JP3355832B2 - 回路パターンの形成方法及びそのペースト - Google Patents
回路パターンの形成方法及びそのペーストInfo
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Description
の基板に回路パターンを形成する方法及びこのパターン
形成用のペーストに関する。更に詳しくは金属塩を還元
することによりファインラインでファインピッチの微細
な回路パターンを形成するに適した方法及びそのペース
トに関するものである。
のチップ部品の実装密度が高まり、回路パターンもファ
インラインでファインピッチの微細なものが要求され
る。従来、非導電性基板上に導電性の回路パターンを形
成する方法としては、例えば、スクリーン印刷による厚
膜形成方法が知られている。この方法は、熱硬化性樹脂
を有機溶剤に溶かした厚膜ペーストに金属粉末を混合し
て導電性ペーストを調製する工程と、この導電性ペース
トを非導電性基板上に所定のパターンでスクリーン印刷
法により塗布する工程と、このスクリーン印刷した導電
性ペーストを乾燥して非導電性基板にコーティング膜を
樹脂接着する工程と、この樹脂接着したコーティング膜
に無電解めっきを施す工程とを含んでいる。
したときに金属粉末同士が接触し、印刷されたコーティ
ング膜が導電性になり、同時に樹脂によりこのコーティ
ング膜が基板に接着する。しかし、スクリーン印刷で形
成するパターンがファインラインである場合、乾燥時の
ペーストの収縮に起因してパターン切れを発生するおそ
れがあった。このため従来の厚膜形成方法では、パター
ン切れを起こさないようにスクリーン印刷するときに、
パターン幅を少なくとも100μm程度にしておく必要
があった。また、導電性ペーストでパターンを形成した
場合、導電性ペースト中の金属粉末はその比重が大きい
ために自重により沈降してペースト垂れを生じ易い。こ
のためパターン間隔を狭めてファインピッチにすると、
垂れによりパターン同士が短絡する危険性があった。こ
のため従来の厚膜形成方法では、パターン同士が短絡し
ないようにスクリーン印刷するときに、パターン間隔を
少なくとも100μm程度にしておく必要であった。従
って、この方法では、パターン幅及びパターン間隔がそ
れぞれ100μm程度以上のパターンしか形成すること
ができず、結果として回路パターンをファインラインで
ファインピッチの微細なものにすることができなかっ
た。
微細パターンを形成するための「セラミックス基板の回
路形成方法」を特許出願した(特開平4−2499
0)。即ち、この微細パターンの形成方法は、シリコ
ン、鉛、亜鉛、アルミニウム等の金属アルコキシド溶液
中に金、銀、銅、タングステン等の粒径が5μm以下の
金属微粒子を分散し、所定パターンの耐水性又は疎水性
材料からなるマスクを被着したセラミック基板をこの金
属アルコキシド溶液中に浸漬して引上げ、このマスクを
セラミック基板から除去した後、この基板上の非マスク
部に残存したゲルコーティング膜を大気中で800〜9
00℃程度に加熱して焼成する方法である。この方法に
よれば、セラミック基板を金属アルコキシド溶液に浸漬
し引上げると、基板上にゲル酸化物と金属微粒子とから
なるゲルコーティング膜が形成される。次いでマスクを
セラミック基板から除去した後、非マスク部に残存した
ゲルコーティング膜を焼成すると、ゲル状の酸化物は更
に収縮し、通常の酸化物となり、この焼成温度域で軟化
又は溶融し、同時に金属微粒子は焼結される。従って、
パターン幅及びパターン間隔が10〜30μm程度の導
電性の微細パターンをセラミック基板上に強固に形成す
ることができる。
細パターンの形成方法には、5μm以下の金属微粒子を
用意することが困難で、基板を浸漬する際に金属アルコ
キシド溶液中に金属微粒子を均一に分散させておくこと
が難しく、しかも金属微粒子を使用するため製造コスト
が高価となる問題点があった。本発明の目的は、回路パ
ターンをファインラインでしかもファインピッチに形成
することができ、しかも強固に基板に接着できる回路パ
ターンの形成方法及びそのペーストを提供することにあ
る。本発明の別の目的は、金属微粒子を用いずに容易に
かつ安価に回路パターンを形成し得る方法及びそのペー
ストを提供することにある。本発明の更に別の目的は、
適用可能な基板の種類が多い回路パターンの形成方法及
