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JP6459353B2 - 蓄電素子 - Google Patents

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Description

本明細書に記載された技術は、ケース内に蓄電要素が収容された蓄電素子に関する。
従来、蓄電素子として、例えば、特開2011−154813号公報に記載のものが知られている。蓄電素子は、ケースと、ケース内に収容された蓄電要素と、を備える。ケースは、筒状をなす側壁を有し、この側壁の一方の端部は開口されており、側壁の端部は閉塞壁により閉塞されている。
特開2011−154813号公報
蓄電素子に対して充電又は放電を繰り返すと、ケース内において、例えばガスが発生する場合がある。すると、ケース内の内圧が上昇して、ケースが変形することが懸念される。特に、側壁のうち、閉塞壁寄りの部分には、内圧の上昇に起因する応力が集中しやすいので問題となる。なお、このような問題は、アルカリ蓄電池以外の蓄電素子においても生じ得る。
本明細書では、ケースの変形が抑制された蓄電素子を提供することを目的とする。
本明細書に記載された蓄電素子は、筒状をなす側壁の少なくとも一方の端部が閉塞壁によって閉塞されたケースと、前記ケースの内部に収容された蓄電要素と、を備え、前記側壁は、前記閉塞壁寄りの位置に、前記側壁の厚さ寸法が前記側壁の他の部分よりも大きな肉厚部を備える。
本明細書に記載された発明によれば、蓄電素子のケースが変形することを抑制することができる。
実施形態1に係る電池を示す断面図 電池を示す一部拡大断面図 縮径工程を実施する前の状態における電池を示す一部拡大断面図 縮径工程時における電池を示す一部拡大断面図 サンプル1〜6に係る電池において、外側隅部曲面の曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比、及び、内側隅部曲面の曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比と、閉塞壁の中心部分の変位量との関係を示すグラフ
(実施形態の概要)
本明細書に記載された蓄電素子は、筒状をなす側壁の少なくとも一方の端部が閉塞壁によって閉塞されたケースと、前記ケースの内部に収容された蓄電要素と、を備え、前記側壁は、前記閉塞壁寄りの位置に、前記側壁の厚さ寸法が前記側壁の他の部分よりも大きな肉厚部を備える。
本明細書に記載された技術によれば、ケースの側壁は、ケースの内圧が高くなった場合に比較的に応力が集中しやすい閉塞壁寄りの位置に、肉厚部を備える。これにより、ケースの強度を向上させることができる。この結果、ケースの内圧が高くなった場合でも、ケースが変形することを抑制することができる。
前記側壁の外面のうち、前記肉厚部に対応する部分と、前記肉厚部と異なる部分とは、滑らかに連続している構成が好ましい。
上記の態様によれば、側壁のうち、肉厚部と、肉厚部と異なる部分との間の領域に応力が集中することが抑制される。これにより、ケースの変形を抑制することができる。
前記側壁と、前記閉塞壁とは、隅部連結部によって連結されており、前記肉厚部は前記隅部連結部の近傍に形成されており、前記隅部連結部の外面及び内面の双方又は一方は隅部曲面によって連結されており、前記隅部曲面の曲率半径の、前記閉塞壁の厚さ寸法に対する比の少なくとも一つは、1.33〜4.67である構成が好ましい。
高容量の電池を製造するためには、蓄電要素と閉塞壁とをできるだけ近接させて配することが好ましい。そのためには、隅部曲面の曲率半径をできるだけ小さな値に設定することが好ましい。一方、このように隅部曲面の曲率半径を小さくすると、ケース内の内圧が上昇した場合に、隅部連結部の近傍に応力が集中することが懸念される。そこで本態様においては、隅部曲面の曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比の少なくとも一つを、1.33〜4.67とした。これにより、蓄電素子を高容量化すると共に、ケースの変形を抑制することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を、図1ないし図4を参照しつつ説明する。本実施形態に係る電池10(蓄電素子の一例)は、ニッケル水素蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池等のアルカリ蓄電池である。以下の説明では、図1における紙面手前側を電池10の前側とし、紙面右側を電池10の右側とし、紙面上側を電池10の上側とする。
(電池10)
