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JP2007291259A - インクジェット用着色組成物およびそれを用いたインクジェット法カラーフィルタ - Google Patents

インクジェット用着色組成物およびそれを用いたインクジェット法カラーフィルタ Download PDF

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隆司 山内
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Abstract

【課題】隔壁で区切られた画素内にインクジェット方式により着色層を形成するインクジェット法において、耐光性、耐熱性に優れ、且つ染料を用いたカラーフィルタに匹敵する明度、彩度を有するインクジェット用着色組成物、及びインクジェット法カラーフィルタを提供すること。
【解決手段】着色剤、熱硬化性樹脂、及び溶媒からなるカラーフィルタ用着色組成物において、青色の色素として、Alを含有するフタロシアニン顔料を用いたこと。また、その着色組成物を用いたこと。
【選択図】図2

Description

本発明は、主にカラー液晶ディスプレーに使用されるカラーフィルタの製造を目的とするインクジェット用着色組成物およびこの着色組成物を用いたインクジェット法カラーフィルタに関するものであり、さらに詳しくは、一般的にストライプフィルタまたはマトリックスフィルタと称されるパターン部分を形成するためのインクジェット用着色組成物およびそれを用いたインクジェット法カラーフィルタに関する。
カラー液晶ディスプレーに使用されるカラーフィルタは,ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)を平行に配置したもの、あるいは微細な画素を縦横一定の配列に配置したものからなっている。画素サイズは100〜数100ミクロンという微細な形状であり、しかも色相毎に所定の順序で整然と配列される。このカラーフィルタの製造法については,従来から種々の方法が提案されている。
カラーフィルタには高い明度、彩度が必要とされるため、一般に染色法と呼ばれる染料を用いて着色する方法が行われていた。例えば、被染色性の感光性物質をガラス等の基板に塗布し、続いて一つのフィルタ色のパターン露光を行い、ついで未露光部を現像工程で洗い取り、残ったパターン部を該フィルタ色の染料で染色するといった操作を全フィルタ色について順次繰り返すことによりカラーフィルタを製造することができる。この方法は染料を使用するため明度、彩度が高く、カラーフィルタは非常に優れているが、耐光性,耐熱性等に限界があり,耐性に優れかつ明度、彩度の高い色材が望まれていた。
そこで、染料のかわりに耐光性、耐熱性に優れる有機顔料が用いられるようになったが、例えば、透明基板上に青(B)、緑(G)、赤(R)の光の3原色を配列してなるカラーフィルタにおいては、一般に単一の顔料だけではそれぞれカラーフィルタとしての分光スペクトルを得るのは困難であり、顔料を2種以上用いて調整することが必要とされる。さらに、明度、彩度に関しても染料と比較すると不十分なところがある。
青(B)については、一般に耐性に優れた銅フタロシアニンブルー顔料が用いられているが、単一の銅フタロシアニンのみでは充分なスペクトルが得にくいため、バイオレット顔料を混合してスペクトルを調整している。また,緑(G)については、耐性に優れたフタロシアニングリーンが一般に用いられているが、青(B)と同様に単一のグリーン顔料のみでは充分な分光特性が得られないため、通常、イエロー顔料を加えてスペクトルを調整している。また、赤(R)についても単一の顔料で400nmから600nmの広い波長域で充分な吸収を有するものが無いため、イエロー顔料を加えてスペクトルを調整している。
特開平07−98409号公報 特許第02638883号公報 特許第01637184号公報
本発明は、耐熱性、耐光性を有しながら、染料を用いたカラーフィルタに匹敵する明度
、彩度を有するカラーフィルタを製造することのできるインクジェット用着色組成物、及び該インクジェット用着色組成物を用いて製造したインクジェット法カラーフィルタを提供することを課題とするものである。
本発明は、少なくとも、着色剤、熱硬化性樹脂、及び溶媒からなるインクジェット用着色組成物において、前記着色剤の色素として、Alを含有するフタロシアニン顔料を用いたことを特徴とするインクジェット用着色組成物である。
また、本発明は、上記発明によるインクジェット用着色組成物において、前記フタロシアニン顔料の含有量が、インクジェット用着色組成物100重量%に対し10重量%〜60重量%の範囲であることを特徴とするインクジェット用着色組成物である。
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載のインクジェット用着色組成物を用いて、隔壁で区切られた透明基板上の画素内にインクジェット方式により着色層を形成したことを特徴とするインクジェット法カラーフィルタである。
本発明は、隔壁で区切られた画素内にインクジェット方式により着色層を形成するインクジェット法によるカラーフィルタ用着色組成物において、青色の色素として、Alを含有するフタロシアニン顔料を用いるので、耐光性、耐熱性に優れ、且つ染料を用いたカラーフィルタに匹敵する明度、彩度を有するインクジェット用着色組成物となる。
