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JP2004344975A - ダイキャスティング法による金属部品製造方法及び装置 - Google Patents

ダイキャスティング法による金属部品製造方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】垂直射出機構を有するホットチャンバ式ダイキャスチング装置の提供。
【解決手段】溶融炉1及び該溶融炉内に設置された金属供給システム2を備えた射出成形装置3。金属供給システムはポンプを含んでいる。射出成形装置は、また、溶融炉から金属供給システムへの第1の金属送込口と、ダイシステム4に液体金属を射出するよう構成された垂直射出機構を備えている。射出成形装置は、さらに、金属供給システムから垂直射出機構への第2の金属送込口を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属部品の製造方法及び装置に係り、特に、ダイキャスティング法などの、成形型内への液体金属の射出を含む工程により金属部品を製造する方法及び装置に関する。
従来のダイキャスティング装置は、コールドチャンバとホットチャンバとに分類される。コールドチャンバ式ダイキャスティング装置においては、金型板に固定され、金型キャビティ内への入口開口に連結されたスリーブに溶融金属が流し込まれる。溶融金属は、プランジャーにより金型内に射出される。スリーブ内の溶融金属は、プランジャーが空気又はガスを排出するためにゆっくりと前進するのに伴ってスリーブの下端で広がったときに、容易に冷めてしまう。スリーブ内の冷めた溶融金属は、チルドフラクションや半固体又は固体粒子を形成する。チルドフラクションや粒子が成形金型内に射出されると、成形部品の物性が悪化する。
冷めた溶融金属は、溶融金属の粘度を増大させ、金型キャビティ内への充填を困難にする。また、成形部品の表面に欠陥を生じさせる。このことは、特に、凝固における潜熱が小さい(アルミニウムや鉛、亜鉛よりも小さい)マグネシウム合金にとっては深刻な問題である。マグネシウムは、凝固における潜熱が小さいために、より低い温度の物質に接触した場合、急速に凝固する。
ホットスリーブも用いられているが、加熱されたスリーブは、金属の液相線温度ほど熱くはない。なぜなら、スリーブは、金属の固相線温度よりも低い温度となっていなくてはならない成形金型に連結されているからである。成形金型の温度は、十分な凝固速度をもたらすために、溶融金属の固相線温度よりも十分に低くなくてはならない。この凝固速度とは即ち運転サイクルに要する時間を反映するものである。スリーブに注がれる溶融金属は、スリーブ内における冷却に対抗するために、金属の液相線温度よりもかなり高い温度を有している。このことは、加熱にかかるエネルギーコストの点で不利である。
コールドチャンバ装置は、スリーブ内において、プランジャーのヘッドと金型の入口との間に、しばしばビスケットと称される、厚く円い板を鋳物の一部として形成する。金型が開かれ、鋳物が成形金型から取り出された後、ビスケットが鋳物から切り取られ、リサイクルされる。しかしながら、ビスケットは製品よりも大きなものとなることもある。これは、かなりのリサイクルコストがかかる金属の非有益な使用である。
ホットチャンバ式ダイキャスティング装置においては、射出機構が炉の中の溶融金属に浸されている。射出される溶融金属の温度は、その液相線温度よりも高く保たれる。この射出機構は、プランジャーを有する射出シリンダと、グースネックチャンバと、その端部に配置されたノズルとを備えている。溶融金属は、グースネック型の流路を通り、さらにノズルを介して、ビスケットを形成することなく、金型キャビティ内に射出される。これはホットチャンバ式ダイキャスティング装置の利点である。
コールドチャンバ式ダイキャスティング装置よりも優れたホットチャンバ式ダイキャスティング装置の別の利点は、運転サイクルに要する時間である。上述の通り、コールドチャンバ装置では、鋳物は、閉じられた金型同士の間の金型キャビティ内に溶融金属を射出し、鋳物が固化するまで冷却することにより成形される。金型を分離させて成形部品を取り出し、開いた金型に離型剤をスプレーし、再度金型を閉じる。これにより、金型の次の運転サイクル開始の準備が整う。成形金型を閉じたとき、即ち、金型の次の運転サイクル開始の準備が整ったときに、溶融金属が射出スリーブに注ぎ込まれる。この射出スリーブは金型に対し直接に連結されているので、溶融金属が金型の入口開口からこぼれ出すことがない。
一方、ホットチャンバ式ダイキャスティング装置では、射出プランジャーを充填位置まで後退させることにより、溶融金属をグースネック及び射出シリンダシステム内に充填する。溶融金属は、射出シリンダの開口又は充填ポートを介して供給される。金型内に射出された溶融金属を冷却する間、グースネックチャンバを傾けてノズルを配置する。ノズルグースネックシステム内の溶融金属は、金型を開けたとき、射出スリーブの充填ポートを介して炉内に逆流し、静水レベルに達する傾向がある。溶融金属をグースネック内及び射出シリンダ内に充填するのと、閉じられた金型内に射出された金属を冷却するのとを同時に行うことにより、ホットチャンバ装置の運転サイクルに要する時間は、コールドチャンバ式ダイキャスティング装置に比べて短縮される。
しかしながら、グースネックのノズル部内の溶融金属の凝固と、ノズル及び鋳型の湯口からの溶融金属のしたたり落ちとが、ホットチャンバ式ダイキャスティング装置にとっての問題である。ホットチャンバ式ダイキャスティング装置では、プランジャーを後退させたとき射出機構の内部が真空になることが知られている。しかしながら、炉は大気圧となっているので、炉から溶融金属を供給する射出シリンダの開口又は充填ポートをプランジャーが通過すると、瞬時に真空状態が消失する。それゆえ、鋳物が凝固し、金型同士を分離させたときには、溶融金属が射出シリンダ内に吸い込まれ、グースネックとノズルとが完全に満たされる。
鋳物を冷却する時間のほとんどの間、ノズル内に溶融金属が存在している。ノズル先端部の冷却が適切にコントロールされれば、ノズル先端部内の金属は半固体の状態となることが工業的に知られている。形成された半固体の金属は、金型同士を分離させたときにノズルから溶融金属がしたたり落ちることを防止する栓として機能する。仮に冷却が不十分であると、ノズル先端部内及び鋳型の湯口内の金属は、金型同士を分離させたときにまだ液体であり、したたり落ちが起こる。一方、過度に冷却を施すと、ノズル先端部内の金属が凝固し、鋳型の湯口と一緒に固まって抜けなくなる。鋳物は、金型同士を分離させた後、定置金型内にくっついているだろう。
米国特許3,123,875号、3,172,174号、3,270,378号、3,474,875号及び3,491,827号は、プランジャーを後退又はバックストロークさせてグースネック内に真空を作り出し、溶融金属をノズル及び湯口の最先端部から引き戻すことを提案している。これらの特許は、金型同士を分離させ、凝固した鋳物を定置金型の湯口開口部から引き抜いた後まで、作り出された真空が損なわれずに保たれるような機構を、射出シリンダやプランジャーシステムに取り付けることを開示している。
ホットチャンバ式ダイキャスティング装置の問題は、炉内の溶融金属に重い射出機構を浸すことにより起こる。グースネックチャンバや射出シリンダシステムを備えた射出機構を掃除するのは困難である。また、摩耗したプランジャーリングやスリーブを取り替えるのも困難である。摩耗したプランジャーリングやスリーブは、漏洩により射出圧を低下させると共に、金型キャビティに充填する際の射出量にバラつきを生じさせる。射出量のバラつきは、成形部品のバラつきを生じさせる。
