JP5519308B2 - 半導体集積回路及びデータ処理システム - Google Patents
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Description
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
本発明の代表的な実施の形態に係る半導体集積回路(1)は、ロジック回路(6)と、前記ロジック回路が形成された領域に分散され、初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個の検出インバータ(100)と、光照射による前記検出インバータの出力反転による入力の論理値反転を検出する検出回路(102)と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路(12)と、を1個の半導体チップに有する。
項1の半導体集積回路において、前記検出インバータは、CMOSインバータ、全入力を共通接続したナンドゲート、又は全入力を共通接続したノアゲートを用いて構成される。
項1又は2の半導体集積回路において、前記検出インバータのうち光照射前にハイレベルを出力する検出インバータの電源端子側に第1の抵抗素子(R1)が配置される。ハイレベルを出力するインバータの電流供給能力を小さくすることによりインバータによる光検出感度を上げることができる。
項3の半導体集積回路において、前記光照射前にハイレベルを出力する検出インバータにおけるハイレベルを出力するトランジスタが形成される第1の半導体領域(130)と、前記ロジック回路を構成するトランジスタが形成され前記第1の半導体領域と同一導電型の第2の半導体領域(126)とは分離され、前記第1の半導体領域には、前記第1の抵抗素子(R1)を介して前記第2の半導体領域への給電パスから電源電圧(Vdd)が供給される。
項1又は2の半導体集積回路において、前記検出インバータのうち光照射前にローレベルを出力する検出インバータのグランド端子側に第2の抵抗素子(R2)が配置される。ローレベルを出力するインバータの電流供給能力を小さくすることによりインバータによる光検出感度を上げることができる。
項5の半導体集積回路において、前記光照射前にローレベルを出力する検出インバータにおけるローレベルを出力するトランジスタが形成される第3の半導体領域(140)と、前記ロジック回路を構成するトランジスタが形成され前記第3の半導体領域と同一導電型の第4の半導体領域(121)とは分離され、前記第1の半導体領域には、前記第2の半導体領域への給電パスから前記第2の抵抗素子(R2)を介してグランド電圧(Vss)が供給される。
項1乃至6の何れかの半導体集積回路において、前記検出インバータの間にバッファインバータ(101)が配置され、光照射前にハイレベルを出力する検出インバータの次段に配置された前記バッファインバータの論理閾値電圧は、前記ロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧よりも高くされている。光照射によって出力電位が低下する検出インバータの出力変動に対する検出感度を上げることができる。
項1乃至6の何れかの半導体集積回路において、前記検出インバータの間にバッファインバータが配置され、光照射前にローレベルを出力する検出インバータの次段に配置された前記バッファインバータの論理閾値電圧は、前記ロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧よりも低くされている。光照射によって出力電位が上がる検出インバータの出力変動に対する検出感度を上げることができる。
項1乃至8の何れかの半導体集積回路において、前記ロジック回路にはその部分回路領域(151,152)毎に前記インバータの直列回路と検出回路が別々に配置され、夫々の部分回路領域に配置された前記インバータの直列回路と検出回路とは相互に異なる回路領域の間で接続される。局所的な光照射によって検出回路も誤動作する虞を未然に防止することができる。
項1乃至9の何れかの半導体集積回路は前記ロジック回路が利用する記憶装置(2,3,4)をさらに有し、前記ロジック回路は前記記憶装置が保持する情報を用いてデータ処理を行なうデータ処理ユニット(14,15)を有する。データ処理ユニットのプログラムが改竄されたり、データ処理ユニットが用いる秘匿データが不正アクセスされたりする事態の抑制に役立つ。