びそのペーストを提供することにある。
に、本発明の回路パターンの形成方法は、有機溶剤に無
機又は有機の金属塩と金属アルコキシドと樹脂とが均一
に溶解してなるペーストを塗布して非導電性基板に所定
のパターンのコーティング膜を形成する工程と、このコ
ーティング膜中に含まれる金属塩を還元剤を含む溶液で
還元してこの金属塩の金属イオンを金属成分としてコー
ティング膜に析出する工程と、金属成分が析出したコー
ティング膜を大気中100〜700℃の温度で熱処理し
て金属アルコキシドを加水分解又は重縮合しその反応生
成物を金属酸化物に変えることによりコーティング膜を
基板に接着する工程と、無電解めっきにより所望の膜厚
を形成する工程とを含む方法である。また、本発明の回
路パターン形成用ペーストは有機溶剤に無機又は有機の
金属塩と金属アルコキシドと樹脂とが均一に溶解してな
り、かつ前記樹脂がアクリル系樹脂、アルキド樹脂、ク
マロン−インデン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、石
油樹脂、イソブチレン樹脂、イソシアネート樹脂、ケト
ン樹脂、メラミン樹脂、オレオ樹脂、フェノール樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、レゾルシノール樹
脂、スチレン樹脂、テルペン樹脂、テルペン−フェノー
ル樹脂、尿素樹脂又はビニル系樹脂である。
ドを溶解した後、この溶液に更に上述した樹脂を加えて
溶解させることにより調製される。このペーストをスク
リーン印刷で所定のパターンに塗布する場合、有機溶剤
100重量%に対して金属塩3〜80重量%、金属アル
コキシド10〜70重量%及び樹脂10〜80重量%が
添加混合される。ペーストの粘度調整は樹脂又は有機溶
剤の各配合量を変えることにより行われる。金属塩が3
重量%未満では還元時に析出する金属成分がコーティン
グ膜全面に現れず、80重量%を越えると溶解しにくく
なる。また金属アルコキシドが10重量%未満ではコー
ティング膜の基板への接着力が十分でなく、70重量%
を越えるとやはり溶解しにくくなる。更に樹脂が10重
量%未満であったり、80重量%を越えるとペーストの
塗工性が悪くなる。
に金属イオンを生じるものであれば、無機の金属塩でも
有機の金属塩でもよい。無機の金属塩とこの金属塩が溶
解する有機溶剤の代表例を表1〜表4に示す。なお、表
中の(微)を付した有機溶剤には該当する金属塩が非常に
わずかしか溶けないことを意味する。
とこの金属塩が溶解する有機溶剤の代表例を表5〜表8
に示す。表中の(微)を付した有機溶剤には該当する金属
塩が非常にわずかしか溶けないことを意味する。
シドは表1〜表8に例示される有機溶剤に可溶なアルコ
キシル基を有するものである。この金属アルコキシドと
しては、シリコンアルコキシド、アルミニウムアルコキ
シド、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシ
ド、リチウムアルコキシド、銅アルコキシド、亜鉛アル
コキシド、鉛アルコキシド、ランタンアルコキシド等が
例示される。特に比較的安価でかつアルコール系有機溶
剤に可溶なSi(OC2H4)4、Al(OCH3)3、Zr(O
CH3)4、Ti(OCH3)4等が好ましい。また本発明の
ペースト成分である上述した樹脂は、表1〜表8に例示
される有機溶剤に可溶な樹脂である。本発明の樹脂は後
工程の熱処理工程で焼失することが必要である。
成 本発明の回路パターンを形成するための非導電性基板
は、後工程の100〜700℃の熱処理で変質又は変形
しないことが必要である。この非導電性基板としては、
有機プラスチック系材料、無機セラミック系材料又は無
機・有機複合系材料がある。有機プラスチック材料とし
ては、紙フェノール、紙エポキシ、ポリイミド、フッ素
樹脂、ポリサルフォナイド等が例示され、無機セラミッ
ク系材料としては、アルミナ、炭化ケイ素、ポロナイト
ライド、窒化ケイ素、結晶化ガラス等が例示され、更に
無機・有機複合系材料としては、石英−エポキシ等が例
示される。また、上記基板に所定のパターンでペースト
を塗布する方法としては、微細なパターンを高精度で印
刷でき、量産性に優れたスクリーン印刷法が好ましい。
コーティング膜は乾燥しても、ペーストの各成分は溶解
しているため、コーティング膜に割れやクラックを生じ
ることはない。
