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JP2009239458A - 車両通信中継装置及び車両通信システム - Google Patents

車両通信中継装置及び車両通信システム Download PDF

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JP2009239458A JP2008080677A JP2008080677A JP2009239458A JP 2009239458 A JP2009239458 A JP 2009239458A JP 2008080677 A JP2008080677 A JP 2008080677A JP 2008080677 A JP2008080677 A JP 2008080677A JP 2009239458 A JP2009239458 A JP 2009239458A
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Abstract

【課題】 近隣に複数の送信アンテナが設置された状況下でも、通信トラフィックを抑制し、通信品質を向上できる車両通信中継装置及び車両通信システムを提供する。
【解決手段】 本発明の車両通信中継装置は、車両に搭載された車載通信装置間の通信、若しくは、車載通信装置と道路側に設けられた路側通信装置との通信を中継するものである。そして、受信情報が中継を行う必要があるか否かを判定する中継伝送必要判定手段と、受信情報の送信元の配置に係る情報を取得する送信元判定手段と、送信元の配置に係る情報に基づき、複数の送信用アンテナから受信した情報の中継送信に用いる送信用アンテナを選択する送信用アンテナ選択手段とを有することを特徴とする。本発明の車両通信システムは、本発明の車両通信中継装置を利用している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両通信中継装置及び車両通信システムに関し、例えば、車々間通信システムや路車間通信システムに適用し得るものである。
従来、車々間通信システムや路車間通信システムは、自律分散制御を用いた無線通信技術により、車載通信装置同士、若しくは、車載通信装置及び路側通信装置が、直接通信を行うことにより、車両走行時における安全支援や娯楽情報の提供などを実現することを目的としている。
しかし、通信装置間の直接の見通しがない環境下において、通信が困難になるという問題があった。この問題への対策として、2つの通信装置の互いに見通しのある場所に中継装置を設置し、中継装置が通信情報の中継を行う方法が一般に知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このとき、一般的には、中継装置1台に対して1個のアンテナが付いている。また、1つの交差点に、中継装置を1台ではなく、複数台を設置することで、より安定した中継通信ができるものとされている。
特開2005−227978号公報 特開2005−191691号公報
しかしながら、従来の方法において、周辺環境等の影響を考え、複数の中継装置を設置する場合、同一の情報をそれら全ての中継装置が中継することになり、必要以上に通信トラフィックが大きくなって通信容量を圧迫してしまい、通信品質に大きく影響を与えてしまう。
そのため、近隣に複数の送信アンテナが設置された状況下でも、通信トラフィックを抑制し、通信品質を向上できる車両通信中継装置及び車両通信システムが望まれている。
第1の本発明は、車両に搭載された車載通信装置間の通信、若しくは、車載通信装置と道路側に設けられた路側通信装置との通信を中継する車両通信中継装置において、(1)受信した情報が中継を行う必要があるか否かを判定する中継伝送必要判定手段と、(2)受信した情報の送信元の配置に係る情報を取得する送信元判定手段と、(3)送信元の配置に係る情報に基づき、複数の送信用アンテナから受信した情報の中継送信に用いる送信用アンテナを選択する送信用アンテナ選択手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、車両に搭載された車載通信装置間の通信、若しくは、車載通信装置と道路側に設けられた路側通信装置との通信を中継する車両通信中継装置を、1又は複数有する車両通信システムにおいて、少なくとも一部の上記車両通信中継装置として、第1の本発明の車両通信中継装置を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、近隣に複数の送信アンテナが設置された状況下でも、通信トラフィックを抑制し、通信品質を向上できる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による車両通信中継装置及び車両通信システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第1の実施形態の車両通信システムは車々間通信システムであって、車々間通信の中継に、第1の実施形態の車両通信中継装置(以下、単に中継装置と呼ぶ)が機能するものである。