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アンデット族(遊戯王OCG)

登録日:2012/05/17 Thu 19:33:33
更新日:2024/12/20 Fri 22:46:20
所要時間:約 6 分で読めます





俺様のオカルトデッキは墓地にモンスターを送り込む程…

真の力を発揮するからなぁ


アンデット族とは、遊戯王OCGにおけるモンスターの種族の1つ。

※「アンデッ族」ではないので注意。


概要

所属するのは死体幽霊ヴァンパイア、日本妖怪、ハロウィンのカボチャなど。
悪魔族と見分けがつきにくい者も存在するが、原作でも初期から遊戯のデッキに入っているなど、存在感を見せた由緒正しき種族である。

冒頭でも述べたが、本来は不死を意味する「アンデッド(Undead)」であるが、遊戯王OCGに関しては、アンデッドでなくアンデットが正しい呼び方となる。
このツッコミはすでに第3期くらいの頃から行われていたとても由緒正しいものであり、直すタイミングがないまま現在に至っている。たぶんもう直ることはないだろう。

もはや真相は定かでないが、原作でのワイトを評した「アンデット系カードではどうにも相手にならない」や
OCGで名称が変更された《アンデット・ウォーリアー》をはじめ、最初期の誤植が尾を引き、ゲームのルール上そのままアンデットで統一されてしまった、と言う説が有力。
なおタッグフォースでアンデット族のみが出るパックの説明をするトメさんが「…アンデット?」と疑問符を浮かべている為コナミもおかしい事には気付いている様子*1

英語名はZOMBIE。幽霊も妖怪もみんなゾンビ扱いなので、日本名とは別ベクトルで違和感があるかもしれない。
なお、遊戯王デュエルモンスターズ6では、「アンデッド族」とされている。


特色

墓地からモンスターを特殊召喚する戦術(他TCGでいうところのリアニメイト戦術)、いわゆる「蘇生」を得意とする。
蘇生手段の豊富さでは全種族の中でも突出しており、アンデット族というたったそれだけの条件で、豊富な蘇生手段の恩恵に預かれるという強力なアドバンテージを持つ。
遊戯王OCGでは倒されたモンスターはルール上「墓地」へ移動するため、倒しても倒してもその度に蘇生してはしぶとく戦える。

その他、《ユニゾンビ》・《牛頭鬼》等を用いてデッキのモンスターを直接墓地に送り、その後蘇生…という手順を踏む事で、ガチデッキに必要な「展開力」を種族単位で実現することも可能。
また、S召喚・融合召喚・アドバンス召喚など、召喚のためにコストを必要とする召喚とも相性がよい。
というのも、これらの特殊な召喚方法のコストにされたモンスターは倒された時と同様、墓地に移動させるルールとなっているのだ。
……もうお分かりだろう、コストに使ったモンスターを蘇生すればもう一度同じモンスターを召喚できる。
蘇生→シンクロ・エクシーズ・リンク→また蘇生と、さながら永久機関のように動き続ける。

かつては下級モンスターが強力な一方でフィニッシャーに乏しかったが、8~9期のインフレを切っ掛けに上級モンスターやSモンスター等に強力なカードが見られるようになった。
現在では融合・シンクロ・エクシーズに切り札クラスの大型モンスターが揃っており、最早「下級のシナジーは強いが、切り札は外注に頼り切り」といった評価は過去のものといえる。

高い展開力と粘り強いスタミナゆえ、短期決戦にも長期決戦にも強い種族だが、「相手の行動を制限するカードが少ない」ことが難点。
しかしそれ以上に問題なのは「蘇生戦術にすべてを依存している」こと。
何をするにも墓地を経由しなければならないため、墓地に落とすはずのアンデットを《マクロコスモス》などで根こそぎ除外されたり、【墓守】・【エクソシスター】のような墓地メタを得意とするデッキ等によって蘇生を邪魔されたりすると何もできなくなってしまう。


活躍

+ ←詳細はクリックして展開
種族としては長らく不遇の時代が続いていた。
存在自体は最初期からあったものの「やられ役」としての意味合いが強く、あまり派手なカードが生まれることはなかった。

高性能リクルーター《ピラミッド・タートル》、アンデット専用サーチ《ゴブリンゾンビ》、戦闘破壊されずハンデス付きの《魂を削る死霊》、1枚で蘇生と墓地妨害の二役をこなす《生者の書-禁断の呪術》など、優秀なカード自体は比較的多く、種族としては恵まれていた方ではあった。