ング膜に金属成分を析出させる方法としては、コーティ
ング膜が形成された基板を還元剤を含む溶液に浸漬する
か、又は還元剤を含む溶液をコーティング膜上に塗布す
る方法がある。次にこの還元剤を析出する金属毎に例示
する。ニッケルを析出させる還元剤としては、次亜リン
酸ナトリウム(NaH2PO2)、ジメチルアミンボラン
((CH3)2HN・BH3)、水素化ホウ素化合物(Na
BH4)、ヒドラジン(N2H4)、ジエチルアミンボラ
ン((C2H5)2HN・BH3)等がある。銀を析出させる
還元剤としては、次亜リン酸ナトリウム(NaH2P
O2)、37%のホルムアルデヒド(HCHO)等があ
る。
ホルムアルデヒド(HCHO)、P−ホルムアルデヒド
(HCHO)、ギ酸(HCOOH)、ジメチルアミンボ
ラン((CH3)2HN・BH3)、次亜リン酸(H3P
O2)、硫酸ヒドラジン((N2H5)2SO4,N2H6S
O4)等がある。パラジウムを析出させる還元剤として
は、次亜リン酸ナトリウム(NaH2PO2)、ジメチル
アミンボラン((CH3)2HN・BH3)、ヒドラジン
(N2H4)、トリエチルアミンボラン((C2H5)3HN
・BH3)、37%のホルムアルデヒド(HCHO)等
がある。
て、無電解ニッケルめっき浴、無電解銅めっき浴、又は
無電解パラジウムめっき浴から金属成分を抜いた浴があ
る。低温でアルカリ性のニッケル還元浴としては、次亜
リン酸ナトリウムの還元剤とピロリン酸ナトリウムとト
リエタノールアミンとを含むものがある。また高温でア
ルカリ性のニッケル還元浴としては、次亜リン酸ナトリ
ウムの還元剤とクエン酸ナトリウムと塩化アンモニウム
とを含むものがある。また酸性のニッケル還元浴として
は、次亜リン酸ナトリウムの還元剤と酢酸ナトリウムと
酢酸鉛とを含むものがある。また水素化ホウ素ナトリウ
ムの還元剤を含むニッケル還元浴は、更に水酸化ナトリ
ウムとエチレンジアミンと硝酸タリウムとを含む。また
n−ジメチルアミンボランの還元剤を含むニッケル還元
浴は、酢酸ナトリウムと酢酸鉛とを含む。また37%の
ホルムアルデヒドの還元剤を含む銅還元浴は、ロッセル
塩と酸化バナジウムとを含む。更に次亜リン酸ナトリウ
ムの還元剤を含むパラジウム還元浴は、塩化パラジウム
とロッセル塩とエチレンジアミンとを含む。
板への接着 金属成分が析出したコーティング膜を大気中100〜7
00℃の温度で10分〜1時間熱処理して金属アルコキ
シドを加水分解又は重縮合し、その反応生成物を金属酸
化物に変えることによりコーティング膜を基板に接着す
る。熱処理は非導電性基板が有機プラスチック系材料の
場合には100〜400℃の範囲で、無機セラミック系
材料の場合には100〜700℃の範囲で、無機・有機
複合系材料の場合には100〜300℃の範囲で、高温
の場合10分〜30分程度で、低温の場合30分〜1時
間程度行われる。熱変質又は熱変形を避けて、しかも金
属アルコキシドを確実に加水分解又は重縮合させるため
である。また熱処理は、大気中の水分により金属アルコ
キシドを加水分解させるために、大気中行われる。上記
熱処理温度及び熱処理時間は基板の種類のみならず、ペ
ーストの成分である金属塩、金属アルコキシド、樹脂等
の種類及び配合量も考慮して最終的に決められる。
i、Cu等の無電解めっきを施すことにより、金属層を
積層する。この場合金属層は下層のパターンと強く密着
して積層される。従って、コーティング膜と金属層から
なる配線のアスペクト比(厚さ/幅)を高めることがで
きる。この際、無電解めっきでは、特にペースト中の金
属塩の金属成分と同じ金属を折出させる必要はない。
有機溶剤に金属塩と金属アルコキシドを混合し溶解した
後、更に樹脂を混合し溶解して得られる。このペースト
では金属塩は金属イオンの状態になっている。図1及
びに示すように、このペーストをスクリーン印刷法等
により所定のパターンで基板上に塗布してコーティング
膜を形成すると、従来のような金属成分が自重で沈降し
てペースト垂れを生じない。図1及びに示すよう
に、コーティング膜を形成した後、このコーティング膜
を還元剤を含む溶液に接触させると、コーティング膜の
金属イオンが還元剤で還元され、金属成分が均一に膜全
体に析出する。これによりパターンを微細にしてもパタ
ーン切れはなく、回路パターンのファインライン化及び
ファインピッチ化を図ることができる。図1〜に示
すように、金属成分が均一に析出したコーティング膜を
