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JP2021079502A - Cmp装置 - Google Patents

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JP2021079502A
JP2021079502A JP2019210059A JP2019210059A JP2021079502A JP 2021079502 A JP2021079502 A JP 2021079502A JP 2019210059 A JP2019210059 A JP 2019210059A JP 2019210059 A JP2019210059 A JP 2019210059A JP 2021079502 A JP2021079502 A JP 2021079502A
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dicing
polishing head
cmp
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JP2019210059A
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桑原 孝好
Takayoshi Kuwabara
孝好 桑原
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】ダイシングフレームに保持されたワークに対してCMP研磨を行うCMP装置を提供する。【解決手段】CMP装置1は、ワークWを貼着するダイシングテープ71が張設された環状のダイシングフレーム70と、研磨ヘッド10に設けられて、ダイシングフレーム70を保持可能な保持機構50と、保持機構50を垂直方向に昇降可能な移動機構60と、保持機構50の内側で研磨ヘッド10に設けられ、ダイシングテープ71を介してワークWを吸着保持可能なチャック40と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、ワークをCMP研磨するCMP装置に関するものである。
半導体製造分野では、シリコンウェハ等(以下、「ワーク」という)を平坦化するCMP装置が知られている。
特許文献1記載の研磨装置は、化学的機械的研磨、いわゆるCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術を適用した研磨装置である。このCMP装置は、研磨ヘッドに装着されたワークをプラテンに押圧してワークを研磨するものである。
特開2016−159385号公報
ところで、薄いワークを搬送等する場合に、ダイシングテープにワークを貼着させてワークを保持するダイシングフレームが用いられることがある。ダイシングフレームの厚み10〜20mm程度であるのに対して、ワークの厚みは0.7mm程度である。
このようなダイシングフレームに保持されたワークをダイシングフレームから取り外すことなくCMP研磨する場合には、ダイシングフレームが干渉して、CMP研磨を行えないという問題があった。
具体的には、従来のCMP装置100は、図9に示すように、研磨ヘッド101が、ヘッド本体102と、ヘッド本体102と共に回転するキャリア103と、キャリア103を囲むように設けられたリテーナリング104と、キャリア103をプラテン105に向かって押す内側エアバッグ106と、リテーナリング104をプラテン105に向かって押す外側エアバッグ107と、を備えている。また、キャリア103とリテーナリング104の下端に保持されたメンブレンシート108との間の隙間に形成されたエア室109に圧縮空気が供給されて、この圧縮空気の圧力でワークWをプラテン105に押し付けるように構成されている。
しかしながら、このようなCMP装置100において、研磨ヘッド101の下端にダイシングフレーム110を取り付けてワークWを研磨しようとしても、ダイシングフレーム110がワークWに比べて十分に厚いため、ワークWがプラテン105に接触せずに研磨できない上に、ワークWが貼着されたダイシングテープ111が撓みやすくワークWを安定して支持できないという問題があった。
そこで、ダイシングフレームに保持されたワークに対してCMP研磨を行うために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るCMP装置は、研磨ヘッドに吸着保持されたワークの表面をプラテンに押し当てて研磨するCMP装置であって、前記ワークを貼着するダイシングテープが張設された環状のダイシングフレームと、前記研磨ヘッドに設けられて、前記ダイシングフレームを保持可能な保持機構と、前記保持機構を昇降可能な移動機構と、前記保持機構の内側で前記研磨ヘッドに設けられ、前記ダイシングテープを介して前記ワークの裏面を吸着保持可能なチャックと、を備えている。