ダイキャスティング装置は、射出システムの配置、即ち水平型か垂直型かによっても分類される。水平型ダイキャスティング装置では、成形金型内に水平に溶融金属を射出するために、射出装置は水平に配置されている。垂直型ダイキャスティング装置は、溶融金属を垂直に射出するために、垂直に配置された射出システムを備えている。
従来の垂直型ダイキャスティング装置は、典型的には、垂直に配置されたコールドチャンバ装置であり、前述のコールドチャンバ装置と同様の利点及び不利点を有している。しかしながら、垂直型ダイキャスティング装置の特徴は、溶融金属の入口開口部を垂直射出チャンバの頂部に設けることができるということである。このような配置は、水平に配置された装置には適用しえない。米国特許4,088,178号及び4,287,935号において、宇部は、垂直注湯スリーブが回動可能に基台上に設けられ、溶融金属を受け入れるために直立位置から傾斜する装置を開示している。注湯スリーブに溶融金属を供給する代りに、日産自動車は、米国特許4,347,889号において、垂直注湯スリーブが下方へ移動し、固体の金属ブロックが挿入される垂直ダイキャスティング装置を開示している。挿入された金属ブロックは、スリーブ内において、高周波誘導コイルにより溶かされる。これらの装置の問題点は、各々の構造の複雑さにある。
本発明の一形態は、溶融炉と、該溶融炉内に配置された金属供給システムであって、ポンプを備えた金属供給システムと、該溶融炉から該金属供給システムへの第1の金属送込口と、金型内に液体金属を射出するよう構成された垂直射出機構と、該金属供給システムから該垂直射出機構への第2の金属送込口とからなる射出成形装置に関する。
本発明の別の一形態は、溶融炉内に固体金属を供給すること;該溶融炉内において該固体金属を液体状に溶融させること;該溶融炉から、第1の金属送込口を介して、該溶融炉内に設置された金属供給システムに液体金属を供給すること;該金属供給システムから、第2の金属送込口を介して、垂直射出機構に液体金属を圧送すること;及び該液体金属を、該垂直射出機構から、該垂直射出機構の上方に配置された金型内に射出することからなる射出成形方法に関する。
本発明の別の一形態は、溶融炉と、ポンプ並びに導管を備えた金属供給システムと、該溶融炉から該金属供給システムへの第1の金属送込口と、金型内に液体金属を射出するよう構成された射出機構と、該金属供給システムの導管から該射出機構への第2の金属送込口と、該導管を横切って配置された3ウェイバルブと、作動上該バルブに接続されたバルブ作動装置とからなる射出成形装置に関する。該バルブ作動装置は、バルブを、液体金属が溶融炉から該導管内に流れ込むことを許容する、該導管に対する第1の垂直位置と、液体金属が該導管から第2の金属送込口に向って流れることを許容する、該導管に対する第2の垂直位置と、液体金属が射出機構から排液口へ流れることを許容する第3の位置とに垂直に移動させる。
本発明の別の一形態は、溶融炉と、ギヤポンプ並びに該溶融炉内に設置された導管を備えた金属供給システムと、該溶融炉から該ギヤポンプへの第1の金属送込口と、ダイシステム内に液体金属を射出するよう構成された射出機構と、該金属供給システムの導管から該射出機構への第2の金属送込口とからなる射出成形装置に関する。
本発明の別の一形態は、液体金属を、射出プランジャーと射出ノズルとを備えた垂直射出チャンバに供給すること;該射出チャンバ内の空気を排出するために、該射出チャンバ内の射出プランジャーを第1の速度にて前進させること;該射出バレル内の射出プランジャーを前記第1の速度よりも速い第2の速度にて前進させることにより、金型キャビティ内に液体金属を射出すること;及び、金型のゲート、金型のスプルー又は射出ノズル先端部の少なくとも一つから射出チャンバ内に溶融又は半固体金属を吸い戻すために、射出プランジャーを退動させることからなる、液体金属を金型内に射出する方法に関する。
本発明の別の一形態は、射出ノズルを備えた射出チャンバと、第1のダイ、第2のダイ、及び該第1のダイに設けられたスプルーブッシュを備えた金型システムとからなる射出成形システムに関する。該射出ノズルとスプルーブッシュとは、ノズルがスプルーブッシュに接触したときに、該ノズルとスプルーブッシュとの接触領域が実質的に1次元となるような形状とされている。
本発明の別の一形態は、終端が射出ノズルとなっている射出バレルを備えた射出成形装置と共に用いられる垂直金型システムであって、該金型システムは、下側定置ダイと、上側可動ダイと、該下側及び上側ダイの少なくとも一方に設けられた金型キャビティと、該下側ダイに設けられたスプルーブッシュとを備えた垂直金型システムに関する。該金型システムは、さらに、以下の特徴:(a) 下側ダイに設けられた、スプルーブッシュに連通する開口であって、射出バレルの直径よりも大きな直径を有する開口;(b) 上側ダイと下側ダイとが分離されたときに射出ノズルを覆うよう構成されたシャッタープレートであって、該射出ノズルを覆ったときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されるシャッタープレート;及び(c) 上側ダイと下側ダイとが分離されたときに金型キャビティから成形部品を取り去るよう構成されたシャトルトレーであって、該上側ダイと下側ダイとが分離されたときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されるシャトルトレーのうちの少なくとも1つを有する。
本発明の別の一形態は、終端が射出ノズルとなっている垂直射出バレル内に射出材料を供給すること;下側定置ダイと、上側可動ダイと、該上側ダイ及び下側ダイのうち少なくとも一方に設けられた金型キャビティと、該下側ダイに設けられたスプルーブッシュと、該下側ダイに設けられた、スプルーブッシュに連通する開口とを備えた垂直金型システムを閉じること;射出ノズルがスプルーブッシュに接触し、射出バレルの少なくとも一部が下側ダイの開口内に配置されるように垂直射出バレルを上昇させること;前記材料を射出バレルから金型キャビティ内に射出すること;垂直金型システムを開けるために上側ダイを上昇させること;射出ノズルを覆うように、シャッタープレートを、上昇させた上側ダイと下側ダイとの間に移動させること;成形部品を金型キャビティから取り去ること;シャッタープレートを移動させ、成形部品を取り去った後に、金型キャビティに離型剤をスプレーすること;シャッタープレートを射出ノズルから引き離すと共に上側ダイと下側ダイとの間から離脱させること;及び、射出ノズルがスプルーブッシュに接触しないように垂直射出バレルを降下させることからなる射出成形方法に関する。
Fig.1A,1B及びFig.2A,2Bに示すように、本発明の一実施の形態は、水平金型配置を有する垂直ダイキャスティング装置である。このダイキャスティング装置は、炉1と、キャスティング金属供給システム2と、垂直射出機構3と、水平に配置されたモールド又はダイシステム4とからなる。
炉は、加熱チャンバ11と、ガス炎又は他の熱供給手段を導き入れる開口12とを有している。キャスティング金属16を液体状に保つために、溶融ポット13が該加熱チャンバ11内に設置されている。溶融ポット13は、好ましくは、仕切り14により、2個の貯留器A,Bに分割されている。溶融ポット13は、断熱された金属板55によって覆われている。さらに、例えばマグネシウム合金などの酸化し易い金属に対しては、アルゴンやSFなどの不活性ガスが導入されることが好ましい。貯留器Aは、ドア19によって覆われた開口17から供給された金属インゴット又はペレットを溶かすためのものである。仕切り14の下部の開口15を介し、清澄な溶融(即ち液体)金属16が貯留器Bへ移動する。そして、この貯留器Bにおいて、溶融金属16は、金属のキャスティングに好適な温度、例えば液相線温度以上に保たれる。これに代えて、前記仕切りを、液体金属の通過は許容するが固体金属の通過は許容しないメッシュフィルターより構成してもよい。
