JPH1094558A - 吸収性物品 - Google Patents
吸収性物品Info
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- JPH1094558A JPH1094558A JP8250704A JP25070496A JPH1094558A JP H1094558 A JPH1094558 A JP H1094558A JP 8250704 A JP8250704 A JP 8250704A JP 25070496 A JP25070496 A JP 25070496A JP H1094558 A JPH1094558 A JP H1094558A
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Abstract
合い及びドライ感等が向上した吸収性物品を提供するこ
と。 【解決手段】 液透過性の肌当接面、液不透過性の非肌
当接面、及び該肌当接面と該非肌当接面との間に介在さ
れた液保持性の吸収部を有する本発明の吸収性物品は、
上記肌当接面が、多数の開孔を有する部分と開孔を有し
ない部分とからなる不織布から構成されており、上記開
孔を有する部分が、上記吸収性物品の長手方向に沿う略
中央部に設けられていると共に、上記開孔が上記肌当接
面の表面から裏面に向かって延出する上記不織布によっ
て取り囲まれて形成されており、且つ隣り合う上記開孔
間が頂部を有するように凸状に湾曲しており、上記開孔
を有しない部分が、上記吸収性物品の長手方向に沿う両
側部に設けられていると共に、該開孔を有しない部分に
エンボス処理がなされていることを特徴とする。
Description
使い捨ておむつ等の吸収性物品に関するものであり、更
に詳しくは、風合いやドライ感等が向上した吸収性物品
に関するものである。
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面
シートとしては、有孔フィルムあるいは不織布が多く用
いられていた。有孔フィルムを表面シートとして使用す
る場合には、特公昭57−17081号公報等に開示さ
れた如くプラスチックフィルムの表面に開孔部を設け、
この開孔部を通して経血や尿を吸収させる方法が採用さ
れている。しかしながら、有孔フィルムは、フィルムに
特有のベタツキ感があり、かつ開孔部以外の肌当接面が
全く通気性を有しないため、吸収性物品の表面シートと
して使用した場合、使用者にまとわりつくような不快感
を与える。
は、使用者の肌に対する体液湿潤感を少なくし、体液の
通過性を高めるようにするため、実開昭53−5019
4号公報に開示された如く、規則的に配列された多数の
開孔を有する疎水性不織布から成る表面シートが知られ
ている。しかし、かかる表面シートは、吸収体への体液
の移動が起こりにくいため、湿潤感やベタツキ感を感じ
やすく、低吸収量でもモレを生じやすい。また、生理用
ナプキンや使い捨ておむつは、その左右両側部(特に股
間部)が使用者の肌と最も接触する部分であるが、上記
表面シートはその全面に開孔を有しているため、その左
右両端部における開孔周辺部の硬い部分によって、使用
者の肌がかぶれたり、傷つき易いという問題がある。
2−125061号公報、及び特開平4−24261号
公報等には、不織布の中央部に開孔を施すと共に、その
周囲或いはその両端部には開孔を施さない方法で得られ
る表面シートが開示されている。しかし、かかる表面シ
ートでは、開孔部とその周囲或いはその両端部との不織
布構造がほぼ同一となるため、開孔部に柔らかさを求め
るとその周囲或いはその両端部が毛羽立ち易くなり、使
用者に不快感を与えると共に、肌のかぶれを起こしやす
くする。一方、開孔部の周囲或いはその両端部の毛羽立
ちを抑えるため、エンボス処理を施したり不織布の表面
強度を高くした場合には、開孔部の不織布が硬く感じら
れるようになり、使用者に肌触りが悪い印象を与える。
く快適な装着感を有し、風合い及びドライ感等が向上し
た吸収性物品を提供することにある。
た結果、吸収性物品の肌当接面として用いられる表面シ
ートの中央部と両側部との不織布の構造を異なるものと
し、更に中央部に設けられる開孔の構造を立体的なもの
とすることにより、上記目的を達成し得る吸収性物品が
得られることを知見した。
であり、液透過性の肌当接面、液不透過性の非肌当接
面、及び該肌当接面と該非肌当接面との間に介在された
液保持性の吸収部を有する吸収性物品において、上記肌
当接面が、多数の開孔を有する部分と開孔を有しない部
分とからなる不織布から構成されており、上記開孔を有
する部分が、上記吸収性物品の長手方向に沿う略中央部
に設けられていると共に、上記開孔が上記肌当接面の表
面から裏面に向かって延出する上記不織布によって取り
囲まれて形成されており、且つ隣り合う上記開孔間が頂
部を有するように凸状に湾曲しており、上記開孔を有し
ない部分が、上記吸収性物品の長手方向に沿う両側部に
設けられていると共に、該開孔を有しない部分にエンボ
ス処理がなされていることを特徴とする吸収性物品を提
供することにより、上記目的を達成したものである。
肌当接面として用いられる表面シートの中央部に設けら
れた開孔が、該表面シートの表面から裏面に向かって延
出する不織布によって取り囲まれて形成され、隣り合う
上記開孔間は頂部を有するように凸状に湾曲しているた
