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JP2017133469A - 作業車輌 - Google Patents

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JP2017133469A JP2016015932A JP2016015932A JP2017133469A JP 2017133469 A JP2017133469 A JP 2017133469A JP 2016015932 A JP2016015932 A JP 2016015932A JP 2016015932 A JP2016015932 A JP 2016015932A JP 2017133469 A JP2017133469 A JP 2017133469A
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田上 和成
Kazunari Tagami
和成 田上
北川 智志
Tomoshi Kitagawa
智志 北川
齋藤 学
Manabu Saito
学 齋藤
和平 石賀
Wahei Ishiga
和平 石賀
博司 古川
Hiroshi Furukawa
博司 古川
龍介 内山
Ryusuke Uchiyama
龍介 内山
慧 今田
Kei Imada
慧 今田
棟 張
Dong Chang
棟 張
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】エンジンの燃焼効率を維持して作業車輌の作業能率を高める。
【解決手段】エンジン20の外側の部位にラジエータを配置し、ラジエータの外側の部位に濾過体を配置し、エンジン20とラジエータの間の部位にはファン40を配置し、エンジン20の駆動力を変速してファン40を駆動する正逆転出力可能な油圧式無段変速装置30を設け、油圧式無段変速装置30を変速作動させることで、ファン40を正転駆動して濾過体の外側から内側へ外気を吸入する冷却状態と、ファン40を逆転駆動して濾過体の内側から外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換わる構成とし、エンジン20に掛かる負荷に応じてファン40の正転駆動速度を変速制御する制御装置を設ける。
【選択図】図9

Description

この発明は、コンバイン等の作業車輌に関するものである。
従来より、コンバイン等の作業車輌の原動部においては、エンジンの外側にラジエータを配置し、このラジエータの外側に防塵網(濾過体)を配置し、エンジンとラジエータの間にファンを配置している。
このような作業車輌では、作業中に多量の塵埃が発生し、この塵埃が防塵網に吸着されてこの防塵網の目合いを塞ぎ、ファンによる冷却風の吸入が阻害されてエンジンの冷却効率が低下してオーバーヒートしやすくなり、エンジン出力の低下によって作業能率が低下する問題がある。
そこで、特許文献1に示すような技術が提案されている。
即ち、このエンジン冷却時に正転状態にあるファンを、一定時間間隔で自動的に逆転させることで、エンジンルーム内の空気を防塵網の内側から外側へ向けて吹き出し、この風によって、防塵網の外面に吸着されていた塵埃を吹き飛ばそうとするものである。
特開2008―88823号公報
しかしながら、走行速度の増速や、機体に備えた作業装置の駆動が行なわれると、エンジンに掛かる負荷が増加し、この負荷によってエンジン温度が上昇する。
このとき、ラジエータ冷却用のファンがエンジンの負荷状態に拘わらずに一定速度で駆動されていると、冷却能力が不足してエンジン温度の上昇を抑えられず、燃焼効率が低下し、エンジンの出力低下によって作業能率が下がる問題がある。
この発明は、エンジンに掛かる負荷に応じてエンジンの冷却能力を確保し、エンジンの出力低下を防止して作業能率を高めることを目的とするものである。
この発明は、上述の課題を解決するために、次の技術的手段を講じる。
即ち、請求項1に記載の発明は、エンジン(20)の外側の部位にラジエータ(80)を配置し、該ラジエータ(80)の外側の部位に濾過体(12)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にはファン(40)を配置し、前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)を駆動する正逆転出力可能な油圧式無段変速装置(30)を設け、該油圧式無段変速装置(30)を変速作動させることで、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側から内側へ外気を吸入する冷却状態と、該ファン(40)を逆転駆動して濾過体(12)の内側から外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換わる構成とし、前記エンジン(20)に掛かる負荷に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度を変速制御する制御装置(A)を設けた作業車輌としたものである。
請求項2に記載の発明は、機体の走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速制御される構成とした請求項1に記載の作業車輌としたものである。
請求項3に記載の発明は、前記機体の前進走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速される構成とした請求項2に記載の作業車輌としたものである。
請求項4に記載の発明は、前記機体の後進走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速される構成とした請求項2に記載の作業車輌としたものである。
請求項5に記載の発明は、機体に備えた作業装置(4,6)が駆動を開始した場合に、前記ファン(40)の正転駆動速度が増速される構成とした請求項1に記載の作業車輌としたものである。
請求項6に記載の発明は、前記ファン(40)の正転駆動と逆転駆動が所定の時間間隔で交互に行なわれる構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作業車輌としたものである。
請求項1に記載の発明によれば、エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位に配置したファン(40)を油圧式無段変速装置(30)によって正転駆動することで冷却状態となり、濾過体(12)を介して外気を吸入し、ラジエータ(80)及びエンジン(20)を冷却することができる。そして、油圧式無段変速装置(3)が逆転出力すると、このファン(40)が逆転駆動されて除塵状態となり、エンジンルーム内の空気を濾過体(12)の内側から外側へ吹き出し、この濾過体(12)に付着していた塵埃を除去することができる。これによって、外気の吸入効率が維持されてエンジンの出力が低下しにくくなり、作業能率が高まる。
