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JPH0720596U - 原子炉用の制御棒 - Google Patents

原子炉用の制御棒

Info

Publication number
JPH0720596U
JPH0720596U JP008355U JP835594U JPH0720596U JP H0720596 U JPH0720596 U JP H0720596U JP 008355 U JP008355 U JP 008355U JP 835594 U JP835594 U JP 835594U JP H0720596 U JPH0720596 U JP H0720596U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control rod
inner member
poisonous
outer member
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP008355U
Other languages
English (en)
Inventor
トーマス・ラファエル・フリーマン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CBS Corp
Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Westinghouse Electric Corp filed Critical Westinghouse Electric Corp
Publication of JPH0720596U publication Critical patent/JPH0720596U/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C7/00Control of nuclear reaction
    • G21C7/06Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section
    • G21C7/08Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section by displacement of solid control elements, e.g. control rods
    • G21C7/10Construction of control elements
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C7/00Control of nuclear reaction
    • G21C7/06Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section
    • G21C7/08Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section by displacement of solid control elements, e.g. control rods
    • G21C7/18Means for obtaining differential movement of control elements
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C7/00Control of nuclear reaction
    • G21C7/06Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section
    • G21C7/08Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section by displacement of solid control elements, e.g. control rods
    • G21C7/10Construction of control elements
    • G21C7/11Deformable control elements, e.g. flexible, telescopic, articulated
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷追従中のキセノンの蓄積の問題を効果的
に解決すると共に、その蓄積の補償過程中に新たな問題
を生ずることのない原子炉用の制御棒を提供する。 【構成】 キセノンの補償を可能とする原子炉用の制御
棒32は、細長い円筒形の内部部材34と、部部材を取
り囲む細長い円筒形の外部部材36とからなる。内部部
材及び外部部材の各々は交互に配置された毒物部分3
8,42と非毒物部分40,44とから構成され、内部
