JP6541536B2 - 乗用作業車 - Google Patents
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Description
運転座席と、前記運転座席の横側方箇所に位置する左右のリアフェンダと、
複数の操作レバーとを備え、
複数の前記操作レバーは、前記運転座席と左右一方の前記リアフェンダとの間に左右に並べて隣接配備され、
複数の前記操作レバーのうちの運転座席側に位置する内側操作レバーは車体前後方向に変位可能に備えられ、
複数の前記操作レバーのうちのリアフェンダ側に位置する外側操作レバーは、その把持部の全体が前記内側操作レバーの把持部よりも車体上側に位置する状態で、前記内側操作レバーの操作範囲よりも車体前側の第1操作位置と、前記内側操作レバーの操作範囲よりも車体後側の第2操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、前記第1操作位置と前記第2操作位置のいずれかの位置に位置保持されるように構成され、
前記外側操作レバー及び前記内側操作レバーは、共通の左右向きの支軸を支点にして車体前後方向に揺動し、
前記外側操作レバーは前記内側操作レバーよりも長尺であり、
前記内側操作レバーは少なくとも前記内側操作レバーの操作範囲における中間位置に停止可能であり、
前記外側操作レバーは、その前記把持部の姿勢が、該把持部の上側ほど運転座席側に位置する座席側傾倒姿勢に設定され、前後方向視で、前記外側操作レバーの把持部の上端部が、前記内側操作レバーの把持部の外側端部よりも運転座席側に位置する。
走行用の変速装置と、作業動力取り出し用のPTO軸への伝動を断続するPTOクラッチとを備え、
前記内側操作レバーは、前記変速装置の変速操作を可能にする変速レバーであり、
前記外側操作レバーは、前記PTOクラッチの断続操作を可能にするPTOクラッチレバーである。
前記リアフェンダは、その上端に載置面を有し、
前記外側操作レバーは、その上端が前記載置面よりも車体下側に位置している。
これにより、副変速レバー25は、中立位置、中立位置の左側前方に位置する前進低速位置、中立位置の右側後方に位置する前進高速位置、及び、中立位置の左側後方に位置する後進位置、の各操作位置への揺動操作が可能となっている。
レバーガイド31は、上方に延出する前後のガイドピン31A,31Bを備えている。前後のガイドピン31A,31Bは、それらの間に副変速レバー25の被案内部33Aが入り込むことを許容する前後間隔を有している。前後のガイドピン31Aは、それらの間が副変速レバー25の中立位置に設定されている。前側のガイドピン31Aは、被案内部33Aの側壁33bとの接触により、副変速レバー25の前進低速位置から右方への揺動を阻止している。前側のガイドピン31Aは、被案内部33Aの前壁33aとの接触により、副変速レバー25の中立位置から右側前方への揺動を阻止している。後側のガイドピン31Bは、被案内部33Aの側壁33bとの接触により、副変速レバー25の前進高速位置と後進位置とにわたる左右揺動を阻止している。
つまり、副変速レバー25に被案内部33Aを備え、かつ、被案内部33Aの移動を規制する前後のガイドピン31A,31Bを支持フレーム側に備えるだけの簡単な構成で、副変速レバー25の前進低速位置と前進高速位置と後進位置とにわたる揺動操作が必ず中立位置を経由して行われるように、副変速レバー25の操作経路をh形に設定するレバーガイド構造を得ることができる。
そして、副変速レバー25の操作経路をh形に設定する上において、h形のガイド溝を有するレバーガイドを組み付ける必要がなく、副変速レバー25をガイド溝に差し入れる必要がないことから、副変速レバー25の組み付けを容易にすることができる。
この構成により、副変速レバー25が中立位置に位置する状態において、第2部材33が左側に揺動操作されると、連係部33Bの左側の凹部33cに第1アーム38が入り込む。これにより、副変速レバー25は、第1連係機構36を介して第1操作アーム20aに連係される。その結果、副変速レバー25の操作による副変速部20Bの中立状態と前進低速状態と後進状態との切り替えが可能になる。
逆に、副変速レバー25が中立位置に位置する状態において、第2部材33が右側に揺動操作されると、連係部33Bの右側の凹部33dに第2アーム39が入り込む。これにより、副変速レバー25は、第2連係機構37を介して第2操作アーム20bに連係される。その結果、副変速レバー25の操作による副変速部20Bの中立状態と前進高速状態との切り替えが可能になる。
この構成により、PTOクラッチレバー26が入り位置に操作されると、PTOクラッチ内の付勢手段及び受止部材46の作用により、PTOクラッチ19Bを接続状態に保持することができるとともに、PTOクラッチレバー26を入り位置に保持することができる。逆に、PTOクラッチレバー26が切り位置に操作されると、PTOクラッチ内の付勢手段及び受止部材46の作用により、PTOクラッチ19Bを遮断状態に保持することができるとともに、PTOクラッチレバー26を切り位置に保持することができる。
