JP2003193211A - 銅張積層板用圧延銅箔 - Google Patents
銅張積層板用圧延銅箔Info
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Abstract
ル基板に最適な銅箔として,減肉のためのエッチング処
理を施したときに平滑な表面が得られる圧延銅箔を提供
する。 【解決手段】 20μm以下の厚さを有する圧延銅箔の圧
延面をX線回折することにより求めた(200)面の回折強度
(I)が,微粉末銅を圧延銅箔と同一条件下でX線回折す
ることにより求めた(200)面の回折強度(I0)に対しI/
I0>50である再結晶調質圧延銅箔。結晶粒径が20μm
以下の再結晶組織を有する圧延銅箔を90%以上の加工
度で仕上げ圧延することにより上記再結晶組織を得るこ
とができる。
Description
工が施されるフレキシブル基板の導電材として用いられ
る圧延銅箔に関するものである。より詳しく述べるなら
ば、本発明は、圧延銅箔の銅張積層板用再結晶調質もし
くは圧延仕上り圧延銅箔に関するものである。
が多く用いられる。プリント配線板は,基材となる樹脂
の種類によって,硬質積層板(リジット基板)と可撓性
積層板(フレキシブル基板)とに大別される。フレキシ
ブル基板は可撓性に優れるため可動部の配線に用いら
れ,また電子機器内で折り曲げた状態で収納することが
可能なため省スペース配線材料としても用いられてい
る。また,基板自体が薄いことから,半導体パッケージ
のインターポーザー用途あるいは液晶ディスプレイ(LC
D)のICテープキャリアとしても用いられている。
となる樹脂にはポリイミドが用いられることが多く,導
電材には導電性の点から一般に銅が用いられている。フ
レキシブル基板にはその構造から三層フレキシブル基板
と二層フレキシブル基板がある。三層フレキシブル基板
は,ポリイミドなどの樹脂フィルムと導電材となる銅箔
とを,エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの接着剤で貼り
合わせた構造となっている。一方,二層フレキシブル基
板はポリイミドなどの樹脂と導電材となる銅箔が直接接
合された構造となっている。
銅箔に分類される。電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタ
ンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造さ
れ,圧延銅箔は圧延ロールにより塑性加工して製造され
る。本発明は後者に関する。箔製造後,銅箔の片方の表
面には,樹脂との接着性を改善するために,Cu,Cu-N
i,Cu-Co等の粒子を電気めっきで形成する粗化処理が施
される。これは、銅箔の表面に凹凸を形成し樹脂に銅箔
を食い込ませて機械的な接着強度を得る,いわゆるアン
カー効果で接着性を改善するものである。
箔をエッチングして種々の配線パターンを形成し,電子
部品をハンダで接続して実装することにより製造され
る。近年,電子機器の小型化,軽量化,高機能化に伴な
い,プリント配線板に対する高密度実装の要求が高ま
り,銅配線の幅と配線間隔がますます小さくなってい
る。このような銅配線のファインピッチ化を進めるため
には,銅箔を薄くすることが不可欠である。すなわち,
従来,フレキシブル基板に用いられていた銅箔の厚みは
18μmまたは12μmが主流であったが,9μmあるいはこれ
より薄い銅箔に要求されるようになった。
厚さが10μm以下のものを工業的に安定して製造するこ
とは困難である。例えば,厚み10μmを境に,銅箔を貫
通する穴(ピンホール)の頻度が著しく上昇する等の問
題があるためである。また,銅箔の厚さが10μm以下に
なると,フレキシブル基板の製造プロセスにおいて,銅
箔と樹脂フィルムを接着剤で貼り合わせること(三層基
板),あるい銅箔上に樹脂層を形成すること(二層基
板)も難しくなる。薄くなることによって銅箔が変形し
やすくなり,銅箔にしわが発生したり銅箔が切れたりす
る等,銅箔の取り扱いが難しくなるためである。
フレキシブル基板は,まず18μmまたは12μmの銅箔を
用いたフレキシブル基板を製造し,酸化性の酸を用い
たエッチングにより銅箔の厚みを9μmに減肉する,とい
うプロセスにより製造されることが多い。このエッチン
グ処理(以下,「減肉エッチング」と言う)に対し,銅
箔表面において均一にエッチングが進行することが要求
される。エッチングが不均一に進むとエッチング後の表
面に凹凸が生じ,回路のエッチング(以下,「回路エッ
チング」と言う)に先立ちレジストを銅箔表面に塗布す
る際に,銅箔とレジスト膜との間に気泡が発生し,エッ
チング後の回路形状が劣化するためである。
と銅箔との接合面における銅箔の表面粗さが小さいこと
も望まれる。これは銅箔の粗さが大きいと,回路エッチ
ングの際に樹脂に銅が残るエッチング残が生じ,またエ
ッチング後の回路の直線性が低下し回路幅が不均一にな
るためである。さらに,パソコンや移動体通信等の電子
機器では電気信号が高周波化しているが,電気信号の周
波数が1 GHz以上になると,電流が導体の表面にだけ流
れる表皮効果の影響が顕著になり,表面の凹凸で電流伝
送経路が変化してインピーダンスが増大する影響が無視
できなくなる。この点からも銅箔の表面粗さが小さいこ
とが望まれる。
され,圧延銅箔の表面は圧延ロールとの接触によって形
成されるため,圧延銅箔の表面粗さは電解銅箔の表面粗
さより小さい。この粗さの差は粗化処理を行なった後に
も残る。近年,表面粗さを小さくした電解銅箔も開発さ
れているが,依然,圧延銅箔の粗さに到達できておら
ず,また平均的に粗さを小さくすることができたとして
も,異常電着により粗さが大きい部分が局部的に生じる
という問題が残っている。以上のように,表面粗さの点