部材及び外部部材の毒物部分38,42が非毒物部分4
0,44と重なる度合を調節して制御棒32の全体の価
値を変えるために、内部部材及び外部部材の一方が他方
に対して軸方向に可動となっている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は一般に原子炉の燃料集合体に関し、特に、制御棒の価値をその制御棒 の軸方向においてほぼ一様に変えることができる独特な制御棒の構造に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
典型的な原子炉において、炉心は多数の燃料集合体を備えており、各燃料集合 体は上部及び下部ノズルから構成され、両ノズルの間で縦方向に延びる複数の横 方向に互いに隔てられた細長い案内シンブルと、案内シンブルに取り付けられる と共にこれに沿って軸方向に互いに隔てられた複数の横向きの支持格子とを有し ている。また、各燃料集合体は複数の細長い燃料要素、即ち燃料棒からなり、こ れらの燃料棒は、相互に及び案内シンブルから横方向に隔てられて上部ノズルと 下部ノズルとの間で横向きの格子により支持されている。これらの燃料棒は、そ れぞれ、核分裂性物質を収容しており、高核分裂率を維持し、もって熱の形で多 量のエネルギの放出を維持するのに十分な中性子束を炉心内に生じさせるように 、組織化された或る配列に群別されている。炉心に発生される熱の幾らかを取り 出して有用な仕事を行わせるために、液状の冷却材が炉心を通って上方に圧送さ れる。
【0003】 炉心での熱発生率は核分裂率に比例し、核分裂率はまた炉心内の中性子束によ り決定されるので、原子炉の始動時、運転中及び停止時での熱発生制御は、中性 子束の変更によって達成される。一般に、これは、中性子吸収材を収容している 制御棒を用いて過剰中性子を吸収することによって行っている。また、案内シン ブルは、燃料集合体の構造要素であることに加えて、炉心内で中性子吸収制御棒 を挿入するための通路を提供している。中性子束のレベル、即ち炉心の熱出力は 、通常、案内シンブルに対する制御棒の挿入・引抜きによって規制される。
【0004】 燃料集合体に関連して制御棒を用いている或る一般的な構造が、本願出願人に 譲渡された米国特許第4,326,919号明細書に示されている。この特許明細 書は、スパイダ組立体によって上端部で支持された制御棒の配列を開示しており 、このスパイダ組立体は、燃料集合体の中空の案内シンブルに対して制御棒を垂 直方向に上下して挿入・引抜き(ステッピング動作と称される)を行う制御棒駆 動機構に接続されている。このような構造において用いられる制御棒の典型的な 構成は、内部に中性子吸収材が配置されている細長い金属製被覆管の形態で、そ の両端には、被覆管内に吸収材を封止するために端栓が設けられている。一般に 、中性子吸収材は、密に装填されたセラッミク製又は金属製ペレットの積重体の 形態をとり、これらのペレットは、被覆管を部分的に満たすのみで、ペレットの 頂部と上部端栓との間にボイド空間、即ち軸方向の隙間を残し、制御操作中に発 生されるガスを収容するためのプレナム室を画成している。コイルばねがこのプ レナム室内に配置され、制御棒のステッピング動作中、密に装填された状態にペ レット積重体を維持するために、上部端栓と頂部ペレットとの間で圧縮状態に保 持される。
【0005】 制御棒は、中性子吸収を直接変えることによって、反応度に影響を及ぼす。制 御棒は迅速に反応度を制御するために用いられる。冷却材に溶解されているホウ 酸のような化学的シムは、長期的な反応度変化を制御するために用いられる。炉 心の全域に一様に分布されたホウ素溶液は、制御棒よりも一様な出力分布と燃料 減損を導く。ホウ素の濃度は、通常、燃料減損と核分裂生成物の蓄積を補償する ために炉心の寿命と共に減じられる。
【0006】 キセノン−135のような核分裂生成物の蓄積は、中性子を寄生的に吸収して 、熱中性子利用を減じることにより、反応度を減じる。キセノン−135(以下 、「キセノン」と称する)は、中性子吸収又は崩壊によって除去される。(負荷 追従中に生じるような、電力需要の減少に応じての原子炉出力の減少である)炉 心出力の減少があった場合、キセノンを除去するために利用できる熱中性子は殆 どなく、従って、炉心内のキセノン濃度が増加する。 炉心反応度の減少を伴う キセノン濃度の増加は、炉心冷却材に溶解されているホウ素の濃度を減じること により、或は、炉心から制御棒を引き抜くことによって、補償される。しかしな がら、これらの方法はいずれも欠点を有している。ホウ素濃度を変化させること は、冷却材(即ち、水)の処理が必要であるが、この処理は困難であり、特に炉 心寿命末期(EOL)近くでは、公益事業にとっては望まれない。また、制御棒 の引抜きは、炉心の出力復帰能力が低下し、ピーキング係数が増加する、という ことを意味する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
