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JP3921285B2 - コンテナ用立体自動倉庫 - Google Patents

コンテナ用立体自動倉庫 Download PDF

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JP3921285B2
JP3921285B2 JP28439897A JP28439897A JP3921285B2 JP 3921285 B2 JP3921285 B2 JP 3921285B2 JP 28439897 A JP28439897 A JP 28439897A JP 28439897 A JP28439897 A JP 28439897A JP 3921285 B2 JP3921285 B2 JP 3921285B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナ用立体自動倉庫に関する。さらに詳しくは、港湾やヤードなどで、コンテナの保管に供される自動倉庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンテナを直積みすると、下に置かれているコンテナの取出しやコンテナの管理が複雑になるため、近年では立体保管が進められつつある。
一般に立体自動倉庫は、多段高層棚と、スタッカクレーンまたは天井クレーン等の荷役手段、入出庫用の設備、およびこれらの制御装置と在庫管理装置で構成されている。
荷役手段としてスタッカクレーンを用いたものは特開平5−278863号があり、天井クレーンを用いたものは特開平5−338722号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術は、いずれもスタッカクレーンや天井クレーン等の荷役手段が1台であるため、一つのコンテナの搬送移載が完了しないと、つぎのコンテナの搬送移載に移れないため、サイクルタイムが長くなるという問題がある。
さらに、前記スタッカクレーン方式では、重量物の搬送のため機体重量が重くなり、機体剛性が低いためコンテナのような重量物を高速で搬送できないという欠点があり、前記天井クレーン方式では、移載のためのスプレッダを特殊化するため吊具重量が重くなり、構造が複雑となり、移載のための動作が複雑で時間がかかるという問題がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑み、入出庫に要する時間を短縮し高速搬送が可能で、運用効率を高めたコンテナ用立体自動倉庫を提供することを目的とする。
また、本発明は、特殊構造のスプレッダを必要とせず、吊具の軽量化、構造簡単化を図り、信頼性を向上させたコンテナ用立体自動倉庫を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1のコンテナ用立体自動倉庫は、格納層を上下に複数段設け、各格納層にはコンテナを収容する格納棚が複数個長手方向に設けられた立体格納庫において、該立体格納庫の前面空間、または前記立体格納庫を2列対面させて設けた間の空間を搬送空間とした立体自動倉庫であって、前記搬送空間の上方において長手方向に走行し、上下方向にスプレッダを昇降させる天井走行型トロリーと、前記搬送空間において各格納層に対応付けて長手方向に設けられた走行レール上をコンテナを積載して走行する移載台車と、前記移載台車と各格納棚との間で、コンテナを払い出したり受け入れたりする移載手段とからなり、前記天井走行型トロリーは、前記搬送空間内において、前記移載台車にコンテナを移載したり受け取ることが可能であり、前記移載台車は搬送空間内の任意の格納棚の前面で、前記移載手段によって、コンテナを払い出したり受け取ることが可能であることを特徴とする。
請求項2のコンテナ用立体自動倉庫は、前記立体格納庫の一端部において、前記移載台車を任意の格納層の走行レールの一端から受取り、別の格納層の走行レール上に移し替えるリフターを備えたことを特徴とする。
請求項3のコンテナ用立体自動倉庫は、前記移載手段が、前記移載台車を構成する親台車と、該親台車上に載せられコンテナを積載して横行可能な子台車と、該子台車を横行させるため前記親台車上に設けられた横行レールと、前記格納棚に設けられた横行レールとからなることを特徴とする。
