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ジャイアン(剛田武)

登録日:2012/02/08 Wed 05:45:54
更新日:2024/12/06 Fri 08:03:31
所要時間:約 9 分で読めるぞ!


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ぶ〜っとばす、デ〜ンジャラス、オ〜レジャイア〜ン!!!



ジャイアン(剛田武)とは、漫画『ドラえもん』に登場するガキ大将である。


【演者】

声優

肝付兼太(日テレ版)/たてかべ和也(大山版)/木村昴(わさドラ版)/カイジ・タン(アメリカ版)

俳優

脇知弘(舞台「のび太とアニマル惑星」)/小川直也(トヨタ自動車CM)/八村塁(ソフトバンクCM・未来版)

意外にも大山版でスネ夫を務めた肝付兼太が日テレ版で担当している。
声優としても、つくづくスネ夫と縁があるようだ。
現在声優を担当している木村昴は今のドラえもんレギュラー陣の中で最年少であり、唯一の平成(1990年)生まれ。
わさドラ開始当時は、「新しいジャイアン役が14歳」と大きな話題になった。


【人物】

野比のび太のクラスのガキ大将。骨川スネ夫とつるんで、よくのび太をいじめている。のび太の眼鏡が何回壊されたかは既に定かではない。
横暴が服を着て歩いているような性格。
スネ夫は舎弟に近い友人であり、彼の新しいおもちゃを強引に借りては壊す事も多数。
その被害総額は、子供のお小遣いじゃ払えないような相当な額になっているものと思われる。

「おまえのものはおれのもの おれのものもおれのもの」というセリフはあまりにも有名で、「ジャイアニズム」という言葉まで生まれるほど。
平然と他人の物(主に漫画)を奪っては未来永劫返そうともしない*1
また、「ムシャクシャしてるから殴らせろ」「新しいバットを買ったから殴り心地を試させろ」等というセリフも結構有名。
…予めちゃんと宣言してくれるのは、彼なりの優しさだろうか。いずれにせよ理不尽極まりないので、到底許せることではないのだが。
一度無表情&無言で手招きして、無警戒に近寄ってきたのび太をいきなり「俺は今ムシャクシャしてるんだ!」と殴りかかる不意打ちを見せた。普段と逆のパターンなので見事ひっかかった。
子供だからまだ母ちゃんにこっぴどく叱られる程度で済んでいるものの、大人が同じ事をやれば窃盗罪・強盗罪・脅迫罪・暴行罪・傷害罪・殺人未遂罪で牢屋にぶちこまれるべきレベルの事をやっている。
原作ではスネ夫に対して「殺してやる!」とも言っていた。

また「さからうものは死けい!」「アハハ。いい気持ちだ。」等独裁者全開な暴言を吐いたこともある。
時には相手が女の子でも容赦ないところを見せる時もあり、静香に絵のモデルになってくれないかと頼みこんで断られた時にはすごみを聞かせた顔で睨みつけながら迫ったり、
彼女に自分の落ち度を指摘された時には激怒しながら「生意気言うと女でも殴るぞ」などと横暴の度が過ぎた発言を言い放ってすらいる*2

こいつ完全にいじめっ子ってレベルじゃない。
なにせこいつ草野球で負けたことをのび太のせいにしたりすることを始め、なにもかもをのび太の責任にするのだから。

いじめる相手をしつこく追いかける他、人の話に勝手に入ってくる図々しい一面もうかがえる。
作中のキングオブトラブルメーカー。
逆に言うとジャイアンがいないと、だいたいの話が始まらないのである。

ただ、初期の場合は怒ったら怖い程度で描かれることが多くのび太をいじめるシーンは少なかった。さらに言えば最初期ではかなりパッとしない表情をしており、当初はボーッとした所謂「独活の大木」的なキャラであったことが分かる。
ただしいじめのシーンがないわけではなく、有名な「新しいバットを買ったから~」はスネ夫に向けられた言葉。

なお近年のわさドラ版では世相に合わせたのか、いじめや暴力描写は少なくなっている。

「一生に一度は百点を…」のシーンに「ほしいものは手に入れるのがおれのやりかたさ」という如何にもな台詞があるのだが、
その方法は偽物のコンピューターペンシルを作るという、現在のジャイアンからは考えられない方法をとった。
その後、父ちゃんに不正を見抜かれ「出来の悪いのは仕方ないとして、不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!」と激怒され、ボロボロにされたが。

