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JPH0816710B2 - 沸騰水型原子炉に於て燃料の高さが延長された燃料バンドル - Google Patents

沸騰水型原子炉に於て燃料の高さが延長された燃料バンドル

Info

Publication number
JPH0816710B2
JPH0816710B2 JP5028327A JP2832793A JPH0816710B2 JP H0816710 B2 JPH0816710 B2 JP H0816710B2 JP 5028327 A JP5028327 A JP 5028327A JP 2832793 A JP2832793 A JP 2832793A JP H0816710 B2 JPH0816710 B2 JP H0816710B2
Authority
JP
Japan
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fuel
plenum
region
rods
bundle
Prior art date
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Application number
JP5028327A
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English (en)
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JPH05341072A (ja
Inventor
ブルース・マツナー
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPH05341072A publication Critical patent/JPH05341072A/ja
Publication of JPH0816710B2 publication Critical patent/JPH0816710B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/30Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
    • G21C3/32Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
    • G21C3/326Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements comprising fuel elements of different composition; comprising, in addition to the fuel elements, other pin-, rod-, or tube-shaped elements, e.g. control rods, grid support rods, fertile rods, poison rods or dummy rods
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/02Fuel elements
    • G21C3/04Constructional details
    • G21C3/16Details of the construction within the casing
    • G21C3/17Means for storage or immobilisation of gases in fuel elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子炉用の燃
料バンドルに関する。更に詳細には、部分長(part leng
th) 或いは短寸燃料棒(下部タイプレートから上部タイ
プレートに到る距離の途中までの長さしかなく、その終
端部が上部タイプレートの下方にある燃料棒)と組み合
わせて使用されると共に、大径ガスプレナム(gas plenu
ms) を備えた長寸(full length) 燃料棒が開示される。
簡単にいうと、長寸燃料棒の群の中に数本の短寸燃料棒
を散在挿入することにより燃料バンドルの上部二相領域
の断面積を拡張し、これを、拡張された断面積を有する
プレナムを収納する為の領域として利用する。これによ
り長寸燃料棒は若干量のプレナム気体を追加収納し得る
ようになり、その結果、この長寸燃料棒自身に関して
は、より高い位置までを活性燃料空間として利用するこ