請求項4のコンテナ用立体自動倉庫は、前記移載手段が、前記移載台車に設けられ、コンテナを積載して横送りする車上横送りコンベヤと、各格納棚に設けられ、コンテナを積載して横送りする棚内横送りコンベヤとからなることを特徴とする。
請求項5のコンテナ用立体自動倉庫は、前記移載手段が、前記移載台車に設けられコンテナを横送り方向に押し引きする車上押し引き手段と、各格納棚に設けられ、コンテナの横送りを許容する棚内横送りコンベヤとからなることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明によれば、コンテナを天井走行型トロリーで立体格納庫の搬送空間を搬送し、前記搬送空間と格納棚の間を移載台車で移動させ、コンテナの出し入れができる。このように、コンテナの搬送と収納、払い出しをトロリーと移載台車とで分担して行うので、移載台車がコンテナを移動している間にトロリーは次のコンテナの搬送を行え、入出庫に要する時間を短縮できる。また、格納棚へのコンテナの収納と払い出しを専用の移載手段で行うのでトロリーのスプレッダを特殊構造にする必要がなく、吊具の軽量化と信頼性を達成できる。
請求項2の発明によれば、リフターによって移載台車を上下の格納層間で移し替えることができるので、各格納層の全てに移載台車を置かなくても、必要な格納層に必要な移載台車を移動させれば、コンテナの出し入れができる。このため、移載台車の数を少なくして、設備費を低減することができる。
請求項3の発明によれば、親台車による格納庫長手方向の走行と、子台車による横行によって、任意の格納棚にコンテナを出し入れできるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
請求項4の発明によれば、移載台車上の車上横送りコンベヤと格納棚内の棚内横送りコンベヤとでコンテナの格納棚への出し入れが行えるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
請求項5の発明によれば、移載台車上の押し引き手段と、横送りコンベヤとでコンテナの格納棚への出し入れが行えるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るコンテナ用立体自動倉庫1の正面図、図2は同立体自動倉庫1の側面図、図3はトロリー6の拡大正面図、図4は同トロリー6の拡大平面図、図5は図2の要部拡大図、図6は移載台車9の子台車60が棚内にコンテナcを搬入した状態の平面図、図7は移載台車9の子台車60が棚内にコンテナcを搬入した状態の正面図、図8は移載台車9の拡大正面図、図9は同移載台車9の拡大平面図、図10はリフター13の拡大正面図、図11は同リフター13の拡大平面図である。
【0008】
まず、図1〜2に基づき、本実施形態の立体自動倉庫の基本構成を説明する。
立体自動倉庫1は、1列の立体格納庫2または対面させて設けた2列の立体格納庫2により構成されている。1列の立体格納庫2を用いた場合は、その前面空間がコンテナcを搬送するための搬送空間となり、2列の立体格納庫2を対面させている場合は、その間の空間が搬送空間となる。図示の実施形態は2列の立体格納庫2を対面させた例である。
【0009】
各立体格納庫2は、柱と梁と桁を組み合わせた骨組み構造であり、上下に複数段の格納層3が設けられ、各格納層3には、コンテナcが収納する格納棚4が複数個横並びに設けられている。
【0010】
2列の格納庫2の間の搬送空間の最上端、すなわち立体自動倉庫1の天井には、立体自動倉庫1の長手方向に沿って走行レール5が設けられており、天井走行型トロリー6(以下、トロリー6という)が走行するようになっている。このトロリー6からはコンテナcを吊り下げるためのスプレッダ7が昇降自在に吊り下げられている。
【0011】
また、各立体格納庫2の間の搬送空間における各格納層3に対応付けて、長手方向に走行レール8が設けられており、移載台車9が走行するようになっている。
前記立体自動倉庫1の一端側の上端には張出部11を設け、前記走行レール5を延長し、トロリー6が入出庫口12の上方まで進出できるようにしている。
また、前記立体自動倉庫1の他端側にはリフター13を昇降自在に設け、これに移載台車9を積載して、移載台車9を格納層3から退避させたり、地上に降ろしたり、別の格納層3に移し替えたりできるようにしている。
【0012】