第1の実施形態の車両通信システムは、例えば、車載通信装置間で、中継装置を介して、一定周期で自車の位置、速度等の情報を交換し、その情報に基づき車両の衝突を回避するシステムである。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、第1の実施形態に係る車両通信システム10の構成要素の配置を示す説明図である。
図2において、交差点5の領域内には複数(図2は4個の例)の中継装置1−1〜1−4が設置されており、各中継装置1−1〜1−4には1つの送受信アンテナ2−1〜2−4が設けられている。交差点5へ向かう、又は、交差点5から離れていく1又は複数(図2は6個の例)の車両3−1〜3−6にはそれぞれ、車載通信装置4−1〜4−6が搭載されている。
各中継装置1−1〜1−4は、いずれの方向へ進行している車両3−1〜3−6の車載通信装置4−1〜4−6からも見通しの良い位置に設置されている。また、交差点5での車両の衝突の恐れがある距離内の車両3−1〜3−6の車載通信装置4−1〜4−6と通信し得る送受信パワーを、中継装置1−1〜1−4を有している。言い換えると、車載通信装置4−1〜4−6(従って車両3−1〜3−6)と中継装置1−1〜1−4とは互いに見通し内の距離にある。
図2は、交差点5の西側の車道を東方向に進行している車両3−1〜3−3の車載通信装置4−1〜4−3と、交差点5の南側の車道を北方向に進行している車両3−4〜3−6の車載通信装置4−4〜4−6とは見通しが悪く、直接通信し得ない場合を示している。この場合、車載通信装置4−1〜4−3のいずれかと、車載通信装置4−4〜4−6のいずれかとは、中継装置1(1−1〜1−4のいずれか)を介して、自車の位置、速度等の情報を交換する。
第1の実施形態の場合、中継装置1−1〜1−4同士は、車載通信装置及び中継装置間の通信チャネルとは異なる中継装置用チャネルによって通信可能なものである。中継装置用チャネルは、無線チャネルであっても有線チャネルであっても良い。図2は、中継装置1−1〜1−4が通信線6によって接続されている場合を示している。
各車載通信装置4−1〜4−6は、既存の車載通信装置と同様なものであり、車載通信装置同士の直接の通信方法も既存のものと同様である。
図1は、第1の実施形態に係る中継装置1(1−1〜1−4が該当する)の機能的構成を示すブロック図である。中継装置1は、例えば、ハードウェアによる車載通信装置との送信及び受信構成と、ハードウェアによる他の中継装置との送信及び受信構成と、CPU及びCPUが実行するプログラム(例えば、出会い頭衝突防止支援アプリケーション)とによって実現されているが、機能的には、図1で表すことができる。
中継装置1は、受信手段111、中継伝送必要判定手段112、送信元判定手段113、中継装置選択手段114、送信手段115、転送内容送信手段121、転送内容受信手段122及び制御手段131を備えている。
受信手段111は、車載通信装置4(4−1〜4−6)若しくは他の中継装置から情報を受信するものであり、中継伝送必要判定手段112及び送信元判定手段113に必要な情報を提供する。例えば、安全運転支援アプリケーションの場合、提供する情報としては、各車両の位置や速度といった固有の情報、さらには周りに何台の車両が存在しているといった情報を挙げることができる。
中継伝送必要判定手段112は、受信手段111から受け取った情報を中継する必要があるか否かを判定し、結果を送信元判定手段113へ提供するものである。判定の基準としては、例えば、自己からの距離が閾値距離以下である車両(の車載通信装置)から情報が送られてきた場合に中継する必要があると判定する。また、緊急情報(パトカーや消防車などからの情報や、交通ルールの違反情報;緊急情報にその旨を表すフラグなどを盛り込んでおくようにしても良い)として送られてきた情報は、中継する必要があると判定する。