これにより、副変速レバー25が操作される場合には、PTOクラッチレバー26が、副変速レバー25の操作範囲から車体前後方向に外れた切り位置又は入り位置に位置していることから、副変速レバー25とPTOクラッチレバー26との左右間隔を広くすることなく、副変速レバー25の把持部25Aを把持する手が、PTOクラッチレバー26に接触する虞を回避することができる。
又、PTOクラッチレバー26が操作される場合には、PTOクラッチレバー26の把持部26Aの全体が副変速レバー25の把持部25Aよりも車体上側に位置していることから、副変速レバー25とPTOクラッチレバー26との左右間隔を広くすることなく、PTOクラッチレバー26の把持部26Aを把持する手が、副変速レバー25に接触する虞を回避することができる。
つまり、運転座席28と左側のリアフェンダ7との間の左右幅の狭い空間において、副変速レバー25とPTOクラッチレバー26とが左右に隣接して並んでいても、その一方のレバー25,26の把持部25A,26Aを把持する手が他のレバー25,26に接触する虞を回避することができる。
これにより、左右に隣接する副変速レバー25とPTOクラッチレバー26との左右間隔を広くする必要がなくなり、よって、左右間隔を広くするために、運転座席28と左側のリアフェンダ7との間を左右方向に広くする、又は、副変速レバー25及びPTOクラッチレバー26を左右方向に複雑に屈曲させる、といった手段を講じる必要もなくなる。
その結果、副変速レバー25とPTOクラッチレバー26とを、それらの構成の複雑化、及び、車体の大型化を招くことなく、運転座席28と左側のリアフェンダ7との間に操作性良く集中配備することができる。
これにより、副変速レバー25及びPTOクラッチレバー26を、例えば、前後スライド式、又は、個々に専用の支軸を有する前後揺動式、に構成する場合に比較して、構成の簡素化を図ることができる。そして、PTOクラッチレバー26を副変速レバー25よりも長尺にするだけで、PTOクラッチレバー26の把持部26Aの全体を副変速レバー25の把持部25Aよりも車体上側に位置させることができる。
その結果、構成の簡素化を図りながら、副変速レバー25及びPTOクラッチレバー26を、運転座席28と左側のリアフェンダ7との間に操作性良く集中配備することができる。
つまり、PTOクラッチレバー26の操作領域を跨ぐ必要のない内側操作レバーが副変速レバー25であることから、操作ストロークの短い迅速なレバー操作で、副変速部20Bの変速操作を行える。
又、前述したように、このトラクタでは、PTOクラッチ内の付勢手段を利用して、PTOクラッチ19Bの遮断状態と接続状態との双方での状態保持、及び、PTOクラッチレバー26の切り位置と入り位置との双方での位置保持を可能にしていることから、PTOクラッチレバー26によるPTOクラッチ19Bの遮断状態と接続状態との切り替え操作が重くなる。
この点を考慮して、PTOクラッチレバー26を長尺にしているのであり、これにより、PTOクラッチレバー26によるPTOクラッチ19Bの遮断状態と接続状態との切り替え操作に要する操作力を軽減することができる。
その結果、副変速レバー25による副変速部20Bの操作性、及び、PTOクラッチレバー26によるPTOクラッチ19Bの操作性を向上させることができる。
これにより、PTOクラッチレバー26の操作時には、PTOクラッチレバー26の把持部26Aを、副変速レバー25の操作領域の上方を通過させることができる。これにより、運転座席28と左側のリアフェンダ7との間を狭くしても、それらの間に位置するPTOクラッチレバー26の把持部26Aを把持する手が、左側のリアフェンダ7に接触する虞を回避することができる。
その結果、PTOクラッチレバー26の操作性を低下させることなく、車体の左右幅を狭くすることができ、このトラクタの輸送などの面において有利にすることができる。
これにより、例えば、左右のリアフェンダ7を、作業時に消費する肥料又は薬剤などを貯留した袋などの他物を載置する載置台に有効利用することができる。そして、このようにリアフェンダ7を有効利用しながらも、PTOクラッチレバー26又はPTOクラッチレバー26の把持部26Aを把持する手が、左側のリアフェンダ7に載置した他物に接触する虞を回避することができる。
その結果、PTOクラッチレバー26の操作性を低下させることなく、左右のリアフェンダ7を載置台に有効利用することによる作業効率の向上などを図ることができる。
これにより、PTO変速装置21は、シフト部材50の摺動操作により、PTO軸18と連動するギアとして、低速ギア48が選択された場合に低速状態となり、高速ギア49が選択された場合に高速状態となる。
これにより、PTO変速装置21は、ハウジングユニット3に対してハウジングユニット3の後方からの着脱が可能となっている。
これにより、正逆転切替装置56は、シフト部材61の摺動操作により、PTO軸18と連動するギアとして、正回転ギア59が選択された場合に正回転駆動状態となり、逆回転ギア60が選択された場合に逆回転駆動状態となる。
これにより、正逆転切替装置56は、PTO変速装置21に代えて、ハウジングユニット3に対してハウジングユニット3の後方から着脱可能に取り付けることができる。