また、本発明は上記着色組成物を用いたカラーフィルタであるので、隔壁で区切られた画素内にインクジェット方式により着色層を形成するインクジェット法によるカラーフィルタにおいて、耐光性、耐熱性に優れ、且つ染料を用いたカラーフィルタに匹敵する明度、彩度を有するカラーフィルタとなる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明者らは、青(B)のカラーフィルタ用着色組成物に用いる着色剤として、Alを含有するフタロシアニン顔料を用いることで、染料を用いたカラーフィルタに匹敵する明度、彩度を有するカラーフィルタを製造することでき、且つ耐熱性、耐光性等の各種耐性が向上することに着目し、本発明を達成するに至った。
図1に示すように、一般的にカラーフィルタは、透明基板1上にコントラスト向上のためのブラックマトリックス2を設け、次いで赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層3を形成し、その上に保護層4を設けたものであり、これを液晶用とする場合は、さらに透明導電層、配向膜層を順次積層せしめ、例えば、薄膜トランジスタのような素子を形成した対向基板と対置させ液晶層を介してカラー液晶ディスプレーを構成するものである。以下では、透明基板、このブラックマトリックス2と青(B)、緑(G)、赤(R)の着色層3を合わせてカラーフィルタとする。
着色層3は前記ブラックマトリックス2の開口部に設けられ、通常、赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3Bの3原色からなる所望の形状の画素状の着色層が配置されたものである。その一般的な形成方法としては、顔料分散法、染料法、電着法、印刷法、転写法やインクジェット方式などが挙げられる。本発明では、インクジェット装置により着色組成物をパターニングし、その後、後述する加熱工程を経て着色層3を形成する。
インクジェットに用いる装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があるが、ピエゾ変換方式の装置を用いることが望ましい。
また、インクジェット装置の、インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度が望ましい。また、インクジェット装置の、ノズル径は5〜80μm程度が望ましい。また、インクジェット装置はヘッドを複数個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個程度組み込んだものを用いるのが好ましい。
本発明のブラックマトリックス2は撥インク剤を含有するが、その他黒色顔料、樹脂、光開始剤、添加剤等からなる。これらは溶剤によりインキ化したものを透明基板上に塗布し、フォトリソグラフィー法にもしくは印刷法より形成させることが望ましい。これにより遮光性の優れるブラックマトリックス2を有するカラーフィルタを得ることができる。また撥インク剤の添加により隣接する異なる色の着色層へのカラーインクの流出を防ぐことができ、混色を防止することができる。
本発明で述べる撥インク剤とは、カラーインク充填時にカラーインクをはじき隣接着色層へのカラーインクの侵入を防止する役割を持つものである。材料は特に限定されないが、シリコーン系、フッ素系の材料を用いることで撥インク効果が優れる為に好ましい。撥インキ剤の具体的な例としては、主鎖または側鎖に有機シリコーンやアルキルフルオロ基を有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
撥インキ剤を用いることにより、製造工程における加熱時にブリードアウトする場合がある。撥インク剤のブリードアウトにより、開口部の透明基板上に撥インク剤が付着し、カラーインクの充填時に色抜け等が発生してしまう。このブリードアウトを防止するために、撥インキ剤としては特にフッ素含有化合物を用いることが好ましい。さらに低分子量のものより、オリゴマータイプのものを用いることにより、より効果的に防ぐことが出来る。
また、黒色顔料は、有機黒色顔料、無機黒色顔料の一般的な顔料を用いることができる。例えば、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを単体あるいは混合して用いられるものである。
本発明の着色層3は、少なくとも、着色剤、熱硬化性樹脂、溶媒からなり、必要に応じて、分散剤等の公知の添加剤を添加することができる。
本発明の着色組成物の着色剤は、顔料、染料等を使用することができる。本発明では、耐候性に優れる顔料を用いることが好ましい。着色剤として、具体的には、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254、Pigment Blue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Yellow 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、185、 Pigment Orange36、
Pigment Violet23、等を使用することができる。さらに所望の色相を得るために2種類以上の材料を混合して用いることができる。
着色組成物の着色剤の濃度は、所望の色特性により適宜調整するものであるが、顔料濃度が10%以下となる場合には、インクジェットによるインク充填時の充填量が大きくな
り、隣接する着色層へのインクの流出を招く可能性が大きくなる。一方で、顔料濃度が60%以上となった場合は、インク充填時の充填量が抑えられることにより、所定の画素内への塗れ広がりが悪化し、画素内での色ムラやインクの白抜けといった現象が現れる可能性がある。
