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2010年12月23日木曜日

ブログにZenbackを導入してみました

Movable Typeで有名なシックス・アパート社が手がける「Zenback」というプログラムをこのブログに導入しました。

Zenbackとは、タグを貼り付けるだけでブログ内の「関連記事」を表示してくれるサービスです。それ以外にも、ソーシャル系サイトでの記事の評判(Tweetsやはてブのコメント)を表示できるほか、Zenbackネットワークに加わっているブログ記事が「関連リンク」として表示することができます。

つまり、ユーザー間の横のつながりを活用して、ブログをよりソーシャルなものにしてくれるツールです。

ソーシャルブックマークの登録ボタンが表示されるのが便利

Zenbackは登録後に発行されるjavascriptのコードを貼り付けるだけ。
表示する内容を自分で選べたり、ソーシャルブックマークボタンを選べたり、カスタマイズが可能です。CSSを変更すればデザインを調整することも出来ますが、デフォルトでも色合いやレイアウトは洗練されていて、どのブログに貼り付けても割としっくりきます。

↑管理画面。1つのアカウントで複数のブログを管理することができるようです。


↑カスタマイズ画面。「ブログへの表示項目」「ソーシャル・ボタン」の設定ができます。ブログへの表示項目はドラッグ&ドロップで表示順の並び替えも可能です。


↑Zenback表示部のHTML構造。詳細に公開されているので、CSSを理解できる人ならデザインを変更することもできます。


↑管理画面トップで「code」をクリックするとjavascriptのコードが表示されます。ブログのテンプレートの中に、表示したい部分に貼りつければOKです。

BloggerにZenbackを導入するに当たっては下記のサイトを参考にしました。Bloggerのテンプレートにそのままjavascriptのコードを貼り付けるとエラーが表示されてしまいました。こちらのサイトでは、そのエラーを回避する方法が書かれています。
http://ja.socialpreneur.info/2010/10/six-apart-secure-widget-script-blogger.html

2010年12月22日水曜日

『シェア』で紹介された133サイトをリストアップしてみた

先日紹介した『シェア』で言及されていたサイトをリストアップしてみました。
日本でもすでにメジャーになったサイトから、はてブがされていなかったようなサイトまで広く網羅されています。

『シェア』を読みながら、あるいは読み終わった後に、サイトを参照すると新しい発見があると思いますよ。

(説明文が間違っていたり、紹介漏れなどがいくつかあるかと思います。お気づきの点がありましたらコメントください)

はてブでもまとめています


★だいたい本に登場する順番

craigslist
http://tokyo.craigslist.jp/
世界最大のクラシファイドサイト

CouchSurfing
http://www.couchsurfing.org/
旅行者に自宅の「ソファ」を無料で開放するネットワーク。旅行者とホストをマッチングするサービス。

eBay
http://www.ebay.com/

AirBnB
http://www.airbnb.com/
世界中どこでも泊まれる完全にオープンなP2Pマーケットプレイス。旅行者とホストをマッチングしてくれる。

PayPal
http://www.paypal.com/
『シェア』で登場した多くのサイトで利用されているオンライン決算サービス

Zipcar
http://www.zipcar.com/
アメリカのカーシェアサービス会社。Zipcarの会員のことを「ジップスター」と呼ぶらしい。

Swap.com
http://www.swap.com/
物々交換サイト

OurSwaps
http://www.ourswaps.com/
物々交換サイト

Freecycle
http://www.freecycle.org/
不用品を引きとってくれる相手や、ほしい物を不用品として提供してくれる相手を見つけることができる

Reuseit
http://www.reuseit.com/

Velib
http://www.velib.paris.fr/
パリ市内の自転車シェアのシステム

Flickr
http://www.flickr.com/
オンライン写真共有コミュニティ

Facebook
http://www.facebook.com/
世界最大のソーシャルネットワーク

YouTube
http://www.youtube.com/
「毎分20時間の動画がアップされる。これは9万本の新作長編映画が毎週公開されるのと同じ長さ」(シェアより)

Bartercard
http://www.bartercard.com/
B2Bの物々交換サイト。「シェア」によると2009年には20億ドル分ものモノやサービスが交換された。

Zilok
http://us.zilok.com/
P2Pレンタルマーケット

Zopa
http://uk.zopa.com/ZopaWeb/
P2P金融

U-Exchange
http://www.u-exchange.com/

thredUP
http://www.thredup.com/
子供服交換サイト。2010年4月に立ち上げ。日本のマママーケットに近いのかな?