友情に厚い兄貴分らしい一面も持っており、普段はいじめているのび太が危険に晒されている時は、どんな危険も顧みず助けに行く。
「ドラえもんに休日を!!」ではのび太が見せた根性に感銘を受け、不良に襲われているのび太の危機を救うべくスネ夫と共に戦うという男前な行動も見せている。
他にも、友達の間に何か問題があると自分に関係のない事でも親身になって相談に乗るなど、横暴さばかりが目立つが、非常に友達想いでもある。
この現象は劇場版になると特に顕著に表れ、ドラえもん一行のリーダーシップを取る事が多い。
*3
俗にいう「映画のジャイアンはいつにも増して良い奴」というジンクスである。この法則は『銀魂』でも登場人物の台詞で語られる。
ただし、劇場版補正と言う訳ではなく、原作においてものび太が風邪を引いたと知ると風邪薬を持ってこようとしたり、
本当は自身の日頃の行いの悪さを自覚しているが、それを素直に打ち明けられなかったりと、普段の乱暴者な性格の彼とは違う一面を見せている。

また、のび太に助けられた時には彼に「心の友よ~!」といって縋り付くのも超有名。

一見怖いもの知らずなように見えるが、同年代以下へのいじめが顕著でイメージがないだけではあるのだが、目上の者には普通に弱い。
母親、父親、先生にはどうやっても逆らえないようだ。
連載開始1年目の時点(70年12月号)で、隣町から来た皆をいじめる中学生に真っ先に対抗したがデコピン一発で負ける屈辱回があったりするほど(小学二年生の「がんじょう」の初出回)。
また、自業自得だが横暴な態度の結果、被害者の兄貴として中高校生等が出てくると手も足も出ないなんて事もあるし、
また、神成さんの家にラジコンやボールを突っ込ませてガラスを割り、のび太のせいにして逃げるのもよくある話。
担任の先生にも敬意があるのか普段反抗したりせず、叱られることを恐れている。
また、大勢から責められたり、自分に非があると自覚していた場合は弱腰になったりと小心な面もある。

ジャイアンのモデルは作者である藤子・F・不二雄先生の少年時代のガキ大将であるが、作中本編のジャイアンのキャラとは対照的に「弱い者を助けるガキ大将」であったという。
そういう意味では大長編シリーズのジャイアンの方がモデルとなった当時のガキ大将に近い。


身体能力・特技

運動能力は高く、草野球チーム「ジャイアンズ」のキャプテンを務める。
しかしその反面、勉強の方はのび太と大して変わらない。辛うじてのび太よりは上だが、普段の点数は10〜15点で、0点を取っている描写も少なくなく、のび太に点数で負けた回も多い。

ドラえもん のび太の宇宙小戦争(2021年版)』のノベライズでは勉学には発揮されないが、頭脳面においては明晰な観察力と判断力を備えており、其れが故にガキ大将としてリーダーシップを振える上に周囲も従っていると明記されている。
実際、「けん銃王コンテスト」ではあの射撃チートののび太と交戦するにあたり、のび太が弾を消費するまで隠れており、野良犬をけしかけて撃退させ弾切れしたタイミングでようやく襲い掛かるクレバーな戦法を見せている。*4

身体的特徴に出べそがあり、そのサイズは3.5センチで当人はかなりコンプレックスに思っている模様。

作中では一貫して長ズボン姿で登場しており、のび太やスネ夫のような半ズボン姿で登場することは滅多にない。
後述するように小学生ながら店番を行っているため、半ズボン姿ではお客さんに失礼になるからだろうか。

水着は普通に短いスイムパンツを履く。
なお、わさドラ版では一時期夏場限定でハーフパンツ姿になったこともあるが、現在は原作や大山版に近いデザインに戻されている。

映画では土木担当等の力仕事を買って出る事が多く、住み心地が良い住居を作ったり、治水工事を成功させたりと意外と計画性も実務能力も高かったりする。
「環境破壊だ」と非難されて土木工事を止められた際には相当に気落ちしていた。