送信元判定手段113は、受信手段111及び中継伝送必要判定手段112から提供された情報に基づいて、送信元(の車載通信装置)の配置に係る情報(例えば、位置及び又は方向)を抽出した上で、中継装置選択手段114へ、提供された情報及び送信元の配置情報を提供するものである。送信元の位置情報は、具体的には、受信した情報の中身を見て判断する。例えば、パケット通信による送受信の場合、ヘッダ部分若しくはデータ部分の予め定められている部分に挿入されている送信元の位置情報を抽出する。又は、抽出した位置情報から、速度や進行方向や送信時刻からの経過時間を加味して修正して、送信元の位置情報を抽出する。送信元判定手段113は、送信元(の車載通信装置)の位置情報からさらに送信元の方向も捉える。
なお、送信元判定手段113は、他の中継装置が送信元である場合には、受信した情報を廃棄するようにしても良い。
中継装置選択手段114は、送信元判定手段113から受け取った情報のうちの送信元位置情報や、各中継装置に係る電波伝搬特性(受信電力やビット誤り率やパケット誤り率等)等の情報から、中継伝送を行うのに最適な中継装置を選択するものである。例えば、送信元の位置情報と、各中継装置の位置情報とに基づき、中継装置から送信元が含まれない方向へ送信するのに電波伝搬特性が最も良い中継装置を選択する。図2に示すような構成要素の配置において、車両3−1が送信した情報をいずれかの中継装置1が受信した場合、交差点5の中心から伸びる、方向が異なる複数の道路のうち、車両3−1を含む道路以外の3方向の道路に送信するのに最も適した中継装置を選択する。
ここで、最も適したとは、安全運転支援アプリケーションによる対象交差点5の回りのサービスエリアにおいて、受信電力やビット誤り率やパケット誤り率などの通信品質を示すパラメータが最も良いものを指している。適用するパラメータが1個であっても良く、複数であっても良い。後者の場合には、重み付け加算などによる品質評価値を用いて最適な中継装置を決定しても良い。通信品質を示す品質評価値は、その都度得ても良いが、中継装置の処理負荷などを考慮すると、送信元の各位置(例えば、サービスエリアを複数の区画に分け、同一区画内は同一位置として取り扱うようにしても良い)に応じた通信品質を示す品質評価値を、中継装置を設置する際に取得し、中継装置内に保存しておいて適用することが好ましい。全ての中継装置1−1〜1−4が保存する送信元の各位置に応じた品質評価値は同一である。
送信元の位置(及び進行方向)から使用する中継装置を選択するのは、中継装置の場所により、最も通信品質が良い方向が異なるためである。
送信手段115は、当該中継装置1が中継情報を送信する中継装置として選択された場合に、中継情報を送信するものである。中継装置1が中継情報を送信する中継装置として選択される場合は、当該中継装置1の中継装置選択手段114によって選択された場合だけでなく、他の中継装置の中継装置選択手段114によって選択された場合を含む。後者の場合には、後述するように、中継情報が他の中継装置から転送されてくる。また、送信手段115は、送信する中継情報に、中継した旨や当該中継装置を表す情報を盛り込んで送信するようにしても良い。
転送内容送信手段121は、中継装置選択手段114によって当該中継装置1ではなく、他の中継装置が中継情報を送信すると判定された場合、中継情報を選択された他の中継装置へ転送するものである。
転送内容受信手段122は、他の中継装置の転送内容送信手段121より転送されてきた、当該中継装置1から送信すべき中継情報を受信するものである。転送内容受信手段122は、受信した中継情報を送信手段115に与えて送信させるものである。なお、転送内容受信手段122は、送信手段115に与えた中継情報若しくはそのヘッダ情報などを所定期間だけ保存し、複数の他の中継装置から同一の中継情報が到来しても、最初の到来時にのみ、中継情報を送信手段115に与えるようにしても良い。
制御手段131は、当該中継装置1の全体、言い換えると、受信手段111、中継伝送必要判定手段112、送信元判定手段113、中継装置選択手段114、送信手段115、転送内容送信手段121及び転送内容受信手段122を制御し、各手段に上述した機能を発揮させるようにするものである。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態に係る車両通信システム10の動作を、図3のフローチャートを参照しながら詳述する。ここで、図3は、中継装置1(1−1〜1−4)の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、各車載通信装置4−1〜4−6は、一定周期で、互いに、自己が搭載されている車両3−1〜3−6の位置、速度等の情報を交換しようとしているものとする。
中継装置1が、安全運転支援アプリケーションに係るサービス(中継サービス)を開始すると(ステップS101)、受信手段111により中継する可能性がある情報を取得(受信)する処理(ステップS111)と、他の中継装置から当該中継装置が送信すべき中継情報を受信する処理(ステップS121)とに移行する。