前記移載台車9は各格納層3に1台ずつ割り当てて配置してもよく、格納層3の数より少ない台数の移載台車9を任意の格納層3に配置してもよい。後者の場合、移載台車9が配置されていない格納層3へ移載台車9を移す場合は、前記リフター13によって、移載台車9を移動させればよい。
【0013】
コンテナcの入庫は、入出庫口12に輸送されてきたコンテナcをトロリー6のスプレッダ7で吊り上げ、トロリー6が走行して任意の移載台車9上に積み替え、移載台車9が目的の格納棚4の横まで走行して停車し、そこで後述する移載手段を用いてコンテナcを格納棚4内に格納する。あるいは、目的の格納棚4の横で停車している移載台車9上にトロリー6がコンテナcを搬送して積み落ろし、その後、移載手段によってコンテナcを格納棚4に格納すればよい。コンテナcの出庫は上記と反対の手順によって払い出すとよい。
【0014】
上記の構造によると、移載台車9によってコンテナcを格納している間に、トロリー6は次のコンテナcの搬送作業を行えるので、入出庫に要する時間を短縮できるという利点がある。
また、専用の移載手段によってコンテナcを移載台車9と格納棚4との間で移載するので、トロリー6のスプレッダ7は公知の簡単な構造のものをそのまま使え、吊具が複雑化したり重量が増えるといった欠点をなくし、高速搬送を可能とすることができる。
【0015】
つぎに、本実施形態の自動倉庫1の各部の詳細を説明する。
図3〜4はトロリー6とスプレッダ7の詳細を示している。2aは格納庫2の最上段の構造材であり、この上に前記走行レール5が設置されている。
20はトロリー6の車体で、その下面に4個の車輪21が取り付けられている。この車輪21はモータ22に減速機を介して連結され、その回転によってトロリー6が走行するようになっている。
【0016】
前記車体20の上面には、モータ23とこれによって回転されるドラム24が取り付けられており、ドラム24には、4本のワイヤロープ25が巻付けられている。4本のワイヤロープ25のうち2本のワイヤロープ25はスプレッダ7の前方の吊上げシーブ34に巻き掛けられ、残りの2本のワイヤロープ25は車体20の下面に軸支したガイドシーブ26を経由してスプレッダ7の後方の吊上げシーブ35に巻き掛けられている。このため、ドラム24を正逆回転させることによって、スプレッダ7が昇降させられる。
【0017】
前記スプレッダ7は公知の構成のものであり、中央の固定ビーム31とこれに対して伸縮する伸縮ビーム32と、この伸縮ビーム32の先端に取り付けられコンテナcを吊持するツイストロック部33を有している。上記のスプレッダ7のツイストロック部33をコンテナcに固着し、ワイヤロープ25を巻き上げるとコンテナcを吊り上げることができ、その状態でトロリー6を走行すると、コンテナcを自由に、入出庫口12から任意の移載台車9へ、またその逆順に搬送することができる。
【0018】
図5〜7に基づき、格納棚4と走行レール8の構成を説明する。
格納庫2は、柱41と梁42と桁43とから骨組み構造に結合されており、多数の角形空間である格納棚4が形成されている。各格納棚4における手前と奥側の柱41に渡しかけて腕木44が固定され、さらに、この腕木44は格納棚4の左右両側に設けられ、コンテナcの長手方向両端部下面を支持するようになっている。
【0019】
各格納棚4における左右両側の腕木44より内側において、梁42が前後の桁43間に渡しかけられ、この梁42の上面に横行レール45が設けられている。
移載台車9を走行させる走行レール8は、各柱41に支持梁46を取り付け、その上面に固定されている。
【0020】
図8〜9に基づき、移載台車9を説明する。
前記移載台車9は親台車50と子台車60とから構成されている。親台車50は車体51と走行輪52と駆動モータ53を備え、さらに車体51の上面に横行レール54を設置している。この横行レール54は、格納棚4側の横行レール45と一アライメントで、子台車60が双方の横行レール45、54上を自由に走行できるようになっている。
【0021】
前記子台車60は車体61と横行輪62と駆動モータ63を備えている。さらに、車体61上には昇降テーブル64とその昇降装置65である油圧シリンダやジャッキ等が設けられている。66はリミットスイッチ等の位置検出器であり、親台車50上での停止位置と格納棚4内での停止位置を検出するために設けられている。