め、非常に立体的で柔軟な構造であり、使用者にクッシ
ョンを使用したかのような感触を与え、風合いに優れる
だけでなく、上記表面シートと肌との接触面が少なくな
るため吸収性物品のドライ感が向上する。また、上記開
孔を有しない両側部は、エンボス処理により滑らかな肌
触りが得られるため、使用者の動きによる毛羽立ちがな
くなり、使用者の肌がかぶれる心配がない。
好ましい実施態様を添付図面を参照しつつ詳述する。こ
こで、図1は、本発明の第1の実施形態としての生理用
ナプキンを示す斜視図であり、図2は、図1に示す生理
用ナプキンの表面シートをa−a線で切断した状態を示
す断面図であり、図3は、図1に示す生理用ナプキンの
表面シートの要部拡大斜視図であり、図4は、図1に示
す生理用ナプキンの表面シートの要部拡大平面図であ
り、図5は、図2に示す表面シートの要部拡大模式図で
ある。
過性の肌当接面としての表面シート1、液不透過性の非
肌当接面としての裏面シート、及び該肌当接面と該非肌
当接面との間に介在された液保持性の吸収部104を有
する縦長に形成された本体110と、該本体110の左
右両側縁部中央やや前方寄りの位置から外方に延出する
一対のウイング部101,101とを具備している。上
記吸収部104は上記表面シートと上記裏面シートとに
挟持されている。そして、該吸収部104の周囲におい
て該表面シートと該裏面シートとが接着剤やヒートシー
ル等の接合手段により接合・固定されることによって上
記本体110が形成されている。該本体110の裏面シ
ート側には、着衣貼着用の接着剤層が生理用ナプキンの
長手方向に沿って形成されている。上記ウイング部10
1,101は、上記本体110から外方へ延出する上記
表面シートと上記裏面シートとが接合・固定されること
によって形成されており、その裏面シート側には、着衣
貼着用の接着剤層が設けられている。
キンにおいては、上記表面シートが多数の開孔を有する
部分(以下、この部分を「領域A」という)と、開孔を
有しない部分(以下、この部分を「領域B」という)と
からなる不織布から構成されている。
ン100の長手方向に沿う略中央部に所定の幅をもって
設けられている。また、領域Aは生理用ナプキン100
の長手方向に沿う全域に亘って設けられていてもよく或
いは一部でも良いが、少なくとも排泄部位に当接する位
置及び/又はその近傍に設けられている。
ナプキン100の長手方向に沿う両側部に所定の幅をも
って設けられている。また、領域Bは、領域Aと同様に
生理用ナプキン100の長手方向に沿う全域に亘って設
けられていると共に、領域Aに隣接して設けられてい
る。また、領域Bは、生理用ナプキンの本体110の他
に、上記ウイング部101,101にも設けられてい
る。
部104の上に設けられている。領域Aの幅は、使用者
に風合いの良さとドライ感を与える点から、本体110
の幅の40〜95%を占めていることが好ましく、更に
好ましくは50〜90%であり、一層好ましくは55〜
85%である。
一部が吸収部104の上に設けられている。領域Bの幅
は左右で略同様になされており、左右の領域Bの幅の和
は、使用者の動きによる毛羽立ちを抑える点から、本体
110の幅の5〜60%を占めていることが好ましく、
更に好ましくは10〜50%であり、一層好ましくは1
5〜45%である。
は、従来公知の不織布を特に制限無く用いることができ
る。例えば、カード法により製造された不織布、スパン
ボンド不織布、スパンレース不織布等の種々の不織布を
目的・用途に応じて適宜選択することができる。これら
の不織布における繊維の結合手段に特に制限はなく、例
えば、バインダーによる結合や熱融着による結合を用い
ることができる。また、繊維の結合に代えて、スパンレ
ース不織布等のように繊維の機械的な絡合を利用しても
よい。所望の特性、特に改善された柔らかさとドライ感
を顕著に実現するためには、上記不織布として、カード
法により得られた熱融着繊維ウェブをサクションヒート
ボンドし、その後必要に応じてエンボス処理を施し不織
布化したシートが最も好適に用いられる。
不織布のみならず、不織布同士、不織布及びフィルム、
不織布及び紙又は不織布及び他の材料を複合・一体化し
た種々の未開孔のシートを包含する。
び加工性の点から15〜45g/m 2 が好ましく、更に
好ましくは15〜35g/m2 である。
えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような
ポリエステル及びナイロンのようなポリアミド等の合成
繊維、レーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維、
並びにコットン等の天然繊維が挙げられるがこれらに限
定されるものではない。また、融点の高い繊維を芯とし
且つ融点の低い繊維を鞘とした芯鞘繊維やサイド−バイ
−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維も好適に用い
られる。これらの繊維は、1種または2種以上使用する
ことができる。エンボスの加工性のためには、上記不織
布を構成する繊維が少なくとも2種類の成分を有し、第
1の成分は第2の成分よりも融点が低いものであること
が好ましい。第1の成分の繊維と第2の成分の繊維と
は、それぞれ単繊維として配合してもよく、或いは上述
