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JP2008257096A - カラーフィルタ、およびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ、およびその製造方法 Download PDF

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輝彦 甲斐
Masaya Sugano
真哉 菅野
Yukako Tamanuki
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Abstract

【課題】インクジェットでカラーフィルタを作製する際に、混色を防止する為に撥水性物質を含有させて遮光パターン(ブラックマトリックスやブラックストライプ)を形成する方法においては、遮光パターン全体が均一に撥インク機能を持つ為に、遮光パターン側面で着色インクがはじかれ、画素の平滑性が著しく悪くなり、色ムラ及び色抜け(白抜け)等が生じ易いという製造上及び特性上の不具合があった。
【解決手段】透明基板上に遮光パターンを有する遮光パターン付き基板において、前記遮光パターンは、上頂部と、上頂部以外の部分とを有し、前記上頂部の撥インク性が前記下部の撥インク性より大きいことを特徴とする遮光パターン付き基板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー表示装置等に用いられるカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
近年、カラー液晶ディスプレイ等のカラー表示装置に使用されるカラーフィルタの作製方法として、インクジェット方式が提案されている。
インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載されている方法が挙げられる。
特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色領域外への着色インクの広がりを防止するため、予めブラックマトリックス(遮光パターン)にフッ素系撥水・撥油剤を含有させてパターン形成することによって、着色領域内のみに着色インクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/または含ケイ素化合物を含有するブラックマトリックスを、着色工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。
また、特許文献4には、遮光パターン上部の撥インク性と、遮光パターン間の撥インク性を水の接触角で、それぞれ、90〜120°、30°以下とすることにより、遮光パターン間での着色インクの広がりを良くし、遮光パターン上部には、着色インクが付着しにくくする発明が開示されている。この発明において、遮光パターン間を親インク処理剤により表面処理し、撥インク性をコントロールしている。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35917号公報 特開平9−203803号公報
しかしながら、混色を防止する為に撥水性物質を含有させて遮光パターン(ブラックマトリックスやブラックストライプ)を形成する方法においては、遮光パターン全体が均一に撥インク機能を持つ為に、遮光パターン側面で着色インクがはじかれ、画素の平滑性が著しく悪くなり、色ムラ及び色抜け(白抜け)等が生じ易いという製造上及び特性上の不具合があった。
請求項1に記載の発明は、
透明基板上に遮光パターンを有し、該遮光パターン間に着色パターンを有するカラーフィルタにおいて、前記遮光パターンは、上頂部と、上頂部以外の隔壁下部とを有し、前記上頂部の撥インク性が前記隔壁下部の撥インク性より大きい、ことを特徴とするカラーフィルタである。
請求項2に記載の発明は、
前記上頂部に対する、50mN/m以下の表面張力の着色インクの接触角Aが、15°以上かつ40°以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタである。
請求項3に記載の発明は、
前記隔壁下部に対する、50mN/m以下の表面張力の着色インクの接触角Bが、15°未満であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のカラーフィルタである。
請求項4に記載の発明は、
前記接触角Aと前記接触角Bとの関係が、
A>2B
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項5に記載の発明は、
前記上頂部の膜厚Xと、前記遮光パターン全体の膜厚Yとの関係が、
X<0.5Y
であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項6に記載の発明は、
前記上頂部および前記隔壁下部は、それぞれ、黒色遮光剤および撥インク剤を含有し、かつ、前記上頂部内の撥インク剤の含有割合が、前記隔壁下部の撥インク剤の含有割合よりも多いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項7に記載の発明は、
少なくとも黒色遮光剤および撥インク剤および感光性樹脂および光開始剤を含有する遮光パターン用の材料を透明基板上に膜厚が略均一になるように塗布し、前記遮光パターン用の材料が塗布された基板を加熱することにより、前記撥インク剤が前記遮光パターン用の材料からなる塗布膜の基板とは反対側である表面側に偏在するようにし、その後、パターン露光、現像を行うことにより、前記遮光パターンを形成し、その後、前記遮光パターン間にインクジェット法により着色パターンを設けることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、
請求項1乃至6のいずれかに記載のカラーフィルタを製造する方法であって、前記透明基板上に前記遮光パターンを設けた後に、着色パターンをインクジェット法により遮光パターン間に設けることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明の遮光パターン付き基板およびそれを用いたカラーフィルタは、遮光パターンが1層で遮光機能と撥インク機能の両方の機能を有する。さらに、遮光パターンの上頂部の撥インク性が、遮光パターンの上頂部以外の部分の撥インク性より大きい。そのため、遮光パターン間に着色パターンを設けた際の、白抜け及び色ムラ等の不具合がなく、カラーフィルタとしての要求特性に優れ、特に平滑性が良く、色特性に優れたカラーフィルタを提供できる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。図1に本発明によるカラーフィルタの製造方法の一実施例を図示した。図1のカラーフィルタでは、透明基板1上に遮光パターン2が形成される。遮光パターン2の上頂部24の撥インク性は遮光パターン2の隔壁下部25の撥インク性よりも大きい。さらに遮光パターン2間の開口部にインクジェット法により赤色(R),緑色(G),青色(B)の着色インク5を吐出した後、先ず溶剤を蒸発させ、次にインクを硬化させることにより、着色パターン5(5R,5G,5B)を形成する。