図1に示すように、電池10は、蓄電要素11と、蓄電要素11が収容される金属製のケース12と、を備える。ケース12は、上方に開口する開口部13を有すると共に内部に蓄電要素11が収容される収容空間14を有する。ケース12の開口部13は、ケース12の開口部13に対応する形状をなした蓋部15によって、上方から塞がれている。
(ケース12)
ケース12は、表面にニッケルめっき層が形成された金属板からなる。ケース12を構成する金属としては、鉄、鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択することができる。また、金属板の表面に形成されるめっき層を構成する金属としては、ニッケル、亜鉛等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択することができる。
ケース12は、後述する負極板16が電気的に接続されることで電池10の負極端子として機能する。ケース12は、上下方向に細長く延びた形状をなしており、長手方向(上下方向)における一端(本実施形態では上端)が開口し、他端(本実施形態では下端)が閉塞されている。ケース12は有底円筒形状をなしている。
ケース12は、例えば、ニッケルめっき鋼板をプレス加工することにより形成される。本実施形態に係るケース12は、このプレス加工の後に、更に縮径加工する工程を実行することにより形成される。
ケース12は、円盤状をなす閉塞壁17と、閉塞壁17の側縁から上方に立ち上がる側壁18と、を備える。閉塞壁17と側壁18とは一体に形成されている。閉塞壁17は、上方から見て円形状をなしている。図1において、閉塞壁17の中心は、閉塞壁17の中心部分Cとして表されている。本実施形態においては、閉塞壁17の厚さ寸法T2は0.30mmとされる。なお、閉塞壁17の厚さ寸法T2は上記の値に限定されず、必要に応じて任意の値に設定することができる。
(側壁18)
側壁18は円筒形状をなしており、側壁18の断面形状は円形状をなしている。側壁18の厚さ寸法T1は、閉塞壁17の厚さ寸法T2よりも小さく設定されている。これにより、電池10を高容量化することができるようになっている。本実施形態においては、側壁18の厚さ寸法T1は、0.13mmとされる。なお、側壁18の厚さ寸法T1は上記の値に限定されず、必要に応じて任意の値に設定することができる。
側壁18のうち凸部19寄りの位置(本実施形態では下端部寄りの位置)には、側壁18の肉厚方向について外方に突出する肉厚部24が形成されている。換言すると、肉厚部24は、側壁18から、断面が円形状をなす側壁18の径方向外方に突出している。この肉厚部24の厚さ寸法は、側壁18のうち、肉厚部24と異なる部分の厚さ寸法よりも大きく設定されている。肉厚部24は、側壁18の全周に亘って形成されている。
側壁18の内面のうち、肉厚部24に対応する領域と、肉厚部24と異なる部分に対応する領域とは、面一に形成されている。
また、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分との間は階段状に形成されていない。換言すると、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分とは、滑らかな曲面によって連続して形成されている。
また、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する領域においては、肉厚部24のうち上側の部分に形成された曲面の傾斜は、肉厚部24のうち下側の部分に形成された曲面の傾斜よりも緩やかに形成されている。
(隅部連結部25)
閉塞壁17と側壁18とは隅部連結部25によって連結されている。隅部連結部25の外面には外側隅部曲面26(隅部曲面の一例)が形成されており、隅部連結部25の内面には内側隅部曲面27(隅部曲面の一例)が形成されている。外側隅部曲面26により、側壁18の外面と、閉塞壁17の外面とは滑らかに連続している。また、内側隅部曲面27により、側壁18の内面と、閉塞壁17の内面とは、滑らかに連続している。
図2に示すように、側壁18の外面には、隅部連結部25の上方の位置に、肉厚部24が形成されている。このように本実施形態においては、肉厚部24は隅部連結部25の近傍の位置に形成されている。
本実施形態においては、外側隅部曲面26の曲率半径Q1は、1.00mmとされる。また、内側隅部曲面27の曲率半径Q2も1.00mmとされる。なお、外側隅部曲面26の曲率半径Q1、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2は上記の値に限定されず、必要に応じて任意の値に設定することができる。
外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比は、
