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JP5515536B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体、トップシート及びバックシートを備え、吸収体に高吸水性ポリマーを含有する吸収性物品に関するものである。
一般に、使い捨ておむつ、尿パッド等の吸収性物品は、吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備えている。
このような吸収性物品においては、吸収体を構成する吸収性材料として、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す。)、親水性シート等が用いられている。
しかし、粒状のSAPを含有する吸収体を用いた場合、吸収体からSAPが脱落し易く、脱落したSAPがトップシートとバックシートとの層間隙間から吸収性物品外部に零れ落ちてしまうという問題が指摘されている(特許文献1参照)。SAPが吸収性物品外部に零れ落ちてしまうと、吸収性物品の吸収性能が低下し、尿を十分に吸収することができないため、尿漏れの原因となり、また、トップシート上に濡れた感触がいつまでも残り、着用感を悪化させるという問題がある。
ところで、使い捨ておむつにおいては、脚周りのフィット性を高め、脚周りからの漏れを防止する目的で、脚周り開口部に沿って脚周り伸縮材が付設されることがある。また、尿パッドにおいても同様の目的で両側縁部に脚周り伸縮材が付設されることがある。このような脚周り伸縮材を備える吸収性物品は、例えば、長尺体の状態で供給された吸収体、トップシート、バックシート、脚周り伸縮材等が積層固定されて積層体とされた後、製品長さに裁断される方法により連続的に製造される。この際、長尺の脚周り伸縮材は吸収性物品の股下部にのみ接着し、前身頃側及び後身頃側では接着しないようにし、また、長尺のトップシートとバックシートとは完全に接着せず、シート間に層間隙間を形成しておく。
こうすることにより、長尺の脚周り伸縮材は前記積層体が製品長さに裁断されると同時に切断され、トップシートとバックシートとの間の層間隙間から吸収性物品内部に引き込まれる。このように製造方法上の要請から、脚周り伸縮材の延長線上にはトップシートとバックシートの間に層間隙間が形成されている。この層間隙間からSAPが吸収性物品外部へ零れ落ちるのである。
これに対し、特許文献1に記載の吸収性物品は、吸収体の前端部及び後端部に切り欠き部を形成し、その部分をシート部材で外覆することによって、SAPが吸収性物品外部へ零れ落ちることを防止しようとしている。
特許第3657251号公報
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品は、切り欠き部を形成することによって吸収体の面積が実質的に減少し、尿漏れが発生し易いという問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、SAPが吸収性物品外部へ零れ落ちることを有効に防止可能であることに加え、吸収性能に優れ、尿漏れが発生し難く、トップシート上に濡れた感触がいつまでも残ることがなく、さらっとした着用感を与えることができる吸収性物品を提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、1)吸収体を幅狭吸収体と幅広吸収体の上下2層構造とし、2)幅狭吸収体の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように幅広吸収体を積層し、3)幅広吸収体の耳部によって幅狭吸収体を両側縁側から押さえ込んだ状態で固定する構造とすることによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の吸収性物品が提供される。
[1] 前身頃、股下部及び後身頃の各部から形成され、フラッフパルプ及び高吸水性ポリマーを含む吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備え、前記トップシートと前記バックシートとは、前記吸収体の配置部位より前端側の領域及び前記吸収体の配置部位より後端側の領域において前記吸収体と外部空間との間を連通させる層間隙間が形成されるように貼り合わされており、前記吸収体は、吸収性物品の幅方向中央部に配置された幅狭吸収体と、前端部及び後端部の少なくとも一方が前記幅狭吸収体より幅が広く形成された幅広吸収体とが積層された2層構造を呈し、前記幅広吸収体は、前記幅狭吸収体の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように前記幅狭吸収体と積層され、前記幅狭吸収体が配置された領域が前記幅狭吸収体及び前記幅広吸収体からなる前記2層構造となっており、前記耳部は、前記幅狭吸収体の両側縁より外側の領域において、前記幅狭吸収体が固定されているシート材に、前記幅広吸収体の前記耳部によって前記幅狭吸収体を両側縁側から押さえ込んだ状態で接合固定されている吸収性物品。
[2] 前記幅狭吸収体と前記幅広吸収体との積層体が、液透過性材料からなる吸収体被包シートにより一体的に被包されており、前記幅広吸収体の耳部が、前記幅狭吸収体の両側縁より外側の領域において前記幅狭吸収体が固定された前記吸収体被包シートに接合固定されている前記[1]に記載の吸収性物品。
