JP2005243943A - バイポーラトランジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】素子サイズを増大させることなく必要な耐圧が確保できると共に、輸送効率の低下を抑制できるバイポーラトランジスタを提供する。
【解決手段】半導体基板1に形成され、電流のキャリアが、第1導電型の不純物を有するベース領域3を介して、第2導電型の不純物を有するエミッタ領域2とコレクタ領域4間を移動するバイポーラトランジスタ101において、ベース領域3中のエミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶキャリア移動の最短直線経路に、複数に分割して配置されたキャリア移動の障害領域5aが設けられてなるバイポーラトランジスタとする。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体基板1に形成され、電流のキャリアが、第1導電型の不純物を有するベース領域3を介して、第2導電型の不純物を有するエミッタ領域2とコレクタ領域4間を移動するバイポーラトランジスタ101において、ベース領域3中のエミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶキャリア移動の最短直線経路に、複数に分割して配置されたキャリア移動の障害領域5aが設けられてなるバイポーラトランジスタとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、バイポーラトランジスタに関する。
電流のキャリアが、第1導電型の不純物を有するベース領域を介して、第2導電型の不純物を有するエミッタ領域とコレクタ領域間で移動するバイポーラトランジスタが、例えば、特開平5−166820号公報(特許文献1)に開示されている。
図7(a),(b)は、従来のバイポーラトランジスタ91,92の平面図である。
図7(a)のバイポーラトランジスタ91は、シリコン基板の表層部にp導電型のエミッタ領域2、n導電型のベース領域3およびp導電型のコレクタ領域4が形成され、キャリアが図中の太い実線矢印で示したようにシリコン基板の表層部において横方向に移動する、横型バイポーラトランジスタである。
図7(b)のバイポーラトランジスタ92も横型バイポーラトランジスタで、図7(a)のバイポーラトランジスタ91と同様に、キャリアが図中の太い実線矢印で示したようにシリコン基板の表層部において横方向に移動する。図7(b)のバイポーラトランジスタ92においては、エミッタ領域2、ベース領域3およびコレクタ領域4の他に、ベース領域3内に、n導電型でベース領域3より不純物濃度の高い帯状に連続する高濃度領域5が、キャリアの移動経路を横切って形成されている。
特開平5−166820号公報
バイポーラトランジスタを使用にあたっては、コレクタ−エミッタ間のパンチスルー耐圧が問題となる場合が多く、高耐圧のバイポーラトランジスタが望まれる。
図7(a)のバイポーラトランジスタ91では、図中のLECで示したエミッタ領域2とコレクタ領域4の間隔を大きくして、耐圧を高めている。しかしながら、エミッタ領域2とコレクタ領域4の間隔LECを大きくすると、素子サイズは増大してしまう。
一方、図7(b)のバイポーラトランジスタ92では、素子サイズを増大させることなく耐圧を高めるために、帯状の高濃度領域5がベース領域3内に配置されている。この高濃度領域5の配置によって、エミッタ領域2もしくはコレクタ領域4からの空乏層の広がりが抑制され、バイポーラトランジスタ92の耐圧が高められる。しかしながら、帯状の高濃度領域5が存在することで、例えば、エミッタ領域2から注入された小数キャリアの正孔は高濃度領域5で電子と再結合するため、輸送効率が低下して十分な性能がでない場合がある。
そこで本発明は、素子サイズを増大させることなく必要な耐圧が確保できると共に、輸送効率の低下を抑制できるバイポーラトランジスタを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、半導体基板に形成され、電流のキャリアが、第1導電型の不純物を有するベース領域を介して、第2導電型の不純物を有するエミッタ領域とコレクタ領域間を移動するバイポーラトランジスタにおいて、前記ベース領域中の前記エミッタ領域とコレクタ領域を結ぶキャリア移動の最短直線経路に、複数に分割して配置されたキャリア移動の障害領域が設けられてなることを特徴としている。
上記バイポーラトランジスタにおいては、パンチスルーが起きてトランジスタがブレークダウンする時と、通常のトランジスタ動作時とで、その作用効果を異にしている。
