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ドラえもん のび太の海底鬼岩城

登録日:2019/08/10 Sat 09:51:11
更新日:2024/12/22 Sun 07:31:04NEW!
所要時間:約 13 分で読めます






謎がナゾよぶ海底人の大魔城!

ビックリドッキリ

夢と冒険の海底大探検旅行!!


監督:芝山努
脚本:藤子・F・不二雄(「藤子不二雄」名義)
主題歌:岩渕まこと「海はぼくらと」

『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』とは、『映画ドラえもんシリーズ』の第4作目及び『大長編ドラえもんシリーズ』第4作目のタイトルである。
1983年3月12日公開で上映時間は94分。
同時上映は『忍者ハットリくん ニンニンふるさと大作戦の巻』と『パーマン バードマンがやってきた!!』。
ちなみに連載当初のタイトルは『のび太の海底城』であった。

ここでは原作漫画版を中心に解説する。


【概要】

大長編シリーズ初の海を舞台とした作品。
ムー大陸やアトランティス大陸の伝説、バミューダトライアングルや幽霊船といった海洋ミステリーなどが盛り込まれており、海にまつわる知識も多く登場する。
海洋ロマンに溢れた一作であり、クライマックスの展開は今でも語り草となっている。

2022年現在、わさドラ版でのリメイクはされていないが、今でも根強い人気を誇る作品である。
1995年にはミュージカル化され、ビデオが発売された。

本作が発表される直前には、同じく海底人が登場する『竜宮城の八日間』が発表されている。

映画ドラえもんシリーズでお馴染みの監督である芝山努氏が初めて手掛けた作品。


【あらすじ】

夏休み真っ盛りのある日。
のび太達は思い出作りにキャンプへ行こうとするが、行き先を山にするか海にするかで意見が分かれてしまう。
話を聞いたドラえもんは、海で泳ぎながら山に登ろうと提案。ドラえもんの道具を使い、太平洋のど真ん中にある海底山脈に行く事になった。

数日後、ドラえもん達は水中バギーに乗り込み海底キャンプに出掛ける。
海底ドライブやマリアナ海溝探検などをして楽しむが、2日目の夜に海底人のエルと出会い、わけも分からず捕らえられてしまった。

海底人が住むムー連邦に連れてこられたドラえもん達は、首相から住民権を与えられ、国から出る事を禁じられる。
それに反発したドラえもん達はすぐに脱出するが、エルが謎の敵に襲われていたところを助けに現れた事で再び捕まってしまった。

すぐに裁判が開かれドラえもん達の死刑が確定しそうになるが、そこに鬼岩城が活動を始めたという知らせが入り、首相は愕然とする。
鬼岩城にはアトランティス*1の負の遺産である自動報復装置「ポセイドン」があり、海底火山の活動を敵の攻撃と勘違いしたポセイドンが7千年ぶりに活動を再開したのである。

首相に頭を下げられたドラえもん達は、ポセイドンを破壊するために、エルと共に鬼岩城があるバミューダトライアングル*2を目指す。
ドラえもんの道具を使って何とか潜入に成功したものの、敵は予想以上に手強かった。
ポセイドンの破壊に失敗すれば、地上は虫一匹草一本残らない死の世界となる。そのため失敗は絶対に許されない戦いであったが、果たしてドラえもん達に勝機はあるのか……?


【登場キャラクター】

【メインキャラクター】

ご存知22世紀のネコ型ロボット
のび太達がキャンプの行き先でもめていたので、「海で泳ぎながら山に登れば文句ないだろう!」と提案する。
のび太達と出掛けた先でしょっちゅう危ない目に遭っているが、保護者達からはとても信頼されているようである。このころは

そのため、宝目当てでバミューダへ行きたがっているスネ夫とジャイアンを厳しく注意していた。
責任感が強いので、スネ夫とジャイアンが自分の不注意で死んでしまったと思った時には、壊れてお詫びしようとする場面も。
水上もうせんを敷く際に当たり前のように水上歩行していたり*3、暗黒と高水圧の海底でもテキオー灯無しで生身のまま行動するという地味に凄まじいことをしている*4