1.00mm ÷ 0.30mm = 3.33
とされる。なお、比の値については小数第3位を四捨五入した。
また、内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比も、
1.00mm ÷ 0.30mm = 3.33
とされる。なお、比の値については小数第3位を四捨五入した。
(蓋部15)
図1に示すように、蓋部15は、後述する正極板28と、弾性を有する接続端子29を介して電気的に接続されており、電池10の正極端子として機能する。蓋部15は全体として円盤状の形状を有し、ケース12の開口部13を塞いでいる。具体的には、蓋部15の周縁部分が、絶縁性の合成樹脂等で形成されたガスケット30を介して、ケース12の開口部13の先端部に嵌められ、その先端部にかしめられている。これにより、蓋部15とケース12との絶縁性を保ちつつ、ケース12が密閉されている。なお、蓋部15には、安全弁31が設けられており、この安全弁31により、ケース12の内圧が所定値以上になったときに、ケース12内のガスを外部に排出することができる。
(蓄電要素11)
図1に示すように、蓄電要素11は、ケース12の収容空間14に収容されている。蓄電要素11は、正極板28、負極板16、及び、それらの間に配置されるセパレータ32が、例えばケース12の長手方向(本実施形態における上下方向)に沿った巻き軸を中心に渦巻き状に巻回された構成である。
正極板28は、例えば、発泡ニッケル等の正極金属板に、水酸化ニッケル等の正極活物質、及びコバルト化合物等の導電剤等の混合物を塗布したものである。負極板16は、例えばニッケルめっきを施した平板状の穿孔鋼板等の負極金属板に、カドミウム粉末や水素吸蔵合金の粉末等の負極活物質を塗布したものである。セパレータ32は、例えばポリオレフィン製の不織布からなる。セパレータ32には、水酸化カリウムあるいは水酸化ナトリウムを主成分とする電解液が含浸されている。
(製造工程)
続いて、本実施形態に係る電池10の製造工程の一例を説明する。なお、本実施形態の製造工程は以下の記述に限定されない。
ニッケルめっき鋼板を所定の形状にプレス加工することにより、ケース12を作成する。このケース12内に、蓄電要素11を収容する。次いで、ケース12内に電解液を注入し、蓄電要素11に含浸させる。
ケース12の開口部13にガスケット30を介して蓋部15を重ね、ケース12の側壁18の先端部を蓋部15にかしめつける。これによりケース12を蓋部15により封口する。
続いて、ケース12に対して縮径工程を実行する。図4に示すように、この縮径工程は、例えば、電池10を矢線Aで示す方向に移動させ、閉塞壁17側から縮径用の金型40の孔41に圧入して通過させることでケース12を電池の規格の幅寸法に縮径する工程である。
図3に示すように、縮径工程を実行する前の状態におけるケース12の閉塞壁17寄りの位置には、ケース12の径方向外方に突出する段差部42が形成されている。この段差部42が、縮径工程を実行されることにより、側壁18の径方向の内方に塑性変形して肉厚部24が形成されるようになっている。
(実施形態の作用、効果)
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。本実施形態に係る電池10は、筒状をなす側壁18の少なくとも一方の端部が閉塞壁17によって閉塞されたケース12と、ケース12の内部に収容された蓄電要素11と、を備え、側壁18は、閉塞壁17寄りの位置に、側壁18の厚さ寸法が側壁18の他の部分よりも大きな肉厚部24を備える。
本実施形態によれば、ケース12の側壁18は、ケース12の内圧が高くなった場合に比較的に応力が集中しやすい閉塞壁17寄りの位置に、肉厚部24を備える。これにより、ケース12の強度を向上させることができる。この結果、ケース12の内圧が高くなった場合でも、ケース12が変形することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、側壁18の内面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分とは、面一に形成されている。これにより、肉厚部24が形成されている部分と肉厚部24が形成されていない部分との間に、ケース12の内面に不連続な部分が形成されないようになっている。これにより、応力が集中することが抑制されるので、ケース12が変形することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分とは、滑らかに連続している。これにより、側壁18のうち、肉厚部24と、肉厚部24と異なる部分との間の領域に応力が集中することが抑制される。これにより、ケース12の変形を抑制することができる。