また、例えば、エンジン(20)に掛かる負荷の増加に応じてファン(40)の正転駆動速度を増速すれば、エンジン(20)の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン(20)の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明の効果に加え、機体の走行速度に応じてファン(40)の正転駆動速度が変速制御されるので、例えば、走行速度の増速に応じてファン(40)の正転駆動速度を増速すれば、エンジン(20)の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン(20)の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記請求項2に記載の発明の効果に加え、機体の前進走行速度に応じてファン(40)の正転駆動速度が変速されるので、機体の前進走行速度の増速に応じてファン(40)の正転駆動速度を増速すれば、エンジン(20)の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン(20)の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、上記請求項2に記載の発明の効果に加え、機体の後進走行速度に応じてファン(40)の正転駆動速度が変速されるので、機体の後進走行速度の増速に応じてファン(40)の正転駆動速度を増速すれば、エンジン(20)の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン(20)の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明の効果に加え、機体に備えた作業装置(4,6)が駆動を開始した場合にファン(40)の正転駆動速度が増速されるので、作業装置(4,6)からエンジン(20)に負荷が掛かっても、エンジン(20)の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン(20)の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、上記請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ファン(40)の正転駆動と逆転駆動を所定の時間間隔で交互に行なうことにより、濾過体(12)に付着していた塵埃を除去し、外気の吸入効率を維持してエンジン出力の低下を抑え、作業能率を高めることができる。
コンバインの右側面図である。 コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 エンジンルームの拡大右側面図である。 第1構成のエンジン冷却部の拡大正面図である。 第1構成のエンジン冷却部の要部拡大正面図である。 第1構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第1構成のクラッチ動作時のエンジン冷却部の右側面図である。 第1構成のエンジン冷却部の動力伝達図である。 第1構成のコンバインの動力伝達図である。 第1構成の油圧式無段変速機の油圧回路図である。 第1構成の油圧式無段変速機の説明図である 第1構成のエンジン冷却部の拡大正面図である。 第2構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第3構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第4構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第5構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第6構成のエンジン冷却部の右側面図である。 第7構成のエンジン冷却部の拡大正面図である。 第7構成のエンジン冷却部の動力伝達図である。 制御装置の第1ブロック図である。 制御装置の第2ブロック図である。 制御装置のブロック図である。
以下、本発明の作業車輌のエンジン冷却部構造の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、実施形態は、作業車輌としてコンバインを例示してあるがコンバインに限定されるものではなく、トラクター、田植機等の農業用作業車輌にも適用できるものである。
以下の説明において、コンバイン1の機体内側を「内側」、機体外側を「外側」といい、キャビン(請求項における「キャビン」)9内の操作席101に着座する操作者から見て右手側を「右側」、左手側を「左側」、上方側を「上方」、下方側を「下方」、コンバインの進行方向を「前側」と、後退方向を「後側」という。
「正転駆動状態」とは外側から内側に向かい外気を吸入する冷却ファン(ファン)40の回転方向をいい、「逆転駆動状態」とは内側から外側に向かい内気を送風する冷却ファン40の回転方向をいい、「非駆動状態」とは冷却ファン40が正転および逆転していないファンの休止状態をいうものとする。
すなわち、後述する冷却ファン40における「正転駆動状態」とは、図6にS1で示すように、エンジンカバー11の目抜き鉄板などからなる濾過体12を介して外側からエンジン20、ラジエータ80に向かって外気を吸入し送風する冷却ファン40の回転方向をいい、冷却ファン40における「逆転駆動状態」とは、図6にS2で示すように、エンジンカバー11の目抜き鉄板などからなる濾過体12を介して内側からコンバイン1の外側に向かって内気を排気し送風する冷却ファン40の回転方向をいう。
また、冷却ファン40は、図6に示すように、油圧式無段変速装置30のトラニオン軸115に取り付けたアーム116を電動モータ(図示省略)で回動することにより、正転駆動状態、非駆動状態及び非駆動状態に切換えられる。
「内方」とはエンジンルーム10で区画される内部領域をいい、「外方」とはエンジンルーム10で区画される領域の外部をいうものとする。
図1〜図3には、本発明のエンジン冷却部構造を有するコンバイン1が示されている。コンバイン1の車台2の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置3が設けられ、車台2の上方左側には脱穀および選別をする為の作業装置である脱穀装置4が設けられ、脱穀装置4の前側には、圃場に植立する穀稈を刈り取る為の作業装置である刈取装置6が設けられている。
刈稈は刈取装置6に備えた刈刃(図示省略)で刈り取られ脱穀装置4に送られる。脱穀装置4で脱穀および選別された穀粒は脱穀装置4の右側に設けられたグレンタンク7に貯留され、貯留された穀粒は穀粒排出筒8により外部へ排出される。
車台2の上方右側には操作者が搭乗する操作席101を備えたキャビン(操縦部)9が設けられ、キャビン9の下方にはエンジンルーム10が設けられている。
図4に示すように、キャビン9には冷却ファン40の駆動状態を切換える操作レバー14が設けられ、エンジンルーム10のエンジンカバー11には目抜き鉄板などからなる濾過体12A,12B,12C,12Dが設けられている。
