「日本で成功する製品は,世界でも必ず成功する」。こんな発言をする電機メーカーの経営幹部は,さすがに少なくなりました。ガラパゴス的な進化を遂げた国内向けのエレクトロニクス機器では,海外市場の覇権を握れない。これはもはや電機業界の常識です。 ところが最近,世界に冠たる電機メーカーの日本法人幹部が,冒頭の言葉を口にしたのを耳にしました。そのメーカーとは,米General Electric Co.(GE社)。発言者は,同社ヘルスケア部門(GE Healthcare)の日本法人であるGEヘルスケア・ジャパンの取締役副社長を務める川上潤氏です。2010年4月7日に同社が都内で開催した事業戦略説明会での一幕です(Tech-On!関連記事1,同2,同3)。 川上氏の発言を読み解くカギは,同氏が言及している「製品」の中身にあります。携帯電話機や液晶テレビ? まさか。CTやMRIなどの医療用画像診断装置です。