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JP2008208839A - 圧縮機 - Google Patents

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JP2008208839A
JP2008208839A JP2008111479A JP2008111479A JP2008208839A JP 2008208839 A JP2008208839 A JP 2008208839A JP 2008111479 A JP2008111479 A JP 2008111479A JP 2008111479 A JP2008111479 A JP 2008111479A JP 2008208839 A JP2008208839 A JP 2008208839A
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stator
sealed container
compressor
motor
steel plates
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Application number
JP2008111479A
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English (en)
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Hiromichi Taniwa
弘通 谷和
Yorihide Higuchi
順英 樋口
Hideki Mori
英樹 森
Yasukazu Nabeya
安一 鍋谷
Azusa Ujihara
梓 宇治原
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

【課題】密閉容器内の圧力脈動によるステータの振動を低減して、モータの運転音を小さくした静音圧縮機を提供する。
【解決手段】モータ3のステータ5は、密閉容器1に、上記密閉容器1の中心軸1aに直交する2つの平面上で、取り付けられている。この各平面上では、上記ステータ5は、上記密閉容器1に、3点の溶接点8にて溶接されている。したがって、上記密閉容器1に対する上記ステータ5の上記中心軸1a方向の移動量を小さくできる。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば空気調和機や冷蔵庫等に用いられる圧縮機に関する。
従来、圧縮機としては、密閉容器と、この密閉容器内に配置された圧縮要素と、上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータとを備えていた。上記モータのステータは、上記密閉容器に、上記ステータの上下高さ方向の中央部で、溶接されていた(特開2003−262192号公報:特許文献1参照)。
特開2003−262192号公報(図1)
しかしながら、上記従来の圧縮機では、上記ステータの中央部が、上記密閉容器に、溶接されているので、上記密閉容器に対する上記ステータの上下方向の移動量は、大きくなっていた。
つまり、上記ステータは、積層された複数の鋼板からなり、上記密閉容器に溶接されている上記ステータの中央部と上記ステータの上下端部との間にある鋼板の量は多く、この間にある複数の鋼板がばらばらになって上下方向に移動する量は、大きくなっていた。
したがって、上記密閉容器内の冷媒の圧力脈動によって、上記複数の鋼板が大きく振動して、上記モータの運転音が大きくなる問題があった。
そこで、この発明の課題は、上記密閉容器内の圧力脈動による上記ステータの振動を低減して、上記モータの運転音を小さくした静音圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の圧縮機は、
密閉容器と、
この密閉容器内に配置された圧縮要素と、
上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータと
を備え、
上記モータのステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する少なくとも2つの平面上で、取り付けられ、
上記各平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接されていることを特徴としている。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する少なくとも2つの平面上で、取り付けられ、上記各平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接されているので、上記密閉容器に対する上記ステータの上記中心軸方向の移動量を小さくできる。