溶融金属16の温度は熱電対により計測される。前記熱供給手段の熱出力は、この計測された温度のフィードバックに従って調節される。溶融ポット13内における溶融金属16のレベルは、レベルセンサー18により決定されると共に、前記開口17を介して供給される金属の量を制御することにより特定の範囲に保たれる。好ましくは、溶融金属16のレベルは、レベルセンサー18からの信号に応じて、吊り下げられたインゴットを溶融液中に沈めること、開口17へインゴットやペレットを供給するコンベヤーを所定時間動かすこと、或いは手作業で固体金属を開口17へ供給することにより制御される。
キャスティング金属供給システム2はプレート20に固定されており、計量プランジャー23が挿入された計量スリーブ21と、3ウェイバルブ22と、導管38と、グースネックに相当する導管24とを備えている。このシステム2の下部は溶融金属16中に沈められており、これにより、金属供給システム2内の溶融(即ち液体)金属16が溶融ポット13内の溶融キャスティング金属16と同じ温度に保たれるようになっている。このため、溶融ポット13の貯留器B内のキャスティング金属16のレベルは、プランジャースリーブ21内の計量プランジャー23が最も上方に移動したときの位置よりも高くあるべきである。
3ウェイバルブ22の機能がFig.3に概略的に示されている。好ましくは、3ウェイバルブ22は、3本の流路39A,39B,39Cを有したチューブを備え、該チューブは、隣接する導管24,38内における金属の流れ方向と直交方向へ移動するよう構成されている。しかしながら、バルブ22は、他のいかなる好適なバルブ構造及び形態を有していてもよい。第1の流路39Aは、好ましくは、第1の導管38及び第2の導管24内における金属の流れ方向と平行であり、該第1の導管38と第2の導管24との平行な部分同士を接続するようになっている。第2の流路39Bは、好ましくは、少なくとも一部が第1の導管38内における金属の流れ方向に対し1〜90゜傾斜している。例えば、流路39Bは、20〜70゜傾斜した斜め流路であってもよい。第2の流路39Bは、第1の金属送込口40を、作動上ポンプ23に接続された第1の導管38に接続する。第3の流路38Cは、少なくとも1部が第2の導管24内における金属の流れ方向に対し1〜90゜傾斜している。例えば、第3の流路39Cは、水平方向部と垂直方向部とを有した流路であってもよい。流路39Cは、排液口を第2の導管24に接続する。
3ウェイバルブは、キャスティング金属用の流路をチェンジさせる。はじめに、計量プランジャー23は、最も上方へ移動した位置にあり、開口27が該プランジャーよりも上方に配置され、開口28が該プランジャーよりも下方に配置されている(Fig.3B)。Fig.3Aのように計量プランジャー23が降下すると、溶融金属16が開口27,28の双方を介してプランジャー23の上側に流れ込む。計量プランジャー23が上方へ移動すると、計量プランジャー23の上側の溶融金属16が押し上げられ、次いで双方の開口から流れ出し、最終的には、溶融ポット13内の溶融金属16と同じ高さになる。
双方の開口27,28からの流通により、計量プランジャー23は、溶融ポット13内の溶融金属16と同じ温度にまで加熱される。そのため、計量プランジャー23の温度は、計量スリーブ21内の溶融金属16の温度に影響しない。さらに、溶融金属16のレベルよりも上側の導管24の周囲にヒーターが取り付けられ、内部の金属が、キャスティング性能を考慮して選択された温度に保たれるようになっている。導管24用として好適なヒーターは、コイルヒーター又はシーズヒーターである。
3ウェイバルブ22の第1の設定においては、バルブアクチュエーター26が3ウェイバルブ22を第1の位置まで降下させ、第1の導管38、第2の導管24及び接続ポート37を介してプランジャースリーブ21を射出バレル31に対して流動的に接続し、溶融金属が計量プランジャーから射出バレル32内の開口33に向って流れることを許容する。次いで、計量プランジャー23が降下し、導管38、バルブ22、導管24及び開口33を介してチャンバ31内に金属を押し込む。チャンバ31に金属が供給された後、第2の流路39Bが送込ポート40を第1の導管38に接続する第2の位置までバルブアクチュエーター26が引き上げられ、溶融金属が溶融ポット13から開口40を介してスリーブ21内に流れ込むことを許容するようになる。計量プランジャー23が引き戻されると、吸引力が生じ、溶融金属16を溶融ポット13から計量スリーブ21内に吸い込む。
通常運転の間は、最初の2個の流路39A,39Bのみを使用する。しかしながら、メンテナンスを行うためにキャスティング金属供給システム2を取り外すことが必要になった場合には、3ウェイバルブ22を第3の位置に作動させてもよい。この位置では、第2の導管24が排液口57に接続される。これにより、射出バレル31及び第2の導管24内の溶融金属16を溶融ポット13内に移すことができる。
射出機構3はベースプレート30に取り付けられている。このベースプレート30には前記プレート20も取り付けられ、キャスティング金属供給システム2を支えている。射出機構3とキャスティング金属供給システム2とが共通のベースプレート30に固定取り付けされているので、これら2つの構成要素は、溶融炉1を移動させることなく、上下に同時に移動する。2つのプレート20,30が剛に結合されている如く示されているが、代わりに、他の結合手段を用いてもよい。例えば、1個又は2個以上のプレート、ロッド又はクランプを、構成要素2,3を互いに結合するのに使用してもよい。これにより、導管24に曲げ力が加えられることがなく、金属供給システム2の構成材料を、マグネシウム又はアルミニウム射出成形など軽金属射出成形に好適なセラミックを含むさまざまな材料から選択することができる。射出機構3は、接続ポート37を有した射出バレル31と、該射出バレル31内に設置された射出プランジャー32と、該射出バレル31の上端に設けられた射出ノズル35からなる。キャスティング金属16は、接続ポート37において導管24に接続された金属送込開口33を介して射出バレル31内に注ぎ込まれる。接続ポート37は、緊急時にバレル31内のキャスティング金属16が3ウェイバルブ22を介して溶融ポット13に吐き戻されるように、導管24側へ傾斜している。これはFig.3Cに示されている。
Fig.4A,4Bのように、射出バレル31はヒーター311a,311b,311c,311dによって加熱され、射出される金属の液相線温度よりも高温に保たれるようになっている。さらに、ヒーター311eが射出バレル接続ポート37を加熱している。ヒーター311a,311b,311c,311dは複数の部分に分割されており、これにより、各ヒーターが異なる温度に保たれると共に、注ぎ込まれたキャスティング金属16が、射出するのに最も好適な温度に保たれるようになっている。各ヒーターは、射出バレル31及びノズル35の壁面に挿入された、対応する熱電対312a,312b,312c,312dからの信号に応じて、独立して制御される。射出バレル接続ポートのヒーター311eは、熱電対312eにより制御される。
射出機構3及び射出プランジャー32は、好ましくは、それぞれ、油圧シリンダ74及び油圧ピストンシリンダ75によって作動される。しかしながら、射出機構3及び射出プランジャー32を上昇させうるいかなる手段を用いてもよい。例示される手段は、機械式、電気式及び空気圧式の手段と、これらの組み合せを含む。ただし、これに限定されるものではない。
