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JP3379240B2 - 四端子シャント抵抗 - Google Patents

四端子シャント抵抗

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JP3379240B2
JP3379240B2 JP24664594A JP24664594A JP3379240B2 JP 3379240 B2 JP3379240 B2 JP 3379240B2 JP 24664594 A JP24664594 A JP 24664594A JP 24664594 A JP24664594 A JP 24664594A JP 3379240 B2 JP3379240 B2 JP 3379240B2
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JP
Japan
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shunt resistor
resistance
resistor
terminal
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良行 津野
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント基板上に実
装され汎用インバータの回路電流測定に供されるシャン
ト抵抗に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のシャント抵抗としては図
3の斜視図に例示するものが知られている。なお、図4
はその取り付け状態の概略をも含めて示す前記シャント
抵抗の側面図である。先ず、図3において、3はマンガ
ニン等その抵抗温度係数の小なる帯状抵抗体よりなるシ
ャント抵抗であり、3aはこの抵抗の両端においてL字
形等に折り曲げ形成された抵抗脚部であり、4は図示し
ていないプリント基板における配線用のパターン導体で
ある。また、図4において、6は前記のシャント抵抗3
をその抵抗脚部3aにて前記のパターン導体4に固定接
続するハンダであり、5は前記プリント基板の絶縁基板
である。
【0003】図示の如きシャント抵抗を用いる電流測定
は、この抵抗を通過する電流Im がその既知の抵抗分R
SHにおいて生成する電圧降下分ΔVを高入力インピーダ
ンスの電流測定用回路或いは計器により測定し、Im
ΔV/RSH の関係から所要の電流値を求めるものであ
る。従って、前記シャント抵抗は、その抵抗分RSHに比
し極めて大と見做せる入力インピーダンスを有する電流
測定回路或いは電流計に対する分流器をなすものとな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の如きシャント抵
抗による電流測定を精度良く行うためには、この抵抗を
含め、電流検出信号としての前記電圧降下信号ΔVの取
電点間の通電経路における抵抗値が所要の電流測定精度
に応じて安定していることが必要となる。しかしなが
ら、図3の如き形状をなし図4の如くハンダ付けにより
前記配線用パターン導体にその両脚部で固定接続される
従来形のシャント抵抗においては、前記パターン導体部
からシャント抵抗電圧降下分として取り出した電圧降下
信号には、前記シャント抵抗自体の電圧降下分と共に、
前記シャント抵抗の両端脚部におけるハンダ付け接続部
の電圧降下分が含まれることになる。
【0005】ここに、前記のハンダ部抵抗は、既知のも
のとなされていた前記シャント抵抗固有の抵抗分に対す
る誤差となり、且つ、ハンダ付け作業の仕上がり具合に
より或いはその通電に伴う温度変化により前記ハンダ部
抵抗を所要の電流測定精度に応じて精度良く安定化させ
ることは困難となる。因みに、図3の如き形状をなし図
4の如くプリント基板に実装されたシャント抵抗によ
り、その抵抗電圧降下による電流測定をなす場合、前記
シャント抵抗の固有の抵抗値をRSH,その端部2箇所の
ハンダ接続部の抵抗値の和をRL とし、測定対象電流I
m が前記シャント抵抗に通電された場合に前記パターン
導体部から取り出された電圧降下分をΔVt とすれば、
下記の式(1)が得られる。
【0006】
【数1】 ΔVt =Im (RSH+RL ) =Im SH(1+RL /RSH) ……………(1) 即ち、所要の電圧降下分Im SHに対しRL /RSH
の要補正分が重畳されることになり、若し、前記抵抗値
をRL が前記電流Im の大きさに依存し或いは時間的に
変動するものとなれば、前記シャント抵抗による電流測
定の精度維持は困難なものとなる。
【0007】上記に鑑みこの発明は、前記の如き電圧降
下測定値におけるハンダ接続抵抗分の排除或いは大幅な
低減を可能とし、電流測定精度の向上を簡易且つ安価に
実現可能とするシャント抵抗の提供を目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の四端子シャント抵抗は、 1)請求項1に従い、プリント基板上に表面実装されて
電流測定用に供されるシャント抵抗であって、抵抗温度