本発明の別の実施の形態に係るデータ処理システムは、回路基板に複数個の半導体集積回路(1,306,307)が搭載され、少なくとも一つの半導体集積回路はデータ処理を行なうデータ処理ユニット(14,15)を備えたロジック回路(6)を有する。前記少なくとも一つの半導体集積回路は、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個の検出インバータと、光照射による前記検出インバータの出力反転による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を有する。
本発明の更に別の実施の形態に係る半導体集積回路は、ロジック回路(6)と、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個のバッファ(201)と、前記バッファの入力と当該バッファの前段のバッファの出力との間の信号パス(PSS)に逆バイアス状態で並列接続された複数個の検出ダイオード(200)と、光照射による前記検出ダイオードの順バイアス状態への変化による入力の論理値反転を検出する検出回路(202)と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路(12)と、を1個の半導体チップに有する。
項12の半導体集積回路において、前記ロジック回路及び前記検出ダイオードは、グランドライン(220)からの給電を受けるp型ウェル領域(221)と電源ライン(225)からの給電を受けるn型ウェル領域(226)が隣接して並列された所定高さ寸法の半導体領域(228)に形成される。前記検出ダイオードが前記信号パスとグランドラインとの間で逆バイアス状態にされるとき、換言すれば、前記検出ダイオードのカソードが前記信号パスに接続されアノードがグランドラインに接続されるとき、前記検出ダイオードが形成されたp型ウェル領域(221_D)はロジック回路が形成されたp型ウェル領域の高さ寸法に比べて大きくされ、大きくされたp型ウェル領域にこれとpn接合を形成するn型半導体領域(240)がカソードとして形成される。これにより検出ダイオードの受光面積が大きくなり、検出感度を高くすることができる。
項13において前記検出ダイオードが形成されたp型ウェル領域がグランドラインから給電を受けるためのp型半導体領域は前記カソードを構成するn型半導体領域の対向辺に向けて突出されている(dis_D)。これにより、光照射による逆バイアスpn接続部分に生ずるリーク電流の経路が短くなって、光照射の検出感度が向上する。
項13の半導体集積回路において、前記信号パスを構成する金属層に前記pn接合を形成するn型半導体領域を接続するためのシリサイド(250)が前記n型半導体領域と前記金属層とのコンタクトの周辺部分に限定されて形成される。シリサイドによって前記n型半導体領域の全体を遮光して検出感度が低下する虞を未然に防止することができる。
項12の半導体集積回路において、前記ロジック回路及び前記検出ダイオードは、グランドラインからの給電を受けるp型ウェル領域と電源ラインからの給電を受けるn型ウェル領域が隣接して並列された所定高さ寸法の半導体領域に形成される。前記検出ダイオードが前記信号パスと電源ラインとの間で逆バイアス状態にされるとき、換言すれば、前記検出ダイオードのアノードが前記信号パスに接続されカソードが電源ラインに接続されるとき、前記検出ダイオードが形成されたn型ウェル領域はロジック回路が形成されたn型ウェル領域の高さ寸法に比べて大きくされ、大きくされたn型ウェル領域にこれとpn接合を形成するp型半導体領域がアノードとして形成される。これにより検出ダイオードの受光面積が大きくなり、検出感度を高くすることができる。
項16において、前記検出ダイオードが形成されたn型ウェル領域が電源ラインから給電を受けるためのn型半導体領域は前記アノードを構成するp型半導体領域の対向辺に向けて突出されている。これにより、光照射による逆バイアスpn接続部分に生ずるリーク電流の経路が短くなって、光照射の検出感度が向上する。 〔18〕<シリサイドエリア縮小>
項15の半導体集積回路において、前記信号パスを構成する金属層に前記pn接合を形成するp型半導体領域を接続するためのシリサイドが前記p型半導体領域と前記金属層とのコンタクトの周辺部分に限定されて形成される。シリサイドによって前記p型半導体領域の全体を遮光して検出感度が低下する虞を未然に防止することができる。