本発明の着色組成物の熱硬化性樹脂は、色素との関係にて公知のカラーフィルタ用材料から適宜選択される。具体的には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などを用いることができる。特に耐熱性や耐光性を要求されるカラーフィルタを製造する際には、アクリル樹脂を用いることが好ましい。
本発明の着色組成物の溶媒は、インクジェット装置の印刷適性により選択され、特に表面張力範囲が35mN/m未満で、且つ、沸点が130℃以上の材料を用いることが好ましい。表面張力が35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼす。また、沸点が130℃未満であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなる。その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。また、溶媒は、着色組成物の熱硬化性樹脂の熱硬化温度により適宜選択される。熱硬化性樹脂の熱硬化温度と比べ、著しく低い沸点を有する溶媒を用いると、前述したように、着色層が凹形状となる懸念が生ずる。
これらの条件を満たす溶媒として、具体的には、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル等を挙げることができる。また、この他にも、溶媒の沸点をより高めるために、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を用いることが可能である。また、必要に応じて2種類以上の溶媒を前記条件に合うように混合し、調整したものを用いることができる。
本発明の着色組成物の分散剤は、樹脂への色素の分散を向上させるために用いる。分散剤として、イオン性、非イオン性界面活性剤などを用いることができる。具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどが挙げられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して用いることも可能である。
保護層4は、カラーフィルタ表面の平滑性、耐候性を向上させるために設けるものである。保護層4は、カルボキシル基を有する化合物とエポキシ基を有する化合物を溶媒等に溶解したものを、スピンコート法やダイコート法等の適切な塗工方法を用いてコーティングした後、加熱により架橋させて形成させる。このカルボキシル基を有する化合物は、加熱により、エポキシ基と架橋反応を行うことができるカルボキシル基を有する化合物であればよい。ところで、カルボキシル基とエポキシ基は反応性が高いので、製造工程で問題が生じることがある。このため、前記カルボキシル基を有する化合物として、カルボキシル基がアルキルビニルエーテルによりブロックされた化合物を用いることが望ましい。
具体的には、1−イソプロポキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−2,4−ビス(プロポキシエチル)−1−((メタ)アクリロキシエチル)エステル等の単量体もしくは共重合体が一例として挙げられる。該エポキシ基を有する化合物は、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルイタコネート、グリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の単量体あるいは共重合体などが一例として挙げられる。特にエポキシ基を有する化合物に、アクリル樹脂を用いると、透明性、耐候に優れた保護層を得ることが出来る。
以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
(ブラックマトリックスの作成)
ポリイミド前駆体(東レ(株)製:セミコファインSP−510)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤Aの5重量部、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー((株)ネオス製:FTX−720C)0.1重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散させ、ブラックマトリックス組成物を調製した。このブラックマトリックス組成物をスピンコータによって、無アルカリガラス基板(コーニング社製、品番1737)上に約2.0μmの塗膜に形成した。その後、100℃20分間のプリベークを行った後、露光・現像工程を経て、230℃60分のポストベークを行い、ブラックマトリックスを形成した。
前記ブラックマトリクス上頂部のカラーインキ(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、30°であり、前記ブラックマトリクス上頂部がカラーインクに対して、撥インキ性がある事を確認した。
(着色組成物(カラーインク)の調製)
[着色剤]
着色組成物に用いる着色剤には以下のものを使用した。
青色用顔料として、アルミニウムフタロシアニンブルー顔料を用いた。さらに、赤色用顔料として、C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)、およびC.I. Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)、緑色用顔料として、C.I. Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、およびC.I. Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)。