また、エンジンカバー11の濾過体12A、12B、12C、12Dの目合いを同一にすることもできるが、冷却ファン40と対向して設けられていない濾過体12A,12Dの目合いを大きくし、冷却ファン40と対向して設けられている濾過体12B、12Cの目合いを小さくするのが好ましい。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第1構成について説明する。
図5〜図8に示すように、第1構成は、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジンルーム10のエンジン20の上方前側には油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
インタークーラ90は、ラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に着脱自在に取付けられ、インタークーラ90の上方部は、連結部材91を介して回動支持部材92に支持されている。支持部材92を時計方向に回動させることにより、図13にS3で示すように、インタークーラ90は、上方外側に向かって開放される。そのため、ラジエータ80の洗浄、ラジエータ80の外側に付着した藁屑、塵埃の除去等の保守・点検作業を容易に行なうことができる。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。なお、用途毎に複数個のオイルクーラ85を設けることもできる。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
ラジエータ80は、インタークーラ90及びオイルクーラ85と冷却ファン40の間に配置され、ラジエータ80の外側には、インタークーラ90及びオイルクーラ85を取付ける支持部材83が設けられ、ラジエータ80の内側には、後述する冷却ファン40の吸入効率を高めるため、冷却ファン40を取り囲むシュラウド81が設けられている。
シュラウド81の形状は、冷却ファン40の外周に沿わせて円形状あるいは多角形状に形成し、冷却ファン40による外気の吸入の抵抗を小さくするため薄板状の鋼板により成形加工するのが好適である。
冷却ファン40は、正転駆動状態にあっては、エンジンカバー11の濾過体12を介して外側から内側に外気を吸入し、ラジエータ80及びエンジン20を冷却し、逆転駆動状態にあっては、エンジンカバー11の濾過体12を介して機体内側から機体外側に内気を排気し、濾過体12に付着した藁屑、塵埃等を除去する機器である。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。なお、冷却ファン40の入力軸41は、ベアリング43を介して、後述するウオータポンプ70の入力軸(中間軸)71に回転自在に軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10の操作フレームとエンジンリアフレームに両端部が固定されている上部補強フレームに設けられたブラケットに取付けられ、エンジン20の上方前側に配置されている。
油圧式無段変速装置30の外側には、エンジン20の回転が伝動されるプーリ32を軸支する入力軸31が設けられ、油圧式無段変速装置30の内側には、油圧式無段変速装置30で増減速された回転を出力するギアボックスが設けられている。
ギアボックスは、増減速された回転を出力する出力軸33と、出力軸33に軸支されたギア34と、中間軸35と、中間軸35に軸支されたギア36と、回転を伝動する出力軸38と、中間軸38に軸支されたギア37から構成され、ギア34とギア36及びギア36とギア37が相互に噛合している。なお、第1構成にあっては、同一のモジュール径を有するギア34,36,37を用いているが、モジュール径が異なるギア34,36,37を用いることもでき、この場合、ギアボックスにおいても回転の増減速を行なうことができる。
油圧式無段変速装置30の機種により異なるが、第1構成の油圧式無段変速装置30にあっては、冷却ファン40を正転駆動状態にするには、キャビン9に設けられた操作レバーで遠隔操作される操作ロッド117を短縮させ、油圧式無段変速装置30のトラニオン軸115に軸支されたアーム116を時計方向に回動させ、冷却ファン40を逆転駆動状態にするには、操作ロッド117を伸張させ、油圧式無段変速装置30のトラニオン軸115に軸支されたアーム116を反時計方向に回転させることにより行なう。
また、冷却ファン40を非駆動状態にするには、操作ロッド117を中立位置に戻し、油圧式無段変速装置30のトラニオン軸115に軸支されたアーム116を12時の時計方向に位置させることにより行なう。
図11に示すように、油圧式無段変速装置30の流入管110及び流出管111は、それぞれ油圧バルブ装置200とオイルクーラ85の間の油圧回路に接続されている。油圧式無段変速装置30から流出した駆動オイルは、オイルクーラ85で冷却されるため、油圧式無段変速装置30に専用の冷媒用チャージポンプを設ける必要はない。
駆動用オイルは、オイルタンク201から浮遊物等を除去するフィルタ202を介して走行用油圧式無段変速装置151に流入し、走行用油圧式無段変速装置151に流入した一部の駆動用オイルは、走行用油圧式無段変速装置151から昇降用シリンダ及びミッションを駆動する作業バルブを有する油圧バルブ装置200に流入し、その後、油圧バルブ装置200から油圧式無段変速装置30とオイルクーラ85を介して再びオイルタンク201に流入する。
また、走行用油圧式無段変速装置151に流入した一部の駆動用オイルは、走行用油圧式無段変速装置151からフィルタ202と分流バルブ204を介して刈取用油圧式無段変速装置191に流入し、その後、刈取用油圧式無段変速装置191からオイルタンク201に流入する。
図12に示すように、油圧式無段変速装置30は、入力軸31に接続された定常式油圧ポンプ112と、出力軸33に接続された可変式油圧モータ113を有する。入力軸31に伝動された回転を増減速し出力軸33に出力するには、キャビン9に設けられた操作レバーで遠隔操作される可変式油圧ポンプ112の斜板44の傾斜角度を変更する。
なお、第1構成の油圧式無段変速装置30にあっては、出力軸31に定常式油圧モータ113を接続しているが、可変式油圧モータ113を用いることもでき、この場合、出力軸33に伝動された回転を広範囲で増減速できる。
次に、エンジンの動力系について説明する。
図9に示すように、エンジン20の回転を発電機を起動するジェネレータ60及び冷却水をエンジン20に循環させるウオータポンプ70に伝動するため、エンジン20の出力軸21に軸支され出力軸21と一体となって回転するプーリ22と、ジェネレータ60の入力軸61に軸支され入力軸61と一体となって回転するプーリ62と、ウオータポンプ70の入力軸71に軸支され入力軸71と一体となって回転するプーリ72には、ベルト51が巻き掛けられている。
