スタンフォード大学d.schoolの「デザイン思考の授業」の詳細を連載「米国デジタル・ジャーナリズム事情」のなかでレポートした洪由姫が、デヴィッド・ケリー教授に「失敗や周りの評価に対する恐怖を克服する方法」について聞いた。 ──IBMが数百人単位でデザイナーを採用するなど、大企業が改めて「デザイン思考」に関心を持っているのはどうしてでしょうか。 競争相手として捉えてきた企業と明らかに違う企業が出てきたからだろうね。Uberやairbnbなど、まさか車や家を他人が利用するなんてこれまでの常識では考えられなかったからね。 だから、彼らに対抗する新しい商品やサービスを考えるときには、これまでと違う方法が必要になっている。もちろんデザイン思考が最善の方法ではないかもしれないし、企業のCEOはそれが何かも本当はわかっていないかもしれない。でもこれまでとは違うアイディアを見つけられる可能性が高まること