6×8は正解でも8×6はバッテン? 347
ストーリー by hylom
算数は読解能力の勉強なのです 部門より
算数は読解能力の勉強なのです 部門より
sillywalk 曰く、
「6×8は正解でも8×6はバッテン?あるいは算数のガラパゴス性」と題するブログエントリが、一部で話題となっています。筆者の娘(小2)が受けた小学校の算数テストについて、
8人にペンをあげます。1人に6本ずつあげるには、ぜんぶで何本いるでしょうか。
ご覧のように、「8×6」だとバッテンで、「6×8」だと正解らしい。何じゃこりゃ。僕がテストを受けたとしても「8×6」と書く。だって問題文はその順番に書いてあるから。さらに答の48本もバツ。丁寧に赤ペンで48本と直してくれている。さらに意味不明。
と述べられているのですが、この場合、「かける数」と「かけられる数」の関係を正しく理解していないと、正解にはならないようです。
なかなか興味深い内容にブログのコメント欄、ツイッターの「#掛算」ハッシュタグ、2ちゃんねるなどでちょっとした議論を呼んでいます。大人であれば「『8×6』『6×8』のどちらでも答えは同じ」と理解していますが、さて、掛け算の基礎を学ぶ小学2年生の段階ではどのように教えるべきなのでしょうか。/.J諸氏の見解をお聞かせ下さい。
きっと教師は腐女子 (スコア:5, おもしろおかしい)
「逆カップリングなんて認められません!」
問題は立式ではない (スコア:5, 興味深い)
家庭教師をしておりました時分、算数が苦手な子を担当したことがあります。その子の問題の解き方が
という問題の解き方でした。教育指導要領に書かれている「かけ算の順序が間違っている場合は、本質を理解していない」という脚注はこのような「論理的に立式するセンス」自体が備わっていない例を指すのだと思います。
#そして、おそらくこういう問題の解き方をする人は、社会にもそれなりにいるのではないかと・・・
立式の順序とか単位とかいう話ではなく、そもそも立式のアプローチ自体が間違っている子供を発見するために、「問題文の『かける数』『かけられる数』の順序を逆にして、計算式も逆だったら間違いにする」という対策をされているのだと思います。
つまり問題は、「直前に習ったことしか使わないテストで理解力をはかる事」であり、そのテストの性質を応用した「バカでもできる攻略法」を防止するための対応がお粗末なだけなのではないかと思うわけです。立式や単位といった話は論点がぼやけている気がしてなりません。
高校の数学の教科書にも、補助線を引けば直角三角形の面積の公式で解ける(中学校レベルの問題)のに、わざわざ三角関数を使って解いている例題がありました。論理的立式というのはあくまでも最低限の能力であり、習ったことを忘れて使わないのでは教育の意味がない気がします。
#最近解かれたミレニアム問題では、複数の学問領域を組み合わせて駆使しているので
#言っていることは大局的には間違っていないと思いたい
焦点は立式じゃないかなあ (Re:問題は立式ではない (スコア:2)
やはりその場合も、焦点は立式と答えとを異なるものだとみなす部分にあるんじゃないかと。
そして、「対応がお粗末」なのは、「立式」だけが間違っているのに、「答え」をも誤りだとした点にあるんじゃないでしょうか。
んで、納得できていない人が大勢いるのは、立式部分に問題があると思います。
1人に6本ずつペンをあげます。48本のペンなら、何人に配れるでしょうか。
で、「6÷48=0.125」としたら、不正解とされても(大抵の人は)納得するでしょう。答えが違うから。
「わられる数 ÷ わる数」を習った後のテストで「本質を理解していない」と言われて不満を持つ親はいないでしょう。
8人にペンをあげます。1人に6本ずつあげるには、ぜんぶで何本いるでしょうか。ただし足し算で表現せよ
で、「8+8+8+8+8+8=48」を不正解とすれば、(まあまあの人は)やはり納得するでしょう。
# 8人に6本ずつを表現するなら、6本+6本+6本+6本+6本+6本+6本+6本とせよ、という事ですな。
ただ、「8+8+8+8+8+8」を不正解とされて納得する人でも、「=48」が別採点なら、納得する人はさらに減るでしょう。
偶然でもその部分においては正解しているので。
もしも文脈で判断するなら、最初から採点はまとめて1箇所とすべきでしょう。