有する基板を大気中100〜700℃で熱処理すると、
大気中の水分が基板表面の金属アルコキシドを加水分解
させ、或いは金属アルコキシドに脱アルコールが生じて
重縮合が起きる。同時に熱により反応生成物は金属酸化
物となり、コーティング膜を基板に強固に接着するとと
もに有機溶剤は揮発し、ペーストの粘度調整用の樹脂は
焼失して、所望の回路パターンが得られる。図2(a)
に示すように、基板表面の金属アルコキシド溶液(以
下、単にゾルという)が大気中の水分を接触して加水分
解する。即ち、ゾルのOH基と大気中の水分により基板
表面に出現したOH基とが結合して脱水反応を起こし、
金属酸化物となる。また図2(b)に示すように、基板
表面のゾルのアルコキシル基と基板表面にあるOH基と
が結合して脱アルコールが起こり、金属アルコキシドの
重縮合反応を生じる。この加水分解と重縮合反応により
コーティング膜が基板に強固に接着される。図2におい
て、M及びM’は金属原子である。
る。実施例1〜6及び比較例1は無機の金属塩を用いた
例であり、実施例7〜9及び比較例2は有機の金属塩を
用いた例である。 <実施例1>エタノール100gに硫酸ニッケル3gと
シリコンエトキシド40gを混合して溶解し、この溶液
にフェノール樹脂50gを混合して溶解することにより
ペーストを調製した。このペーストをパターン幅50μ
m、パターン間隔100μmとなるようにスクリーン印
刷によりガラスエポキシ基板の表面に塗布した。スクリ
ーン印刷した後、基板を室温で1時間乾燥して厚さ50
μmのコーティング膜を得た。このコーティング膜が形
成された基板を水素化ホウ素ナトリウムを含む溶液中に
0.5時間浸漬した。浸漬後100℃で0.5時間乾燥
したところ、コーティング膜の表面全体にNi金属が均
一に析出した。この後、基板を大気中200℃の温度で
30分間熱処理した。
ッケル5gとアルミニウムメトキシド30gを混合して
溶解し、この溶液にポリエステル樹脂30gを混合して
溶解することによりペーストを調製した。このペースト
を実施例1と同一条件でスクリーン印刷によりAl2O3
基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した後、基板を
実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコーティング
膜を得た。このコーティング膜が形成された基板を水素
化ホウ素ナトリウムを含む溶液中に0.5時間浸漬し、
実施例1と同様に乾燥したところ、コーティング膜の表
面全体にNi金属が均一に析出した。この後、基板を大
気中700℃の温度で5分間熱処理した。
3gとシリコンエトキシド50gを混合して溶解し、こ
の溶液にフェノール樹脂40gを混合して溶解すること
によりペーストを調製した。このペーストを実施例1と
同一条件でスクリーン印刷によりAl2O3基板の表面に
塗布した。スクリーン印刷した後、基板を実施例1と同
様に乾燥して厚さ50μmのコーティング膜を得た。こ
のコーティング膜が形成された基板を37%のホルムア
ルデヒドを含む溶液中に1.0時間浸漬し、実施例1と
同様に乾燥したところ、コーティング膜の表面全体にA
g金属が均一に析出した。この後、基板を大気中700
℃の温度で5分間熱処理した。
ラジウム5gとジルコニウムメトキシド50gを混合し
て溶解し、この溶液にフェノール樹脂40gを混合して
溶解することによりペーストを調製した。このペースト
を実施例1と同一条件でスクリーン印刷によりポリイミ
ド基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した後、基板
を実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコーティン
グ膜を得た。このコーティング膜が形成された基板を水
和ピドラジンを含む溶液中に1.0時間浸漬し、実施例
1と同様に乾燥したところ、コーティング膜の表面全体
にPd金属が均一に析出した。この後、基板を大気中4
00℃の温度で20分間熱処理した。
10gとチタンメトキシド40gを混合して溶解し、こ
の溶液にフェノール樹脂40gを混合して溶解すること
によりペーストを調製した。このペーストを実施例1と
同一条件でスクリーン印刷によりポリイミド基板の表面
に塗布した。スクリーン印刷した後、基板を実施例1と
