本書は、無類の読書家であった米原万里氏の書評エッセイ集。 米原万里氏は、1950生まれ2006年に逝去した、ゴルバチョフやエリツインが名指しで依頼してくるほどのロシア語同時通訳の第一人者であり、エッセイスト、作家である。著書に『不実な美女か貞淑な醜女か』(徳間書店、読売文学賞受賞)、『魔女の1ダース』(読売新聞社、講談社エッセイ賞受賞)、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川書店、大宅壮一ノンフィクション賞受賞)など。 本書は2部から構成されている。第1部は、2001年1月から2006年5月にわって「週刊文春」に書いた「私の読書日記」、第2部は1995年4月から2005年12月に読売新聞はじめ様々な新聞、雑誌等に書いた140篇の「書評」から成っている。 優れた「書評」や「読書日記」を読むメリットは、日頃読まないジャンルを含め、本のガイダンスになり、原本を読まなくても、その本の概要が分