ドジャース・大谷翔平投手(30)の周辺が騒がしい。今季の大谷は指名打者に専念し、17日(日本時間18日)までに48本塁打、110打点、48盗塁をマーク。攻撃面でチームの地区優勝へ大きく押し上げている。
一方で投手陣は先発、救援陣ともに精彩を欠く。この日の敵地マイアミでのマーリンズ戦も〝投壊〟して9―11で敗れ、4年ぶりのワールドシリーズ制覇への不安には尽きない。そうした状況下で浮上しているのがポストシーズンでの大谷のリリーフ起用だ。大谷は昨年9月に右ヒジを手術し、今季は打者に専念しながらリハビリプログラムを進めている。投手の本格復帰は来季が予定されているが、ロバーツ監督があくまでも可能性の話として「ゼロではない」と含みを持たせたことで大きな波紋が広がっている。
米メディア「FAN SIDED」ではリオール・ランパート氏が「ドジャースは、大谷翔平にこのポストシーズンでの登板を迫っている人物を解雇すべきだ」と過激な見出しで〝前倒し問題〟を扱っている。
そこでは「ロバーツ監督は無責任」と断じ「組織の目玉を危険にさらす可能性がある性急な決断に関わった者は失礼ながら門前払いを食らうに値する」「昨オフに大谷と10年7億ドルの契約を結んだ。ペナントレースのために彼の将来を危険にさらすことを考えている。率直に言って不可解であり、ナ・リーグMVP候補の大谷が回復過程で何らかの障害に見舞われた場合、結果を伴う選択」「大谷の攻撃力はドジャースにとってかけがえのないものだ。この30歳を慎重に扱い、投手復帰を徐々に進めていかなければならない。大谷をプレーオフ中に火の中に放り込むことは全く矛盾している」と断罪している。
もっとも、ロバーツ監督も可能性について触れたまで。大谷を投手の頭数に入れ、無理やり登板させようとしているわけではないが…。誰もできない投打二刀流の大谷だからこそ巻き起こる議論といえそうだ。