[3] 前記耳部が吸収性物品の前身頃側と後身頃側の双方に各一対形成されており、前記耳部を前記幅狭吸収体が固定されているシート材に接合固定する接合部が、前記幅広吸収体の前端部及び後端部の双方に各一対形成されている前記[1]又は[2]に記載の吸収性物品。
] 前記耳部が吸収性物品の前身頃側と後身頃側の双方に各一対形成されており、前記耳部を前記幅狭吸収体が固定されているシート材に接合固定する接合部が、前記幅広吸収体の前端部及び後端部において間欠的に形成されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
] 前記幅狭吸収体がフラッフパルプ及び高吸水性ポリマーから構成されるとともに、前記幅広吸収体がフラッフパルプから構成されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
] 前記幅狭吸収体と前記幅広吸収体の層間に、高吸水性ポリマー層が介装されている前記[1]〜[]のいずれかに記載の吸収性物品。
本発明の吸収性物品は、SAPが吸収性物品外部へ零れ落ちることを有効に防止可能であることに加え、吸収性能に優れ、尿漏れが発生し難く、トップシート上に濡れた感触がいつまでも残ることがなく、さらっとした着用感を与えることができる。
本発明の吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す概略平面図である。 図1Aに示す吸収性物品のA−A’端面を模式的に示す概略端面図である。 図1Aに示す吸収性物品のB−B’端面を模式的に示す概略端面図である。 図1Aに示す吸収性物品のC−C’端面を模式的に示す概略端面図である。 図1Aに示す吸収性物品の使用状態を示す概略斜視図である。 本発明の吸収性物品の別の実施形態を示す概略平面図であり、吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 図2Aに示す吸収性物品のA−A’端面を模式的に示す概略端面図である。 図2Aに示す吸収性物品のB−B’端面を模式的に示す概略端面図である。 本発明の吸収性物品の更に別の実施形態を示す概略平面図であり、吸収性物品を展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 図3Aに示す吸収性物品のA−A’端面を模式的に示す概略端面図である。 図3Aに示す吸収性物品のB−B’端面の一部を模式的に示す概略端面図である。
以下、本発明の吸収性物品を実施するための最良の形態について、テープ型使い捨ておむつの例により具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える吸収性物品(例えば、尿パッド、パンツ型使い捨ておむつ等)を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]定義等:
「テープ型使い捨ておむつ」とは、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aのように、吸収体22と、トップシート18と、バックシート20とを備え、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置された、前身頃2と後身頃6とを固定するための止着テープ11を更に備えた使い捨ておむつを意味するものとする。
「前身頃」とは、図1A及び図1Eに示すように、着用者に装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分(図中符号2)、「股下部」とは、着用者に装着した際に、着用者の股下を覆う部分(図中符号4)、「後身頃」とは、着用者に装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分(図中符号6)を意味するものとする。
[2]本発明の実施形態:
本発明の吸収性物品は、図1Dに示す吸収性物品1Aのように、トップシート18とバックシート20とは、吸収体22の配置部位より前端側の領域及び吸収体22の配置部位より後端側の領域において吸収体22と外部空間との間を連通させる層間隙間60が形成されるように貼り合わされている。
前記層間隙間が脚周り伸縮材の配置部位に沿って形成されている場合には、吸収性物品を連続製造する際に、長尺体の状態で供給された吸収体、トップシート、バックシート、脚周り伸縮材等が積層固定された積層体を製品長さに裁断すると同時に長尺の脚周り伸縮材を切断し、トップシートとバックシートとの間の層間隙間から吸収性物品内部に引き込ませるようにすることが可能となる。即ち、吸収性物品の前端部や後端部には伸縮材を配置させず、吸収性物品が不必要に収縮して丸まってしまう不具合を防止することができる。なお、脚周り伸縮材の配置部位以外の部位に前記層間隙間が形成されている場合には吸収性物品の通気性を向上させることが可能となる。
また、本発明の吸収性物品は、図1A〜図1Dに示す吸収性物品1Aのように、吸収体22は、吸収性物品の幅方向中央部に配置された幅狭吸収体50と、前端部及び後端部の少なくとも一方が幅狭吸収体50より幅が広く形成された幅広吸収体52とが積層された2層構造を呈し、幅広吸収体52は、幅狭吸収体50の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように幅狭吸収体50と積層されており、耳部は、幅狭吸収体50の両側縁より外側の領域において、幅狭吸収体50が固定されているシート材(この例では吸収体被包シート54)に接合固定されている。