この問題点は、キセノンの蓄積を補償するために低出力時に取り出されるよう 利用される低価値の制御棒(即ち、灰色の制御棒)の幾つかのバンクを、全出力 時に炉心内に設けておくことで、通常は解決している。この方法の欠点は、前記 バンクを動かすことが、軸方向偏差を変え、ピーキング係数を増加させる、とい うことにある。また、これらの低価値の制御棒バンクが出力時に炉心内にあるの で、原子炉停止余裕に影響が及ぼされる。
【0008】 従って、キセノンの補償に関し、負荷追従中のキセノンの蓄積の問題を効果的 に解決するが、その補償過程中に新たな多くの問題を生ずることのない別の解決 手段が必要とされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記必要性を満足するように設計された独特な制御棒の形状を提供 する。本考案は、以下を実現化することに基礎を置いている。即ち、低出力時で のキセノンの増加は、炉心全体に亘って相当に一様であり、特に、(低出力時に 軸方向偏差りがゼロに近く、一定に維持されているならば)軸方向に対称である ので、理想的なキセノンの補償手段は炉心全体に亘り一様であるべきであり、特 に、軸方向に対称であるべきである、ということを実現化することにある。(炉 心全体に亘って一様である溶解ホウ素濃度の変更は、抽出及び供給に関連される 問題を除いては、満足いく手段であろう。)別言すれば、補償手段は、課題の特 性に合わせるべきである。
【0010】 本考案によって提供された手段は、まさに、課題の特性に適合している。この 手段は、出力運転中に、軸方向に一様に可変な価値を有している制御棒の炉心へ の完全挿入を含んでいる。これは、2つの円筒形の部材、即ち、中実の断面の内 部部材と、内部部材が内側に嵌合されるような環状の断面の外部部材とからなる 制御棒によって達成される。円筒形の各部材は、軸方向に、黒い毒物(即ち、全 ての中性子を吸収するもの)と非毒物とから交互に構成された連続的な部分を有 している。制御棒の2つの円筒形部材は相対的に動かされると、2つの円筒形部 材の毒物部分が並ぶか否かで、制御棒の価値は2倍まで変わる。これは、毒物部 分が並べられると、円筒形の外部部材の黒い毒物部分が、円筒形の内部部材の毒 物部分を中性子から遮って、制御棒全体の価値を減じるからである。毒物部分と 非毒物部分とが、一様に、円筒形部材の両端の間で軸方向に交互に配置されてい るので、一方の円筒形部材の位置が他方の円筒形部材に対して軸方向に調整され ると(例えば、円筒形の内部部材が円筒形の外部部材に対して動かされると)、 制御棒全体の価値が軸方向にほぼ一様に変化する。 また、円筒形部材は、制御 棒価値を変えるために、ごく短い距離だけ動かされればよいので、制御棒の価値 を変える場合、軸方向偏差が変わることは殆どなく、従って、ピーキング係数の 上昇は殆どない。このようにして、この2重の同心の円筒形部材からなる制御棒 の使用は、ピーキング係数に関連する限り、キセノンの一時的補償のためのホウ 素濃度の変更とほぼ同様な効果を有するであろう。特にEOL近くでの反応速度 に関しては、溶解ホウ素よりも優れている。
【0011】 従って、本考案はキセノンの補償を可能とする原子炉の炉心で用いるための制 御棒に関する。この制御棒は、(a)細長い円筒形の内部部材と、(b)前記内 部部材を取り囲む細長い円筒形の外部部材とから成っている。各部材は、交互に 配置された毒物部分と非毒物部分とから構成されている。また、内部及び外部部 材の毒物部分が非毒物部分と重なる度合を調節して制御棒の全体の価値を変える ために、前記部材の一方が他方に対して軸方向に可動となっている。
【0012】 より詳細に説明すると、円筒形の内部部材は、中実の断面形状であり、円筒形 の外部部材は、環状の断面形状で、内部部材を同心に取り囲んでいる。各部材の 部分は、軸方向に延びており、それぞれ、交互に配置された黒い毒物材料と非毒 物材料とから専ら構成されている。更に、内部部材と外部部材の毒物部分の各々 は、実質的に同じ軸方向長さであり、内部部材と外部部材の非毒物部分の各々も また、実質的に同じ軸方向長さである。最後に、内部部材と外部部材の一方は、 他方に対して、1つの軸方向変位位置(両部材の毒物部分が並置され且つ非毒物 部分が並置される位置)と、別の軸方向変位位置(両部材の毒物部分が非毒物部 材と並置される位置)との間で、軸方向に可動であり、これによって、制御棒の 全体の価値が、実質的な軸方向に一様な態様で変えられるようになっている。