この構成によれば、ダイシングテープを伸展させてダイシングフレームの下面よりワークの表面を下方に押し出した状態でワークの裏面を吸着保持することにより、ワークをダイシングフレームから取り外すことなく研磨を行うことができる。また、ワークの裏面がチャックに支持されていることにより、ワークを安定して研磨を行うことができる。
また、本発明に係るCMP装置は、前記移動機構が、前記保持機構に連結されたベース部材と、前記ベース部材を前記ダイシングフレームから離れる方向に付勢する弾性部材と、圧縮空気で膨張自在に設けられ、前記ベース部材を前記ダイシングフレームに接近する方向に押し出し可能なエアバッグと、を備えていることが好ましい。
この構成によれば、エアバッグが膨張すると、弾性部材の弾性力に抗してベース部材がダイシングフレームに接近し、エアバッグが収縮すると、弾性部材の弾性力によってベース部材がダイシングフレームから離れるように移動機構が構成されていることにより、エアバッグの膨張、収縮に応じて、ダイシングテープを伸展させてダイシングフレームの下面よりワークの表面を下方に押し出した状態でワークの裏面を吸着保持することができる。
また、本発明に係るCMP装置は、前記移動機構が、前記保持機構に連結されたベース部材と、前記ベース部材を前記ダイシングフレームに接近する方向に付勢する弾性部材と、圧縮空気で膨張自在に設けられ、前記ベース部材を前記ダイシングフレームから離れる方向に引き上げ可能なエアバッグと、を備えていることが好ましい。
この構成によれば、エアバッグが膨張すると、弾性部材の弾性力に抗してベース部材がダイシングフレームから離れ、エアバッグが収縮すると、弾性部材の弾性力によってベース部材がダイシングフレームに接近するように移動機構が構成されていることにより、エアバッグの膨張、収縮に応じて、ダイシングテープを伸展させてダイシングフレームの下面よりワークの表面を下方に押し出した状態でワークの裏面を吸着保持することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係るCMP装置は、研磨ヘッドに吸着保持されたワークの表面をプラテンに押し当てて研磨するCMP装置であって、前記ワークを貼着するダイシングテープが張設された環状のダイシングフレームと、前記研磨ヘッドに設けられて、前記ダイシングフレームを保持可能な保持機構と、前記研磨ヘッドを昇降可能なヘッド移動機構と、前記保持機構の内側で前記研磨ヘッドに設けられ、前記保持機構が前記ダイシングフレームを保持した際に前記ダイシングテープを伸長させた状態で前記ダイシングテープを介して前記ワークの裏面を吸着保持するように可能なチャックと、を備えている。
この構成によれば、ダイシングテープを伸展させてダイシングフレームの下面よりワークの表面を下方に押し出した状態でワークの裏面を吸着保持することにより、ワークをダイシングフレームから取り外すことなく研磨を行うことができる。また、ワークの裏面がチャックに支持されていることにより、ワークを安定して研磨を行うことができる。
本発明は、ワークをダイシングフレームから取り外すことなく研磨を行うことができるとともに、ワークを安定して研磨を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るCMP装置を模式的に示す斜視図。 研磨ヘッド及びダイシングフレームの要部を模式的に示す縦断面図。 ワークを保持するダイシングフレームを示す平面図。 図2の研磨ヘッドがダイシングフレームを保持してからCMP研磨を行う手順を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係るCMP装置の研磨ヘッド及びダイシングフレームの要部を模式的に示す縦断面図。 図5の研磨ヘッドがダイシングフレームを保持してからCMP研磨を行う手順を示す模式図。 本発明の第3の実施形態に係るCMP装置の研磨ヘッド及びダイシングフレームの要部を模式的に示す縦断面図。 図7の研磨ヘッドがダイシングフレームを保持してからCMP研磨を行う手順を示す模式図。 従来のCMP装置でダイシングフレームに保持されたワークをCMP研磨する場合の様子を示す模式図。
本発明の各実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るCMP装置1を模式的に示す斜視図である。CMP装置1は、ワークWの一面を平坦に研磨するものである。CMP装置1は、プラテン2と、研磨ヘッド10と、を備えている。
プラテン2は、円盤状に形成されており、プラテン2の下方に配置された回転軸3に連結されている。回転軸3がモータ4の駆動によって回転することにより、プラテン2は図1中の矢印D1の方向に回転する。プラテン2の上面には、研磨パッド5が貼付されており、研磨パッド5上に図示しないノズルから研磨剤と化学薬品との混合物であるCMPスラリーが供給される。