[ワニス]
また、メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を作製した。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリルワニスとした。
・青色着色組成物
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して青色顔料の分散体を作製した。
青色顔料:アルミニウムフタロシアニンブルー 50重量部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6重量部
アクリルワニス(固形分20%) 200重量部
シクロヘキサノン 40重量部
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点275℃) 120重量部。
・赤色着色組成物
組成がそれぞれ下記組成となるように、青色着色材料と同様の方法で作製した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18重量部
赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2重量部
アクリルワニス(固形分20%) 108重量部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して赤色着色材料を得た。
上記分散体 128重量部
シクロヘキサノン 20重量部
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点275℃) 60重量部。
・緑色着色組成物
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色着色材料と同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 16重量部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8重量部
アクリルワニス(固形分20%) 102重量部
シクロヘキサノン 20重量部
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点275℃) 60重量部。
(保護層塗液の調製)
1−エトキシエチルメタクリレートの単量体5重量部、グリシジルメタクリレートの単量体3重量部、酸触媒0.5重量部を溶媒に溶解させ塗液を調製した。
(カラーフィルタの作製)
前記ガラス基板上のブラックマトリックスの開口部に、前記各色の着色組成物(カラーインク)を使用し、12pl、180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、赤(R)、緑(G)、青色(B)各々のパターン状の着色層3を形成した。
さらに着色層3上に、保護層塗液をブラックマトリックス上での乾燥膜厚が1μmとなるようにスピンコート法にて塗布し、90℃のホットプレートで3分、230℃のオーブンで30分乾燥、熱硬化させ、保護層4を形成した。
このようにして得られたカラーフィルタは、混色も無く、濃度バランスに優れ、また耐光性、耐溶剤性にも優れるカラーフィルタであった。
得られたカラーフィルタの分光スペクトルを測定した。金属としてAlを含有するアルミニウムフタロシアニンブルーを用いた青色着色層の分光特性を図2に示す。さらに耐熱性、及び耐光性の結果を表1に示す。
<比較例1>
青色着色剤として、銅フタロシアニンブルー顔料(B.A.S.F.社製「ヘリオゲンブルー」)を用いて、上記と同様の手順にて調製した感光性着色組成物を得、それを用いてカラーフィルタを作製した。その青色着色層の分光特性を図2に示す。さらに耐熱性、及び耐光性の結果を表1に示す。
実施例1においては、表1、及び図2に示すように、耐熱性、耐光性に優れ、且つ400nm付近の透過率が略同じ場合において明度、彩度に優れた青色着色層を有するカラーフィルタを作製できた。
本発明でのカラーフィルタ基板の断面図である。 実施例1においける青色着色層の分光特性である。
符号の説明
1・・・透明基板
2・・・ブラックマトリックス
3・・・着色層
4・・・保護層

Claims (3)

  1. 少なくとも、着色剤、熱硬化性樹脂、及び溶媒からなるインクジェット用着色組成物において、前記着色剤の色素として、Alを含有するフタロシアニン顔料を用いたことを特徴とするインクジェット用着色組成物。
  2. 前記フタロシアニン顔料の含有量が、インクジェット用着色組成物100重量%に対し10重量%〜60重量%の範囲であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用着色組成物。
  3. 請求項1又は請求項2記載のインクジェット用着色組成物を用いて、隔壁で区切られた透明基板上の画素内にインクジェット方式により着色層を形成したことを特徴とするインクジェット法カラーフィルタ。
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JP2012014118A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタ用樹脂組成物およびカラーフィルタ

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