の芯鞘繊維やサイド−バイ−サイド型繊維等の複合繊維
として配合してもよい。また、上記不織布は、厚みの制
御や性能等の点から、少なくとも2層から構成されてい
ることも好ましい。この場合、上層を構成する不織布に
おいては上記第1の成分の繊維(即ち、融点の低い繊
維)を50重量%以下配合することが好ましく、下層を
構成する不織布においては上記第1の成分の繊維を50
重量%以上配合することが好ましい。上層を構成する不
織布において上記第1の成分の繊維の配合量を少なくす
るとエンボスの成形性が弱くなるため肌触りがよくな
り、下層を構成する不織布において上記第1の成分の繊
維の配合量を多くするとエンボスの成形性が強くなるた
め不織布の強度が高くなる。上記繊維における繊維径に
特に制限はないが、0.1〜6デニールであることが好
ましく、1〜4デニールであることが更に好ましい。繊
維径が0.1デニールに満たないと繊維間距離が小さく
なり、毛管力により表面シートに液残りが生じる場合が
あり、繊維径が6デニールを超えると表面シートの隠蔽
性が悪くなる場合があるので、上記範囲とすることが好
ましい。
原反不織布の一例として、繊維径2デニールの芯鞘型の
PET/PE複合繊維(容積比50/50)をカード機
により開繊した後、熱風により繊維間を接着せしめた不
織布(坪量25g/m2 )が挙げられる。
部と両側部とでは使用者の肌への接触(擦れ合い)の程
度が異なり、中央部に比して両側部は接触(擦れ合い)
の程度が大きい傾向がある。そのため、表面シートは中
央部が柔らかく、両側部が滑らかであることが望まし
い。従って、本実施形態の生理用ナプキンにおける表面
シート1では、領域Aのエンボス率が7%以下であるこ
とが好ましく、5%以下であることが更に好ましい。領
域Aのエンボス率が7%より大きいと、表面シートのク
ッション感が低下し、肌触りが悪くなることがある。即
ち、領域Aにはエンボス処理が殆ど施されていないこと
が好ましく、特に好ましくは領域Aにはエンボス処理が
全く施されていない(即ち、エンボス率が0%)。一
方、領域Bのエンボス率は8〜70%であることが好ま
しく、10〜50%であることが更に好ましく、一層好
ましくは15〜40%である。領域Bのエンボス率が8
%より小さくなると滑らかさが低下し、毛羽立ちが生じ
やすくなり、使用者の肌がかぶれ易くなることがある。
詳述すると、図2及び図3に示す如く、領域Aに設けら
れた開孔6は、表面シート1の表面8Aから裏面8Bに
向かって延出する不織布によって取り囲まれて形成され
ている。そして、上記開孔6の内壁10は、上記表面8
Aからの連続面で形成されている。即ち、上記開孔6
は、立体的な開孔である。立体的な開孔の態様として
は、例えば、上記開孔6を取り囲む不織布が円筒状にな
っている開孔や、上記開孔6の径が上記表面8Aから上
記裏面8Bに向かって漸次増加していく円錐状の開孔等
が挙げられるが、図2及び図3に示す如く、上記開孔6
の径が上記表面8Aから上記裏面8Bに向かって漸次減
少していく逆円錐状の開孔が好ましい。
円形、三角形又は四角形の開孔でもよいが、異方性のな
い円形の開孔とすることが、表面シート1のソフト感を
向上させ得る点から好ましい。開孔6は、例えば、後述
する表面シートの製造方法に従って形成することができ
る。
は、頂部5を有するように凸状に湾曲している。ここ
で、上記頂部とは、隣り合う上記開孔間における最も高
い位置をいう。本実施形態の生理用ナプキンにおける表
面シート1においては、図3に示す如く、複数の上記頂
部が連続的に連なり、畝部を形成することが好ましい。
図3に示す表面シートにおいては、複数の上記頂部が略
直線的に連続的に連なり、多列の畝部2,2,・・を形
成し、隣り合う上記畝部2,2の間は溝部4となり、上
記畝部2と上記溝部4とは平面部を有しないように交互
に配列されている。そして、上記畝部2は凸状に湾曲し
且つ上記溝部4は凹状に湾曲しており、上記溝部4は間
隔をおいて配置された多数の上記開孔6,6,・・を有
している。このように、上記畝部2及び上記溝部4を形
成することによって、該畝部2及び該溝部4と平行な方
向と、それらに直角な方向とにおける曲げ特性(例え
ば、バルクソフトネス等)に異方性を付与することがで
き、表面シート1のフィット性や風合いを一層向上せし
め得るので好ましい。
ターンには特に制限はなく、例えば、図4に示すような
千鳥状の配置パターンを用いることができる。この場
合、溝部4に沿う開孔6,6間の間隔Nは、0.4〜4
0mmであることが好ましく、1.5〜8mmであるこ
とが更に好ましい。上記間隔Nが0.4mmに満たない
と上記開孔6の周囲長が小さくなり、上記開孔6の周り
をしっかりと形成できない場合があり、上記間隔Nが4
0mmを超えると上記開孔6の存在が粗になり、液の通
過性が低くなる場合があるので、上記範囲内とすること
が好ましい。
記溝部4とは交互に配列されており、上記溝部4は上記
畝部2からの連続面で形成されている。図2に示す如
く、隣合う上記畝部2間の間隔Lは、1.0〜6.0m
mであることが好ましく、1.7〜3.7mmであるこ
とが更に好ましい。また、隣合う上記溝部4間の間隔M
も同様に1.0〜6.0mmであることが好ましく、
1.7〜3.7mmであることが更に好ましい。
向と、生理用ナプキン100の長手方向や横断方向とが
合致する必要はない。例えば、畝部2及び溝部4の方向