項13乃至18の何れかの半導体集積回路において、路前記検出ダイオードが前記信号パスとグランドラインとの間で逆バイアス状態にされるとき、換言すれば、前記検出ダイオードのカソードが前記信号パスにアノードがグランドラインに接続されるとき、前記バッファは直列2段のインバータ(271,272)によって構成され、初段インバータ(271)の論理閾値電圧はロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧よりも高くされる。さらに、後段インバータ(272)の電源電流供給能力はロジック回路に含まれるインバータの電源電流供給能力よりも小さくされる。
項13乃至18の何れかの半導体集積回路において、前記検出ダイオードが前記信号パスと電源ラインとの間で逆バイアス状態にされるとき、換言すれば、前記検出ダイオードのアノードが前記信号パスにカソードが電源ラインに接続されるとき、前記バッファは直列2段のインバータによって構成され、初段インバータの論理閾値電圧はロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧に対して低くされる。さらに、後段インバータのグランド電流供給能力はロジック回路に含まれるインバータのグランド電流供給能力よりも小さくされる。
項12乃至20の何れかの半導体集積回路において、前記ロジック回路にはその部分回路領域(251,252)毎に前記バッファ及びダイオードの直列回路と検出回路が別々に配置され、夫々の部分回路領域に配置された前記バッファ及びダイオードの直列回路と検出回路とは相互に異なる回路領域の間で接続される。局所的な光照射によって検出回路も誤動作する虞を未然に防止することができる。
項12乃至20の何れかの半導体集積回路は前記ロジック回路が利用する記憶装置をさらに有し、前記ロジック回路は前記記憶装置が保持する情報を用いてデータ処理を行なうデータ処理ユニットを有する。データ処理ユニットのプログラムが改竄されたり、データ処理ユニットが用いる秘匿データが不正アクセスされたりする事態の抑制に役立つ。
本発明の更に別の実施の形態に係るデータ処理システムは、回路基板に複数個の半導体集積回路が搭載され、少なくとも一つの半導体集積回路はデータ処理を行なうデータ処理ユニットを備えたロジック回路を有する。前記少なくとも一つの半導体集積回路は、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個のバッファと、前記バッファの入力と当該バッファの前段のバッファの出力との間の信号パスに逆バイアス状態で並列接続された複数個の検出ダイオードと、光照射による前記検出ダイオードの順バイアス状態への変化による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を有する。
[実施の形態1]
《マイクロコンピュータ》
図2には本発明の実施の形態1に係るマイクロコンピュータが示される。図2に示されるマイクロコンピュータは本発明に係る半導体集積回路の一例であり、例えば相補型MOS集積回路製造技術によって単結晶シリコンのような1個の半導体基板に形成される。
光検出素子Dとして例えばCMOSインバータ100を用いる場合の動作原理を説明する。図3のようにCMOSインバータ100に着目し、その入力を回路のグランド電圧Vssに接続する場合、出力はハイレベル(H)になり、その後段に配置した論理整合用のインバータ101を介してセットリセット型のフリップフロップ(SRFF)102のセット端子にローレベルが供給される状態が初期状態とされる。その後、CMOSインバータ100に向けて局所的にレーザ光が照射されると、図4のようにCMOSインバータ100における逆バイアス状態のpn接合に電流が流れて出力がローレベル(L)に反転される。その変化によってフリップフロップ102がセット状態にされ、フリップフロップ102の出力D_rstがハイレベルにされることによって、レーザ光照射が検出される。