係数の小なる帯状の抵抗体よりなり、その電流通電方向
における両端を、L字形等に折り曲げられ且つ前記の電
流通電方向にて切り込まれたスリットにより2分割され
た脚部となし、四端子形状に一体成形されたものとす
る。
【0009】2)請求項2に従い、請求項1記載の四端
子シャント抵抗において、その両端部をなす前記の2分
割脚部に関し、電流通電方向に対して同一側の脚部をそ
れぞれ対となし、一対の脚部を測定対象電流の入口及び
出口用端部となし、他の一対の脚部を高入力インピーダ
ンスの電流測定回路に印加する電流検出信号の取り出し
部となすものとする。
【0010】3)請求項3に従い、請求項2記載の四端
子シャント抵抗において、前記2分割脚部を形成する前
記スリットの切り込み位置は、前記の測定対象電流通電
脚部における通電所要断面積を主体に、前記帯状抵抗体
の幅方向において適宜決定されるものとする。
【0011】
【作用】前記の如き従来の電流測定においては、測定対
象電流がシャント抵抗に生成する電圧降下分として前記
パターン導体部からの取電値を用いており、このため、
前記の式(1)に示す如く、本来の電圧降下分Im SH
に対してRL /RSH倍の要補正分が重畳されていた。
【0012】この発明は、測定した電圧降下信号中の前
記の如き要補正分の排除或いは大幅な低減を図るもので
あって、シャント抵抗と前記パターン導体部との接続部
をなし測定対象電流が通過するシャント抵抗両端ハンダ
付け部の内側において、前記シャント抵抗上の所定の間
隔を置いた2箇所に電圧降下信号取り出し用の端子を、
前記シャント抵抗の前記パターン導体部への取り付け脚
を兼用するものとして設けるものである。
【0013】ここに、前記両端子から取り出された電圧
降下信号は、高入力インピーダンスの電流測定回路或い
は電流計により計測するものとする。従って、前記両端
子と測定用回路或いは計器間に線路抵抗或いはハンダ接
続部の抵抗等が存在しても、これら抵抗値が前記の測定
用回路或いは計器の入力インピーダンスに比し事実上無
視可能なものとなる如く回路設計を行うことにより、前
記シャント抵抗上所定の間隔を置いて設けた2箇所の信
号取り出し位置間において前記測定対象電流が生成する
電圧降下分のみを正確に測定することが可能となる。
【0014】即ち、この発明は、 1)請求項1による如く、プリント基板上にハンダ付け
により表面実装される電流検出素子としてのシャント抵
抗に関し、抵抗温度係数の小なる帯状の抵抗体を用い、
その電流通電方向における両端を、L字形等に折り曲げ
られ且つ前記の電流通電方向にて切り込まれたスリット
により2分割された脚部となし、四端子形状に一体成形
するものである。
【0015】2)請求項2による如く、請求項1記載の
四端子シャント抵抗において、その両端部をなす前記の
2分割脚部に関し、電流通電方向に対して同一側の脚部
をそれぞれ対となし、一対の脚部を測定対象電流の入口
及び出口用端部となし、他の一対の脚部を高入力インピ
ーダンスの電流測定回路に印加する電流検出信号の取り
出し部となすものである。
【0016】3)請求項3による如く、請求項2記載の
四端子シャント抵抗において、前記2分割脚部を形成す
る前記スリットの切り込み位置は、前記の測定対象電流
通電脚部における通電所要断面積を主体に前記帯状抵抗
体の幅方向において適宜決定するものである。
【0017】
【実施例】以下この発明の実施例を図1,図2両図によ
り説明する。ここに、図1はこの発明の請求項1〜請求
項3を包含する実施例を示す四端子シャント抵抗の斜視
図であり、図2は等価回路表示の四端子シャント抵抗を
含む電流測定回路の基本回路図である。
【0018】先ず、図1において、1はマンガニン等そ
の抵抗温度係数の小なる帯状抵抗体よりなる四端子シャ
ント抵抗であり、電流測定部1cを中央とし、その電流
通電方向である長手方向の両端を、請求項1による如
く、それぞれL字形に折り曲げられ且つ前記の電流通電
方向にて切り込まれたスリットにより2分割された端子
兼用の抵抗脚部1aと1bとなし、四端子形状に一体成
形したものである。
【0019】また、2aと2bとは図示していないプリ
ント基板の配線用パターン導体であり、前記の抵抗脚部
1a及び1bとそれぞれ1a−2a,1b−2bの対応
にてハンダ付けにより接続される。ここに、請求項2に
よる如く、前記1a−2aの組み合わせは測定対象電流
の通電経路を形成し、1b−2bの組み合わせは所要の
電圧降下検出信号の取り出し用端子を形成するものであ
る。
【0020】更に、請求項3による如く、前記測定対象
電流の通電経路をなす抵抗脚部1aの幅は前記電流の通
電用所要断面積に応じて決定され、また、前記の検出信
号取り出し用端子1bの幅は、対応する配線パターン導
体2bの幅或いは帯状抵抗体の一体成形加工上の制約を
考慮して決定されるものであり、前記1a,1b両者は
前記帯状抵抗体に設けたスリットにより区分されるもの
である。
【0021】次に、図2に示す如く、四端子シャント抵
抗1は5組の等価抵抗の組み合わせからなるものと見做
すことができる。即ち、前記の抵抗1の中央部にあって
通電電流Im の測定に供される前記電流測定部1cの抵
抗分RSHと、前記電流Im の入出口両部における抵抗脚