が生理用ナプキン100の長手方向となっていても何ら
支障はなく、好適に用いることができる。同様に、畝部
2及び溝部4と直角の方向が生理用ナプキン100の長
手方向となっていても何ら支障はなく、好適に用いるこ
とができる。
4は、原反である不織布の製造時における機械方向と合
致していてもよく、又は合致していなくてもよい。
り合う開孔6,6間の頂部5の高さ(例えば、図4にお
けるPの位置の高さ)と、該方向と直角な方向において
隣り合う開孔6,6間の頂部5の高さ(例えば、図4に
おけるQの位置の高さ)とが異なっている。頂部の高さ
に勾配を設けることで、液の吸収拡散方向を制御するこ
とが可能となる。例えば、液をある特定の方向に拡散さ
せたい場合には、その方向において隣り合う開孔間の頂
部の高さを、その方向と直角な方向において隣り合う開
孔間の頂部の高さよりも高くすれば良い。更に、このよ
うな頂部の高さの勾配と、上記畝部とを共に使用するこ
とにより、液の吸収拡散方向の制御を一層効果的に行う
ことができる。例えば、ある特定の方向において上記頂
部が連続的に連なり、畝部を形成するようにし、この畝
部の高さを上記方向と直角な方向において隣り合う上記
開孔間の上記頂部の高さよりも高くすれば、液は、上記
畝部に沿って移動し易くなり、上記方向と直角な方向へ
の液移動が一層効果的に抑制される。
て、断面方向におけるシートの厚さに勾配を有する。上
記表面シート1は、何れの部分においても繊維の存在量
は概ね同じであるから、シートの厚さに勾配があるとい
うことは、換言すれば、シートの断面における単位面積
当たりの繊維密度(即ち、繊維の存在密度)に勾配があ
るということである。即ち、領域Aにおいて厚さが大き
い部分は繊維密度が小さい部分であり、繊維は疎に存在
しておりソフト感を有する。一方、領域Aにおいて厚さ
が小さい部分は繊維密度が大きい部分であり、繊維は密
に存在しており剛直感を有する。
記表面シート1の断面方向において、上記頂部付近の最
大シート厚さ(以下、単に「頂部のシート厚さ」ともい
う)a、上記開孔の下端周縁部のシート厚さc、及び上
記最大シート厚さが存する部分と上記下端周縁部との略
中間部のシート厚さbの間に、a>b>cなる関係があ
るように勾配を設ける。即ち、上記表面シート1の断面
方向におけるシート厚さは、上記頂部付近が最も大き
く、上記開孔の下端周縁部が最も小さく、且つ、両者の
略中間部のシート厚さは、両者の間の値となる。更に、
上記表面シート1におけるシート厚さは、上記頂部付近
から上記開孔の下端周縁部に向かって連続的に減少して
いる。シート厚さをこのように調整することによって、
クッション性がより一層向上し、より一層良好なソフト
感が得られる。
係があることによって、毛管力に勾配が設けられるが、
該毛管力の勾配を駆動力として液を効果的に吸引するた
めには、かかる勾配は大きいことが望ましい。上述の通
り、領域Aにおいては、繊維密度に勾配を設けることに
よって毛管力(即ち、繊維の存在密度)の勾配を発現せ
しめているので、毛管力の勾配を大きくするためには、
繊維密度の勾配を大きくすることが重要である。この目
的のために、領域Aにおいては、上記頂部のシート厚さ
aと上記開孔の下端周縁部のシート厚さcとの差(a−
c)を例えば200μm以上にして大きな毛管力の勾配
を発現させることが好ましい。即ち、密度の大きな部分
(主に、上記開孔の下端周縁部)は、繊維が密に存在し
ているので、毛管力によって領域Aの表面に存在する液
を吸引し、吸収部へと速やかに導く。一方、密度の小さ
な部分(主に、上記頂部)は、繊維が疎に存在している
ので毛管力は弱く、その結果、一旦吸収部に吸収された
液は領域Aの表面に戻り難くなる。このように、領域A
が疎密構造を有することにより、単一の構造中に毛管力
の勾配が生じ、表面での液残りが減少し、ドライ感が向
上する。尚、上記差(a−c)は200〜500μmで
あることが更に好ましい。
を形成して、一つのシート内に適度な柔らかさとソフト
感を有する部分(密度の小さな部分)と体圧によっても
潰れない剛直な部分(密度の大きな部分)とを共存せし
め、シート全体として適度なクッション性を実現してい
る。また上記剛直な部分が存在することにより、体圧に
よって領域Aが潰れた場合にも一定の厚さが保たれ、吸
収部に吸収された液の逆戻りが一層防止される。
記頂部のシート厚さaが400〜800μmであり、上
記開孔の下端周縁部におけるシートの厚さcが50〜3
00μmであり、上記頂部付近と上記開孔の下端周縁部
との略中間部におけるシートの厚さbが200〜600
μmである。
造方法に従って得ることができる。
接に関係している。即ち、領域Aにおいては、図5に示
すように、開孔(好ましくは円形又は楕円形)の下端周
縁部の径dが0.5〜2.0mmであることが好まし
い。上記径dが0.5mmに満たないと上記疎密構造に
よる十分な毛管力が得られない場合があり、上記径dが
2.0mmを超えると上記開孔の下端周縁部における繊
維間の距離が詰まり、該下端周縁部がフィルムに近い形
状となるため、液が通過する空間が得られず、液の通過
が困難となる場合があるので上記範囲内とすることが好
ましい。上記径dは0.7〜1.5mmであることが更
に好ましい。
密接に関係している。即ち、図5に示すように、領域A
においては、0.5g/cm2 荷重下での厚さtが0.