図10には光照射の検出感度を向上させたCMOSインバータ100が例示され、図11にはそのデバイス縦断面構造が例示される。光検出素子のCMOSインバータを構成するpチャンネル型MOSトランジスタMP1およびnチャンネル型MOSトランジスタMN1のゲート電極110G及び111Gに対する入力電圧がローレベルであり、レーザ照射により出力がハイレベルからローレベルへ反転する時の電流のリーク経路を示す。同図においてCMOSインバータ100は初期状態でハイレベル出力に用いられるものとする。この場合、MOSトランジスタMP1のソースに抵抗素子R1を接続し、レーザ光照射によるリーク電流に対してオン状態のpチャンネル型MOSトランジスタMP1からの充電電流を少なくする。要するに、pチャンネル型MOSトランジスタMP1側からの給電能力を低くする。これにより、レーザ光照射による出力OUTのハイレベルからローレベルへの反転動作が速くなり、レーザ光照射に対する感度が更に向上する。pチャンネル型MOSトランジスタMP1側からの給電能力を低くするには当該MOSトランジスタMP1それ自体のサイズを小さくして対応することも可能である。
図17には光照射の検出感度を向上させたCMOSインバータ100の更に別の例が示される。前記CMOSインバータ100の後段に配置されるバッファインバータとしての極性整合用のインバータ100の論理閾値電圧VLTを、CMOSインバータ100の初期状態の出力レベルに応じて決める。CMOSインバータ100の初期状態の出力レベルがハイレベルの場合には、極性整合用のインバータ100の論理閾値電圧VLTを高くする。例えばpチャンネル型MOSトランジスタのサイズを大きくし、nチャンネル型MOSトランジスタのサイズを小さくする。これにより、レーザ光照射に感応してCMOSインバータ100の出力がハイレベルからローレベルに反転するとき、極性整合用のインバータ100の出力は速やかに反転する。一方、CMOSインバータ100の初期状態の出力レベルがローレベルの場合には、極性整合用のインバータ100の論理閾値電圧VLTを低くする。例えばpチャンネル型MOSトランジスタのサイズを小さくし、nチャンネル型MOSトランジスタのサイズを大きくする。これにより、レーザ光照射に感応してCMOSインバータ100の出力がローレベルからハイレベルに反転するとき、極性整合用のインバータ100の出力は速やかに反転する。これらによって光照射の検出感度を上げることができる。
図1には上述の検出インバータとしてのCMOSインバータ100を多数直列接続して配置した構成が例示される。図1では例えばロジック回路6の領域に対して部分回路領域151,152に代表される複数の部分回路領域を想定し、夫々の部分回路領域151,152,…において、例えば初段の入力が一定論理値たとえばハイレベルの論理値1にされて直列的に接続された複数個のCMOSインバータ100を分散して配置する。図3で説明したようCMOSインバータ100と論理整合用インバータ101のペアを多数直列接続し、さらには論理整合用インバータ101を廃止して全てのインバータをCMOSインバータ100としてもよい。CMOSインバータ100と論理整合用インバータ101のペアを多数直列接続する場合には、全てのCMOSインバータ100に対して抵抗素子R1又はR2のいずれか一方による給電能力抑制の構成を採用すればよい。したがって、図13、図16で説明したウェル領域分離の構成を採用する場合にpウェル領域又はn型ウェル領域の一方に対してだけウェル分離の構成を採用すればよく、レイアウトパターンが簡素化される。さらに、バッファインバータ(論理整合用インバータ)101のVLT設定による感度の向上も期待できるようになる。これに対してバッファインバータ101を用いなければ、抵抗素子R1、R2による給電能力抑制によって検出感度が高くされた多数の検出インバータを用いることができる。但し、レイアウト構成は複雑になり、また、バッファインバータ101のVLT設定による感度の向上を適用することができない点に注意を要する。その場合には、検出インバータとしてのCMOSインバータの論理閾値をロジック回路に含まれるインバータに比較して変更することで、感度を向上させることが可能となる。つまり、CMOSインバータに対する入力がローレベルの場合、インバータの論理閾値を下げる、または、CMOSインバータに対する入力がハイレベルの場合は、インバータの論理閾値を上げることで、感度向上させることが可能となる。 また、光照射前にハイレベルを出力する検出インバータ100の次段に配置された前記バッファインバータ101の論理閾値電圧は、前記ロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧よりも高くされている。光照射によって出力電位が低下する検出インバータの出力変動に対する検出感度を上げることができる。