つまり、上記ステータは、積層された複数の鋼板からなり、上記密閉容器に取り付けられている上記ステータの取付部と上記ステータの上記中心軸方向の端部との間にある鋼板の量を少なくできて、この間にある複数の鋼板がばらばらになって上記中心軸方向に移動する量を、減少できる。
したがって、上記密閉容器内の冷媒の圧力脈動による上記ステータの振動を低減できて、上記モータの運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。
また、一実施形態の圧縮機では、上記ステータは、積層された複数の鋼板を有し、この各鋼板は、絶縁性接着剤によって、覆われており、この隣り合う鋼板は、互いに、上記絶縁性接着剤により接着されている。
ここで、上記絶縁性接着剤は、例えば、エポキシ系のワニスである。
この実施形態の圧縮機によれば、上記ステータの隣り合う鋼板は、互いに、絶縁性接着剤により接着されているので、上記複数の鋼板は、ばらばらにならず、上記ステータの剛性は、向上して、上記密閉容器内の圧力脈動による上記ステータの振動を一層低減して、上記モータの運転音を一層小さくできる。
また、この発明の圧縮機は、
密閉容器と、
この密閉容器内に配置された圧縮要素と、
上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータと
を備え、
上記モータのステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する1つの平面上で、取り付けられ、
この1つの平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接され、
上記ステータは、積層された複数の鋼板を有し、
この各鋼板は、絶縁性接着剤によって、覆われており、
この隣り合う鋼板は、互いに、上記絶縁性接着剤により接着されていることを特徴としている。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する1つの平面上で、取り付けられ、この1つの平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接され、上記ステータの隣り合う鋼板は、互いに、絶縁性接着剤により接着されているので、上記密閉容器に対する上記ステータの上記中心軸方向の移動量を小さくできる。
つまり、上記複数の鋼板は、ばらばらにならず、上記ステータの剛性は、向上して、上記密閉容器内の冷媒の圧力脈動による上記ステータの振動を低減できて、上記モータの運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。
また、一実施形態の圧縮機では、上記密閉容器内の冷媒は、二酸化炭素である。
この実施形態の圧縮機によれば、上記密閉容器内の冷媒は、二酸化炭素であるので、この二酸化炭素の冷媒は、上記密閉容器内で高圧になるが、この冷媒の圧力脈動による上記ステータの振動は低減され、上記モータの運転音は小さくなる。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する少なくとも2つの平面上で、取り付けられ、上記各平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接されているので、上記密閉容器内の冷媒の圧力脈動による上記ステータの振動を低減できて、上記モータの運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。
また、この発明の圧縮機によれば、上記ステータは、上記密閉容器に、上記密閉容器の中心軸に直交する1つの平面上で、取り付けられ、この1つの平面上では、上記ステータは、上記密閉容器に、少なくとも3点の溶接点にて溶接され、上記ステータの隣り合う鋼板は、互いに、絶縁性接着剤により接着されているので、上記密閉容器内の冷媒の圧力脈動による上記ステータの振動を低減できて、上記モータの運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の圧縮機の第1の実施形態である縦断面図を示している。この圧縮機は、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮要素2と、上記密閉容器1内に配置され、上記圧縮要素2を上記シャフト12を介して駆動するモータ3とを備えている。
この圧縮機は、いわゆる高圧ドーム型のロータリ圧縮機であって、上記密閉容器1内に、上記圧縮要素2を下に、上記モータ3を上に、配置している。このモータ3のロータ6によって、上記シャフト12を介して、上記圧縮要素2を駆動するようにしている。
上記圧縮要素2は、アキュームレータ10から吸入管11を通して冷媒ガスを吸入する。この冷媒ガスは、この圧縮機とともに、冷凍システムの一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