また、ケース12内の内圧が上昇した場合に、隅部連結部25の近傍に応力が集中することが懸念される。本実施形態においては、この隅部連結部25の近傍に肉厚部24が形成される構成としたので、ケース12の変形を確実に抑制することができる。
(サンプル1〜6)
図2に示すように、本実施形態に係る電池10において、外側隅部曲面26の曲率半径Q1、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2を同じ値としつつ、曲率半径Q1及び曲率半径Q2の値を種々に変化させたサンプル1〜6について、閉塞壁17の中心部分Cの変位量を、一般的なCAE(Computer Aided Engineering)解析手法により解析した。
CAE解析を行ったサンプル1〜6に係る電池10の各部の寸法等を、以下に示す。閉塞壁17の直径は、7.05mmとした。閉塞壁17の厚さ寸法T2は、0.30mmとした。側壁18の厚さ寸法T1は0.13mmとした。
CAE解析に際しては、ケース12を構成するニッケルめっき鋼板のヤング率を1.72×1011Pa、ポアソン比を0.23、降伏応力を1.95×10Pa、接線係数を5.99×10Paとした。
解析は、以下のようにして行った。まず、初期状態として、電池10の温度を25℃とし、電池10の内圧および外圧を0Paとした。この時点における閉塞壁17の中心部分Cの位置を、本解析における、閉塞壁17の中心部分Cの基準位置とした。その後、電池10の内圧を2MPaとし、この圧力で1秒間保持させた。その後、電池10の内圧を0Paに減じて除荷した。除荷後、閉塞壁17が復帰変形した状態における閉塞壁17の中心部分Cの位置を算出した。そして、閉塞壁17の中心部分Cの基準位置と、除荷後における閉塞壁17の中心部分Cの位置との差を、閉塞壁17の中心部分Cの外方(図1における下方)への変位量とした。サンプル1〜サンプル6の解析結果を、表1と、図5にまとめた。
Figure 0006459353
サンプル1〜6は実施例とされる。サンプル1〜6においては、閉塞壁17の周縁部には、閉塞壁17と側壁18とが連結される隅部連結部25が形成されている。隅部連結部25の内面には内側隅部曲面27が形成されており、隅部連結部25の外面には外側隅部曲面26が形成されている。内側隅部曲面27の曲率半径Q2、及び外側隅部曲面26の曲率半径Q1の双方は、同じ値に設定されており、且つ、0.40mm〜1.40mmに設定されている。サンプル1〜6においては、閉塞壁17の厚さ寸法T2は0.30mmであるので、内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比は、1.33〜4.67とされる。また、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比も、1.33〜4.67とされる。
なお、曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比は、下記の式で表される。
(曲率半径)/(閉塞壁の厚さ寸法)
隅部連結部25は、閉塞壁17の周縁部であって、閉塞壁17と側壁18との境界に形成されている。このため、隅部連結部25には、ケース12内の内圧が上昇したときに応力が集中しやすくなっている。そこで、サンプル24〜29においては、隅部連結部25の内面に内側隅部曲面27を形成し、隅部連結部25の外面に外側隅部曲面26を形成する構成とした、これにより、ケース12内の内圧が上昇した場合でも、隅部連結部25に応力が集中することが抑制されるので、ケース12が変形することが抑制される。
また、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比の、少なくとも一つは、1.33〜4.67とされており、本実施形態では、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比の双方が、1.33〜4.67とされている。この結果、隅部連結部25に応力が集中することを一層抑制することができるので、ケース12が変形することを更に抑制することができる。
図5に示すように、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比が大きくなるに従って、閉塞壁17の中心部分Cの外方への変位量は小さくなっている。これは、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、及び内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比が大きくなることにより、隅部連結部25における応力の集中が緩和されるためであると考えられる。