「かけられる数 × かける数」を教える時に、「交換法則があるから、かける数 × かけられる数でも同じ」というのを同時に教えないというのも、順序として(納得できない人でも)理解はしてもらえるはずです。
# 交換法則が常に成り立つわけではない以上、小学生への混乱を避ける意味では妥当なところかなあと。
なので、ポイントはあくまでも「立式」の部分であって、対応がマズイのは「立式が間違っていたことで、答えをも間違いとした」という部分なんじゃないかと思います。
# なので、親向けには「ただし、交換法則は成り立たない系を使用する」と入れとけば良いんじゃないかな:-P
# まあ、学校側にも「引き算割り算の理解を容易にする為に、足し算掛け算での交換法則を無視するのを止めよ」という主張なら聞いてもらえるんでないかなー
# ただ、乗法の定義は繰り返しの加法だったハズなので、「かけられる数 × かける数の順序はどうでも良いし、そんな決まりごとは無い」というのは聞いてもらえないんでないかな。
Re:焦点は立式じゃないかなあ (Re:問題は立式ではない (スコア:2)
8人にペンをあげます。1人に6本ずつあげるには、ぜんぶで何本いるでしょうか。ただし足し算で表現せよ
で、「8+8+8+8+8+8=48」を不正解とすれば、(まあまあの人は)やはり納得するでしょう。
どれだけの人が納得するかは知らないけど、それを不正解にするのは明らかに不当な取り扱いですね。
Re:焦点は立式じゃないかなあ (Re:問題は立式ではない (スコア:2)
そりゃ、勝手な仮定を置いてるからじゃないでしょうか。
ペンを6種類とできるなら、あってるんじゃないですか?
まあ元々が親が書いた問題文って事で伝聞なので合っている保証はないですけれども、以下の問題文でもって
6本ずつってあるんですし、「6種類を1本ずつ8人に配っているという解釈も可能だ!」というのは、さすがに屁理屈では。
# せめて主張したいなら「6本ずつ=6種類を1本ずつ」と出来ると示さないと駄目では。それはどこに定義されていますか?
# 定義されてないモノは何しても良いって事にはならんでしょう。「鼻から悪魔が出る」とか回答欄に書きますか:-P
いや、色んな反論(例えば、順序は本来定義されていないはずであって教育上の都合の押しつけである、とか)はあるだろうと思いましたけど、
そりゃ駄目でしょう。
もしかして、便宜上ペンをAABBCCに分けて、Aを持っているのは16人、Bを持っているのも16人……つまり、16x3=48ってのも正解とすべきという主張をされているのでしょうか。回答欄に「16x3=48」と書いてあって、小学校2年生の算数のテストで丸をあげるのは、やっぱ駄目では。
# その筋道を全て記載した上での回答なら、粋な教師なら正解にするかも知れませんが、そういう試験では無いようですし。
# 「答えがあってりゃ経過はどうあれ正解にすべき」という主張は有りだと思いますが、arlzさんの主張は式の立て方についてのようですし。
Re:問題は立式ではない (スコア:2)
>出題者の意図を汲み取れって話でしょ?
5人にペンをあげます。1人に5本ずつあげるのに、ぜんぶで何本いるでしょうか?
この場合、どのように出題者の意図を読み取ればよいのでしょうか?
真面目な話、出題者は5x5と5x5の正誤を判定できるのでしょうか?
判別できないなら、いろいろな意味で卑怯な気がします
教育現場の状況 (スコア:4, 参考になる)
ちょっと出遅れちゃいましたが、現場の話。
私の妻は小学校教師(しかも、以前「低学年の算数専門」をしてたこともある)なので、
去年3x5=5x3問題が話題になった時にいろいろ話を聞きました。
で、それをちょっとまとめておきます。
○かけ算の順番とは何か?
授業の段階では、かけ算は「一当たりの数」×「いくつ分」という順番で考え、一当たりの数を左に「立式する」ことを徹底しています。
かけ算は可換だからというコメントはいくつか出ていますが、それはこの場合関係ありません。
6x8も8x6も答えは48ですが、「1人あたり6本」×「8人分」で、「6x8」という式になる、立式過程は、8x6で置き換えることはできないのです。
単にかけ算の式を書かせるのではなく、「一当たりの数:[___] × いくつ分:[___] = こたえ[___]」のような穴埋めで考えさせるべきだ、という点に関しては議論の余地はかなりあると思います。
○なぜかけ算に順番が必要なのか?