とが可能となる。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉用の燃料バンドルの構造
は公知である。この種の燃料バンドル構造では標準的に
下部タイプレートが備え付けられており、この下部タイ
プレートは燃料棒の行列中の各燃料棒が並行直立するよ
うに各燃料棒を支持すると共に冷却水を燃料バンドル中
に流入させている。斯かる燃料バンドル構造に含まれる
燃料棒は、その殆どが下部タイプレートに支持されつつ
上部タイプレートにまで達している。この上部タイプレ
ートは、燃料棒が並行直立するように各燃料棒を支持す
ると共に、水および発生した蒸気を燃料バンドルから流
出させる。
【0003】燃料バンドルの周囲には典型的には燃料バ
ンドルチャネルが巡らされていて、このチャネルは下部
タイプレートを包囲しつつ燃料棒行列の周囲に沿って上
に伸び、更に上部タイプレートを包み込んでいる。この
燃料バンドルチャネルは燃料バンドル内部の水および発
生した蒸気の流路を分離独立させ、燃料バンドル周囲の
いわゆる炉心バイパス領域から分け隔てる。この炉心バ
イパス領域は、減速材である水を含み、熱中性子を吸収
して核反応を制御する制御棒を中に挿入できるような、
チャネルとチャネルの間隙に形成された通常十字形の空
間である。
【0004】沸騰水型原子炉の燃料バンドルを作動する
際、液体減速材(水)が燃料バンドルの底部から下部タ
イプレートを通って流入する。水は燃料バンドル内部を
上昇しながら主として二つの役割を果たす。まず第一
に、水は核反応により生成したいわゆる高速中性子を、
核分裂反応の続行に必要とされる低速の熱中性子に減速
する。第二に、水である減速材からは、動力発生に利用
される水蒸気が発生する。
【0005】燃料チャネル内部の燃料棒は、核分裂性物
質の入った細長い密封管であり、撓み易い。斯かる燃料
棒が固定されないと、これらの燃料棒は水蒸気の発生中
に震動し、相互に接触し摩滅する可能性すらある。こう
した傾向に歯止めをかけ、燃料バンドルを所期の並行間
隔に保持して効率的に核反応を行なう為に、所謂スペー
サが利用される。このスペーサは、燃料バンドルの内部
に一定の垂直間隔を置いて据え付けられる。通常、燃料
棒スペーサは、全長 406cm(160 インチ)程度の燃料
バンドルに、等間隔に7個を配置して使用する。これら
のスペーサは、燃料バンドルの上から下まで燃料棒が所
期の相互間隔を正確にあけるように、個々の燃料棒を取
り囲んで支持する。
【0006】上記のような標準型の燃料バンドルの製造
現場では、いわゆる短寸燃料棒が採用されている。この
短寸燃料棒は、下部タイプレートから上部タイプレート
に到る距離の途中までの長さしか無い。典型的なこの種
の燃料棒では、その短寸燃料棒の先端から上部タイプレ
ートにかけての燃料バンドル内部に空虚な垂直な空間が
形成されるように、その先端が上部タイプレートよりも
下方で終結している。この短寸燃料棒には多くの利点が
あり、米国特許第 5,112,570号に要約されている。
【0007】短寸燃料棒を採用したときにのみ得られる
大きな利点の一つは、燃料バンドル中の上部二相領域で
の圧力低下が抑えられることである。簡単にいうと、燃
料バンドルのこの二相領域では、短寸燃料棒の終端点と
上部タイプレートとの間のボイド空間が形成される。即
ち、燃料バンドルの上部二相領域に於て、短寸燃料棒の
上方には燃料棒が存在しない為に空隙が形成され、これ
により燃料バンドル内の二相の水−蒸気混合体は空隙領
域をより自由に流動する。そのため、燃料バンドルのこ
の領域で起こる圧力低下が抑制されるのである。本願の
開示は原子炉燃料バンドルの運用(及び圧力低下の変
動)についての手引きを意図するものではないが、圧力
低下の抑制が利点となり得ることは理解されよう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】最近の燃料バンドル及
びその中の燃料棒には、他の制限もある。特に、燃料バ
ンドルの作動中に、核分裂性気体が燃料バンドル中の燃
料棒内部に蓄積する。この現象を充分に理解する為に、
まず燃料棒の構造を一通り述べ、次に核分裂性気体が蓄
積する必然性について概説する。
【0009】燃料バンドル中の独立した燃料棒は、典型
的にはジルカロイ製の密封管である。このジルカロイ密
封管の中には、典型的には管の内径とほぼ等しい大きさ
のペレット形状の核燃料が積み重なって入っている。密
封管は、まずその中を真空にしてから不活性ガスを加圧
充填、燃料ペレットとジルカロイ被覆管との間の伝熱性
を向上させると共に、燃料バンドルの供用期間中に核分
裂性気体の放出が減少するようにすると好適である。
