【ワシントン=山本秀也】米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁は24日、中国系技術者による米海軍の機密情報スパイ事件公判で、主犯のチー・マック被告(67)に対し、禁固24年6月の判決を下した。原子力潜水艦の静音化技術を盗み、中国への持ち出しを図った行為が「米国への裏切り」(カーニー裁判官)と判断されたもので、重い量刑は相次ぐ中国のスパイ事件に厳罰主義で臨む米国の姿勢を示すものとなった。 この事件は、米海軍の技術開発を受注するパワー・パラゴン社(カリフォルニア州)の技術主任だったマック被告が、実弟夫婦(起訴済み)らと共謀し、新型原潜の静音化技術の情報を記録したCD−ROM(読み出し専用メモリー)を中国に持ち出そうとした。2005年10月、運び役の実弟夫婦がロサンゼルスから香港に出国する寸前に連邦捜査局(FBI)が逮捕に踏み切った。 公判でマック被告は、盗んだ技術情報が「機密にはあたらない」と