割り算でつまづかないためです。こちら [srad.jp]で紹介されているような、「問題文中に出ている数字を、今習っている演算子を適当に埋める」ような天然無能 [srad.jp]はある一定数存在します。そういった児童は、
・たし算の単元だから、問題文中の2数をたす
・ひき算の単元だから、問題文中の2数のうち大きい方から小さい方をひく
・かけ算の単元だから、問題文中の2数をかける
・わり算の単元だから、問題文中の2数のうち大きい方を小さい方でわる
といったプロセスを辿ります。
ここまでは方法で乗り切れるのですが、分数のわり算になると、「りんご2個を5人で分けました。一人何個になりますか?」という質問に「5÷2=5/2 答え5/2個」ってやっちゃうようになるわけです。
この問題をより早期に検出するために、かけ算の段階で、順番を意識させるようにしているわけです。
○教師はどう考えているのか?
教師の考え方にはいろいろあります。
・盲信派: 「かけ算は可換ではないと信じている」
・便法派: 「かけ算は可換だが、教育の便法として順序づけたかけ算を教えている」
・きつい便法派: とにかく順序を間違えたら×にすべし
・ゆるい便法派: 「授業」の段階では順序は守らなければならないが、前提条件が提示されていない「テスト」では順序が逆でも○にしてもいいだろう
まあ、盲信派はかなり批判の対象でしょうね。去年の3x5=5x3問題のときは教師が盲信派だったのは確実で、そのせいか各所で燃え上がってました。
でも、全ての教師が盲信派ではありません。そう決めつけるような教育批判はやめた方がいいかと思います。
(今回の6x8問題の場合、教師が盲信派かどうかは不明ですね)
私の妻の場合、大阪府で公立小学校の教師をしているのですが、公立だと都道府県内で異動があるためかその中では考えは統一されているようで、大阪府下の公立小学校教諭はおおむね「便法」として「かけ算を順序付き」で教えているという認識。ただし、「きつい便法派」と「ゆるい便法派」の対立はあります。
○教師個人の考えでこのルールは変更できるのか?
同じ学年内、一人の教師で完結しているような、短期的に習熟度などが確認できるようなものに関しては、教師一人の裁量で教え方を変えている場合がよくあります。
また、複数の教え方が考えられる場合、どの教え方が有効なのかについての研究も熱心です。定期的に「研究授業」が行われて、教育方法とその効果の違いを比較したりとか教師同士で議論してたりします。
例えば、繰り上がりの足し算の方法とか。
ところが、かけ算問題の場合「4年で習う割り算でつまづかないために、2年で習うかけ算に特殊な立式ルールを導入している」というのは状況を難しくしています。
小学校の場合、クラス単位で担任が全ての授業を教え、学年が変わると担任が替わりますから、「4年と2年の教師でルールを統一」する必要があります。
ですから教師個人の考えで勝手に教え方を変えることができません。学校内の関連する教師が相談して統一ルールを決める必要があるわけです。
ちなみに、私の妻の場合、つまり大阪府の公立小学校の場合、たいていは「きつい便法派=テストでも×」だったが、「ゆるい便法派=テストの時は○」の学校もあったとのこと。
○この教え方は有効なのか?それとも意味がないのか?
このかけ算問題に関しては、「2年での教育ルールが4年の習熟状況に影響する」という長期的な視点が必要ですので、方針の有効性が簡単に確認できません。各自「○○が有効だと思う」という思い込みだけを元に議論することになったりするわけです。
ここ/.-Jのような外野で「この教え方は問題ない/この教え方は間違えている」というような議論は無意味で、この点に関しては、どっかの教育大学付属小あたりで実験してくれないと結論は出せないと思います。
Re:教育現場の状況 (スコア:2)
○この教え方は有効なのか?それとも意味がないのか?