ウオータポンプ70の入力軸71に伝動されたエンジン20の回転を冷却ファン40の駆動状態の切換え及び回転の増減速を行なう油圧式無段変速装置30に伝動するため、ウオータポンプ70の入力軸71に軸支され入力軸71と一体となって回転するプーリ73と、油圧式無段変速装置30の入力軸31に軸支され入力軸31と一体となって回転するプーリ32には、ベルト52が巻き掛けられている。
また、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転は、油圧式無段変速装置30の内部で回転方向が切換え、また、増減速され、油圧式無段変速装置30の出力軸33に伝動され、相互に噛合いするキア34,36,37を介して出力軸38に伝動される。
油圧式無段変速装置30の出力軸38に伝動されたエンジン20の回転を冷却ファン40に伝動するため、油圧式無段変速装置30の出力軸38に軸支され出力軸38と一体となって回転するプーリ39と、冷却ファン40の入力軸41に軸支され入力軸41と一体となって回転するプーリ42には、ベルト53が巻き掛けられている。
また、冷却ファン40の入力軸41は、ベアリング43を介してウオータポンプ70の入力軸71に回転自在に軸支されている。
図7、図8に示すように、ベルト52のテンションは、テンションクラッチ130により調整することができる。一方、ベルト53のテンションは、常時アーム141の先端に取付けられたテンションローラ140により押圧され緊張している。
テンションクラッチ130は、ベルト52を押圧するテンションローラ131と、テンションローラ131を支持し支持部材133を中心に回動するアーム132と、支持部材133を中心に回動する電動モータ136と、電動モータ136の出力軸に取付けられクランク運動を行なう連結部材135と、アーム132と連結部材135を連結するコイルスプリング134より構成されている。
ベルト52のテンションを緩めるには、キャビン9に設けられた操作レバーで遠隔操作される電動モータ136を回動し連結部材135を前側に移動させ、支持部材133を中心にアーム132を時計方向に回動しテンションローラ131の押圧を弱めることにより行なう。一方、ベルト52のテンションを強めるには、電動モータ136を回動し連結部材135を後側に移動させ、支持部材133を中心にアーム132を反時計方向に回動しテンションローラ131の押圧を強めることにより行なう。
油圧式無段変速装置30における冷却ファン40の駆動状態時に同期させベルト52のテンションを緩めることが好適であり、このような場合、冷却ファン40の駆動状態の切換えがスムーズに行なえ、また、ベルト52の耐久性も向上する。
次に、コンバインの動力系について説明する。
図10に示すように、エンジン20の回転を走行用油圧式無段変速装置151に伝動するため、エンジン20の回転は、エンジン20の出力軸21に軸支され出力軸と一体となって回転するプーリ23と、トランスミッション150の入力軸に軸支され、入力軸と一体となって回転するプーリ152には、ベルトが巻き掛けられている。
また、トランスミッション150の入力軸に伝動されたエンジン20の回転は、トランスミッション150の出力軸を介して走行用油圧式無段変速装置151に伝動される。
エンジン20の回転を選別装置部185に伝動するため、エンジン20の出力軸21に軸支されたプーリ23と、ギアボックス163の入力軸162に軸支され入力軸162と一体となって回転するプーリ161には、ベルトが巻き掛けられている。なお、脱穀クラッチ160が入力された場合に限り、エンジン20の回転は、プーリ161に伝動される。
プーリ161に伝動されたエンジン20の回転は、ギアボックス163の中間軸165に軸支され中間軸165と一体となって回転するプーリ166に伝動される。
プーリ166と、選別装置部185の入力軸186に軸支され入力軸186と一体となって回転するプーリには、ベルトが巻き掛けられており、プーリ166に伝動されたエンジン20の回転は、選別装置部185に伝動される。
エンジン20の回転を脱穀装置部180に伝動するため、プーリ161に伝動されたエンジン20の回転は、ギアボックス163の出力軸167に軸支され出力軸167と一体となって回転するプーリ168に伝動される。
プーリ168と、脱穀装置部180の入力軸181に軸支され入力軸181と一体となって回転するプーリ182には、ベルトが巻き掛けられており、プーリ168に伝動されたエンジン20の回転は、脱穀装置部180に伝動される。
エンジン20の回転を刈取装置部190に伝動するため、プーリ161に伝動されたエンジン20の回転は、ギアボックス163の出力軸169を介して刈取用油圧式無段変速装置191に伝動される。
刈取用油圧式無段変速装置191に伝動されたエンジン20の回転は、出力軸192に伝動され、複数の相互に噛合うギア193を介して、刈取装置部190の入力軸195に伝動され刈取装置部190に伝動される。
第1構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の上方前側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、キャビン9を開放することにより、油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
さらに、ウオータポンプ70の入力軸71に対してプーリ22,62,72に巻き掛けされたベルト51による下方後側への引張力と、ウオータポンプ70の入力軸71に対してプーリ32,73に巻き掛けされたベルト52による上方前側への引張力とが相殺することにより、ウオータポンプ70の入力軸71に生じる撓みを抑制することができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第2構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図14に示すように、第2構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジンルーム10のエンジン20の上方後側に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え及び油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10の操作フレームとエンジンリアフレームに両端部が固定されている上部補強フレームに設けられたブラケットに取付けられ、エンジンルーム10のエンジン20の上方後側に配置されている。
第2構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の上方後側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、グレンタンク9を開放することにより、油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