受信手段111が中継する可能性がある情報を取得すると、中継伝送必要判定手段112によって、中継伝送が必要か否かの判断が実行される(ステップS112、S113)。
中継の必要がある情報(中継情報)の場合には、送信元判定手段113によって送信元の位置や方向が判定され(ステップS114)、続いて、中継装置選択手段114によって、中継情報の伝送を行うどの中継装置が選択され、選択された中継装置が当該中継装置か否かが判定される(ステップS115、S116)。当該中継装置が中継を行う場合には、送信手段115が中継情報を送信し(ステップS117)、これに対して、当該中継装置1が中継を行わない場合には、中継を行うべき他の中継装置へ中継情報を転送する(ステップS118)。
他の中継装置から当該中継装置1が中継すべき中継情報が転送されてきて取得すると(ステップS121)、送信手段115が転送されてきた中継情報を送信する(ステップS117)。
中継伝送が必要ないと判断された場合(ステップS113)、中継情報を送信した場合(ステップS117)、又は、他の中継装置へ中継情報を転送した場合(ステップS118)には、サービスが終了したか否かを判定する(ステップS102)。サービスが終了しないと判定した場合、上述したステップS111及びステップS121へ移行し、上述したような処理を繰り返す。サービスが終了したと判定した場合、サービスを終了する(ステップS103)。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、受信した情報を最も通信品質が良好となる中継装置だけを用いて中継伝送するので、無駄なトラフィックを発生させることなく中継伝送させることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による車両通信中継装置及び車両通信システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。第2の実施形態の車両通信システムは車々間通信システムであって、車々間通信の中継に、第2の実施形態の車両通信中継装置(以下、単に中継装置と呼ぶ)が機能するものである。
(B−1)第2の実施形態の構成
図4は、第2の実施形態に係る車両通信システム10Aの構成要素の配置を示す説明図であり、第1の実施形態に係る図2との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
図4において、第2の実施形態の車両通信システム10Aでは、交差点5へ向かう車両3−1〜3−6にとって、見通しの良い交差点5内の複数(図2は4個の例)の箇所のそれぞれには、唯一の第2の実施形態に係る中継装置1Aに給電線7−1〜7−4を介して接続されている送受信アンテナ2−1〜2−4が設けられている。なお、送受信アンテナ2−1〜2−4に代え、接近している送信アンテナ及び受信アンテナの対を設置するようにしても良い。
図4も、交差点5の西側の車道を東方向に進行している車両3−1〜3−3の車載通信装置4−1〜4−3と、交差点5の南側の車道を北方向に進行している車両3−4〜3−6の車載通信装置4−4〜4−6とは見通しが悪く、直接通信し得ない場合を示している。第2の実施形態の場合、車載通信装置4−1〜4−3のいずれかと、車載通信装置4−4〜4−6のいずれかとは、中継装置1Aを介して、自車の位置、速度等の情報を交換する。中継装置1Aを介する際、中継する情報を受信した送受信アンテナと、中継する情報を送信する送受信アンテナとは同一である必要はなく、第2の実施形態の場合、少なくとも中継する情報を送信する送受信アンテナは、通信品質などが考慮されて選択される。
第2の実施形態においても、各車載通信装置4−1〜4−6は、既存の車載通信装置と同様なものであり、車載通信装置同士の直接の通信方法も既存のものと同様である。
図5は、第2の実施形態に係る中継装置1Aの機能的構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。中継装置1Aは、例えば、ハードウェアによる車載通信装置との送信及び受信構成と、CPU及びCPUが実行するプログラム(例えば、出会い頭衝突防止支援アプリケーション)とによって実現されているが、機能的には、図5で表すことができる。
第2の実施形態の中継装置1Aは、受信手段111A、中継伝送必要判定手段112、送信元判定手段113、送信手段115A、中継アンテナ選択手段116A及び制御手段131Aを備えている。
中継伝送必要判定手段112及び送信元判定手段113はそれぞれ、第1の実施形態のものと同様なものであり、その機能説明は省略する。
