入射する。ラインジェネレータレンズ5によりレーザ光は、被測定物(クリーム半田ないしそれが印刷される基板面)11にライン光9として投光され、そのライン光の像がCCDカメラ6により撮像される。フォーカシングレンズ3、投光ミラー4並びにラインジェネレータレンズ5は、投光ユニット7として構成され、リニアアクチュエータ8により矢印10に示した方向に往復動される。
【0013】
レーザダイオード1の接合面は被測定物である基板面と平行になるように構成されており、その光はコリメートレンズ2で集光され平行光となる。フォーカシングレンズ3はこの平行光をスポット光となるように絞り込み、フォーカシングレンズ3からの光は、投光ミラー4により垂直軸と45度の角度をなすように曲げられる。フォーカシングレンズ3は被測定物11上で、小さなスポット径を結ぶように作用するが、フォーカシングレンズ3から被測定物11への光路の途中に置かれたラインジェネレータレンズ5の作用により、一方向に引き伸ばされてライン光となる。このようにしてレーザ光は、幅15〜20μm(本実施形態では14μm)、長さlOmmのライン光9として被測定物11に投光され、被測定物からの拡散反射光が、CCDカメラ6により撮像される。
【0014】
リニアアクチュエータ8は、その軸を前後に直線運動する作用を持っていて、その軸にはフオーカスシングレンズ3、投光ミラー4並びにラインジェネレータレンズ5からなる投光ユニット7が取付けられており、コリメートレンズ2によって形成された平行光線に向かって投光ユニット7が、矢印10で示したように、前後直線運動をする。平行光線に向かって前後に直線運動を行っても、フォーカシングレンズ3の結像作用には影響を及ぼさないから、被測定物11には常に一定の幅のライン光が結像される。そして、このライン光の像が真上に取り付けられたCCDカメラ6によって撮像される。CCDカメラ6の視野は6mm×6mmで、ノンインターレースであり、またリニアアクチュエータ8のストロークは10mmである。
【0015】
図3において、投光ユニット7は右端から左に、一定速度4.8mm/secで移動させる。CCDカメラ6の視野内の所定の個所に投光出来る位置に来た時に、レーザダイオード1を2msec間点灯する。これによる撮像画像を図4に示す。図4において、ラインアクチュエータ8が移動にしてP1〜P3の光切断の位置に移動したときに、それぞれレーザダイオードが点灯され、パッド面30bから突出したクリーム半田30aがライン光により光切断され撮像されている状態が示されている。
【0016】
このように、リニアアクチュエータ8を微小移動させながらクリーム半田の形状に沿ってできたライン光の像を、CCDカメラで、光切断の位置を変えながら多数撮像して、各データから、例えば、図1に示したような座標演算器を用いて、配線基板のパッド面30bの高さ方向の重心位置座標と、クリーム半田部30aの高さ方向の重心位置座標を計算し、各重心位置座標の差し引きから、配線基板のパッド面を基準として、印刷後のクリーム半田部の高さを算出する。そして各パッド面にわたるクリーム半田部の平均高さを算出する。
【0017】
一方、クリーム半田の平面形状、すなわち二次元形状の凹凸を詳しく解析する場合には、光切断ピッチを高さを測定した場合よりも狭くする必要がある。しかしながら、そのようにピッチを狭くすると光切断線が重なってしまうので、光切断開始位置をずらせながら光切断線が重ならない荒いピッチの光切断で画像をいくつも撮像する必要がある。これにより撮像時間がかかるので、本発明では、高さ測定のときのようにレーザ光源を間欠的に点灯するのではく、レーザ光源を点灯したままライン光を走査して二次元画像を撮像している。
【0018】
図5に示すのが、このようにしてレーザ光源を連続的に点灯してライン光を走査したときに得られる二次元画像であり、輝度の非常に低い部分が基板のレジスト面、輝度の非常に高い部分がパッド面、その中間のハーフトーンの部分がクリーム半田の面である。ちなみに、図6はLEDによる同軸落射照明によって図5と同一のものを撮像したものであるが、画像にはノイズが多く、レジスト部、パッド部、半田部の見分けもつきにくく、本来不必要なレジスト面のしわまで映し出されており、撮像後のデータの処理が非常に困難である。
【0019】
図5に示した二次元画像は、二値化処理を行うか、あるいはアナログデータのままで外形トレース等の手法により二次元形状の凹凸が解析される
【0020】
このように、本発明では、一回のライン光走査で、二次元形状を撮像して画像データ処理できるので、全て光切断で撮像して二次元形状を捕らえるのに比べてはるかに短時問ですむこととなった。ライン光の斜め投光を走査して撮像することは、視野全体に斜め方向からコリメートした光を投光して撮像するのと同一であるから、非常に均質な画像を取得することができる。