しかし当時は《早すぎた埋葬》《リビングデッドの呼び声》制限期で蘇生カードに厳しく、上級以上のモンスターが特に出しにくい時代。
比較的生け贄を確保しやすいアンデット族には強力な上級アンデットモンスターを与えられることはなく、よく見るのは効果破壊しても帰ってくる《ヴァンパイア・ロード》や、《ピラミッド・タートル》から出せる中で最大ステータスの《龍骨鬼》程度と、環境主軸の上級モンスター群にはやや見劣りした。
一応特殊召喚に制限もなくステータス自体はそこそこ良い《闇より出でし絶望》はいたが、さすがに守備力3000の最上級ともなると出しにくく、また効果的もアンデットの取れる戦略とかみ合ったものではなかった。

《ゾンビ・マスター》や《馬頭鬼》など、優秀な蘇生カードを追加獲得したため、《生還の宝札》と組み合わせて大量ドローをしながらの展開が可能となり、圧倒的リソース差をつけて殴り勝つ、あるいは帝たちで盤面を片っ端から処理する【ゾンビート】が成立。
そこかしこでボチヤミサンタイやらボチニライロヨンシュルイが呟かれる中でも、一定の存在感を示した。

奴 ら は 這 い 出 た

S召喚の導入、そして遊戯王5D'sが開始した直後。
《ゾンビキャリア》の登場により【シンクロアンデット】が登場し、環境を席巻。展開しながら手札が増えていく様はかつての【甲虫装機】より恐ろしい存在だったとも。
まだ規制されていない汎用カードの存在も大きかったが、ここで実施された規制が大きく響くことになる。

猛威を奮ったことから嫌悪されることも多く、某スレで
 A:アンデット死ね
 B:もう死んでる
という有名なやりとりが生まれた。
何、デットはDead(死者)ではないのではなかったのか!?*2

かつての主要パーツが規制され、一線級とは行かなくなった。
この時代はどこぞの悪魔どこぞのドラゴン軍団が席巻しており、
最早種族単位での展開力だけでは強力なテーマデッキには追い付けなかったのである。

8期はカードパワーが全体的にデフレ気味な時期だったこともあり、結局環境入りすることはなかった。
当時エクシーズでの展開を補助するアンデットモンスターが《蒼血鬼》程度だったといえばその貧弱さが分かるだろうか。
とはいえ、ヴァンパイアがテーマ化するなど大量展開とは別方向での強化がされていった時期でもある。

なお、遊戯王ZEXALの終了と前後して《ゾンビキャリア》・《馬頭鬼》も制限解除され、種族単位では全盛期の力を取り戻している。

『ソレ』が現れたのは新たな地獄からの使者が登場したシークレット・オブ・エボリューション。
…そう、《ユニゾンビ》である。
唯一アンデット族に足りなかった効率的な墓地肥やしの方法が遂に埋まってしまったのである。

除外を重視したテーマ【不知火】が登場したのもこのころ。
特に《不知火の隠者》は前述のユニゾンビとも相性が抜群であり、出張セットとしても扱われていた。
とはいえ「フルパワーで暴れさせるとやべーやつ」というアンデットへの評価はすっかり過去のものになっており、
強力なアンデットモンスターや補助魔法・罠が次々と出現することとなる。

アンデットではないが、《ユニゾンビ》・《不知火の隠者》で出せる《PSYフレームロード・Ω》もこの時に出現。
レベル・スティーラー》などと共に【シンクロダーク】の主力を担っていた。

また、《灰流うらら》・《浮幽さくら》などのレベル3手札誘発モンスター、「妖怪少女」が定期的に登場するようになった。
《幽鬼うさぎ》を除いてアンデット族であるため、手札から使った後も蘇生してS素材として使えるのは所属種族ならではの強み。

  • 第10期
新マスタールールが施行され、L召喚が導入される。
同時にメインモンスターゾーンとエクストラモンスターゾーンが区別され、今までのような大量展開は不可能になった。

大量展開・制圧を主戦術とするデッキは軒並み打撃を受けたが、アンデット族も例外ではない。
ただ、不知火に関しては「一度墓地に堕ちた後、疑似シンクロ召喚」という動きが基本なため、比較的ダメージは小さかったといえる。
元々下級モンスターの大量展開を得意とするアンデット族にとってはL召喚自体も相性が良く、様々なデッキタイプが生み出された。

ごくまれにシンクロとリンクを組み合わせた【アンデット族】が入賞したりするなど、要所で存在感を示している。

再びルール変更がなされ、融合・シンクロ・エクシーズモンスターの特殊召喚に関するルールが従来の物に戻された。
展開力に長けたアンデット族には朗報と言える。

また、少し前に登場した《黄金卿エルドリッチ》と、そのサポートカードを駆使した【エルドリッチ】が環境でも活躍した。

  • 第12期
不遇。
《誘いのΔ》や《彷徨える幽霊船》など、【エルドリッチ】関連で新規がちょこちょこ出ているが、汎用サポートは音沙汰なし。
加えて「墓地に依存している」という特徴が「先攻1ターン目(=墓地にカードがまだない状態)からの走り出しが遅い」という欠点として現れ、大会に姿を現すこともほとんどなくなっている。