では,圧延銅箔は電解銅箔よりも有利である。
おいて,エッチングが不均一に進み,エッチング後の表
面に大きな凹凸が生じるという問題がある。これに対
し,電解銅箔での減肉エッチング後の表面凹凸は,圧延
銅箔での凹凸と比較して小さく,実用上問題ないレベル
である。このため圧延銅箔は電解銅箔よりも表面粗さが
小さいという利点を持ちながらも,減肉エッチング処理
が施されるフレキシブル基板の用途には,主に電解銅箔
が用いられていた。
ンピッチ加工が施されるフレキシブル基板に最適な銅箔
として,減肉のためのエッチング処理を施したときに平
滑な表面が得られる圧延銅箔を提供することを目的とす
る。
表面を減肉エッチングした際に生じる凹凸が,次の理由
によって生じることを見出した。 圧延銅箔は多くの結晶粒より構成されており,各結晶
粒により結晶方位が異なる。銅のエッチング速度は結晶
方位に依存して変化するため,結晶粒単位で段差が生じ
る。 各結晶粒の境界(結晶粒界)では,原子の配列が乱れ
原子の密度が低いため,結晶粒内よりもエッチング速度
が大きく,このため結晶粒界に溝が生じる。 大きな介在物(銅と異なる相)が存在すると,介在物
と銅とでエッチング速度が異なるため,介在物が溶け残
って凸を形成したり,介在物が銅より先に溶けて凹を形
成したりする。
は,に対しては各結晶粒の結晶方位を揃えることが有
効である。また,に対しても,方位が近い結晶粒間の
粒界では原子配列の乱れが小さいため,結晶方位を揃え
ることが有効である。に対しては大きな介在物の生成
を防止することが有効である。
と,その再結晶集合組織として,立方体方位が発達する
ことが知られている。立方体方位とは,結晶の〈001〉
方向が圧延方向,圧延面法線および幅方向と平行になる
方位であり,この場合,圧延面(エッチング面)には(1
00)面が配向する。立方体方位が発達するに従い立方体
方位を有する結晶粒の存在比率が大きくなり,立方体方
位を極度に発達させると,ほとんどの結晶粒が立方体方
位を示すようになる。この場合,それぞれの結晶粒が同
じ方向に配向しているため,結晶粒界における原子の乱
れが非常に小さくなり,あたかも単結晶のような組織構
造を呈する。本発明では,減肉エッチング後の表面を平
滑にする手段として,銅箔の立方体方位を極度に発達さ
せることに着目した。
クル疲労特性に優れることが知られており,この種の銅
箔を屈曲変形が繰り返し加えられるフレキシブル基板に
利用することが提案されている(特許第3009383号)。
しかし,この種の銅箔を,減肉エッチング後に極ファイ
ンピッチの回路エッチングが施されるフレキシブル基板
に適用する試みは従来なかった。
面の平滑性との関係を検討した結果,表面に腐食の起点
を分散させることが有効であることを見出した。この方
策は特に腐食力の弱いエッチング液を用いる場合に有効
であった。
状のくぼみが発生することがある。このくぼみは圧延方
向と直交する方向に伸びた形状を呈し,圧延油膜による
銅表面の自由変形がその生成に関与することから,オイ
ルピットと呼ばれることがある。従来,フレキシブル基
板では,くぼみがクラック発生の起点になり屈曲性を低
下させることから,くぼみの存在は嫌われる傾向にあっ
た(特開2001-58203)。しかし,減肉エッチングに対し
ては,このくぼみが腐食の起点となりエッチング面が平
滑化することが明らかになったのである。なお,本発明
が対象とするフレキシブル基板は,主として,折り曲げ
た状態で電子機器内に収納され,さらなる屈曲変形は加
えられないタイプである。仮に屈曲変形が行われたとし
ても,減肉エッチングされた後の銅箔が非常に薄いた
め,曲げ部外周に生じる歪が小さく,これにより十分な
屈曲性を確保できる。
のであり,(1) 20μm以下の厚さを有する圧延銅箔の圧
延面をX線回折することにより求めた(200)面の回折強度
(I)が,微粉末銅を圧延銅箔と同一条件下でX線回折す
ることにより求めた(200)面の回折強度(I0)に対しI/
I0>50であることを特徴とする均一エッチング減肉性に
優れた再結晶調質圧延銅箔,(2) 圧延加工組織が、半軟
化温度より50℃高い温度で焼鈍することにより、I/I0
>50(ただし、Iは圧延銅箔の圧延面をX線回折するこ
とによって求めた(200)面の回折強度であり、I0は微
粉末銅を前記圧延銅箔と同一条件下でX線回折すること
によって求めた(200)面の回折強度である)で表され
る再結晶組織を誘起し得ることを特徴とする圧延仕上が
りの圧延銅箔,(3) 圧延加工組織が、結晶粒径が20μm
以下の再結晶組織を有する圧延銅箔を、90%以上の加工
度で仕上げ圧延することにより形成されたものである
(2)記載の厚さが20μm以下の圧延仕上がりの圧延銅箔,
(4) Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合
計量が40mass ppm以下であるタフピッチ銅からなる
(1),(2)または(3)記載の再結晶調質または圧延仕上が
り圧延銅箔,(5) Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外
の元素の合計量が20mass ppm以下である無酸素銅からな
る(1),(2)または(3)記載の再結晶調質または圧延仕上
がり圧延銅箔、(6) 100〜700mass ppmのAgを含有し、C
u,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が4
0mass ppm以下であるタフピッチ銅からなる(1),(2)ま
たは(3)記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅
箔。(7) 100〜700mass ppmのAgを含有し、Cu,Ag,O,
Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が20mass ppm
以下である無酸素銅からなる(1),(2)または(3)記載の
再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔、(8) 20μm以
下の厚さを有する圧延銅箔の圧延面をX線回折すること
により求めた(200)面の回折強度(I)が,微粉末銅を前
記圧延銅箔と同一条件下でX線回折することによって求
めた(200)面の回折強度(I0)に対しI/I0>50であり、
さらに結晶の[100]方向と圧延方向との成す角度(θ)
が10°以内(θ≦10°)である結晶の全結晶個数に対す
る割合(α)が60%以上(α≧60%)であることを特徴と
する均一エッチング減肉性に優れた再結晶調質圧延銅
箔,(9) 圧延加工組織が、半軟化温度より50℃高い温度
で焼鈍することにより、I/I0>50(ただし、Iは圧延銅
箔の圧延面をX線回折することによって求めた(200)面
の回折強度であり、I0は微粉末銅を前記圧延銅箔と同一
条件下でX線回折することによって求めた(200)面の回
折強度である)およびα≧60%(ただし、αは、結晶の
[100]方向と圧延方向との成す角度が10°以内である結
晶の全結晶個数に対する割合)で表される再結晶組織を
誘起し得ることを特徴とする圧延仕上がり圧延銅箔、(1
0) 圧延加工組織が、結晶粒径が20μm以下の再結晶組
織を有する圧延銅箔を、90%以上の加工度で仕上げ圧延
することにより形成されたものである(9)項記載の厚さ
が20μm以下の圧延仕上がりの圧延銅箔,(11) 前記αが
80%以上(α≧80%)であることを特徴とする(8)、(9)ま
たは(10)記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅
箔、(12)Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の
合計量が30mass ppm以下であるタフピッチ銅からなる
(8),(9)、(10)または(11)記載の再結晶調質または圧延仕
上がり圧延銅箔、(13) Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元
素以外の元素の合計量が20mass ppm以下である無酸素銅
からなる(8),(9)、(10)または(11)記載の再結晶調質また
は圧延仕上がり圧延銅箔、(14) 100〜700mass ppmのAg
を含有し、Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素
の合計量が40mass ppm以下であるタフピッチ銅からなる
(8),(9),(10)または(11)記載の再結晶調質または圧延仕
上がり圧延銅箔、(15) 100〜700mass ppmのAgを含有
し、Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計
量が20mass ppm以下である無酸素銅からなる(8),(9)、(1
0)または(11)記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延
銅箔,(16) 圧延方向と直交する方向に延びた亀裂状の
くぼみが表面に分散し、そのくぼみが次の寸法および形
状を有することを特徴とする(1)から(15)までのいずれ
か1項記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔,
0.2≦D≦2,W/D≦15,N≧500,L≦50(D:くぼみの深
さ(μm),W:くぼみの圧延方向の幅(μm),N:
くぼみの頻度(個/mm2),L:隣接するくぼみ間の距離
(μm))(17)圧延面と平行な断面の組織観察にて検出
される,厚みが5μmを越える介在物の個数が、0.5個/mm
2未満であることを特徴とする(1)から(16)までのいずれ
か1項記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔,
(18) 銅箔を樹脂フィルムと張り合わせた後、銅箔の厚
みが10μm以下になるようにエッチングし、その後、幅3
0μm以下の電極リードをエッチング加工により形成する
積層板に用いられることを特徴とする(1)から(17)まで
のいずれか1項記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧
延銅箔,(19) 二層フレキシブル積層板用の素材として
用いられる(18)記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧
延銅箔を提供するものである。
下に説明する。 (1)立方体集合組織 特許第3009383号は,立方体集合組織を,屈曲性の向上
の観点から圧延面に配向する(200)面((100)面と等価)
の程度として規定している。すなわち,X線回折を用い
て銅箔の圧延面における(200)面の回折強度(I)を測定
し,同一条件で粉末銅(ランダム方位)の(200)面の回
折強度(I0)を求め、これらの比が,I/I0>20である
と、満足できる屈曲性が得られる条件としている。一
方,満足できる減肉エッチング性を得るためには,I/I
0>20では不十分であり, I/I0>50のレベルまで立方
体集合組織を発達させる必要がある。より好ましくはI
/I0>60のレベルが望まれる。I/I0値は圧延面に配向
する(100)面の割合を規定するものであり,この条件を
満足すれば,深さ方向のエッチング速度が各結晶粒で等
しくなる(発明(1),(2),(8),(9))。
て生じる結晶粒界の段差をも問題にする。すなわち、圧
延面に(100)面が配向していても,結晶が圧延面法線を