Shared Earth
http://www.sharedearth.com/
農作物を育てたくても庭や庭園を持たない人々と休耕地を結ぶサイト。2010年1月にリリース。デルの創業者の弟、ベンチャーキャピタリストのアダム・デルの発案

Netflix
http://www.netflix.com/
ポスト返却システムを採用したDVDレンタルサービスの老舗

SolarCity
http://www.solarcity.com/

Prosper
http://www.prosper.com/
P2P金融サービス

Roomorama
http://roomorama.com/
短期宿泊の宿を探すサイト

RelayRides
http://relayrides.com/
P2Pカーシェアリングサービス

Getaround
http://www.getaround.com/
P2Pカーシェアリングサービス

WhipCar
http://www.whipcar.com/
P2Pカーシェアリングサービス

Digg
http://digg.com/
ソーシャルブックマークサービス

Etsy
http://www.etsy.com/
大手流通を通さずにハンドメイドの製品をユーザー間で取引することができる

My.BarackObama.com
http://my.barackobama.com/
Facebookの共同創業者、クリス・ヒューズが企画した大統領選向けのソーシャルネットワーク

Skype
http://www.skype.com/
P2P通話サービス

Jumo
http://www.jumo.com/
社会貢献に取り組むNPOや慈善団体と一般の人々をつなぐソーシャルネットワーク

Meraki
http://meraki.com/
貧困層コミュニティのための格安インターネットサービス

Kickstarter
http://www.kickstarter.com/
クリエイティブなプロジェクトを支援するクラウドファンディング方資金調達サイト

Meetup
http://www.meetup.com/
共通の関心をもつ人たちがオフ会を立ち上げることを支援するオンラインプラットフォーム

WordPress
http://wordpress.org/
オープンソースのブログ作成ソフトウェア

Twitter
http://twitter.com/

MySpace
http://www.myspace.com/

Be A Martian
http://beamartian.jpl.nasa.gov
NASAのClickWorkersプロジェクトの後続サイト

SETI at Berkeley
http://seti.ssl.berkeley.edu/
UCLA宇宙科学研究所による「地球外知的生命体探査」プロジェクト。ボランティアのPCを活用して、協調しながら計算が行われる。

Threadless
http://www.threadless.com/
ユーザーコミュニティがデザインをしたTシャツの販売を手がける

Mafia Wars
http://www.mafiawars.com/
Zyngaが手がけるオンラインゲーム。「シェア」の中ではシンディ・ギャロップが関心を持ったサービスの一つとして紹介されている。

FarmVille
http://www.farmville.com/
Zyngaが手がけるオンラインゲーム。フェイズブック上で8100万のアクティブユーザーが登録し、2010年4月現在で1日に3100万人が利用している。

IfWeRanTheWorld
http://ifwerantheworld.com/
 「もし私が世界を治めるなら、◎◎◎◎するでしょう」。ここから人々がつながっていくプラットフォーム。2010年リリース。

Kiva
http://www.kiva.org/
マイクロファンディング

Shareable
http://shareable.net/
数多くのシェアサイトや共有についてのオンラインマガジン。欧米系のトレンドを追うのにいいかも。

Denim Therapy
http://denimtherapy.com/
ソーシャル・デニム修理サイト?

Kashless
http://seattle.kashless.org/free
無料でユーザー間でプロダクトを取引するマーケットプレイス

BarterQuest
http://www.barterquest.com/
P2Pベースの物々交換サイト

UISWAP.com
http://www.uiswap.com/
交換サイト

Flippid.com
http://www.flippid.com/
P2Pベースのなんでもマーケットプレイス

MakeupAlley
http://www.makeupalley.com/
コスメに特化した交換サイト

Swapstyle.com
http://www.swapstyle.com/
ファッション交換サイト

Toyswap
http://www.toyswap.com/
おもちゃ交換サイト

Dig 'N' Swap
http://www.dignswap.com/
洋服・アクセサリー交換サイト

SwapSimple
http://www.swapsimple.com/
書籍・DVD・ゲームの交換サイト

Share Some Sugar
http://www.sharesomesugar.com/
ご近所同士で必要なものを都合しあうサイト

NeighborGoods
http://neighborgoods.net/
友達同士で持ってるものを都合しあうサイト

Citizen Space
http://citizenspace.us/
オフィスシェアのシステム

Hub Culture
http://www.hubculture.com/
VENというP2P通貨を導入。

neigh borrow
http://u.neighborrow.com/

DaveZillion
http://davezillion.com/
プロジェクトにプロの手が必要なときに互いに融通しあう

Ithaca Hours
http://www.ithacahours.org/
オンライン地域通貨の試み

Brooklyn Skillshare
http://www.brooklynskillshare.org/

neighborhoodfruit.com
http://neighborhoodfruit.com/
近隣住民と栽培しているフルーツを譲りあうサイト

Parking Spaces
http://www.parkatmyhouse.com/uk/
自宅の空きスペースなどを駐車場として貸し出すP2Pベースのサイト

Lending Club
http://www.lendingclub.com/home.action
P2Pベースの投資サイト

The Pink Cow
http://www.thepinkcow.com/
レストラン・バーだけど、ここで以前開催した洋服交換会が「シェア」の中で触れられていた。数少ない日本のサイト。

SmartBike
http://www.smartbike.com/
自転車シェアサービス

Bike Sharing
http://www.bcycle.com/home.aspx
自転車シェアサービス

OYBike
http://www.oybike.com/oybike/cms.nsf/Home
ロンドンの自転車シェアサービス

BIXI
http://montreal.bixi.com/home
モントリオールの自転車シェアサービス。BIXはバイクとタクシーを組み合わせた造語らしい。

TechShop
http://techshop.ws/
CAのメンロパークにある共同の作業場。アーティスト、専門家、カーマニアなどが集う。色々な工具が利用できる。

liftshare.com
http://www.liftshare.com/
ライドシェアサービス。同じ目的地に行く人同士をマッチングして、車などの乗り物をシェアするサービス