上記バイポーラトランジスタにおいて、パンチスルーが起きてバイポーラトランジスタがブレークダウンする時には、キャリアは、エミッタ領域とコレクタ領域を結ぶ最短直線経路を移動しようとする。しかしながら、上記バイポーラトランジスタでは、キャリア移動の最短直線経路に設けられた障害領域が、キャリアのパンチスルーを起き難くしている。より詳しく説明すれば、ベース領域中にキャリア移動の障害領域を設けることで、実質的にエミッタ領域とコレクタ領域の間隔を大きくしたのと同様の効果が得られる。別の観点から言えば、障害領域が、エミッタ領域もしくはコレクタ領域からの空乏層の広がりを抑制する。これによって、高耐圧のバイポーラトランジスタとすることができる。
一方、通常のトランジスタ動作時において、キャリアは、複数に分散して配置された障害領域を迂回して、エミッタ領域とコレクタ領域の間を移動することができる。このため、ベース領域におけるキャリアの輸送効率の低下を抑制することができ、通常のトランジスタ動作時には、十分なトランジスタ性能を発揮させることができる。
以上のようにして、上記のバイポーラトランジスタは、素子サイズを増大させることなく必要な耐圧が確保できると共に、輸送効率の低下を抑制できるバイポーラトランジスタとすることができる。
請求項2に記載したように、前記障害領域は、第1導電型で前記ベース領域より不純物濃度の高い高濃度領域とすることができる。
ベース領域と同じ導電型で、より不純物濃度の高い高濃度領域は、ベース領域におけるキャリア移動の障害となる。この高濃度領域は、イオン注入により簡単に形成することができる。従って、障害領域形成によるバイポーラトランジスタの製造コストの増大を、抑制することができる。
請求項3に記載したように、前記障害領域は、絶縁領域とすることもできる。
絶縁領域も、ベース領域におけるキャリア移動の障害となる。キャリア移動の障害領域を絶縁領域とする場合には、障害領域での小数キャリアの再結合が起きないため、通常のトランジスタ動作時における輸送効率が低下することもない。
また、請求項4に記載したように、前記障害領域は、第1導電型で前記ベース領域より不純物濃度の高い高濃度領域と絶縁領域を組み合わせて構成してもよい。
尚、請求項5に記載したように、前記絶縁領域は、酸化膜により形成されることが好ましい。
酸化膜により形成される絶縁領域として、例えば、側壁酸化膜が形成された埋め込みトレンチがある。このような酸化膜を用いた絶縁領域は、一般的な半導体製造技術を用いて、簡単に形成することができる。従って、障害領域形成によるバイポーラトランジスタの製造コストの増大を、抑制することができる。
請求項6に記載したように、前記障害領域を迂回して移動するキャリアの移動経路は、前記最短直線経路に対して、斜め方向をなす直線経路とすることができる。これによれば、キャリアの移動経路が単純な直線経路であるため、当該バイポーラトランジスタの設計が容易になる。
請求項7に記載したように、前記障害領域を迂回して移動するキャリアの移動経路は、前記エミッタ領域とコレクタ領域を結ぶジグザグ経路とすることができる。これによれば、エミッタ領域とコレクタ領域の間隔が狭い場合においても、キャリアの長い移動経路を確保することができ、小型であるにもかかわらず、高耐圧のバイポーラトランジスタとすることができる。
請求項8に記載したように、前記キャリア移動の障害領域が設けられたバイポーラトランジスタは、前記エミッタ領域、ベース領域およびコレクタ領域が前記半導体基板における一方の表層部に形成され、前記キャリアが前記表層部において横方向に移動する、横型バイポーラトランジスタとすることができる。
また、請求項9に記載したように、前記キャリア移動の障害領域が設けられたバイポーラトランジスタは、前記エミッタ領域、ベース領域およびコレクタ領域が前記半導体基板において厚さ方向に形成され、前記キャリアが前記半導体基板の厚さ方向に移動する縦型バイポーラトランジスタとすることもできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
図1(a),(b)は、本発明のバイポーラトランジスタの一例で、図1(a)は、バイポーラトランジスタ101の平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A’に沿った断面図である。尚、図1(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ101において、図7(a),(b)に示す従来のバイポーラトランジスタ91,92と同様の部分については、同一の符号を付けた。