ノズルの温度を金属の液相線温度よりも高く保つことが好ましい。該液相線温度よりも高く加熱されたノズル35は、特に、ダイシステム4のダイ42,43と同じ温度となっているスプルーブッシュ41とドッキングしたときに、熱伝導により冷却される。ダイの温度は金属の固相線温度よりもかなり低い。これは、高い生産性を得るために、キャスティング金属がモールド又はダイキャビティ44内で素早く凝固しなければならないからである。それゆえ、ノズル35は、スプルーブッシュ41を介するノズル35からダイ42,43への熱伝導により冷却される。ノズル35の冷却率は、ノズル35からダイ42,43へ伝導される熱損失率に相当する。これは、熱勾配、接触面積及び熱伝導の継続時間によって決定される。ダイ42,43の温度は主に生産性によって決定されるが、ノズル35の温度は、金属のキャスティング条件の一つとして決定される。主な違いは温度の勾配である。そのため、ノズル35とスプルーブッシュ41との間の接触面積は、好ましくは、Fig.4Bに示すように面85Bで接触する代わりに、Fig.4Aに示すように線85Aで接触することにより、最小にされるべきである。換言すれば、射出ノズル35とスプルーブッシュ41とは、ノズルがスプルーブッシュ41に接触したときに、このノズルとスプルーブッシュとの間の接触領域が1次元(即ち、ノズルの長手方向における幅が1mm以下の線又は環)となるような形状とされるべきである。ノズルヘッド35とスプルーブッシュ41との間の半径及び角度の差は、それぞれ1mm以上及び1゜以上とすべきであると共に、これら2つの部材のドッキング時間はできるだけ短くすべきである。
ダイ又はモールドシステム4は、射出機構3の上方に設置されている。Fig.1A及びFig.4Aにおいて、ダイシステム4は水平に配置されており、固定ダイ42と可動ダイ43とが各ダイブロックに固定されている。スプルーブッシュ41は、41a,41bとして各ダイに固定されている。ダイ又はモールドキャビティ44は、好ましくは、固定ダイ42に彫り込まれており、突き出しピン付きの射出プレート(図示略)が可動ダイ43の後側に取り付けられている。射出プレートは、油圧シリンダー(図示略)により進退される。
スプルーブッシュ41の下側において、固定ダイ42にシャッター6が取り付けられ、しっかりと保持されている。Fig.5A,5B,5Cに、シャッター6の詳細が示されている。シャッター6は、ガイドバー63が挿入された取付部材62を有したシャッタープレート61を含んでいる。シャッタープレート61は、取付部材62に連結されたシリンダー64により作動される。シャッタープレート61は、射出バレル31が上昇し、スプルーブッシュ41と射出ノズル35とが接触している工程の間は後退したままとなっている。射出バレル31が引き下げられ、ノズル35がスプルーブッシュ41から分離したとき、シャッター6が前方にスライドするよう作動され、ノズル35の上方位置において停止する。シャッター6は、ダイ同士が分離され、開状態となっているときに、凝固した金属粒子、又はダイにスプレーされた離型剤の霧の落下による損傷からノズル35を保護する。
炉1と、ベースプレート30に固定されたキャスティング金属供給システム2を備えた射出機構3とは、Fig.1Aに示されるスライディングプレート5上に配置されている。ダイの高さ、或いは1組のダイの厚さは、鋳造品の大きさによって変わるが、射出バレル31の上部のノズル35の位置は、プレート5をスライドさせることにより、ダイ42,43の受けスプルーブッシュ41と整合するよう調節される。
好ましい実施の形態に係る射出成形装置の運転が以下に順を追って説明される。以下の説明において、この運転は、キャスティング金属の射出が完了した時点から始まる。
キャスティング作業の第1段階においては、ダイ42,43同士が閉じられ、ノズル35が該ダイ42,43のスプルーブッシュ41にドッキングされている。射出プランジャー32は最上位に位置し、射出バレル31と金属供給システム2との間で溶融金属が流れないように開口33を閉鎖している。ダイ内部の溶融金属(特に、キャビティ44が最も狭くなっているゲート内の金属)が凝固する時間(マグネシウム合金の場合には一般的に1秒以下)になったら直ちに射出プランジャー32が素早く射出バレル31内の中間位置まで後退し、スプルー41内及びノズル開口36内の溶融金属又は半固体金属を射出バレル31内に吸い戻す。ノズル先端部の金属を吸い戻すことにより、ノズル35の詰まりや栓の形成が防止される。さらに、吸い戻された半固体金属はすべて射出バレル31内において再溶融される。本発明の装置にとっては、開口36を介して射出バレル31内の空気を排出することから、このことは重要なことである。
ノズル35がさらに冷却されるのを防止するために、吸い戻し後すぐに、射出バレル31は下方へ作動される。射出プランジャー32は吸い戻しスピードよりも遅いスピードにて、該射出プランジャー32のヘッドが射出バレル31の下部の導管24への開口33のちょうど上側に来るまで退動を続ける。これにより、開口33が該射出プランジャー32によって閉鎖又は閉じられたままとなっている。或いは、射出プランジャー32は、金属の吸い戻しを行った後、金属供給システム2から溶融金属を受け入れるために開口33を露出させるように該開口33よりも下方まで動かされるまで、バレル31内の中間位置に留まっていてもよい。
射出バレル31の後退距離は、好ましくは10mm未満であり、金属供給システム2も、この距離だけポット13内を退動する。金属供給システム2のうち水没していた部分が溶融金属16のレベルよりも上方へ上がると、この領域に凝固した金属が付着するので、この移動距離は、さらに好ましくは、5mm未満である。
シャッタープレート61は、その後、ダイからしたたり落ちる溶融金属からノズルヘッドを保護するために、ノズル35の上方位置へ移動する。熱伝導が止まると共に、ノズルヘッドに挿入された熱電対312aにおいて低下温度を検知していたノズル35用のヒーター311aがONとなることにより、ノズル温度が上昇し始める。ノズル温度は、次の射出サイクルが始まる前に設定温度に戻る。熱電対の検出端は、好ましくは、実際のノズルの温度を検出するよう配置される。検出端は、Fig.4Bに示すように、できるだけノズル開口36の近くに位置すべきである。この手順は、本発明のもう1つの有利な態様である。
第2段階において、ダイキャビティ内の鋳物が冷却され、凝固する。凝固に要する時間は、鋳造される物品の大きさ及び厚みによるが、1秒以下から10秒程度である。その後、ダイ同士が分離され、可動ダイ43上の成形品がシュート(chute)に押し出されるか又はロボットにより取り去られる。ダイの表面が掃除され、離型剤がダイ42,43にスプレーされる。
この間、供給システム2は、少なくとも一部、好ましくは全体が溶融キャスティング金属16中に沈められる。そして、計量プランジャー23を最上位まで引き上げることにより、溶融キャスティング金属16が計量スリーブ21内に吸い取られる。キャスティング金属16は、Fig.3Bに示すように、溶融ポットと連通した3ウェイバルブ22を介してプランジャースリーブ21内に入り込む。キャスティング金属16の吸い込みは、計量プランジャー23が計量スリーブ21の上部の開口28を通過したときに完了する。そのため、計量スリーブ21内の圧力は、大気圧となる。開口28がなくとも本発明の装置は作動するが、この開口があることにより、計量スリーブ21内に空気が残らないことが保証される。