6mm以上であることが好ましい。0.5g/cm2 荷
重下での厚さとは、領域Aに軽くタッチし始めたときの
厚さにほぼ相当する。上記厚さtを0.6mm以上とす
ることによって、領域Aが嵩高となりソフト感が向上す
る。なお、上記表面シート1の坪量を大きくすれば(例
えば、60〜100g/m2 )、領域Aの厚さtを0.
6mm以上にすることは容易であるが、その場合には、
風合いが悪くなる場合がある。これに対して、本実施形
態の生理用ナプキンにおいては、上記表面シート1の坪
量が大きくない場合においても、立体形状の開孔及び該
開孔間に存する頂部の立体的作用により、上記厚さtを
0.6mm以上とすることが容易である。上記厚さtは
0.6〜2.0mmであることが好ましく、0.6〜
1.5mmであることが更に好ましい。
を有することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を
有することが好ましい。即ち、領域Aは、0.5g/c
m2荷重下での厚さtが0.6〜2.0mmであり且つ
厚さ0.6mmまで圧縮したときの反撥応力が0.5〜
30gである。領域Aが、かかる圧縮特性を有すること
により、生理用ナプキンを実際に装着したときに加わる
圧力下でも上記構造が維持され、上記諸物性を満足しつ
つ適度な柔らかさやクッション性が得られる。
ら返ってくる抵抗力を表し、後述の如くKES圧縮測定
装置にて測定できる。上記反撥応力は領域Aの構造維持
性とクッション性に直接に関わる力であり、この上記反
撥応力が0.5gに満たないと生理用ナプキンの装着時
に領域Aの構造が簡単に潰れ性能を維持できない上、ク
ッション性がなくなり薄くかたい触感となるので改善さ
れた風合を提供できない場合がある。一方、上記反撥応
力が30gを超えると領域Aの表面が柔軟性に乏しくな
り、生理用ナプキンの装着時にざらつきを感じる場合が
ある。上記反撥応力は、7〜25gであることが更に好
ましく、7.5〜20gであることが一層好ましい。
を有することに加えて、以下に述べるような圧縮特性を
有することも好ましい。即ち、領域Aは、0.5g/c
m2荷重下での厚さtが0.6〜2.0mmであり且つ
30%圧縮時の反撥応力Fが3〜10gである。領域A
が、かかる圧縮特性を有することにより、上記頂部にお
けるクッション性が更に一層向上し、更に一層良好なソ
フト感が得られる。また、表面の滑らかさも一層向上す
る。
m2 荷重下の厚さtに対して30%圧縮することをい
い、その場合の厚さは、下記の式(I)で表される。
と、領域Aを軽く押し込んだ時に感じるクッション感が
適度な感触となる。上記反撥応力Fが3g未満の場合、
領域Aが簡単に潰れてしまい全体に薄くかたい印象とな
る場合がある。一方、上記反撥応力Fが10gを超える
場合、構造のかたさやざらつきを感じるようになり改善
された風合を得難い場合がある。上記反撥応力Fは、更
に好ましくは3〜8gであり、一層好ましくは3.5〜
7.5gである。
吸収能力を高めると共に、上記疎密構造を十分に形成し
て毛管力勾配によっても液の吸収能力を高めることが重
要である。そのためには、領域Aの開孔率は7%以上で
あることが好ましい。上記開孔率が7%に満たないと、
上記開孔の下端周縁部への繊維の寄り集まりが不十分
で、十分な疎密構造が形成されない場合がある。上記開
孔率は、10〜20%であることが更に好ましい。な
お、上記開孔率とは、領域Aをその表面8Aから裏面8
Bに投影した場合に形成される開孔の面積を領域Aの面
積で除した値である。その具体的測定方法については、
後述する。
領域Aの表面から裏面に向かって漸次又は段階的に増加
していることが好ましい。このように領域Aの断面方向
に関してその親水性に勾配を設けることにより、上記疎
密構造と相俟って、液の吸収能力が一層向上し、しか
も、液の逆戻りが一層効果的に防止される。上記親水性
の勾配は、例えば、親水性の異なる数種類の繊維から、
それぞれウエブを作製し、次いで、親水性の低い順に該
ウエブを順次積層して作製された不織布を原反として使
用することによって付与できるが、かかる方法には限定
されない。
径(繊度)が、領域Aの表面から裏面に向かって漸次又
は段階的に減少していることも好ましい。このように領
域Aの断面方向に関して、構成繊維の繊維径に勾配を設
けることにより、上記疎密構造と相俟って、液の吸収能
力が一層向上し、しかも、液の逆戻りが一層効果的に防
止される。上記繊維径の勾配は、例えば、繊維径の異な
る数種類の繊維から、それぞれウエブを作製し、次い
で、繊維径の小さい順に該ウエブを順次積層して作製さ
れた不織布を原反として使用することによって付与でき
るが、かかる方法には限定されない。