【0010】密封された燃料棒の内部の核分裂性物質が
核反応に晒されると、若干量の「娘」核分裂性気体が発
生する。これが、燃料ペレットを包む燃料棒(被覆材)
に上記の気体を含ませる主な目的である。核分裂性物質
を内包する密封燃料棒の内部には不活性気体が注入され
るが、これは通常はヘリウムである。典型的には、密封
された燃料棒の内部は、まず吸引により真空化される。
燃料棒内部からは酸素および水が実質的に全て除かれ
る。その後、ヘリウムを加圧注入する。この加圧ヘリウ
ムは、燃料ペレットを相対的に冷却した状態に保つ働き
をすると共にエネルギー発生用の水蒸気を生成すべくペ
レットからの熱を伝導する、良好な熱伝達媒体である。
同時に、供用期間中の燃料ペレットは冷却状態に保持さ
れて、より少ない「娘」核分裂性物質しか生成しない。
【0011】燃料棒に注入されるヘリウムに充分なプレ
ナム空間を提供することが重要である。このプレナム空
間により、燃料バンドル内の燃料棒の供用期間全般を通
じてヘリウムの密度、及び、燃料ペレットと被覆管との
間のヘリウム圧力が適切な範囲内に保持される。供用期
間の初期には、加圧ヘリウムの燃料棒中での内圧は、燃
料棒の外圧と均衡を保っている。供用期間が終わりに近
付いても、充分な拡張空間(プレナム)があるので、燃
料棒被覆の内圧が過大となり結果的に気体が漏洩する、
という事態を回避できる。
【0012】所謂プレナム領域として要求される拡張分
の体積の計算方法は、あらゆる燃料バンドル構造、あら
ゆる燃料棒に関して公知技術である。簡単にいうと、必
要なプレナム体積の計算値を決定する要因は、利用され
る燃料混合物の種類、燃料バンドルの寿命が尽きるまで
に燃料棒を運用して引き出される総エネルギー、原子炉
内での燃料バンドルの設置使用時間、原子炉内の種々フ
ラックスへの曝露、その他、燃料棒管の内部の過大な応
力を回避すべく設定された制限値にまで核分裂性気体圧
を高めてしまうような諸要因である。
【0013】標準的な燃料バンドルは、全長 406cm
(160 インチ)程度である。このうち、約 381cm(15
0 インチ)が活性燃料により占められ得る。実際問題と
して、381cm(150 インチ)を超える長さの活性燃料
が燃料バンドル中に据えられることはない。というの
は、現在の原子炉構造では(典型的には炉心上部に於け
る)放射線被曝が生じて不適当だからである。
【0014】残念ながら、活性燃料用に 381cm(150
インチ)が使用可能であるとはいえ、或る種の燃料構造
では更に大きなプレナム空間が必要とされる。つまり、
その垂直寸法全体の内おそらく 381cm(150 インチ)
が燃料で占められた 406cm(160 インチ)長の燃料棒
内の残り25cm(10インチ)の空間では、プレナム空間
として不充分なのである。一例として、上記の如き使用
可能な有効全長 381cm(150 インチ)のうち 366cm
(144 インチ)しか燃料を装填していない構造の燃料棒
も知られている位である。残りの41cm(16インチ)
空間は、燃料棒のガスプレナムとして必要なのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では、燃料棒の先
端と上部タイプレートとの間に空虚なボイド領域を形成
する処の短寸燃料棒が散在した燃料バンドルが開示され
る。この領域に隣接する長寸燃料棒に対しては、燃料バ
ンドルの上部二相領域の上層部に於て、燃料棒半径が実
質的に広がった拡張上部プレナム領域が提供される。燃
料バンドルが長寸燃料棒しか備えていないような標準的
な作動環境の下では、この燃料棒の上部領域を上記のよ
うに拡張すると、許容できない圧力低下(圧力差)が生
じる。しかし、短寸燃料棒により作り出された空き領域
の隣接位置に於て斯かる拡張を行なうと、許容できない
圧力低下が起らない。その結果として、プレナム空間が
拡張され、長寸燃料棒の中には、従来より高い位置にま
で活性燃料ペレットが収納され得る。本発明では、拡開
プレナム領域に関する二つの方法が開示される。その第
一は、長寸燃料棒に、拡張分の円筒状の端管を溶接する
ものである。第二は、通常の管を引出し成形する際に、
好適には管上部の一部だけは完全には引き出さないで、
鐘形状の拡開プレナム空間を製作するものである。
【0016】本発明に於て考えられ得る利点の一例は、
反応炉容器およびその部品に因む燃料設計上の諸制限を
超えずに、反応炉に 381cm(150 インチ)までの燃料
が収納され得るようになったことである。即ち、現在常
用されている均一な内径の燃料構造に対し必要なプレナ
ム空間を加味して利用すると、燃料棒には事実上 371c
m(146 インチ)分の燃料しか収納できないが、本発明