【0013】 制御棒が配置されている燃料集合体の案内シンブルは、その中の静止位置に外 部部材を保持するための保持手段を有しており、また、内部部材は、両部材の毒 物部分が非毒物部分と重なる度合を調節して制御棒の全体の価値を変えるために 、案内シンブル内の静止位置に対して軸方向に可動である。好適には、保持手段 は、案内シンブル内に固着され且つ外部部材の下端部を支持するように寸法決め された環状のストッパである。このストッパはまた、そこを内部部材の下端部が 通ることができるよう寸法決めされた中央穴を有している。より詳細には、スト ッパは、案内シンブルの下部に画成されたダッシュポットの上方で、案内シンブ ル内に固着されたスリーブである。また、内部部材は、その下端部に画成された 外方に突出する突起を有し、この突起上に外部部材の下端部が載置され、外部部 材が案内シンブルのストッパに支持される前に内部部材の回りに外部部材を保持 するようになっている。
【0014】 本考案の上記利点や効果及びその他の利点や効果は、本考案の一実施例を示し ている図面に沿っての以下の詳細な説明を読むことによって、当業者にとって明 らかとなるであろう。
【0015】
【実施例】
以下の説明において、同一の参照符号は、全図面を通して同一又は相当部分を 示している。また、以下の説明において、「前方」、「後方」、「左方」、「右 方」、「上方」、「下方」等の語は便宜上の言葉であり、限定的な語として理解 されるべきものではない。
【0016】全体的な説明 図面、特に図1を参照すると、燃料集合体が、正面図で、垂直方向に短縮した 形で符号10により総括的に示されている。この燃料集合体10は、基本的に、 原子炉(図示せず)の炉心領域における下部炉心板(図示せず)上に燃料集合体 10を支持するための下端構造、即ち下部ノズル12と、この下部ノズル12か ら上方に向かって突き出して長手方向に延びる複数の案内管、即ち案内シンブル 14とを備えている。更に、この燃料集合体10は、案内シンブル14に沿って 軸方向に互いに隔てられた複数の横向きの格子16と、該格子16によって互い に横方向に隔てられ且つ支持された細長い燃料棒18の組織化された配列とを備 えている。また、燃料集合体10は、その中心部に配置されている計装管20と 、案内シンブル14の上端に取外し可能に取り付けられた上端構造、即ち上部ノ ズル22とを有し、構成部材を損傷させることなく普通に取り扱うことができる 一体的な集合体を形成するようになっている。
【0017】 上述したように、燃料集合体10において前記配列の燃料棒18は、燃料集合 体10の長手方向に沿って離間された格子16によって相互に隔てられた関係に 保持されている。各燃料棒18は核燃料ペレット24を備えており、燃料棒18 を密封するために、その両端が上部端栓26と下部端栓28により閉じられてい る。一般に、プレナムばね30が、燃料ペレット24を燃料棒18内で隙間なく 積重された関係に保持するために、上部端栓26と燃料ペレット24との間に配 置されている。核分裂性物質から構成された燃料ペレット24は、原子炉の反応 出力の発生を担っている。炉心に発生される熱を抽出して有用な仕事を行わせる ために、水又はホウ素含有水のような液状の減速・冷却材が炉心の燃料集合体1 0を通って上方に圧送される。
【0018】一様に可変な軸方向価値を有する制御棒 図2〜図12を参照すると、本考案による好適な実施例の制御棒が符号32で 総括的に示されており、この制御棒32は、炉心の反応度が減じられる場合の負 荷追従で生じるようなキセノン過渡状態を補償するために、炉心の幾つかの燃料 集合体10で使用される。後に明らかとなるであろうが、制御棒32は、横方向 にほぼ一様に且つ軸方向に対称的に制御棒32を合わせるようにして、反応度の 減少を補償する部材を構成している。基本的に、制御棒32は、細長い円筒形の 内部部材34と、この内部部材34を囲む細長い円筒形の外部部材36とを備え ており、部材34、36の各々は、交互に配置された毒物部分38、40と非毒 物部分42、44とから構成され(第4図及び第6図において、毒物部分は×印 が付けられている)、内部部材34と外部部材36の一方は他方に対して軸方向 に可動で、部材34、36の毒物部分38、42が非毒物部分40、44に重な る度合を調節して、制御棒32全体の価値を変えるようになっている。
【0019】 より詳細に説明すると、図5に示されるように、円筒形の内部部材34は、全 長に亘って中実の断面形状を有している。一方、円筒形の外部部材36は、図7 に示されるように、全長に亘って環状の断面形状を有し、また、図8と図9に示 される如く、内部部材34を同心に囲み、内部部材34と実質的に同一の空間的 広がりを有している。部材34、36の毒物部分38、42は、被覆されていな いハフニウムのような黒い毒物材料から専ら構成され、ジルカロイ−4のような 非毒物材料から専ら構成されている非毒物部分40、44と交互の配列で、軸方 向に延びている。部材34、36の毒物・非毒物部分38、40及び毒物・非毒 物部分42、44は、それぞれ、環状及び中実のペレットの形態をとることがで き、部材34、36それ自体は、それぞれのペレットを、溶接等の適当な方法で 互いに連結することによって形成される。酸化物材料が全く用いられず、従って 反応ガスが全く放出されないので、プレナムは一切必要とされず、また、被覆材 も必要とされないことは認められるであろう。