戦国時代の武将・真田信繁(幸村)と一族の活躍を描いたNHKの大河ドラマ「真田丸」が人気です。その理由の一つには、今の時代に合ったドラマの描き方があると考えています。その鍵となるのが、今、注目のマーケティング理論である「エフェクチュエーション(Effectuation)」です。 マーケティング理論といえば、フィリップ・コトラーの「STPマーケティング」が有名です。事前の情報収集や分析によって市場環境を予測し、必要な活動を体系的に計画して実行するSTPマーケティングは、「昨日と同じ明日が来る」という環境下では有効です。 ところが、経済や産業が成熟してくると、前提となる環境から変化を起こさないことには、成長の余地は見出しにくくなります。また、世の中の動きも、イギリスのEU離脱や日本のマイナス金利導入など、これまでの常識が通用せず、従来の延長線上で未来を予測することが困難になっています。このような