光検出素子Dとしての前記検出インバータは、CMOSインバータに限定されず、全入力を共通接続したナンドゲート、又は全入力を共通接続したノアゲートなどを用いて構成してもよい。例えば図20には3入力ナンドゲートを用いた検出インバータの例が示される。ここでは、3入力ナンドゲートに対する入力がハイレベルの場合で、pチャンネル型MOSトランジスタサイズを大きくし、nチャンネル型MOSトランジスタサイズを小さくして給電能力を変化させている。つまり、トランジスタサイズを変更することで、Vdd側の給電能力を高くなり、Vss側の給電能力が低くなるため検出感度が向上することが可能となる。、図6の場合と同様にハイレベル入力を初期状態とする検出インバータにおけるレーザ光検出感度を高くしてある。 [実施の形態2]
《ダイオード並列型》
図22にはロジック回路6に直列的に配置した光検出素子Dとしてダイオードを用いた基本構成が例示される。
図26には検出ダイオード200のレイアウト例が示される。ここではCMOS型の半導体集積回路を想定し、各種回路はグランドライン220からの給電を受けるp型ウェル領域221と電源ライン225からの給電を受けるn型ウェル領域226が隣接して並列された所定高さ寸法の半導体領域228に形成される。この半導体領域128にはDとしての検出ダイオード200だけでなく、その他の回路230が隣接して形成される。図ではその他の回路としてCMOSインバータが図示されている。DF_S(NMOS)はnチャンネル型MOSトランジスタのソース電極を構成するn型半導体拡散層、DF_D(NMOS)はnチャンネル型MOSトランジスタのドレイン電極を構成するn型半導体拡散層、DF_S(PMOS)はpチャンネル型MOSトランジスタのソース電極を構成するp型半導体拡散層、DF_D(PMOS)はpチャンネル型MOSトランジスタのドレイン電極を構成するp型半導体拡散層、PSI_GがMOSトランジスタのポリシリコンゲート電極を意味する。
図30には図22の構成におけるレーザ光照射の検出感度をバッファの構成によって向上させる例が示される。前記検出ダイオード200が前記信号パスPSSとグランドラインVSSとの間で逆バイアス状態にされるとき、換言すれば、前記検出ダイオード200のカソードが前記信号パスPSSにアノードがグランドラインVSSに接続される。バッファ201をCMOSインバータ271,272の直列回路によって構成し、初段CMOSインバータ201の論理閾値電圧VLTをロジック回路のインバータの論理閾値電圧VLTよりも高くすることによって、検出感度を向上させることが可能となる。初段CMOSインバータの論理閾値電圧は、後段CMOSインバータ及びロジック回路に含まれるインバータの論理閾値電圧に比べて高いことで、レーザ照射により入力電位が変動したとき、つまり入力電圧がハイレベルの状態で、変動することでその電位が一時的に小さくなった時、その電位変動に応じて速やかにインバータの出力を反転することが可能となり、結果的に検出感度を向上させることが可能となる。
図21には上述の検出ダイオード200を多数接続して配置した構成が例示される。図21では例えばロジック回路6の領域に対して部分回路領域251,252に代表される複数の部分回路領域を想定し、夫々の部分回路領域251,252,…において、例えば初段の入力が一定論理値たとえばハイレベル(電源電圧レベル)の論理値1にされて直列的に接続された複数個のバッファ201とグランド電圧Vssとの間に多数の検出ダイオード200が分散して並列配置される。検出ダイオード200のレイアウト構成やバッファ201の論理閾値電圧については適宜前述の技術が適宜適用される。
図31には上述したマイクロコンピュータ1を適用したデータ処理システムが例示される。ここではデータ処理システムの一例としてマルチファンクションSIM(Subscriber Identity Module Card)カードが例示される。マルチファンクションSIMカード300は、携帯電話器、携帯端末或いはPC(personal computer)などに搭載して移動体通信や所定の取引のためのユーザ認証などに用いられる。301はマルチファンクションSIMカード300が搭載される装置のホスト装置(HOST)を意味し、例えばケーブル303によってインタフェースされる。
6 ロジック回路(LGC)
15 中央処理装置(CPU)
16 割り込みコントローラ(INTC)
12 システムコントローラ(SYSC)
13 ウォッチドッグタイマ(WDT)
14 暗号モジュール(ENCRP)
10,11 タイマ(TMR)
17,18 外部インタフェースポート(PRT)
D 光検出用素子
100 光検出素子としてのCMOSインバータ
101 論理整合用のインバータ