中心に回転している場合があり,このような回転が生じ
ると結晶粒界における原子配列の乱れが大きくなり,粒
界が粒内に対して選択的にエッチングされ粒界に溝がで
きる。そこで,この回転を抑制するために,結晶の[10
0]方向と圧延方向とが成す角度を規定した。すなわち,
全結晶個数に対して[100]方向と圧延方向とが成す角度
が10°以内(θ≦10°)の結晶の個数割合を60%以上(α
≧60%)にすることで結晶粒界の段差が小さくなり,80%
以上(α≧80%)にすることで結晶粒界の段差はほとんど
認められなくなる。さらに好ましい割合は90%以上であ
る(発明(11))。
以内の結晶の割合は,EBSP(Electron Backscattering
Pattern)法を用いて測定できる。EBSP法では,試料表
面に電子線を入射させ,このときに発生する反射電子か
ら菊地パターンを得る。この菊池パターンを解析するこ
とにより,電子線入射位置の結晶方位を知ることができ
る。電子線を試料表面に2次元で走査させ,所定のピッ
チごとに結晶方位を測定することにより,試料表面の方
位分布を測定する(石橋直哉:材料科学,Vol.37,No.3
(2000),pp.116-122)。
するため,減肉エッチングを行う前の時点で,銅箔を再
結晶させるための熱処理を行う必要がある(発明(1)、
(8))。三層フレキシブル基板では,エポキシ等の熱硬
化性樹脂からなる接着剤を用いて,銅箔とポリイミド等
の樹脂フィルムとを貼りあわせる。この接着剤を硬化さ
せるために,130〜170℃の温度で数時間から数十時間の
加熱処理を行う。この熱処理により銅箔を再結晶組織に
調質すればよい。二層フレキシブル基板についてはいく
つかの製造方法があるが,その一つであるキャスティン
グ法では,ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック
酸を含むワニスを,銅箔上に塗布して加熱硬化させ,銅
箔上にポリイミド皮膜を形成する。この加工硬化処理で
は,300℃程度の温度で数10分から数時間加熱するが,
この熱処理により銅箔を再結晶組織に調質すればよい。
いは以後の工程において,銅箔を焼鈍し再結晶組織に調
質することも可能である。銅箔を焼鈍して再結晶させる
と,再結晶初期に立方体方位粒が形成される。その後,
焼鈍を継続しても立方体集合組織の発達度が変化するこ
とはない。また,立方体方位の発達度は焼鈍温度に依存
しない。圧延銅箔の代表的な再結晶集合組織は,圧延銅
箔を半軟化温度より50℃高い温度で焼鈍することによっ
て得ることができる。ここで半軟化温度とは,所定の時
間で焼鈍したときに,引張り強さが焼鈍前の値と完全再
結晶後の値との中間の値になるときの焼鈍温度である。
織 再結晶焼鈍したときに立方体集合組織が発達する銅箔を
製造するためには,圧延での加工組織が重要である。銅
(合金)の圧延加工組織が、(110)[112]を主方位とし、
かつ前項(1)で述べた,I/I0>50が得られる圧延加工組
織が本発明の特徴である。このような圧延加工組織を得
るには最終圧延加工度を高くすること,および最終圧延
前の再結晶焼鈍で結晶粒を小さくすることが有効である
(発明(3))。例えば,最終圧延加工度を90%以上とし
最終圧延前の結晶粒径を20μm以下とすることが有効で
ある。
めの方法を,合金成分の観点から検討し,上記圧延加工
度、最終圧延前の結晶粒度の最適化に加え,Cu中のトー
タル不純物量の制御,およびCu中への適量のAg添加が有
効であることを発見した。銅箔に加工される純銅には,
酸素濃度100〜500 mass ppm(以下,mass ppmをppmと表
記する)のタフピッチ銅と酸素濃度10 ppm以下の無酸素
銅の二種類がある。タフピッチ銅,無酸素銅とも,本発
明の銅箔の素材に用いることができる。
関係を調査した結果,タフピッチ銅では不純物が40 ppm
を超えると立方体方位の発達が阻害され(発明(4)),
無酸素銅では不純物が20 ppmを超えると立方体方位の発
達が阻害された(発明(5))。このようにタフピッチ銅
は無酸素銅と比較し不純物の許容量が多いが,タフピッ
チ銅では不純物が酸化物として析出し,立方体方位阻害
に寄与する固溶不純物の量が減少するためである。ここ
で,不純物量の測定には,グロー放電質量分析法(GD-M
S)を用い,原子量が3(Li)以上の全元素について半定
量分析を行ない,0.1 ppm以上の濃度で検出された元素
の濃度を加算した。装置にはVG Elemental社製のVG9000
二重収束型GDMSを用い,放電ガスにはArを用いた。後述
するようにAgは立方体方位の発達に寄与するため,Agは
規定する不純物の対象から除外した。また,Oについて
も,上述したように不純物を無害化する効果があるた
め,不純物規定の対象から除外した。さらに,HおよびH
e,Ar等の希ガス類元素(以下「ガス」と略記する)に
ついても,立方体方位の発達と無関係であるため不純物
規定の対象から除外した。
ピッチ銅,無酸素銅の場合とも,Ag濃度が100〜700 ppm
の範囲において,より高いレベルで認められた。特許第
2505480号で述べられているように,Cuに多量のAgを添
加すると立方体集合組織の発達が抑制されることは知ら
れていたが,適量のAg添加で立方体方位が鮮鋭化するこ
とは過去に報告されていない。従来のAgをCuに添加する
目的は,Cuに耐熱性を付与すること(特開2000-212661
等),伸びを付与すること(特開平11-140564)等であ
った。通常のタフピッチ銅および無酸素銅は10 ppm程度
のAgを含有しているが,さらに微量のAgを添加すること
により,立方体集合組織をより発達させることが可能で
ある。その添加量が総量で100 ppm未満でも若干の効果
があり,100 ppm以上添加することにより,一層高い効