図8から認識されるように、内部 部材34と外部部材36の黒い毒物部分38、42の各々は、軸方向に実質的に 同じ長さを有している。また、部材34、36の非毒物部分40、44の各々も 、軸方向に実質的に同じ長さを有している。更に、毒物部分38、42の軸方向 の長さが非毒物部分40、44とほぼ同じであるのが好ましい。これらの部分の ために約30cm(1ft)の長さが任意に選ばれた。この長さは、制御棒の動 作に伴って、軸方向偏差に大きな変化が起きないような短さに考えられた。内部 部材34は、外方に突出する環状の突起48を内部部材34の下端部に画成する 円錐形の下部ヘッド46を有し、図8及び図10に示されるように、突起48上 に外部部材36の下縁部50が載置される。このようにして、円筒形の内部部材 34は円筒形の外部部材36を支持し、然る後に制御棒32は燃料集合体10の 案内シンブル14の1つに挿入される。
【0020】 制御棒32は、炉心寿命初期(BOL)に、燃料集合体10の1つの案内シン ブル14内に配置される。中心部材、即ち内部部材34は、従来の制御棒と同様 に、図1に示される如く、従来のスパイダ組立体54の放射方向に延びるフルー ク、即ちアーム52を介して、制御棒駆動ラインに上部ねじ端部51で連結され ている。円筒形の内部部材34が案内シンブル14内に降ろされる際、円筒形の 外部部材36は、内部部材34の下部の突起48に着座しているので、内部部材 34と共に移動する。2つの部材34、36が炉心内に、即ち、燃料集合体10 の案内シンブル14内に殆ど完全に挿入されると、円筒形の外部部材36の下縁 部50は、案内シンブル14の下部部分におけるスリーブの形の環状のストッパ 56に接する。尚、このストッパ56は、例えば、案内シンブル14の下部部分 に画成されたダッシュポット58の真上に固着される。ストッパ56は外部部材 36の下縁部50を支持するように寸法決めされており、その中央の穴60は、 そこを内部部材36が通ることができるように寸法決めされている。
【0021】 外部部材36がストッパ56に接している場合でも、内部部材34は、図12 に示されるように、完全に挿入されるまで、更に約30cm(1ft)だけ外部 部材36に対して降ろし続けることができる。部材34、36の毒物部分38、 42と非毒物部分40、44のこのような偏倚位置において、制御棒32はその 最大の価値を有する。原子炉全出力時に、部材34、36は、それらが最大の価 値を有するように、偏倚位置となる。
【0022】 円筒形の部材34、36の毒物部分38、42が非毒物部分40、44と重な る度合を調整し、それによって、制御棒32全体の価値を変えるために、内部部 材34が外部部材34に対して上方に引き上げられる。図11に示されるように 、部材34、36の毒物部分38、42と非毒物部分40、44の整列位置にお いて、外部部材36の毒物部分42が内部部材34の毒物部分38を中性子から 遮るので、制御棒32の価値は最小となる。従って、簡単に述べるならば、内部 部材34は、上部軸方向変位位置(図12)(この位置で、両部材34、36の 黒い毒物部分38、42が並置整列状態に配置され、且つ、非毒物部分40、4 4もまた並置整列状態に配置される。)と、下部軸方向変位位置(図11)(こ の位置で、両部材34、36の黒い毒物部分38、42が非毒物部分40、44 と並置整列状態に配置される。)との間で、外部部材36に対して軸方向に動か すことができる。このようにして、制御棒32の全体の価値は実質的に軸方向に 一様な形で変えることができる。
【0023】 図11と図12とにそれぞれ示される毒物部分38、42と非毒物部分40、 44の整列位置及び変位位置の間で、内部部材34を外部部材36に対して軸方 向に動かすことができると共に、案内シンブル14内の静止位置に外部部材36 を保持する手段として、案内シンブル14内に固定された環状のスリーブ(スト ッパ)56がここで開示されたが、他の手段がこれと同じ目的を達成するために 用いられ得ることは容易に理解されよう。例えば、円筒形の外部部材36は、案 内シンブル14内で静止状態に維持されるように、上部ノズルと関連されたスト ッパと係合させることもできる。
【0024】 キセノンを補償する制御棒32は、出力が低下した場合に生じる軸方向の偏り の変化を制御しないので、出力を減少させるためには用いられない。しかし、ド ップラー反応度の変更も軸方向に対称的であるので、この制御棒32は、負荷追 従中に変えられるドップラー反応度を補償するために用いられてもよい。ドップ ラー制御が行われる場合、その際、制御棒32は、その価値がドップラー反応度 の増加を相殺するために低出力時に増加されるよう、全出力時において最大の吸 収状態ではないであろう。