意外な特技として、絵が上手い(絵の上手いスネ夫に劣らぬキャラクター原案を書いたり、絵の専門家から「いい色を出してる」と褒められたことがある*5)。

また作曲のセンスもある。
まあは漫画描いてるわけだし、ジャイアンにも芸術センスがあったとしてもおかしくはないか。
ちなみにステージ衣装も恐らく自作であり、がさつにみえてこの手の細かな作業は得意なのかもしれない。歌手よりも作曲家やプロデューサーを目指したほうがいいだろう。
また、そろばん教室に通っている模様(プラス6巻「うつしぼくろ」より)。


趣味

暴君のように振る舞う反面、実はお人形遊びが大好きという隠れた趣味があったり、
巨大なクマのぬいぐるみが当たる視聴者プレゼントに800通も応募はがきを出して当てるという謎の執念深さを見せたり、ホンワカキャップで酔っぱらった際にはオネェ言葉でサメザメ泣き出したりと女性願望をうかがわせる一面もあったりする。
ちなみに(ドラえもんの道具でリリースした)初シングルレコードは「乙女の夢」という破壊力のあるタイトルとステンドグラスをバックに花を一輪持ったジャイアンがうっとりと微笑むというこれまた破壊力抜群なジャケットが並んでいる。パンクロック風の衣装を着る割に、ロックは嫌いで歌謡曲を好むことから、芸能界で言えば美輪明宏や美川憲一をイメージしたのだろうか。

また、料理も趣味にしようとしているが、一度作ってみたシチューの味も酷いものである。
詳しくはジャイアンシチューを参照。

硬貨のコレクションが趣味と言う一面もある。
わさドラ版では作品内で登場する特撮ヒーロー「かめライダー」のファンという設定があり、「カメライダー02」や「かめライダーセイヤー」グッズを集めているシーンが登場する。
なお、ゼロツーはのちに本家にも登場し、それどころか中の人が本物の仮面ライダーに抜擢されることに。

音痴

歌も趣味で、いつか紅白に出るのが夢。
ただし、ジャイアンが壊滅的に音痴なのも有名。
ある生徒会書記音痴な人に対し、「普通にジャイアンって感じで最悪です」と言えばどの世代の人にも通じるくらいである。

どれくらい音痴かというと、擬音にすると歌詞が「ボエー」「ホゲー」としか表現できなくなるほど。
その威力は圧倒的であり、人間はおろか害虫やサメ、はては魔界の悪魔さえも苦しめるほどであり、長編エピソードではこれを逆手に武器として使用することもしばしば。

しかも定期的に同級生達を集めて、リサイタルを開催するため、下記のように被害はとてつもない。
  • のび太「寝込んで熱を出したヤツがいる。」
  • 歌声を放送したテレビが爆発する。
  • 夜に電波ジャックして行ったリサイタルで先生がウッカリ聞いてしまい、TVの電源を落とすより早く意識を失い翌日学校を休んだ。

2003年の映画『のび太とふしぎ風使い』では悪霊・ウランダーに憑依されたスネ夫を元に戻すために歌い、この際、ドラえもんは音痴ぶりに耳をふさいでいた。

ちなみに、この歌を「素晴らしい」とホメたのはひみつ道具「ヤメラレン」で中毒になったドラえもん&のび太と、『のび太の南海大冒険』に登場する女海賊のベティぐらいである。
打算込みで褒めた例としては音楽教室の先生も。
よほど下手な歌を聞きなれているのだろうか。
ボイトレ前の音痴な歌声サンプルとして宣伝用に使用するつもりで、歌がうまいとは思っていなかったようだが。
また、わさドラ「新曲発表!ジャイアンにボエボエ?」に登場したゲストキャラクター・たか子もジャイアンの歌を絶賛していたが、その理由は「昔飼っていた犬の鳴き声に似ている」というものだった。
その犬もガラスとか割ってたんだろうか