果が得られる。しかし,Agが700 ppmを超えると逆に立
方体方位の発達度が低下し,またAgはCuより高価なため
原料コストの点でも不利である(発明(6)、(7)、(14)、(1
5))。なお,微量のAgをCuに添加しても特性上の問題は
発生せず,若干ではあるが立方体集合組織の発達に効果
があるため,本発明においては100 ppm未満のAgを含有
することも可能である(発明(4),(5),(12),(13))。
にも留意する必要がある。通常の無酸素銅の軟化温度は
タフピッチ銅の軟化温度より高く,Agを添加すると軟化
温度が高くなる。樹脂皮膜を形成する工程で銅箔を再結
晶させる場合には,そのときの熱履歴で再結晶するよう
に成分を調整することが肝要である。また,立方体集合
組織を発達させるために最終圧延加工度を高くすると軟
化温度が低下し室温で保管中に軟化することがあるが,
成分を調整してこの室温軟化を防止することもできる。
例えば,不純物量を規制した無酸素銅を用いる方策(特
開2000-212660),適量のAgを添加したタフピッチ銅を
用いる方策(特開2000-212661)等が提案されている。
エッチング速度が異なるため,介在物が溶け残って凸を
形成したり,介在物が銅より先に溶けて凹を形成したり
する。そこで大きな介在物の頻度を規制する。本発明の
場合,介在物の厚みが問題となる。介在物の観察は,鏡
面研磨した後の圧延方向に平行な断面について行なう。
厚みが5μmを超える介在物の個数が,0.5個/mm2以上に
なると,介在物に起因する凹凸による弊害を無視できな
くなる(発明(17))。介在物には,鋳造時に発生する
晶出物,鋳造や熱処理時に発生する析出物,溶解時に溶
湯に巻き込まれる耐火物,圧延時に材料表面に押し込ま
れる異物等がある。
みを腐食の起点に利用し,平滑なエッチング面を得る。
そのためには小さいくぼみを高頻度で均一に分散させる
ことが肝要である。この条件は次の通りである(発明(1
6))。 0.2≦D≦2,W/D≦15,N≧500,L≦50 (D:くぼみの深さ(μm),W:くぼみの圧延方向の幅
(μm),N:くぼみの頻度(個/mm2),L:隣接するく
ぼみ間の距離(μm))
た,図2は同一試料の表面プロファイルである。後述す
る凹凸SEMを用いて,圧延方向と平行な方向に,表面の
凹凸を測定している。図2中には,くぼみの圧延方向の
幅(W)とくぼみの深さ(D)の定義を示してある。Dが
0.2μmより小さいと腐食の起点として作用しない。Dが2
μmより大きいと,逆にエッチング面の凹凸が大きくな
る。くぼみの形態が鋭利な方が腐食の起点としての効果
が大きく,W/Dが15以下である必要がある。また,有効
な効果を得るためには,くぼみの頻度(N)を500個/mm2
以上とし,隣接するくぼみ間の距離(L)が最大でも50
μm以下になるように均一に分散させる必要がある。
回路をファインピッチ化することを目的に行われる。す
なわち,本発明の銅箔はファインピッチ用途に適した銅
箔である。とくに,銅箔を10μm以下の厚み(発明(1
8))に減肉エッチングした後,幅30μm以下の電極リー
ドを形成する場合において,顕著な効果を発揮する。二
層フレキシブル基板は接着剤層が存在せず薄いため,三
層フレキシブル基板より高密度実装に対して有利であ
る。本発明の銅箔を二層フレキシブル基板に用いファイ
ンピッチ回路を形成することにより,さらなる高密度実
装が可能となる。以下,実施例により本発明を説明す
る。
を150〜200 ppmの範囲に調整した厚さ200 mmのタフピッ
チ銅インゴットを溶製した。Cu,Ag,O,Hおよび希ガス以
外の不純物の合計濃度が40 ppm以下になるように,原料
となる電気銅の品位を調整した。このインゴットを900
℃から熱間圧延し,厚さ10 mmの板を得た。その後,冷
間圧延と焼鈍と繰り返し,最後に冷間圧延で厚さ18μm
の銅箔に加工した。最後の冷間圧延前の焼鈍では結晶粒
径を10〜15μmの範囲に調整した。最終冷間圧延では,
加工度を種々変化させた。圧延加工度(R)は次式で定
義する。 R = (t0−t) / t0 ×100 (t0:圧延前の厚み,t:
圧延後の厚み) この銅箔は発明(2)に係る圧延仕上り銅箔であり、こ
れを半軟化温度より50℃高い温度で焼鈍し再結晶させ
た。この場合の焼鈍時間は30分とした。再結晶後の銅箔
について,以下の評価を行った。
折強度の積分値(I)求めた。この値をあらかじめ測定
しておいた微粉末銅(方位がランダムな試料)の(200)
面の回折強度積分値(I0)で割り,I/I0の値を計算し
た。なおピーク強度の積分値の測定は,箔及び微粉末銅
ともにCo管球を用い,2θ=57〜63°(θは回折角度)
の範囲で行った。
鏡面を得た。その後,TSL社製のOIM(Orientation Imag
ing Micrograph)を用い,0.25 mm×0.3 mmの試料表面
を,1μmの間隔で測定し,全結晶個数に対する[100]方
向と圧延方向との成す角度が10°以内である結晶の割合
(以下αとする)を求めた。
の過硫酸ナトリウム水溶液を試料表面に,2 kg/cm2の圧
力で噴射し,深さ方向に約9μm減肉エッチングした。そ
の後,JIS B0601に従い,接触粗さ計を用いて表面の最
大高さ(Ry)を求めた。基準長さを0.8 mmとし,圧延方
向と平行な方向に測定した。Ryの測定は場所を変えて5
回行い,5回の測定値の最大値を求めた。
ッチング表面のRyを示す。最終圧延加工度の増加ととも
に,立方体方位が発達する傾向がみられる。表1のRyの
データを,I/I0との関係で図3に示す。I/I0<50の範
囲では,Ryは3μmを超える高い値である。Ry>3μmの場
合,レジスト膜と銅箔との間に気泡がかなりの頻度で生
じ,エッチング加工により回路を形成することが不可能