カジュアルでは、何故か【ワイト】の新規カードが立て続けに登場。
実装されたのが焼き芋をするワイトこと《ワイトベイキング》やら、某騎士のコスプレをする《ワイトロード》やら、既存カードのダジャレに全振りした面白枠に路線変更。
……しつつも、性能自体は環境デッキともそれなりに渡りあえるレベルであり、今後の活躍が期待される。



代表的なアンデット族関連カード

個別項目のあるものは下線付きで表記。これ以外は タグ:アンデット族 も参照。

メインデッキのアンデット族モンスター

「ダメだ…アンデット系カードではどうにも相手にならない!」

弱いカードの見本のような存在だったが、ネタとして愛され続けた結果、現在では大量の専用サポートが登場。
低レベルや闇属性という利点を活かして専用デッキを組むことすら可能。
攻撃は弱いが集まると大変」というのは、遊戯王というゲームにおけるアンデット族の方向性を示していたように思えなくもない。

  • 《ゴブリンゾンビ》(☆4)
フィールドから墓地へ送られた場合に、デッキから守備力1200以下のアンデット族1体を手札に加える能力を持つ。
長らく《ピラミッド・タートル》の陰に隠れていたが、あちらと異なりS素材に使用しても効果が発動するため、【シンクロアンデット】を支えるモンスターとして活躍した。
S召喚というルールと《馬頭鬼》の守備力が追い風になって一躍環境に躍り出て、一時期は準制限になっていたこともある実力者。

原作では通常モンスターであり、闇バクラに囮として使われ、「こんなザコモンスター、いくらでも倒してくれて構わないぜ」とまで言われてしまった。

手札を1枚捨てることで、墓地のレベル4以下アンデット1体を特殊召喚できる。
展開の要兼アタッカー。相手の墓地からも蘇生できる。
こいつで《ゾンビキャリア》や《ゴブリンゾンビ》を蘇生しシンクロやエクシーズにつなげるのがかつての主戦術だった。

  • 《ネクロフェイス》(☆4)
このカードが除外された時、お互いにデッキの上からカードを5枚除外する。
召喚成功時に除外されているカード全てをデッキに戻してシャッフルし、この効果でデッキに戻したカードの枚数×100ポイント攻撃力アップ。
アンデット族でも屈指のグロさを誇るイラストのカード。ほんとにこれ遊戯王のカードなのか?
原作ではバクラが使っていたが、この時は効果を持たないモンスターだった。

かつては約10年ほどに渡って制限カードに指定されていた。
何しろデッキに複数枚入っていると連鎖的に効果が発動することもあるため、物凄い速さでデッキがなくなる
これをうまいこと用いて相手をデッキ切れに追い込むのが【ネクロデッキデス】であり、《封印の黄金櫃》という専用の発動カードもあった事から当時は猛威を振るった。
この手のデッキは守りがおろそかになりがちだが、《魂吸収》のおかげで8000近く回復することもあるので守りの性能も高い。
ミラーマッチだとこれが本当にとんでもない連鎖を引き起こし、お互いに30枚除外されたなんてこともしばしば。
当時は初手ドローが存在していたため、1ターン目にこれが起きてもお互いに残りのデッキ枚数が4~5枚。原作の《最終突撃命令》かな?
それでなくとも一度に5枚除外はデッキ破壊としてはかなりの量なので、デッキキルにしても除外肥やしにしても悪用されるのを警戒していたのだろう。

現在は単純に60枚構築のデッキも増えて致命傷を与えづらくなった事や、除外がメリットとなる【サンダー・ドラゴン】・【ふわんだりぃず】という天敵テーマの登場もあって、環境で見かけることはほとんど無くなっている。

  • 《ピラミッド・タートル》(☆4)
アンデットに見えない。寧ろ水族岩石族にみえるレベル4のリクルーター。
かつてのアンデットの軸。戦闘破壊された時、守備力2000以下のアンデット族をデッキから特殊召喚できる。
最上級含むほぼ全てのアンデットを特殊召喚でき、トップクラスのリクルート能力を誇る。
昔のアンデットは《ピラミッド・タートル》→《龍骨鬼》(攻:2400)が基本であり、その裏択で様々なモンスターを引っ張ってこれるという柔軟性もあった。
絶望先生はその高すぎる守備力が仇となって採用を見送られることが多かったほど。