本人は自分の歌を聞いても苦しむどころか「素晴らしい」と目に涙を浮かべるほど(ドラえもん曰く「フグが自分の毒で死ぬか!?」)だが、さすがに寝起きでいきなり聞かされた際には「誰だ! 夜中にこんなへたくそな歌を!!」と跳ね起きていた。
なお、不思議なことだが他人の音痴な歌はちゃんと酷いと分かるらしく、「ドラえもんの歌*6」では、表題の歌を聞いて「やめろ」「胸が悪くなった」と抗議している。
詳しくはジャイアンリサイタルを参照。


【関わりの深い人物】

家族

家族は剛田商店を営んでいる。
ただし何の店かというのは作品によってコロコロ変わり、実際のところ何屋なのかは不明。
商品は缶詰だったり卵だったりトイレットペーパーだったり様々。ただ、ジャイアン曰く「乾物屋」らしい。日テレ版では「正直屋」、大山版では「剛田雑貨店」*7の名称となっている。
昔の日用品を一通り取り扱う雑貨店系統の個人商店の類とみるのが妥当かもしれない。
八百屋と言うイメージを持つ人は恐らくブタゴリラと混同している(作者も混同しており、よく野菜や果物も並んでいる)。
ジャイアン曰く「ボロ屋」であり、家のトイレは昔のボットン便所である。

店舗は木造の2階建て。わさドラ版では看板建築*8の様式となっている。
木造とはいえ非常に堅牢な作りをしており、わさドラ版アニオリ回『ジャイアンの家を大改造』では、22世紀のひみつ道具である職人ロボットから「柱や梁に1ミリの歪みもなく、大事に使えば100年はもつ」と最上級の賞賛の言葉が送られている。

小学生なのに母から店番や配達などの仕事を任されるあたり、店番をするくらいのセンスはあるようだ。
劇中ではいつも何らかの理由で店番をサボり、母ちゃんに叱られるのがお決まりのパターンとなっているが
「超大作特撮映画「宇宙大魔神」などでは自ら店番をしないといけないと焦っている事から責任感はなくはない模様。
食事シーンが描かれるときにはいつも必ず家族のうちの誰かが欠けている(=店番か配達している?)描写がみられる。

家族は両親と妹の4人家族。
しかし日テレ版ではジャイ子が登場せず、更に母ちゃんは既 に 死 ん で い た 。
ペットに犬のムクがいる(エピソードによって名前はデカだったりする)。

CVは大山版/わさドラ版の順で、日テレ版は唯一登場する父親役の声優が不明のため本項では記載しない。

母ちゃん

た  け  し  !

CV:青木和代/竹内都子

ジャイアンの天敵にして最大の弱点というべき存在。
他のレギュラーの母親と比べ、「下町の母ちゃん」的キャラクターが強調されている。
大山版アニメでは原作と異なるお団子ヘアが特徴で、わさドラ版は原作に近いビジュアルとなっている。
衣装は薄緑色のセーターと茶色のスカートを着用していることが多い。

ジャイアンは怒鳴り声を聞く、あるいはビジュアルを見ただけでも震え上がるほど恐れている。
そのため、他のメンバーからはジャイアンを抑止する最終兵器と認識されており、
手に負えなくなったジャイアン相手に他メンバーが母ちゃんを召喚してお仕置きさせたり、ひみつ道具で母ちゃんに変身したりして、ジャイアンを懲らしめるのはドラえもんにおけるオチの定番。
大山版のアニオリ回ではスネ夫もとばっちりで一緒に怒られた事も。

腕っぷしも非常に強く、柔道経験があるのかジャイアンを投げ飛ばす描写も多い。
主に使われるお仕置きはお尻ペンペンだが、往復ビンタも得意としているらしく、ジャイアンも必殺技として使用する場面もある。
また、大山版アニメの末期では美容室でセットした直後の髪の毛をジャイアンに滅茶苦茶にされた際にスーパーサイヤ人のごとくオーラを発し、ぶちキレて空き地に大爆発を起こすという人間離れした業を成し遂げている。
尤も、ジャイアン自身もまあまあ棒で同様の大爆発を起こしているので、遺伝なのかもしれない。