教師の考え方はともかくとして、特定の順序のみが正しいと信じている人がこのように多数育っている現状は教育の失敗と捉えるべきで、黒木さんが提唱しているように、小学校卒業までには「かけ算の順序はどちらでもよい」ということが理解できるようにすることを目標にするべきだと思います。
ある濃度の試薬を調整するときに、加えるべき試薬の量を計算するのに、[濃度]×[作る総量]なのか[作る総量]×[濃度]なのかを悩んでしまう人がいるのも逆順×の弊害なんじゃないかと思っています。
[濃度]=[溶質]/[総量]をもとに総量を両辺にかけるのに、左からかけても右からかけても意味は変わらないってものです。
割り算のために1あたり量を強調しようというのは可能性がある議論ですが、順序は本来関係ないことです。
どっかで実験してくれればいいようなというのはそうですが、もし自分に子供がいたとして、×をつける実験区に入れるのは嫌なので、いいサンプルをつくるのは難しいかもしれないですね。
Re:教育現場の状況 (スコア:2)
小学校卒業までにそれを教えないというのはどこからの情報?
教えないなどという情報はありません。
しかし、十分に達成できていないのは、このストーリーや
http://blogs.itmedia.co.jp/magic/2011/12/6886-2d5b.html [itmedia.co.jp]
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2011/1210/467390.htm?o=0&p=0 [yomiuri.co.jp]
でのコメントの山をみて判断されることです。
Re:教育現場の状況 (スコア:2)
>教えないなどという情報はありません。
では、「小学校卒業までには「かけ算の順序はどちらでもよい」ということが理解できるようにすることを目標にするべきだと思います。」は嘘の情報に基づいた意見ですね。
>しかし、十分に達成できていないのは、このストーリーや
達成できているでしょう。
掛け算の前後を入れ替えられるという知識が付いているから、あなたの示した「コメントの山」の中に入れ替えられるという理由がたくさん出てきているのではないですか?
自分が自分の意見を否定していることに気づけないの?
そんな間違った理解で存在しない状況を勝手に作り上げ、その嘘の状況に対して「~するべき」と言う事に意味はない。害悪ですらある。
Re:教育現場の状況 (スコア:2)
この場合、式の書き方が違うからバツ、で誰か済ませたの?
「乗算の順序が違うからバツ」も「式は合っているけど計算が違うからバツ」も「乗算と加算を取り違えているからバツ」も、バツつけてそれっきりにしたら駄目なのは同じでしょ。
郡論における交換法則への果敢なる挑戦だな (スコア:3, すばらしい洞察)
算数ではなく、国語の問題に対する解説としか思えん。
自分の子供をこんな教師には絶対預けたくない。
こんな事で不正解にされたら、子供が可哀想だ。
3x5=5x3? (スコア:3, 参考になる)
一年ほど前に、3x5=15を5x3=15と回答して×になった [kidsnote.com]という記事がTwitter経由で広まって、ここの日記でも結構燃え上がってましたね。
shibuyaさんの日記 [srad.jp]より
敬称略、掲載timestampの降順
黒木さんのまとめ (スコア:3, 参考になる)
だいぶ以前からこの話について黒木玄さんのところにいろいろ話題があった気がしますが
その黒木さんのところにまとめがあったのでリンクを置いておきます
かけ算の式の順序にこだわってバツを付ける教え方は止めるべきである [tohoku.ac.jp]
これで不正解ということは (スコア:2)
これで不正解ということは、そういう順序でかけるように授業でやったということでしょう?
だったら不正解でいいと思いますけど。
// 6本が8人(6が8つある)なら6x8と私もそう習いましたし。
Re:これで不正解ということは (スコア:2)
小学校2年生くらい?で習った時は、「『一当たり』かける『幾つ分』と書く」と教わりました。
それこそ30年くらい前ですが。
「いちあたり」という言葉が当時は難しかった記憶があります。
Re:これで不正解ということは (スコア:2)
小学生の頃、進学塾で、小学生が方程式を使うのは文部省に禁止されてるから、
こっそりと検算に使え、と方程式を闇伝授(?)されたのを思い出しました。
中学受験では、つるかめ算や流水算の考え方のステップが理解しているかが
重要なので、方程式で解いたら、たとえ答えが合っていても、バツになると。
もちろん受験問題に、つるかめ算で解かなければならない、等の但し書きは無し。
小学校の教育課程で学んできた内容についての試験なので、受験問題に但し書きが無くても、
小学校で教える解法で解かなければならないと。
(むしろ、中学側が、問題内容を文部省に縛られている、くらいの感触で教えられた。)
・・・という経験を20年前にしていたので、まあ、別に昔と変わってないなと。
大人が、教育の最後の一部分に過ぎない、試験の祭典部分だけを切り取って見るから、
最近の教育はおかしい!不親切だ!注意書きがない!みたいな意見も出るんでしょうが、
授業や宿題の過程を通して見れば、違和感の無い「バツ」なんじゃないでしょうか。
Re:これで不正解ということは (スコア:2, すばらしい洞察)
リンク先よく見てみ。
「式・答え 各10点(20)」
と書いてあります。
答は合っているので式0点、答え10点、計10点にすべきなのに両方0点としている。
類似問題 (スコア:2)
図の中の二等辺三角形を全て求めよという小学3年生の問題で
「正三角形も二辺の長さが同じだから二等辺三角形なんだよ」と
得意気に子供に言いつつ答えをみたら,2つは別扱いになっていて,
しょぼんとした俺.