であった。I/I0=50の近傍から,I/I0の増加とともに
Ryが3μmを下回るレベルにまで低下する。Ry≦3μmであ
れば回路エッチングは可能であるが,製造歩留,製造の
容易性の点では,できるだけRyが小さい方が望ましい。
I/I0>60の範囲では,Ry値にかなりのばらつきが認め
られ,もはやI/I0の増加の伴いRyが単調に減少する傾
向はみられない。したがってI/I0は60まで高めれば充
分といえる。
のレベルによりデータを層別している。α値とRyには良
い相関が認められる。α≧60%(すなわち発明(8),(9))
ではRy≦3μmとなり回路エッチングが可能となる。α≧
80%(発明(11))ではRy≦2μmとなり,このRyのレベル
ではほとんど問題なく回路エッチングを行なうことがで
きる。α≧90%の範囲ではRy≦1.5μmとなる。このRy値
はエッチング前の表面のRy値と近いレベルであり(図2
参照),理想的なエッチングが行われたことになる。な
お,図4のI/I0>60のデータ(○)においてα値とRy
に良い相関が認められることから,図3のI/I0>60の
範囲で認められるRyのばらつきは,αのばらつきに起因
して発生していることがわかる。
200 ppm)および無酸素銅(O濃度:2〜5 ppm)インゴッ
トを溶製した。Cu,Ag,O,Hおよび希ガス以外の不純物の
合計濃度は,7〜12 ppmの範囲に調整してある。インゴ
ットの厚さは150mmである。このインゴットを850℃から
熱間圧延し,厚さ12 mmの板を得た。その後,冷間圧延
と焼鈍と繰り返し,最後に冷間圧延で厚さ12μmの銅箔
に加工した。タフピッチ銅の最終圧延加工度は99.2%お
よび95.2%の2水準とし,無酸素銅の最終圧延加工度は9
9.2%とした。なお,最後の冷間圧延前の焼鈍では結晶粒
径を10〜15μmの範囲に調整した。この銅箔のうちAg含
有量が100〜700ppmの範囲に入るものは発明(6), (14)に
係る圧延仕上り銅箔に相当する。この銅箔を半軟化温度
により50℃高い温度で焼鈍し再結晶させた。この場合の
焼鈍時間は30分とした。再結晶後の銅箔について,前述
した測定方法にて(200)面のI/I0値およびα値測定し
た。
を,それぞれ表2,表3に示す。また,このデータをそ
れぞれ図5,図6に図示する。I/I0値,α値とも,Ag
の添加により徐々に大きくなり,Agが100 ppm以上にな
ると急激に増加し,Ag=150〜600ppmではほぼ一定の高い
値を示している。そして,Agが700 ppmを超えると,I/
I0値,α値とも急激に低下している。
ると,I/I0値,α値とも極端に低い値を示し,再結晶
集合組織として立方体方位が発達するという純銅の特性
が完全に失われている。圧延加工度が高いほど立方体方
位が発達している。また,タフピッチ銅の方が無酸素銅
より立方体方位が発達しているが,後述するように,不
純物が立方体方位の発達を阻害する影響が,タフピッチ
銅の方が小さいためである。
pmとなるようにAgを添加したタフピッチ銅,Agを添加し
ていない無酸素銅および含有量が180〜230 ppmとなるよ
うにAgを添加した無酸素銅について,Cu,Ag,O,Hおよび
希ガス以外の元素の合計濃度(以下,「不純物濃度」と
いう)を種々に変化させた。タフピッチ銅のO濃度は150
〜200 ppmの範囲,無酸素銅のO濃度は1〜5 ppmの範囲に
調整した。また,Agを添加しない場合でも,原料の電気
銅から7〜15 ppmのAgが混入した。
の熱間圧延により厚さ9 mmの板に加工した。その後,冷
間圧延と焼鈍と繰り返し,最後に加工度98.8%の冷間圧
延により厚さ18μmの銅箔を得た。なお,最後の冷間圧
延前の焼鈍では結晶粒径を10〜15μmの範囲に調整し
た。これらの銅箔のうち、Agを添加したタフピッチ銅は
発明(9)を引用する(14)に相当し、Ag添加した無酸素銅
は発明(9)を引用する(15)に相当し、何れも圧延仕上り
の箔である。これらの銅箔を半軟化温度より50℃高い温
度で焼鈍し再結晶させた。この場合の焼鈍時間は30分と
した。再結晶後の銅箔について,(200)面のI/I0値およ
びα値測定した。それぞれの測定方法は上述した。
表4に示す。銅箔の原料である電気銅が含有する一般的
不純物であるS,Fe,As,Sb,Bi,Pb,Se,Te,Cdおよ
びSnの濃度を示してある。不純物の合計とは,Cu,Ag,O,
Hおよび希ガス以外の元素のうち,0.1 ppm以上の濃度で
検出された元素の濃度を加算した値であり,この値には
S,Fe,As,Sb,Bi,Pb,Se,Te,Cd,Sn以外の元素の
濃度も含まれている。このような元素として耐火物が含
有するAl,Siや脱酸剤として添加されるP等があった。
不純物の合計量とI/I0値およびα値との関係を図7,
図8に示す。
pm以下であれば,Ag添加の有無にかかわらず,50を超え
るI/I0値が得られている(発明(4),(6))。不純物が20
ppm以下の範囲では,不純物濃度に対しほぼ一定のI/I
0値が得られている。60以上のα値が得られる不純物濃
度の範囲は,Agを添加した場合で40 ppm以下(発明(1
2)),Ag無添加の場合で30 ppm以下(発明(14))で
ある。80以上のα値が得られる不純物濃度の範囲は,Ag
を添加した場合で22 ppm以下,Ag無添加の場合で14 ppm
以下である。また,α値は,I/I0値と異なり,不純物
濃度の低減に伴って単調に増加している。すなわち,不
純物量が少くなると,I/I0値が同等でもα値が増加す
る挙動が認められる。この挙動が,前述した図3のα値
のばらつきを生じさせている。
下であれば,Ag添加の有無にかかわらず,50を超えるI
/I0値が得られている(発明(13))。60以上のα値が
得られる不純物濃度の範囲は,Agを添加した場合,Ag無