研磨ヘッド10は、プラテン2より小径に形成されており、研磨ヘッド10の上方に配置された回転軸10aに連結されている。回転軸10aが図示しないモータの駆動によって回転することにより、研磨ヘッド10は、図1中の矢印D2の方向に回転する。研磨ヘッド10は、図示しないヘッド移動機構によって垂直方向及び水平方向に移動可能に構成されている。研磨ヘッド10は、ワークWを研磨する際に下降して研磨パッド5にワークWを押圧する。研磨ヘッド10が研磨するワークWは、後述するダイシングフレーム70に保持されたまま受け渡される。
CMP装置1の動作は、図示しない制御手段によって制御される。制御手段は、CMP装置1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。制御手段は、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、制御手段の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
次に、研磨ヘッド10の構造について説明する。図2は、研磨ヘッド10の要部を模式的に示す縦断面図である。
研磨ヘッド10は、ヘッド本体20と、キャリア30と、を備えている。
ヘッド本体20は、回転軸10aに接続されており、回転軸10aと共に回転する。ヘッド本体20は、回転部21を介してヘッド本体20の下方に配置された緻密体のキャリア30に連結されており、ヘッド本体20及びキャリア30は連動して回転する。
ヘッド本体20とキャリア30との間には、キャリア押圧手段31が設けられている。キャリア押圧手段31は、図示しない圧縮空気源から供給されるエアによって膨張するエアバッグ等である。圧縮空気源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。キャリア押圧手段31は、供給されるエアの圧力に応じて、キャリア30を介してワークWを研磨パッド5に押圧する。
キャリア30の下面には、チャック40が設けられている。チャック40は、緻密体のチャックベース41と、チャックベース41に収容された多孔質材料からなるポーラスチャック42と、を備えている。ポーラスチャック42の下面(吸着面)42aは、略平坦に形成されている。
ポーラスチャック42は、図示しない真空源、圧縮空気源に接続されている。ポーラスチャック42と真空源との接続及びポーラスチャック42と圧縮空気源との接続の切り替えは、図示しない切換弁等を用いて行ってもよいし、ポーラスチャック42と圧縮空気源とを接続する管路とポーラスチャック42と真空源とを接続する管路とをそれぞれ用意し、各管路を必要に応じて開閉制御するものであっても構わない。
研磨ヘッド10は、保持機構50と、移動機構60と、を備えている。
保持機構50は、後述するダイシングフレーム70の形状に応じたリング状に形成されている。保持機構50の下面には、略等間隔に隙間を空けて複数の吸着パッド51が配置されている。
吸着パッド51は、ダイシングフレーム70の吸着及び脱離を任意に切り替え可能に構成されている。吸着パッド51は、例えば図示しない真空源に接続された真空吸着パッドである。吸着パッド51の形状は、任意に変更可能であり、例えば平形タイプ又はベローズタイプ等の何れであっても構わない。
移動機構60は、保持機構50を垂直方向に昇降させる。移動機構60は、ベース部材61と、弾性部材62と、エアバッグ63と、を備えている。
ベース部材61は、略円柱状に形成されており、キャリア30の周囲を囲むように配置されている。ベース部材61の下面には、保持機構50が設けられている。
弾性部材62及びエアバッグ63は、ヘッド本体20内に嵌合されたホルダ64内に設けられている。弾性部材62及びエアバッグ63は、ホルダ64の周方向に沿って交互に配置されている。
弾性部材62は、コイルスプリングである。弾性部材62は、ホルダ64とボルト等の掛止部材65のフランジ66との間に介装され、上端がフランジ66に接合され、下端がホルダ64に接合されている。掛止部材65の軸部67は、ホルダ64を貫通しており、その先端がベース部材61に接合されている。弾性部材62は、掛止部材65の軸部67に挿入されている。これにより、弾性部材62の弾性力でベース部材61を上方に常時持ち上げている。
エアバッグ63は、管路68を介して接続された図示しない圧縮空気源から供給されるエアによって膨張、収縮自在なエアバッグである。圧縮空気源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。エアバッグ63は、供給されるエアの圧力に応じて膨張することにより、ベース部材61を下方に押し込むように移動させる。なお、エアバッグ63が膨張した状態で、吸着パッド51の下端が吸着面42aより下方に位置するように設定されている。
図3に示すように、ワークWは、リング状のダイシングフレーム70に張設されたダイシングテープ71の下側に貼着されている。ダイシングフレーム70は、金属製または樹脂製である。ダイシングフレーム70の厚みは、約1〜2mmに設定されている。ダイシングテープ71は、例えば紫外線硬化テープ等である。ワークWは、6インチの基板であり、その厚みは約0.7mmである。なお、ワークWは、薄く割れやすい基板の他に、ダイサーでカットされたチップまたは基板上に積層されたチップ等であっても構わない。