【0022】
つぎに、上記移載台車9によるコンテナcの移載要領を説明する。
図5は、移載台車9上にスプレッダ7で吊り下げたコンテナcが置かれた状態である。このとき、コンテナcは子台車60の昇降テーブル64上に置かれている。
図7に示すように、子台車60の昇降テーブル64を昇降装置65で上昇させておき、図6に矢印aで示すように、子台車60を右側へ横行させ、ついで、テーブル64を下降させると、コンテナcを格納棚4中の腕木44上に格納載置することができる。その後、子台車60は左方向へ横行し、親台車50上に帰ると、格納動作は完了する。
【0023】
コンテナcを格納棚4から払い出し出庫させるには、上記の逆手順で、格納棚4から移載台車9への積み替え、トロリー6のスプレッダ7で吊り下げて入出庫口12へ搬送すればよい。
【0024】
図10〜11に基づき、リフター13の詳細を説明する。
格納庫2の最上段の構造材2aは前記張出部11と反対方向にも延長されており、この延長部分の桁2aの上面には、モータ71と、これによって回転されるドラム72が設置されており、ドラム72には4本のワイヤロープ73が巻き付けられている。4本のワイヤロープ73のうち、2本のワイヤロープ73はリフター本体74の前方の左右両側に係止され、残りの2本のワイヤロープ73は桁2aの下面に取り付けたガイドシーブ75を介してリフター本体74の後方の左右両側に係止されている。このため、ドラム72を正逆回転させることによってリフター本体74は昇降させられる。
【0025】
前記リフター本体74は、柱41の側面に固定した縦方向のガイドレール76に案内されて円滑に昇降するようになっている。また、リフター本体74の上面には移載台車9を引き込むためのレール8aが設置されている。
【0026】
なお、前記リフター13には、レール8aを格納庫2のレール8にレベル合わせするための位置決め装置や移載台車9の乗込み確認用センサ等を装備している。また、移載台車9の乗込みは、移載台車9の自走によってもよく、別の駆動手段をリフター本体74側に設け、押し引きするようにしてもよい。
さらに、リフター本体74の昇降装置としては、前記の例に限ることなく、ラックピニオン式など種々の装置を任意に採用することができる。
【0027】
このリフター13によると、ある格納層3の移載台車9をリフター本体74上に引き込み、リフター本体74を昇降させて、別の格納層3内へ移動させることができる。このような使用法が可能なことにより、移載台車9の数を移動層3の数よりも少なくしておき、必要のつど移載台車9を入れ替えるようにしてもコンテナcの入出庫が可能であるので、低コストな立体格納庫を提供することができる。
また、リフター13は、移載台車9を引き込んで、格納層3から退避させたり、修理点検を行ったり、地上に降下させる作業にも用いることができる。
【0028】
つぎに、本実施形態におけるコンテナcの入出庫動作とリフター13の動作を説明する。
[1]コンテナcの入庫動作
(1)コンテナcがトレーラや自走台車、トラバーサ、AGV等により入出庫口まで搬送される。
(2)コンテナcを格納する格納棚4の位置を決定する。通常は、棚管理システムにより自動的に決定される。
(3)コンテナcの搬送ルートが最短距離になるように選定し、退避の必要な移載台車9を移動させる。
(4)トロリー6を入出庫口12上まで走行させ、スプレッダ7でコンテナcをつかみ、コンテナcを吊上げて、格納すべき格納棚4の位置まで、トロリー6を走行させる。
(5)該当格納層3の移載台車9を格納すべき格納棚4の横まで走行させて停車させる。走行レール8上に移載台車9が無い場合は、リフター13により他の格納層3から移載台車9を移動させる。
なお、前記(3)(4)(5)は同時に実行させて、さらなるサイクルタイムの短縮を図る。
(6)トロリー6により搬送されてきたコンテナcを移載台車9上にあずける。ついで、トロリー6は、次のコンテナ搬送のため、入出庫口12に移動する。
(7)コンテナcを移載台車9から格納棚4へ移載する。移載の方法は、上記実施形態では、子台車60を用いているが、後述するような横送りコンベヤや押し引き手段等の任意の手段が用いられる。
(8)コンテナcの格納を終えると、移載台車9は、つぎの格納棚4へ移動する。
【0029】
[2]コンテナcの出庫動作
前記[1]の入庫動作の逆順でコンテナcを出庫させることができる。
【0030】