吸収体が吸収体被包シートにより被包されていない場合、又は図1Bに示すように吸収体22が吸収体被包シート54により被包されていても股下部のRカットにより吸収体22の両側面が露出する場合には、吸収体22の側縁側からSAPが脱落し易くなる。このような場合に、幅狭吸収体の両側縁部(特に両側面)を幅広吸収体の耳部で押さえ込むことで、幅広吸収体及び幅狭吸収体のよれが抑制されて吸収体22からSAPが脱落し難くなるとともに、幅狭吸収体の両側面がブロックされて幅狭吸収体の側縁からのSAPの漏れが有効に防止される。更には、吸収体のよれが抑制されることによって、着用感が向上する。
[2−1]層間隙間:
本発明の吸収性物品においては、図1Dに示すように、トップシート18とバックシート20とが、吸収体の配置部位より吸収性物品前端側の領域及び吸収体の配置部位より吸収性物品後端側の領域において吸収体と外部空間との間を連通させる層間隙間60が形成されるように貼り合わされている。
層間隙間は、センターシートとバックシートとの間のみならず、サイドシートとバックシートとの間に形成されたものであってもよい。例えば、図1A〜図1Dに示すように、撥水性材料からなり、センターシート18aの両側縁に継ぎ合わされた一対のサイドシート18bと、サイドシート18bとバックシート20の層間に配置された少なくとも一対の脚周り伸縮材40と、を更に備えた構造においては、サイドシート18bとバックシート20とは、吸収体22の配置部位より前端側の領域及び吸収体22の配置部位より後端側の領域において吸収体22と吸収性物品外部空間との間を連通させる層間隙間60が形成されるように貼り合わされており、脚周り伸縮材40は、その長手方向中央部のみがサイドシート18bとバックシート20との貼り合わせ部分に挟み込まれて固定され、その長手方向両端部は非固定の状態となっていることが好ましい。
[2−2]吸収体の構成:
本発明の吸収性物品は、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aのように、吸収体22は幅狭吸収体50と幅広吸収体52とが積層された2層構造を呈している。即ち、吸収体22が上下2層構造となっている。吸収体を2層構造とすることで、要求特性に応じて、材質や形状の異なる2種類の吸収体を配置することが可能となる。
本発明においては吸収体を上下2層構造とするため、幅狭吸収体と幅広吸収体を積層した際に、通常の吸収体と同等の厚さ(2〜10mm程度)となるような厚さとすることが好ましい。従って、各吸収体の厚さは1mm以上とすることが好ましく、厚くても8mm以下とすることが好ましい。幅狭吸収体と幅広吸収体は厚さが異なっていてもよいが、通常は同一厚さに形成される。なお、幅狭吸収体と幅広吸収体は互いにずれないように固定される。接着剤等により接合してもよい。
幅狭吸収体は、吸収性物品の幅方向中央部に配置される。幅広吸収体は、前端部及び後端部の少なくとも一方が幅狭吸収体より幅が広く形成された吸収体である。図1A〜図1Dに示す吸収性物品1Aでは幅狭吸収体50を下層に配置し、幅広吸収体52を上層に配置しているが、幅狭吸収体を上層に配置し、幅広吸収体を下層に配置したものも本発明の範囲に含まれる。また、図1A及び図1Dに示す例では幅広吸収体の前端部及び後端部の双方を幅狭吸収体より幅広く形成しているが、幅広吸収体の前端部及び後端部のいずれか一方を幅狭吸収体より幅広く形成したものも本発明の範囲に含まれる。
一般に、吸収性物品の吸収体を構成する吸収性材料としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(SAP)、親水性シート等が用いられる。但し、本発明の吸収性物品においては、フラッフパルプ及び高吸水性ポリマーを含む吸収体を用いる。
これはSAPとフラッフパルプの吸収特性の相違を考慮したものである。即ち、SAPは単位質量当たりの吸収量は大きいものの初期吸収速度が遅いという特性があり、フラッフパルプは単位質量当たりの吸収量はSAPほど大きくないものの初期吸収速度が速いという特性がある。従って、前記構造によれば、フラッフパルプにより尿を一旦吸収保持し、フラッフパルプに吸収保持された尿をSAPに徐々に吸収させることが可能となる。
中でも、幅狭吸収体がフラッフパルプ及び高吸水性ポリマーから構成されるとともに、幅広吸収体がフラッフパルプから構成されているものが好ましい。即ち、幅狭吸収体をSAP含有吸収体とし、幅広吸収体をSAP非含有吸収体とすることが好ましい。吸収性物品の幅方向中央部にSAPを含有する幅狭吸収体を配置することで、最も尿が排泄され易い吸収性物品の幅方向中央部における吸収性能を向上させることができる。また、SAP非含有の幅広吸収体によってSAPを含有する幅狭吸収体の両側縁を押さえ込むことで幅狭吸収体の両側縁からSAPが脱落し、漏れることを有効に防止することができる。
前記フラッフパルプとしては、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したもの等を用いることができる。前記SAPとしては、ポリアクリル酸ナトリウム等を用いることができる。