本発明の透明基板1には、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等が使用できる。
本発明における遮光パターン2の材料には、黒色遮光材、光開始剤、分散剤、樹脂、溶媒、撥インク剤を主成分とする黒色樹脂組成物が用いられる。
本発明における遮光パターン2の材料の黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
本発明における遮光パターン2の材料の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。また、フォトリソ法を採用するので、感光性樹脂を使用する。
本発明における遮光パターン2の材料の分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
本発明における遮光パターン2の材料の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
本発明における撥インク剤には、遮光パターン2の材料に含まれる樹脂と親和性の少ないケイ素または/およびフッ素の原子を含む材料が好ましい。撥インク剤の具体的な例としては、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
遮光パターン2の形成は、フォトリソグラフィ法によるものである。
遮光パターンの上頂部24の撥インク性が遮光パターンの隔壁下部25の撥インク性よりも大きくする方法は、特に限定されない。
例えば、撥インク剤の溶解性が異なる良溶媒と貧溶媒を用意し、その際、貧溶媒の沸点を良溶媒のそれよりも高いものを選択する。この2種類の溶媒を混合し、黒色樹脂組成物の溶媒とする。この黒色樹脂組成物を用いて遮光パターン2を形成する際、遮光マスク3を介した露光前に塗膜21を一定の条件で乾燥させた場合、沸点の低い良溶媒から蒸発する為、蒸発に伴い撥インク剤が表面あるいは上面に偏在することとなる。このようにして遮光パターン2の上頂部24の撥インク性が遮光パターン2の隔壁下部25の撥インク性よりも大きくすることができる。
また、遮光パターン2の材料を透明基板1上に均一の膜厚で塗布し、所定温度で加熱(プリベーク)する。すると、撥インク剤が、塗布された膜の表面(塗膜の上部22)に移行する。この塗膜に対して、遮光マスク3を介してパターン露光する。そして、現像すると、遮光パターン2が形成される。このようにして遮光パターンの上頂部24の撥インク性が遮光パターン2の隔壁下部25の撥インク性よりも大きくすることもできる。
遮光パターン2間へ着色インクを注入した際に、隣接する着色パターン5への混色を減少させ、かつ着色パターン5表面の平滑性を向上させ、着色パターン5の白抜け及び色ムラを減少させる為には、以下のような特性を持つ遮光パターンを形成する。
すなわち、遮光パターン2の上頂部24に対して、表面張力が50mN/m以下の着色イ
ンクの接触角をAとすると、15°≦A≦40°であるようにすることが好ましい。A<15°の場合、隣接する着色パターン5への混色が起こりやすくなり、歩留まり減少の原因となる。A>40°の場合、着色パターン5が凸状になり、着色パターン5の白抜けあるいは色ムラが発生する。
着色パターン5表面の平滑性を向上させ、着色パターン5の白抜け及び色ムラを減少させる為には、以下のような特性を持つ遮光パターン2を形成する。
すなわち、遮光パターン2の隔壁下部25に対して、表面張力が50mN/m以下の着色インクの接触角をBとすると、B<15°であるようにすることが好ましい。Bが15°以上の場合、着色パターン5表面が凸状になり、着色パターン5の白抜けあるいは色ムラが発生する。
上記のような特性、すなわち、15°≦A≦40°やB<15°にするには、上記したような「良溶媒と貧溶媒の混合」あるいは、「プリベーク」により実現できる。
さらに、着色パターン5表面の平滑性を向上させ、着色パターン5の白抜け及び色ムラを減少させる為には、遮光パターン2の上頂部24の膜厚Xが、遮光パターン2全体の膜厚をYとすると、X<0.5Yを満たす膜厚であることが好ましい。遮光パターン2の上頂部24とは、前記15°≦A≦40°を満足する接触角を有し、着色インクに対して撥インク性となる部分である。X≧0.5Yの場合、着色パターン5が凸状になり、着色パターン5の白抜けあるいは色ムラが発生する。
本発明の着色インクの材料は、着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒などで構成される。
着色剤として使用する顔料の具体例としては、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、PigmentBlue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、 Pigment Violet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
着色インクに使用する溶剤種としてはインクジェット方式における適性の表面張力範囲50mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が50mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
本発明の着色インク5の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。
樹脂への色素の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択される。
着色パターン5の形成には、インクジェット法を用いる。使用するインクジェット装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。
インク吐出後、溶剤を蒸発させた。次いでインク中の樹脂を硬化させ、カラーフィルタとする。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
遮光パターン2としてブラックマトリックスを作製した。
(撥インク性ブラックマトリックスの作製)
ポリイミド前駆体(東レ(株)製:「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤5重量部及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散しブラックマトリックス組成物を調製した。