次に、本実施形態に係るCMP装置1を用いて研磨を行う手順について、図4に基づいて説明する。
まず、図4(a)に示すように、吸着パッド51とダイシングフレーム70とが対向するように、研磨ヘッド10をダイシングフレーム70の上方に移動させる。
次に、ダイシングフレーム70に研磨ヘッド10を接触させた後に、図4(b)に示すように、エアバッグ63にエアを供給して膨張させて弾性部材62の弾性力に抗してベース部材61をダイシングフレーム70に接近させ、吸着パッド51を吸着面42aより下方に移動させる。その後、吸着パッド51に接続された真空源を起動させ、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持される。
なお、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持されると、ダイシングテープ71のテンションによってダイシングフレーム70に歪みが生じる虞がある。そこで、吸着パッド51として、例えばベローズタイプの真空吸着パッドを採用することにより、ダイシングフレーム70の歪みの有無にかかわらず、吸着パッド51がダイシングフレーム70を確実に吸着することができる。
なお、ダイシングフレーム70に材質に軽量且つ軟質な樹脂材を採用した場合には、吸着パッド51がダイシングフレーム70を吸着する吸着力を小さく設定することができるため、吸着パッド51の装置を簡略化することができる。
また、ダイシングフレーム70を薄く形成することにより、エアバッグ63の押し出し量(ベース部材61のストローク量)が小さくなるため、エアバッグ63の構成を簡略化することができる。
ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持された状態では、吸着面42aは、ワークWの直上に配置されるように位置決めされており、ポーラスチャック42の真空源を起動させると、ダイシングテープ71を介してワークWの裏面W1が吸着面42aに吸着される。
次に、図4(c)に示すように、エアバッグ63へのエアの供給を停止して、弾性部材62の弾性力によってベース部材61が上方に引き上られると、ポーラスチャック42がダイシングテープ71の中央を押さえた状態でダイシングフレーム70を吸着する吸着パッド51が上方に移動することによってダイシングテープ71が伸展し、ワークWの表面W2は、ダイシングフレーム70の下面70aより僅かに下方に位置している。
そして、キャリア押圧手段31が起動してキャリア30を押圧することにより、ワークWは、ポーラスチャック42に対向する裏面W1を基準にしてワークWの表面W2が研磨パッド5に押圧されて研磨される。
このようにして、本実施形態に係るCMP装置1は、ダイシングテープ71を伸展させてダイシングフレーム70の下面70aよりワークWの表面W2を下方に押し出した状態でワークWの裏面W1を吸着保持することにより、ワークWをダイシングフレーム70から取り外すことなく研磨を行うことができる。また、ワークWの裏面W1がポーラスチャック42に支持されていることにより、ワークWを安定して研磨を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るCMP装置1について説明する。図5は、本実施形態に係るCMP装置の研磨ヘッド10の要部を模式的に示す縦断面図である。なお、本実施形態に係るCMP装置1は、移動機構を除いて、上述した第1の実施形態に係るCMP装置1の構成と共通する。したがって、本実施形態に係るCMP装置1の構成のうち、第1の実施形態に係るCMP装置1と共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
移動機構80は、保持機構50を垂直方向に昇降させる。移動機構80は、ベース部材81と、弾性部材82と、エアバッグ83と、を備えている。
ベース部材81は、略円柱状に形成されており、キャリア30の周囲を囲むように配置されている。ベース部材81の下面には、保持機構50が設けられている。
弾性部材82及びエアバッグ83は、ヘッド本体20内に嵌合されたホルダ84内に設けられている。弾性部材82及びエアバッグ83は、ホルダ84の周方向に沿って交互に配置されている。
弾性部材82は、コイルスプリングである。弾性部材82は、ベース部材81とホルダ84との間に介装され、上端がホルダ84に接合され、下端がベース部材81に接合されている。フランジ86は、ホルダ84に対する掛止部材85の抜け止めとして機能している。軸部87は、ホルダ84を貫通しており、その先端がベース部材81に接合されている。弾性部材82は、軸部87に挿入されている。これにより、弾性部材82の弾性力でベース部材81をホルダ84から離れる向きに付勢している。