Zimride
http://www.zimride.com/
ライドシェアサービス

NuRide
http://www.nuride.com/nuride/main/main.jsp
ライドシェアサービス

Near me now
http://googlemobile.blogspot.com/2010/01/finding-places-near-me-now-is-easier.html
ユーザーの位置情報通知サービス。Google Mobileで提供しているサービスの紹介

EveryBlock
http://www.everyblock.com/
ユーザーの位置情報通知サービス

foursquare
http://foursquare.com/
ユーザーの位置情報通知サービス

HearPlanet
http://www.hearplanet.com/
位置情報通知サービス

Yipit
http://yipit.com/
地域に特化したローカルな検索エンジン

YardShare
http://www.yardshare.com/

Urban Garden Share
http://www.urbangardenshare.org/
土地を持ってる人と、家庭菜園の経験者をマッチングさせて余剰スペースを活用するサービス

OpenStreetMap
http://www.openstreetmap.org/
自由に編集できるWiki世界地図

Citizendium
http://en.citizendium.org/wiki/Welcome_to_Citizendium
知識共有サイト

Public News Service
http://www.publicnewsservice.org/

Slashdot
http://slashdot.org/

The Berkeley Electronic Press
http://www.bepress.com/

NeuroCommons
http://neurocommons.org/

Shelfari
http://www.shelfari.com/
オンライン蔵書管理&共有サービス。英語版ブクログ?

LinkdIn
http://www.linkedin.com/

Spotify
http://www.spotify.com/int/new-user/
音楽配信サービス

Rent-A-Toy
http://rent-a-toy.com/shop/index.php
p139で紹介されているのはこれ?

BabyPlays.Com
http://www.babyplays.com/
おもちゃレンタルサービス

Toy Rental Club
http://www.toyrentalclub.com/
おもちゃレンタルサービス

US erento
http://www.erento.net/
P2Pのレンタルサービス

iRent2u
http://irent2u.com/
P2Pのレンタルサービス

RentmineOnline.com
http://www.rentmineonline.com/
P2Pのレンタルサービス

iLetYou
http://www.iletyou.com/
P2Pのレンタルサービス

AVELLE(旧BagBorroworSteal)
http://www.bagborroworsteal.com/welcome
ブランド品レンタルサービス。SEX AND THE CITYで主人公のアシスタントが利用していたことが「シェア」の中で紹介されてる。

Citizenre
http://www.citizenre.com/web/index.php

Livework
http://www.livework.co.uk/

Mobility
http://www.mobility.ch/de/pub/
スイスのカーシェアリングサービス

Streetcar
http://www.streetcar.co.uk/
イギリスのカーシェアリングサービス

オリックスカーシェア
http://www.orix-carshare.com/
日本のカーシェアリング。「シェア」で紹介されている数少ない日本のサービス。

GoGet CarShare
http://www.goget.com.au/
オーストラリアのカーシェアリングサービス

Used Cardboard Boxes
http://www.usedcardboardboxes.com/
廃棄されるダンボールを回収して、引越しなどで必要な人に低価格で販売するサービス

Free Moving Boxes
http://www.freecardboardboxes.com/
ダンボールがほしい人と、ダンボールを処分したい(あげたい)人をマッチングする無料サービス

TripAdvisor
http://www.tripadvisor.com/
旅行のクチコミサイト

Kizoodle
http://www.kizoodle.com/
赤ちゃん用品の物々交換サイト

SwapADVD
http://www.swapadvd.com/index.php
DVDに特化した物々交換サイト

OurGoods
http://ourgoods.org/
アーティストに特化したバーターコミュニティ

ITEX
http://www.itex.com/
バーターコミュニティ

Tradebank
http://tradebank.com/
スキルのバーターネットワーク

Nubarter
http://www.nubarter.com/

Time Banking
http://www.timebanks.org/
時間銀行。誰かのために何かをすると、地域通貨がもらえる

Lyttelton Timebank
http://www.lyttelton.net.nz/timebank
時間銀行。誰かのために何かをすると、地域通貨がもらえる