母ちゃんにはどうやっても頭が上がらないが、「俺は母ちゃんの奴隷じゃないっつーの!」と反論をすることもある。
が、結局母ちゃんには勝てないようで、だいたいオチでフルボッコにされるのがお約束。上記の反論に対しては「そんなセリフは奴隷みたいに働いてから言う事よ!」と即座に厳しく叱責している。
息子の悪事にはいつも悩んでいるが、心の底から愛しており、ジャイアンがスネた際には「自分の子が可愛くないなんて親がいったいどこにいる!少々出来が悪くたってね、あんたは母ちゃんの自慢な息子だよ!」と言ったことがある。
ジャイアンも何だかんだで母ちゃんのことはとても慕っており、ピンチの時には「母ちゃん、助けて!」等とスネ夫ばりにマザコンな一面も見せている。

なお、周囲の人たちからもその怖さは承知で、わさドラ2回目の「ママをとりかえっこ」では、
親を取り替える際ドラえもんに「ジャイアンの家ともとりかえられるけど」と言われたらのび太、しずかちゃん、スネ夫が全力で拒否した。
とはいえ本人はのび太達の事を「息子の友達」とちゃんと認識しており、柔らかめに接する事が多い。

わさドラ版では前述した人間離れした能力が更にパワーアップして描かれる傾向があり、ひみつ道具による呪縛を気合で無効化したり、未来の凶悪犯罪者を大根でノックアウトさせるほどの超人ぶりを見せつけた。
魔剣ダイコンブレードの使い手…?

なお、ジャイ子同様料理が得意で、彼女が作ったカレーをのび太が食べたときは「おいしい」と感激したほか、
町内マラソン大会の際におでんを作った時には、そのおでんはドラえもんのひみつ道具「なべ奉行」が作ったおでんより好評だった。
これは「汗をかくとしょっぱい物が食べたくなるから、あえて濃くしてるんだよ」とマラソンランナーの体調を配慮したことが本人の口から明かされたほか、同行したスタッフは「剛田さんは『鍋将軍』と呼ばれている」と補足し、名実ともになべ奉行を完敗に追い込んだ。
この辺の料理スキルは息子に遺伝しなかった模様。

以上のスキルと性格から、名実ともに作中最強キャラとの呼び声も高い。
劇場版で冒険に連れていけば大抵の敵はワンパンで倒せるのではないのだろうか。

父ちゃん

cv:加藤正之、島香裕、郷里大輔/辻親八
非常に影が薄いが、ちゃんと登場する。
「バカでもいいから不正はするな!」という江戸っ子気質の性格のようだ。
短気で時には説教もするが、母ちゃんが輪をかけて短気なため、
小遣いをやろうとしたり、映画に連れて行ってくれたり、仕事帰りに鯛焼きを買ってきたりと、妻に比べると息子には割と甘い描写が多い。
後述する叔父と同じく柔道をやっており、ジャイアンに教えていたらしいが、ジャイアンはケンカにばかり使っている。
その腕前は大きな木の板を真っ二つにするほど。但し『ソノウソホント』では道具の力かもしれないがのび太のパパに負けた。
日テレ版(母ちゃんが死んでおりジャイ子が登場しない世界線)では「小助」という名前があり、ジャイアンと同じ髪型で体格はジャイアンよりも小柄で息子思いの父親として描かれており、ジャイアンも彼のことを大切に思っている(具体的なエピソードとしては物体瞬間移動機がある)。また、妻を供養している描写もある。

ジャイ子

CV:太田淑子→青木和代/山崎バニラ、山田ふしぎ(2012~13年の代役)
読んで字の如くジャイアンの妹。ただし「ジャイ子」はあだ名であり、本名は生前の藤子先生の意向もあって明かされていない。
見た目はジャイアンそっくりで、性格も初期の設定が固まっていなかった頃は兄そっくりの「女ジャイアン」だったが、「漫画家志望」という設定が追加された頃には優しく穏やかな性格となり、現在までその設定・性格が引き継がれている。
意外な気がするが原作では最初の1年目で少し出てフェードアウトしており、次に登場したのが1980年の話まで飛ぶ。*9
ジャイアンは妹のジャイ子を溺愛しており、妹の願いならどんな無茶な事でも叶えようとする他、妹の悪口は絶対に許さない。
映画『がんばれ!ジャイアン!!』の回想シーンから小さいころからジャイ子のことを思っており、ジャイ子のクレヨンとスケッチブックを滅茶苦茶にしたいじめっ子を追い払い、のび太のクレヨンを奪って渡そうとして、おそらくそのことが原因で母ちゃんに雪が降る中、物置にお仕置きとして閉じ込められた。
当のジャイ子も、あまりに過保護すぎることに時折嫌気が差しているような描写もあるが、自分を全力で応援してくれる兄を信頼している。
因みに、ジャイアンというあだ名は後述のようにジャイ子のアンちゃん説がありそれが正しいのならば、先ずジャイ子ありき。(第1話を見ると案外と納得できる設定&命名)
……剛田家のルーツは実は彼女にあるのかもしれない(元はのび太と結婚する運命だったし)。