エアバッグ83は、管路88を介して接続された図示しない圧縮空気源から供給されるエアによって膨張、収縮自在なエアバッグである。圧縮空気源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。エアバッグ83は、供給されるエアの圧力に応じて膨張することにより、ベース部材81に連結されたフランジ86を上方に押してベース部材81を上方に持ち上げることができる。なお、エアバッグ83が膨張していない状態では、吸着パッド51の下端が吸着面42aより下方に位置するように設定されている。
次に、本実施形態に係るCMP装置1を用いて研磨を行う手順について、図6に基づいて説明する。
まず、図6(a)に示すように、吸着パッド51とダイシングフレーム70とが対向するように、研磨ヘッド10をダイシングフレーム70の上方に移動させる。この際、エアバッグ83には、エアが供給されておらず、弾性部材82の弾性力によってベース部材81が下向きに付勢されている。
次に、ダイシングフレーム70に研磨ヘッド10を接触させた後に、図6(b)に示すように、吸着パッド51に接続された真空源を起動させ、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持される。
ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持された状態では、吸着面42aは、ワークWの直上に配置されるように位置決めされており、ポーラスチャック42の真空源を起動させると、ダイシングテープ71を介してワークWが吸着面42aに吸着される。これにより、裏面W1を基準にしてワークWが吸着面42aに略平坦に吸着される。
次に、図6(c)に示すように、エアバッグ83にエアが供給されてエアバッグ83が膨張し、フランジ86を押し上げることで、弾性部材82の弾性力に抗してベース部材81が上方に引き上げられている。そして、ポーラスチャック42がダイシングテープ71の中央を押さえた状態でダイシングフレーム70を吸着する吸着パッド51が上方に移動することによってダイシングテープ71が伸展し、ワークWの表面W2は、ダイシングフレーム70の下面70aより僅かに下方に位置している。
そして、キャリア押圧手段31が起動してキャリア30を押圧することにより、ワークWは、ポーラスチャック42に対向する裏面W1を基準にしてワークWの表面W2が研磨パッド5に押圧されて研磨される。
このようにして、本実施形態に係るCMP装置1は、ダイシングテープ71を伸展させてダイシングフレーム70の下面70aよりワークWの表面W2を下方に押し出した状態でワークWの裏面W1を吸着保持することにより、ワークWをダイシングフレーム70から取り外すことなく研磨を行うことができる。また、ワークWの裏面W1がポーラスチャック42に支持されていることにより、ワークWを安定して研磨を行うことができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るCMP装置1について説明する。図7は、本実施形態に係るCMP装置1の研磨ヘッド10の要部を模式的に示す縦断面図である。なお、本実施形態に係るCMP装置1は、移動機構を省略した点を除いて、上述した第1の実施形態に係るCMP装置1の構成と共通する。したがって、本実施形態に係るCMP装置1の構成のうち、第1の実施形態に係るCMP装置1と共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
保持機構50は、チャック40を囲むようにしてキャリア30の下方に設けられている。吸着パッド51の下端は、吸着面42aよりも上方の位置で固定されている。具体的には、吸着パッド51の位置は、後述するように、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持された状態で、ワークWの表面W2がダイシングフレーム70の下面70aより下方に位置するように設定される。
ダイシングフレーム70は、転置台90上に載置されている。転置台90には、CMP装置と搬送装置等の他の装置との間で受け渡されるワークWが一時的に載置される。転置台90は、リング状に形成されており、転置台90の内径は、チャック40の外形より大径に設定されている。なお、転置台90の形状は、リング状のものに限定されるものではない。
次に、本実施形態に係るCMP装置1を用いて研磨を行う手順について、図8に基づいて説明する。
まず、図8(a)に示すように、吸着パッド51と転置台90に載置されたダイシングフレーム70とが対向するように、研磨ヘッド10をダイシングフレーム70の上方に移動させる。
次に、図8(b)に示すように、研磨ヘッド10を降下させて、吸着面42aがダイシングテープ71を介してワークWに接触する。その後、ポーラスチャック42の真空源を起動させると、ダイシングテープ71を介してワークWが吸着面42aに吸着される。これにより、裏面W1を基準にしてワークWが吸着面42aに略平坦に吸着される。