部1aの抵抗分RL11 とRL12 と、同様に、前記抵抗脚
部1bの抵抗分RL21 とRL22 とが、前記の抵抗分RSH
を中心に四方に配列された構成をなすものである。な
お、前記各脚部抵抗分RL11 ,RL12 ,RL21 ,RL22
には、前記の脚部と配線用パターン導体間ハンダ接続部
の抵抗分を含むものとする。
【0022】図示の如く、測定対象電流Im が抵抗分R
SHにおいて生成する電圧降下分は、抵抗脚部1bの抵抗
分RL21 とRL22 とを経由して取り出され電流測定回路
における高入力インピーダンスの演算増幅器7へ入力さ
れ所要の測定電流Imdとして検出される。ここに、前記
抵抗分RSHは、四端子シャント抵抗1の形状決定と共に
固定されるものではあるがその値自体を当初から正確に
算定することは困難であり、このため、その値が既知の
電流Im の通電時に前記演算増幅器7のゲイン調整等に
よる電流測定値Imdの事前較正が必要となる。
【0023】図2の如き電流測定回路によれば、電流測
定時、測定対象電流Im の通電路における抵抗分RSH
電圧降下(Im ・RSH)のみが電流測定信号として用い
られ、他部の電圧降下〔Im (RL11 +RL12 )〕は不
要となり、従って、これらの抵抗分RL11 ,RL12 に含
まれる抵抗脚部1aのハンダ接続部の抵抗分の影響は排
除されることになる。
【0024】また、前記増幅器7の入力インピーダンス
を抵抗脚部1bの各抵抗分RL21 ,RL22 に比して極め
て大なるものとなすことにより、前記電圧降下Im ・R
SHの入力経路における前記各抵抗分RL21 ,RL22 の影
響は無視できるものとなり、従って、これら各抵抗分に
含まれる抵抗脚部1bのハンダ接続部の抵抗分の影響も
無視できるものとなる。
【0025】即ち、プリント基板上に実装する電流検出
素子としてのシャント抵抗を図1に示す如き一体成形の
四端子シャント抵抗となし、図2の如く電流測定回路を
構成することによって、前記シャント抵抗の各脚部にお
けるハンダ接続部の抵抗分の影響を排除或いは大幅に低
減することが可能となる。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、プリント基板上に実
装されてインバータの回路電流測定用に供されるシャン
ト抵抗に関して、その通電方向の両端を、それぞれL字
形等に折り曲げられ且つ同方向に切り込まれたスリット
によりそれぞれ適当な幅を以て2分割された脚部とな
し、一体成形により四端子シャント抵抗となし、また前
記の2分割脚部に関し、電流通電方向に対して同一側の
脚部をそれぞれ対となし、その一対を測定対象電流の入
口及び出口用端部となし、他の一対を電流測定回路にお
ける高入力インピーダンス演算増幅器用の入力信号取り
出し部となすことにより、前記の各脚部とプリント基板
の配線パターン導体とのハンダ接続部におけるハンダ部
抵抗の影響を排除するか或いは大幅に低減させることが
可能となり、前記のハンダ部抵抗に起因する電流測定上
の定常的誤差の発生或いは測定誤差の時間的変化等を簡
易且つ確実に防止することができ、電流測定における所
要精度の維持を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すシャント抵抗の斜視図
【図2】等価回路表示のシャント抵抗を含む電流測定回
路の基本回路図
【図3】従来技術の実施例を示すシャント抵抗の斜視図
【図4】図3に対応するシャント抵抗の側面図
【符号の説明】
1 四端子シャント抵抗 1a,1b シャント抵抗1の抵抗脚部 2 プリント基板のパターン導体 2a,2b プリント基板のパターン導体 3 従来のシャント抵抗 3a シャント抵抗3の抵抗脚部 4 パターン導体 5 プリント基板の絶縁基板 6 ハンダ 7 演算増幅器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリント基板に表面実装されて電流測定用
    に供されるシャント抵抗であって、抵抗温度係数の小な
    る帯状の抵抗体よりなり、その電流通電方向における両
    端を、L字形等に折り曲げられ且つ前記の電流通電方向
    にて切り込まれたスリットにより2分割された脚部とな
    し、四端子形状に一体成形されたことを特徴とする四端
    子シャント抵抗。
  2. 【請求項2】請求項1記載の四端子シャント抵抗におい
    て、その両端部をなす前記の2分割脚部に関し、電流通
    電方向に対して同一側の脚部をそれぞれ対となし、一対
    の脚部を測定対象電流の入口及び出口用端部となし、他
    の一対の脚部を高入力インピーダンスの電流測定回路に
    印加する電流検出信号の取り出し部となしたことを特徴
    とする四端子シャント抵抗。
  3. 【請求項3】請求項2記載の四端子シャント抵抗におい
    て、前記2分割脚部を形成する前記スリットの切り込み
    位置は、前記の測定対象電流通電脚部における通電所要
    断面積を主体に、前記帯状抵抗体の幅方向において適宜
    決定されることを特徴とする四端子シャント抵抗。
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