同様に乾燥して厚さ50μmのコーティング膜を得た。
このコーティング膜が形成された基板を37%のホルム
アルデヒドを含む溶液中に1.0時間浸漬し、実施例1
と同様に乾燥したところ、コーティング膜の表面全体に
Cu金属が均一に析出した。この後、基板を大気中40
0℃の温度で20分間熱処理した。
銅10gとシリコンエトキシド40gを混合して溶解
し、この溶液にポリエステル樹脂30gを混合して溶解
することによりペーストを調製した。このペーストを実
施例1と同一条件でスクリーン印刷によりガラスエポキ
シ基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した後、基板
を実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコーティン
グ膜を得た。このコーティング膜が形成された基板を3
7%のホルムアルデヒドを含む溶液中に1.0時間浸漬
し、実施例1と同様に乾燥したところ、コーティング膜
の表面全体にCu金属が均一に析出した。この後、基板
を大気中200℃の温度で30分間熱処理した。
ケル3gとシリコンエトキシド40gを混合したが、硫
酸ニッケルは完全に溶けなかった。この混合液にフェノ
ール樹脂40gを混合することによりペーストを調製し
た。このペーストを実施例1と同一条件でスクリーン印
刷によりAl2O3基板の表面に塗布した。スクリーン印
刷した後、基板を実施例1と同様に乾燥して厚さ50μ
mのコーティング膜を得た。このコーティング膜が形成
された基板を水素化ホウ素ナトリウムを含む溶液中に
0.5時間浸漬し、実施例1と同様に乾燥したところ、
コーティング膜の表面にNi金属が不均一に析出した。
この後、基板を大気中500℃の温度で20分間熱処理
した。
示す。またこれらの回路パターンのパターン切れ及びパ
ターン短絡の有無を調べた。これらの結果を表10に示
す。
5gとシリコンエトキシド30gを混合して溶解し、こ
の溶液にポリエステル樹脂30gを混合して溶解するこ
とによりペーストを調製した。このペーストを実施例1
と同一条件でスクリーン印刷によりガラスエポキシ基板
の表面に塗布した。スクリーン印刷した後、基板を実施
例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコーティング膜を
得た。このコーティング膜が形成された基板を37%の
ホルムアルデヒドを含む溶液中に1.0時間浸漬し、実
施例1と同様に乾燥したところ、コーティング膜の表面
全体にCu金属が均一に析出した。この後、基板を大気
中200℃の温度で30分間熱処理した。
0gに酢酸パラジウム5gとアルミニウムメトキシド4
0gを混合して溶解し、この溶液にエポキシ樹脂25g
を混合して溶解することによりペーストを調製した。こ
のペーストを実施例1と同一条件でスクリーン印刷によ
りAl2O3基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した
後、基板を実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコ
ーティング膜を得た。このコーティング膜が形成された
基板をジメチルアミンボランを含む溶液中に1.0時間
浸漬し、実施例1と同様に乾燥したところ、コーティン
グ膜の表面全体にPd金属が均一に析出した。この後、
基板を大気中600℃の温度で7分間熱処理した。
ッケル5gとシリコンエトキシド50gを混合して溶解
し、この溶液にフェノール樹脂40gを混合して溶解す
ることによりペーストを調製した。このペーストを実施
例1と同一条件でスクリーン印刷によりガラスエポキシ
基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した後、基板を
実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコーティング
膜を得た。このコーティング膜が形成された基板を水素
化ホウ素ナトリウムを含む溶液中に0.5時間浸漬し、
実施例1と同様に乾燥したところ、コーティング膜の表
面全体にNi金属が均一に析出した。この後、基板を大
気中200℃の温度で30分間熱処理した。
gとシリコンエトキシド30gを混合したが、酢酸銅は
完全に溶けなかった。この混合液にポリエステル樹脂3