に記載される拡開プレナムを利用すると、 381cm(15
0 インチ)分一杯にまで追加燃料が収納され得る。
【0017】斯かる本発明の着想は、多くの設計方法に
より全ての長寸燃料棒に適用され得ることが認められよ
う。
【0018】
【実施例】図1には本発明を盛り込んだ燃料バンドルB
の一部を切り取った透視図を示す。図から、下部タイプ
レート14が垂直に立つ燃料棒の行列を支持していること
が分かる。図の燃料棒は短寸燃料棒16及び長寸燃料棒18
である。燃料棒16、18は全て下部タイプレート14で支持
されていて、長寸燃料棒18は上部タイプレート20まで伸
びてこれに支持されていることが分かる。又、上部タイ
プレート20の一部分が突起してできた燃料バンドル用の
支柱22も図示されている。
【0019】この燃料バンドルの作動方法は容易に要約
される。即ち、燃料バンドルBに於ては、減速材である
単相の水が下部タイプレート14を貫通して燃料棒16、18
の周囲に流入する。この単相減速材が燃料棒16、18の周
囲を上昇するにつれて水蒸気が発生し、燃料バンドルB
の上層部に蒸気−水混合体の二相の上昇流を作り出す。
この二相混合体は上部タイプレート20を貫通して流出
し、蒸気部分は動力発生の為に利用される。
【0020】図示された燃料バンドルと従来の燃料バン
ドルとの間の相違点は、プレナム領域Pにある。この領
域に関する説明の為、図3、図4、図5を参照する。図
3には従来技術の燃料棒R’が図示されている。簡単に
いうと、この燃料棒には上部のプレナム領域P’及び下
部の燃料ペレット領域Fが備えられている。領域Fは典
型的には 381cm(150 インチ)までの長さを有し得
る。但し上でも述べたように、如何なる燃料構造であ
れ、核分裂性気体を生ずる部分の故に多くの場合この領
域下の長さは削減される。本発明の燃料棒プレナム構造
が有用であるのは斯かる削減の生ずる場合である。
【0021】図4には本発明の好適実施例が図示されて
いる。この図は燃料ペレットFの上部を含む燃料棒Rの
上部構造のみを示す。この場合は、大径部品24が小径部
品26に嵌め込み筒状に挿入されており、プレナムPが拡
張されていることが分かる。多くの燃料設計に標準的な
手法として、プレナム部Pには、内部に存在する気体を
吸収するゲッタチャンバ23が備えられている。このゲッ
タチャンバ23の周囲にはコイルばね25が配置されてい
る。コイルばね25は標準的な構造を有し、燃料ペレット
が所期の間隔を取るようにこれを押えている。
【0022】図2には、燃料棒の配列の平面図が示され
ている。この図からは燃料バンドルBの上部の拡開プレ
ナム領域に於ける燃料バンドルの平面方向の全体像が分
かる。この図から短寸燃料棒(part length fuel rod)16
が長寸燃料棒18の拡開プレナム領域Pよりも狭い半径を
有することが明らかである。拡開プレナム領域Pの底部
と長寸燃料棒18の外壁との間には溶接点30(図4参照)
があり、燃料棒の構成部品を密封している。
【0023】図面に関しては充分に記載したので、上記
のプレナムと短寸燃料棒16との相互関係に関して以下に
解説する。短寸燃料棒16と長寸燃料棒18とを備えた標準
的燃料バンドルに於ては、圧力低下が減少する。多くの
応用分野では、このように圧力低下を減少すると、例え
ば或る流速および出力率に於いて原子炉運転の信頼性を
落とす可能性のある熱流体力学的および核的熱流体力学
的な不安定性が改善されるので、非常に望ましい。他の
要因がないものと仮定すると、短寸燃料棒16を導入する
ことにより、長寸燃料棒18のみを備えた燃料バンドルに
比べ、燃料バンドルの上部二相領域における圧力低下が
減少される。
【0024】仮りに長寸燃料棒18だけしか備えられてい
ない燃料バンドルに本発明の拡開プレナムPを導入した
とすると、燃料バンドルの上部二相領域では許容し得な
圧力低下が生じるであろう。圧力低下がそのように著
しくなる理由は、燃料バンドルの上部二相領域に於て冷
却材が流出する為の面積にプレナムPの拡張分の断面積
が張り出すからである。即ち、燃料バンドルBの上部二
相領域から流出する蒸気−水混合体が遭遇する該領域で
の流動抵抗が大きくなり、圧力低下が顕著になるのであ
る。この圧力低下の増大により、燃料バンドルB及びこ
の(或いは複数個の)燃料バンドルBを装備した原子炉
は、熱流体力学的および核的熱流体力学的不安定性の影
響を蒙り易くなる。
【0025】図1、図2、図5に示された構造は熱流体
力学的な圧力低下という見地からの妥協案である。長寸
燃料棒18に於ては拡開プレナムPが利用される。但し、
若干の付加的な圧力低下を許容範囲内に抑える為に、長
寸燃料棒18の間に散在する短寸燃料棒16の存在により、