さらに、エンジン20により油圧式無段変速機30で発生する騒音が遮断されることから、キャビン9に着座している操作者に伝わる騒音を低減することができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第3構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図15に示すように、第3構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジンルーム10のエンジン20の下方前側に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10の操作フレームに設けられたブラケットに取付けられ、エンジンルーム10のエンジン20の下方前側に配置されている。
第3構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の下方前側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、キャビン9に着座している操作者と油圧式無段変速機30との距離が離れていることから、操作者への伝わる油圧式無段変速機30の騒音を低減することができる。
さらに、油圧式無段変速装置30は、ブラケットを介して操作フレームに強固に取付けることができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第4構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図16に示すように、第4構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジンルーム10のエンジン20の下方後側に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10のエンジンリアフレームに設けられたブラケットに取付けられ、エンジンルーム10のエンジン20の下方後側に配置されている。
第4構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の下方後側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、グレンタンク9を開放することにより、油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
さらに、キャビン9に着座している操作者と油圧式無段変速機30との距離が離れていることから、操作者への伝わる油圧式無段変速機30の騒音を低減することができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第5構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図17に示すように、第5構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジン20の下方後側であってエンジンルーム10の後側部に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10のエンジンリアフレームに設けられたエンジンルーム10の後側に張出したブラケットに取付けられ、エンジンルーム10のエンジン20の下方であってエンジンルーム10の後側に配置されている。
第5構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の下方後側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、グレンタンク9を開放することにより、油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
さらに、キャビン9に着座している操作者と油圧式無段変速機30との距離が離れていることから、操作者への伝わる油圧式無段変速機30の騒音を低減することができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第6構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図18に示すように、第6構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジン20の下方前側であってエンジンルーム10の前側のキャビン9のステップ95の下方部に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え及び油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10の操作フレームに設けられたエンジンルーム10の前側に張出したブラケットに取付けられ、エンジンルーム10のエンジン20の下方であってエンジンルーム10の前側のキャビン9のステップ95の下方に配置されている。
第6構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の下方前側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができ、ベルト51,52,53がエンジン20及び油圧式無段変速装置30の外側に配置されていることから、エンジンルーム10のエンジンカバー11を開放することにより保守・点検を容易に行なうことができる。
また、ステップ95の開放部より油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
さらに、キャビン9に着座している操作者と油圧式無段変速機30との距離が離れていることから、操作者への伝わる油圧式無段変速機30の騒音を低減することができる。
次に、本発明の作業車輌の原動部の第7構成について説明する。なお、第1構成と同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
図19に示すように、第7構成では、エンジンルーム10のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、冷却ファン40、エンジン20が配置され、エンジンルーム10のエンジン20の上方前側であってエンジン20の内側に油圧式無段変速装置30が配置されている。
インタークーラ90は、エンジン20の燃焼効率を高めるため、燃焼用の混合気を冷却する機器であり、エンジン11の吸気経路であるマニホールド93に接続されている。
オイルクーラ85は、昇降用シリンダ及びミッションの駆動用オイルを冷却する機器であり、インタークーラ90の下方のラジエータ80の外側に設けられた支持部材83に取付けられている。
ラジエータ80は、エンジン11により加熱された冷却水を冷却する機器であり、エンジン11の冷却水経路であるマニホールド82に接続されている。
冷却ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、冷却ファン40の中心部40Bには、内側に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