この冷媒ガスは、二酸化炭素であり、上記密閉容器1内で、約12MPaの高圧になる。なお、冷媒として、R410AやR22等の冷媒を用いてもよい。
上記圧縮機は、圧縮した高温高圧の冷媒ガスを、上記圧縮要素2から吐出して密閉容器1の内部に満たすと共に、上記モータ3のステータ5と上記ロータ6との間の隙間を通して、上記モータ3を冷却した後、吐出管13から外部に吐出するようにしている。上記密閉容器1内の高圧領域の下部に、潤滑油9を溜めている。
上記圧縮要素2は、上記密閉容器1の内面に取り付けられるシリンダ21と、このシリンダ21の上下の開口端のそれぞれに取り付けられている上側の端板部材50および下側の端板部材60とを備える。上記シリンダ21、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60によって、シリンダ室22を形成する。
上記上側の端板部材50は、円板状の本体部51と、この本体部51の中央に上方へ設けられたボス部52とを有する。上記本体部51および上記ボス部52は、上記シャフト12に挿通されている。上記本体部51には、上記シリンダ室22に連通する吐出口51aが設けられている。
上記本体部51に関して上記シリンダ21と反対側に位置するように、上記本体部51に吐出弁31が取り付けられている。この吐出弁31は、例えば、リード弁であり、上記吐出口51aを開閉する。
上記本体部51には、上記シリンダ21と反対側に、上記吐出弁31を覆うように、カップ型のマフラカバー40が取り付けられている。このマフラカバー40は、(ボルト等の)固定部材35によって、上記本体部51に固定されている。上記マフラカバー40は、上記ボス部52に挿通されている。
上記マフラカバー40および上記上側の端板部材50によって、マフラ室42を形成する。上記マフラ室42と上記シリンダ室22とは、上記吐出口51aを介して、連通されている。
上記マフラカバー40は、孔部43を有する。この孔部43は、上記マフラ室42と上記マフラカバー40の外側とを連通する。
上記下側の端板部材60は、円板状の本体部61と、この本体部61の中央に下方へ設けられたボス部62とを有する。上記本体部61および上記ボス部62は、上記シャフト12に挿通されている。
要するに、上記シャフト12の一端部は、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60に支持されている。すなわち、上記シャフト12は、片持ちである。上記シャフト12の一端部(支持端側)は、上記シリンダ室22の内部に進入している。
上記シャフト12の支持端側には、上記圧縮要素2側の上記シリンダ室22内に位置するように、偏心ピン26を設けている。この偏心ピン26は、ローラ27に嵌合している。このローラ27は、上記シリンダ室22内で、公転可能に配置され、このローラ27の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
言い換えると、上記シャフト12の一端部は、上記偏心ピン26の両側において、上記圧縮要素2のハウジング7で支持されている。このハウジング7は、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60を含む。
次に、上記シリンダ室22の圧縮作用を説明する。
図2に示すように、上記ローラ27に一体に設けたブレード28で上記シリンダ室22内を仕切っている。すなわち、上記ブレード28の右側の室は、上記吸入管11が上記シリンダ室22の内面に開口して、吸入室(低圧室)22aを形成している。一方、上記ブレード28の左側の室は、(図1に示す)上記吐出口51aが上記シリンダ室22の内面に開口して、吐出室(高圧室)22bを形成している。
上記ブレード28の両面には、半円柱状のブッシュ25,25が密着して、シールを行っている。上記ブレード28と上記ブッシュ25,25との間は、上記潤滑油9で潤滑を行っている。
そして、上記偏心ピン26が、上記シャフト12と共に、偏心回転して、上記偏心ピン26に嵌合した上記ローラ27が、このローラ27の外周面を上記シリンダ室22の内周面に接して、公転する。
上記ローラ27が、上記シリンダ室22内で公転するに伴って、上記ブレード28は、このブレード28の両側面を上記ブッシュ25,25によって保持されて進退動する。すると、上記吸入管11から低圧の冷媒ガスを上記吸入室22aに吸入して、上記吐出室22bで圧縮して高圧にした後、(図1に示す)上記吐出口51aから高圧の冷媒ガスを吐出する。
その後、図1に示すように、上記吐出口51aから吐出された冷媒ガスは、上記マフラ室42を経由して、上記マフラカバー40の外側に排出される。
図1と図3に示すように、上記モータ3は、上記ロータ6と、このロータ6の径方向外側にエアギャップを介して配置された上記ステータ5とを有する。