幅広吸収体及び幅狭吸収体はフラッフパルプをマット状に成形したパルプマットを用いることが好ましい。この際、パルプマットは単層で用いてもよいし、複数層積層したものを用いてもよい。吸収体にSAPを含有させる形態としては、前記パルプマット中にSAP粒子を分散させてもよいし、前記パルプマットを2層以上積層した層間に板状に成形したSAP層を介装するように配置してもよい。幅狭吸収体は、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜200質量部のSAPを併用したものが好ましく、40〜80質量部のSAPを併用したものが更に好ましい。幅広吸収体は、フラッフパルプ100質量部に対して、0〜100質量部のSAPを併用したものが好ましく、0〜40質量部のSAPを併用したものが更に好ましく、SAPを含まないもの(フラッフパルプのみから構成されるもの)が特に好ましい。
本発明の吸収性物品は、図1A〜図1Cに示すように、幅広吸収体52は、幅狭吸収体50の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように幅狭吸収体50と積層されている。このような構造では、尿の排泄量が多く吸収力が必要とされる吸収体22の幅方向中央部が2層構造となっており、十分な吸収力を確保できるとともに、尿の排泄量が少ない耳部についても幅広吸収体52が配置されているため十分に漏れを防止することができる。特に、幅狭吸収体50をフラッフパルプとSAPで構成し、幅広吸収体52をフラッフパルプのみで構成した場合には、尿の排泄量が多く吸収力が必要とされる吸収体22の幅方向中央部にSAPが集中的に配置されるため、使用したSAPを効率的に利用することができる。
前記構造においては、図1B及び図1Cに示すように、幅狭吸収体50と幅広吸収体52の層間に、高吸水性ポリマー層(SAP層58)が介装されていることが好ましい。このような構造により、尿の排泄量が多く吸収力が必要とされる吸収体22の幅方向中央部にSAPが集中的に配置されるため、使用したSAPを効率的に利用することができる。特に、幅狭吸収体50をフラッフパルプとSAPで構成し、幅広吸収体52をフラッフパルプのみで構成した場合には、このSAP層58は幅狭吸収体50に含まれるSAPと相俟って吸収性物品の幅方向中央部における吸収性能を向上させることに資する。
SAP層58は、幅狭吸収体50と幅広吸収体52の層間にSAP粒子を分散させて形成してもよいし、幅狭吸収体50と幅広吸収体52の層間に板状に成形したSAPを介装するように挟み込むことで形成してもよい。このSAP層に含まれるSAPの量としては50〜200g/mとすることが好ましい。
前記構造においては、幅広吸収体の前端部及び後端部の少なくとも一方が幅狭吸収体より幅広に形成されていればよい。換言すれば、幅広吸収体の前端部及び後端部の少なくとも一方が幅狭吸収体より幅広に形成されている限り、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aのように、幅広吸収体52の前端部及び後端部以外の部分(中央部)が幅狭吸収体50より幅広に形成されていてもよい。図示の例では、幅広吸収体52は砂時計型に形成されており、前端部(幅広吸収体52のうち前身頃2に配置される部分)及び後端部(幅広吸収体52のうち後身頃6に配置される部分)に加えて、中央部(幅広吸収体52のうち股下部4に配置される部分)も幅狭吸収体50より幅広に形成されている。
本明細書において「幅広吸収体の耳部」とは、図1A〜図1Cに示すように、幅広吸収体52のうち幅狭吸収体50の両側縁からはみ出した部分を意味し、幅狭吸収体50の側縁と平行にはみ出した部分も含む。例えば、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aにおいては、幅広吸収体52の前端部及び後端部のみならず、中央部にも幅狭吸収体50の両側縁からはみ出した耳部が形成されていることになる。
幅狭吸収体の幅は180〜185mmとすることが好ましい。幅狭吸収体の幅に対する幅広吸収体の幅は、幅広吸収体の前端部及び後端部においては1.0〜2.5倍とすることが好ましく、幅広吸収体の中央部においては、1〜1.4倍とすることが好ましい。幅広吸収体の耳部の長さ(幅狭吸収体側縁から幅広吸収体側縁までの長さ)は、幅広吸収体の前端部及び後端部においては180〜450mmとすることが好ましく、幅広吸収体の中央部においては180〜252mmとすることが好ましい。
幅広吸収体、幅狭吸収体の平面形状については幅広吸収体が幅狭吸収体の両側縁からはみ出して耳部を形成し得る形状である限り特に限定されない。一般に、吸収体は、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等の平面形状に形成されるため、これらの形状の中から上記条件に適合する形状を適宜選択すればよい。例えば、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aは、幅広吸収体52を砂時計型、幅狭吸収体50を矩形状に形成した例である。
[2−3]接合部の形態:
本発明の吸収性物品は、図1A〜図1Cに示すように、幅広吸収体52の耳部は、幅狭吸収体50の両側縁より外側の領域において、幅狭吸収体50が固定されているシート材(この例では吸収体被包シート54)に接合固定されている(接合部62A)。このような構造では、幅広吸収体によって幅狭吸収体を両側縁側から押さえ込むことができ、幅狭吸収体をよれ難くするとともに、幅狭吸収体両側面からのSAP漏れを抑制することができる。接合は、接着剤(ホットメルト接着剤等)を用いた接着等により行うことができる。