油圧式無段変速装置30は、冷却ファン40の駆動状態の切換え及び油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転(動力)の増減速を行なう機器である。油圧式無段変速装置30は、エンジンルーム10の操作フレームとエンジンリアフレームに両端部が固定されている上部補強フレームに設けられたブラケットに取付けられ、エンジン20の上方前側であってエンジン20の内側(左側)に配置されている。
次に、第7構成のエンジンの動力系について説明する。
図20に示すように、エンジン20の回転を発電機を起動するジェネレータ60及び冷却水をエンジン20に循環させるウオータポンプ70に伝動するため、エンジン20の出力軸21に軸支され出力軸21と一体となって回転するプーリ22と、ジェネレータ60の入力軸61に軸支され入力軸61と一体となって回転するプーリ62と、ウオータポンプ70の入力軸71に軸支され入力軸71と一体となって回転するプーリ72には、ベルト51が巻き掛けられている。
エンジン20の回転を冷却ファン40の駆動状態の切換え及び回転の増減速を行なう油圧式無段変速装置30に伝動するため、エンジン20の出力軸と、油圧式無段変速装置30の入力軸31に軸支され入力軸31と一体となって回転するプーリ32には、ベルト54が巻き掛けられている。
また、油圧式無段変速装置30の入力軸31に伝動されたエンジン20の回転は、油圧式無段変速装置30の内部で回転方向が切換え、また、増減速され、油圧式無段変速装置30の出力軸33に伝動され、相互に噛合いするキア34,36,37を介して出力軸38に伝動される。
油圧式無段変速装置30の出力軸38に伝動されたエンジン20の回転を冷却ファン40に伝動するため、油圧式無段変速装置30の出力軸38に軸支され出力軸38と一体となって回転するプーリ39と、冷却ファン40の入力軸31に軸支され入力軸41と一体となって回転するプーリ42には、ベルト53が巻き掛けられている。
また、冷却ファン40の入力軸31は、ベアリング43を介してウオータポンプ70の入力軸71に回転自在に軸支されている。
第7構成にあっては、油圧式無段変速装置30をエンジンルーム10の冷却ファン40と重ならない周辺部のエンジン20の下方前側に配置していることから、油圧式無段変速機30が障害とならず、冷却ファン40により吸入された外気によりエンジン20の冷却効率を高めることができる。
また、エンジン20の上方前側であってエンジン20の内側のエンジンルーム10の空間を有効利用できる。
さらに、キャビン9を開放することにより、油圧式無段変速機30の保守・点検を容易に行なうことができる。
しかして、図4に示すように、キャビン(操縦部)9内における操作席101の前方下方には、ステップ102が設けられており、このステップ102の前側上部には、踏み込み式のペダル(操作具)100が配置されている。
このペダル100は、その基部を左右方向の軸103で上下回動自在に軸支されると共に上昇回動側に弾発付勢されており、この軸103近傍の部位には、ペダル100の上下回動位置(踏み込み操作位置)を検出するペダルポジションセンサ104が設けられている。
また、図示を省略しているが、油圧式無段変速装置30のトラニオン軸115の近傍の部位には、このトラニオン軸115の回動位置を検出するトラニオンポジションセンサ105が設けられている。これに加えて、トラニオン軸115の正転側最大回動位置を規制する正転側リミットスイッチ106と、トラニオン邇区115の逆転側最大回動位置を規制する逆転側リミットスイッチ107が設けられる。
また、上述のラジエータ80には、このラジエータ80内の冷却水の温度を検出する水温センサ108が設けられ、エンジン20からの排気経路には、排気ガスの温度を検出する排気温度センサ109が設けられている。
また、走行用油圧式無段変速装置151で駆動される走行用のミッション内の伝動軸には、この伝動軸の回転速度から車速を検出するフォトカプラ式または電磁ピックアップ式の車速センサ110が設けられている。
そして、図21に示すように、制御用のコントローラ111に対して、その入力側には、エンジン20を始動操作するメインキースイッチ112と、ペダルポジションセンサ104と、トラニオンポジションセンサ105と、正転側リミットスイッチ106と、逆転側リミットスイッチ107と、水温センサ108と、排気温度センサ109と、車速センサ110が接続されている。また、コントローラ111の出力側には、トラニオン軸115に取り付けたアーム116を回動させる電動モータ制御用の増速側リレー113及び減速側リレー114が接続されている。また、コントローラ111と相互通信可能に、タイマー回路115が接続されている。
以上により、制御装置116が構成される。
この構成により、メインキースイッチ112を操作して制御装置116の電源を入れ、エンジン20のセルモータを駆動すると、エンジン20が始動する。
このとき、タイマー回路115によって計時が始まると共に、制御装置116から増速側リレー113への出力によって電動モータが正転駆動し、トラニオン軸115が正転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が正転出力し、ファン40が正転駆動して、濾過体12を介して外気が吸入され、ラジエータ80及びエンジン20が冷却される冷却状態となる。
そして、上記のタイマー回路115からのクロック信号によって、冷却状態が設定時間継続したことが判定されると、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。これによって、外気の吸入効率が維持されてエンジンの出力が低下しにくくなり、作業能率が高まる。
しかして、上述の冷却状態であっても、操縦部9に備えたペダル100を踏み込み操作し、この踏み込み位置が設定された位置に達したことがペダルポジションセンサ104で検出されると、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動され、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。即ち、制御装置116によるファン40の正転制御に対して、ペダル100によるファン40の逆転操作が優先される関係に設定している。
また、上述の冷却状態であっても、水温センサ108によってラジエータ80の冷却水の温度が設定温度よりも高くなったことが検出された場合には、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動され、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。
また、上述の冷却状態であっても、排気温度センサ109によってエンジン20の排気ガスの温度が設定温度よりも高くなったことが検出された場合には、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動され、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。
尚、上述のペダル100に替えて、操向操作レバーのノブや変速レバーのノブに、油圧式無段変速装置30を任意に変速操作する操作スイッチを設けてもよい。