ご存知怠け者のメガネ少年。
キャンプへ行くために、仲間達の協力を得て夏休みの宿題を3日で片付ける。
だがキャンプの際には、オバケイカを見たと言っても信じてもらえなかったり、バトルフィッシュに襲われたりと散々な目に遭っている。
再びオバケイカに襲われた時には真っ先に捕まるが、エル達によって助け出された。
その後でムー連邦に連れて行かれた時には、ドラえもん達と一緒に生物の進化論にまつわる教育ドリームを見た。

ご存知風呂好きヒロイン。
海底にいる事を忘れ、ドラえもんに「シャワーを浴びたい」と言って呆れられる。
水中バギーの事を「バギーちゃん」と呼んで可愛がっており、バギーからも懐かれている。

鬼岩城を探していた時に「わざと誰かが捕まり、みんなでその後をつければいい」と提案し、自ら捕まる役を買って出る。
その後は鬼岩城へ連れて行かれ、ポセイドンと対面するが、ポセイドンに「誰も攻めてきてはおらず、あれは海底火山の活動によるもの」と説明しても全く聞き入れてもらえなかった。
そして仲間達が次々とやられていく様子を見せられ、生贄として処刑されそうになるが……。

余談だが、バギーを庇った際に「機械にいいこと悪いことを区別する力なんてないわ」という言葉を残している。
確かに機械やコンピューターはよほど優れた人工知能でもない限り、たとえ人間が間違っていても命令には基本従順である。
この言葉を目の前で言われたドラえもんは「それもそうだ」と同意していたが、これは彼なりの気遣いか、それとも……?

いずれにせよ、この時に庇われた事で、バギーの中で静香が特別な存在になった事は間違いないだろう。
ちなみに映画版では今回からのび太、ジャイアン、スネ夫を「さん」付けで呼ぶようになった。

ご存知頼りになるガキ大将。
スネ夫と共に沈没船を探そうとし、一緒に死にかける。
海底人に捕まった時は「乱暴性」のため、スネ夫と共に監獄に入れられてしまった。なお、この時ドアを壊そうとジャンプ後ろ回し蹴りという子供らしからぬ技を繰り出している。
のび太がオバケイカに捕まった時や、エルがバトルフィッシュに襲われた時には真っ先に飛び出していくが、後者の際にはそれが原因で捕まりムー連邦に逆戻りとなったため、「オレのバカバカバカ!」と自分で自分を殴っていた。

ご存知イヤミなお坊ちゃま。
黄金を積んだ沈没船が大西洋で消えたというニュースを聞き、キャンプ中に沈没船を見つけようと考える。
ドラえもんにバミューダ行きを止められても、何とか彼を出しぬいて大西洋へ行こうとするが、テキオー灯の効き目がきれかけて死にそうになる。海底人によって何とか助けられた後は流石に反省していた。
しかし、後に海底人に捕まった時は「ウソツキ性」のため、ジャイアンと共に監獄に入れられてしまった。

のび太がキャンプに行きたいと言い出すと、夏休みの宿題が終わるまでどこにも行ってはダメと言う。
その後、のび太が頑張って3日間で宿題を終えると、目に涙を浮かべてキャンプへ行く事を許可していた。
ドラえもん達がキャンプへ行った後で、太平洋の海底火山の噴火のニュースを知り、彼らの身を案じる場面もあった。

  • のび太のパパ
のび太の心配したママが電話をかけてきた際には「海水浴と海底火山と何の関係がありますか」と特に心配していなかった。

  • 静香のママ
ドラえもんがキャンプの引率をしてくれると知ると、彼を信頼して静香のキャンプを許可した。

  • ジャイアンの母ちゃん
  • スネ夫のママ
のび太のママとばったり出会った時に、「子供は子供同士のほうが楽しいんでしょう」などと軽い世間話をしていた。

【ゲストキャラクター】

  • 水中バギー
CV:三ツ矢雄二
ドラえもんのひみつ道具の一種。
海底も難なく走る事の出来る水陸両用の車。人工知能が内蔵されており、海底の情報がたっぷりと詰まっている。