Bank of Happiness
http://www.onnepank.ee/about/bank/story
エストニアの時間銀行。

Friends Reunited
http://www.friendsreunited.co.uk/

Sandbox Suites 
http://www.sandboxsuites.com/
サンフランシスコの共同ワークスペース

WeCommune
http://www.wannastartacommune.com/
ユーザー同士が集まり、リソースを共有するためのプラットフォーム

Bright Neighbor
http://www.brightneighbor.com/
ユーザー同士が集まってリソースを共有するためのプラットフォーム

GoGoVerde
http://www.gogoverde.com/

Skillshare
http://www.skillshare.com/

HOSPITALITY CLUB
http://www.hospitalityclub.org/
旅行者とホストをマッチングするサービス

Global Freeloaders
http://www.globalfreeloaders.com/
旅行者とホストをマッチングするサービス

Place2Stay
http://www.place2stay.net/
旅行者とホストをマッチングするサービス

taxi2
http://www.taxi.to/
行き先が同じユーザー同士をマッチングして、タクシーを共有するサービス

BlockChalk
http://blockchalk.com/
世界9000都市で利用されているバーチャルな「ご近所掲示板」

School of Everything
http://schoolofeverything.com/
先生を探すサイト

Plentyoffish
http://www.plentyoffish.com/
シングルのための男女マッチングサイト

Tumblr
http://www.tumblr.com/
リブログ

BrainWash
http://www.brainwash.com/
洗濯の待ち時間をカフェなどで楽しめるサンフランシスコのサービス

2010年12月20日月曜日

【書評】シェア~<共有>からビジネスを生み出す新戦略


フリーミアムブームを巻き起こした『フリー』を発行したNHK出版が、その続編とも言える『シェア~<共有>からビジネスを生み出す新戦略』を出版しました。この本は、産業革命以降の所有と消費を中心としたハイパー消費主義の問題が明らかになった今、所有よりも利用すること、他者と共有すること、コミュニティへのコミットメントによって自分たちのアイデンティティを定義するコラボ消費の台頭を多くの事例を使って論じた一冊です。

オンラインコミュニティで共有されるものは、単にモノだけでなく、時間、スペース、スキルなど非物質的なものにまで広がっている事例が数多く紹介されています。これまでは地域レベルでしか発展し得なかったものが、インターネットのテクノロジーの発達により共有する相手はグローバルに拡大していく可能性が示されています。『フリー』では細部まで描かれていなかったオンラインコミュニティでの評判や評価が、コラボ消費では大きな意味を持ち、擬似貨幣として流通する可能性にまで触れています。

『シェア』ではコラボ消費の三つのモデルを提示しています。
プロダクト=サービス・システム
「ある製品(プロダクト)を100%所有しなくても、その製品から受けたサービスーーつまり利用した分ーーにお金を使うという、「所有より利用」の考え方に、バックグラウンドの違う様々な年代の人々が、ますます傾いている。このコンセプトがプロダクト=サービス・システム(PSS)の基本であり、このモデルが個人の私的所有を前提に成り立ってきたこれまでの産業を破壊しつつある」(p.101)。

再分配市場
「ソーシャルネットワークをとおして、中古品や私有物を、必要とされていない場所から必要とされるところ、また必要とする人に配り直す」(p.102)。

コラボ的ライフスタイル
「シェアやスワップ、物々交換の対象になるのは、自動車や自転車や中古品といった目にみえるものだけではない。同じような目的をもつ人たちが集まり、時間や空間、技術やお金といった、目に見えにくい資産を共有するーーこれがコラボ的ライフスタイルモデルだ」。(p.103)

『シェア』では北米で多くの共有サイト・サービスが成功した要因を「成功事例に共通する四つの原則」として挙げています。
  • クリティカル・マス
  • 余剰キャパシティ
  • 共有資源の尊重
  • 他者への信頼
『シェア』では実に多くのサービス事例が紹介されています。クレイグスリストやイーベイといった老舗だけでなく、2010年にリリースされたサイトも含まれています。日本でよく知られているサービスはもちろん、ほとんど紹介されたことのないサイトまでも丁寧に扱われているので、北米のスタートアップを知る上でも有用な1冊と言えるでしょう。

しかし、北米のサイトの動向をそのまま借用して日本に展開しても決してうまくいかないことを『シェア』は示していると思います。米国で流行ったものを導入する傾向がこの10年ほど続いていますが(最近ではグルーポン系サイトなど)、単に「成功事例に共通する四つの原則」にあてはまれば日本でも成功するというわけではありません。

コミュニティ系のサービスを私も運営してきましたが、経験上これらの原則に加えてコミュニティへの
(1)継続的なコミットメント(2)理解(3)愛着(4)熱意がなければユーザーを引き止めることはできないでしょう。

コラボ消費において、どのようなサービスが求められているのか、またサービスを運営する企業はそこの場所でどのような役割を担うべきなのか?ソーシャル時代のユーザーとサービス提供者との新しい関係について考えるヒントを得られると思います。

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2010年12月17日金曜日

フリーミアムブームを起こした『フリー』電子版が期間限定、無料で公開

2009年に発売されて、週刊誌などでも頻繁に取り上げられていた著書『フリー:〈無料〉からお金を生みだす新戦略』の電子版が期間限定でiTunesストアで無料公開されています。無料の期間は1週間。紙の書籍だと1890円するものが0円で入手可能です。


『フリー』を出版しているNHK出版はShare Readerという新しい電子書籍販売サイトをオープンしました。Share Readerの面白さは、本に書かれたフレーズを共有できること。iPhoneのアプリで提供されている電子書籍からも気になった文章を簡単にシェアできる仕組みが提供されています。

↑ページ内でシェアしたいテキストを範囲選択したら、「シェア」ボタンをクリック。

↑この画面でTwitterとNHK出版のアプリの連携をします。TwitterのIDとパスワードを入力するだけ。

電子書籍の普及が叫ばれていますが、そこでは「読書体験を共有する」ことが一つのキーワードになっています。従来は個人的な営みだった読書をよりソーシャルな方向でオープンにしていこうというものです。具体的には、付箋を貼った部分や書き込んだメモをオンラインで共有するような仕組みが提案されています。他の人の解釈や読解が新しい発見をもたらしてくれたり、読書を通じて考えをより深めたりといったことが期待されています。

