JP2009026213A - 通信システム及び交通信号制御機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発光体としてLED7を有する光学ユニット2を複数備えた交通信号灯器1と、複数のアンテナ4と、これらアンテナ4による無線通信の制御を行なう制御部5とを備えている。アンテナ4は、交通信号灯器1の光学ユニット2に組み込まれている。
【選択図】 図2
Description
このような路車間通信を無線によって行なう場合、無線通信の見通しを確保する観点から、歩道等に設置した支柱から車道側にアームを張り出し、このアーム上に通信装置のアンテナを取り付けている。また、前記アームを設けなくても見通しが確保できる場合、前記支柱にアンテナを取り付けることが可能となる。
そこで、道路には車両感知器や光ビーコンのヘッド等が設置されているため、これらを取り付けている支柱やアームにアンテナを併設することが考えられる。しかし、この場合においても、美観の点で好ましくない。
さらに、複数のアンテナが交通信号灯器に設けられているため、制御部は、ダイバーシティ制御を行なうように構成されているのが好ましい。
また、交通信号灯器は、車両のドライバによる視認性を考慮して道路に設置される。このため、この信号灯器を道路の所定の位置に設置すれば、アンテナと車両の車載機との間で無線通信を行なう上で、見通しが良好な状態が得られる。
これによれば、一つの交通信号灯器においてアンテナの偏波を切り替えて使用することができる。
また、前記複数のアンテナは、前記交通信号灯器に高さ方向の位置が相違して組み込まれているのが好ましい。
これによれば、位置取得部が通信相手の位置情報を取得すると、変化部はこの通信相手に向かう指向性をアンテナに備えさせることができる。
〔通信システムの全体構成及び交通信号灯器の全体構成〕
図1はこの発明の通信システムの実施の一形態を示す正面図である。この通信システムは、交通信号灯器1(以下、単に信号灯器という)、この信号灯器1に設けられるアンテナ4、このアンテナ4による無線通信の制御を行なう制御装置5を備えている。図1に示している交通信号灯器1は道路に設置される車両用のものである。
歩道等の路側に支柱40が設置され、この支柱40から車道側にアーム41が張り出されて設けられており、このアーム41に信号灯器1が取り付けられている。
また、支柱40には、信号灯器1の灯光についての制御、及び、後述する無線通信のための制御を行なう制御装置5が取り付けられている。
なお、信号灯器1の点灯等を制御する制御装置5が、後述するアンテナ4を介した無線通信制御を行うように構成することができるが(あるいは無線通信制御を行う装置を同一筐体内に内蔵させることができるが)、別々の装置としても良い。別々とする場合、前記無線通信制御を行う装置は、信号灯器1の点灯等を制御する制御装置の近傍(同一の支柱40)に設置することが好ましい。
LED7はレンズ部38を有し、このレンズ部38内にLED素子(図示せず)が設けられている。
車両用信号灯器では、光学ユニット2の中心間の距離は所定の値(一般的なもので約40cm)であることから、この中心間の距離と同じ(略同じ)アンテナ距離を有している状態で、複数のアンテナ4a,4b,4cを離して設置することができる。そして、これら複数のアンテナ4a,4b,4cが一組のアンテナ体を構成し、一組のアンテナ体が、一つの信号灯器1に設けられている。そして、本通信システムは、マルチアンテナシステムとして構成されている。なお、各アンテナ4の形態及び取り付け構造などについては後に説明する。
制御装置5は、CPU、記憶装置46を有するプログラマブルなマイコンよりなり、光学ユニット2a,2b,2cの灯光の制御を行なうほかに、アンテナ4a,4b,4cによる無線通信の制御処理を行なう。具体的には、光学ユニット2a,2b,2cに複数のアンテナ4a,4b,4cが組み込まれているため、制御装置5は、これら複数のアンテナ4a,4b,4cによって、マルチアンテナシステムとしての制御、例えばダイバーシティ制御を行なうことができる。
また、制御装置5は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置46に格納しており、このプログラムが実行する機能部として、主制御部47、位置取得部48及び変化部49を備えている。なお、制御装置5によるこれらの機能部については、後に説明する。
また、図6は、通信システムを、後述のアダプティブアレイアンテナシステム、合成ダイバーシティシステムとした場合である。この場合、制御装置5は、情報の送受信のための送受信部61、合成器62及び移送器63を有している。
