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キン肉マンⅡ世

登録日:2011/12/08 Thu 17:26:24
更新日:2024/12/10 Tue 21:02:25
所要時間:約 17 分で読めマッスル




キン肉マンⅡ世』とは、ゆでたまごによる漫画作品。
かつて週刊少年ジャンプにて同作者が連載していた『キン肉マン』の続編である。


【目次】
+ 今、新たなる超人伝説の幕が上がる!


【概要】

『キン肉マン』完結後、なかなかヒット作に恵まれず、長き臥薪嘗胆の時を過ごしていたゆでだったが、「週刊プレイボーイ」1997年34・35合併号にて発表した32ページの読み切り作品『キン肉マンⅡ世』が大きな反響を呼ぶ。
以降5度の読み切り掲載を経て、1998年19・20合併号より正式に連載が開始された。
所謂「第1部」は悪魔の種子編までで、全29巻。
「第2部」にあたるのが究極の超人タッグ編で、こちらは全28巻となっている。

「正史」にあたるのはプレイボーイ版だが、それと並行して、Vジャンプでも子供向け作品『キン肉マンⅡ世~オール超人大進撃~』が2001年から2007年まで連載されていた。
少年誌掲載ということもあって前作に近い明るいノリを維持しており、純粋なギャグ&バトル漫画として評価する声も多い。

なお、本作の舞台は『キン肉マン』最終回から28年後から始まるので、西暦2015年頃が舞台となっている*1
つまり本作は2010年代半ばが舞台にもかかわらず、茶髪ガングロの女子高生がいて、二つ折りですらないガラケーの超人がいることになる。
まぁこの辺は創作あるあるなのでツッコむのも野暮だが。


【評価】

本作の特徴として、「青年誌の読者が見ることを意識した現実的な描写」を前面に押し出しており、
  • 正義超人陣営の権力の腐敗(これは『キン肉マン』新シリーズで明かされた回想シーンにてより顕著となる)
  • 過激な下ネタ・エロネタ
  • 前作以上にグロく、相手を必要以上に痛めつける残虐ファイト
  • 勝利のためなら手段を選ばない正義超人
  • 悪行超人の心の闇とその葛藤
  • 前作でも臭わされていた血統至上主義とも取れる雰囲気がより顕著になっている
などの要素が見られる。

また、キン肉万太郎ケビンマスクといった特定の超人が活躍する一方で、テリー・ザ・キッドなど主要メンバーであるはずなのに妙に活躍が少ない超人が多いとの声もある。
(アニメ版では子供たちに配慮してか、そういった部分は幾分マイルドになっている)

それでも悪魔の種子編までは賛否両論の範囲内ではあったのだが、究極タッグ編に入ると1つの試合が冗長すぎてテンポの悪い展開がとても多くなってしまう。
「試合前のリングインだけで1週使う」なんてこともザラだった)

また、ラスボスの時間超人が何かとチート能力&アイテムに頼る姑息者だったり、一部伝説超人の扱いの悪さや改悪*2などの理由から、光る要素もあるとはいえ、それ以上に読者の不満が噴出し、賛否両論では済まされない評価となってしまったのは否定できない。
結局、前作のゴールだった主人公の王位継承は描かれず、最終回も「1話であわただしくまとめてみんなで未来に帰る」と、どこか尻切れトンボなところがあった。

もっとも、この時の経験をきちんと活かしたからこそ、『キン肉マン』新シリーズ(後述)はすさまじく高い完成度を実現し、究極タッグ編で株を落としてしまった超人たちも、ゆで自身も再評価されるようになった。
人気漫画の続編としては色々あったが、決して汚点と蔑まれるべきでない作品、それが『キン肉マンⅡ世』である。