どうみても獣戦士族なモンスター。ってか原作だと妖怪族だった
墓地に存在するこのカードを除外して、墓地のアンデット族1体を蘇生できる。
最高級の蘇生能力を持ち、種族専用サポートにもかかわらずたびたび再録されている。
長らく制限カードどまりだったが、現在は制限解除されている。

起床したりカーテンを締めたりするだけでカードになるお嬢様。
レベル5の割に能力は低めだが、攻撃宣言という緩い効果で特殊召喚できる上、ヴァンパイアだけでなくアンデット族なら最大で3000ものパンプアップを与えることができる。あのワイトさんも攻撃力3300に。
ステータスが若干低い、もしくは高いカードは召喚が面倒と言うとアンデット族に現れたお手軽強化ガールである。
ただ考えもなく使ってたら単なるライフちゅっちゅヴァンパイアとなり自分の首を締めるだけなので注意しよう。

相手によって効果破壊された場合、次の自分ターンのスタンバイフェイズに墓地から特殊召喚できる。
当時の質の低い除去をものともせず、下級モンスターで破壊する手段が極めて限られていることから非常にいやらしい動きをする。
遊戯王初期に《ピラミッド・タートル》とのコンボで2000ラインを作り上げ、《怒れる類人猿》のようなデメリットアタッカーの採用にも一役買ったほど。
後に《サイバー・ドラゴン》の登場で完全に過去のものになってしまったカードだが、それでも《大将軍 紫炎》の枚数を抑えている【六武衆】のように、プレイヤーの癖次第ではぶっ刺さるので愛用者は多かった。
まだ【ヴァンパイア】がテーマ化する前にあえてヴァンパイアに寄せたアンデット族なんかでは、そのポテンシャルを大いに発揮してくれたものである。

アニメでは海馬の持ちカードであり、一時は制限カードにもなった由緒正しいカード。

  • 《ゴースト王-パンプキング-》(☆6)
元祖アンデット族上級モンスター。そして初期の名物である能力の低い上級モンスター。
《闇晦ましの城》がフィールド上に表側表示で存在する限り、攻撃力・守備力は100ポイントアップし更に自分のスタンバイフェイズ毎にさらに100ポイントずつアップする。この効果は自分の4回目のスタンバイフェイズまで続く。
原作では、自分の場の自身以外のアンデット族を毎ターン10%強化するという強力なサポート型だった。
OCG版ではより強力なアンデット族のモンスターの登場により、インフレに置いてけぼりにされてしまい、ファンデッキ以外では採用されなくなってしまった。

  • 真紅眼の不死竜(レッドアイズ・アンデットドラゴン)》(☆7)
アンデット化したレッドアイズ。最上級モンスターだがアンデット族1体のリリースでアドバンス召喚できる。
戦闘破壊した相手のアンデット族モンスターを、自分フィールドに特殊召喚する効果を持つ。
実質《アンデットワールド》とのコンボが必須な上、レッドアイズとも組ませにくい不遇のカード。
とはいえ、多彩なレパートリーを持つレッドアイズシリーズの派生としてのアンデット系列の存在を確立させており、後にシンクロ体となった《真紅眼の不屍竜》などが登場している。

背景ストーリー上では、後述の《死霊王 ドーハスーラ》と《アンデットワールド》の覇権を争っているらしい。

フィールド魔法カードがあるときにノーコストで蘇生し、アンデットモンスターの効果に反応して除外か効果無効を行う。
実質的に《アンデットワールド》との併用が必須だが、蘇生自体は自分・相手のどちらかに何かしらのフィールドカードがあれば良い上、現在は《灰流うらら》というアンデット族の手札誘発モンスターも頻繁に使われるので単体でもそれなりに機能する。
勿論、《アンデットワールド》と併用すれば非常に高い制圧力を発揮するのは言うまでもない。

初出は「ストラクチャーデッキ-アンデッドワールドR」だが、《アンデットワールド》をリクルートする《屍界のバンシー》、高レベルアンデットを呼び込む《グローアップ・ブルーム》など、補助カードが同ストラクに収録されているのも嬉しいところ。

このカードが相手カードの効果により手札・デッキから墓地に送られた時、自身を特殊召喚する。
遊戯王初期から活躍する、最強の最上級アンデット(通称:絶望先生)。
混沌帝龍や八汰ロックのような無法時代にあってメタカードとして入れられたこともあるという、ガチ環境の生き証人。
後になって《冥帝エレボス》や《死霊王ドーハスーラ》が登場したため「通常召喚出来るアンデットの中で最高の攻撃力」というアイデンティティは失われてしまった。
一応、総合ステータスだけ見ればアンデット中で最強を保ち続けている。