その後、3ウェイバルブ22は、溶融ポット13と連通した流路39Bを閉鎖すると共に、Fig.3Aのように、流路39Aを介してスリーブ21を導管24に接続する。射出プランジャー32が下方へ移動し、Fig.2Aに示すように、供給システム2からキャスティング金属16を受け入れるために開口33が開放される。キャスティング金属16は、計量プランジャー23を、1回の射出に必要な体積に相当する所望の距離まで押し下げることにより、射出バレル31内に押し込まれる。キャスティング金属16の正確な計量が本発明のもう1つの利点である。なぜなら、これにより、過剰なキャスティング金属量とダイキャビティ44内の圧力によって生じる成形品の周囲のバリが減少ないし消失するするからである。成形品のバリは、再現性や運転の信頼性を低下させる。なぜなら、予期せずダイ42,43に付着したバリがキャスティング金属16の漏出の問題を引き起こすからである。また、バリは、ダイ42,43同士の合わせ目にへこみや変形を生じさせ、より厚く大きなバリを生じさせるようになることもある。バリが生じなければ、成形後の製品の機械加工にかかるコストも削減される。
キャスティング金属16を射出バレル31に押し込むに際し、好ましくは、本発明の装置の金属供給システム2を低圧でゆっくりと運転することにより、正確な計量が行なわれる。高圧且つ高速で行うと、ホットチャンバ式ダイキャスティング装置のプランジャーポンプが重く不正確なものとなる。キャスティング金属16の計量が完了すると直ちに射出プランジャー32がゆっくりと上方へ移動し、入口開口33が閉鎖されたところで停止する。
第3の段階において、成形ダイ42,43同士が組み合わされ、閉位置にセットされる。シャッター6が後退し、ノズル35がダイ42,43のスプルーブッシュ41にしっかりとドッキングするまで射出バレル31が油圧シリンダー74により上方へ押し上げられる。金属供給システム2は、プレート30により射出バレル31に取り付けられているので、少なくとも部分的に溶融ポット13から持ち上げられる。その後、射出プランジャー32が油圧システム75によりゆっくりと上方へ作動され、キャスティング金属16の上側の空気をノズル開口36から排出すると共に、キャビティ44を介し、ダイ42,43に彫設された通気口(図示略)から排気する。射出バレル31内の空気がすべて排出されたときの射出プランジャー32の位置は、射出バレル31の容積と、計量されたキャスティング金属16の体積から計算することにより決定される。
このようにする代わりに、成形部品を作る工程にかかる時間を短縮するために、ノズルをスプルーブッシュ41にドッキングさせる前に、射出バレルから空気を排出してもよい。好ましくは、他の工程が行われているのと同時に射出バレル31から空気が排出される。例えば、ダイ42,43が開位置とされ、成形部品が取り出されると共に、ダイが掃除され、離型剤が塗付される第2段階において、射出プランジャー32がゆっくりと上方へ作動され、キャスティング金属16の上側の空気をノズル開口36から排出させるようにしてもよい。空気が排出される間にノズル開口36から金属があふれ出すことを抑止ないし防止するために、射出バレルの上方への移動距離、射出バレルの容積、射出バレル内へ計量される金属の量及び射出バレル及び射出プランジャーの位置がプログラミングされ、コンピュータ等の制御システムによって制御される。
従来の方法では、ノズルを詰まらせる栓がダイキャビティに向って射出されると共に、圧縮空気がキャスティング金属といっしょにダイキャビティ内へ射出される。この栓だけでなく、キャスティング金属に取り込まれた空気も、鋳造された製品の表面特性及び物性を低下させる。それゆえ、上記の第1段階に関して述べた吸い戻し工程は、キャビティ44内に栓と空気とが導入されることが防止されるため、有利である。射出バレル31内の空気が排出された所定の位置において、射出プランジャー32の速度が直ちに加速され、キャスティング金属16がダイキャビティ44内に射出される。その後、射出プランジャー32は、減速し、停止する。射出の終了に向けて射出プランジャー32が減速することにより、射出プランジャー32が射出バレル31の終端に衝突することが防止される。
キャスティング金属16の量が正確に計量されると共に、その温度も厳密にコントロールされるが、(1)射出バレル32及び/又はプランジャーの表面に溶融金属中の不純物が凝結することによる摩擦の増大や、(2)ピストンリング(図示略)からの漏洩による射出圧の損失などの予期せぬ要因により、射出終了時における射出プランジャー32の位置が変動する。本発明の装置においては、好ましくは、射出プランジャー32の位置が、射出プランジャーロッドに保持された電位差計により検出又は計測される。射出が完了したとき、検出された射出プランジャーの位置が所望の通常位置と比較され、その差が計算回路によりキャスティング金属の量に換算される。その後、金属供給システム2に対し、計量プランジャー23を降下させる距離として及び/又は射出プランジャー32を降下させる距離として信号が伝達される。プランジャー23の下方への移動は、射出バレル31に供給されるキャスティング金属の量を正確に計量する。
本発明の別の実施の形態は、垂直金型配置を有する垂直ダイキャスティング装置を含む。Fig.6A〜6Cに示すように、炉1と、キャスティング金属供給システム2と、垂直射出機構3は、前述の実施の形態と同様となっている。この実施の形態では、ダイシステム4は垂直に配置され、スプルーブッシュ41が定置下側ダイ42に挿入されている。突き出しピンを有するエジェクタプレートが、該定置下側ダイ42の上方の可動上側ダイ43に取り付けられている。射出バレル31は、ダイブロック45の開口46を通って上下に移動するが、このダイブロックの開口46の直径は、射出バレル31よりも大きい。シャッター6はダイ42,43の後側に設置されており、シャトルトレー7がダイ42,43の一方のサイドに設置されている。シャッター6とトレー7との配置は、所望とあれば反対でもよい。この実施の形態の装置の運転は、Fig.1A及びFig.2Aの水平ダイ配置を有する前述の実施の形態の装置の運転と同様である。ダイが開かれたとき、成形品が可動ダイ43側に引き剥がされると共に、シャッター6及びトレー7が前方へ作動される。シャッター6は、スプレーされた離型剤の霧からノズルヘッドを保護する。シャトルトレー7が突き出しピンにより押し出された成形品を受け取り、この成形品がダイエリアから取り去られる。この実施の形態では、形成されたスプルーは、水平配置されたダイを有する形態のものよりも大きい。
Fig.7A〜7Dに本発明の別の実施の形態が示されており、この実施の形態では、射出バレル32は、定置ダイ42のダイ表面に保持されたスプルーブッシュ41に達している。この実施の形態では、スプルーの長さはFig.6の実施の形態よりも短く、それゆえ、形成されるスプルーの体積が減少される。
Fig.6A及びFig.7Aに示される垂直ダイシステムを用いた射出成形法は以下の通りである。溶融金属は、終端が射出ノズル35となっている垂直射出バレル31内に供給される。垂直金型システムが閉じられ、射出ノズル35がスプルーブッシュ41に接触すると共に射出バレル31の少なくとも一部が下側ダイ42の開口46内に配置されるように、垂直射出バレルが上方へ移動する。金属が射出バレル31から金型キャビティ内へ射出される。射出ノズル35がスプルーブッシュ41に接触しないよう射出バレル31が下方へ移動する。上側ダイ43が持ち上げられて垂直金型システムが開けられる。Fig.6Cの如く射出ノズル35を覆うように、上方へ移動した上側ダイ42と下側ダイ43との間にシャッター6が移動する。シャトルトレー7は、Fig.6C及びFig.7Dの如く、シャッタープレート61がダイ同士の間に移動する前又は後に、上方へ移動した上側ダイ43と下側ダイ42との間に移動する。突き出しピンは、成形部品を該上側ダイ43から離脱させ、該成形部品をシャトルトレー7へ落とすように該上側ダイ43内に延出する。成形部品は、該成形部品を収容したシャトルトレー7を上側及び下側のダイ同士の間から(即ち、Fig.7Aの如くダイの側方へ)取り去ることにより、金型キャビティから取り去られる。シャッタープレートの移動と、成形品の撤去の工程の後、金型キャビティが掃除され、離型剤がスプレーされる。その後、Fig.6Bの如く、シャッタープレート61が射出ノズルから離れると共に、上側ダイ43と下側ダイ42との間から離脱する(即ち、ダイの後側へ移動する)。ダイ42,43同士が閉じられ、次の射出工程の準備が整う。