20世紀のメディアは「個人化」の方向に進んでいきました。その代表がSonyのウォークマン。イアホンを通じて音楽を聞くことで、従来はパブリックなものだった音楽を、個人で楽しむものへと変貌させていきました。その他にも、エンターテイメントを個室のテレビのビデオやDVDで楽しむようになったことも個人化の一例です。

ソーシャルな読書体験などインターネットを通じて起こっていることは、20世紀に向かったのとは逆の方向を追求しているように思えます。たとえ部屋の中で一人で読書をしていても、オンラインの「他者」と常に繋がっているわけです。Share Readerの仕組み自体は今後改良の余地も残していますが、今後の電子書籍出版はソーシャルな側面を無視しては発展し得ないことを表しているのではないでしょうか。

2010年12月16日木曜日

【レビュー】容量無制限オンラインストレージ「SafeSync」を使ってみた



12月14日に容量無制限のバックアップ&同期オンラインストレージサービス「SafeSync」がリリースされました。ウイルスバスターを手がけるトレンドマイクロが提供しています。有料サービスではありますが、容量無制限で4,980円は競合サービスの中でも最安値と言っていいでしょう。月額換算で415円です。

(追記:こちらも参考にどうぞ:「バックアップにも最適なオンラインストレージサービス 11選

体験版(30日間有効)をインストールして、実際に2日~3日利用してみた感想をまとめました。


利用してみて良かったポイントは

  • Windows Explore上でネットワークドライブとして表示されるため、外付けHDDのような感覚で利用できて分かりやすい。
  • 同じIDでログインしていれば、専用ソフトをインストールした他のパソコンからもファイルを開くことができるので便利。

逆に使いづらいと感じた点は次の二つです。

共同作業には向かない
SugarsyncやDropboxの場合、上位版は有料ですが基本機能は無料で利用し続けることができます。そのため、多くのユーザーがSugarsyncやDropboxを導入していて、ファイルの受け渡しや共有などに頻繁に使われています。SafeSyncは、30日間の無料体験ができるものの、使い続けるには年間4980円の料金がかかります。そのため、他のユーザーと気軽にファイルを共有したり、共同編集をしたりするのは難しいかもしれません。共有や同期の設定自体、SugarsyncやDropboxと比べると若干分かりづらかったです。SafeSyncは、複数台のPCで同じファイルを利用したり、大切なファイルをバックアップすることを主眼において基本設計をしているように感じました。

バックアップ作業に時間がかかる
この手のオンラインストレージサービスは、最初に全てのファイルをネット経由で転送するのに時間がかかります。手始めにドキュメントフォルダに入っていたファイルを転送したところ、約6GBで5時間ほどかかりました(マンションタイプのBフレッツ)。数十ギガのデータがある場合は、数日かかると思います。しかし、アップロードはバックグラウンドで自動的に行われているので、時間がかかっても苦になることはありません。気長に待ちましょう。ただし、PCのスペックによっては動作に影響が出るものもあるのかもしれません。なお、一度、すべてのファイルをストレージにアップしたら、その後は更新したファイルのみを転送するので時間はかかりません。


それでは、実際に体験版をインストールしてみましょう。

体験版をインストール
https://safesync.com/


↑上記URLで「体験版を設定」をクリックして、必要事項を記入すると体験版のダウンロード画面が表示されます。「今すぐダウンロード」をクリック。

↑ダウンロードをしたexeファイルを解凍して、指示通りにインストール作業を進めます。そして、最後にSafeSync用のアカウント作成画面が表示されるので、登録するメールアドレスをパスワードを入力して「アカウントを作成」をクリック。

↑WindowsエクスプローラにSafeSyncが表示されたという案内が表示されるので、そのまま「続行」

↑オンラインストレージでバックアップをするファイルを指定します。その後、もっと詳細な設定ができますが、この段階では「ドキュメント」「ビデオ」「お気に入り」「ミュージック」「ピクチャ」「アドレス帳」を選択できます。

↑ファイルのアップロードが始まります。SafeSyncはWindowsの常駐トレイに格納されるので、ここからはバックグラウンドで作業が進行。「閉じる」を押してしまって大丈夫です。

↑結構時間がかかりますが、アップロードが終わったらこのようなウインドウが表示されます。以降は、更新したファイルのみが転送されるので同期に時間はかかりません。

↑常駐トレイに配置されて、バックグラウンドで作業が進んでいきます。

 
↑Windowsエクスプローラを開くとコンピュータに表示されています。外付けHDDを追加してそこで操作しているような手軽さです。なお、これはオンライン時のみ表示されます。オフラインでも表示できるようにするには、「設定」>「キャッシュ」「リモートファイルを自動でキャッシュ(すべて)」を選択する必要があるようです。

SafeSyncのHPでログインすれば、ブラウザ上でも確認できます。2011年の早い段階でスマートフォン用のアプリもリリースされるようです。

これまで外付けHDDを利用してメインPCのファイルをバックアップしていた人にとっては、それに替わるサービスとして十分に機能してくれそうです。ただし、保有する複数台のPC間で、ファイルをシームレスに同期したい、あるいは多くのユーザーと簡単にファイルを同期・共有したいという場合は、DropboxやSafeSyncの方が使いやすいと感じました。