「2世モノ」の開祖として

結果として「キン肉マンを汚した」という評価も散見される本作だが、この作品の人気が往年の作品のリバイバルブームを生んだのは疑いようがない。
ぶっちゃけ「2世モノ」や「続編モノ」、「人気漫画のアフターエピソード」は今も昔も中々成功しないのが定説だが、本作は商業的にも成功を収めた数少ない例であるだけでなく、現在の同ジャンルにおけるフォーマットにも多大な影響を与えたと言っていい。『Ⅱ世』から入った読者は勿論のこと、旧作世代からも決して支持がないわけではない。
だからこそ本作の不満点はファンは勿論製作者側も重々承知しており、ゆでも新シリーズが始まるまでは『Ⅱ世』の新編も考えていたとのこと。
「ちゃんと結末を描いて欲しい」というファンからの要望に対し「ネオ王位争奪編や万太郎とケビンの再戦なども案の一つとしてありました」と言及しているほどである。
やはり究極タッグ編の結末には当事者としても納得がいっていないようで、自分たちが2人いたら『キン肉マン』新シリーズと並行して連載したかったとも述べているくらい。
いつかしっかりとした完結編を見たいものである。(「今の(・・)ゆでなら……」と期待する声も多いわけだし……)


『キン肉マン』新シリーズとの関係

「王位争奪戦以降、大きな戦いはなかった」という設定に加え、一部の伝説超人のその後など、現在は新シリーズと『Ⅱ世』とで一切噛み合わない設定が多く存在するようになった。
このことからファンには「パラレルワールド」ではないかと憶測されている。また、心ない読者からはパラレルと定義づけることで「黒歴史」化したと罵られたりしたこともあった。

現在の公式の正式見解は一切不明。ただし、新シリーズは明らかにⅡ世の要素を踏まえた部分を多く含んでいる*3というのは紛れもない事実。
定期的にⅡ世要素を作中で出してくるところを見るに、単にⅡ世ファンに対するサービスとしてやっているとも考えづらく、あらゆる矛盾を差し置いたとしても、むしろ完全パラレルと考える方が無理が出るようになってしまった。
最低限「新シリーズはⅡ世と何らかの形で繋がる世界」として描かれているのは間違いないと思われる。

こういった作品がパラレルとされると実質的な公式による黒歴史認定と捉えられる可能性もある*4ため、公式も扱いには慎重なのがわかるだろう。


【アニメ版】

連載中の2001年7月、テレビアニメ開始に先駆けて「東映アニメフェア」にて劇場映画化が決定。
そして翌年1月から1年間テレビアニメが放送され、放送中に劇場版第2作『マッスル人参争奪!超人大戦争』も公開された。

テレビアニメは復活超人オリンピック予選終了後、アニメオリジナルエピソード「最凶悪行超人軍団編」をやって一時中断したものの、アメリカ合衆国での放送時に好評を博していたため続編の制作が決定。
しかしアメリカが先行していたため、第2期シーズン1『ULTIMATE MUSCLE』が2004年、シーズン2『ULTIMATE MUSCLE 2』が2006年に逆輸入という形で深夜放送されることとなった。
キン肉マンで深夜放送を行ったのはこれが初の事例。でも内容は1期のノリをそのまま引き継いだ子供向け作品だったので、深夜に楽しめる少年漫画として好評だった。
なお、声優は旧アニメ版第1期→第2期(王位争奪編)と同じく変更があり、そちらほどではないがサブキャラクターの声はその多くが変更されている。

世界観は旧アニメ版『キン肉マン』とは繋がっておらず、あくまで「原作版キン肉マンに限りなく近い設定の続編」として作られている。
そのためスグルの妻はマリしゃんではなくビビンバであり、ロビンマスクの妻・アリサも死んだことにはなっていない。
(ただし、劇場版第2作に登場し、アニメ1期のラスボスも務めた悪行超人バロン・マクシミリアンは、アニメオリジナルの極悪超人「ダーティバロン」が元ネタである)
伝説超人のカラーリングも、一部の例外(後述)を除けば基本的に原作準拠となっている。

子供向けの作品としてアレンジされたため、上記の通り原作の過激すぎる部分(例:「高級牛丼ケツの屋」のシーンなど)が改変され、見やすくなっているのが特徴。
万太郎も軟弱な現代っ子ではあるが、しっかりと少年漫画の主人公をやっている。