…だが、まさかまさかの遊戯王VRAINSに出演。登場話のタイトルは《闇より出でし絶望》、カード名そのまんま。
過去のトラウマカードとしてSoulBurnerを大いに苦しめるという謎の超待遇を得ることになった。
後にブラッドシェパードも使用しており、この時は本体+ドローン3体で合計4体出現し、SoulBurnerのトラウマを抉ったつもりになっていた

手札から魔法・罠と共に捨てることで墓地送りの除去を行う効果、フィールドから魔法・罠を墓地に送ることで自身を回収&アンデット族を手札から強化しつつ特殊召喚する効果を持つ。
どちらの効果も汎用性が高く、単体でエースに据えても出張させても仕事してくれる。

マスターデュエル』ではその扱いやすさから人気があり、リリース当初【エルドリッチ】がトレンド入りするなどの珍事も。

アンデットらしく自己再生能力を持ちかなり便利。かなりの長期間制限になっていたが今はめでたく無制限……インフレもここまで来たか。
かつての【シンクロアンデット】のメインエンジンであり、《ゾンビ・マスター》と共にレベル6シンクロを作っては忌み嫌われてきた。
X素材にした場合、自己再生時のデメリットを踏み倒せるためランク2X素材としても優秀。

アニメにもARC-V(シンクロ次元編)にて登場。
何を血迷ったのか単体でセキュリティに立ち向かったため、あえなくゴヨウされてしまうことに。
確かに強力なカードだけど直接戦うカードじゃないって…

  • 《ペインペインター》(チューナー・☆2)
《ゾンビキャリア》の制限によってとばっちりを食らった《アンデット・スカル・デーモン》・《デスカイザー・ドラゴン》・《蘇りし魔王 ハ・デス》の救済として現れたチューナー。
フィールド上に存在する限り《ゾンビキャリア》として自身を扱い、1ターンに1度フィールド上に存在するアンデット族2体をレベル2に変更できる。
現在では《ゾンビキャリア》の制限解除の他、アンデット族チューナーも大量に出現しているためやや影が薄い。

  • 《マッドマーダー》(チューナー・☆2)
フィールドだけでなく墓地でも《ゾンビキャリア》として扱うチューナー。
自分フィールドのレベル6以上のモンスターのレベルを2つ下げて自己再生する効果を持つ。
この効果で特殊召喚したこのカードが表側表示で存在する限り自分はアンデット族しか特殊召喚できないが、本家とは異なりフィールドから離れても除外されない。

彗星のごとく現れたアンデット族3枚目にして待望のレベル3問題児チューナー。
そしてかつては有象無象のバニラに過ぎなかった、歩きにくそうなことに定評のある2人3脚ゾンビのまさかのリメイクモンスターでもある。
これだけでも今まで出しにくかったレベル7以上のSモンスターが出しやすくなるという非常に大きな利点があるのだが、このカードはなんとアンデット族専用の《おろかな埋葬》を内蔵している
終末の騎士》では落とせなかった《馬頭鬼》も落とせるのはもちろん、追加効果によってフィールド上のモンスター1体のレベルを上げられるので、適当なレベル4モンスターと組ませるだけでレベル7~8のSモンスターとランク4Xモンスターを自在に使い分けられる。
代償としてこの効果を使用した場合はエンドフェイズまでアンデット族モンスター以外のモンスターは攻撃できなくなるが、《アンデットワールド》を張ってしまえばこの制約は踏み倒せる

もとが弱小バニラだったとは思えないくらいに、とんでもない大出世を果たしたものである。

  • 《バーサーク・デッド・ドラゴン》(特殊召喚・☆8)
自分のレベル8以上のモンスターが場に送られた時に発動できる速攻魔法・《デーモンとの駆け引き》によってのみ場に出せる。
「このカードは通常召喚できない」という記載は無い*3が、分類上は特殊召喚モンスターなので通常召喚できない点には注意。

攻撃力が毎ターン500ポイントずつ弱体化するデメリットがあるものの、通常召喚できるモンスターの大半を上回る攻撃力3500で全体攻撃ができる豪快なアタッカー。
究極恐獣》等の類似モンスターは他にもいるが、出しやすいレベル8以上のモンスターがいるデッキなら種族や属性に縛られず出張できるのが強み。
アニメではBIG5が最後に召喚したモンスター。


エクストラデッキのアンデット族モンスター

「チューナー×2」という風変わりな融合素材指定を持つ融合モンスター。モンスター効果も持たないバニラなので正規融合を狙う旨味は少ない。
しかし、このモンスターの最大の特徴は、「《簡易融合》・《簡素融合》で出せるチューナーである」という点。
S召喚は勿論、融合モンスターを素材に要する融合召喚、ランク5のX召喚、アドバンス・L召喚などのリリース要員、と幅広い使い方ができる非常に器用なヤツ。もはや1000LPなど投げ捨てる為のモノ
後に天使族の後輩も登場した。