図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101は、シリコン基板1の一方の表層部に、p導電型の不純物を有するエミッタ領域2、n導電型の不純物を有するベース領域3およびp導電型の不純物を有するコレクタ領域4が形成された横型のPNPバイポーラトランジスタである。電流のキャリアである電子と正孔は、シリコン基板1の表層部において、ベース領域3を介して、エミッタ領域2とコレクタ領域4間を横方向に移動する。
図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101のベース領域3内にも、図7(b)に示す従来のバイポーラトランジスタ92と同様に、n導電型でベース領域3より不純物濃度の高い高濃度領域5aが形成されている。図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101における高濃度領域5aは、図7(b)のバイポーラトランジスタ92におけるキャリアの移動経路を横切って配置された帯状に連続する高濃度領域5と異なり、複数に分割して配置され、2列に交互に並んでいる。また、高濃度領域5aの配置は、図中の太い点線矢印で示したエミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶキャリア移動の最短直線経路を遮るようになっている。ベース領域3と同じ導電型で、より不純物濃度の高い高濃度領域5aは、ベース領域3におけるキャリア移動の障害となり、キャリア移動の障害領域として機能する。尚、横型のバイポーラトランジスタ101においては、キャリアは、主としてシリコン基板1の近傍を移動する。このため、図1(b)に示すように、高濃度領域5aの厚さ方向における先端は、ベース領域3の底部に到達していなくてもよい。また、図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101では、シリコン基板1に対してベース領域3を新たに設けているが、シリコン基板1の導電型と不純物濃度をベース領域3の導電型と不純物濃度に一致させて、シリコン基板1の表層部をベース領域としてもよい。
バイポーラトランジスタ101における高濃度領域5aは、イオン注入により簡単に形成することができる。従って、高濃度領域5aの形成に伴うバイポーラトランジスタ101の製造コストの増大は、ほとんどない。
図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101においては、パンチスルーが起きてトランジスタがブレークダウンする時と、通常のトランジスタ動作時とで、その作用効果を異にしている。
バイポーラトランジスタ101において、パンチスルーが起きてバイポーラトランジスタ101がブレークダウンする時には、キャリアは、エミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶ図中の太い点線矢印で示した最短直線経路を移動しようとする。しかしながら、バイポーラトランジスタ101では、キャリア移動の最短直線経路に設けられた高濃度領域5aが、キャリアのパンチスルーを起き難くしている。より詳しく説明すれば、ベース領域3中にキャリア移動の障害領域である高濃度領域5aを設けることで、実質的にエミッタ領域2とコレクタ領域3の間隔を大きくしたのと同様の効果が得られる。別の観点から言えば、逆方向動作(耐圧)時において、障害領域である高濃度領域5aが、エミッタ領域2もしくはコレクタ領域3からの空乏層のストッパとなり、空乏層の広がりを抑制する。これによって、バイポーラトランジスタ101を、高耐圧のバイポーラトランジスタとすることができる。
一方、通常のトランジスタ動作時において、キャリアは、複数に分割して配置された高濃度領域5aを迂回して、図中の太い点線矢印で示したようにエミッタ領域2とコレクタ領域4の間を移動することが可能である。このため、例えば、エミッタ領域2から注入された小数キャリアの正孔の一部は高濃度領域5aで電子と再結合するが、再結合しないでコレクタ領域4に達する正孔も存在する。従って、図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101は、図7(b)のバイポーラトランジスタ92と較べて、ベース領域3におけるキャリアの輸送効率の低下を抑制することができ、通常のトランジスタ動作時には、十分なトランジスタ性能を発揮させることができる。
以上のようにして、図1(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ101は、素子サイズを増大させることなく必要な耐圧が確保できると共に、輸送効率の低下を抑制したバイポーラトランジスタとなっている。