また、原作では回を重ねるごとに立場が弱くなっていったteam-AHO(キッド、セイウチン、ガゼルマン)の出番も多い。
特に原作ではただ落ちぶれるばかりで活躍できなかったガゼルマンが3回目の人気投票で10位という高順位に輝いたのは、アニメオリジナル要素としてめちゃめちゃイジられたり見せ場をもらったおかげである。劇場版第2作と最凶悪行超人軍団編での活躍はファン必見。
他、同じく原作では人気の割にイマイチ目立てていないチェックとジェイドにもより見せ場が用意されている。

作画は当時の時勢もあって良い回と悪い回がかなりはっきりと分かれているが、劇場版など、重要回ではどれも驚くほどに気合が入っている。

重要なポイントとして、TV版ではスグルの声が神谷明から古川登志夫に交代している
これには当時から批判の声が多く見られたが、古川としてもやはり代役に向けられるバッシングには『ルパン三世 風魔一族の陰謀』の時のように堪えるものがあったそうである。
一時期はゲームでのスグルも古川が演じていたが、パチスロ化以降は神谷がカムバックするようになっていった。
ただ、本作でスグルを演じたおかげで、アニメ版『完璧超人始祖編』においてハラボテ委員長を古川が演じることが、ある意味感慨深くなったとも言える。

一方、劇場版1作目ではアニメ放送前かつ映画ということもあり予算の都合が付いたらしく、「人の親になったスグル」を演じた神谷明を聞くことができる。
同作の神谷明の演技は旧アニメ版のなよっとした感じでも真面目な時のキリッとした感じでもなく、キン肉大王(正義超人の総大将)らしい威厳を備えた演技になっており、また別格のカッコよさがあるので必見。
ついでに1シーンだがヨボヨボになったスグルも演じている。

また、東映アニメーション側のプロデューサーとして鷲尾天が参加しており、本作で培われた格闘描写が『ふたりはプリキュア』の成功に大きく寄与しているとする声も見られる。


アニメ版における主な変更点

  • 全体的にギャグシーンが増加している(これは前作『キン肉マン』も同様)。
  • 第1話で万太郎はロケットに乗って地球に漂着し、冷凍睡眠中のミートを復活させる。原作序章におけるラーメンマンとの絡みは全てカット。
  • ケビンマスクがプロレス会場を襲撃した際、レスラーを殺害するシーンの削除。
  • バーバリアンがレックス・キングに倒された*5際、大阪城の天守閣に叩きつけられ大阪城そのものが破壊されるという描写に変更。
  • ウンコネタはより子供受けするようなアラレちゃん的ギャグチックなものに変更。ナンダバカヤロー
  • OPで登場している新世代正義超人の活躍や設定に一部上方修正。
  • どの国が勝った・負けた、というのがあまりわかりやすくなりすぎないよう、原作に比べお国柄を表すシーンの削減。
    • カナディアンマンに至ってはカラーリングがペールオレンジ+緑という何とも言えない色合いに。その割には息子のカナディアンボーイは紅白カラーだが
  • 特定の商品名に引っ掛かるキャラクターの名称の変更。
  • 海外ではウォシュレットはあまり普及していないので、ウォッシュ・アスの技の変更。
  • 刺青に見えるような額の文字の削除。
    • 特に『UM』以降はほぼ全カット。ゆでもミートの額から「にく」の字が消えたことを扉絵でネタにしている。
    • ただし、キン肉族親子の「肉」の字はいわば紋章みたいに浮き上がるということで原作通り。
  • THE・リガニー戦が原作より早い。
  • 凛子がイジメに遭う描写、援助交際詐欺を行うシーンの削除。
  • ハンゾウが顔に火傷を負った原因が隕石群の落下に変更。
  • キン骨マンがボーン・コールドを折檻していたのはキン肉マン打倒のためのスパルタ教育だったという理由に変更。
  • 超人オリンピックの名称が「超人ワールドグランプリ」に変更。
    • 「オリンピック」という名詞を使うのが現在はライセンス上ご法度なため。後に『完璧超人始祖編』がアニメ化された際も「超人ワールドカップ」に変更されている。
  • ネタバレになるが、超人オリンピック(超人W-GP)は原作とは全く違う結末を迎える