水/蒸気混合体が流出するに充分な付加的面積が作り出
される。同時に、プレナムガス領域P自体が好適に拡張
されていることは言うまでも無い。このようにして、拡
開プレナムにより、有利な核反応が実現する。
【0026】図5からは、拡開プレナムPは多くの方法
により製作され得ることが分かる。例えば、原子炉で利
用される被覆材(管状部品)は一般に、相対的に小さな
中性子捕獲断面積を有しジルカロイとして知られる合金
で作られている。ジルカロイ管の製作に関する公知の手
法の一つには、好適な冶金特性を保持すべく大径の管を
引出し成形して小径の管にする方法がある。図5の実施
例に於てはプレナム領域Pは完全には引き出されない
で、拡開プレナム領域Pの位置で引出し処理が止められ
ている。この方法により、燃料棒被覆管には鐘形状の遷
移部40が形成され、二つの部品を接合する為の溶接点や
継ぎ目の類が皆無となることが分かる。
【0027】本発明により企図された大径のプレナム領
域を製造するには、他の多くの手法が使用され得ること
を理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の設計による燃料バンドルの部分的破断
図で、長寸燃料棒の拡開プレナム領域の様子が分かるよ
うに燃料バンドルの上部二相領域を部分的に破断してい
る。
【図2】図1の燃料バンドルの平面図で、燃料バンドル
の上部領域の内部の短寸燃料棒および長寸燃料棒の典型
的な位置を示している。
【図3】従来の標準型の燃料棒の断面図で、プレナム領
域の横断面を示す。
【図4】図3の燃料棒プレナム領域との比較の為の、拡
張された端部冠状構造を有する燃料棒の図である。
【図5】図4の類似図で、上部プレナム領域の近傍で拡
開した鐘形状の先端部を有する燃料棒を利用した、鐘形
状構造の拡開プレナム領域を図示する。
【符号の説明】
14 下部タイプレート 16(or PLR) 短寸燃料棒 18 長寸燃料棒 20 上部タイプレート 22 支柱 23 ゲッタチャンバ 25 コイルばね 30 溶接点 40 鐘形状の遷移部 B 燃料バンドル F 燃料ペレット領域 P プレナム領域 R 本発明に係る燃料棒 R’ 従来の燃料棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 3/16 GDB F

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形被覆管を夫々周囲に含む直立燃料
    棒の行列と、 上記被覆管の両端を密封する手段と、 上記燃料棒の有効長に沿って該燃料棒内部に積み重なっ
    た、核分裂性物質である多数個の燃料ペレットと、 核分裂性物質である上記燃料ペレットから核分裂により
    生成した気体の蓄積を可能にする為のプレナムを形成す
    る、上記燃料ペレットが存在しない上記燃料棒の各々の
    一部の領域と、 上記燃料棒行列を支持すると共に、蒸気を発生すべく上
    記燃料棒の周囲へと水を上昇流入させる下部タイプレー
    トと、 上記燃料棒のうちの少なくとも幾本かに取付けてこれら
    を直立状態に保持すると共に水および発生した蒸気を流
    出させる上部タイプレートと、 上記燃料棒の内部の核反応により蒸気を発生すべく上記
    直立燃料棒の行列内を通る独立の流路域を作り出す為
    に、上記下部タイプレートから上記上部タイプレート
    近まで延在し両タイプレ−ト間で上記燃料棒の周囲を
    取り巻く燃料バンドルチャネルと、を有し、 上記燃料棒の内の第一の複数本は、上記上部及び下部タ
    イプレート間の全長に亙り伸びた長寸燃料棒であり、 上記燃料棒の内の第二の複数本は、上記下部タイプレー
    トの支持位置から上記上部タイプレートの下方の燃料棒
    終端点まで部分的に伸びて自身の上端と上記上部タイプ
    レートとの間に空虚な垂直空間を形成する短寸燃料棒で
    あり、上記第一の複数本の 上記長寸燃料棒は、核分裂性物質で
    ある上記ペレットを内包する、第一半径である小寸径を
    有する下部領域を備え、 上記長寸燃料棒の少なくとも幾本かは、上記プレナム空
    間を拡張して、上記短寸燃料棒の上方の流路面積が上記
    プレナムに隣接して付加的な流出面積を形成し、かつ、
    当該長寸燃料棒の内部の核分裂性ペレットの有効長を延
    長する為に第二半径である大寸径を有していて、燃料ペ
    レットが存在しない上記プレナムを含む上部領域を備え
    たこと、 から成る、原子炉用の燃料バンドル。