図2(a),(b)は、本発明のバイポーラトランジスタに関する別の例で、図2(a)は、バイポーラトランジスタ102の平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるB−B’に沿った断面図である。尚、図2(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ102において、図1(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ101と同様の部分については同一の符号を付け、その説明は省略する。
図2(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ102は、図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101における高濃度領域5aを、絶縁領域6aに置き換えたものである。絶縁領域6aも、ベース領域3におけるキャリア移動の障害となり、キャリア移動の障害領域として機能する。尚、バイポーラトランジスタ102においては、図2(b)に示すように、絶縁領域6aの厚さ方向における先端がベース領域3の底部を貫通している。しかしながら先に説明したように、横型のバイポーラトランジスタ102では、キャリアが主としてシリコン基板1の近傍を移動するため、絶縁領域6a先端はベース領域3の底部に達していなくてもよい。
バイポーラトランジスタ102における絶縁領域6aは、酸化膜により形成することが好ましい。酸化膜を用いて形成する絶縁領域6aとして、例えば、側壁酸化膜が形成された埋め込みトレンチがある。このような酸化膜を用いた絶縁領域6aは、一般的な半導体製造技術を用いて、簡単に形成することができる。従って、絶縁領域6aの形成に伴うバイポーラトランジスタ102の製造コストの増大は、ほとんどない。
図2(a),(b)のバイポーラトランジスタ102においても、図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101の場合と同様に、パンチスルーが起きる時には、キャリアは、エミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶ図中の太い点線矢印で示した最短直線経路を移動しようとする。しかしながら、バイポーラトランジスタ102における絶縁領域6aもキャリア移動の障害領域として機能するため、最短直線経路に設けられた絶縁領域6aが、キャリアのパンチスルーを起き難くしている。図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101の場合と同様に、別の観点から言えば、ベース領域3中にキャリア移動の障害領域である絶縁領域6aを設けることで、実質的にエミッタ領域2とコレクタ領域3の間隔を大きくしたのと同様の効果が得られる。このため、エミッタ領域2もしくはコレクタ領域3からの空乏層の広がりを抑制できる。これによって、高耐圧のバイポーラトランジスタとすることができる。
一方、通常のトランジスタ動作時において、キャリアは、複数に分割して配置された絶縁領域6aを迂回して、図中の太い点線矢印で示したようにエミッタ領域2とコレクタ領域4の間を移動することが可能である。図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101の場合には、キャリア移動の障害領域が高濃度領域5aであるため、例えば、エミッタ領域2から注入された小数キャリアの正孔の一部は高濃度領域5aで電子と再結合する。しかしながら、図2(a),(b)のバイポーラトランジスタ102の場合には、キャリア移動の障害領域が絶縁領域6aであるため、絶縁領域6aでの小数キャリアの再結合が起きないため、通常のトランジスタ動作時における輸送効率が低下することもない。従って、図2(a),(b)のバイポーラトランジスタ102は、十分なトランジスタ性能を発揮させることができる。
以上のようにして、図2(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ102も、素子サイズを増大させることなく必要な耐圧が確保できると共に、輸送効率の低下を抑制したバイポーラトランジスタとすることができる。
図3(a)〜(c)は、本発明のバイポーラトランジスタに関する別の例で、図3(a)は、バイポーラトランジスタ103の平面図である。また、図3(b)は、図3(a)におけるC−C’に沿った断面図であり、図3(c)は、図3(a)におけるD−D’に沿った断面図である。