102 フリップフロップ(SRFF)
200 光検出素子Dとしての検出ダイオード
201 バッファ
202 フリップフロップ(SRFF)
300 マルチファンクションSIMカード
Claims (23)
- ロジック回路と、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個の検出インバータと、光照射による前記検出インバータの出力反転による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を1個の半導体チップに有する半導体集積回路。
- 前記検出インバータは、CMOSインバータ、全入力を共通接続したナンドゲート、又は全入力を共通接続したノアゲートを用いて構成される、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記検出インバータのうち光照射前にハイレベルを出力する検出インバータの電源端子側に第1の抵抗素子が配置された、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記光照射前にハイレベルを出力する検出インバータにおけるハイレベルを出力するトランジスタが形成される第1の半導体領域と、前記ロジック回路を構成するトランジスタが形成され前記第1の半導体領域と同一導電型の第2の半導体領域とは分離され、前記第1の半導体領域には、前記第1の抵抗素子を介して前記第2の半導体領域への給電パスから電源電圧が供給される、請求項3記載の半導体集積回路。
- 前記検出インバータのうち光照射前にローレベルを出力する検出インバータのグランド端子側に第2の抵抗素子が配置された、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記光照射前にローレベルを出力する検出インバータにおけるローレベルを出力するトランジスタが形成される第3の半導体領域と、前記ロジック回路を構成するトランジスタが形成され前記第3の半導体領域と同一導電型の第4の半導体領域とは分離され、前記第3の半導体領域には、前記第4の半導体領域への給電パスから前記第2の抵抗素子を介してグランド電圧が供給される、請求項5記載の半導体集積回路。
- 前記検出インバータの間にバッファインバータが配置され、光照射前にハイレベルを出力する検出インバータの次段に配置された前記バッファインバータの論理閾値電圧は、ロジック回路を構成するインバータの論理閾値電圧よりも高くされている、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記検出インバータの間にバッファインバータが配置され、光照射前にローレベルを出力する検出インバータの次段に配置された前記バッファインバータの論理閾値電圧は、ロジック回路を構成するインバータの論理閾値電圧よりも低くされている、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記ロジック回路にはその部分回路領域毎に前記インバータの直列回路と検出回路が別々に配置され、夫々の部分回路領域に配置された前記インバータの直列回路と検出回路とは相互に異なる回路領域の間で接続される、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記ロジック回路が利用する記憶装置をさらに有し、
前記ロジック回路は前記記憶装置が保持する情報を用いてデータ処理を行なうデータ処理ユニットを有する、請求項9記載の半導体集積回路。 - 回路基板に複数個の半導体集積回路が搭載され、少なくとも一つの半導体集積回路はデータ処理を行なうデータ処理ユニットを備えたロジック回路を有するデータ処理システムであって、
前記少なくとも一つの半導体集積回路は、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個の検出インバータと、光照射による前記検出インバータの出力反転による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を有する、データ処理システム。 - ロジック回路と、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個のバッファと、前記バッファの入力と当該バッファの前段のバッファの出力との間の信号パスに逆バイアス状態で並列接続された複数個の検出ダイオードと、光照射による前記検出ダイオードの順バイアス状態への変化による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を1個の半導体チップに有する半導体集積回路。
