厚生労働省は19日、さまざまな事情から家庭で暮らせない子供たちが生活する児童福祉施設や里親家庭について、居住環境や子供へのケアなどの改善策を検討する専門家会合を設けることを決めた。改善策は今夏ごろまでにまとめ、すぐに対応できる課題には早急に取り組むとしている。 ◇「タイガー」に対応 メンバーは児童養護施設や里親の全国組織幹部など7人。漫画「タイガーマスク」の主人公を名乗る人物から施設への贈り物が各地で相次ぎ、注目の高まりに対応して現場のニーズに応える狙い。 虐待や親の病気などにより家で暮らせず、施設や里親家庭で生活する子供は約4万2000人。少子化傾向にもかかわらず過去8年間で1割程度増え、虐待を受けた経験のある子供は半数を超える。児童養護施設の大学進学率は一般家庭の4分の1以下で、高校に進学しないと施設を出るケースが多く、退所後の支援はほとんどない。子供への手厚いケアが必要とされる一方、