【あらすじ】

  • 伝説の序章編
正義超人たちが残虐・悪魔完璧といった悪行超人の手から地球を守り抜き、キン肉マンことキン肉スグルがキン肉星の大王になってから28年の月日が経った。
人々が平和を謳歌する中、悪行超人は正義超人に報復するために訓練を重ね、ついに地球侵攻を開始する。
伝説超人(レジェンド)たちもそれを阻止するため立ち上がるが、年老いて肉体も格闘能力も衰えていたため、若く血気盛んな悪行超人たちに全く歯が立たなかった。
そこで伝説超人は若き新世代正義超人(ニュージェネレーション)を育成するため、正義超人養成大学校こと「ヘラクレス・ファクトリー」を開校する。
その中に、スグルの息子であるキン肉万太郎の姿もあった……。

  • d.M.p.編
ヘラクレス・ファクトリーを卒業した万太郎たちは日本で猛威を振るう悪行超人軍団「d.M.p.(デーモン・メイキング・プラント、またはデーモンプラント)」に立ち向かう。
だが、d.M.p.の悪行超人の中には、ロビンマスクの息子・ケビンマスクがいた。
万太郎はd.M.p.のテルテルボーイ、MAXマンと戦い、これを退けるも、今度はd.M.p.の大幹部・サンシャインが最強の刺客「ナイトメアズ」を送り込み、万太郎をも買収する。
まずキッドがナイトメアズ1号レックス・キングと対戦、サンシャインからレフェリーを任された万太郎の贔屓に手こずりながらもこれを撃破。続いて正気に戻った万太郎がナイトメアズ2号チェック・メイトに挑む。
苦戦の末、万太郎はチェックを粉砕。やがて内紛によりd.M.p.は崩壊し、悪行超人も滅びるのだった。

  • ヘラクレス・ファクトリー期生・二期生入れ替え戦編
d.M.p.滅亡後、万太郎たちは任務を忘れて遊び惚けていた。
その有様を見かねたハラボテ委員長は、ヘラクレス・ファクトリー二期生「ジェネレーションEX(エクセレント)と万太郎らteam-AHO(チーム・アホ)との日本駐屯超人の座を賭けた決戦を行うことにするが……。

  • 火事場のクソ力修練(チャレンジ)
新必殺技「マッスル・ミレニアム」で強敵スカーフェイスを倒し、かろうじて日本駐屯超人の面目を保った万太郎。
それもつかの間、今度は故郷キン肉星の評議会に呼ばれ、無茶な戦い方を糾弾されてしまう。
超人レスラーを続けるためには真の火事場のクソ力を身につけなければならないと宣告され、万太郎はノーリスペクトと呼ばれる札付きの悪行超人と日本各地で戦うことになる。

  • 復活超人オリンピック ザ・レザレクション/超人ワールドグランプリ編
超人委員会は失墜する権威を見かねて全世界の正義超人をトーナメント形式で戦わせる超人オリンピック(超人W-GP)の復活を決定する。
新世代正義超人やd.M.p.から足を洗ったケビンは自らの力を示すために参加を決意。
それぞれの思いが錯綜する中、優勝の栄冠を手にするのは誰か?

  • 悪魔の種子(デーモンシード)
超人オリンピックで惜しくも優勝を逃した万太郎は、自分自身を見つめ直すため姿を消した。
そんな中、恐怖の将と呼ばれる悪魔が世界各地の弱小超人に力を与え、ミートを誘拐。ミートの体を乗っ取って、現世に蘇らんと企む。
ミートを救おうとするも異世界の扉に阻まれる正義超人たちだったが、その中で「ある者たち」は扉を難なく通ることができ、ミート救出に臨む。
ミート救出に名乗り出た者たちとは一体誰なのか?立ちふさがる敵とは?そして、万太郎は……?

