【アモイ(中国)=永田淳】FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選で、日本(FIFAランキング15位)が中国(同92位)を敵地で3-1と下した。
中国メディア「羊城派」は、敗戦にも自国代表をポジティブに報じた。「日本代表には負けたが、明るい材料も多い。代表チームは『我々のW杯を』を『W杯予選』に戻す」と題して、最終予選初戦で0-7で敗れた相手から1点を奪っての敗戦という進歩を評価した。
後半4分にFW林良銘が決めたゴールには「すべてのプロセスがスムーズで、美しかったと言っても過言ではない」と絶賛。この最終予選を振り返っても「サウジアラビア戦とオーストラリア戦の2度の逆転も含め、最後の3試合は見どころが満載だった。主力が不足しているものの、安定したパフォーマンスを発揮できる独自の技術的特長を備えている」とたたえた。
近年にない状況にある自国代表には、強い期待も寄せられた。
「現在、代表チームは技術や戦術、選手心理、世論の雰囲気などにおいて安定した上昇軌道に入っているが、これは過去10年間の歴史の中で比較的珍しいこと。人々はかつて『ベスト18(最終予選)は我々のW杯だ」と自嘲していたが、再び『(本当の意味での)W杯予選』となるチャンスが到来している。これまでの試合の悔しさを振り返る必要はない。正しい軌道に乗っている限り、将来はチャンスがたくさんある」。
日本相手に良い場面も作った代表の将来に希望を見出した。
また、記事では日本代表についても言及。「戦術の創造性と実行力が顕著であり、今後参考にするもの」とし、日本を評価するとともに、今後の中国代表の手本にすべきだと提言した。