  2. 【請求項2】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該長寸燃料棒を収納した前記燃料バンドル内の前記下部
    小径領域と、上記プレナムを含む前記上部大径領域との
    間に於て鐘形状である、請求項1の燃料バンドル。
  3. 【請求項3】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該長寸燃料棒を収納した前記燃料バンドル内の前記下部
    小径領域と、前記プレナムを含む前記上部大径領域との
    間に於て円筒形である、請求項1の燃料バンドル。
  4. 【請求項4】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該長寸燃料棒の前記活性燃料領域に対して嵌込み筒状に
    外側を覆う、請求項3の燃料バンドル。
  5. 【請求項5】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該燃料棒の前記活性燃料領域の外壁に対しこれを覆う形
    で溶接された、請求項4の燃料バンドル。
  6. 【請求項6】 円筒形被覆管を夫々周囲に含む直立燃料
    棒の行列と、 上記被覆管の両端を密封する手段と、 上記燃料棒の有効長に沿って該燃料棒の密封された内部
    に積み重なった、核分裂性物質である多数個の燃料ペレ
    ットと、 核分裂性物質である上記燃料ペレットから核分裂により
    生成した気体の蓄積を可能にする為のプレナムを形成す
    る、上記燃料ペレットが存在しない上記燃料棒の各々の
    一部の領域と、 上記燃料棒行列を支持すると共に、蒸気を発生すべく上
    記燃料棒の周囲へと水を上昇流入させる下部タイプレー
    トと、 上記燃料棒の内の少なくとも幾本かに付属してこれらを
    直立状態に保持すると共に水および発生した蒸気を流出
    させる上部タイプレートと、 上記燃料棒の内部の核反応により蒸気を発生すべく上記
    直立燃料棒の行列内を通る独立の流路域を作り出す為
    に、上記下部タイプレートから上記上部タイプレート
    近まで延在し両プレ−ト間で上記燃料棒の周囲を取り
    巻く燃料バンドルチャネルとを有し、 上記燃料棒の内の第一の複数本は、上記上部および下部
    タイプレート間に亙り伸びた長寸燃料棒であり、 上記燃料棒の内の第二の複数本は、上記下部タイプレー
    トの支持位置から上記上部タイプレートの下方の燃料棒
    終端点まで部分的に伸びてその上端と上記上部タイプレ
    ートとの間に空虚な垂直空間を形成する短寸燃料棒であ
    り、 上記長寸燃料棒は、核分裂性物質である上記ペレットを
    内包する、第一半径である小寸径を有する下部領域を備
    え、且つ、 該長寸燃料棒の少なくとも幾本かは、上記プレナム空間
    を拡張して、上記短寸燃料棒の上方の流路面積が上記プ
    レナムに隣接して付加的な流出面積を形成し、かつ、
    該長寸燃料棒内部の核分裂性ペレットの有効長を延長す
    る為に、第二半径である大寸径を有して該プレナムを含
    む上部領域を備えた、 原子炉用の燃料バンドル。
  7. 【請求項7】 前記上部領域に前記プレナムを内包する
    前記長寸燃料棒の少なくとも幾本かは、水および発生し
    た蒸気が前記短寸燃料棒の上方の空虚な前記垂直空間を
    通り過度の圧力低下を生ずることなく前記燃料バンドル
    から流出できるように、前記短寸燃料棒の上方の空虚な
    上記垂直空間の隣接位置に於てプレナム領域を拡張すべ
    く、前記第二半径である大寸径を有する、請求項6の燃
    料バンドル。
  8. 【請求項8】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該燃料棒を収納する前記燃料バンドル内の前記下部小径
    領域と、上記プレナムを含む前記上部大径領域との間に
    於て鐘形状とされている、請求項6の燃料バンドル。
  9. 【請求項9】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域は、
    該燃料棒を収納する前記燃料バンドル内の前記下部小径
    領域と、上記プレナムを含む前記上部大径領域との間に
    於て円筒形状とされている、請求項6の燃料バンドル。
  10. 【請求項10】 前記長寸燃料棒の前記プレナム領域
    は、該燃料棒の前記活性燃料領域に対して嵌込み筒状に
    外側を覆う、請求項6の燃料バンドル。
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