西武工藤公康投手(47)が18日のロッテ戦(千葉マリン)で移籍後1軍に初昇格することが17日、分かった。この日、西武第2球場で遠投などの調整を行った工藤は「(昇格は)言われてる。左のワンポイントとか、左から始まる1イニングを投げることになるだろうね」。現役最年長29年目左腕は落ち着いた口ぶりでも、決意の表情に満ちていた。

 16年ぶり古巣復帰で注目された今季は、相次ぐケガに泣かされた。初登板を予定していた3月2日、福岡でのオープン戦は左ひじの炎症で直前に回避。その後は2軍での調整が続き、実戦初登板は5月8日だった。左足首、腰にも違和感を訴え、なかなか状態が上がらずに苦しんだ。それでも地道なトレーニングのかいあって、7月2日の2軍戦では最速144キロを計測するまでに復調。イースタン・リーグ6試合に登板し、打者18人と対戦して防御率は3・60。「こんな時に準備できてないなんて、言えないよ」と心と体の準備を整えた。

 17日に先発した大沼と入れ替えになる。1軍で、左の中継ぎは土肥だけ。実績のある星野は腰を痛めて離脱し、復調気配のグラマンは外国人枠の関係もあって昇格が見送られている。安定感を増したブルペンにあって手薄な左の中継ぎに、とっておきの起爆剤が投入される。

 [2010年7月18日12時8分

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