JP6590312B2 - 積層不織布および空気清浄機、ならびに積層不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る積層不織布は、第1繊維を含む第1不織布と、第1不織布に積層され、第2繊維を含む第2不織布と、第2不織布の第1不織布に対向しない主面2A側に積層され、かつ、第3繊維を含む第3不織布と、第1不織布と第3不織布との間に点在する接着剤と、を備える。以下、積層不織布について、空気清浄機の濾材に適する形態として、具体的に説明するが、積層不織布の用途はこれに限定されるものではない。
本実施形態に係る積層不織布10Bは、図3に示すように、上記第1不織布および第2不織布に替えて、第1繊維1Fを含む基材層5aと、第1繊維1Fおよび第2繊維2Fを含む複合層5bとを含む第1a不織布5を備えること以外、第1実施形態と同様である。この場合、第3不織布3は、第1a不織布5の複合層5bに対向するように積層され、接着剤4は、複合層5bと第3不織布3との間に介在する。基材層5aは上記第1不織布1に相当し、積層不織布10Bの形状を保持する機能を有する。例えば、積層不織布をプリーツ加工する場合、基材層によってプリーツの形状は保持される。複合層は、上記第2不織布に相当し、集塵効果を発揮する。
本発明に係る空気清浄機100は、図4に例示されるように、気体の吸い込み部101と、気体の吐き出し部102と、これらの間に配置される積層不織布10と、を備える。積層不織布10は、蛇腹状にプリーツ加工されて配置されても良い。積層不織布10は、大気中のダストを捕捉する濾材である。積層不織布10を備える空気清浄機は、長期間にわたって、圧力損失が小さく抑えられる。集塵効率の点で、積層不織布10は、第3不織布3が吸い込み部101側に位置するように、吸い込み部101と吐き出し部102との間に配置されることが好ましい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
第1不織布としてセルロースを主体とする基材(厚みT1:300μm、D1:15μm、単位面積当たりの質量:42g/m2、空隙率P1:61%)を使用した。図2に示すような製造システムを用いて、搬送される第1不織布1に第2繊維を堆積させて第2不織布を形成し、積層体を得た。このとき、放出体を連続的に搬送方向とは垂直な方向に揺動させるとともに、生成空間において、ガス流を第1不織布の上流側から第2繊維に衝突させた。第2繊維の原料液としては、PESを20質量%含むDMAc溶液を用いた。D2は、273nmであった。
別途、積層不織布を12cm×12cmに裁断し、面風速5.3cm/secで吸引試験を行った。サンプルの上流側の空気圧P0および下流側の空気圧P1を測定し、圧力損失(=P0−P1)を算出した。空気圧の測定には、JISB9908の規格に準拠した測定機(マノメータ)を使用した。結果を表1に示す。
さらに、別途、積層不織布を幅30mm、長さ180mmに裁断し、JISZ0237に準拠した方法により、第1不織布と第3不織布との間の剥離強度を測定した。具体的には、第1不織布側を両面テープで台座に貼り付けて、はさみ冶具により第3不織布を90°方向に5mm/secで引張り、剥離強度を測定した。
接着剤の散布量を2g/m2としたこと以外は、実施例1と同様にして、積層不織布を作成し、領域Rを決定した。領域Rには、単独の接着剤粒子により形成されたとみられる第1ドットが確認されたが、複数の接着剤粒子が2個以上融着したとみられる第2ドットは確認されなかった。図6に領域Rの一部の顕微鏡写真(50倍)を示す。別途、得られた積層不織布について、実施例1と同様にして、圧力損失および剥離強度の評価を行った。結果を表1に示す。
平均粒径が334μmである接着剤を用いたこと、接着剤の散布量を2g/m2としたこと、および、積層体の表面が177℃になるように加熱したこと以外は、実施例1と同様にして、積層不織布を作成し、領域Rを決定した。領域Rには、単独の接着剤粒子により形成されたとみられる第1ドットが確認されたが、複数の接着剤粒子が2個以上融着したとみられる第2ドットは確認されなかった。第1ドットの粒径は412μmであった。別途、得られた積層不織布について、実施例1と同様にして、圧力損失および剥離強度の評価を行った。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 第1繊維を含む第1不織布と、
前記第1不織布に積層され、第2繊維を含む第2不織布と、
前記第2不織布の前記第1不織布に対向しない主面側に積層され、かつ、第3繊維を含む第3不織布と、
前記第1不織布と前記第3不織布との間に点在する接着剤と、を備えており、
前記第2繊維の平均繊維径D2が、3μm以下であり、
前記第1繊維の平均繊維径D1および前記平均繊維径D2が、D1>D2の関係を満たし、
前記接着剤が、複数のドット領域を形成しており、
前記ドット領域が、前記接着剤の単独の粒子により形成される第1ドットと、前記接着剤の2以上の粒子の融着体により形成される第2ドットと、を含み、
前記第2不織布の前記主面に対して垂直な断面から見たとき、前記第2ドットの前記第2不織布の前記第3不織布側の表面からの高さは、前記第1ドットの前記第2不織布の前記第3不織布側の表面からの高さよりも大きい、積層不織布。 - 第1繊維および第2繊維を含む第1a不織布と、
前記第1a不織布に積層され、第3繊維を含む第3不織布と、
前記第1a不織布と前記第3不織布との間に介在する接着剤と、を備えており、
前記第2繊維の平均繊維径D2が、3μm以下であり、
前記第1繊維の平均繊維径D1および前記平均繊維径D2が、D1>D2の関係を満たし、
前記第1a不織布が、前記第1繊維を含む基材層と、前記第3不織布に対向する主面側に配置される、前記第1繊維および前記第2繊維を含む複合層と、を含み、
前記接着剤が、複数のドット領域を形成しており、
前記ドット領域が、前記接着剤の単独の粒子により形成される第1ドットと、前記接着剤の2以上の粒子の融着体により形成される第2ドットと、を含み、
前記1a不織布の前記第3不織布に対向する前記主面に対して垂直な断面から見たとき、前記第2ドットの前記複合層の前記第3不織布側の表面からの高さは、前記第1ドットの前記複合層の前記第3不織布側の表面からの高さよりも大きい、積層不織布。 - 前記第2ドットの数が、前記第1ドットの数より多い、請求項1または請求項2に記載の積層不織布。
- 前記接着剤の単位面積当たりの質量が、5g/m2より大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層不織布。
- 前記平均繊維径D2が、1μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層不織布。
- 気体の吸い込み部と、
前記気体の吐き出し部と、
前記吸い込み部と前記吐き出し部との間に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層不織布と、を備える、空気清浄機。 - 第1繊維を含む第1不織布を準備する第1準備工程と、
第2繊維の原料となる原料樹脂および前記原料樹脂を溶解させる溶媒を含む原料液を準備する第2準備工程と、
第3繊維を含む第3不織布を準備する第3準備工程と、
前記第1不織布上で前記原料液を噴射して、前記原料液から第2繊維を生成させ、前記第1不織布の一方の主面に前記第2繊維を堆積させる不織布形成工程と、
前記第2繊維を堆積させた前記第1不織布の前記主面に、接着剤の粒子を散布する接着剤散布工程と、
前記主面に散布された前記接着剤を溶融させる加熱工程と、
前記溶融した接着剤を有する前記第1不織布に、前記第2繊維を介して前記第3不織布を積層させる積層工程と、を具備し、
前記接着剤の散布量が、5g/m2より大きく、
前記接着剤の平均粒径が、150μm以上、200μm未満である、積層不織布の製造方法。
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