ブラックマトリックス組成物を無アルカリガラス(コーニング社製、品番1737)上にスピンコート法により塗布した後、オーブンで90℃20分プリベークを行った。次いで、露光・現像を行った後に、オーブンで230℃1時間ポストベークを行い、ブラックマトリックスを形成した。ブラックマトリックスの膜厚は1.5μmであった。
前記ブラックマトリックス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、30°であり、前記ブラックマトリックス上頂部が着色インクに対して、撥インク性が有ることを確認した。また、前記ブラックマトリックスを1μm研磨し、膜厚0.5μmのブラックマトリックス(隔壁下部)の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、5°であり、着色インクに対して、撥インク性が無いことを確認した。また、前記ブラックマトリックス開口部のガラス表面の着色インクに対する表面張力を測定したところ、着色インクが濡れ、着色インクに対して、親インク性であることを確認した。
(着色インクの調製)
メタクリル酸20重量部(60g)、メチルメタクリレート10重量部(30g)、ブチルメタクリレート55重量部(165g)、ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部(45g)を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部(2.25g)を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
(カラーフィルタの作製)
前記ブラックマトリックスの開口部に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッドを搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々の着色パターン5(5R,5G,5B)を形成した。
着色インクを吐出した後、先ずオーブンで90℃20分加熱して溶剤を蒸発させた。次にオーブンで230℃1時間加熱してインクを硬化させることにより、着色パターン5(5R,5G,5B)を形成した。
このようにして得られたカラーフィルタは、平滑性が良く、画素内の△Eab<1と色ムラの少ない良好なカラーフィルタであった。
<比較例1>
撥インク剤を添加しない以外は同様の方法でブラックマトリックスを作製した。このブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に実施例1と同様の方法でインクジェット法でカラーフィルターを作製した。
前記ブラックマトリックス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、5°であり、前記ブラックマトリックス上頂部が着色インクに対して、撥インク性が無いことを確認した。また、前記ブラックマトリックスを1μm研磨し、膜厚0.5μmのブラックマトリックス(隔壁下部)の着色インクに対する表面張力を測定したところ、5°であり、着色インクに対して、撥インク性が無いことを確認した。また、前記ブラックマトリックス開口部のガラス表面の着色インクに対する表面張力を測定したところ、着色インクが濡れ、着色インクに対して、親インク性であることを確認した。
このようにして得られたカラーフィルタは、混色が発生し、さらに着色パターンが凹状になり、着色パターン内のΔEab>15と色ムラの多いカラーフィルタであった。
本発明のカラーフィルタの製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1・・・透明基板
2・・・遮光パターン
3・・・遮光マスク
4・・・インクジェット装置
5・・・着色パターン
5R・・・着色パターン(赤)
5G・・・着色パターン(緑)
5B・・・着色パターン(青)
21・・・透明基板上に塗布された遮光パターンの塗膜
22・・・透明基板上に塗布された遮光パターンの塗膜の上部
23・・・透明基板上に塗布された遮光パターンの塗膜の下部
24・・・遮光パターンの上頂部
25・・・遮光パターンの隔壁下部

Claims (8)

  1. 透明基板上に遮光パターンを有し、該遮光パターン間に着色パターンを有するカラーフィルタにおいて、
    前記遮光パターンは、上頂部と、上頂部以外の隔壁下部とを有し、前記上頂部の撥インク性が前記隔壁下部の撥インク性より大きい、ことを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記上頂部に対する、50mN/m以下の表面張力の着色インクの接触角Aが、15°以上かつ40°以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記隔壁下部に対する、50mN/m以下の表面張力の着色インクの接触角Bが、15°未満であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記接触角Aと前記接触角Bとの関係が、
    A>2B
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 前記上頂部の膜厚Xと、前記遮光パターン全体の膜厚Yとの関係が、
    X<0.5Y
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 前記上頂部および前記隔壁下部は、それぞれ、黒色遮光剤および撥インク剤を含有し、かつ、前記上頂部内の撥インク剤の含有割合が、前記隔壁下部の撥インク剤の含有割合よりも多いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  7. 少なくとも黒色遮光剤および撥インク剤および感光性樹脂および光開始剤を含有する遮光パターン用の材料を透明基板上に膜厚が略均一になるように塗布し、前記遮光パターン用の材料が塗布された基板を加熱することにより、前記撥インク剤が前記遮光パターン用の材料からなる塗布膜の基板とは反対側である表面側に偏在するようにし、その後、パターン露光、現像を行うことにより、前記遮光パターンを形成し、その後、前記遮光パターン間にインクジェット法により着色パターンを設けることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載のカラーフィルタを製造する方法であって、前記透明基板上に前記遮光パターンを設けた後に、着色パターンをインクジェット法により遮光パターン間に設けることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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