中古だからかコンピューターの性能に難があり、口が悪くてヘタレ、人によって態度をコロコロ変える困った性格をしている。
中古のポンコツバギーである事を気にしており、それを言われるとキレて暴走する。
ある種人間くさい感性を持っていると言えるので、見方を変えれば高性能と言えなくもない。

今回の旅行は嫌で嫌で仕方なかったが、自分に優しくしてくれる静香にだけは心を開き、彼女のためなら壊れてもいいと思っている。
ちなみに噛みつく。どうやっているのかは知らないが。
終盤での彼の活躍は必見。

  • エル
CV:喜多道枝
ムー連邦の兵士。
勇敢で礼儀正しい青年だが、静香のような可愛い女の子には弱い様子。
オバケイカに襲われていたドラえもん達を助けるが、直後に彼らを気絶させムー連邦に連れて行く。

ムーから逃亡したドラえもん達を探していた時にバトルフィッシュに襲われるが、ドラえもん達に助けられ事なきを得る。
その時に、逃亡中の身でありながら自分を助けてくれたドラえもん達に感銘を受け、直後に開かれた裁判ではドラえもん達に無罪判決を下し、日本に帰すよう首相達にかけあっていた。

鬼岩城が活動を再開すると、ポセイドンの破壊の望みはある、但しドラえもんの力が必要と首相に進言し、ドラえもん達と共にアトランティスへと向かった。
何故、何百人も居るムー連邦兵士たちをスモールライトで小さくしたりして一緒に連れてかなかったかについては禁句。
ちなみに原作では黒髪だが、映画では金髪である。

  • 首相
CV:大宮悌二
ムー連邦の首相。
陸上人に海底人の存在を知られたくなかったので、ドラえもん達に強引に市民権を与え、ムー連邦に永住するよう強要する。
ドラえもん達が国境破りをすると法律に従って彼らに死刑判決を下そうとする*5
だがその直前に鬼岩城が活動を再開し、ドラえもんの力でしか城に潜入できないとエルに助言されると、ドラえもん達に頭を下げて協力を求めた。
ラストではドラえもん一行とエルの活躍を永遠に語り継ぐよう国民に訴えた。映画ではバギーの名も出している。

CV:富田耕生
アトランティスの鬼岩城にある自動報復システムを司る巨大なコンピューター。
自称「復讐の神」。西洋の兜を被った髭の男性の頭部のような外観をしている。
アトランティス崩壊後もずっと鬼岩城に残っており、最近発生した海底火山の活動を敵の攻撃と判断して再び活動を開始する。
大噴火による衝撃を受けた際には鬼角弾を世界の隅々にばら撒いて、地上を死の世界にしようとしている。

やろうとしている事は恐ろしいが、かなりの石頭な上に人間の生贄を求めたり神を名乗ったりと、およそ機械らしくない。
それどころか自分の国が滅んだ事も分からず、敵の攻撃と火山活動の区別すら出来ないポンコツコンピューターである。
映画版ではエルからも「あまり優秀ではない」と評されている。
ゲームドラえもん ギガゾンビの逆襲』では海底編のボスとして登場。
他にも『ドラえもん(白ドラ)』や『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』など、大長編の悪役の中でもゲーム版への出演が多い。

…つまりその度に復活しているわけで。何度目だ、ポセイドン
しかもギガゾンビの干渉によるものと思われる『ギガゾンビの逆襲』はともかく、白ドラや『時の宝玉』では理由もなく復活している。
ドラえもん達も戦い慣れたのか毎回自力で破壊し、『時の宝玉』では復活に一切驚いていない始末。*6

バギーちゃんも自分が刺し違えてやっと倒せたポセイドンがこんなにも復活する(そして撃退されている)とは思わなかっただろう。
尚、一作目のファミコン『ドラえもん』ではラザロの如く4分割から合体し、口から岩を吐いてくる…中枢コンピューターが?
まあ同作では最重要キャラのバギーちゃんが影も形も出てこないので、そんなもんだ。
逆に『時の宝玉』だと何故か空中戦になる上に小型の分身を出現させてくる。
なお、演じた富田耕生氏は日テレ版ドラえもんにて一代目のドラえもんを演じていたため、初代ドラえもんと三代目ドラえもんの共演という形になった。