図3(a)〜(c)に示すバイポーラトランジスタ103は、図1(a),(b)のバイポーラトランジスタ101にある高濃度領域5aと、図2(a),(b)のバイポーラトランジスタ102にある絶縁領域6aを組み合わせて、ベース領域3におけるキャリア移動の障害領域としたものである。図3(a)〜(c)に示すバイポーラトランジスタ103についても、図1(a),(b)および図2(a),(b)のバイポーラトランジスタ101,102と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
図4(a),(b)は、本発明のバイポーラトランジスタに関する別の例で、バイポーラトランジスタ104,105の平面図である。
図4(a)のバイポーラトランジスタ104は、ベース領域3中に高濃度領域5cが斜めに配置されたバイポーラトランジスタであり、図4(b)のバイポーラトランジスタ105は、ベース領域3中に絶縁領域6cが斜めに配置されたバイポーラトランジスタである。尚、図4(a),(b)に示すバイポーラトランジスタ104,105についても、前記のバイポーラトランジスタ101〜103と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
図4(a),(b)のバイポーラトランジスタ104,105においては、いずれも、障害領域である高濃度領域5cもしくは絶縁領域6cを迂回して移動するキャリアの移動経路は、図中の太い点線矢印で示したエミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶ最短直線経路に対して、斜め方向をなす直線経路となる。このように、バイポーラトランジスタ104,105は、キャリアの移動経路が単純な直線経路であるため、トランジスタの設計が容易である。
図5も、本発明のバイポーラトランジスタに関する別の例で、バイポーラトランジスタ106の平面図である。
図5のバイポーラトランジスタ106は、ベース領域3中に凹凸形状の絶縁領域6dが配置されたバイポーラトランジスタである。図5のバイポーラトランジスタ106についても、前記のバイポーラトランジスタ101〜105と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
図5に示すバイポーラトランジスタ106においては、障害領域である絶縁領域6dを迂回して移動するキャリアの移動経路は、図中の太い実線矢印で示したように、エミッタ領域2とコレクタ領域4を結ぶジグザグ経路となる。このため、エミッタ領域2とコレクタ領域4の間隔が狭い場合においても、キャリアの長い移動経路を確保することができ、小型であるにもかかわらず、高耐圧のバイポーラトランジスタとすることができる。
図6も、本発明のバイポーラトランジスタに関する別の例で、バイポーラトランジスタ107の断面図である。
図1〜5に示したバイポーラトランジスタ101〜106は、いずれも、キャリアがシリコン基板1の表層部において横方向に移動する、横型のバイポーラトランジスタであった。一方、図6に示すバイポーラトランジスタ107は、n導電型のエミッタ領域7、p導電型のベース領域8およびn導電型のコレクタ領域9aが半導体基板10において厚さ方向に形成され、キャリアが半導体基板10の厚さ方向に移動する縦型のNPNバイポーラトランジスタである。
図6の半導体基板10は、埋め込み酸化膜10が形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板である。図6の縦型バイポーラトランジスタ107は、埋め込み酸化膜10の一方の側にあるn導電型半導体層11に形成され、埋め込み酸化膜10上に形成されたn導電型の拡散層9aが実質的なコレクタ領域となっている。拡散層9aには、n導電型の深い拡散領域9bが接続し、エミッタ領域7およびベース領域8と同じ側の表面から電極が接続される。尚、図6において、符号12はトレンチ分離部であり、符号13はLOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)である。
図7のバイポーラトランジスタ107も、キャリア移動の障害領域として、ベース領域7と同じ導電型でより不純物濃度の高い高濃度領域5dと絶縁領域6eが組み合わされて、ベース領域8中に配置されている。従って、図6のバイポーラトランジスタ107についても、前記のバイポーラトランジスタ101〜106と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。図7の縦型バイポーラトランジスタ107は、ベース領域8中にキャリア移動の障害領域として高濃度領域もしくは絶縁領域を配置することで、耐圧を高める、あるいは同じ耐圧であれば、ベース領域8を浅く設定することができる。
(他の実施形態)