Fig.8A〜8Cに、本発明のさらに別の実施の形態が示されている。この実施の形態では、キャスティング金属供給システム2は、前述の実施の形態のプランジャーポンプではなくギヤポンプ221を備えている。さらに、この実施の形態は前述の実施の形態の3ウェイバルブ22を用いていない。この実施の形態の好ましい態様においては、ギヤポンプ221はモーター223により駆動される。駆動力は、モーターロッド222を使ってギヤポンプ221に伝達される。射出バレル31に溶融金属16を供給するために、ギヤポンプ221が作動される。十分な量のキャスティング金属が射出バレル31に供給されると、ギヤポンプ221は単純に停止される。この実施の形態では、計量スリーブ21を満たす必要がないので、3ウェイバルブ22が必要ない。
上記の実施の形態の装置の構成要素は、いかなる好適な組み合わせと置き換えてもよい。例えば、Fig.8Aのギヤポンプ221を、Fig.6A及びFig.7Aの垂直ダイ配置と組み合わせて用いてもよい。
本発明に関する上記の説明は、例示及び説明のために開示されたものである。これは、本発明を余すことなく示すもの、又は開示された精密な形態に本発明を限定するものではなく、さらに、上記の教示に照らして修正・変更は可能であり、本発明の実施に基づいて修正・変更がなされてもよい。図及び説明は、本発明の原理及びその実際の適用を説明するために選ばれたものである。これは、添付の請求項及びそれに相当するものにより本発明の目的を明確にすることを企図している。
FIG.1Aは本発明の一実施の形態に係る射出成形装置の概略的な側面図である。FIG.1Bは本発明の一実施の形態に係る射出成形装置の概略的な正面図である。 FIG.2Aは本発明の一実施の形態に係る射出成形方法を示す、本発明の一実施の形態に係る射出成形装置の概略的な側面図である。FIG.2Bは本発明の一実施の形態に係る射出成形方法を示す、本発明の一実施の形態に係る射出成形装置の正面図である。 FIG.3A,3B,3Cは、本発明の一実施の形態に係る3ウェイバルブの概略図であり、それぞれ、バルブの(A)第1の設定、(B)第2の設定、及び(C)第3の設定を示している。 FIG.4Aは本発明の一実施の形態に係る垂直射出バレル及びノズルの概略図である。FIG.4Bは比較例に係るノズルの拡大図である。 FIG.5A,5B,5Cは、本発明の一実施の形態に係るシャッター機構の概略図であり、それぞれ、(A)側面図、(B)上面図、及び(C)後面図を含んでいる。 FIG.6AはFIG.5Aのシャッター機構を用いた方法を示す概略的な正面図である。 FIG.5Aのシャッター機構を用いた方法を示す概略的な側面図である。 FIG.5Aのシャッター機構を用いた方法を示す概略的な側面詳細図である。 FIG.7Aは本発明の一実施の形態に係る金型システムの概略的な側面図である。 本発明の一実施の形態に係る金型システムの概略的な正面図である。 本発明の一実施の形態に係る金型システムの概略的な側面詳細図である。 本発明の一実施の形態に係る金型システムの概略的な開状態の金型の側面詳細図である。 FIG.8A,8B,8Cはギヤポンプを備えた本発明の一実施の形態の概略図であり、それぞれ、(A)側面図、(B)正面図、及び(C)詳細図を含んでいる。
符号の説明
1 溶融炉
2 金属供給システム
3 垂直射出機構
4 金型システム
16 溶融金属
21 計量スリーブ
22 3ウェイバルブ
23 計量プランジャー
24,38 導管
31 射出バレル
32 射出プランジャー
33,40 開口
35 ノズル

Claims (48)

  1. 溶融炉と、
    該溶融炉内に配置された金属供給システムであって、ポンプを備えた金属供給システムと、
    該溶融炉から該金属供給システムへの第1の金属送込口と、
    金型内に液体金属を射出するよう構成された垂直射出機構と、
    該金属供給システムから該垂直射出機構への第2の金属送込口と
    からなる射出成形装置。
  2. 請求項1において、
    前記金属供給システムは固定状に前記垂直射出機構に取り付けられていると共に、
    該金属供給システムは移動可能に溶融炉内に配置されていることを特徴とする射出成形装置。
  3. 請求項2において、さらに、溶融炉を移動させることなく、垂直射出機構と金属供給システムとを垂直に移動させるための作動手段を備えたことを特徴とする射出成形装置。
  4. 請求項2において、さらに、作動的に垂直射出機構に連結されており、溶融炉を移動させることなく、垂直射出機構と金属供給システムとを垂直に移動させるよう構成された作動装置を備えたことを特徴とする射出成形装置。
  5. 請求項2において、垂直射出機構は、垂直方向を指向した射出バレルを備えており、該射出バレルは、射出プランジャーと、該射出バレルの上部に配置されたノズルとを備えていることを特徴とする射出成形装置。
  6. 請求項4において、
    前記ポンプはスリーブ内に配置された計量プランジャーを備えており、
    前記金属供給システムは、溶融炉の内部に配置された導管を備えており、該導管は第1の端部と第2の端部とを有しており、該第1の端部は、作動上前記スリーブに接続され、該第2の端部は、作動上前記第2の金属送込口に接続されていることを特徴とする射出成形装置。
  7. 請求項6において、さらに、
    該導管内に配置された3ウェイバルブと、
    作動上該バルブに接続されており、該バルブを、液体金属が溶融炉からスリーブ内に流れ込むことを許容する第1の位置と、液体金属が計量プランジャーから第2の金属送込口に向って流れることを許容する第2の位置と、液体金属が射出バレルから排液口へ流れることを許容する第3の位置とに垂直に移動させるよう構成されたバルブ作動装置と
    を備えたことを特徴とする射出成形装置。
  8. 請求項5において、
    前記ポンプはギヤポンプからなり、
    前記第1の金属送込口は該ギヤポンプに配置されており、
    前記金属供給システムは、溶融炉内に配置された導管を備えており、該導管は第1の端部と第2の端部とを有しており、該第1の端部は、作動上該ギヤポンプに接続され、該第2の端部は、作動上前記第2の金属送込口に接続されていることを特徴とする射出成形装置。
  9. 請求項5において、さらに、前記ノズルの上方にスライド可能に取り付けられており、該ノズルを脱着可能に覆うよう構成されたシャッターを備えたことを特徴とする射出成形装置。
  10. 請求項2において、さらに、前記垂直射出機構を金属供給システムに対し固定状に連結する第1のプレートを備えており、該垂直射出機構の垂直移動の間、該垂直射出機構が金属供給システムを持ち上げて溶融炉に出し入れするようになっていることを特徴とする射出成形装置。
  11. 請求項1において、
    前記溶融炉は、加熱チャンバ内に配置された溶融ポットを備えており、
    該溶融ポットは、仕切りによって仕切られた2つの部分からなり、該仕切りは、液体金属を選択的に第1の部分から第2の部分へ通過させるよう構成されており、
    不活性雰囲気が不活性雰囲気パイプを介して該溶融ポット内に供給されることを特徴とする射出成形装置。
  12. 溶融炉内に固体金属を供給すること;