Re:類似問題 (スコア:5, 参考になる)
その件について文科省に問い合わせたことがあります。私がみた問題は3×3×5の直方体の面に長方形がいくつあるか?というもので、正解が「4つ」
以下、要旨
正方形が長方形であると教えることは児童が混乱するので、敢えて触れない。正方形を長方形と認識しても、長方形でないと認識しても構わない。どちらの立場に立つかで正解が異なるような問題は不適切。だから、その直方体の面の問題は不適切。
発展的内容として正方形は長方形と教えても構わない。だから、その問題も発展的内容として「6つ」を正解にすることはあり得る。
つまり、児童が混乱するから特殊が一般にはいるかどうかは棚上げ、なんだけど、教師の一部には、「特殊は一般に入らない」と思っている人もいるらしい。
文科省国立教育政策研究所は文科省本省とは見解が異なり、教師の裁量で「正方形は長方形とは別」というのもありという立場。
70年代に集合の考えが算数に取り入れられて、正方形は長方形の仲間というようなことが教えられたが、その後姿を消したとのこと。
かけ算の順序に関しても、本省は「特に順序の指導について決まりはない」ということで、順序に異様に拘る授業があることに困惑しているようなニュアンス。
研究所は、「そういう指導も教師の裁量としてあり得る」という立場。
算数「かけ算の順序」を中心に数学教育を考える
http://suugaku.at.webry.info/ [webry.info]
Re:類似問題 (スコア:4, すばらしい洞察)
それなら問題文に
「ただし、正方形は長方形には含めないものとする」
って但し書き入れるべきだと思う。
書かないなら「教師の気分を当てろ」って問題と変らない。
もはや数学(算数)ではないよね。
Re:類似問題 (スコア:2)
それでは不十分。
勉強を習うのは別にその教師だけとは限らない。
親とか塾とか他にも色々ある。
教師に「正方形は長方形とは違う」と言われても教師が間違っていると思うでしょう。
実際、教師や教科書が間違えてることなど日常茶飯事ですし。
なので、言うなら「正方形は長方形でもあるが、ここでは長方形に含めないものとする」などと正確に言わないといけない。
じゃないと間違えてるのか、わざわざそうしてるのかわからない。
歴史は繰り返す (スコア:2)
小学 2 年で最初に乗算を習うときには、「x 個の物を一組にして、それが y 組あるとき、全部の個数は x×y」という内容のことを (変数を使わずに) 習います。乗算が交換法則 (x×y = y×x) を満たすことは小学 3 年で習います。
という状況を理解していれば、小学 2 年の段階で
という問題に対して「8×6」と立式するのがなぜ誤りとされるのかわかるでしょう。
「問題文にその順で書いてある」なんてのは「8×6」を正解とする理由になりません。その理由がありなら、
という問題に対して「3−10」と立式してはいけないことの説明が付きません。
今から 20 年以上前、僕が小学生の頃にも同じ議論はありましたし、きっとその前からあったでしょう。もうなんというか、既出どころの騒ぎじゃない。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
それは逆では。
教えてもらっていない交換法則を前提とした答えを書いて正解とされた場合、子供は何を判断材料にすれば良いのでしょう。
# この場合、教えてもらっていないので、習ったこととは異なることを書いているのに、正解とされているわけです。
親が知っている事に教師が配慮して採点しなくちゃならん状況の方が、どうかと。
そもそも、「3-10」は式以前に答えからして誤りでは?