からなり、各不織布が開孔の周縁部においてのみ互いに
接合されていることも好ましい。かかる構成により、吸
収された液の外部からの隠蔽性が向上し、視覚的なドラ
イ感が向上する。また、開孔の周縁部以外の部分は、不
織布本来の性質が損なわれていないので、ソフト感や柔
らかさのような風合いが向上する。
表面シート1における領域Bについて説明する。領域B
は、生理用ナプキン100の長手方向に沿う両側部に設
けられており、エンボス処理がなされている。領域Bに
施されるエンボス処理は、一般に平滑ロールと彫刻ロー
ルとからなる一対の熱エンボスロール間に不織布を挿通
させることによって行われる。エンボスパターンには特
に制限はなく、領域Bの滑らかさの程度や後述するエン
ボス率等に応じて、円形、矩形、菱形又はこれらの組み
合わせ等のエンボスパターンを用いることができる。
り、領域Bの滑らかさの向上と毛羽立ち防止の点から8
〜70%であることが好ましく、10〜50%が更に好
ましく、15〜40%であることが一層好ましい。
ンボス率にも依存するが、領域Bの任意の位置における
直径1cmの円内に平均して10〜50個のエンボスが
存在することが、領域Bの滑らかさの向上と毛羽立ち防
止の点から好ましい。
の毛羽立ちを抑える点から、0.5g/cm2 荷重下で
0.1〜0.6mmであることが好ましく、0.2〜
0.5mmであることが更に好ましい。
る表面シートを製造するための好ましい方法を詳述す
る。まず、表面シートを構成する不織布原反にエンボス
処理を施して領域Bを形成する。この場合、後述するよ
うに不織布原反の全域にエンボス処理を施すことも可能
であるが、領域Bとなるべき部分にのみエンボス処理を
施し、領域Aとなるべき部分にはエンボス処理を施さな
いことが好ましい。尚、原反不織布の種類によっては、
既にエンボス処理が施されていることがあるが、この場
合には更にエンボス処理を施してもよく或いは施さなく
てもよい。エンボスの条件は原反不織布の坪量や構成繊
維の種類等にもよるが、一般的な条件は線圧が10〜1
00kg/cmであり、温度が80〜260℃である。
1の押し型と第2押し型との間に介在させることにより
該不織布を穿孔し領域Aを形成する。この場合、上記不
織布のうち、第1の押し型と第2押し型との間に介在さ
せる部分は、領域Aとなるべき部分のみとする。上記第
1の押し型は、上記不織布の搬送方向に沿って角錐又は
円錐形状の多数の凸状ピンを列状に有し且つ該列が多列
に並設しているピンロールから構成されており、上記第
2押し型は第1の第1の押し型における多列の凸状ピン
の間に嵌入する突条部を有する突条ロールから構成され
ている。
Aの形成では、上記ピンロールは、その凸状ピンが上記
不織布の搬送方向に沿って列になって、しかもその列が
多列に並設している。一方、上記突条ロールは、その突
条部が上記ピンロールの各凸状ピンの列と列の間に嵌入
する。その結果、上記突条ロールの上記突条部によっ
て、頂部が容易に形成され、しかも、上記ピンロールに
おける上記凸状ピンの上記不織布への押圧により、開孔
が形成される。この場合、上記ピンロールを60〜26
0℃に加熱しておき、上記開孔の周縁部を部分的に軟化
或いは部分的に溶融させて、繊維の存在密度を他の部分
よりも高くすることも好ましい。尚、頂部の成形性を高
めるため、上記不織布を上記ロール間に導入する前に、
例えば、上記不織布にホットエアー(例えば、60〜2
60℃)を吹き付けたり、上記不織布をプレヒートロー
ル(例えば、60〜260℃)に巻き付けたりする等
の、当業者に公知の予熱処理を施しておくことも好まし
い。
は、それぞれ必要な領域に逐次的に行うことができる
が、同時に行ってもよい。また、領域Bの形成に際して
のエンボスの条件、及び領域Aの形成に際しての開孔方
法によっては、エンボス処理を施した後に開孔処理を施
すと、エンボス部における繊維間の結合が剥がれてエン
ボスをなくすこともできるので、原反不織布の全面にエ
ンボス処理を施した後に開孔処理を行ってもよい。
照して説明する。ここで、図6は、本発明の第2の実施
形態としての生理用ナプキンにおける表面シートの領域
Aの要部拡大図(図5相当図)である。尚、第2の実施
形態については、第1の実施形態と異なる点についての
み説明し、同じ点については第1の実施形態に関して詳
述した説明が適宜適用される。また、図6におけて図5
と同じ部材については同じ符号を付した。
実施形態における領域Aとほぼ同様になされており、異
なる点は、頂部5における裏面8Bが、表面8Aに向か
って突出している点である。そして、本実施形態におい
ても、頂部5付近における最大シート厚さa、開孔6の
下端周縁部のシート厚さc、及び上記最大シート厚さが