信号灯器1には、複数のアンテナ4a,4b,4cが設けられている。そして、複数のアンテナ4a,4b,4cが、相互間で所定の距離を有して並べて設けられていることから、制御装置5の主制御部47は、空間ダイバーシティを行なうことができる。具体的には、主制御部47は、複数のアンテナ4a,4b,4cの中から電波の強いアンテナを選択して通信する。
このようなアンテナ選択方式以外にも、主制御部47は、最大比合成方式を採用することができる。
選択性ダイバーシティの場合の制御装置5は、図21のブロック図に示しているように、情報の送受信のための送受信部64及び選択用のスイッチ65を有している。
この制御手段5による機能によって、通信システムが、道路を走行する車両との間で無線通信を行なう動作について以下説明する。
車載機50の車載コンピュータは、GPS機能等の自己の位置を特定し位置情報を得る機能を有しており、これにより、車載機50は、車両Cの位置についての位置情報を取得することができる。位置情報としては、緯度経度についての座標情報と、走行している車線についての車線情報との内の一方又は双方とすることができる。座標情報の精度が高い場合は、どの車線に存在しているかについて明らかになるので、車線情報は無くてもよい。
そして、位置情報及び走行情報を信号灯器1のアンテナ4が受信し、制御装置5の前記位置取得部48(図6参照)は位置情報及び走行情報を取得する。
または、制御装置5は、車載機50との間における位置情報の前記送受信と、位置取得部48及び変化部49による前記制御とを、繰り返し複数回にわたって行なうことができる。この場合、制御装置5は、走行情報を受信しなくても、位置情報に基づいて走行している車両Cに追従させるようにアンテナ指向性を変化させることができる。
また、変化部49は、干渉波の方向にヌルポイントを向けるように制御し、通信品質の向上を図ることができる。
または、制御装置5が車載機50との間でキャリアセンスを行なった際の車両Cの台数によって、変化部49は、アンテナ指向性を動的に変化させるか静的に変化させるかについての判定を行ない、その変更を実行してもよい。例えば、通信相手となる車両が1台である場合は、その車両に追従させるように動的に指向性を変化させ、車両が複数台の場合は、静的に変化させてもよい。
また、交通信号灯器1の表示に連動させて指向性を変動させることもできる。例えば、矢印灯器を有する交差点等の場合において、例えば右折車両のみに通行権が与えられた状態であれば、右折車線に指向性を絞ることもできるし、青信号ならば交差点よりも遠方側を中心とした指向性を持たせ、赤信号ならば交差点の近傍を中心とした指向性を持たせるようにしても良い。
この場合、上下方向にアンテナが複数配設された構成となり、上下方向に設置されているアンテナを利用して、制御装置5は、アンテナ指向性を上下方向(垂直方向)に移動させることができる。
この場合、位置取得部48は車両Cが遠方に存在しているか、または近傍に存在しているかについて、自己アンテナ位置と比較して、判定し、変化部49は、この判定結果に応じて、アンテナ指向性を上下方向に変化させることができる。つまり、変化部49は、アンテナ4から車両Cまでの遠近方向についてのアンテナ指向性を変化させることができる。
なお、遠近方向についての指向性を変化させる場合、制御装置5は、遠方に対しては送信出力を高め、近くに対しては送信出力を低くする制御を行なうのが好ましい。
制御装置5(交通信号制御機)は、アンテナ4を介して、交通信号灯器1を設置した道路もしくは近傍の道路等を走行する車両に対して、前記交通信号灯器1の現在及び将来の表示に関する信号情報を提供することができる。
信号情報としては、交通信号灯器1が表示する現在もしくは将来の信号灯色に関する情報を指し、各信号灯色の表示継続予定期間や表示する順序等に関する情報等を含むものである。
例えば、現在表示している灯色は青信号でその継続予定時間は5秒であり、その次に表示する灯色は黄信号でその継続予定時間は8秒であり、その次に表示する灯色は右折青矢印灯でその継続予定時間は5乃至10秒である、といった情報を所定の形式で表現して含ませると良い。なお、提供するのは現在表示している灯色とその継続時間だけとしても良いし、1サイクル分の情報をまとめて提供するようにしても良い。また、これらの情報に加えて、地点感応制御を実施している地点では、当該制御に関するパラメータ情報や制御を実施する時間帯の情報等を含ませても良い。
また、車載コンピュータは、車載装置の主導による制御のみならず、ブレーキアシストなど、ドライバの運転動作を補助する動作をしても良い。