式の話をしている時に、「答えが誤っているから式は無視して良い」は駄目では。
元々の話でも6x8=50なら、式以前って事にはならんでしょう。
1. 式は立てられたけど、答えが誤っていた
2. 式は誤っていたけど、答えは合っていた
3. 式は立てられて、答えが合っていた
4. 式は誤っていて、答えも間違っていた
# さらに、ストーリーの話では、式部分と答え部分の両方で採点されているようです。
# 個人的には、(分割されて採点されているなら)合っている部分は正解とすべきだと思いますが、
# (一体として採点されているなら)3番のみを正解として、それ以外を不正解とするのは、まあアリなんじゃないかな。
で、式の立て方の話をしているのではないのでしょうか。
「3-10」なら、4番です。つまり、式の立て方が誤っている話をしているのでは?
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
むしろ小学校のテストで、授業の内容の理解度以外の何を見ろと。
「式以前に答えが誤り」というのは、考える順序が間違っています。少なくとも小学校の算数では、式が先、答えが後です。習った内容に照らせば、 8×6 も 3−10 も式が誤っているので、答えが合っていようが間違っていようがバツという理屈は筋が通っています。
ただし、 #2072994 [srad.jp] の人みたいに、「8 人に 6 本ずつ」を「各人に 6 本ずつ渡す操作を 8 回行った」と捉えるのは少数派だとは思いますが、児童がそういう理解のもとで 8×6 と書いたのならマルにするべきだとは思います。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
ひどい間違え方をしました……。
は、いろいろと意味不明でした。下のように訂正します。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
答えが変わらないからどちらで書いても良いはずだ、という理解なら、小学校の算数ではバツにされるんじゃないかな。
僕は教えたことがないのでわかりませんが、ここで「8×6」と書く児童は何か誤解している可能性が高いという経験則があるんじゃないのかなあ。ほとんどの小学校教師は一般人とは比べものにならないくらい多数の児童に教えてきているし、教え方のマニュアルなんかも用意されているわけで、教師が言っていることを「決めつけだ」などと決めつける神経は僕にはありません。
まあ、あなたのおっしゃる通り、教師が何もわからず思い込みでバツ付けてるだけって可能性がないとは言わないけど、日本の小学校教育ってそんなにひどいの?
それがわかるように工夫した結果が、設問で人数を先に書くことだったんじゃないの? 工夫が成功しているかどうか僕にはわからないけど、どう考えてもあの設問の順序は何かを意図しているよね。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
>答えが変わらないからどちらで書いても良いはずだ、という理解なら、小学校の算数ではバツにされるんじゃないかな。
これは、掛け算の順番にこだわる人に多い主張ですが、私にはさっぱり理解できません。
手段と目的を取り違えていませんか?
乗算を教える目的は、乗算の概念を理解して、活用できるようにすることですよね。
その導入として、「ひとまとまりの数」と「いくつ分」というような意味付けを行うこと
は、意味があると私も思います。しかしそれはあくまでも教えるための便宜的な手段
ですよね。
ある程度乗算に慣れたら、こういった意味付けから離れて、(順序を気にせず)自由に
乗算を駆使できるようになる必要があります。これが本来の目的です。
目的からすれば、乗算は順番など無意味なのだから、どちらで書いても良いとうのが
正しいわけです。
「ひとまとまりの数」を先に書くというのは、教える際の便宜上導入されたローカル
ルールに過ぎません。ローカルルールに沿うように子供に指導すること自体は私は
否定しません。その方がスムーズに概念理解が進むということはあるでしょう。
しかしそのローカルルールを、より普遍的法則(乗算の可換性)に優先させて、
8x6にバツを付けるのはおかしいと思うわけです。
まとめると
* ローカルルールに沿って、ある順番で掛け算式を書くように推奨するのはOK
* ローカルルールに反する順序で書いたからといって数学的に正しい表現にXを付けるのは、NG
というのが私の意見です。
ローカルルールに拘って、8x6にバツを付けられた児童は、次に乗算の可換性を教えられた時、
混乱するでしょう。さらに、乗算の順序にこだわったままだと、中学の数学では大変苦労すると思われ
ます。
>「8×6」と書く児童は何か誤解している可能性が高いという経験則があるんじゃないのかなあ
ここ