存する部分と上記下端周縁部との略中間部のシート厚さ
bの間に、a>b>cなる関係がある。
が、表面8Aに向かって突出しているので、頂部5にお
ける繊維密度が高くなり、使用者の体圧による圧縮を受
けても頂部5の形状が保持され、領域Aと肌との接触が
低く抑えられるのみならず、領域Aのソフト感やクッシ
ョン性が向上する。しかも、吸収部に吸収された液の逆
戻りも少なくなり、ドライ感が向上する。
シートは、第1の実施形態の生理用ナプキンにおける表
面シートとほぼ同様の方法で製造することができ、特
に、領域Aにおける頂部5は、上述の凸状ピン間に嵌入
する突条部の嵌入の程度を調整することによって形成す
ることができる。
実施形態に基づき説明したが、本発明の範囲は上記実施
形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において種々の変更が可能である。例えば、領
域Aは、生理用ナプキンの長手方向に沿う全域に亘って
設けられている必要はなく、所定の領域、例えば排泄部
位にのみ設けられていてもよい。また、領域Bも生理用
ナプキンの長手方向に沿う全域に亘って設けられている
必要はなく、所定の領域、例えば使用者の肌と最も接触
する領域(股下領域等)にのみ設けられていてもよい。
また、領域Aにおける開孔の配列の仕方は千鳥状に限ら
れず、格子状又はその他の配列でもよい。また、本発明
の吸収性物品としては、生理用ナプキンの他に、使い捨
ておむつ、ハイジーンパッド、母乳パッド等が挙げられ
る。
ナプキンを更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、か
かる実施例に限定されない。
/PEの芯/鞘複合繊維(繊維長:51mm、繊度:2
デニール)からカード機を用いて繊維ウエブを形成し、
この繊維ウエブを熱風を用いたサクションヒートボンド
法により原反不織布となした。この原反不織布を表1に
示す条件にてエンボス処理を施すと共に、上述のピンロ
ール及び突条ロールを用いて図5に示す構造の開孔を形
成して、表面シートとなした。得られた表面シートの諸
物性値を表1に示す。なお、表1における物性値の測定
方法は下記の通りである。この表面シートを用いて、図
1に示す生理用ナプキンを製造した。得られた生理用ナ
プキンにおける領域Aの幅は生理用ナプキンの本体の幅
の70%であり、領域Bの幅の和は生理用ナプキンの本
体の幅の30%であった。
2号0.5wt%水溶液で充分浸した後、ブライトボッ
クスを用いて下方より光をあて、日本アビオニクス
(株)製画像解析装置「エクセル」(商品面)を用い、
上記表面シートにおける上記水溶液が満たされない部分
(エンボス部)を白黒二値化処理により白に相当させ、
全画面面積に対する白色面積をもってエンボス率とす
る。
切り出して試験片を作製し、断面の拡大写真を撮影す
る。撮影された写真を元に図5に示すa、b及びcの寸
法(μm)を測定する。値は5点平均値をもって代表値
とする。なお、a、b及びcの寸法は、領域Aの表面8
A側(或いは内壁10側)における所定の位置(例え
ば、cであれば、上記開孔の下端周縁部)での接線に垂
直な方向にて測定した。
トーテック(株)製KES圧縮試験機「KES FB−
3」(商品名)を用い、領域A及び領域Bについて、通
常試験モードで50g/cm2 までの圧縮特性試験を行
い、0.5g/cm2 荷重下での厚さt(mm)をチャ
ートから読みとる。
像解析装置「エクセル」(商品名)を用い、予め黒色台
紙上に貼り込んだ領域Aを画像入力し、画面上で白黒二
値化処理を行い、白色部分を開孔に相当させる。この白
色部分を円形としたときの面積から該円形の直径を計算
し、これを開孔径d(mm)とする。
解析装置「エクセル」(商品名)を用い、予め黒色台紙
上に貼り込んだ領域Aを画像入力し、画面上の白黒面積
比を算出する。この際、画面上の白色の面積が開孔に相
当するので、全画面積に対する白色面積をもって開孔率
(%)とする。
mにカットして初期重量を測定する。これを測定サンプ
ルとする。次いで、75%グリセリン溶液に上記測定サ
ンプルを浸漬せしめ十分に上記溶液を含浸させる。上記
溶液から上記測定サンプルを引き上げた後、上記測定サ
ンプルの表面を上にして、この上に坪量40g/m2 で
70mm×70mmの吸収紙を5枚重ねる。この吸収紙
の上に上記測定サンプル寸法に対して10g/cm2 の
荷重を同時にかける。荷重をかけて60秒後に上記測定
サンプルを取り出し、その重量を測定し、初期重量との
差を残留量(g)とする。上記残留量が0.2g以下で
あれば吸収性物品の表面シートとして優れた特性を発揮
する。
えない状態で領域Aを触ってもらい、ソフト感、クッシ
ョン感等の感触を総合的に領域Aの柔らかさとして評価