2010年12月15日水曜日

Eye-fi CenterにEOS 60D用のカードを追加する

通常、Eye-fiを購入して最初に設定をする際には、PCにカードを挿し込んで説明書通りに進めれば問題なく進行します。Eye-fi Centerという管理用のソフトが、自動的にインストールされる仕組みです。

ただし、私の場合はすでにPCにEye-fi Centerがインストールされていたため、管理するEye-fiカードを追加するという作業が必要になります。Eye-fi Centerは、自分が持っているEye-fiカードを登録して利用します。カードごとに設定が異なるケースが多いので(どこのオンラインサービスにアップするか、どんなタグをつけてアップするかなど)、とても便利な仕様になっています。

(1)Eye-fiを挿し込む

↑パッケージからEye-fiを取り出します。カードはアダプタに収められていますが、そのままUSBポートに接続します。

(2)Eye-fi Center起動する
↑まだEye-fi Centerをインストールしていない新規ユーザーの場合は、この状態で自動的にEye-fi Centerのインストールが始まります。

しかし、私の場合は、すでにそれが入っているので、セットアップしようとすると「すでにインストールされてますよ」的なエラーメッセージが表示されます。

そこで、そのステップを飛ばして、インストール済みのEye-fi Centerを立ち上げます。しばらくすると、上記のようなメッセージが表示されます。

↑私の場合、すでにEye-fiのアカウントを持っているので「このアカウントに追加する」をクリックします。

(3)Eye-fiの設定
ここでようやくEye-fiの設定が始まります。
写真や動画はどのオンラインサービスにアップするのか、どのローカルフォルダにアップするのかなど、詳細をここで指定します。

↑Eye-fiは自宅の無線LANなどに接続をします。その際、カードに接続する先をあらかじめ指定しておかなければなりません(無線LANがあればどこからでもアップできるわけではないのです)。ここでは、どこに接続するかを選択します。パスワードがかかっている場合には、それを入力しないといけないので、あらかじめ用意しておきましょう。

↑Eye-fi Viewとは、Eye-fiが提供するオンラインストレージのこと。無料で7日間画像を保存してくれます。もし、画像が飛んでしまった時などに復元するのに使えそうです。とりあえず、有効にしてみました。

↑写真をアップするオンラインフォトストレージを選択します。ここではflickr、picassa、mixiが表示されていますが、この他にもEvernote、Facebookなど沢山のサービスを設定することができます。ただし、同時に複数のサービスにアップすることはできません。私はFlickrを利用しているので、ここもそれを選択しました。

↑動画のアップ先を選択します。私はFlickrを利用していますが、Youtubeなどもアップ先として選択することもできます。その場合は「新しいオンラインサービスを追加します。」をクリックします。

(4)Eye-fiでテスト転送
↑ここでは実際にEye-fiをカメラに入れて、テスト転送するよう求められます。ここでEye-fiをアダプターから引っこ抜いて、利用するカメラに入れましょう。そして撮影。

↑設定がうまくいったらこんな感じに撮影した写真が表示されます。うまくいかない場合は、一度デジカメの電源をOffにして、再度入れなおしてみてください。経験上、それでうまくいくことも多いです。

撮影した写真が手間をかけずに転送される感動の瞬間です。

↑Flickrに見に行くと写真がアップされています。

Eye-fi Centerでは、その他にもアップ時のタグの指定や、PC転送時のフォルダ名の指定など詳細な設定ができます。私が購入したExplore x2はジオタグ(緯度経度の情報)を付けることができます。ただし、私の場合、それは必要ではないのでEye-fi Centerで無効にしています。

(5)EOS 60Dの「Eye-fi設定」
↑EOS 60DはEye-fiをデフォルトでサポートしています。カメラの設定画面には「Eye-fi設定」があり、そこで通信を「する・しない」の選択ができます。また、通信時には通信を知らせるアイコンが表示されたりします。Eye-fi Centerであらかじめ設定しておけば、カメラ側での特別な設定はもちろん必要ありません。

今回ご紹介した方法は、すでにEye-fiを保有しているケースではありますが、設定自体はとても簡単です。Eye-fi Centerのインストール、転送先の設定、その他、カスタマイズもろもろをやっても30分~1時間程度で終了します。一度設定してしまえば、その後の作業が軽減することを考えればすごく効率的だと思います。

2010年12月14日火曜日

キヤノン EOS 60D用にEye-fiを購入


デジカメの写真をPCに保存する際に、わざわざSDカードを抜き出して、PCのカードスロットに差し込む作業って意外と手間がかかりますよね?結局、PCに保存していない写真がSDカードに溜まって、容量がいっぱいになってしまうようなことを多くのユーザーが経験しているようです。

私は、写真を効率よく転送して管理するために、日本版リリース時からEye-fiを利用しています。Eye-fiは無線LAN機能を内蔵したSDカードで、Wi-fi経由で写真を転送してくれる便利なアイテムです。