上記ロータ6は、ロータ本体610と、このロータ本体610に埋設された磁石620とを有する。上記ロータ本体610は、円筒形状であり、例えば積層された電磁鋼板からなる。上記ロータ本体610の中央の孔部には、上記シャフト12が取り付けられている。上記磁石620は、平板状の永久磁石である。6つの上記磁石620が、上記ロータ本体610の周方向に等間隔の中心角度で、配列されている。
上記ステータ5は、ステータコア510と、このステータコア510に巻かれたコイル520とを有する。なお、図3では、上記コイル520を一部省略して、描いている。
上記ステータコア510は、環状部511と、この環状部511の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された9つのティース512とを有する。上記コイル520は、上記各ティース512にそれぞれ巻かれて複数の上記ティース512に渡って巻かれていない、いわゆる集中巻きである。
上記モータ3は、いわゆる6極9スロットである。上記コイル520に電流を流して上記ステータ5に発生する電磁力によって、上記ロータ6を、上記シャフト12と共に、回転させる。
上記ステータコア510は、図1に示すように、上記密閉容器1に、上記密閉容器1の中心軸1aに直交する2つの平面上で、取り付けられている。上記各平面上では、上記ステータコア510の外周面は、図3に示すように、上記密閉容器1に、3点の溶接点8にて溶接されている。なお、上記密閉容器1の上記中心軸1aは、上記シャフト12の回転軸に一致している。
上記全ての溶接点8は、等ピッチまたは不等ピッチである。つまり、隣り合う上記溶接点8,8の間の中心角度の全ては、同じであり、または、隣り合う上記溶接点8,8の間の中心角度のうちの少なくとも一つは、他の中心角度と異なる。
上記2つの平面上の上記溶接点8は、上記中心軸1aの方向からみて、重なってもよく、または、重ならなくてもよい。
上記ステータコア510は、積層された複数の鋼板15からなる。この全ての鋼板15は、例えばカシメによって、一体に固定されている。
上記構成の圧縮機によれば、上記ステータ5は、上記密閉容器1に、上記密閉容器1の上記中心軸1aに直交する2つの平面上で、取り付けられ、上記各平面上では、上記ステータ5は、上記密閉容器1に、3点の溶接点8にて溶接されているので、上記密閉容器1に対する上記ステータ5の上記中心軸1a方向(上下方向)の移動量を小さくできる。
つまり、上記密閉容器1に取り付けられている上記ステータ5の取付部と上記ステータ5の上記中心軸1a方向の端部との間にある上記鋼板15の量を少なくできて、この間にある複数の鋼板15がばらばらになって上記中心軸1a方向に移動する量を、減少できる。なお、上記ステータ5の隣り合う取付部の間にある複数の鋼板15は、上記取付部によって、位置決めされるので、上記中心軸1a方向に移動しない。
したがって、上記密閉容器1内の冷媒の圧力脈動による上記ステータ5の振動を低減できて、上記モータ3の運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。特に、深夜電力を利用するエコ給湯にこの圧縮機を用いる場合、深夜に静音を実現できるため、この圧縮機は、深夜での使用に好適となる。
また、二酸化炭素の冷媒は、上記密閉容器1内で高圧になるが、この冷媒の圧力脈動による上記ステータ5の振動は低減され、上記モータ3の運転音は小さくなる。
次に、加振器を用いた試験により、ステータの上下方向の振動に関して、本発明の圧縮機と従来の圧縮機とを比較する。
図4Aの縦断面図、および、図4Bの平面図に示すように、本発明の圧縮機では、ステータ5を、密閉容器1に、密閉容器1の中心軸1aに直交する2つの平面上で、取り付け、上記各平面上では、上記ステータ5を、上記密閉容器1に、4点の溶接点8にて溶接する。一方、従来の圧縮機では、図4Aの仮想線に示すように、ステータ5を、密閉容器1に、上記ステータ5の上下高さ方向の中央部で、4点の溶接点8にて溶接する。なお、本発明の圧縮機と従来の圧縮機とは、同じ符号で示している。
上記4点の溶接点8は、等ピッチである。上記ステータ5のステータコア510上で、上記中心軸1aと一の上記溶接点8とを結ぶ直線上に、第1の加速度センサ101を取り付ける。上記ステータ5のステータコア510上で、隣り合う上記溶接点8,8の間の中心角度の二等分線上に、第2の加速度センサ102を取り付ける。上記密閉容器1の下面に、加振器100を取り付ける。
そして、上記加振器100によって、上記ステータ5に上記密閉容器1と共に上下方向の振動を与えて、上記第1の加速度センサ101および上記第2の加速度センサ102によって、上記ステータコア510の上面(つまり、上端の鋼板15)の上下方向の加速度を測定する。
そして、上記加振器100の振動数と上記ステータコア510の上面の上下方向の振動加速度との関係を求める。
上記第1の加速度センサ101によって測定された結果を図5Aに示し、上記第2の加速度センサ102によって測定された結果を図5Bに示す。図5Aと図5Bでは、本発明の圧縮機の結果を実線にて示し、従来の圧縮機の結果を点線にて示す。