また、車載コンピュータは、前記判断の結果を車両の搭乗者に対して、音声や画像情報によって通知するようにしても良い。例えば、「間もなく信号が変わるので停止すべきである」といった内容の音声をドライバに向けて発したり、ヘッドアップディスプレイやナビゲーション装置の画面上に文字や図柄で表示しても良い。
この構成を得るために、前記のとおり制御装置5が、一組のアンテナ体を構成する複数のアンテナ4を利用して指向性を変化させることができる。これにより、横方向の指向性を有する構成とすることができる。または、複数のアンテナ4のうちの一つについての指向性を、予め横方向に固定して設定し、別のアンテナ4の指向性を前方としたものであってもよい。
前記実施形態は、通信システムに車両(車載機)との通信を含めたものであるが、通信システムを路−路間のみの通信に利用することができる。つまり、第1の信号灯器1xのアンテナ4xと、第2信号灯器1yのアンテナ4y間の通信のみについて、この通信システムを機能させてもよい。
図10は、アンテナ4が組み込まれている信号灯器1の他の実施形態を示す正面図である。この実施形態では、複数のアンテナ4が、高さ方向の位置をそれぞれ相違させて交通信号灯器1の光学ユニット2に組み込まれている。つまり、複数のアンテナ4を、水平方向と垂直方向との両方向について位置ずれさせて設置している。
具体的には、左端の第1光学ユニット2aにおける水平方向の中央部でかつ垂直方向の上部に第1アンテナ4aが組み込まれており、第2光学ユニット2bにおける水平方向の中央部でかつ垂直方向の中央部に第2アンテナ4bが組み込まれており、第3光学ユニット2cにおける水平方向の中央部でかつ垂直方向の下部に第3アンテナ4cが組み込まれている。この場合、制御装置5は、水平方向及び垂直方向に同時にアンテナ指向性を変更することができる。特に信号灯器1(光学ユニット2)が大きい場合、この構成を採用することが容易となる。
また、信号灯器1には、複数のアンテナが設けられていることから、これら複数のアンテナのうちの少なくとも一つが、他のアンテナと異なる指向性を有するように設定されている構成とすることもできる。
そして、アンテナ4は光学ユニット2に組み込まれていることから、アンテナ4を目立たなくすることができる。
図2〜図4の形態では、アンテナ4はパッチアンテナであり、パッチ素子11とグランド素子12とを有している。パッチ素子11は、円形の平面状に形成されており、基板8から前方へ立設した支持部材13によって支持されかつ固定されている。支持部材13は絶縁部材からなる。そして、パッチ素子11は、カバー部材9からLED7の前端39までの範囲Aに設けられている。また、図4において、カバー部材9は、その後面(背面)9aが凹曲面であって、前面9bが凸曲面であり、パッチ素子11はカバー部材9の後面9aから後方に離れて設けられている。なお、パッチ素子11の輪郭は円形以外に矩形であってもよい(図11参照)。
なお、ここではカバー部材9を凹凸の曲面としたが、信号灯器1がLED灯器であれば、平面とすることもできる。
なお、グランド素子12とパッチ素子11との前後方向の間隔は、パッチ素子11の外周の直径が170mm〜230mm程度で、孔の大きさが10mm〜25mm程度である場合には、20〜30mm程度が好ましい。また、孔の大きさが25〜35mm程度であれば、10〜25mm程度が好ましい。すなわち、パッチ素子11の表面の面積が小さいほどグランド素子12との前後方向の間隔は狭くする方が良く、表面積が大きいほどグランド素子12との間隔を広げると良い。
グランド素子12とパッチ素子11との間が空気のみによって絶縁されている場合、両者の間隔は20〜30mm程度であるが、グランド素子12とパッチ素子11との間に絶縁部材として樹脂板が設けられていてもよく(図示せず)、この場合、両者間の誘電率が変化するため両者の間隔を前記値よりも小さくすることができる。この絶縁部材としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、フッ素樹脂板、ガラスエポキシ、FRP又はポリアセタール板がある。
また、グランド素子12とパッチ素子11とは平行に配置されていてもよいが、アンテナ指向性を調整するために、パッチ素子11及びグランド素子12の一方又は双方が、基板8に対して傾いて配置されていてもよい。
これにより、グランド素子12がLED7に干渉することがないように、グランド素子12の孔14にLED7を挿し入れ、グランド素子12を所定の位置に設置することができる。そして、この形態によれば、グランド素子12はLED7の前端39よりも後方となるため、グランド素子12がLED7による前方への発光(灯光)の妨げになることを防止することができる。