家に帰ってデジカメのスイッチを入れると、自宅の無線LAN経由でFlickr・mixiフォトなどのオンライン写真共有サービスや、自分のPCに自動的に保存をしてくれます。一度設定をしてしまえば、指定したフォルダに勝手に転送されます。現在は楽天やアマゾンなどの大手オンラインショップや、一部の家電量販店でしか扱っていないため知名度は今ひとつですが、徐々に注目が集まってきています。

そこで、先日購入したEOS60D用にEye-fiを1つ購入しました。これまでも長年愛用しているリコーCaplio GX100用に1つ持っていたのですが、2台同時に持ち運んだ時に不便なので60D専用のEye-fiを用意したわけです。

60Dの場合、Eye-fiをデフォルトでサポートしている安心感があります。滅多にありませんが、古いデジカメの機種だとEye-fiの設定が面倒だったり、説明書通りにいかないことがあるようです(実際にリコーのCaplio GX100のときに手間取った経験あり)。

そこで私が購入したのはこれ。

Eye-Fi Explore X2 8GB EFJ-EX-8GEye-Fi Explore X2 8GB EFJ-EX-8G

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最上位のPro x2と比較すると、RAW画像が転送できない、無線LANがなくてもPCに画像を転送できるアドホック転送機能がないという点が違います。pro x2は、RAW画像を撮影して現場で写真を確認するプロ向けの仕様と言っていいでしょう。私の場合、あくまで趣味の範囲での撮影なので、価格差を考えてもExplore x2で十分でした。

Explore x2の特徴は、フルHDの撮影にも耐えられる8GBの容量、ジオタグも設定可能ということ。

実際に60Dで設定した様子は次回詳しくご紹介します。

2010年12月13日月曜日

バックアップにも最適なオンラインストレージサービス 11選

今回は知名度を問わず、バックアップに使えるオンラインストレージを紹介します。
無料、あるいは安価で個人ユーザーでも利用しやすいものを中心にピックアップしました。

サービスによって、同期や共有に力を入れているもの、あるいはバックアップに特化したものなど様々な特色があります。PCのハードディスク容量が大きくなった現在では、クラッシュによる損害は日々大きくなっています。GoogleドキュメントやGmailなど、最初からクラウドに保存するケースも増えていますが、まだまだローカルにファイルを保存するケースも多いでしょう。

いざという時に備えて、各種オンラインストレージサービスを検討してみてはいかがでしょうか?

Dropbox
http://www.dropbox.com/
チーム内でのファイルの共有や同期などで、すでに多くのユーザーに利用されているサービスです。ファイルのバージョンを管理できるので、プロジェクト内での共有にはもってこい。また、複数のPCで同期が可能で、iPhoneやAndroidなどスマートフォンアプリでもファイルを閲覧できるのが特徴。容量は無料2GB、有料は月9.99ドルで50GB~。無料版は2GBまでしか利用できないので、リッチコンテンツを多く保存していると、バックアップソフトとしての利用は難しそう。


Sugarsync
http://www.sugarsync.com/locale/jp/

無料で5GBまで利用可能で、バックアップの対象にするフォルダを選べる。同期できるPCの数は無制限。有料プランは月4.99ドル、30GB~段階的に選べる。バックエンドで自動的に同期をしてくれるので、ドキュメントフォルダを丸ごとバックアップしたいときなどに威力を発揮。他のユーザーとフォルダを共有できるため、チーム作業にも最適です。


NAVER Nドライブ
http://ndrive.naver.jp/
10GBまで無料で使えるオンラインストレージ。専用アプリケーション「Nドライブエクスプローラー」をインストールするとWindowsエクスプローラにNドライブが生成されて、ネットワークドライブのように利用できます。他のユーザーとの共有機能も新規にリリースされました。ただし、オフライン時では利用できないというデメリットも。ローカルのフォルダやファイルを同期できないため、バックアップ用として利用するには都度アップロードする必要あり。


Box.net
http://www.box.net/
無料版で5GBまで利用可能。個人ユーザー向けというよりも、むしろチームでの共同作業で活用することを想定して作られているため、ビジネス向けの様々な機能があります。モバイル対応が充実しているので、iPhoneのほかのアプリとの連携などで活用できます。任意のローカルファイルをバックアップor同期する仕組みはないようです。


Windows Live Mesh
http://explore.live.com/windows-live-mesh?os=other
ローカルファイルの同期用ストレージとしてSkydrive 5GB分を利用できます。同期をするには、Live Meshを起動させて「同期する」ボタンをクリック。オフィスファイルやIEのお気に入りなども同期の対象に含めることができるようです。他のユーザーとの共有も可能です。ただし、有料プランによる容量のアップグレードができないので、全部のファイルをバックアップするために利用するのは難しいか?


mozy
http://mozy.com/

無料ユーザーは2GBですが、月4.95ドルで容量無制限のオンラインストレージが利用可能。ただし、mosyはあくまでもローカルファイルのバックアップがメインのため、他のユーザーとの共有や複数PC間の同期などは行えません。データが飛んだ時にバックアップから「復元」する機能があるのも特徴です。スケジュールバックアップや、PC未使用時に自動的にバックアップを取ってくれる設定が選べるようです。