  • 究極の超人タッグ編
トレーニング中の新世代正義超人たちの前に時間超人を名乗る超人が出現し、過去に跳ぶという言葉を残し消えた直後、ケビンの体が消滅し始めた。
なんと時間超人たちは宇宙超人タッグ・トーナメント決着直後に跳び、ロビンマスクを殺害することでタイムパラドックスを起こしていたのだ。
ロビン一家を救うため、万太郎たちはタイムマシンを作り、時間超人を追って1983年の日本に跳んだ。
ところが、待っていたのは自分たちを排斥しようとする全盛期の伝説超人たち。
さらに第三の勢力までが、万太郎たちの目の前に立ちふさがる。


【登場人物】

新世代正義超人(ニュージェネレーション)

本作の主人公で、キン肉スグルの息子。
スケベでお下品でドライな現代っ子気質だが、戦いを通じて成長してゆく。
カルビ丼が好物。
名前の由来はキン肉マン+ウルトラマンタロウ

テリーマンの息子。
勝ち気な性格なのは、「地味な中堅」と呼ばれていた父がコンプレックスであるから。
当初は万太郎を毛嫌いしていたが、スグルが持っていたある写真から考えを改める。

セイウチの化身超人。
素質はピカイチで試合展開によっては大技も使いこなすが、優しすぎる性格ゆえなかなか結果に恵まれない。

トムソンガゼルの化身超人。
ヘラクレスファクトリー成績トップだったが、愛される暇もなく消えたかませ犬
当初は割とまともだったが、万太郎の影響か、どんどん不真面目になった。
アニメ版とVジャンプ版ではその鬱憤を晴らすかのように大活躍。

ロビンマスクの息子。
父の英才教育に反発し、家出してd.M.p.に入団する。
d.M.p.壊滅後、再スタートを切るが、ある人物と出会い……。

元d.M.p.でサンシャインの愛弟子。万太郎との対決を経て主体性に目覚める。
両肩にあるチェスのコマで美男子の王様(キング)形態、ケンタウロス風の(ナイト)形態、防御力に優れる(ルーク)形態の他、これら3つを合わせた城・王様・馬(グランドスラム)形態になれる。

ブロッケンJr.弟子(シューラァ)でヘラクレス・ファクトリー二期生。
師匠(レーラァ)譲りの「ベルリンの赤い雨」を操り、入れ替え戦ではガゼルマンを破る。
入れ替え戦後は師匠(レーラァ)と同じ道を辿ることに……。

ヘラクレス・ファクトリー二期生だが、正体は元d.M.pでマルスという名前だった。
正義超人に報復を企み、登場初期のバッファローマンを彷彿とさせる圧倒的な強さでジェイドや万太郎を苦しめるが、万太郎が編み出した新必殺技「マッスル・ミレミアム」に敗北。
その後は雌伏の時を経て正義超人に転向し、万太郎と共闘する。

ロシア出身の飛行機型ロボ超人。
冷酷なファイトで世界の超人を屠っていくが、ミートとの関わりで心が氷解し、万太郎の仲間になる。

技巧派の老超人ジージョマン(CV:島田敏)と、パワータイプの若手超人ニルス(CV:川津泰彦)の合体超人。スウェーデン出身。
ジージョマンは品性下劣な振る舞いで観客の反感を買ったが、超人オリンピック後に反省し、ニルスとのコンビネーションを磨く。

ブラジル出身。華麗な関節技の達人でありながら、残虐な戦いを見せてしまう二面性を持つ。
その境遇と扱いがあまりに悲惨なので救済してほしいという声も多い。

新世代悪行超人

  • テルテルボーイ(CV:西村朋紘)
携帯電話の化身超人。
トラウマボイスダイヤルで伝説超人の幻影を見せて万太郎を苦しめるが、万太郎がスグルのことをナメきっていたせいで逆転を許す。
精密機械故に水が大の苦手で、雨に濡れて弱ったところを倒された。
ケビンを除くd.M.p.勢で唯一のキャラソン持ち。

かつての悪魔騎士・スニゲーターの孫。
少年期から父・スニゲーターJr.からスニーカーのみに焦点を絞った変身を叩きこまれ、今に至る。
圧倒的な戦闘力でセイウチンを破るが、万太郎に潔癖症という弱点を突かれ敗北。原作でもアニメでも万太郎のウンコを踏み、肉史上トップクラスに下品で汚い試合を繰り広げた。