[3]リフター13の動作説明
(1)リフター13を昇降させ、移動させる移載台車9のある格納層3にレベルを合わせて停止させる。
(2)移載台車9をリフター本体74上の走行レール8a上に乗り込ませる。
(3)移動先の格納層3までリフター本体74を昇降させ、目標の格納層3にレベルを合わせて停止させる。
(4)移載台車9を格納層3の走行レール8上へ移動させる。前記(2)および(4)での移載台車9の移動は、自走方式でも、別の駆動源による移動方式のどちらでもよい。
【0031】
つぎに、本発明の他の実施形態を説明する。
図12は移載手段の他の実施形態を示している。
移載台車9上に車上横送りコンベヤ81を設け、各格納棚4にも棚内横送りコンベヤ82を設けたものである。車上横送りコンベヤ81は移載台車9上の駆動装置(図示省略)で駆動される。棚内横送りコンベヤ82は、格納棚内に設けた専用駆動装置で駆動してもよく、台車側駆動装置で駆動してもよい。台車側駆動装置を用いる場合は、台車側のクラッチ板(図示省略)と格納棚4側のクラッチ板83を対向させて設け、格納棚4側のクラッチ板83を進退可能にし、台車側より駆動力を伝達して横送りコンベヤ82を駆動するようにしてもよい。後者の場合、専用の横送り駆動装置を用いなくてよいので、設備コストを低減できるという利点がある。
【0032】
図13〜14はさらに他の実施形態に係る移載手段を示している。
前記移載台車9上に、車上横送りコンベヤ91と押し引き手段92を取付け、各格納棚4に棚内横送りコンベヤ96を取付けている。押し引き手段92は油圧シリンダ等で構成され基端側を起伏自在にトラニオン93で軸支し、かつ先端側に係止爪94が取付けられている。95は油圧シリンダ92を起伏させる起伏シリンダである。
【0033】
各横送りコンベヤ91、96は、駆動源が不要であり、例えば摺動抵抗の少ないローラコンベヤ等が好ましい。
前記押し引きシリンダ92は両側の格納棚2に対応させて右向きの押し引きシリンダ92aと左向きの押し引きシリンダ92bが設けられている。また、コンテナcに対しては両端部を押し引きできるように2組で1セットとなっている。
【0034】
本実施形態では、押し引きシリンダ92による押し引き作用によって、コンテナcを棚内の支持コンベヤ96上に格納したり、引き出したりすることができる。
すなわち、図14に示すように、移載台車9上のコンテナcを右側の格納棚4に搬入する場合は、押し引きシリンダ92bを伸長させて係止爪94を左側に移動させ、その後起伏シリンダ95を伸ばして係止爪94を上昇させ、コンテナcの左側下端を引掛ける。その後、押し引きシリンダ92bを収縮させる。
すると、コンテナcの左側面は、移載台車9の中心より少し右側まで移動する。ここで押し引きシリンダ92bの係止爪94をコンテナcから外し、つぎに、押し引きシリンダ92aの係止爪94をコンテナcの左側面に押し当てて、押し引きシリンダ92aを伸長させると、コンテナcを右の格納棚4内に入れることができる。
格納棚4からコンテナcを取り出す場合は、押し引きシリンダ92aを伸長させて係止爪94を右側に移動させ、その後起伏シリンダ95を伸ばして係止爪94を上昇させ、コンテナcの左側下端を引掛ける。その後、押し引きシリンダ92aを収縮させる。
すると、コンテナcの左側面は、移載台車9の中心より少し左側まで移動する。ここで押し引きシリンダ92aの係止爪94をコンテナcから外し、つぎに、押し引きシリンダ92bの係止爪94をコンテナcの左側下端に引掛けて、押し引きシリンダ92bを伸長させると、コンテナcを移載台車9上に載置することができる。
【0035】
なお、本発明において、移載手段は上記数例に限られることなく、種々の機構を任意に採用することができる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、コンテナを天井走行型トロリーで立体格納庫の搬送空間を搬送し、前記搬送空間と格納棚の間を移載台車で移動させ、コンテナの出し入れができる。このように、コンテナの搬送と収納、払い出しをトロリーと移載台車とで分担して行うので、移載台車がコンテナを移動している間にトロリーは次のコンテナの搬送を行え、入出庫に要する時間を短縮できる。また、格納棚へのコンテナの収納と払い出しを専用の移載手段で行うのでトロリーのスプレッダを特殊構造にする必要がなく、吊具の軽量化と信頼性を達成できる。