してもらった。評価は下記の5段階の数値で行い、10
人の平均値をとった。5;非常に良い、4;良い、3;
普通、2;悪い、1;非常に悪い数値は大きいほど良好
な柔らかさを示す。
トン(株)製ウレタンフォーム、厚さ0.5mm〕で表
面を覆った円盤(直径70mm、350g)を回転軸か
ら円盤中心が20mmずれた位置で回転軸に取り付け
る。下にウレタンフォームを敷いたサンプル(領域Bの
部分、170×170mm)を台上に固定し、上記円盤
をサンプル上にのせ、回転軸を回転させて円盤をサンプ
ル上で周動させる。周動は時計回りに2回、反時計回り
に2回行う。この時の周動速度は1周動あたり約3秒で
ある。周動前後のサンプルについて、毛羽状態を以下の
判断基準で評価する。5;非常に良い(毛羽無し)、
4;良い、3;普通、2;悪い、1;非常に悪い
例1〜5の表面シートは、領域Aにおいては液の残留量
が少なく、柔らかな感触を有するものであり、領域Bに
おいては毛羽立ちが少なく、滑らかな感触を有するもの
であることが分かる。これに対して、不織布原反そのも
のである比較例1の表面シートは液の残留量が多く、毛
羽立ちやすいものである。また、開孔のみを形成した比
較例2の表面シートも毛羽立ちやすいものであり、厚み
が薄いため残留量が多い。また、領域Bのみを形成した
比較例3の表面シートは液の残留量が多い。
使用者の肌への刺激が低減し、使用者の肌に優しく快適
な装着感を有する吸収性物品が得られる。また、本発明
によれば、使用者の肌にまとわりつくようなベタツキ感
がなく、ドライ感に優れた吸収性物品が得られる。
ンを示す斜視図である。
a線で切断した状態を示す断面図である。
拡大斜視図である。
拡大平面図である。
る。
ンにおける表面シートの領域Aの要部拡大模式図(図5
相当図)である。
Claims (10)
- 【請求項1】 液透過性の肌当接面、液不透過性の非肌
当接面、及び該肌当接面と該非肌当接面との間に介在さ
れた液保持性の吸収部を有する吸収性物品において、 上記肌当接面が、多数の開孔を有する部分と開孔を有し
ない部分とからなる不織布から構成されており、 上記開孔を有する部分が、上記吸収性物品の長手方向に
沿う略中央部に設けられていると共に、上記開孔が上記
肌当接面の表面から裏面に向かって延出する上記不織布
によって取り囲まれて形成されており、且つ隣り合う上
記開孔間が頂部を有するように凸状に湾曲しており、 上記開孔を有しない部分が、上記吸収性物品の長手方向
に沿う両側部に設けられていると共に、該開孔を有しな
い部分にエンボス処理がなされていることを特徴とする
吸収性物品。 - 【請求項2】 上記不織布を構成する繊維が少なくとも
2種類の成分を有し、第1の成分は第2の成分よりも融
点が低いものである、請求項1記載の吸収性物品。 - 【請求項3】 上記不織布が少なくとも2層から構成さ
れており、上層を構成する不織布における上記第1の成
分の配合量が50重量%以下であり、下層を構成する不
織布における上記第1の成分の配合量が50重量%以上
である、請求項2記載の吸収性物品。 - 【請求項4】 上記開孔を有する部分において、上記頂
部付近における最大シート厚さa、上記開孔の下端周縁
部のシート厚さc、及び上記最大シート厚さが存する部
分と上記下端周縁部との略中間部のシート厚さbの間
に、a>b>cなる関係がある、請求項1〜3の何れか
に記載の吸収性物品。 - 【請求項5】 上記頂部における上記裏面が、上記表面
に向かって突出している、請求項4記載の吸収性物品。 - 【請求項6】 上記開孔を有しない部分におけるエンボ
ス率が8〜70%であり、上記開孔を有する部分のエン
ボス率が7%以下である、請求項1〜5の何れかに記載
の吸収性物品。 - 【請求項7】 上記開孔の下端周縁部の径dが0.5〜
2.0mmであり、上記開孔を有する部分の0.5g/
cm2 荷重下での厚さtが0.6mm以上である、請求
項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。 - 【請求項8】 上記開孔を有する部分の開孔率が7%以
上である、請求項1〜7の何れかに記載の吸収性物品。 - 【請求項9】 上記不織布における多数の開孔を有する
部分を構成する繊維の親水性が表面から裏面に向かって
漸次又は段階的に増加している、請求項1〜8の何れか
に記載の吸収性物品。 - 【請求項10】 上記不織布における多数の開孔を有す
る部分を構成する繊維の繊維径が表面から裏面に向かっ
て漸次又は段階的に減少している、請求項1〜9の何れ
かに記載の吸収性物品。
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