ムク

CV:玄田哲章、青木和代、たてかべ和也/高戸靖広
飼い犬。小さい頃、捨てられていた所をジャイアンに拾われた。
今ではすっかりバカ犬に成り果て、人の家の靴やおもちゃを盗んでうめたり、ゴミをあさったり、スネ夫の愛猫のチルチルに吠えられて逃げたり、ジャイアンが気になっていた美少女の愛犬に喧嘩を吹っかけてボコボコに叩きのめしたりと醜態をさらしている。
しかしジャイアンは煮干しの頭ばかり餌に与え、ニャーと鳴けだの臍踊りやれだの無茶ばっかり言っているようで、こういった情けない行為もひとえにムクのせいとも言い難い。
散歩等の世話もジャイ子に押し付けているらしく、ジャイアンが連れて行ったときには雪が降ると思っていたほど。*10

一度ジャイアンから愛想を尽かされてのび太のペットになった時には「でもおれ、あいつ(ジャイアン)が好きさ。小さい頃から可愛がってくれたしな」と涙ながらに訴え、
ジャイアンがライオンに襲われそうになった時には身を挺して庇い、仲直りした。


親戚

親族関係もまあ全員予想の付く顔立ちをしている。
叔父は寺の住職をやっている人(未登場)と柔道十段の髭もじゃ男がいる。
後者はもっと喧嘩に強くなりたいと教えを乞うたジャイアンを叱咤し、
「君の考えている強さはただのケダモノだ。弱い者を護るものが本当に強いんだ」と武の心を教えた大物である。
大学生の従兄もおり、カワイイ彼女がいる。性格はジャイアンそのものだが、ひみつ道具の力には敵わずペラペラにされた。

また、母ちゃんの妹(叔母)も登場している。
姉と同じくジャイアンも苦手にするほど気が強く、のび太からサル呼ばわりされた際には殴り掛からんばかりに激怒していたが、弱い者いじめをしていたジャイアンを叱りつけるなど正義感に強いおばちゃんなようだ。
ちなみにこのサル顔の叔母さんは、洋服キジを持って可愛いイヌ(わさドラではムク)と一緒に鬼のジャイアンを懲らしめていた。


【伝説的なエピソード】

秘密道具「きこりの泉」で登場した人物。
顔と性格、言葉使いだけが妙にきれいになったジャイアンである。
1度しか出てきてないキャラなのにインパクトは抜群で、フィギュア化されたりオブジェ化されたり、異常な人気を誇る。

特筆すべきはオリジナルのジャイアンの末路。
泉の女神に頭を抑え込まれ、沈められそうになっている。どうやって助かったのか、気になるところである。
きれいなジャイアンがその後登場していないあたり、きれいな方を泉に返却して脱出したのかもしれない。
因みに、原作ではシャツをつかまれているだけ。


ジャイアンの主演映画。
ジャイ子の初恋を応援するジャイアンの兄としての奮闘を描く。
ジャイアン達が良かれと思った行為が逆にジャイ子を傷つけてしまい、ジャイ子は「漫画もお兄ちゃんも大嫌い!!」とまで言ってしまう。
その際ジャイアンが発した、
「お兄ちゃんの事はいくら嫌いになってもいい!でも…漫画は嫌いになるな!!」
は前述の妹愛に溢れた名言。

風で飛散した漫画の原稿用紙をボロボロになりながらも集めるジャイアンの姿に観客は感動したとかしないとか。


【余談】

アニメ版のキャラクターデザインは他の4人に比べて変化があり、日テレ版では原作準拠だが若干デフォルメが強く、大山版では全体的に丸く白目の入ったものとなっている。
わさドラ版では当初原作に準じたデザインだったが、2017年頃から修正が行われ白目が入り、大山版と折衷したデザインになっている。