  • 《蘇りし魔王 ハ・デス》(シンクロ・☆6)
蘇生できなかった筈の《冥界の魔王 ハ・デス》がアンデット化してまさかの復活
「《ゾンビキャリア》+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上」がS素材に指定されているので、事実上【アンデット族】専用。

自分フィールドのアンデット族に「戦闘破壊したモンスターの効果を無効にする効果」を付与する効果を持つ。言わば《冥界の魔王 ハ・デス》のアンデット族版。
アンデットワールド》と併用する場合はコントロール奪取されると悲惨な事になりかねないので注意。

  • 真紅眼の不屍竜(レッドアイズ・アンデットネクロドラゴン)》(シンクロ・☆7)
《真紅眼の不死竜》のリメイクモンスター。
お互いのフィールド・墓地のアンデット族の数に応じて自己強化する効果と、自身以外のアンデット族が戦闘破壊された時に自分または相手の墓地のアンデット族1体を自分フィールドに蘇生できる効果を持つ。
どちらも《アンデットワールド》ありきの効果ではあるが、うまく嚙み合えばフィニッシャーにもなりうる存在。

「闇属性レベル8モンスター×2」をX素材に指定するXモンスター。
ランク8としては破格の攻撃力4500に加え、フリーチェーンで相手フィールドの表側表示のカード1枚を無効化できる効果を持つ。
無効化効果は汎用性が高いとは言え、発動コストはX素材×1&手札1枚と重い上、発動後はデメリットとして低い守備力を晒してしまう。
効果はいざという時の保険程度に捉え、素直にアタッカーとして運用するのが良いだろう。

実は2024年10月時点で唯一の「X召喚でしか特殊召喚できない」制限を持つモンスターである*4
蘇生手段が豊富なアンデット族だけに、攻撃力4500があっさり蘇られるようではゴヨウ待ったなし、といったところか。

  • 《ヴァンパイア・サッカー》(リンク・L2)
「アンデット族モンスター2体」をL素材に指定するLモンスター。
1ターンに1度、相手の墓地のモンスターをアンデット族にして相手フィールドに蘇生できる上、アンデット族が蘇生される度に1ドロー。
相手フィールドのアンデット族をアドバンス召喚のリリースに使える効果も持つので、うまく維持できれば大幅にアドバンテージを稼ぐ事ができる。

ちなみに「Soccer」ではなく「Sucker(吸う者、啜る者)」である。何を吸うのかは……ご想像にお任せします。
黒ギャル風の見た目も相まって、その手のファンからの人気も高い。

  • 彷徨える幽霊船(フライング・メアリー)》(リンク・L2)
「アンデット族モンスター2体」をL素材に指定するLモンスター。モチーフは有名な幽霊船「フライング・ダッチマン」と「メアリー・セレスト号」だろう。
マーカーは左右なのでEXモンスターゾーンからリンクを繋げることはできないが、効果の性質上すぐに離れるため問題はない。
自分を永続魔法扱いにし、墓地か除外状態のレベル5以上のアンデットを復活させるサポート効果を持つ。
また永続魔法状態の場合は「自分の場のレベル5以上のアンデットを対象にし、その攻撃力以下のモンスター1体を破壊」する効果も持つ。あくまで対象に取っているのは自分のモンスターなので対象耐性を無視できるのが魅力。
いずれの効果もエルドリッチとの相性は良好で、また蘇生封じとして《墓穴の指名者》を打たれやすい《死霊王 ドーハスーラ》のケアもできる。素材指定も緩く比較的出しやすい便利な1枚。


魔法・罠カード

フィールド・墓地のモンスター種族をアンデットに変え、アンデット族以外のアドバンス召喚を禁止する。
種族指定のカードを妨害するほか、《デスカイザー・ドラゴン》や《ゾンビ・マスター》で奪える対象が増える。
】のメタになるが、元々アンデット族の《冥帝エレボス》という抜け穴があるため注意。

  • 《生者の書-禁断の呪術-》(通常魔法)
自分の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を特殊召喚し、相手の墓地に存在するモンスター1体をゲームから除外する。
お互いの墓地にモンスターが存在する必要はあるが、優秀な蘇生カード。
よくよく考えると一枚で蘇生と墓地妨害を行う中々ヤバいカードなのだが、発動条件の都合上先攻1ターン目ではほぼ使えず、相手の墓地にも依存するため意外と腐りやすい。
先攻1ターン目で蘇生しなきゃいけないような時代になる前はほとんどノーデメリットだったのだが、《マクロコスモス》などを用いる除外軸デッキが相手だと「相手の墓地のモンスター」or「自分の墓地のモンスター」のどちらかが欠乏しやすく、手札に腐りやすかった。