また、図22に示すように、上記のコントローラ111の入力側に、ミッションから右側に延出する右側車軸の回転数を検出する右側車軸回転数センサ117と、ミッションから左側に延出する左側車軸の回転数を検出する左側車軸回転数センサ118を接続する。
これにより、メインキースイッチ112を操作して制御装置116の電源を入れ、エンジン20のセルモータを駆動すると、エンジン20が始動する。
このとき、タイマー回路115によって計時が始まると共に、制御装置116から増速側リレー113への出力によって電動モータが正転駆動し、トラニオン軸115が正転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が正転出力し、ファン40が正転駆動して、濾過体12を介して外気が吸入され、ラジエータ80及びエンジン20が冷却される冷却状態となる。
そして、上記のタイマー回路115からのクロック信号によって、冷却状態が設定時間継続したことが判定されると、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。これによって、外気の吸入効率が維持されてエンジンの出力が低下しにくくなり、作業能率が高まる。
しかして、上述の冷却状態であっても、機体の旋回が開始され、右側車軸回転数センサ117で検出される右側車軸の単位時間当たりの回転数と、左側車軸回転数センサ118で検出される左側車軸の単位時間当たりの回転数とが異なる状態となった場合には、制御装置116から減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動され、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。即ち、制御装置116によるファン40の正転制御に対して、機体の旋回によるファン40の逆転制御が優先される関係に設定している。
また、上述の機体の旋回に基づくファン40の逆転制御は、この旋回が行なわれている間に亘って継続する構成としてもよく、または、この旋回が終了した時点で開始される構成としてもよく、または、この旋回が終了して直進走行が開始され、右側車軸回転数センサ117で検出される右側車軸の単位時間当たりの回転数と、左側車軸回転数センサ118で検出される左側車軸の単位時間当たりの回転数とが略等しくなった時点で開始される構成としてもよい。
これによって、機体が旋回した場合には、油圧式無段変速装置(30)が正転出力中であっても、これを逆転出力させてファン(40)を逆転駆動することで、この旋回中に濾過体(12)に付着している塵埃を除去し、エンジン(20)のオーバーヒートを防ぐことができる。
また、上述のようにファン40を正転駆動状態と逆転駆動状態とに切り換える時間間隔は、固定的に設定する構成に限らず、作業開始からの作業継続時間に応じて可変してもよい。
即ち、メインキースイッチ112を操作してエンジン20を始動した時点から、タイマー回路115による計時を開始し、これによる計時時間が増加するほど、ファン40を正転駆動状態と逆転駆動状態とに切り換える時間間隔を短くするように設定してもよい。
これによって、作業の継続によって濾過体(12)上に蓄積される塵埃を、効率よく除去することができ、エンジン(20)のオーバーヒートを効果的に防止することができる。
(ラジエータ水温によるファンの制御)
(第1参考例)
ファン40が正転している状態において、水温センサ108によってラジエータ80の水温が設定温度よりも低いことが検出された場合に、コントローラ111から減速側リレー114に出力がなされ、油圧式無段変速装置30の出力回転が自動的に停止する。
即ち、ファン40が正転してラジエータ80及びエンジン20が冷却されているにも拘わらず、ラジエータ80の水温が設定温度よりも低いことが検出されると、油圧式無段変速装置30の出力回転が自動的に停止し、ファン40の正転が停止する。これによって、ラジエータ80及びエンジン20が過度に冷却されず、エンジン20の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
(第2参考例)
水温センサ108によってラジエータ80の水温が設定温度以上に高いことが検出された場合に、コントローラ111から増速リレー113へ出力がなされ、油圧式無段変速装置30の正転出力が自動的に開始される。
即ち、ラジエータ80の水温が設定温度以上に高くなると、油圧式無段変速装置30の正転出力が自動的に開始され、ファン40の正転によってラジエータ80及びエンジン20が冷却され、オーバーヒートを防止することができる。
(第3参考例)
水温センサ108によってラジエータ80の水温が設定温度以上に高いことが検出され、油圧式無段変速装置30の正転出力が開始された後は、コントローラ111から減速リレー114と増速リレー113へ交互に出力がなされ、の油圧式無段変速装置30の正転出力と逆転出力が交互に繰り返される。
即ち、ラジエータ80の水温が設定温度以上に高くなり、油圧式無段変速装置30の正転出力が開始され、ファン40の正転駆動が開始された後は、この油圧式無段変速装置30の正転出力と逆転出力が交互に繰り返され、ファン40の逆転駆動によって濾過体12に吸着された塵埃を吹き飛ばし、ファン40の正転駆動による外気の吸入効率を高め、エンジン20のオーバーヒートを防止することができる。
(第4参考例)
メインキースイッチ112によってエンジン20が停止操作された場合に、コントローラ111から増速リレー113への出力が設定時間維持され、エンジン停止ソレノイド(図示省略)への出力はなされず、このエンジン20の駆動と油圧式無段変速装置30の正転出力が設定時間維持される。そして、この設定時間が経過した後に、コントローラ111から減速リレー114へ出力がなされ、油圧式無段変速装置30が自動的に停止する。また、これと同時に、コントローラ111からエンジン停止ソレノイドへ出力がなされ、エンジン20が停止する。
即ち、作業の中断等によってエンジン20が停止操作された場合に、このエンジン20の駆動とファン40の正転駆動が設定時間維持された後に停止するため、このファン40の正転駆動の継続によって外気の吸入状態が維持され、ラジエータ80及びエンジン20を十分に冷却してからエンジン20が停止する。これによって、作業再開時におけるエンジン20がオーバーヒートしにくくなり、作業能率を高めることができる。
(第5参考例)
メインキースイッチ112によってエンジン20が停止操作された場合に、コントローラ111から減速リレー114への出力が設定時間だけ維持され、コントローラ111からエンジン停止ソレノイドへの出力はなされず、エンジン20の駆動と油圧式無段変速装置30の逆転出力が設定時間維持される。そして、この設定時間経過後に、コントローラ111からエンジン停止ソノレイドと増速リレー113へ出力がなされ、エンジン20とファン40が自動的に停止する。