吸収体は、SAPの脱落を防止し、形状安定性を付与するという目的から、親水性シートからなる吸収体被包シートによって被包されていることが好ましい。従って、本発明の吸収性物品は、図1Cに示す吸収性物品1Aのように、幅狭吸収体50と幅広吸収体52との積層体が、液透過性材料からなる吸収体被包シート54,56により一体的に被包されており、幅広吸収体52の耳部が、幅狭吸収体50の両側縁より外側の領域において幅狭吸収体50が固定された吸収体被包シート54に接合固定されている形態が好ましい。
より具体的には、図1A及び図1Cに示すように、幅広吸収体52の耳部を接合固定する接合部62Aが、幅広吸収体52の前端部及び後端部の双方に各一対形成されている形態が好ましい。この接合形態は、図2A〜図2Cに示す接合形態(接合部62B)と比較して、接着剤の塗布量を減らすことができ、生産コストを低減可能である点において好ましい。図示の例では、砂時計型の幅広吸収体52の左右に張り出した部分4箇所に接合部62Aを形成している。
また、図2A〜図2Cに示すように、幅広吸収体52の耳部を接合固定する接合部62Bが、幅広吸収体52の前端部から後端部にかけて連続的に形成されている形態も好ましい。この接合形態は、図1A〜図1Cに示す接合形態(接合部62A)と比較して、幅狭吸収体50の前端部から後端部に至るまで、幅広吸収体52によって幅狭吸収体50の両側縁が連続的に押さえ込まれるため、よれ防止効果やSAPの漏れ抑制効果が高い点において好ましい。図示の例では、砂時計型の幅広吸収体52の前端部から後端部にかけて等幅の接合部62Bが連続的に形成されている。
更に、図3A〜図3Cに示すように、耳部が吸収性物品の前身頃側と後身頃側の双方に各一対形成されており、耳部を幅狭吸収体50が固定されているシート材(この例では吸収体被包シート54)に接合固定する接合部が、幅広吸収体52の前端部及び後端部において間欠的に形成されている形態も好ましい。
図3A〜図3Cに示す接合形態は、図1A〜図1Cに示す接合部62Aと比較して、接着剤の塗布量を減らすことができ、生産コストを低減可能であるという点において好ましい。図示の例では、砂時計型の幅広吸収体52の左右に張り出した部分4箇所において、その各々に断続的に3個の矩形状の接合部62Cを形成している。
本発明の吸収性物品は、幅広吸収体の耳部が幅狭吸収体が固定されているシート材に接合固定されている。幅狭吸収体の両側縁部を押さえ込む目的で、幅広吸収体の耳部を幅狭吸収体の固定面と連続する平面上に接合固定することとしたものである。例えば図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aは、吸収体22全体が吸収体被包シート54,56によって被包されており、幅狭吸収体50は吸収体被包シート54に接合固定されている。従って、幅広吸収体52も吸収体被包シート54に接合固定されている。仮に、幅狭吸収体50を上層、幅広吸収体52を下層に配置し、幅狭吸収体50を吸収体被包シート56に接合固定した場合には、幅広吸収体52も吸収体被包シート56に接合固定すればよい。
また、吸収体が吸収体被包シートに被包されず、むき出しの状態でトップシートとバックシートの層間に介装されている場合には、幅狭吸収体はトップシート又はバックシートに接合固定されることになる。この場合には、幅広吸収体の耳部もトップシート又はバックシートに接合固定する。具体的には、幅狭吸収体を下層、幅広吸収体を上層に配置し、幅狭吸収体をバックシートに接合固定した場合には、幅広吸収体もバックシートに接合固定すればよい。逆に、幅狭吸収体を上層、幅広吸収体を下層に配置し、幅狭吸収体をトップシートに接合固定した場合には、幅広吸収体もトップシートに接合固定すればよい。
[3]吸収性物品の他の構成部材:
本発明の吸収性物品は、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aのように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から形成され、既に説明した吸収体22の他、少なくとも一部が液透過性材料からなり、吸収体22の表面を被覆するように配置されたトップシート18と、液不透過性材料からなり、吸収体22の裏面を被覆するように配置されたバックシート20と、を備えるものである。
[3−1]トップシート:
トップシートは、着用者の尿等を透過させる必要から、その少なくとも一部(全部又は一部)が液透過性材料により構成される。
本発明において「トップシート」というときは、吸収体の表面を被覆するように配置されたシート材、換言すれば、着用者の肌に接触するシート材全てを含むものとする。即ち、図1Aに示す吸収性物品1Aの例で説明すると、液透過性のセンターシート18aは勿論のこと、その側縁に継ぎ合わされるように配置された撥水性のサイドシート18bも本発明にいう「トップシート(図中符号:18)」に含まれる。
「液透過性材料」としては、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、脂肪族ポリアミド等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
「不織布」としては、エアスルー(カード熱風)、カードエンボス等の製法によって製造された不織布を好適に用いることができる。「親水化処理」は、界面活性剤を塗布、スプレー、含浸等させることにより行うことができる。