その他、相性の良いカード

  • 《マスマティシャン》(☆3)
  • 終末の騎士》(☆4)
前者はレベル4以下、後者は闇属性限定の《おろかな埋葬》を内蔵する。
蘇生手段が豊富なアンデット族において、手軽にモンスターを墓地に送ることができるこれらの有用性は高い。

《ゾンビ・マスター》など軸となるモンスターを呼び出すのに役立つ。

おなじみ闇属性主軸デッキの強力モンスター。

あの《灰流うらら》を擁する種族なので他のテーマに比べれば採用のハードルは低い。
え?《増殖するG》もないと不安だって?


アンデット族テーマ

展開力の高さもあり、戦術の幅は広い。

《紅貴士-ヴァンパイア・ブラム》や《交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン》のX召喚を狙いつつ、上級モンスターでビートしていく。
かつては微弱なデッキ破壊や限定的な自己再生など、テーマとしての特徴がバラバラで迷走状態にあった。
「ダーク・セイヴァーズ」にて「バトルフェイズ終了時、戦闘破壊した相手モンスターを奪う」という特徴が追加され、大幅に組みやすくなった。

アメコミ風味の儀式召喚デッキ。アンデット族に儀式召喚の概念を持ち込んだ珍しいテーマ。
特定のモンスターをフィールドからリリースすることで、儀式モンスターに追加効果を付与することが可能。
墓地にいるモンスターを儀式召喚できるのも特徴。

「エルドリッチ」・「黄金郷」・「エルドリクシル」という3つのカテゴリを中心としたテーマ。
《黄金卿エルドリッチ》の効果で相手の盤面を崩しつつ自身を特殊召喚してビートダウンを行う。
墓地でも発動できる魔法・罠カード群の黄金郷・エルドリクシルカードをコストに《黄金卿エルドリッチ》を何度も蘇生させつつ、相手をじわじわ追い詰める戦法が持ち味。

シンクロアンデット】の一種。アンデットには珍しく、除外された際に発動する効果を持つ。
《妖刀-不知火》による墓地モンスターを使用した疑似S召喚が特徴。
性質上、フィールド・墓地・除外の何処にいても立て直しができるため、幅広い戦術をとることができる。
イケメン・美少女モンスターが多いのも嬉しいところ。

百鬼夜行をテーマにした【シンクロアンデット】。
1ターンで一気にS召喚を行い、状況に応じて蘇生。蘇生時の効果でアドバンテージを稼いでいく。
ストーリー上【不知火】と関係があるとかなんとか。

その名の通り、《ワイト》を中心に据えたデッキ。ここで挙げられているものの中だとおそらく最古参。
《ワイト》自体はそもそも原作でやられ役で登場したものだったが、《ワイトキング》の登場によりデッキとして構築可能になった。
「墓地のワイト×1000ポイントの攻撃力になる」という効果を生かしたシンプルなビートダウンだが、「墓地でワイトとして扱う」カードが年々増えているため場合によっては凄まじい攻撃力をたたき出す。
「攻撃は弱いが集まると大変」を体現したデッキといえる。


原作・アニメの使用者

蘇生アンデット(?)デッキ*5
リビングデットの呼び声》(原作効果)による非アンデットモンスターのアンデット化&耐性付与と、《ゴースト王-パンプキング-》による強化を狙う。
しかしデッキには守備力が低いモンスターが多かったため当時としては守備力が高いパンプキングを攻撃表示にするミスを犯してしまった。

デュエルリンクス』にも登場。女の子が落としたカードを拾って届けようとするなど優しい面も見せている。
遊戯や城之内とも「素直に戦おうとすれば誰も拒むことはしない」と和解している。

I2社のカード・プロフェッサーで【ヴァンパイア】使い。タレ目がチャーミングなゴスロリ系お姉さん。
切り札は《カース・オブ・ヴァンパイア》。OCG仕様と違い、攻撃力を累積で上昇させられるようになっている。
自分のライフを吸わせて蘇生する様はまさに貴族と寵姫。自分が召喚したモンスターに仕えるロールプレイとかマニアックすぎる
デュエルディスクを城之内に貸すが、その後城之内はキースから奪ったブラックデュエルディスクを代わりに返却していた。それでいいのか…