- 前記ロジック回路及び前記検出ダイオードは、電源ラインからの給電を受けるn型ウェル領域とグランドラインからの給電を受けるp型ウェル領域が隣接して並列された所定高さ寸法の半導体領域に形成され、
前記検出ダイオードのカソードが前記信号パスにアノードがグランドラインに接続されるとき、
前記検出ダイオードが形成されたp型ウェル領域はロジック回路が形成されたp型ウェル領域の高さ寸法に比べて大きくされ、大きくされたp型ウェル領域にこれとpn接合を形成するn型半導体領域が形成される、請求項12記載の半導体集積回路。 - 前記検出ダイオードが形成されたp型ウェル領域がグランドラインから給電を受けるためのp型半導体領域は前記カソードを構成するn型半導体領域の対向辺に向けて突出されている、請求項13記載の半導体集積回路。
- 前記信号パスを構成する金属層に前記pn接合を形成するn型半導体領域を接続するためのシリサイドが前記n型半導体領域と前記金属層とのコンタクトの周辺部分に限定されて形成された、請求項13記載の半導体集積回路。
- 前記ロジック回路及び前記検出ダイオードは、電源ラインからの給電を受けるn型ウェル領域とグランドラインからの給電を受けるp型ウェル領域が隣接して並列された所定高さ寸法の半導体領域に形成され、
前記検出ダイオードのアノードが前記信号パスにカソードが電源ラインに接続されるとき、
前記検出ダイオードが形成されたn型ウェル領域はロジック回路が形成されたn型ウェル領域の高さ寸法に比べて大きくされ、大きくされたn型ウェル領域にこれとpn接合を形成するp型半導体領域が形成される、請求項12記載の半導体集積回路。 - 前記検出ダイオードが形成されたn型ウェル領域が電源ラインから給電を受けるためのn型半導体領域は前記アノードを構成するp型半導体領域の対向辺に向けて突出されている、請求項16記載の半導体集積回路。
- 前記信号パスを構成する金属層に前記pn接合を形成するp型半導体領域を接続するためのシリサイドが前記p型半導体領域と前記金属層とのコンタクトの周辺部分に限定されて形成された、請求項17記載の半導体集積回路。
- 前記検出ダイオードのカソードが前記信号パスにアノードがグランドラインに接続されるとき、
前記バッファは直列2段のインバータによって構成され、初段インバータの論理閾値電圧は後段インバータの論理閾値電圧よりも高くされ、後段インバータの電源電流供給能力は初段インバータの電源電流供給能力よりも小さくされる、請求項13記載の半導体集積回路。 - 前記検出ダイオードのアノードが前記信号パスにカソードが電源ラインに接続されるとき、
前記バッファは直列2段のインバータによって構成され、初段インバータの論理閾値電圧は後段インバータの論理閾値電圧よりも低くされ、後段インバータのグランド電流供給能力は初段インバータのグランド電流供給能力よりも小さくされる、請求項13記載の半導体集積回路。 - 前記ロジック回路にはその部分回路領域毎に前記バッファ及びダイオードの直列回路と検出回路が別々に配置され、夫々の部分回路領域に配置された前記バッファ及びダイオードの直列回路と検出回路とは相互に異なる回路領域の間で接続される、請求項12記載の半導体集積回路。
- 前記ロジック回路が利用する記憶装置をさらに有し、
前記ロジック回路は前記記憶装置が保持する情報を用いてデータ処理を行なうデータ処理ユニットを有する、請求項12記載の半導体集積回路。 - 回路基板に複数個の半導体集積回路が搭載され、少なくとも一つの半導体集積回路はデータ処理を行なうデータ処理ユニットを備えたロジック回路を有するデータ処理システムであって、
前記少なくとも一つの半導体集積回路は、前記ロジック回路が形成された領域に分散され初段の入力が一定論理値にされて直列的に接続された複数個のバッファと、前記バッファの入力と当該バッファの前段のバッファの出力との間の信号パスに逆バイアス状態で並列接続された複数個の検出ダイオードと、光照射による前記検出ダイオードの順バイアス状態への変化による入力の論理値反転を検出する検出回路と、前記検出回路による入力の論理値反転の検出に応答して前記ロジック回路の動作を制限する制限回路と、を有する、データ処理システム。
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