図1〜5に示した横型のバイポーラトランジスタ101〜106は、いずれも、PNPトランジスタであった。これに限らず、本発明のバイポーラトランジスタは、横型のNPNトランジスタとすることもできる。また、図6に示した縦型のバイポーラトランジスタ107は、NPNトランジスタであった。これに限らず、本発明のバイポーラトランジスタは、縦型のNPNトランジスタとすることができる。尚、これら場合において、ベース領域中にキャリア移動の障害領域として形成する高濃度領域は、ベース領域と同じ導電型で、より不純物濃度を高くした領域である。
図1〜5に示した横型のバイポーラトランジスタ101〜106は、いずれも、PNPトランジスタであった。これに限らず、本発明のバイポーラトランジスタは、横型のNPNトランジスタとすることもできる。また、図6に示した縦型のバイポーラトランジスタ107は、NPNトランジスタであった。これに限らず、本発明のバイポーラトランジスタは、縦型のNPNトランジスタとすることができる。尚、これら場合において、ベース領域中にキャリア移動の障害領域として形成する高濃度領域は、ベース領域と同じ導電型で、より不純物濃度を高くした領域である。
また、本発明の上記各実施形態においては、バイポーラトランジスタ101〜104を、埋め込み酸化膜上に形成されたn型層に形成したが、このようなSOI基板ではなく、通常のn型バルク基板上に形成しても良い。
本発明のバイポーラトランジスタの形成に用いる半導体基板は、通常のシリコン基板の他に、SOI基板、エピタキシャル半導体層が形成された基板等、任意の半導体基板であってよい。また、本発明のバイポーラトランジスタは、トレンチ分離されていても、PN接合分離されていてもよい。
91,92,101〜107 バイポーラトランジスタ
2,7 エミッタ領域
3,8 ベース領域
4,9a コレクタ領域
5a〜5d 高濃度領域(キャリア移動の障害領域)
6a〜6e 絶縁領域(キャリア移動の障害領域)
2,7 エミッタ領域
3,8 ベース領域
4,9a コレクタ領域
5a〜5d 高濃度領域(キャリア移動の障害領域)
6a〜6e 絶縁領域(キャリア移動の障害領域)
Claims (9)
- 半導体基板に形成され、
電流のキャリアが、第1導電型の不純物を有するベース領域を介して、第2導電型の不純物を有するエミッタ領域とコレクタ領域間を移動するバイポーラトランジスタにおいて、
前記ベース領域中の前記エミッタ領域とコレクタ領域を結ぶキャリア移動の最短直線経路に、
複数に分割して配置されたキャリア移動の障害領域が設けられてなることを特徴とするバイポーラトランジスタ。 - 前記障害領域が、第1導電型で前記ベース領域より不純物濃度の高い高濃度領域からなることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記障害領域が、絶縁領域からなることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記障害領域が、第1導電型で前記ベース領域より不純物濃度の高い高濃度領域と絶縁領域が組み合わされてなることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記絶縁領域が、酸化膜により形成されることを特徴とする請求項3または4に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記障害領域を迂回して移動するキャリアの移動経路が、前記最短直線経路に対して、斜め方向をなす直線経路となるように、前記複数の障害領域が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記障害領域を迂回して移動するキャリアの移動経路が、前記エミッタ領域とコレクタ領域を結ぶジグザグ経路となるように、前記複数の障害領域が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバイポーラトランジスタ。
- 前記バイポーラトランジスタが、
前記エミッタ領域、ベース領域およびコレクタ領域が前記半導体基板における一方の表層部に形成され、
前記キャリアが前記表層部において横方向に移動する、横型バイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のバイポーラトランジスタ。 - 前記バイポーラトランジスタが、
前記エミッタ領域、ベース領域およびコレクタ領域が前記半導体基板において厚さ方向に形成され、
前記キャリアが前記半導体基板の厚さ方向に移動する縦型バイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のバイポーラトランジスタ。
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