請求項2の発明によれば、リフターによって移載台車を上下の格納層間で移し替えることができるので、各格納層の全てに移載台車を置かなくても、必要な格納層に必要な移載台車を移動させれば、コンテナの出し入れができる。このため、移載台車の数を少なくして、設備費を低減することができる。
請求項3の発明によれば、親台車による格納庫長手方向の走行と、子台車による横行によって、任意の格納棚にコンテナを出し入れできるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
請求項4の発明によれば、移載台車上の車上横送りコンベヤと格納棚内の棚内横送りコンベヤとでコンテナの格納棚への出し入れが行えるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
請求項5の発明によれば、移載台車上の押し引き手段と、横送りコンベヤとでコンテナの格納棚への出し入れが行えるので、円滑にコンテナの受け入れ払い出しが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテナ用立体自動倉庫1の正面図である。
【図2】同立体自動倉庫1の側面図である。
【図3】トロリー6の拡大正面図である。
【図4】同トロリー6の拡大平面図である。
【図5】図2の要部拡大図である。
【図6】移載台車9の子台車60が棚内にコンテナcを搬入した状態の平面図である。
【図7】移載台車9の子台車60が棚内にコンテナcを搬入した状態の正面図である。
【図8】移載台車9の拡大正面図である。
【図9】同移載台車9の拡大平面図である。
【図10】リフター13の拡大正面図である。
【図11】同リフター13の拡大平面図である。
【図12】移載手段の他の実施形態の側面図である。
【図13】移載手段の他の実施形態の側面図である。
【図14】図13の移載手段の平面図である。
【符号の説明】
1 立体自動倉庫
2 立体格納庫
3 格納層
4 格納棚
6 トロリー
7 スプレッダ
8 走行レール
9 移載台車
13 リフター
60 子台車

Claims (5)

  1. 納層を上下に複数段設け、各格納層にはコンテナを収容する格納棚が複数個長手方向に設けられた立体格納庫において、該立体格納庫の前面空間、または前記立体格納庫を2列対面させて設けた間の空間を搬送空間とした立体自動倉庫であって、
    前記搬送空間の上方において長手方向に走行し、上下方向にスプレッダを昇降させる天井走行型トロリーと、
    前記搬送空間において各格納層に対応付けて長手方向に設けられた走行レール上をコンテナを積載して走行する移載台車と、
    前記移載台車と各格納棚との間で、コンテナを払い出したり受け入れたりする移載手段とからなり、
    前記天井走行型トロリーは、前記搬送空間内において、前記移載台車にコンテナを移載したり受け取ることが可能であり、
    前記移載台車は搬送空間内の任意の格納棚の前面で、前記移載手段によって、コンテナを払い出したり受け取ることが可能である
    ことを特徴とするコンテナ用立体自動倉庫。
  2. 前記立体格納庫の一端部において、前記移載台車を任意の格納層の走行レールの一端から受取り、別の格納層の走行レール上に移し替えるリフターを備えたことを特徴とする請求項1記載のコンテナ用立体自動倉庫。
  3. 前記移載手段が、
    前記移載台車を構成する親台車と、該親台車上に載せられコンテナを積載して横行可能な子台車と、該子台車を横行させるため前記親台車上に設けられた横行レールと、
    前記格納棚に設けられた横行レールとからなる
    ことを特徴とする請求項1記載のコンテナ用立体自動倉庫。
  4. 前記移載手段が、前記移載台車に設けられ、コンテナを積載して横送りする車上横送りコンベヤと、各格納棚に設けられ、コンテナを積載して横送りする棚内横送りコンベヤとからなる
    ことを特徴とする請求項1記載のコンテナ用立体自動倉庫。
  5. 前記移載手段が、前記移載台車に設けられコンテナを横送り方向に押し引きする車上押し引き手段と、各格納棚に設けられ、コンテナの横送りを許容する棚内横送りコンベヤとからなる
    ことを特徴とする請求項1記載のコンテナ用立体自動倉庫。
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