    該溶融炉内において該固体金属を液体状に溶融させること;
    該溶融炉から、第1の金属送込口を介して、該溶融炉内に配置された金属供給システムに液体金属を供給すること;
    該金属供給システムから、第2の金属送込口を介して、垂直射出機構に液体金属を圧送すること;及び
    該垂直射出機構から、該垂直射出機構の上方に配置された金型内に液体金属を射出すること
    からなる射出成形方法。
  13. 請求項12において、さらに、
    射出工程に先立ち、前記垂直射出機構と金属供給システムとを金型に向って上昇させること;及び
    該射出工程後に、該垂直射出機構と金属供給システムとを金型から遠ざけるように降下させること
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  14. 請求項13において、
    該金属供給システムは、圧送工程の間、少なくとも部分的に、前記溶融炉内に存在する溶融金属中に沈められ、
    上昇工程は、該溶融炉を上昇させることなく、該金属供給システムが少なくとも部分的に該溶融炉から持ち上げられるように前記垂直射出機構を上昇させることを含むことを特徴とする射出成形方法。
  15. 請求項13において、射出工程は、垂直射出バレルを備えた前記垂直射出機構内において、射出プランジャーを第1の速度にて垂直に前進させることを含むことを特徴とする射出成形方法。
  16. 請求項15において、さらに、スプルー内及び射出ノズル先端部内の少なくとも一方に残っている金属を射出バレル内に吸い戻すために、該射出バレル内の前記射出プランジャーを後退させることを含むことを特徴とする射出成形方法。
  17. 請求項16において、さらに、
    前進した前記射出プランジャーの位置を測定すること;
    測定された位置を所望の位置と比較すること;及び
    所望の液体金属を、比較した量に基づいて射出バレル内に供給すること;
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  18. 請求項16において、吸い戻した金属を液体状に再溶融させるために金属を吸い戻す工程の後に、垂直射出機構を降下させる工程が行われることを特徴とする射出成形方法。
  19. 請求項18において、さらに、射出ノズルの先端部における金属の温度を検出すること;及び
    固化した金属の栓が該射出ノズル内に形成されないように、検出された温度に応じて該射出ノズルを金属の液相線温度以上に加熱すること
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  20. 請求項15において、さらに、圧送工程後、射出工程に先立ち、射出バレルから空気を排出させると共に、前記第2の金属送込口を通って液体金属が流れることを防止するために、射出プランジャーを前記第1の速度よりも遅い第2の速度にて前進させることを含むことを特徴とする射出成形方法。
  21. 請求項12において、
    前記金属供給システムは導管を備えており、
    作動上該導管に接続されたスリーブ内の計量プランジャーが液体金属を圧送し、
    該計量プランジャーが退動し、前記第1の金属送込口を介する溶融炉からの吸い込みにより液体金属を該スリーブ内に引き込んだときに、該スリーブ内に液体金属が供給され、
    該計量プランジャーが前進し、前記導管から前記第2の金属送込口を介して液体金属を供給したときに、液体金属が垂直射出機構に供給されることを特徴とする射出成形方法。
  22. 請求項21において、
    前記スリーブは、前記計量プランジャーが最も後退した位置と最も前進した位置との間に配置された、溶融炉への第1の開口を備えており、
    該計量プランジャーは、液体金属を該スリーブ内に引き込むために該開口の上方へ後退し、
    該計量プランジャーは、前記第2の金属送込口を介して液体金属を供給するために、該開口の下方へ前進することを特徴とする射出成形方法。
  23. 請求項22において、
    該スリーブは、最も後退した計量プランジャーの上側に位置する第2の開口を有しており、
    該計量プランジャーが降下したときに、双方の開口を介し、該計量プランジャーの上側に続く該スリーブ内に溶融金属が流れ込むことを特徴とする射出成形方法。
  24. 請求項22において、さらに、
    前記導管を横切って配置された3ウェイバルブを、液体金属が溶融炉からスリーブ内に流れ込むことを許容する第1の位置へと垂直に移動させること;
    計量プランジャーを前記開口の上方へ後退させた工程の後、該3ウェイバルブを、液体金属が計量プランジャーから第2の金属送込口に向って流れ込むことを許容する第2の位置へと垂直に移動させること;及び
    該3ウェイバルブを、液体金属が垂直射出機構から排液口に流れることを許容する第3の位置へと移動させること
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  25. 請求項12において、
    ギヤポンプが液体金属を圧送し、
    前記第1の金属送込口が該ギヤポンプに配置されており、
    前記金属供給システムは、前記溶融炉内に配置された導管を備えており、
    該ギヤポンプは、該導管から前記第2の金属送込口を介して垂直射出機構内に液体金属を圧送することを特徴とする射出成形方法。
  26. 溶融炉と、
    ポンプ並びに第1及び第2の導管を備えた金属供給システムと、
    該溶融炉から該金属供給システムへの第1の金属送込口と、
    金型内に液体金属を射出するよう構成された射出機構と、
    該金属供給システムの導管から該射出機構への第2の金属送込口と、
    該第1及び第2の導管同士の間に配置された3ウェイバルブと、
    作動上該バルブに接続されており、該バルブを、液体金属が溶融炉から該第1の導管内に流れ込むことを許容する、該第1の導管に対する第1の垂直位置と、液体金属が該第1の導管から該第2の導管を通って第2の金属送込口に向って流れることを許容する、該第1の導管に対する第2の垂直位置と、液体金属が射出機構から排液口へ流れることを許容する第3の位置とに垂直に移動させるバルブ作動装置と
    からなる射出成形装置。
  27. 請求項26において、該3ウェイバルブは、3本の流路を有し、該3ウェイバルブと隣り合う導管内における金属の流れ方向と直交方向に移動するよう構成されたチューブを備えたことを特徴とする射出成形装置。
  28. 請求項27において、
    第1の流路は、第1及び第2の導管の平行な部分同士を接続するように、該第1及び第2の導管内における金属の流れ方向と平行となっており、
    第2の流路は、第1の金属送込口を、作動上ポンプに接続された第1の導管に接続するように、少なくとも一部が該第1の導管内における金属の流れ方向に対し1〜90゜傾斜しており、
    第3の流路は、第2の導管に対し側方に配置された排液口を該第2の導管に接続するように、少なくとも一部が該第2の導管内における金属の流れ方向に対し1〜90゜傾斜していることを特徴とする射出成形装置。
  29. 請求項26において、
    前記ポンプは、スリーブ内に配置された計量プランジャーを備えており、
    前記金属供給システムは、前記溶融炉の内部に配置された導管を備えており、該導管は、第1の端部と第2の端部とを有しており、該第1の端部は、作動上前記スリーブに接続されており、該第2の端部は、作動上前記第2の金属送込口に接続されており、
    前記射出機構は、垂直射出機構からなることを特徴とする射出成形装置。
  30. 溶融炉と、
    ギヤポンプ並びに該溶融炉内に配置された導管を備えた金属供給システムと、