  • オバケイカ
太平洋の底にいた巨大イカ
地球で最も大きいイカとされているダイオウイカでも、最大のもので全長は18メートルぐらいだが、コイツは30メートル以上もある化け物。
ドラえもん達を見つけると執拗に追いかけていき、テントアパートに逃げ込まれても岩で破ってドラえもん達を捕まえる。
だが、みんなを捕まえた直後にエルに倒された。

原作漫画版にのみ登場。
のび太が過去の冒険を回想していた時にチラッと登場する。

  • ガイコツ
みんなのトラウマ
沈没船の中に妙にきれいな形で残っていた船長らしき乗組員の遺骸。
航海日誌をつけており、インカを出発してから沈没するまでの状況を書き残していた。
なんで遺体が白骨化するほど海底にいたのに服や日誌が無事だったのかとか、ツッコミどころがあるがきっと根性のある服や日誌だったのだろう。
日誌を読み終わったドラえもんの上に崩れ落ちてくるシーンはかなり怖い。
海底人も黄金を運び出したついでに埋葬してやれよと思わなくもない。
VHSの背表紙に載っていたりと妙に優遇されている死体である。

【用語】

  • ムー連邦
マリアナ海溝の底に存在する、海底人による連邦国家。4海を統べたとされるナバラの神を信仰している。
1万年も前から高度な文明を築き上げており、22世紀最新の科学技術による発明であるテキオー灯も既に開発しているほど科学力も高い。
しかし料理に関しては陸上人のほうが上のようである。
現在こそ平和な国家だが、7千年前にはアトランティス連邦と激しい争いを繰り広げていた。

はるか昔から陸上人の歴史を海底から見ていたので、陸上人に対して
「魚を獲りつくし絶滅させようとしている」
「廃棄物や放射性物質を平気で海に垂れ流す」
「深海の資源まで奪っていく」など悪いイメージを持っている人間が多い。

そのため陸上人の事を信用しておらず、自分達の存在が陸上人に知られる事を恐れている。
首都から少し離れたところには、首都を囲むように赤い藻が植えられているが、これは国境を示している。
これを超えると逮捕され死刑となってしまうが、ドラえもん達の味方となったエルは「1万年も昔に定められたカビの生えた法律だ!」と非難していた。

  • 魔の三角海域(バミューダトライアングル)
世界でも有名な海洋ミステリーの1つ。
フロリダ半島沖に存在する三角海域であり、穏やかな海域であるにもかかわらず、そこに入り込んだ船舶や飛行機は必ず行方不明になるという。
本作ではかつて海底にアトランティス連邦が存在していた海域という設定になっている。

アトランティスは大西洋を統治していた国家だが、7千年ほど前にはムーと激しく争い、軍隊を増やして新兵器の開発に力を注いでいた。
そして核兵器である鬼角弾を作り出し、「降伏しなければ太平洋を鬼角弾で焼き尽くす」とムーを脅迫した。
自分達に被害が及ばないように、アトランティスを放射線も通さない見えないバリアで覆うが、その直後に核実験に失敗し国家が滅亡。

皮肉な事にバリアを張っていたおかげで外の世界は無事だった。
それから7千年が経過した現在でもバリアは残ったままとなっているので、それに引っ掛かった船舶や飛行機は次々と破壊され、海へ沈んでいた。
これが魔の三角海域の真相だったのである。
幸いにもこのバリアは地中までは及んでおらず、ドラえもん達はそこをついてアトランティス連邦に侵入できた。

だが国が滅亡しても鬼角弾とポセイドン、およびアトランティスの兵器は残り、国を守り続けていた。
さらには最近発生した海底火山の活動をポセイドンが敵の攻撃と誤解し、再び鬼岩城が活動を開始する事となる。
なお、ムー連邦としてもこれを放置していた訳ではなく、7千年の間に何度もポセイドンの破壊を試みたものの、全て失敗に終わって多大な犠牲を出して来たらしい。