図5Aと図5Bからわかるように、従来の圧縮機では、上記加振器100の振動数が400Hzのときに、他の振動数に比べて、振動加速度が飛び抜けて大きくなっている。一方、本発明の圧縮機では、振動数が480Hzのときに、他の振動数に比べて、振動加速度が大きくなっているが、この振動加速度は、従来の圧縮機の最大振動加速度に比べて、非常に小さい。
つまり、本発明の圧縮機は、従来の圧縮機に比べて、ステータの上下方向の振動を小さくできる。また、運転音で問題となる上記密閉容器1内の冷媒の圧力脈動の振動数は、一般的に、1kHz以下で、特に400Hz近傍であるため、従来の圧縮機では、冷媒の圧力脈動によって、ステータの振動が大きくなるが、本発明の圧縮機では、ステータの振動を低減できる。
(第2の実施形態)
図6は、この発明の圧縮機の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態では、上記第1の実施形態と比べると、ステータの構成が相違する。
この第2の実施形態のステータ105では、ステータコア1510は、積層された複数の鋼板15を有し、この隣り合う鋼板15,15は、互いに、絶縁性接着剤16により接着されている。上記絶縁性接着剤16は、例えば、エポキシ系のワニスである。
したがって、上記複数の鋼板15は、ばらばらにならず、上記ステータ105の剛性は、向上して、上記密閉容器1内の圧力脈動による上記ステータ105の振動を一層低減して、上記モータ3の運転音を一層小さくできる。
なお、上記各鋼板15の全面を、上記絶縁性接着剤16によって、覆った場合、上記ステータ105の剛性は一層向上して、上記モータ3の運転音を一層小さくできる。
次に、圧縮機の運転音に関して、複数の鋼板をワニスで接着した圧縮機と、複数の鋼板をワニスで接着しない圧縮機とを比較する。
図7に、振動数が400Hzである場合の、ステータと密閉容器とのはめあい寸法と、圧縮機の音圧との関係を示す。横軸に、ステータと密閉容器との公差を示し、正の値が、隙間嵌めの状態であり、負の値が、締まり嵌めの状態である。縦軸に、圧縮機の音圧を示す。ワニスありの圧縮機を実線にて示し、ワニスなしの圧縮機を点線にて示す。
図7からわかるように、ステータと密閉容器とのはめあい寸法が、正の値である場合、つまり、ステータと密閉容器とが、隙間嵌めの状態である場合に、ワニスありの圧縮機では、ワニスなしの圧縮機に比べて、圧縮機の音圧を大幅に減少できる。
また、図8に、ワニスありの圧縮機とワニスなしの圧縮機とに関して、ステータと密閉容器とのはめあい寸法が、85μmである場合の、振動数とゲイン(振動音)との関係を示す。横軸に振動数を示し、縦軸にゲインを示す。ワニスありの圧縮機を実線にて示し、ワニスなしの圧縮機を点線にて示す。
図8からわかるように、ワニスなしの圧縮機は、振動数が400Hz付近でゲインが大きいのに対して、ワニスありの圧縮機は、振動数が400Hz付近でゲインが小さい。したがって、運転音で問題となる上記密閉容器1内の冷媒の圧力脈動の振動数は、一般的に、1kHz以下で、特に400Hz近傍であるため、ワニスありの圧縮機では、ワニスなしの圧縮機に比べて、冷媒の圧力脈動による圧縮機の運転音を減少できる。
(第3の実施形態)
図9は、この発明の圧縮機の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態では、上記第1の実施形態と比べると、ステータの構成が相違する。
この第3の実施形態のステータ205は、上記密閉容器1に、上記密閉容器1の上記中心軸1aに直交する1つの平面上で、取り付けられている。この1つの平面上では、上記ステータ205は、上記密閉容器1に、少なくとも3点の溶接点8にて溶接されている。詳しくは、ステータコア2510の上記中心軸1a方向(上下方向)の中央部が、上記密閉容器1に、溶接されている。
上記ステータコア2510は、積層された複数の鋼板15を有し、この隣り合う鋼板15,15は、互いに、絶縁性接着剤16により接着されている。詳しくは、上記各鋼板15の全面は、上記絶縁性接着剤16によって、覆われている。上記絶縁性接着剤16は、例えば、エポキシ系のワニスである。
この構成の圧縮機によれば、上記ステータ205は、上記密閉容器1に、上記密閉容器1の上記中心軸1aに直交する1つの平面上で、取り付けられ、この1つの平面上では、上記ステータ205は、上記密閉容器1に、少なくとも3点の溶接点8にて溶接され、上記ステータ205の上記隣り合う鋼板15,15は、互いに、上記絶縁性接着剤16により接着されているので、上記密閉容器1に対する上記ステータ205の上記中心軸1a方向の移動量を小さくできる。
つまり、上記複数の鋼板15は、ばらばらにならず、上記ステータ205の剛性は、向上して、上記密閉容器1内の冷媒の圧力脈動による上記ステータ205の振動を低減できて、上記モータ3の運転音を小さくした静音圧縮機を実現できる。