    該溶融炉から該ギヤポンプへの第1の金属送込口と、
    ダイシステム内に液体金属を射出するよう構成された射出機構と、
    該金属供給システムの導管から該射出機構への第2の金属送込口と
    からなる射出成形装置。
  31. 請求項30において、該射出機構は、射出プランジャーを備えた垂直射出バレルを有することを特徴とする射出成形装置。
  32. 液体金属を、射出プランジャーと射出ノズルとを備えた垂直射出チャンバに供給すること;
    該射出チャンバ内の空気を排出するために、該射出チャンバ内の射出プランジャーを第1の速度にて前進させること;
    該射出バレル内の射出プランジャーを前記第1の速度よりも速い第2の速度にて前進させることにより、金型キャビティ内に液体金属を射出すること;及び
    金型のスプルー又は射出ノズル先端部の少なくとも一方から射出チャンバ内に溶融又は半固体金属を吸い戻すために、射出プランジャーを退動させることからなる、液体金属を金型キャビティ内に射出する方法。
  33. 請求項32において、さらに、
    射出工程に先立ち、金型に向って射出チャンバを上昇させること;及び
    射出工程及び射出プランジャーを退動させる工程の後、射出チャンバを金型から遠ざけるように降下させること
    を含むことを特徴とする方法。
  34. 請求項33において、射出チャンバを上昇させる工程の前又は後に、空気を排出する工程が行われることを特徴とする方法。
  35. 請求項32において、さらに、
    射出ノズルの先端部において金属の温度を計測すること;及び
    固化した金属の栓が該射出ノズル内に形成されないようにするために、計測された温度に応じて該射出ノズルを金属の液相線温度以上に加熱することを含むことを特徴とする方法。
  36. 請求項32において、垂直射出チャンバに液体金属を供給する工程は、
    溶融炉内に固体金属を供給すること;
    該溶融炉内において該固体金属を液体状に溶融させること;
    該溶融炉から、第1の金属送込口を介して、該溶融炉内に設置された金属供給システムに液体金属を供給すること;及び
    該金属供給システムから、第2の金属送込口を介して、垂直射出チャンバに液体金属を圧送することからなることを特徴とする方法。
  37. 射出ノズルを備えた射出チャンバと、
    第1のダイ、第2のダイ、及び該第1のダイに設けられたスプルーブッシュを備えた金型システムとからなり、
    該射出ノズルとスプルーブッシュとは、ノズルがスプルーブッシュに接触したときに、該ノズルとスプルーブッシュとの接触領域が実質的に1次元となるような形状とされていることを特徴とする射出成形システム。
  38. 請求項37において、射出ノズルのヘッドとスプルーブッシュとの間の半径及び角度の差は、それぞれ、少なくとも1mm及び少なくとも1゜であることを特徴とする射出成形システム。
  39. 請求項38において、前記接触領域は、ノズルの長手方向における幅が1mm以下の環状であることを特徴とする射出成形システム。
  40. 終端が射出ノズルとなっている射出バレルを備えた射出成形装置と共に用いられる垂直金型システムであって、該金型システムは、
    下側定置ダイと、
    上側可動ダイと、
    該下側及び上側ダイの少なくとも一方に設けられた金型キャビティと、
    該下側ダイに配置されたスプルーブッシュとを備えており、
    該金型システムは、さらに、以下の特徴:
    (a) 下側ダイに設けられた、スプルーブッシュに連通する開口であって、射出バレルの直径よりも大きな直径を有する開口;
    (b) 上側ダイと下側ダイとが分離されたときに射出ノズルを覆うよう構成されたシャッタープレートであって、該射出ノズルを覆ったときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されるシャッタープレート;及び
    (c) 上側ダイと下側ダイとが分離されたときに金型キャビティから成形部品を取り去るよう構成されたシャトルトレーであって、該上側ダイと下側ダイとが分離されたときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されるシャトルトレー
    のうちの少なくとも1つを有する垂直金型システム。
  41. 請求項40において、該システムは、下側ダイに設けられた、スプルーブッシュに連通する開口を備えており、該開口は、射出バレルの直径よりも大きな直径を有していることを特徴とする垂直金型システム。
  42. 請求項40において、該システムは、上側ダイと下側ダイとが分離されたときに射出ノズルを覆うよう構成されたシャッタープレートを備えており、該シャッタープレートは、射出ノズルを覆ったときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されることを特徴とする垂直金型システム。
  43. 請求項40において、該システムは、
    上側ダイと下側ダイとが分離されたときに金型キャビティから成形部品を取り去るよう構成されたシャトルトレーであって、該上側ダイと下側ダイとが分離されたときに該上側ダイと下側ダイとの間に配置されるシャトルトレーと、
    上側ダイ内に配置され、金型キャビティに面した突き出しピンを有するエジェクタプレートと
    を備えたことを特徴とする垂直金型システム。
  44. 請求項40において、該システムは、前記特徴(a),(b),(c)のうちいずれか2つを有することを特徴とする垂直金型システム。
  45. 請求項40において、該システムは、前記特徴(a),(b),(c)の3つのすべてを有することを特徴とする垂直金型システム。
  46. 終端が射出ノズルとなっている垂直射出バレル内に射出材料を供給すること;
    下側定置ダイと、上側可動ダイと、該上側ダイ及び下側ダイのうち少なくとも一方に設けられた金型キャビティと、該下側ダイに設けられたスプルーブッシュと、該下側ダイに設けられた、スプルーブッシュに連通する開口とを備えた垂直金型システムを閉じること;
    射出ノズルがスプルーブッシュに接触し、射出バレルの少なくとも一部が下側ダイの開口内に配置されるように垂直射出バレルを上昇させること;
    前記材料を射出バレルから金型キャビティ内に射出すること;
    射出ノズルがスプルーブッシュに接触しないように垂直射出バレルを降下させること;
    垂直金型システムを開けるために上側ダイを上昇させること;
    射出ノズルを覆うように、シャッタープレートを、持ち上げられた上側ダイと下側ダイとの間に移動させること;
    成形部品を金型キャビティから取り去ること;
    シャッタープレートを移動させ、成形部品を取り去った後に、金型キャビティに離型剤をスプレーすること;及び
    シャッタープレートを射出ノズルから引き離すと共に、上側ダイと下側ダイとの間から離脱させること
    からなる射出成形方法。
  47. 請求項46において、成形部品を取り去る工程は、
    持ち上げられた上側ダイと下側ダイとの間にシャトルトレーを設けること;
    成形部品を上側ダイから排出させ、該成形部品を該シャトルトレーに落下させるために、突き出しピンを上側ダイ内に延出させること;及び
    成形部品を収容したシャトルトレーを上側及び下側ダイ同士の間から外側へ移動させること
    からなることを特徴とする射出成形方法。
  48. 請求項46において、前記材料は、液体金属からなることを特徴とする射出成形方法。
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