http://ameblo.jp/metameta7/entry-10196970407.html [ameblo.jp]
に書いてある担任や教頭の話からすると、あなたの言うとおりであると思います。
でもその誤解を検出したいのであれば、問題をもっと工夫すべきだというのが
私の考えです。fcpさんは、あの問題から教師の意図を読み取ったようですが、
私には無理です。
例えば、思考過程を明らかにしたいのであれば、式を日本語で説明させる
設問を加えてはどうですかね。小2にはちょっと荷が重いかもしれませんが、、。
#私がこの問題を読むと、頭の中で
#「8人が6本ずつだから8x6=48か」
#と考えます。いちいち、「6がひとまとまりの数で、8がいくつ分に相当するから、、」
#などとやっていたら遅くてたまりません。さっさと可換性に慣れて、
#無駄なローカルルール(乗算の順序)を忘れるほうが、日常生活にも利があると
#思います。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
小学校のテストのマルかバツかなんてものは、指導の一方法でしかないわけで、外野がどういう状況でバツを付けるのはおかしいとか言っても詮無きことだと思います。あなたがおかしいと思うことでも、教師は教育のために有益だと思ってやっているのでしょう。
それは小学 2 年の算数の範囲を超えていると思います。あなたはあの設問をまったく評価しないで「もっと工夫しろ」と言うかもしれないけど、これまで散々試されてきた結果、工夫できるぎりぎりがあれくらいしかないってオチなんじゃないかと思いますよ。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
僕は乗算を習った段階で件の設問に対して 8×6 が間違いだと言うのを嘘だと思いませんが、それを「嘘」と呼び、避けるべきと主張するなら、 #2073593 [srad.jp] に書いたようなその他多数の「嘘」についても、避ける方法を頑張って編み出してください。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
最新の学習指導要領を把握していませんでした。ご指摘ありがとうございます。なお、交換法則を習うのが小学 2 年になっても、件のテストが交換法則を習う前に行われたのであれば、僕の #2072989 の論旨は変わりません。
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
乗算の交換法則が小学 3 年というのは僕の見た学習指導要領が古かったので、 #2073046 [srad.jp] の人の失礼なコメントを参考にしてください。
で、本題。
そういう議論なら、今更すぎて全然話になりません。学校教育なんて、上書きの連続です。初期の段階で教えたことを取り消しまくっています。
算数と数学に限っても、最初の数が 1 だというのは嘘。 5 を 3 で割れないなんて嘘。 3 から 10 を引けないなんて嘘。実数の概念を扱う前に数直線を教えるのも欺瞞だし、極限と級数の概念を扱う前に無限小数を教えるのも根本的には嘘をついている。円の面積 (笑)。
それを嘘だ欺瞞だと言って許さない、初期に教えたことを後から上書きしない教育方法って、何かメリットあるの? メリットがあったとして、そんな教育方法本当にあるの?
Re:歴史は繰り返す (スコア:2)
えっと、僕は #2073593 [srad.jp] で「嘘」と呼んだようなことを本当に嘘だとは思っていません。わかりにくかったらすみません。
根本的な所 (スコア:2)
教育の現場において
・現実
・理論的解釈
・教育上の都合
の、どこに重点を置いているか。その一端だと思われます。
#大人の都合、ですかね・・・
#壮大なストーリ。空転するアイディア。
いずれにせよ (スコア:2)
大人から理不尽な評価をされる事は多々あるので、その事自体を社会経験として学べるわけです。
親や教師といえども完璧ではないし、時に敵にもなると。
他の大人や友人からフォローされて、その経験が本人の能力アップにつなげれば良いと思います。
理不尽な思いにつぶされるようだと困りますね。
ご冗談でしょう (スコア:2)
九九を覚える時に8×6と6×8の両方を覚えなきゃいけないなんて、面倒臭いったらありゃしない。
ただでさえやる事多いんだから、ものごとはシンプルに進めようぜ。
どっちもおかしい (スコア:1)
代数的に考えるなら、二項演算で交換法則が成り立つ場合は限られており、8X6と6X8が同じ数になるのはある意味偶然なので、区別すること自体には意味がある。極端に言えば、四則演算でも減法や除法では交換法則が成り立たないんだから。
ただし、問題文を解釈した時にどう書くかは個人の自由じゃないかな。8人に6回あげたら8が「掛けられる数」だし、6個を8人にあげたら6が掛けられる数。順番に意味がない、ってのが乗法の交換法則が言わんとしてることなんだから。