0gを混合することによりペーストを調製した。このペ
ーストを実施例1と同一条件でスクリーン印刷によりポ
リイミド基板の表面に塗布した。スクリーン印刷した
後、基板を実施例1と同様に乾燥して厚さ50μmのコ
ーティング膜を得た。このコーティング膜が形成された
基板を37%のホルムアルデヒドを含む溶液中に1.0
時間浸漬し、実施例1と同様に乾燥したところ、コーテ
ィング膜の表面にCu金属が不均一に析出した。この
後、基板を大気中400℃の温度で20分間熱処理し
た。
に示す。またこれらの回路パターンのパターン切れ及び
パターン短絡の有無を調べた。更にコーティング膜の密
着強度を実施例1と同様の方法で調べた。これらの結果
を表12に示す。
9にはパターン切れ及びパターン短絡が全くなかったの
に対して、比較例1及び比較例2では金属塩がわずかし
か有機溶剤に溶解しなかったため、パターン切れ及びパ
ターン短絡があった。金属成分の析出むらによるものと
推定された。
属塩が溶解したペーストで形成したコーティング膜を還
元剤で還元することにより、ペースト垂れを起こすこと
なく、回路パターンをファインラインでしかもファイン
ピッチに形成することができる。またペースト成分の金
属アルコキシドが加水分解又は重縮合しその反応生成物
が熱処理により金属酸化物に変化することにより、コー
ティング膜を基板に強固に接着できる。特に、従来の微
細パターンの形成方法に比して金属微粒子を用いないた
め、容易にかつ安価に回路パターンを形成することがで
き、熱処理温度も100〜700℃の比較的低温である
ため、本発明の方法に適用可能な基板の種類が多い利点
もある。
チャート。
する図。
Claims (2)
- 【請求項1】 有機溶剤に無機又は有機の金属塩と金属
アルコキシドと樹脂とが均一に溶解してなるペーストを
塗布して非導電性基板に所定のパターンのコーティング
膜を形成する工程と、 前記コーティング膜中に含まれる前記金属塩を還元剤を
含む溶液で還元して前記金属塩の金属イオンを金属成分
として前記コーティング膜に析出する工程と、 前記金属成分が析出したコーティング膜を大気中100
〜700℃の温度で熱処理して前記金属アルコキシドを
加水分解又は重縮合しその反応生成物を金属酸化物に変
えることにより前記コーティング膜を前記基板に接着す
る工程とを含む回路パターンの形成方法。 - 【請求項2】 非導電性基板に回路パターンを形成する
ためのペーストにおいて、有機溶剤に無機又は有機の金
属塩と金属アルコキシドと樹脂とが均一に溶解してな
り、前記樹脂がアクリル系樹脂、アルキド樹脂、クマロ
ン−インデン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、石油樹
脂、イソブチレン樹脂、イソシアネート樹脂、ケトン樹
脂、メラミン樹脂、オレオ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリエステル樹脂、レゾルシノール樹脂、
スチレン樹脂、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹
脂、尿素樹脂又はビニル系樹脂であることを特徴とする
ペースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30456494A JP3355832B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 回路パターンの形成方法及びそのペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30456494A JP3355832B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | 回路パターンの形成方法及びそのペースト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08162737A JPH08162737A (ja) | 1996-06-21 |
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ID=17934517
Family Applications (1)
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