【0025】 キセノンの制御にだけ用いられる場合、制御棒は、上述したように、全出力時 に最高の価値の位置にある。低出力時に、それらの価値は、キセノン濃度の増加 を補償するために減じられる。出力を減じるために挿入される通常の制御棒は、 キセノンを補償するために引き抜く必要がないので、炉心が許す限り迅速に全出 力に復帰できるよう炉心内に十分な価値を有する。従って、キセノン補償用の制 御棒は、出力復帰能力を保ち、負荷追従中に炉心内の溶解ホウ素濃度を変化させ る必要性を除去した。また、これらの制御棒は、炉心内にある当該制御棒に関連 された燃料サイクルの弊害がないように、EOLの前に引き抜かれる。制御棒は 一度に全て引き抜かれるのではなく、段階毎に引き抜かれる。
【0026】 本考案及びこれに付随する多くの利点は、上の説明から理解されるであろう。 また、本考案の精神及び範囲を逸脱することなく、或はその実質的な利点を犠牲 にすることなく形態、構成及び配列に関し、種々の変更が可能であることは明ら かであり、よって、以上に述べられた形態は単に本考案の好適な実施例に過ぎな い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の原理に従って構成された制御棒が用
いられている燃料集合体の側面図であり、明瞭化のため
に部分的に断面され切り欠かれた図。
【図2】 図1の燃料集合体の案内シンブルの1つの拡
大部分詳細断面図であり、下部のダッシュポットの真上
の案内シンブル内に設けられると共に、制御棒を構成す
る2つの同心の円筒形部材のうち外側の部材(外部部
材)の下端部を載置する環状のストッパを示す図。
【図3】 図2の3−3線に沿って見た案内シンブルの
ストッパの矢視図。
【図4】 制御棒の2つの同心の円筒形部材のうち内側
の部材(内部部材)を垂直方向に短縮した形態で示した
拡大正面図。
【図5】 図4の5−5線に沿って見た内部部材の断面
図。
【図6】 制御棒の外部部材を垂直方向に短縮した形態
で示した拡大正面図。
【図7】 図6の7−7線に沿って見た外部部材の断面
図。
【図8】 制御棒を構成する互いに組み合わされた2つ
の同心の円筒形部材を垂直方向に短縮し縦方向に断面し
た形態で示した拡大正面図であり、軸方向に交互に配置
されている黒い毒物部分と非毒物部分が整列されると共
に、外部部材が内部部材の下端部に形成された突起に載
っているところを示す図。
【図9】 図8の9−9線に沿って見た制御棒の2つの
組み合わされた同心の円筒形部材の断面図。
【図10】 図8の10−10線に沿って見た制御棒の
底面図。
【図11】 制御棒の図8と同様な図であるが、制御棒
が図1の燃料集合体の案内シンブルの1つの中に配置さ
れ、外部部材の下端部が案内シンブル内のストッパと内
部部材の下部の突起とに載置しているところを示す図。
【図12】 図11と同様な図であるが、制御棒の内部
部材が外部部材に対して下方に配置され、内部部材の軸
方向に交互に配置された黒い毒物部分と非毒物部分と
が、それぞれ、外部部材の非毒物部分と黒い毒物部分と
に整列されており、外部部材の下端部が案内シンブル内
の環状のストッパの上にだけ載置しているところを示す
図である。
【符号の説明】
10…燃料集合体、14…案内シンブル、32…制御
棒、34…内部部材、36…外部部材、38,42…毒
物部分、40,44…非毒物部分、48…突起、56…
ストッパ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9117−2G G21C 7/10 GDP K

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キセノンの補償を可能とする原子炉用の
    制御棒であって、 (a)細長い円筒形の内部部材と、 (b)前記内部部材を取り囲む細長い円筒形の外部部材
    とからなり、 (c)前記内部部材及び前記外部部材のそれぞれは交互
    に配置された毒物部分と非毒物部分とから構成され、 (d)前記内部部材及び前記外部部材の前記毒物部分が
    前記非毒物部分と重なる度合を調節して前記制御棒の全
    体の価値を変えるために、前記内部部材及び前記外部部
    材の一方が他方に対して軸方向に可動となっている、 原子炉用の制御棒。
JP008355U 1986-01-07 1994-07-12 原子炉用の制御棒 Pending JPH0720596U (ja)

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US06/816,780 US4707329A (en) 1986-01-07 1986-01-07 Nuclear reactor control rod with uniformly changeable axial worth
US816780 1986-01-07

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JPS62159090A (ja) 1987-07-15
EP0229030A1 (en) 1987-07-15

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