CrashPlan
http://b4.crashplan.com/landing/index.html
無料で利用する場合は、バックアップソフトとして利用可能。例えばローカルファイルを外付けHDDや家族のPCなどに、自動でバックアップ and 復元するツールとして活用できます。保存先にCrashPlanが提供するオンラインストレージが利用できる有料版は10GBが年24.99ドル、容量無制限が49.99ドル~。


NOMADESK
http://www.nomadesk.com/
Personal Fileserverプランは年50ドルで容量無制限(同期できるPCの数は3台まで)。月15ドルで同期するPCの数が無制限のTeam Fileserverプランもあり。ファイルのバックアップ、同期、共有を同時に実現するサービスの中ではファイル容量あたりの単価は最安値。スマートフォン対応も充実しているので、外出先からファイルを確認することもできそう。


Carbonite
http://www.carbonite.com/
年54.95ドルで容量無制限のオンラインストレージを提供。複数PC間での同期・共有はできず、バックアップ用として想定された作りになっています。


Acronis Online Backup
http://www.acronis.com/homecomputing/products/online-backup/
各種ユーティリティーソフトを販売するAcronisが手がけるオンラインバックアップサービス。日本法人による提供はしていませんが、月4.95ドルで250GBのストレージを提供しています。Acronis True Imageと同じインターフェイスで使えて、尚且つ1つのアカウントで5台分のバックアップが可能です。


BACKBLAZE
http://www.backblaze.com/
月額5ドルで無制限のオンラインストレージが利用できます。ウェブ、DVD、USBを通じたデータの復元が可能。

2010年12月12日日曜日

iPhoneのEvernoteアプリを活用した今すぐできる名刺整理術

Evernoteを活用した簡単な名刺管理のTipを紹介します。
「管理をする」と言っても、実際は何もしません。

(1)名刺をiPhoneで撮影して、(2)Evernoteに送るというだけの簡単のものです。

↑Evernoteのスナップショットを選択します

↑このときカメラが上を向いていることを確認しましょう。そうしないと、写真が横向きになってしまいますので。

これだけです。

Evernoteのノートのタイトルに名前や日時などを書いておくのもいいかもしまれません。あとで検索しやすくなりますので。

ただし、私の場合は、敢えてそのまま名刺画像をEvernoteにアップしています。タイトルを書き換えたりすることもしません。Evernoteには「無題スナップショットノート」というタイトルのものが溢れますが気にしません。

というのも、Evernoteには強力な英文OCR(文字認識技術)が付いているからです。日本語OCRはまだまだ発展途上ですが、英語に関しては精度が高いです。

特に最近は名刺にローマ字名が書かれていたり、メールアドレスに社名が書かれていたりするので、あとからそれで検索をかけることができます。後日アポで会う人に以前会ったことがあるのか?新しくなった名刺を渡したかどうか?などを確認するために、さっと検索するときなどに普通に使えます。

↑「ishizuka」で検索すると表示されました。

「管理」と言っても、実際はこんなに簡易なものです。「管理」という名前に値しないかもしれません。それにしても、私は、なぜこんな「雑」な名刺管理をしているのか?

私の場合、仕事で過去にやりとりをした人の連絡先はメールで確認することが多いためです。そのため名刺の管理に時間と手間をかけないようにしています。会食などで名刺を交換して興味を持った人には、翌日にご挨拶メールを出すようにすればいいわけです。返信メールには、シグネチャーに住所などの連絡先が書かれていることがほとんどです。

また、ウェブ系の仕事をしていると、仕事に関わる人の部署異動がとても頻繁に起こります。さらに、急成長している会社だと、オフィスもよく移動します。そのため、名刺に書かれている住所や電話番号は変わっていることが多いのが実情です。

ところが、メールアドレスというのは滅多に変わることはありません(子会社への出向や転職などをしないかぎり)。そのため、少なくとも私の場合、営業職ではないこともあって、名刺の管理よりもメールの管理・バックアップのほうが大切です。強力な検索機能が付いているGmailはその仕事を確実にこなしてくれます。

『超整理法』で有名な野口悠紀雄さんは、20年以上前に名刺のデータをコンピュータに入力をするということをしたそうです。膨大な名刺データを整理して、検索によってすぐに探せるようにしたかったとのこと。当時はOCR技術も発達していなかったので、人海戦術で専用ソフトに入力をしたそうですから、その労力は相当なものだったでしょう。

ところが、設備投資と人件費が膨大にかかった割に、実際に検索したのは2回。。。コストパフォーマンス的には、とても厳しい物のようでした。そして、野口悠紀雄さんも言っていたのは、部署異動などで名刺情報が古くなってしまうこと。情報整理の達人も名刺管理には苦労していることが分かります。

今回紹介したEvernoteによる管理法のメリットは、最小限の労力で高度な管理を実現している点です。将来的には日本語OCRも本格的に導入されていくことでしょう。そうなれば、Evernoteに保存した全ての名刺情報を検索可能になります。

リスクがあるとすれば、Evernoteのサーバトラブルによるデータ消失や、Evernoteのサービス終了などによって、データが利用できなくなることです。Evernoteに限らず、クラウドを利用したサービス全般に言えることですが、各種のバックアップサービスなどを利用してリスク軽減も同時に進めていく必要はあるかもしれません。