特に、冷媒として、二酸化炭素を用いた場合、この冷媒は、上記密閉容器1内で高圧になるが、この冷媒の圧力脈動による上記ステータ205の振動は低減され、上記モータ3の運転音は小さくなる。
また、上記各鋼板15の全面を、上記絶縁性接着剤16によって、覆うことで、上記ステータ205の剛性は一層向上して、上記モータ3の運転音を一層小さくできる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記圧縮要素2として、ローラとブレードが別体であるロータリタイプでもよい。上記圧縮要素2として、ロータリタイプ以外に、スクロールタイプやレシプロタイプを用いてもよい。上記圧縮要素2として、2つのシリンダ室を有する2シリンダタイプでもよい。上記コイル520を、上記複数のティース512にわたって巻いた、いわゆる分布巻きとしてもよい。
また、上記第1と上記第2の実施形態において、上記ステータ5,105は、上記密閉容器1に、上記密閉容器1の中心軸1aに直交する3つ以上の平面上で、取り付けられてもよい。また、上記各平面上では、上記ステータ5,105は、上記密閉容器1に、4点以上の溶接点8にて溶接されていてもよい。
また、上記第2と上記第3の実施形態において、上記絶縁性接着剤16以外に、上記全ての鋼板15を、ボルトやリベット等の固定具によって、一体に固定してもよく、または、上記全ての鋼板15の端面を、溶接によって、一体に固定してもよく、上記ステータの剛性を、向上できる。
本発明の圧縮機の第1実施形態を示す縦断面図である。 圧縮機の要部の平面図である。 圧縮機のモータ付近の横断面図である。 ステータの上下方向の振動の試験に用いられる圧縮機の縦断面図である。 ステータの上下方向の振動の試験に用いられる圧縮機の平面図である。 第1の加速度センサによって測定された結果を示すグラフである。 第2の加速度センサによって測定された結果を示すグラフである。 本発明の圧縮機の第2実施形態を示す拡大断面図である。 ワニスありの圧縮機とワニスなしの圧縮機とに関して、ステータと密閉容器とのはめあい寸法と、圧縮機の音圧との関係を示すグラフである。 ワニスありの圧縮機とワニスなしの圧縮機とに関して、振動数とゲインとの関係を示すグラフである。 本発明の圧縮機の第3実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 密閉容器
1a 中心軸
2 圧縮要素
3 モータ
5,105,205 ステータ
510,1510,2510 ステータコア
6 ロータ
8 溶接点
12 シャフト
15 鋼板
16 絶縁性接着剤
21 シリンダ
100 加振器
101 第1の加速度センサ
102 第2の加速度センサ

Claims (4)

  1. 密閉容器(1)と、
    この密閉容器(1)内に配置された圧縮要素(2)と、
    上記密閉容器(1)内に配置され、上記圧縮要素(2)をシャフト(12)を介して駆動するモータ(3)と
    を備え、
    上記モータ(3)のステータ(5,105)は、上記密閉容器(1)に、上記密閉容器(1)の中心軸(1a)に直交する少なくとも2つの平面上で、取り付けられ、
    上記各平面上では、上記ステータ(5,105)は、上記密閉容器(1)に、少なくとも3点の溶接点(8)にて溶接されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記ステータ(105)は、積層された複数の鋼板(15)を有し、
    この各鋼板(15)は、絶縁性接着剤(16)によって、覆われており、
    この隣り合う鋼板(15,15)は、互いに、上記絶縁性接着剤(16)により接着されていることを特徴とする圧縮機。
  3. 密閉容器(1)と、
    この密閉容器(1)内に配置された圧縮要素(2)と、
    上記密閉容器(1)内に配置され、上記圧縮要素(2)をシャフト(12)を介して駆動するモータ(3)と
    を備え、
    上記モータ(3)のステータ(205)は、上記密閉容器(1)に、上記密閉容器(1)の中心軸(1a)に直交する1つの平面上で、取り付けられ、
    この1つの平面上では、上記ステータ(205)は、上記密閉容器(1)に、少なくとも3点の溶接点(8)にて溶接され、
    上記ステータ(205)は、積層された複数の鋼板(15)を有し、
    この各鋼板(15)は、絶縁性接着剤(16)によって、覆われており、
    この隣り合う鋼板(15,15)は、互いに、上記絶縁性接着剤(16)により接着されていることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載の圧縮機において、
    上記密閉容器(1)内の冷媒は、二酸化炭素であることを特徴とする圧縮機。
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