  • レックス・キング(CV:太田真一郎)
チェックと並ぶサンシャインの愛弟子。戦闘時には小脳を宿す右手がT-REXに変化する。どこぞの破壊大帝っすか?
万太郎のジャッジの下で、この作品では珍しくキッドと対峙する。
変温動物らしく冷気に弱く、万太郎のダジャレで敗北。

◎ノーリスペクト

ノーリスペクト#1。その名の通り、フォークリフトの化身超人。

ノーリスペクト#2。「鬼畜のハンゾウ」の異名をとる忍者超人。

ノーリスペクト#3。正義超人専門の殺し屋で、ノーリスペクト最後の刺客。

悪魔の種子(デーモンシード)

世界五大厄(ファイブディザスターズ)

それぞれ項目参照。

伝説超人(レジェンド)

前作の主人公で万太郎の父。
初登場時点で54歳だが、過労と持病によりかなりガリガリになってしまった。
息子には甘く、王位継承後、自身の保有タイトルを全て抹消したせいもあって完全に見下されていたが、万太郎が超人レスラーとなってからは厳しい一面も見せるようになる*6
キン肉バスターなどの派手な大技は使えなくなったが、関節技の腕前や火事場のクソ力は全く衰えていない。
もちろん優しく熱い心もそのままで、「自分の事は最後に考えられる者」と称されている。

キン肉星シュラスコ族出身の少年超人。
スグルに引き続き万太郎の世話係&ツッコミ役を務めることになる。
冷凍保存されていたため、容姿は前作と全く変わっていない。

スグルの兄で万太郎の伯父。64歳。
ニンジャと共に悪行超人を狩る超人警察を結成していた元気なジジイ。

ケビンの父で、ヘラクレスファクトリー校長。マスクに威厳ある髭飾りが付いた。
息子を立派な超人にするために英才教育を施すが、それが原因で逃げられ、悪行超人入りしてしまう。

キッドの父。現役を退いた現在は故郷・アマリロで牧場を経営している。

元悪魔超人。ヘラクレス・ファクトリーで教官を務め、正義超人たちをしごく。
ストレートヘアが目立つが、悪魔の種子編で一時的に悪魔化した時にはチリチリ頭に戻った。

元残虐超人総帥。料理が上手い。
d.M.pに真っ先にやられ、キン肉星で療養の傍ら、まだルーキーだった万太郎に格闘術を教えていた。
バッファと同じくヘラクレス・ファクトリーで教官を務める。

アタルと共に超人警察を率いていた元祖忍者超人。
ハンゾウと戦うが、敗れて死亡してしまう。
アニメでは、バロン・マクシミリアン戦で三途の川からミンチと共に万太郎を激励する。


◎その他

本作のヒロイン。原作ではギャルだが、アニメでは女子高生。
アニメでは出番が増えた。

  • 二階堂マリ(CV:井上美紀)
マリしゃん。前作から数十年経っているが、全く老けていない。
凛子を保育園前で拾い養母となる。
当時のマリから見たスグル(序盤はもちろんビビンバ登場以降も)についても語られる。

  • ハラボテ・マッスル(CV:佐藤正治→乃村健次)
キン肉王家とは腐れ縁の超人委員会委員長。長きにわたって委員長を務めてきたが、今作で引退することに。
権力を笠に着た強引な手腕は前作以上で、もはや暴君の領域である。
究極タッグ編でも色々とやらかしてしまい、読者からの支持は息子ともどもドン底に転落。彼の復権は『完璧超人始祖編』終盤までお預けとなった。

  • イケメン・マッスル(CV:稲田徹→太田真一郎)
ハラボテの長男で、父の跡を継ぎ超人委員会委員長に就任。
イケメンと名乗っている割には、それには程遠い厳つく濃い顔でブサメンという部類に入る。
父親の悪いところが似てしまったのか経営者としての手腕はピカイチだがカリスマ性は今ひとつ、だが彼もまた物語の中で大きく成長していく。
万太郎とも当初は敵対関係にあったが、馬が合うのかお互いに認め合う仲になっていった。