鬼岩城の戦力は前述のバリアと、バトルフィッシュや鉄騎隊。
バリアの威力は相当な物で、スモールライトで小さくされたバトルフィッシュが鬼岩城へ向かった所、閃光を放って大爆発した。
どうやらバリア内部から外へ脱出する事は可能だが、外部からバリアの中へ戻るのは出来ない仕組みになっているらしい。
バトルフィッシュは後楽園球場ほどもある大きな魚型兵器であり、アトランティスが滅亡した現在でも海底を彷徨い続け、自分達以外の物を容赦なく攻撃する。
鉄騎隊は半魚人のような姿のロボット兵士で、鬼岩城にはものすごい数の個体がいる。
量産型と思われるが、個々の強さもかなりのもの。イルカ型ロボットに騎乗して高速移動する。
音に非常に敏感で、手に持った三叉槍からはビームのようなものを発射する機能もある。

弱点は全てポセイドンが操っている為、ポセイドンが機能を停止すれば鉄くず同然となってしまう。*7

ちなみにムーもアトランティスも、本作では元々海底にあった国家という設定で海に沈んだのは地上人たちの誤認か誤解だろうとされている。


  • 沈没船
バミューダ諸島沖の海底で発見された帆船。海底資源を調査中に偶然発見された。船名は「サンタ・フラメンコ号」。
450年程前にインカの財宝を積んでスペインに向かう途中で遭難した船で、中にはおよそ20兆円の財宝が積み込まれていた。
だがその後、陸上人の魔の海域への侵入と、それがポセイドンを刺激してしまう事を恐れたムーの人々が移動させ、マリアナ海溝の底に隠されている。
ちなみに中にあった財宝は消えていたが、恐らくムーの人々が持ち去ったものと思われる。
しかし移動の途中で海上を航行させてしまったために、旅客船に目撃されてしまうといった本末転倒な真似もしていた。


【ひみつ道具】

  • テキオー灯
この道具が放つ光を浴びると通常人間が生命維持が困難または不可能な極地であっても生身で地上同様の感覚で生命維持および行動が可能になる。
持続時間は24時間。効果が切れる際には徐々に効果がなくなっていくという親切設計。
海底人も同じ物を作っており、彼らは地上に出る際に使用しているようだ。
非常に便利な道具なので、これ以降の大長編にもちょくちょく登場する。

お馴染みの移動手段その1。

  • 深海用海草胞子と魚の卵各種つめあわせ
深海でも住めるように品種改良された海草と魚の卵が入っている。

  • テントアパート
キャンプの拠点となった水中用テント。
ボンベで膨らませて使用。個室6つと中央広間がある。それなりに丈夫であり、ちょっとやそっとの力では壊れない。しかし、ちょっとやそっとじゃない力なら…恐らくウマ娘たちでも壊せてしまうだろう
トイレを使う時には前もって海水を抜いておかないと便器が出てこないようになっている。なぜならそのまま使うと、水中にいるのでそこら中に汚物が飛散する事となってしまうからである。
中央広間には海底クッキングマシンが備え付けられており、プランクトンを材料にして様々な料理を作る事ができる。

  • 消光電球
テキオー灯を浴びた状態で海底にいると昼夜が分かりにくいため、キャンプファイヤーの気分を盛り上げるために使用した。

  • 水中キャンプファイア
文字通り水中用キャンプファイヤー。

お馴染みの移動手段その2。水中でも問題なく使用可。

  • とりよせバッグ
猛スピードのバギーを追いかけている時に静香が名前を出していた。
これでバギーを捕まえられないかと提案するが、「飛んでいる弾丸を手で掴むようなもの」として無理だと却下された*8
後に海上にある(映画では浜辺にある)どこでもドアを取り寄せていた。

沈没船にあった航海日誌を読むためにドラえもんが使用。

  • 水上もうせん
水上で食事などを楽しみたい時に使用する毛氈。
海上に敷いて、水平線に沈む夕陽や満月の下で飛んでいるイルカを見ながら夕食を楽しんでいた。

1回目はオバケイカを小さくしようとした時に取り出すが失敗。
2回目はエルを襲っているバトルフィッシュを小さくして金魚鉢に入れていた。(なおこのバトルフィッシュは後にアトランティスのバリアの威力を確かめるために使われ爆散)
3回目はドラえもんが武器として使用していた。