なお、グランド素子12に形成している前記開口部の構成としては、図示しているように、素子に孔14をあけて素子と干渉しないようにLED7を配置することができ、または、図示しないが、孔は設けていないが、例えば素子の導電体部分(導体部分)を蛇行状に配置して(導電体部分を一筆書きになるように配置して)、素子と干渉しないようにLED7を配置することもできる。
なお、図1の制御装置5から延びるLED7用の電源ケーブル(図示せず)が、収容部材6の底部6aに取り付けた端子部(図示せず)を介して、LED用基板8と接続されている。
LED7の前端39よりも前方にあるパッチ素子11は、このLED7の前方への投光を阻害しないように、パッチ素子11の厚さ方向(前後方向)に、可視光透過性を有している(可視光に対して透明である)。
具体的に説明すると、パッチ素子11は、可視光透過用の開口を有する導電体からなる。つまり、図11に示しているように、パッチ素子11をメッシュ構造による導電体とすることにより、パッチ素子11は可視光透過性を有している。このように、パッチ素子11をメッシュ構造とするために、導線によって(導線を編んで)形成することができる。
また、パッチ素子11のメッシュ数(メッシュ粗さ)は変更自在であり、粗くすることができる。例えば、パッチ素子11の一面を四分割した網目状金属素子とすることができる。これ以外に、図示しないが、一面を二分割したもの、三分割したもの等であってもよい。
なお、導線の強度を確保するため、導線の径(幅)は0.5mm以上が好ましく、一方で光の透過率を高めるために、2mm以下とすることが好ましい。ただし、導線を樹脂板の上に蒸着させる方法などによって製造する場合には、強度について考慮する必要性が乏しいため、その導線の幅は0.5mm以下であっても良い。
板部材16を利用する場合の具体例としては、板部材16の面に、例えば線幅10μmであってピッチ(メッシュの間隔)を100μmとする導線部からなる微細なメッシュを形成すればよい。このように板部材16に微細なメッシュを形成する場合、線幅が1μm以上で50μm以下であり、ピッチが50μm以上で1000μm以下とするのが好ましい。
なお、メッシュ形状は、図示したような四角形状に限らず、三角形状、ハニカム形状とすることができ、また、全体として放射形状(蜘蛛の巣形状)等とすることができる。
なお、光学ユニット2の収容部材6は、鋼板、アルミ又は樹脂製である。カバー部材9は、レンズであり、ガラス又は樹脂製である。
なお、ここではカバー部材9を凹凸の曲面としたが、信号灯器1がLED灯器であれば、カバー部材9をレンズではなく、平面なガラス等の平板とすることもできる。
すなわち、カバー部材9の後面9aにパッチ素子11が形成されている。つまり、パッチ素子11はカバー部材9の後面9aに引っ付いて形成されている。この場合、パッチ素子11は、カバー部材9の凹曲面に沿った曲面形状のものである。
そして、グランド素子12は、LED7の前端39よりも前方に設けられている。
さらに、図4のパッチ素子11を板部材16に形成している場合と同様に、図12において、光学ユニット2は、可視光透過性のある板部材17(図12の二点鎖線)を有しており、グランド素子12をこの板部材17の前面又は後面に形成することができる。なお、板部材17に対するグランド素子12の形成方法は、前記パッチ素子11の場合と同様である。
また、他の形態として、LED基板8に形成した回路配線(配線パターン部)を、前記グランド素子として使用(兼用)することもできる。
また、図12の実施形態では、パッチ素子11をカバー部材9の後面9aに設けているが、表面9bに設けてもよい(図示せず)。この場合、表面9bに形成したパッチ素子11の上にさらに保護用のカバーシート(図示せず)を被せて設けるのが好ましい。このカバーシートは可視光透過性を有するものである。
また、図示しないが、グランド素子12は、基板8の後方に設けられていてもよい。この場合、グランド素子12は、基板8の後方に設けた第2の支持部材によって支持されかつ固定されている。
また、他の形態として、LED7の基板8に形成した回路配線(配線パターン部)を、前記グランド素子としてもよい。つまり、基板8を、LED7用の配線部及びグランド素子10として兼用してもよい。
そして、アンテナ4が信号灯器1の光学ユニット2に組み込まれていることから、アンテナ設置用の専用の支柱を不要とすることができる。また、パッチ素子11はLED7の前端39よりも前方に設けられているが、パッチ素子11は可視光透過性を有しているため、LED7による前方への発光(灯光)の妨げになることを防止することができる。