トップシートは、「少なくとも一部」、具体的には、トップシートを平面的に見た場合に、少なくとも吸収体の表面近傍は液透過性材料により構成されていることが好ましい。
なお、吸収性物品の着用者の肌側に位置するシートが全てトップシートによって構成されている必要はない。即ち、着用者の肌と接するシートが、トップシートを含む複数のシートによって構成され、トップシートと他のシートがシートの表面方向に向かって継ぎ合わされたような構造となっていてもよい。
例えば、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aは、トップシート18として2種類のシート材を利用した例であり、吸収性物品の幅方向中央部には液透過性材料からなるセンターシート18aを配置し、吸収性物品のサイドフラップ8部分には液の透過に対して抵抗性を示す通気撥水性材料からなるサイドシート18bを配置した例である。通気撥水性シートとしては、カードエンボス、スパンボンド等の製法により製造された不織布であってもよいが、防水性の高いSMS、SMMS等の不織布シートが更に好ましい。
[3−2]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(吸収性物品の装着時において着用者の肌から遠い側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿が吸収性物品外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートの配置位置については特に制限はない。吸収体で吸収された尿の漏れを防止するという観点から、少なくとも吸収体の存在する部分にバックシートが配置されていることが好ましい。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、吸収性物品内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、図1Bに示すように、バックシート20の外表面側にカバーシート24を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[3−3]立体ギャザー:
本発明の吸収性物品は、撥水性シートからなり、吸収体の両側に配置された少なくとも一対の立体ギャザーを備えていることが好ましい。
立体ギャザーの構成は、従来の吸収性物品、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、図1Bに示す吸収性物品1Aのように、撥水性のサイドシート18bの層間に伸縮材(立体ギャザー伸縮材36)を挟み込んで固定し、その立体ギャザー伸縮材36の収縮力によってギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。これらの例では、撥水性のサイドシート18bの折り返し部分に立体ギャザー伸縮材36を挟み込んで固定した例である。
なお、立体ギャザーは、前記のように立体ギャザー用の撥水性シートを別途付設してもよいし、吸収性物品を構成するシート材の一部によって形成してもよい。例えば、図1Bに示す吸収性物品1Aは、撥水性のサイドシート18bの一部によって立体ギャザー26a,26bを形成した例である。撥水性シートは、カードエンボス、スパンボンド等の製法により製造された不織布であってもよいが、防水性の高いSMS、SMMS等の不織布シートが更に好ましい。
[3−4]止着テープ:
本発明の吸収性物品がテープ型使い捨ておむつである場合には、図1Aに示すように、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置された、前身頃2と後身頃6とを固定するための止着テープ11を備える。
止着テープのファスニング部材としては、粘着剤により固定を行う粘着ファスナーであってもよいが、機械的な結合により固定を行うメカニカルファスナー(面状ファスナー)
を用いることが好ましい。
例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aは、ファスニング部材として、メカニカルファスナーを用いた例である。止着テープ11の先端近傍には、フック材46が付設される一方、前身頃2には、ループ材13からなるフロントパッチが付設されており、フロントパッチに対して、止着テープ11のフック材46を止め付けることが可能なように構成されている。
止着テープの数は特に限定されず、着用者の体型(具体的には、ウエスト周り、脚周り等)の寸法に合わせて、適当な数の止着テープを付設すればよい。一般的には、乳幼児用のテープ型使い捨ておむつであれば一対(左右1個ずつ)、成人用のテープ型使い捨ておむつであれば二対(左右2個ずつ)が付設される。
[3−5]各種伸縮材:
本発明の吸収性物品には、脚周り伸縮材を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、使い捨ておむつの場合は脚周り開口部に沿って配置される伸縮材であり、尿パッドの場合は尿パッドの両側縁部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、着用者の脚周りに沿って伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。
