『ストリートファイターII』のブームに始まる90年代のゲームセンターでは、ほとんどの筐体が対戦格闘用になってしまったという光景がよく見られました。私の場合はあまり熱狂的なものを見ると一歩引いてしまう、ひねた性格があったので、格ゲーにはそこまではのめりこまず(それでも一通りはやりましたが)、シューティングやアクションを多くやっていました(はては「タントアール」をやりこんだことも)。 なぜそれに変わったのか。それはこれが熱狂的な人気だったということもありますが、対戦格闘ゲームがゲーセンにもたらす収益が、それまでと比べて圧倒的によかったことがあります。それまでのゲームは、1プレイで延々と30分なり40分なり、それをクリアするまでやり続けるプレイヤーのために、回転が悪く、たとえその筐体の稼働時間が長くても、収益につながらないということもありました。もっと前の『ドルアーガの塔』などではそれが顕著だ