さらに、アンテナ4が露出した状態(突出した状態)にないため、信号灯器1を取り付けるための支柱40及びアーム41(図1)の設計において、アンテナ4が受ける風荷重を追加的に考慮する必要がない。また、アンテナ4に対する防雨、防錆、防塵についても追加的に考慮する必要がない。
図18は、アンテナ4が組み込まれている光学ユニット2の他の実施の形態を示している断面図である。この実施形態のアンテナ4は、前記と同様にパッチアンテナであり、パッチ素子11は、基板8から前方へ離れて設けられているが、LED7の前端39(レンズ部38の前端39)よりも後方に位置している。
グランド素子12は、前記図4の実施形態と同じであり、前後方向について基板8とLED7の前端39との間の位置であり、かつ、パッチ素子11の後方に設けられている。
この実施形態によれば、所望の性能となるパッチアンテナ4とするため、パッチ素子11とグランド素子12との間に、前後方向の所定の広い間隔を設けることができる。つまり、前記のとおり、使用周波数を715MHz〜725MHzとするために、グランド素子12とパッチ素子11との前後方向の間隔を所定の値(10〜40mm)に確保し易くなる。
図19と図20は、アンテナ4が組み込まれている光学ユニット2の別の実施の形態を示している正面図と断面図である。この実施形態のアンテナ4は、平衡型のアンテナである。
この実施の形態では、カバー部材9とLED7の前端39との間にアンテナ用基板16が設けられており、このアンテナ用基板16上にアンテナ4が形成されている。このアンテナ用基板16には、さらにストリップ線路31が形成されており、ストリップ線路31も光学ユニット2に組み込まれている。
アンテナ用基板16は誘電体の基板であり、可視光透過性を有する材質からなる。材質の具体例としては、ガラス、ポリカーボネート、アクリル又はポリエチレンテレフタラートがある。また、アンテナ用基板16の厚さは1mm程度である。
この場合においても、アンテナ4及びストリップ線路31を、カバー部材9の後面9a及び前面9bにパターン形成したメッシュ構造による線路とすることができ、また、パターン形成した薄膜導電体による線路とすることができる。これにより、アンテナ4及びストリップ線路31は、前後方向について可視光透過性を有するものとなる。
また、この場合、表面9bに形成したストリップ線路31の上にさらに保護用のカバーシートを被せて設けるのが好ましい。このカバーシートは可視光透過性を有するものである。
さらに、アンテナを組み込む信号灯器は車両用以外にも、歩行者用のものであってもよい。また、信号灯器が有する発光体はLED以外に電球であってもよい。前記各実施形態ではグランド素子12を円形としたが、これ以外に矩形とすることもできる。また、前記実施形態では、複数ある光学ユニットのすべてについてそれぞれアンテナを組み込んだ場合を説明したが、複数の光学ユニットのうち、アンテナが組み込まれていないものがあってもよい。
2 光学ユニット
4 アンテナ
5 制御装置(制御部)
7 LED(発光体)
47 主制御部
48 位置取得部
49 変化部
Claims (6)
- 発光体を有する光学ユニットを複数備えた交通信号灯器と、前記交通信号灯器に組み込まれている複数のアンテナと、前記アンテナによる無線通信の制御を行なう制御部と、を備え、
複数の前記アンテナは、複数の前記光学ユニットに分かれて組み込まれていることを特徴とする通信システム。 - 前記制御部は、ダイバーシティ制御を行なうように構成されている請求項1に記載の通信システム。
- 前記複数のアンテナのうちの少なくとも一つは、他のアンテナと異なる偏波を有するように設定されている請求項1又は2に記載の通信システム。
- 前記複数のアンテナは、前記交通信号灯器に高さ方向の位置が相違して組み込まれている請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信システム。
- 前記制御部は、通信相手の位置情報を取得する位置取得部と、前記位置情報に応じて前記アンテナの指向性を変化させる変化部と、を有している請求項1〜4のいずれか一項に記載の通信システム。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の通信システムの前記制御部と、前記交通信号灯器の点灯及び消灯を行う灯器制御部とを有し、
前記制御部は、前記アンテナを介して、前記交通信号灯器の設置された道路上を走行する車両に対して、現在及び将来の前記交通信号灯器の表示に関する信号情報を送信するように構成されていることを特徴とする交通信号制御機。
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