例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aは、テープ型使い捨ておむつであり、おむつの長手方向に沿って、直線的に四本の脚周り伸縮材40を配置してレグギャザーを形成した例である。この脚周り伸縮材40は、糸ゴムや平ゴムによって構成される。
脚周り伸縮材は、例えば、図1Aに示す吸収性物品1Aのように、立体ギャザー26の起立線より外側の部分に、脚周り伸縮材40が形成されていることが好ましい。
本発明の吸収性物品が使い捨ておむつである場合は、脚周り伸縮材に加えて、ウエスト周り伸縮材を配置することが好ましい。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。
例えば、図1A〜図1Cに示す吸収性物品1Aは、おむつの後身頃6の端縁に沿って帯状のウエスト周り伸縮材42を配置した例である。この帯状のウエスト周り伸縮材42は、ウレタンフォーム等の伸縮性フォームによって構成されている。図示の例では、後身頃(背側)のみにウエスト周り伸縮材42を配置しているが、前身頃(腹側)にウエスト周り伸縮材を配置してもよい。
また、パンツ型使い捨ておむつでは、腹周り伸縮材が付設される場合がある。腹周り伸縮材は、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)に配置される伸縮材である。腹周り伸縮材を配置することによって、着用者の腹周りに伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。
これらの伸縮材については、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
伸縮材としては、従来の吸収性物品で使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性糸からなる糸ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
伸縮材は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材が天然ゴムからなる平ゴムや合成ゴムの弾性糸からなる糸ゴムである場合には、120〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。
前記のような伸縮材は、吸収性物品の他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
[3−6]適用対象:
なお、本発明の吸収性物品は、テープ型使い捨ておむつの他、尿パッドやパンツ型使い捨ておむつにも適用することができる。即ち、尿パッドやパンツ型使い捨ておむつにおいて、吸収体を、1)吸収体を幅狭吸収体と幅広吸収体の上下2層構造とし、2)幅狭吸収体の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように幅広吸収体を積層し、3)幅広吸収体の耳部によって幅狭吸収体を両側縁側から押さえ込んだ状態で固定する構造とすることによって、先に説明したテープ型使い捨ておむつと同様の効果を得ることができる。
「尿パッド」とは、インナーパッド、補助パッドとも称され、主として尿吸収を目的とする吸収パッドである。この尿パッドは、使い捨ておむつのトップシートの表面に載置して使い捨ておむつと併用するか、或いは下着の内面に載置して尿パッド単独で用いる。尿パッドは、使い捨ておむつと同様に、吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを備えるが、着用者の腰周りの側方が拘束されない小型のパッド状に構成されることが一般的である。
「パンツ型使い捨ておむつ」とは、前身頃と後身頃の対応する側縁同士を接合することによって、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部12が形成され、予めパンツ型に構成された使い捨ておむつを意味するものとする。
中でも、トップシートとバックシートとの層間に吸収体が内包され、パッド状に形成された吸収性本体と、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型を呈する外装シートとを備え、外装シートの内側に吸収性本体14が配置・固定された形態を「2ピースタイプ」と称することがある。
本発明の吸収性物品について、図面を参照しながら更に具体的に説明する。但し、本発明の吸収性物品は、その発明特定事項を備えた吸収性物品を全て包含するものであり、以下の実施例に限定されるものではない。
〔1〕実施例1:
実施例1の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。具体的な構造は、図1A〜図1Eに示す吸収性物品1Aの構造とした。この吸収性物品1Aは、成人用Mサイズのものであり、前後方向長さを840mm、後身頃6の幅(側縁6a,6b間の長さ)を530mm、股下部4の最小幅を330mmとした。
吸収性物品1Aは、吸収体として上下2層構造の吸収体22を用いた。この吸収体22は、矩形状の幅狭吸収体50(幅180mm、長さ690mm、厚さ5mm)と、その表面に積層された、砂時計型の幅広吸収体52(耳部を含めた最大幅340mm、股下部の最小幅230mm、長さ690mm、厚さ5mm)とからなるものであった。幅広吸収体52はフラッフパルプのみからなるものとし、幅狭吸収体50はフラッフパルプ100質量部に対して、85質量部のSAPを併用した。幅広吸収体52、幅狭吸収体50はホットメルト接着剤により相互に固着させた。
