今季、球団ワースト記録となる99敗を喫したエンゼルスの不人気ぶりが浮き彫りとなっている。エンゼルスのファンサイト「AngelesWin.com」を運営するチャック・リヒター氏が24日(日本時間25日)、自身のポットキャスト番組でエンゼルスがFA市場に出ている大物2人にフラれたことを明かした。

 エンゼルスが白羽の矢を立てていたのはマリナースをFAになったホルヘ・ポランコ内野手(31)とヤンキースからFAになったクレイバー・トーレス内野手(28)。ともにオールスター戦に出場経験のある一流プレーヤーだ。両打のポランコは2017年8月に左右打席本塁打、2019年にはサイクル安打をマークしている遊撃手で、トーレスはヤンキースの正二塁手として活躍している。

 リヒター氏はエンゼルスがこの2選手に「非常に興味を持っている」としたが「ポランコもトーレスもエンゼルスでプレーすることに興味がない」と続けた。

 この報道を取り上げた米メディア「ラリーブラウン・スポーツ」は「ポランコとトーレスは元オールスターで確かなパワーと中堅内野の両ポジションでプレーできる能力を持っている。しかし、メジャーリークで最も長いポストシーズン未勝利で、負け続けているエンゼルスに彼らが来たくないと責めるのは難しい。また彼らは、常に適切な分野に資金を投入できずにいる非常に不人気なオーナー、アルテ・モレノの指揮下にある古いスタジアムでプレーしている」とエンゼルスナインに同情しながら、バッサリと切り捨てた。

 昨オフ、大谷翔平投手(30)が去り、主砲のマイク・トラウト外野手(33)はケガ続きで陰りが見え始めており、今季は屈辱のシーズンを強いられたエンゼルス。今オフはFAで菊池雄星投手(33)を3年総額6300万ドル(約98億円)で獲得するなどチーム再編に必死だが、同メディアは「現時点でエンゼルスがもっと魅力的な移籍先であれば、オフシーズンの(選手)獲得成績はもっと印象的だったろう」と指摘した。