受信手段111Aには、送受信アンテナ2−1〜2−4が接続され、受信手段111Aは、送受信アンテナ2−1〜2−4からの受信情報を取得し、中継伝送必要判定手段112及び送信元判定手段113に与えるものである。複数の送受信アンテナが同一の情報を受信していた場合に、受信手段111Aは、選択性ダイバーシティ処理若しくは合成ダイバーシティ処理を行い、処理後の受信情報を出力するようにしても良い。
この第2の実施形態の場合、送信元判定手段113は、抽出して得た送信元の位置や方向の情報を、中継アンテナ選択手段116へ提供するものである。
中継アンテナ選択手段116は、送信元判定手段113から受け取った情報や電波伝搬特性等の情報から、中継伝送を行うのに最適な送受信アンテナを選択するものである。選択方法は、第1の実施形態における中継装置選択手段114の選択方法と同様である。
送信手段115Aには、送受信アンテナ2−1〜2−4が接続され、送信手段115Aは、中継アンテナ選択手段116が選択した送受信アンテナ(2−1〜2−4のいずれか)から中継情報を送信させる。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態に係る車両通信システム10Aの動作を、図6のフローチャートを参照しながら詳述する。ここで、図6は、中継装置1Aの動作を示すフローチャートであり、第1の実施形態に係る図3との同一、対応ステップには同一符号を付して示している。なお、以下の説明では、各車載通信装置4−1〜4−6は、一定周期で、互いに、自己が搭載されている車両3−1〜3−6の位置、速度等の情報を交換しようとしているものとする。
中継装置1Aがサービス(中継サービス)を開始すると(ステップS101)、受信手段111Aにより中継情報を取得する(ステップS131)。
続いて、中継伝送必要判定手段112によって、中継伝送が必要か否かが判断される(ステップS132、S133)。中継の必要がある情報の場合には、送信元判定手段113によって送信元の位置や方向が判定される(ステップS134)。続いて、中継アンテナ選択手段116によって、中継情報を送信する送受信アンテナが選択され(ステップS135)、送信手段115Aによって選択された送受信アンテナから中継情報が送信される(ステップS136)。
中継伝送が必要ないと判断された場合(ステップS133)、若しくは、中継情報が送信された場合(ステップS136)には、サービスが終了したか否かを判定する(ステップS102)。サービスが終了しないと判定した場合、上述したステップS131へ移行し、上述したような処理を繰り返す。サービスが終了したと判定した場合、サービスを終了する(ステップS103)。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、中継装置が、受信した中継情報を最も通信品質が良好となる送受信アンテナから送信するようにしたので、無駄なトラフィックを発生させることなく中継伝送させることができる。また、最も通信品質が良好となる送受信アンテナから中継情報を送信させるので、複数波による干渉の影響を除去することができる。
(C)他の実施形態
上記各実施形態の説明でも、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記各実施形態では、車載通信装置間の通信に中継装置が介在する車々間通信システムに本発明に係る車両通信システムを適用したものを示したが、車載通信装置及び路側通信装置間の通信に中継装置が介在する路車間通信システムに本発明に係る車両通信システムを適用することができ、さらには、車載通信装置間の通信と、車載通信装置及び路側通信装置間の通信とを共に含みシステムに、本発明に係る車両通信システムを適用することができる。
第1の実施形態では、全ての中継装置が中継情報の受信機能と送信機能との両機能を有するものであったが、全て又は一部の中継装置が、中継情報の受信機能又は送信機能の一方だけに対応するものであっても良い。第2の実施形態に関しても、中継情報の受信機能を担当する装置と、中継情報の送信機能を担当する装置とに分け、両装置間で情報を引き渡すようにしても良い。
上記各実施形態では、中継情報の送信を実行する選択された中継装置又は送受信アンテナが1つのものを示したが、選択個数を複数に刷るようにしても良い。例えば、送受信アンテナとして指向性(例えば、緩い指向性)を有するものを適用した場合において、送信元の方向とは異なる送信方向が複数の場合には、中継装置又は送受信アンテナを複数選択するようにしても良い。また例えば、交差点中心から放射されている道路数が所定個数以上(例えば5個以上)の場合には(十字路の交差点より複雑な交差点)、中継装置又は送受信アンテナを複数選択するようにしても良い。