私個人としては、この親も学校の先生も両方エキセントリックな印象を受ける。
この教師は国語も算数もなってない(Re:どっちもおかしい) (スコア:3, すばらしい洞察)
文章を前から逐次理解していくと、
8本を6人分用意するから 8本×6人=48本
と解釈するのが自然と思われる。
教師が望む 6×8=48 にしたいのであれば、最初から問題文を
「6人に8本ずつペンをあげるなら、何本必要ですか」
と書けば、望む過程と答えが得られるはず。
結論として、この教師は数学の証明能力と日本語能力の両方が欠損してる。
ついでにいえば、片方向にしか子供を評価していないので、そもそも教師として不適格。
# 小1の時の日記で「母が」と書いたら「お母さんと書きなさい」とわざわざ指摘してくれた馬鹿教師を思い出したよ。
# 小1で正しく謙譲語を使うのは子供らしくないんだとさ。(母が抗議したらそう答えたそうな)
はじける加齢の香り!orz
Re:この教師は国語も算数もなってない(Re:どっちもおかしい) (スコア:3)
文章を前から逐次理解していくと、
8本を6人分用意するから 8本×6人=48本
と解釈するのが自然と思われる。
教師が望む 6×8=48 にしたいのであれば、最初から問題文を
「6人に8本ずつペンをあげるなら、何本必要ですか」
と書けば、望む過程と答えが得られるはず。
そうなんですよね。
わざわざ引っかけ問題を作っておいて、間違えさせるってのは教育としてどうかと思うんですよね。
#これだけ「おかしい」って言われても、この教育方法は直さないんだろうなぁ…
Re:どっちもおかしい (スコア:4, おもしろおかしい)
モトローラ派なら6*8
インテル派なら8*6
ですかね。
ずいぶん前に見たような話題 (スコア:1)
「掛け算の順番」でぐぐってみる [google.co.jp]と、2年位前にもあちこちで話題になってますね。
6本 x 8人 = 48本人 (スコア:1)
こう書けば、「人」の付く方は無次元数であると分かります。
どちらも単位なら「本人(本x人という単位)」になってしまいます。
一方で、かけ算を数字や文字の連続で書く場合は、即値→定数→変数 の順で書くことになっています。
この順で書くなら、記事の例とは逆に「人」の方を先に書くことになります。
結局、かけ算の順番にこだわる理由が分かりませんでした。
Re:せんせい!しかくのめんせきのしきがわかりません! (スコア:3, すばらしい洞察)
どうしたって
・面積等で便宜上の縦と横が出てきて、前に言われたことと違う!と理解できない子がでてくる
・掛けられるほうと掛けるほうを意識させとかないと割り算のときに理解できない子が出てくる
・可換の関係が理解できない子が出てくる
・速さ時間距離の関係が理解できない子が出てくる
・etc
な子が出てくると思うんだ
「ずつ」がキーワードにされるぐらいなら、どっちでも可にしたほうがマシだと思う
Re:せんせい!しかくのめんせきのしきがわかりません! (スコア:2, 興味深い)
今回の件も「一つ分の数×いくつ分」という順序でなければならないとしているわけですから、本質的には同じようにも思えます。
Re:せんせい!しかくのめんせきのしきがわかりません! (スコア:2, おもしろおかしい)
なんだかこのジョークを思い出す話だなぁ
Re:せんせい!しかくのめんせきのしきがわかりません! (スコア:2)
正六面体のことを立方体と呼ぶんじゃなくって?
Re:せんせい!しかくのめんせきのしきがわかりません! (スコア:2)
理屈さえわかっていれば正解だと思うんだけどな。
Re:アホくさ (スコア:2)
こんな宗教戦争が40年前から延々と繰り広げられていると思うと、
ホント、アホくさとしか言いようが無いですよね…
一人以外は全員敗者
それでもあきらめるより熱くなれ
Re:ブラックボックスかホワイトボックスか (スコア:2)
正しい答えなのに、説明された通りの手順でないからと間違いとされ0点になる。
そんなことを子供の時に・・・
え?社会に出れば当たり前?
そうですねすいません。
Re:堅いことを言えば (スコア:2)
えっと、 Peano の公理系に基づく自然数とその演算の定義の話をするなら、自然数 a, b に対して a×b を「a を b 個足した数」と定義する流儀と「b を a 個足した数」と定義する流儀の両方があって、別にどっちがより正しいってことはない。もちろん、積というものをどっちで定義するにしても、両者が等しいことは証明する必要があり、手間も変わらない。なので、どっちの流儀を採用するかは重要な差にはならない。
ちなみに Peano の公理系でいう「自然数」には0も含むので、学校教育における「自然数」という用語の使い方とは違うことは注意するべき。