添加の場合とも20 ppm以下(発明(13),(15))であ
る。80以上のα値が得られる不純物濃度の範囲は,Agを
添加した場合で15 ppm以下,Ag無添加の場合で8 ppm以
下である。図7と比較すると,無酸素銅はタフピッチと
比較し,より敏感に不純物の影響を受けることがわか
る。
て,介在物の形態と頻度を種々に変化させた。介在物を
増やす手段として,酸素濃度を高くする,活性金属を添
加する等の方法を採った。最終圧延加工度は99.1%と
し,最終冷間圧延前の結晶粒径は15〜20μmの範囲に調
整した。これら銅箔を半軟化温度より50℃高い温度で30
分間焼鈍して再結晶させた。
型電子顕微鏡を用いて,厚み方向の幅が5μmを超える介
在物の個数を測定した。観察面積は10 mm2とした。ま
た,実施例1と同じ条件で減肉エッチングを行い,エッ
チング面を,(株)エリオニクス社製の電子線三次元粗
さ解析装置ERA−8000を用いて観察し,確認された突起
の高さを測定した。
る介在物は,エッチング後の表面に高さが2μmを超える
突起を生じさせることがあった。次のエッチング加工で
回路を形成する工程において,エッチング面にレジスト
を塗布すると,この突起の周辺に気泡が発生した。この
ような異常箇所をエッチングすると,回路の断線や回路
の短絡が生じ,フレキシブル基板の製造歩留が低下し
た。気泡の発生が著しい場合には,エッチング加工自体
が不可能となった。厚みが5μmを超える介在物の頻度が
0.5 個/mm2未満になると,回路エッチングの際の介在
物に起因する異常率が,無視できるレベルにまで低下し
た(発明(17))。
囲に調整した厚さ200 mmのタフピッチ銅インゴットを溶
製した。Cu,Ag,O,Hおよび希ガス以外の合計濃度が20 pp
m以下になるように,原料となる電気銅の品位を調整し
た。このインゴットを750℃から熱間圧延し,厚さ10 mm
の板を得た。その後,冷間圧延と焼鈍と繰り返し,最後
に試験圧延機を用い,加工度96.4%の冷間圧延で厚さ12
μmの銅箔に加工した。この最終圧延では,最終パスの
加工度を30%,圧延速度を80 m/minとし,圧延油の粘度
を10 cStとし,用いる圧延ロールの直径を変えることに
より,表面のくぼみの発生状況を種々に変化させた。な
お,最後の冷間圧延前の焼鈍では結晶粒径を10〜15μm
の範囲に調整した。この銅箔を半軟化温度より50℃高い
温度で焼鈍し再結晶させた。この場合の焼鈍時間は30分
とした。再結晶後の(200)面のI/I0値は60〜65の範囲で
あり,α値は85〜90の範囲であった。
ス社製の電子線三次元粗さ解析装置ERA−8000を用い
て, 0.2≦D≦2,W/D≦15(D:くぼみの深さ(μm),W:く
ぼみの圧延方向の幅(μm )) の条件を満たすくぼみの頻度Nを測定した。また,隣接
するくぼみ間の距離を測定し,最も大きい距離(L)を
求めた。次に,各試料に対し,温度30℃,濃度50g/Lの
過硫酸ナトリウム水溶液を1.5 kg/cm2の圧力で噴射し,
深さ方向に約6μmエッチングした。このエッチング液は
実施例1で用いたエッチング液よりも腐食力が弱いた
め,表面くぼみの影響がでやすい。その後,JIS B0601
に従い,接触粗さ計を用いて表面の最大高さ(Ry)を求
めた。基準長さを0.8 mmとし,圧延方向と平行な方向
に,場所を変えて5回測定し,5回の測定値のうちの最
大値を求めた。
ぼみが増えるに従いRyが小さくなることがわかる。No.6
は圧延油の滴下量を減らした例であり,ロールと圧延材
との間の油膜の分布が不均一になり,くぼみの分布が局
在的になっている。その結果として,No.6ではRyの低下
効果は認められない。一方,20 cStと粘度の高い圧延油
を用いてNo.4同じ条件で圧延し,Dが最大で2.7μmのく
ぼみを1560個/mm2の頻度で導入したところ,Ry=3.02μm
と却って凹凸が大きくなった。なお,このようなくぼみ
の影響は,実施例1のエッチング条件においては認めら
れなかった。
チングした際に,平滑な表面が得られるので、この銅箔
はファインピッチ加工が施されるフレキシブル基板に好
適である。
さとの関係を示すグラフである。
である結晶の割合(α(%))と、最大高さとの関係を
示すグラフである。
グラフである。
0°以内である結晶の割合(α(%))を示すグラフで
ある。
示すグラフである。
が10°以内である結晶の割合(α(%))を示すグラ
フである。
Claims (19)
- 【請求項1】 20μm以下の厚さを有する圧延銅箔の圧
延面をX線回折することにより求めた(200)面の回折強度
(I)が,微粉末銅を前記圧延銅箔と同一条件下でX線回
折することにより求めた(200)面の回折強度(I0)に対
しI/I0>50であることを特徴とする均一エッチング減
肉性に優れた再結晶調質圧延銅箔。 - 【請求項2】 圧延加工組織が、半軟化温度より50℃高
い温度で焼鈍することにより、I/I0>50(ただし、Iは
圧延銅箔の圧延面をX線回折することによって求めた
(200)面の回折強度であり、I0は微粉末銅を前記圧延
銅箔と同一条件下でX線回折することによって求めた
(200)面の回折強度である)で表される再結晶組織を
誘起し得ることを特徴とする圧延仕上がりの圧延銅箔。 - 【請求項3】 前記圧延加工組織が、結晶粒径が20μm
以下の再結晶組織を有する圧延銅箔を、90%以上の加工
度で仕上げ圧延することにより形成されたものである請
求項2記載の厚さが20μm以下の圧延仕上がりの圧延銅
箔。 - 【請求項4】 Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の
元素の合計量が40mass ppm以下であるタフピッチ銅から
なる請求項1,2または3記載の再結晶調質または圧延
仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項5】 Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の
元素の合計量が20mass ppm以下である無酸素銅からなる
請求項1,2または3記載の再結晶調質または圧延仕上
がり圧延銅箔。 - 【請求項6】 100〜700mass ppmのAgを含有し、Cu,A
g,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が40mas
s ppm以下であるタフピッチ銅からなる請求項1,2ま
たは3記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項7】 100〜700mass ppmのAgを含有し、Cu,A
g,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が20mas
s ppm以下である無酸素銅からなる請求項1,2または
3記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項8】 20μm以下の厚さを有する圧延銅箔の圧
延面をX線回折することにより求めた(200)面の回折強度
(I)が,微粉末銅を前記圧延銅箔と同一条件下でX線回
折することによって求めた(200)面の回折強度(I0)に
対しI/I0>50であり、さらに結晶の[100]方向と圧延方
向との成す角度(θ)が10°以内(θ≦10°)である結
晶の全結晶個数に対する割合(α)が60%以上(α≧60
%)であることを特徴とする均一エッチング減肉性に優
れた再結晶調質圧延銅箔。 - 【請求項9】 圧延加工組織が、半軟化温度より50℃高
い温度で焼鈍することにより、I/I0>50(ただし、Iは
圧延銅箔の圧延面をX線回折することによって求めた(2
00)面の回折強度であり、I0は微粉末銅を前記圧延銅箔
と同一条件下でX線回折することによって求めた(200)
面の回折強度である)およびα≧60%(ただし、αは、
結晶の[100]方向と圧延方向との成す角度が10°以内で
ある結晶の全結晶個数に対する割合)で表される再結晶
組織を誘起し得ることを特徴とする圧延仕上がり圧延銅
箔。 - 【請求項10】 前記圧延加工組織が、結晶粒径が20μ
m以下の再結晶組織を有する圧延銅箔を、90%以上の加工
度で仕上げ圧延することにより形成されたものであるこ
とを特徴とする請求項9項記載の厚さが20μm以下の圧
延仕上がりの圧延銅箔。 - 【請求項11】 前記αが80%以上(α≧80%)であるこ
とを特徴とする請求項8,9または10記載の再結晶調
質または圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項12】 Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外
の元素の合計量が以外の元素の合計量が30mass ppm以下
であるタフピッチ銅からなる請求項8,9,10または
11記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項13】 Cu,Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外
の元素の合計量が20mass ppm以下である無酸素銅からな
る請求項8,9,10または11記載の再結晶調質また
は圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項14】 100〜700mass ppmのAgを含有し、Cu,
Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が40ma
ss ppm以下であるタフピッチ銅からなる請求項8,9,
10または11記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧
延銅箔。 - 【請求項15】 100〜700mass ppmのAgを含有し、Cu,
Ag,O,Hおよび希ガス類元素以外の元素の合計量が20ma
ss ppm以下である無酸素銅からなる請求項8,9,10
または11記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧延銅
箔。 - 【請求項16】 圧延方向と直交する方向に延びた亀裂
状のくぼみが表面に分散し、そのくぼみが次の寸法およ
び形状を有することを特徴とする請求項1から15まで
のいずれか1項記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧
延銅箔。 0.2≦D≦2,W/D≦15,N≧500,L≦50 (D:くぼみの深さ(μm),W:くぼみの圧延方向の
幅(μm),N:くぼみの頻度(個/mm2),L:隣接す
るくぼみ間の距離(μm)) - 【請求項17】 圧延面と平行な断面の組織観察にて検
出される,厚みが5μmを越える介在物の個数が、0.5個/
mm2未満であることを特徴とする請求項1から16まで
のいずれか1項記載の再結晶調質または圧延仕上がり圧
延銅箔。 - 【請求項18】 銅箔を樹脂フィルムと張り合わせた
後、銅箔の厚みが10μm以下になるようにエッチング
し、その後、幅30μm以下の電極リードをエッチング加
工により形成する積層板に用いられることを特徴とする
請求項1から17までのいずれか1項記載の再結晶調質
または圧延仕上がり圧延銅箔。 - 【請求項19】 二層フレキシブル積層板用の素材とし
て用いられる請求項18記載の再結晶調質または圧延仕
上がり圧延銅箔。
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