【0021】
なお、上述した実施形態では、光源としてレーザダイオードからなるレーザ光源を用いたが、LEDのような光源を用いても実現可能である。しかしながらLEDはレーザダイオードに比して光量が低く減衰しやすいために、複数個のLEDを用いて積分光学系により均質な光としなければならないので、当用途においてはレーザダイオードの方がはるかに優れている。
【0022】
また上述した例では、クリーム半田の二次元形状を認識したが、基板位置の基準となる基板マークの二次元形状の認識も本方式で行うことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、光切断法に用いるライン光をして被測定物の二次元形状と高さを測定する場合、ライン光の光源を点灯したままライン光を連続的に走査して、ライン光による照明で光切断法によらずに被測定物の二次元形状を測定するようにしているので、光切断法だけで二次元形状を捕らえるよりも、一回のライン光の走査で二次元形状を撮像することができ、画像解析を短時間で終了することができる。
【0024】
また、二次元画像を撮像するために別の光源を設けることなく、光切断用の光源を利用して撮像できるので安価な構成となる。
【0025】
さらに、ライン光を斜めに投光してそのライン光を走査して撮像しているので、視野全体に斜め方向からコリメートした光を投光して撮像するのと同一の効果が得られ、非常に均質な画像を取得することができ、画像処理が容易になるとともに、測定精度を高めることができる。特に、広い面積の被測定物にレーザ光を投光照明すると、干渉縞が発生して均質な画像は得られないが、本発明では、ライン光を細く絞って投光照明するものであり、干渉縞の発生はなく均質な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による測定装置の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】光切断法で撮像したクリーム半田の画像を示す説明図である。
【図5】レーザダイオードを連続点灯してライン光を走査した場合に得られるクリーム半田の基板上に形成された微細なパターンの写真である。
【図6】LEDによる同軸落射照明によって得られるクリーム半田の基板上に形成された微細なパターンの写真である
【符号の説明】
1…レーザダイオード
2…コリメートレンズ
3…フォーカシングレンズ
5…ラインジェネレータレンズ
6…CCDカメラ
7…投光ユニット
9…ライン光
11…被測定物

Claims (7)

  1. 光切断法に用いるライン光をて被測定物の二次元形状と高さを測定する被測定物の測定方法であって、
    ライン光の光源を点灯したままライン光を連続的に走査して、ライン光による照明で光切断法によらずに被測定物の二次元形状を測定し、
    ライン光の光源を間隔を空けて粗いピッチで間欠的に点灯しながらライン光を走査して、光切断法により被測定物の高さを測定することを特徴とする被測定物の測定方法。
  2. ライン光走査中のライン光の投光角度が一定であることを特徴とする請求項1に記載の被測定物の測定方法。
  3. 被測定物の二次元形状を測定するときに用いられるライン光と、高さを測定するときに用いられるライン光が同じ光源から得られることを特徴とする請求項1または2に記載の被測定物の測定方法。
  4. 光切断法に用いるライン光をて被測定物の二次元形状と高さを測定する被測定物の測定方法であって、
    前記ライン光で被測定物を照明する手段と、
    ライン光の光源を点灯したままライン光を連続的に走査して、ライン光による照明で光切断法によらずに被測定物の二次元形状を測定する手段と、
    ライン光の光源を間隔を空けて粗いピッチで間欠的に点灯しながらライン光を走査して、光切断法により被測定物の高さを測定する手段と、
    を有することを特徴とする被測定物の測定装置。
  5. ライン光走査中のライン光の投光角度が一定であることを特徴とする請求項4に記載の被測定物の測定装置。
  6. 被測定物の二次元形状を測定するときに用いられるライン光と、高さを測定するときに用いられるライン光が同じ光源から得られることを特徴とする請求項4または5に記載の被測定物の測定装置。
  7. 前記ライン光がレーザダイオードからなるレーザ光源から発生されることを特徴とする請求項4から6までのいずれか1項に記載の被測定物の測定装置。
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