  • 通りぬけフープ
1回目は牢屋に閉じ込められていたスネ夫とジャイアンを助けるために使用。
2回目は鬼岩城に潜入するために使用された。

ドラえもんが今回被っていた帽子。
見た目は船長帽だが、エンブレムの部分を半回転させると巨大化し、中に入れるようになる。
その後は置いた地面とそっくりに溶けこみ、下に超空間が出来る。超空間からは地表の様子が見られるようになっている。
中の人間が歩くとそれに合わせてカバーも変形していくが、垂直には動けない。
国境破りの他に、魔の三角海域のバリアを突破する手段として使用された。

  • パクパクパーク(ジェットモグラ)
鉄騎隊に気づかれそうになった際、気を引くために使用される。
道具名はジェットモグラのはずだが、静かにしないといけない為か、口パク擬音をそのまま言葉にするドラえもんがやけにシュール。*9
地中を高速で掘っていくが、追ってきた鉄騎隊に爆破された。合掌。

  • ムード盛り上げ楽団
鉄騎隊に発見されやすくするため、囮となった静香の側で演奏をしていた。

鬼岩城に突入した際の、のび太・ジャイアン・スネ夫の武器。
鉄騎隊をどんどん蹴散らしていったものの、あまりの敵の数にショックガンのエネルギーは切れ、ジャイアンとスネ夫は水圧砲やひらりマントを落としてしまう*10
ちなみにエルは剣で戦っていたが、その剣も落とされた(映画ではショックガンのエネルギー切れと同時に折られた)。


【余談】

てんとうむしコミックスから出ている大長編の単行本では、通常終盤クライマックス付近に見開きで主題歌を掲載するページがあるが本作にはない。
これは大長編漫画の単行本化が『恐竜』『開拓史』『大魔境』では行われておらず、本作から始まったためで、主題歌を乗せるパターンができていなかったため。
ちなみに『のび太の魔界大冒険』でも主題歌がないが、こちらは権利関係で乗せられなかった*11ので事情が異なる。

『のび太の宇宙小戦争2021』の監督を務めた山口晋監督はインタビューにて、本作品のリメイクを勧められたことを明かしている。
本人が「宇宙小戦争」をやりたかったことと、機械とはいえメインキャラクターが死ぬことに抵抗があることや水の中での表現は難しいということで見送ったそう。








追記・修正は海底キャンプを楽しみながらお願いします。

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最終更新:2024年12月22日 07:31

*1 大長編ではアトランチスと表記。

*2 大長編では「バーミューダ」と表記。

*3 同じく水上に立っているのび太達はテキオー灯を浴びているお陰と考えることが出来るが、ドラえもんはテキオー灯を浴びていない為、生身のまま水上歩行していることになる。

*4 このことから、何かと故障が多いドラえもんの身体機能の内、暗闇でも周りが見える「赤外線アイ」だけは故障していないことが分かる。

*5 エルに情状酌量を訴えられ、熟考する構えを見せた所で裁判が中断したため、真意は定かではない

*6 ただし、『時の宝玉』ではドラえもん達が敵の策略で時空の狭間に放り込まれた末にたどり着いたのがアトランティスだったという展開なので、『海底鬼岩城』の時間軸以前のポセイドンだった可能性もありえなくはない。じゃあタイムパラドックスが起きるんじゃね?と思われるかもしれないが、『時の宝玉』の事件は最終的に「そもそも起きなかった」ことになったのでタイムパラドックスの問題は解消している。逆になかったことになったのでどっかで復活しているポセイドンが存在している可能性もあるが。

*7 映画ではジャイアンは銅像のように固まったと言った。

*8 ただし掴む対象の移動速度が猛スピードでなければ大丈夫らしく、後の作品『南極カチコチ大冒険』では動いている物体を取り寄せようとしていた。

*9 映画版のみ。原作ではハッキリと道具名を述べている。

*10 映画版では、スネ夫が持っていたひらりマントは使用過多で破れてしまう。ただしこの描写は映画版のみで、原作・大長編ではひらりマントが破損する作品は一切存在しない。

*11 ビデオ版や劇場版の主題歌収録ソフトでもこれだけない場合があった。