また、第1の実施形態の技術思想と第2の実施形態の技術思想とを組み合わせて適用するようにしても良い。例えば、複数(m個とする)の中継装置がそれぞれ、複数(n個とする)の送受信アンテナを備え、計m×n個の送受信アンテナの中から、送信に利用するものを選択するようにしても良い。また、複数の送受信アンテナを有する中継装置と、1個の送受信アンテナとを有する中継装置とが混在していても良い。
上記各実施形態においては、交差点から離れていく車両からの情報も中継するものを示したが、交差点から離れていく車両からの情報を中継送信しない、又は、交差点から離れていく車両からの情報の中継送信優先度を、交差点に近付いてくる車両からの情報の中継送信優先度より低くするようにしても良い。これにより、中継トラフィックを大幅に削減することができる。交差点から離れていくか否かは、その車両の過去の位置(送信元位置)を記憶し、位置を追跡することで捉えることができる。
第1の実施形態に係る中継装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る車両通信システムの構成要素の配置を示す説明図である。 第1の実施形態における中継装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る車両通信システムの構成要素の配置を示す説明図である。 第2の実施形態に係る中継装置の機能的構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における中継装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1−1〜1−4、1A…中継装置、2−1〜2−4…送受信アンテナ、4−1〜4−6…車載通信装置、6…通信線、10、10A…車両通信システム、111、111A…受信手段、112…中継伝送必要判定手段、113…送信元判定手段、114…中継装置選択手段、115、115A…送信手段、116…中継アンテナ選択手段、121…転送内容送信手段、122…転送内容受信手段、131、131A…制御手段。

Claims (6)

  1. 車両に搭載された車載通信装置間の通信、若しくは、車載通信装置と道路側に設けられた路側通信装置との通信を中継する車両通信中継装置において、
    受信した情報が中継を行う必要があるか否かを判定する中継伝送必要判定手段と、
    受信した情報の送信元の配置に係る情報を取得する送信元判定手段と、
    送信元の配置に係る情報に基づき、複数の送信用アンテナから受信した情報の中継送信に用いる送信用アンテナを選択する送信用アンテナ選択手段と
    を有することを特徴とする車両通信中継装置。
  2. 上記複数の送信用アンテナは全て、当該車両通信中継装置に直接接続されているものであり、上記送信用アンテナ選択手段が選択した送信用アンテナから受信した情報を送信させる送信手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の車両通信中継装置。
  3. 上記送信用アンテナ選択手段による選択対象の複数の送信用アンテナがそれぞれ、異なる車両通信中継装置に接続されたものであり、上記送信用アンテナ選択手段が選択した送信用アンテナが他の車両通信中継装置に接続されている場合に、上記他の車両通信中継装置に受信した情報を転送する転送内容送信手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の車両通信中継装置。
  4. 上記送信用アンテナ選択手段が選択した送信用アンテナが当該車両通信中継装置に接続されている場合に、上記送信用アンテナ選択手段が選択した送信用アンテナから受信した情報を送信させる送信手段をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の車両通信中継装置。
  5. 他の車両通信中継装置が転送送信した情報を受信する転送内容受信手段をさらに有し、上記送信手段は、上記転送内容受信手段が受信した情報を上記送受信アンテナから送信させることを特徴とする請求項4に記載の車両通信中継装置。
  6. 車両に搭載された車載通信装置間の通信、若しくは、車載通信装置と道路側に設けられた路側通信装置との通信を中継する車両通信中継装置を、1又は複数有する車両通信システムにおいて、
    少なくとも一部の上記車両通信中継装置として、請求項1〜5のいずれかに記載の車両通信中継装置を適用したことを特徴とする車両通信システム。
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