何を考えたのか、カラオケUGAのイメージキャラクターを務めたことがある。
音痴がここまで上手くなった、という意味では間違いではないが…違和感はバリバリである。


2012年に放送されたトヨタのCM「20年後のドラえもん」では、格闘家の小川直也がジャイアンを演じている。
アニメに比べてかなりスマートではあるものの、強面な表情はよく似ている。
しかしジャイ子役が前田敦子であるのを見て、「ジャイアンの妹がこんなに可愛いわけがない!」と思った人も多いだろう。
そのネタは令和のメイドロボット漫画に引き継がれることに
なお、小川は後年NHKで放送された「ドラえもん、母になる〜大山のぶ代物語〜」でもジャイアンの声を担当したたてかべ和也役を演じている。


ジャイアンの名前の由来は諸説ある。
単にジャイアントの略だったり、ジャイ子の兄(あん)ちゃんだからジャイアンだったり、オバQの「ゴジラ」の前例から怪獣由来*11じゃないかとも。
ドラえもん同様、設定が固まっていないと言える。
周りからジャイアンと呼ばれているためか、自身もテストの名前欄に「ジャイアン」、「剛田剛」、リサイタルの看板にも「剛田猛」と誤表記がある。
初期には作者の藤子ですら間違えている*12
えびはら武司作「藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道」によると「たけし」の名は自身の名より、誕生日6月15日もやはり自身の誕生日6月5日からとある。同著によれば、藤子は当初「ジャイアンの本名を決めると同じ名前の子がいじめられないか」を心配していたが、本名を教えてほしいというファンレターの数の多さから遂に折れ、「身近な人からとったと言えば愛される対象になるのではないか」とアシスタントのえびはらの名前を使ったという。


1993年放送の『ドラえもん15周年記念SP』では、たてかべはよくジャイアンの声で結婚式のスピーチを頼まれると明かし、
大抵はバカ受けするものの、間違えて変なことを言ったりすると「今のすべてジャイアンでーす」とジャイアンのせいにしているといい、
アニメのジャイアンが「ひどいよ~」と困る場面が見られた。


2005年からは主要キャラの声優陣総入れ替えに伴い、木村昴がジャイアン役を引き継いでいるが、
新声優陣では役柄上リーダー・ボスポジションのジャイアン役を務める木村が年齢的に一番若いという状況になっており、氏の明るい性格もあって新しく静香役となったかかずゆみなどにしばしばSNS等でイジられている。
たてかべとは亡くなるまで交流もあり、木村が成人した際には新・旧ジャイアンで盃を交わしたという。

なお、木村は「記念受験程度のつもりで軽い気持ちで臨んだら本当に受かってしまった」と語っており声優経験もなかったため、合格後は新スネ夫役の関智一の演技指導を受けつつ猛練習したという。特に木村はドイツ人とのハーフかつドイツ育ちのため、どうしてもドイツ語の訛りが抜けず、「のび太!」を「ノヴィタ!」と言ってしまうなどの苦労も多かった。