  • カミューラ(GX
セブンスターズの一人。【ヴァンパイア】使い…というか自身がヴァンパイアそのもの。
ヴァンパイア系カードを中心にアンデット族サポートをまんべんなく使う。
切り札は《ヴァンパイアジェネシス》…のはずだが、ぶっ壊れカードの《幻魔の扉》の方が明らかに目立っている。

  • アビドス3世(GX)
スピリッツ・オブ・ファラオ》の召喚に重点を置いたデッキを使う。
無敗を誇っていたが、実際は接待プレイの産物だったという非常にかわいそうな人。
切り札を「あんまり強くない」とまで言われてしまい、当時の《スピリッツ・オブ・ファラオ》のネタ化を強力に推し進めた。
ちなみに使ってみると思ってるよりは出しやすい。手間暇かける割に全然強くないというだけで。

  • 三沢(漫画版GX)
「妖怪」デッキをジャパニーズアンデットとして使用。
相手の戦術をメタって《赤鬼》や《火車》で制圧するメタビートデッキを使う。
アンデット族には到底見えないモンスターも多いが、前述の《馬頭鬼》は環境レベルのカードとしてOCG化され、これを皮切りに「アンデット族」として次々にカード化され、5D'sやOCGオリジナルとは別のテクニカルな動きをアンデット族に与えていった。
《酒呑童子》あたりが有名だろうか。

  • バイラ/滝響子(VRAINS
ハノイの騎士における幹部「三騎士」の一角。ブルーエンジェルこと財前葵の担当看護師でもある。
L召喚を持つカテゴリ「ダークマミー」を使用。テーマはミイラ+医療といったイメージ。
OCG版《王家の神殿》を使い、ウイルスカードを絡めた戦術でブルーエンジェルを苦しめる。
30代現役ナース、私生活を監視カメラで覗かれる、三騎士の中で一人だけ投獄されるなど妙にマニアックな方向でエロ担当。
切り札は《ダークマミー・サージカル・クーパー》。

  • 水沼龍二郎(VRAINS)
VRAINS2期にて登場したチンピラ。見るからにかませといった風貌だが、全国大会出場経験ありと中々の実力者。
SoulBurnerとなる以前の穂村尊に対し、「俺が勝ったらお前はパシリになれ、その代わり負けたら二度と関わらない」と因縁をつける。
《疫病狼》を中心とした【アンデット族】を使う。「屍狼」魔法罠や《闇の淵》でじっくりアドバンテージを稼いでいく堅実なスタイル。
さらに尊のトラウマである《闇より出でし絶望》まで使う(ただし本人はそれがトラウマだとは知らなかった模様)。
デュエルそのものは至って真面目で、素で穂村尊を追い詰めている。負けた後に実力行使もしないあたり、遊戯王世界のチンピラとしては比較的まとも。




追記・修正できる項目を求めさまよっているアニヲタ。
かつてはあらゆる知識の持ち主を自負していたらしい。

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最終更新:2024年12月20日 22:46

*1 これは日本語の話になるのだが、たとえば鞄のことを指す「バッグ」や西洋風の寝具を指す「ベッド」など、促音の後の濁音が「バック」「ベット」と静音化しやすく、これが平然と雑誌や本に載ることも多かった。読者諸兄ではなじみがないかもしれないが、バッジのことも昔は「バッチ」と発音・表記されることもあった。日本語の単語に「促音後に濁音」というものがないためどうしてもそう聞こえてしまうものであり、一種の「日本訛り」である。

*2 ちょっと暗い話になるのだが、「死ね」というのは当時の匿名掲示板にしても結構とげとげしい文句である。これは当時の遊戯王プレイヤーの語彙のなさや口の悪さというだけでなく、本当にそう言われてもしょうがないくらい文字通り「猛威を振るった」から。なにせ《カオス・ソーサラー》禁止のデフレ時代から突然何の予告もなしに、「《大寒波》3枚、《ダーク・アームド・ドラゴン》3枚、エラッタ前の《ゴヨウ・ガーディアン》&《氷結界の龍 ブリューナク》、他色々」などという現代遊戯王でもありえないような世紀末の中に突っ込まされたのである。そりゃ口汚くもなるというもので、《ゾンビキャリア》を用いた派生モンスターは見向きもされないというのもこの風潮を手助けした。

*3 このカードが最後に収録された時期が2004年であり、今後また再録された場合は現行フォーマットに倣って記載されるものと思われる。なお、『デュエルリンクス』・『マスターデュエル』など、最新フォーマットに追従しているゲーム作品ではきちんと明記の上で収録されている。

*4 公式のデュエルで使用不可のカードを含めれば《伝説の闇の魔導師》なども該当。

*5 元々アンデットデッキの使い手だったが、キースのデッキ改造で非アンデットカードが相当数入っている。