これにより、スタータ66に対する換気を、ハウジングユニット3のブリーザ、ハウジングユニット3の内部空間、及び、スタータ66の開口66A、などを介して行うことができる。
これにより、ハウジングユニット内の潤滑油を、左右の後車軸ケース15の外端側に位置するベアリング70の配置箇所まで満たすことができる。又、グリスを、軸付きオイルシール71とダストシール72との間に充填することができる。更に、泥水などの後車軸ケース内への浸入を防止することができる。その結果、後車軸69及びベアリング70などの耐久性の向上を図ることができる。
本発明は、上記の実施形態で例示した構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
この場合、外側操作レバー26は、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体前側の第1操作位置と、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体後側の第2操作位置と、第2操作位置よりも車体後側の第3操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、各操作位置に位置保持可能に構成されていてもよい。
又、外側操作レバー26は、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体後側の第1操作位置と、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体前側の第2操作位置と、第2操作位置よりも車体前側の第3操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、各操作位置に位置保持可能に構成されていてもよい。
この構成において、第1外側操作レバー26は、その把持部26Aの全体が内側操作レバー25の把持部25Aよりも車体上側に位置する状態で、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体前側の第1操作位置と、内側操作レバー25の操作範囲よりも車体後側の第2操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、第1操作位置と第2操作位置とに位置保持可能に備えられている。
第2外側操作レバー26は、その把持部26Aの全体が第1外側操作レバー26の把持部26Aよりも車体上側に位置する状態で、第1外側操作レバー26の第1操作位置よりも車体前側の第1操作位置と、第1外側操作レバー26の第2操作位置よりも車体後側の第2操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、各操作位置に位置保持可能に備えられている。
7A 載置面
18 PTO軸
19B PTOクラッチ
20 走行用の変速装置
25 操作レバー(内側操作レバー、変速レバー)
25A 把持部
26 操作レバー(外側操作レバー、PTOクラッチレバー)
26A 把持部
28 運転座席
30 支軸
Claims (3)
- 運転座席と、前記運転座席の横側方箇所に位置する左右のリアフェンダと、
複数の操作レバーとを備え、
複数の前記操作レバーは、前記運転座席と左右一方の前記リアフェンダとの間に左右に並べて隣接配備され、
複数の前記操作レバーのうちの運転座席側に位置する内側操作レバーは車体前後方向に変位可能に備えられ、
複数の前記操作レバーのうちのリアフェンダ側に位置する外側操作レバーは、その把持部の全体が前記内側操作レバーの把持部よりも車体上側に位置する状態で、前記内側操作レバーの操作範囲よりも車体前側の第1操作位置と、前記内側操作レバーの操作範囲よりも車体後側の第2操作位置とにわたって、車体前後方向に変位可能で、かつ、前記第1操作位置と前記第2操作位置のいずれかの位置に位置保持されるように構成され、
前記外側操作レバー及び前記内側操作レバーは、共通の左右向きの支軸を支点にして車体前後方向に揺動し、
前記外側操作レバーは前記内側操作レバーよりも長尺であり、
前記内側操作レバーは少なくとも前記内側操作レバーの操作範囲における中間位置に停止可能であり、
前記外側操作レバーは、その前記把持部の姿勢が、該把持部の上側ほど運転座席側に位置する座席側傾倒姿勢に設定され、前後方向視で、前記外側操作レバーの把持部の上端部が、前記内側操作レバーの把持部の外側端部よりも運転座席側に位置する乗用作業車。 - 走行用の変速装置と、作業動力取り出し用のPTO軸への伝動を断続するPTOクラッチとを備え、
前記内側操作レバーは、前記変速装置の変速操作を可能にする変速レバーであり、
前記外側操作レバーは、前記PTOクラッチの断続操作を可能にするPTOクラッチレバーである請求項1に記載の乗用作業車。 - 前記リアフェンダは、その上端に載置面を有し、
前記外側操作レバーは、その上端が前記載置面よりも車体下側に位置している請求項1又は2に記載の乗用作業車。
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