【以下、名言・迷言】

「お前のものはおれのもの、おれのものはおれのもの……な!」

「いつ返さなかった!? えいきゅうにかりておくだけだぞ!!」*13

「ダメ? こんなに頼んでも? フウン……ホー……」

「おれがこの手で皮を剥いでやる」

「殺してやる!!」

「ドガア!!!」

「お前は今日からおれの奴隷だ」

「おれは母ちゃんの奴隷じゃないっつーの!」
母「そんなセリフは奴隷みたいに働いてから言うことよ!」

「心の友よ!」

「見逃してくれたら、あとで一万円やるぜ」
母「ねぼけんな」

「欲しいものは手に入れるのが、おれのやりかたさ」

「これだけあれば、世界を征服できるかもな……むひひひ」

「拾い主は1割もらえるはずだぞ、おくれよ」

「ようし! そういうことなら、ゴウモンにかけてもききだしてやる」
ス「ジャイアンのゴウモンは、きびしいからなあ」

「のみみたいにつぶしてやろうか」→「いてえ!!」

「うれしいわ、のび太さん」 

「こうなれば、ただじゃおかねえ。腕の二、三本へし折ってやる!」→「ハクショーン!!」

「のび太はおれのえものだ。」

「友達に助けを求められて、知らん顔していられるか!!」

「あいつにあんな根性があったとはな……。スネ夫、やるか!?」
ス「よ、よし!!」
「のび太! 力を貸すぜ!」

「エラーなんかしたやつは、ころしてやるから」 →エラーし、逆ギレした

「とったんじゃない。かりたんだぞ。いつ返すかきめてないだけだ。ドロボーみたいにいうなっ」

「ワ、ワワ。なんだなんだ!?」

「スイスイスーダララ、ギッチョンチョンノパーイパイ」→「これは笑う歌じゃない!! ばかやろ!!」

「ばかめ、足あとをのこしていった。これをつけて行けば・・・ ぎゃあ。大男だ」

「一時間以内につれてこい。こないとおまえがすごうく不幸になるぞ」

「おまえが蹴飛ばしたから、直ったよ」

「ありがとう! 君のような友を持って、僕は幸せだ!」



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最終更新:2024年12月06日 08:03

*1 なお、「税金鳥」の回で、皆(ジャイアン含む)の小遣いから税を取って野球用具を買い替えようとした際、ジャイアンからちっとも税収がなく不正を疑ってのび太たちが確認したところ「小遣いをガチでもらっておらず、いつもこうやって人の物を取り上げておもちゃや本を手に入れていた。」という、鶏が先か卵が先か不明だがかなり壮絶な生活をしてたことが判明している。(この税金鳥はお駄賃でもバイトの給料でも徴収するのでジャイアンは家業の手伝いをしてもお金はもらってない。)

*2 彼の乱暴ぶりには静香ですら「私たちを守ってくれる正義の味方はいないものかしら。」と嘆くほどである。

*3 一つだけ例外も存在するが

*4 これに限らず、空気ピストルで襲撃しようとしたのび太を空気銃で返り討ちにするなど、ジャイアンがのび太と射撃戦になると判断した際は絶対に同じ条件に立たないようにしており、逆に言うと同じ条件の射撃戦になってしまうと絶対にのび太には勝てないと認識している事になる。

*5 ただし、初期では設定が固まってなかったせいか、スネ夫から「むちゃくちゃ」と評されたこともあった

*6 なお、この話は『小学四年生』1971年10月号掲載だが、これと『小学二年生』の同年同月掲載の「ショージキデンパ」がジャイアンの音痴設定初出であり、劇中初めてのジャイアンリサイタルである。

*7 現在も藤子・F・不二雄ミュージアムグッズのブランド名として使用されている。

*8 大正~昭和初期に関東地区に登場した、外観のみを洋風にした建築のこと。原作漫画連載初期の1970年代には東京の下町に比較的多数残存していた。

*9 ジャイ子は小学一・三・四年生版の連載第1話(70年1月号)でそれぞれ登場するも、小学一・三年生版はモブ(皆で集まってトランプしているメンバーにいる)、まともに出番があるのは四年生版のみで、その後三年生版は2月号と10月号(「のろいのカメラ」はこの回)に登場するも、次に出たのが『小学六年生』1980年2月号「ジャイ子の恋人=のび太」になる。

*10 そういうセリフがある一方実は原作においてジャイ子とムクが散歩するシーンは描かれていないのだが、わさドラ版ではこの設定を反映させてジャイ子が散歩を務めている場面がある

*11 1967年の『キャプテンウルトラ』に「ジャイアン」というゴリラっぽい怪獣がいる。

*12 7巻で「郷田武」と書かれたことがある。

*13 厳密にはこのセリフは『ドラミちゃん』というスピンオフ漫画に出てきた別の町のガキ大将・ゴリブリのものなのだが、このスピンオフシリーズはその後第1回を除き、キャラを『ドラえもん』の連中に描き直して「ドラえもんがお休み中、代理にドラミが来た時の話」ということになって、この際にカバ田とゴリブリ(この2人は顔が同じなので同一人物かもしれない)がジャイアンに描き直されて、悪行などは全部ジャイアンの仕業にされている。