次に、図8(c)に示すように、ダイシングテープ71を伸展させながら研磨ヘッド10をさらに降下させて、吸着パッド51をダイシングフレーム70に接触させる。その後、吸着パッド51に接続された真空源を起動させ、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持される。
そして、ダイシングフレーム70が吸着パッド51に吸着保持されると、ワークWの表面W2がダイシングフレーム70の下面70aより下方に位置する。
次に、研磨ヘッド10をプラテン2上に移動させ、図8(d)に示すように、ワークWがポーラスチャック42に吸着保持された状態で、キャリア押圧手段31が起動してキャリア30を押圧することにより、ワークWは、ポーラスチャック42に対向する裏面W1を基準にしてワークWの表面W2が研磨パッド5に押圧されて研磨される。
このようにして、本実施形態に係るCMP装置1は、ダイシングテープ71を伸展させてダイシングフレーム70の下面70aよりワークWの表面W2を下方に押し出した状態でワークWの裏面W1を吸着保持することにより、ワークWをダイシングフレーム70から取り外すことなく研磨を行うことができる。また、ワークWの裏面W1がポーラスチャック42に支持されていることにより、ワークWを安定して研磨を行うことができる。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
1 :CMP装置
2 :プラテン
3 :回転軸
4 :モータ
5 :研磨パッド
10 :研磨ヘッド
10a:回転軸
20 :ヘッド本体
30 :キャリア
31 :キャリア押圧手段
40 :チャック
41 :チャックベース
42 :ポーラスチャック
42a:吸着面
50 :保持機構
51 :吸着パッド
60 :移動機構
61、81:ベース部材
62、82:弾性部材
63、83:エアバッグ
64、84:ホルダ
65、85:掛止部材
66、86:フランジ
67、87:軸部
68、88:管路
70 :ダイシングフレーム
71 :ダイシングテープ
90 :転置台
W :ワーク
W1 :(ワークの)裏面
W2 :(ワークの)表面

Claims (4)

  1. 研磨ヘッドに吸着保持されたワークの表面をプラテンに押し当てて研磨するCMP装置であって、
    前記ワークを貼着するダイシングテープが張設された環状のダイシングフレームと、
    前記研磨ヘッドに設けられて、前記ダイシングフレームを保持可能な保持機構と、
    前記保持機構を昇降可能な移動機構と、
    前記保持機構の内側で前記研磨ヘッドに設けられ、前記ダイシングテープを介して前記ワークの裏面を吸着保持可能なチャックと、
    を備えていることを特徴とするCMP装置。
  2. 前記移動機構は、
    前記保持機構に連結されたベース部材と、
    前記ベース部材を前記ダイシングフレームから離れる方向に付勢する弾性部材と、
    圧縮空気で膨張自在に設けられ、前記ベース部材を前記ダイシングフレームに接近する方向に押し出し可能なエアバッグと、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のCMP装置。
  3. 前記移動機構は、
    前記保持機構に連結されたベース部材と、
    前記ベース部材を前記ダイシングフレームに接近する方向に付勢する弾性部材と、
    圧縮空気で膨張自在に設けられ、前記ベース部材を前記ダイシングフレームから離れる方向に引き上げ可能なエアバッグと、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のCMP装置。
  4. 研磨ヘッドに吸着保持されたワークの表面をプラテンに押し当てて研磨するCMP装置であって、
    前記ワークを貼着するダイシングテープが張設された環状のダイシングフレームと、
    前記研磨ヘッドに設けられて、前記ダイシングフレームを保持可能な保持機構と、
    前記研磨ヘッドを昇降可能なヘッド移動機構と、
    前記保持機構の内側で前記研磨ヘッドに設けられ、前記保持機構が前記ダイシングフレームを保持した際に前記ダイシングテープを伸長させた状態で前記ダイシングテープを介して前記ワークの裏面を吸着保持するように可能なチャックと、
    を備えていることを特徴とするCMP装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024142725A1 (ja) * 2022-12-27 2024-07-04 株式会社荏原製作所 基板吸着部材、トップリング、および基板処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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