イケメンの妹。爆乳で小池栄子に似ている。
血の流れる激しい戦いを好んでいたが、オリンピックを通じて考えを改める。

究極の超人タッグ編で万太郎とタッグを組むことになる人間だが、実は時間超人
普段は記憶喪失の超人オタクに過ぎないが、世界五大厄とも実は因縁がある。
本当に「間隙の救世主」だったのかはいまだに謎。

◎アニメオリジナル

  • ザ・犀暴愚(サイボーグ)(CV:大塚明夫→江川央生)
劇場版第1作に登場。
宇宙を渡り歩く悪行超人で、キッド、セイウチン、ガゼルマンらをあしらった後、ミートを人質に万太郎に宣戦布告する*7
全身に鋭利なトゲや鉄鋲が生えた鎧を着ており、攻撃と同時に防御にも利用できる。
必殺技は高速で回転しつつ突撃し、対象を切り刻む「グレイトサイクロン」。

当初は万太郎を圧倒していたが、キッドらが戦いの中で角を集中攻撃していたため、ファイト中に角が内部崩壊を起こし、万太郎が加えた一撃で砕かれる。
最後はキン肉バスターに散った。

アニメ版にも登場、バロンと手を組みケビンと戦う。
ビッグベン・エッジを喰らって敗れるが、決まった瞬間にカウント20を超えていたため、両者リングアウトで引き分けになった。

元は『キン肉マン』王位争奪編の連載中に行われた第8回超人募集大発表での採用超人の1人。
王位争奪編103話の扉絵でスグルに対して技をかけている。

劇場版第2作に登場。ローズバド号を襲撃した残虐超人軍団のリーダー。
普段は白いタキシードを着た紳士の姿をしているが、2段階に変身する。
必殺技は竜巻の如く高速回転しつつ、マットに叩きつける「バロントルネードボム」。
マッスル人参を食したことでさらにパワーアップし、万太郎を追い詰めるが、最後はアレナンダの応援で火事場のクソ力を爆発させた万太郎のキン肉バスターに敗れた。

アニメ版第1期でもラスボスを務める。
バロントルネードボムを喰らった万太郎は意識を断たれるが、あの世で世界中の超人・人間から声援を受けていることを知り、さらにミンチとニンジャの激励を受けて復活。
最後はマッスル・ミレニアムで富士山の外まで吹っ飛ばされ、敗れ去った。

アニメ化の少し前に放送されていた『ブレンパワード』というアニメに全く同じ名前の重要人物(しかもこちらも立場的にはラスボスである)がいる。


【主題歌】

オープニングテーマ

  • 「HUSTLE MUSCLE」(第1期)
作詞:里乃塚玲央 / 作曲・編曲:渡部チェル / 歌:河野陽吾
スグルたちと万太郎たちの2つの世代、世代から世代へ受け継がれるモノをテーマにした詞が多く織り込まれた、血沸き肉躍る名曲。
作曲・アレンジャーとしての活動が有名な河野陽吾が珍しく歌唱を担当した曲で、その筋肉感満点とも言える歌声は語り草。
OP映像も、当時はデジタル環境を使い切れてなかった+厳しい予算制約のため作画が不安定な作品も多かった東アニ作品の中にあって最高峰レベルでかっこいいので必見。

  • 「believe」(UM)
作詞・歌:The NaB's 作曲・編曲:芳野藤丸
キン肉マンのTV作品としてはある意味初めてとなる「アニソン感のないタイアップ曲」
当時はあまり評価が高くなかったが、歌詞自体は万太郎や新世代超人のことを歌っているなど決してテーマを外しているわけではない。
後述するUM2を含めて映像はアニメ本編映像で構成された所謂「公式MAD」である。

  • 「Trust Yourself」(UM2)
作詞・作曲・歌:高取ヒデアキ 編曲:籠島裕昌 演奏:Z旗
UMの主題歌があまり評判がよくなかったためか、本作向けにアニソンとして制作されたもの。
先の通り映像自体はUM2の本編映像を繋ぎ合わせたものであるが、曲的には「HUSTLE MUSCLE」の系譜を継いだ内容となっている。
ちなみにUM2では次回予告のBGMも「HUSTLE MUSCLE」のインストに戻った。