幅広吸収体52の耳部は、吸収体被包シート54に対し接合固定した。接合固定はホットメルト接着剤により行い、後身頃6側の接合部62Aは幅70mm、長さ100mmの矩形状、前身頃側の接合部62Aは幅70mm、長さ50mmの矩形状に形成した。
〔2〕実施例2:
実施例2の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。具体的な構造は、図2A〜図2Cに示す吸収性物品1Bの構造とした。この吸収性物品1Bは、接合部62Bの形状を除き、実施例1の吸収性物品と同様に形成した。
接合部62Bは、後身頃6側から前身頃4側にかけて幅20mmの接合部62Bを連続的に形成した。接合部62Bの長さは690mmとした。
〔3〕実施例3:
実施例3の吸収性物品として、テープ型使い捨ておむつを作製した。具体的な構造は、図3A〜図3Cに示す吸収性物品1Cの構造とした。この吸収性物品1Cは、接合部62Cの形状を除き、実施例1の吸収性物品と同様に形成した。
接合部62Cは、実施例1の接合部62Aと同じ部分に幅10mmの接合部62Aを10mm間隔で3本形成した。後身頃6側の接合部62Cの長さ、前身頃2側の接合部62Cの長さはいずれも100mmとした。
本発明の吸収性物品は、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつ、尿パッド等の吸収性物品に利用することができる。
1A,1B,1C:吸収性物品、2:前身頃、2a,2b:側縁、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁、8:サイドフラップ、11:止着テープ、13:ループ材、18:トップシート、18a:センターシート、18b:サイドシート、20:バックシート、22:吸収体、24:カバーシート、26,26a,26b:立体ギャザー、36:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、46:フック材、48:テープ基材、50:幅狭吸収体、52:幅広吸収体、54,56:吸収体被包シート、58:SAP層、60:層間隙間、62A,62B,62C:接合部。

Claims (6)

  1. 前身頃、股下部及び後身頃の各部から形成され、
    フラッフパルプ及び高吸水性ポリマーを含む吸収体と、少なくとも一部が液透過性材料からなり、前記吸収体の表面を被覆するように配置されたトップシートと、液不透過性材料からなり、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備え、
    前記トップシートと前記バックシートとは、前記吸収体の配置部位より前端側の領域及び前記吸収体の配置部位より後端側の領域において前記吸収体と外部空間との間を連通させる層間隙間が形成されるように貼り合わされており、
    前記吸収体は、吸収性物品の幅方向中央部に配置された幅狭吸収体と、前端部及び後端部の少なくとも一方が前記幅狭吸収体より幅が広く形成された幅広吸収体とが積層された2層構造を呈し、
    前記幅広吸収体は、前記幅狭吸収体の両側縁からはみ出す耳部が形成されるように前記幅狭吸収体と積層され、前記幅狭吸収体が配置された領域が前記幅狭吸収体及び前記幅広吸収体からなる前記2層構造となっており、
    前記耳部は、前記幅狭吸収体の両側縁より外側の領域において、前記幅狭吸収体が固定されているシート材に、前記幅広吸収体の前記耳部によって前記幅狭吸収体を両側縁側から押さえ込んだ状態で接合固定されている吸収性物品。
  2. 前記幅狭吸収体と前記幅広吸収体との積層体が、液透過性材料からなる吸収体被包シートにより一体的に被包されており、
    前記幅広吸収体の耳部が、前記幅狭吸収体の両側縁より外側の領域において前記幅狭吸収体が固定された前記吸収体被包シートに接合固定されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記耳部が吸収性物品の前身頃側と後身頃側の双方に各一対形成されており、
    前記耳部を前記幅狭吸収体が固定されているシート材に接合固定する接合部が、前記幅広吸収体の前端部及び後端部の双方に各一対形成されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記耳部が吸収性物品の前身頃側と後身頃側の双方に各一対形成されており、
    前記耳部を前記幅狭吸収体が固定されているシート材に接合固定する接合部が、前記幅広吸収体の前端部及び後端部において間欠的に形成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記幅狭吸収体がフラッフパルプ及び高吸水性ポリマーから構成されるとともに、前記幅広吸収体がフラッフパルプから構成されている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記幅狭吸収体と前記幅広吸収体の層間に、高吸水性ポリマー層が介装されている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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