即ち、作業の中断等によってエンジン20が停止操作された場合に、このエンジン20の駆動とファン40の逆転駆動が設定時間維持された後に停止するため、このファン40の逆転駆動の継続によって濾過体12に吸着された塵埃が十分に除去されてからエンジン20が停止する。これによって、作業再開時においてエンジン20がオーバーヒートしにくくなり、作業能率を高めることができる。
(エンジン負荷によるファンの制御)
(実施例1 走行速度によるファンの駆動速度制御)
そして、図23に示すように、制御用のコントローラ(制御装置)Aに対して、その入力側には、エンジン20を始動操作するメインキースイッチ112と、ペダルポジションセンサ104と、トラニオンポジションセンサ105と、正転側リミットスイッチ106と、逆転側リミットスイッチ107と、水温センサ108と、排気温度センサ109と、車速センサ110と、エンジン20の駆動力を刈取装置6と脱穀装置4へ伝達するクラッチの接続状態を検出するクラッチセンサCSとが接続されている。また、コントローラ111の出力側には、トラニオン軸115に取り付けたアーム116を回動させる電動モータ制御用の増速側リレー113及び減速側リレー114が接続されている。また、コントローラ111と相互通信可能に、タイマー回路115が接続されている。
この構成により、メインキースイッチ112を操作して制御装置Aの電源を入れ、エンジン20のセルモータを駆動すると、エンジン20が始動する。
このとき、タイマー回路115によって計時が始まると共に、制御装置Aから増速側リレー113への出力によって電動モータが正転駆動し、トラニオン軸115が正転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が正転出力し、ファン40が正転駆動して、濾過体12を介して外気が吸入され、ラジエータ80及びエンジン20が冷却される冷却状態となる。
そして、上記のタイマー回路115からのクロック信号によって、冷却状態が設定時間継続したことが判定されると、制御装置Aから減速側リレー114への出力によって電動モータが逆転駆動し、トラニオン軸115が逆転側の設定回動位置まで回動される。このトラニオン軸115の回動位置は、トラニオンポジションセンサ105によって検出され、上記の設定回動位置に合うようフィードバック制御される。これによって、油圧式無段変速装置30が逆転出力し、ファン40が逆転駆動して、エンジンルーム内の空気を濾過体12の内側から外側へ吹き出し、この濾過体12に付着していた塵埃を除去する除塵状態となる。これによって、外気の吸入効率が維持されてエンジンの出力が低下しにくくなる。
また、ファン40が正転駆動している状態において、車速センサ110によって検出される機体の走行速度が上昇するほどファン40の正転駆動速度が増速するように、制御装置Aから増速側リレー113へ出力がなされ、電動モータが正転駆動してトラニオン軸115が正転側に回動操作される。
これによって、エンジン20の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン20の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
後進走行する場合にも、同様の制御が行なわれる。
(実施例2 作業クラッチによるファンの駆動速度制御)
また、クラッチセンサCSによって、エンジン20の駆動力を刈取装置6と脱穀装置4へ伝達するクラッチの接続状態が検出されると、ファン40の正転駆動速度が増速するように、制御装置Aから増速側リレー113へ出力がなされ、電動モータが正転駆動してトラニオン軸115が正転側に回動操作される。
これによって、エンジン20の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン20の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
(実施例3 機体傾斜によるファンの駆動速度制御)
また、コントローラAの入力側に、機体の前後傾斜姿勢を検出する傾斜センサ(図示省略)を接続し、この傾斜センサによって機体が前上がり傾斜姿勢にあることが検出された場合に、ファン40の正転駆動速度が増速するように、制御装置Aから増速側リレー113へ出力がなされ、電動モータが正転駆動してトラニオン軸115が正転側に回動操作される。
これによって、走行装置3が沈下した状態で作業走行する際に増加する走行負荷、または登坂時に増加する走行負荷に対して、エンジン20の冷却能力を適正に維持でき、燃焼効率の低下によるエンジン20の出力低下を防止して作業能率を高めることができる。
4 脱穀装置(作業装置)
6 刈取装置(作業装置)
12 濾過体
20 エンジン
30 油圧式無段変速装置
40 ファン
80 ラジエータ
A 制御装置

Claims (6)

  1. エンジン(20)の外側の部位にラジエータ(80)を配置し、該ラジエータ(80)の外側の部位に濾過体(12)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にはファン(40)を配置し、前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)を駆動する正逆転出力可能な油圧式無段変速装置(30)を設け、該油圧式無段変速装置(30)を変速作動させることで、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側から内側へ外気を吸入する冷却状態と、該ファン(40)を逆転駆動して濾過体(12)の内側から外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換わる構成とし、前記エンジン(20)に掛かる負荷に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度を変速制御する制御装置(A)を設けた作業車輌。
  2. 機体の走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速制御される構成とした請求項1に記載の作業車輌。
  3. 前記機体の前進走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速される構成とした請求項2に記載の作業車輌。
  4. 前記機体の後進走行速度に応じて前記ファン(40)の正転駆動速度が変速される構成とした請求項2に記載の作業車輌。
  5. 機体に備えた作業装置(4,6)が駆動を開始した場合に、前記ファン(40)の正転駆動速度が増速される構成とした請求項1に記載の作業車輌。
  6. 前記ファン(40)の正転駆動と逆転駆動が所定の時間間隔で交互に行なわれる構成とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作業車輌。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024154519A1 (ja) * 2023-01-19 2024-07-25 株式会社小松製作所 作業機械および作業機械の制御方法

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