エンディングテーマ

  • 「MUSCLE BEAT」(劇場版1)
作詞・歌:角田信朗 作曲・編曲:岩崎元是
II世初の歌唱楽曲。格闘家である角田が歌手活動を開始した初期の歌唱曲。
見ての通り作詞も担当しており、歌詞にキン肉マンの名前こそ盛り込まれていないが、キン肉マンの抑えるところをしっかり理解したり、
一部は初代キン肉マンの歌詞を違和感なく持ち込んでいたり、全体的に当時のアニソン感をきっちりやりきった一曲である。

  • 「愛のマッスル」(第1期1~26話)
作詞・作曲:田光マコト 編曲・歌:ザ・パーマネンツ
「HUSTLE MUSCLE」とは別ベクトルで『キン肉マンⅡ世』を歌った曲。ネタ曲に見えて、フルサイズでは作品特有の名詞がきっちり織り込まれた正統派アニソンである。
ザ・パーマネンツのメンバーがEDアニメーションの完コピを行ったPVも必見。

  • 「恋のMy chop!!」(第1期27~51話、劇場版2)
作詞:松本悠 作曲:西田昌史 編曲:MIN 歌:横須賀ゆめな
こちらは凛子から万太郎に向けられたラブソングともとれる内容。
映像では相変わらずやたらカッコよさを発揮しているケビンに注目。

  • 「赤色ダンスホール」(UM)
作詞・作曲:田中大我 編曲・歌:sui
UM1のOPと同様かなりスタイリッシュな曲だったためあまり評価されづらかったが、OPよりは受け入れられている感がある。
当時の深夜番組のEDとしては満点と言える、新世代感のある曲。

  • 「誓ノ月」(UM2)
作曲・編曲・歌:Kagrra 作詞:一志
前期と同様、深夜アニメのED感満載なタイアップ曲。
映像は主にキン肉マンとロビンマスク関係で因縁を描いているシーンが多く、そしてケビン率高め。

挿入歌

  • 「カルビ丼音頭」
作詞:木村京太郎 作曲・編曲:岩崎元是 歌:小野坂昌也ほか
万太郎のテーマソング。アニメ版キン肉マンの名物「牛丼音頭」をモチーフとした、アニメオリジナル要素。
ギャグパートでもシリアスなシーンでもお構いなしに歌うのは初代アニメ譲りだが、そちらより少しだけ尺が長い。
番組中盤から替え歌として歌詞の募集が行われ、OP前に実際に新世代超人達が歌うようになる。
万太郎以外にミート、キッド、セイウチン、ガゼルマンをネタにしたバージョンも歌われている。


追記・修正はカルビ丼片手にお願いします。

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最終更新:2024年12月10日 21:02

*1 現実世界ではその頃に新章が連載される。

*2 特にスグルに至っては「後半まで病的なまでに懐疑心が強くなっており、事あるごとに新世代超人を悪く言う」「『時と場合によっては正義超人も反則スレスレの裏技を使う』とカミングアウトしてしまう」などから、多くの読者の失望を招いた

*3 ロビンの暫定新奥義「ブリティッシュ・スティール・エッジ」、時間超人の登場、クロエの出自が明かされるなど。

*4 実際パラレルワールドとして雑に定義して黒歴史化認定された作品はある。故にファンの反発も大きい。

*5 原作ではモロに噛み砕かれている。

*6 火事場のクソ力修練でノーリスペクトと戦うと聞いて尻込みする万太郎に対し「甘ったれるな!!」と叱咤したり、超人オリンピック閉会式でケビンに敗れた万太郎に対し、心中で「慰めの言葉をかけてやりたいが、それではお前のためにはならん。これはお前に与えられた新たな試練だ」と呟き、敢えて突き放す(原作のみ)など。

*7 最初は新世代超人ファン感謝祭に来ていた少年(CV:野田順子)を人質にしようとしていたが、ミートが身代わりになった。