外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、又は内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比が、1.33〜4.67である場合には、閉塞壁17の変位量を小さくしつつ、蓄電要素11を隙間空間を少なく収納できるので、より好ましい。換言すると、蓄電要素11と閉塞壁17とをできるだけ近接させて配することができるため、高容量の電池10を得ることができるので、好ましい。
更に詳細に説明すると、1.33未満では閉塞壁17の変位量が大きくなり過ぎるので好ましくない。換また、ケース12内の内圧が上昇した場合に、隅部連結部25の近傍に応力が集中する恐れがあるので好ましくない。
一方、4.67より大きいと、蓄電要素11をケース12に収納した際に,丸まった部分には蓄電要素11を収納することができず、曲率のついた箇所は空の空間になってしまうので好ましくない。加えて,空間が空いてしまうと,蓄電要素11が振動によって型崩れする虞もあるので好ましくない。
また、外側隅部曲面26の曲率半径Q1の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比、又は内側隅部曲面27の曲率半径Q2の、閉塞壁17の厚さ寸法T2に対する比が、1.33〜2.67である場合には、上記と同様なので、特に好ましい。
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような態様も含まれる。
本実施形態においては、蓄電素子はアルカリ蓄電池としたが、これに限られず、蓄電素子はキャパシタ、コンデンサでもよい。また、蓄電素子は、例えば、鉛蓄電池、リチウムイオン電池等、アルカリ蓄電池と異なる二次電池であってもよい。
本実施形態においては、側壁18の内面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分とは、面一に形成される構成としたが、これに限られず、側壁18の内面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分との間に段差が形成される構成としてもよい。
本実施形態においては、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分とが滑らかに連続している構成としたが、これに限られず、側壁18の外面のうち、肉厚部24に対応する部分と、肉厚部24と異なる部分との間に段差が形成される構成としてもよい。
本実施形態においては、隅部曲面の曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比は、1.33〜4.67としたが、これに限られず、隅部曲面の曲率半径の、閉塞壁の厚さ寸法に対する比は、1.33より小さくてもよく、また、4.67を超えるものとしてもよい。
本実施形態においては、ケース12は円筒形状としたが、これに限られず、角筒状としてもよい。
本実施形態においては、隅部連結部25の外面に外側隅部曲面26が形成され、隅部連結部25の内面に内側隅部曲面27が形成される構成としたが、これに限られず、隅部連結部25の外面にのみ外側隅部曲面26が形成される構成としてもよく、また、隅部連結部25の内面にのみ内側隅部曲面27が形成される構成としてもよい。
本実施形態においては、外側隅部曲面26の曲率半径Q1と、内側隅部曲面27の曲率半径Q2とは同じに設定される構成としたが、これに限られず、外側隅部曲面26の曲率半径Q1と、内側隅部曲面27の曲率半径Q2とが異なっていてもよい。
10:電池 11:蓄電要素 12:ケース 17:閉塞壁 18:側壁 24:肉厚部 25:隅部連結部 26:外側隅部曲面 27:内側隅部曲面

Claims (2)

  1. 筒状をなす側壁の少なくとも一方の端部が閉塞壁によって閉塞されたケースと、
    前記ケースの内部に収容された蓄電要素と、を備え、
    前記側壁は、前記閉塞壁寄りの位置に、前記側壁の厚さ寸法が前記側壁の他の部分よりも大きな肉厚部を備え
    前記側壁と、前記閉塞壁とは、隅部連結部によって連結されており、
    前記肉厚部は前記隅部連結部の近傍に形成されており、
    前記隅部連結部の外面及び内面の双方又は一方は隅部曲面によって連結されており、
    前記隅部曲面の曲率半径の、前記閉塞壁の厚さ寸法に対する比の少なくとも一つは、1.33〜4.67である蓄電素子。
  2. 請求項1に記載の蓄電素子であって、
    前記側壁の外面のうち、前記肉厚部に対応する部分と、前記肉厚部と異なる部分とは、滑らかに連続している蓄電素子。
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