JP5329575B2 - 車両の車体前部 - Google Patents
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Description
このサスペンションメンバは、車両平面視、井桁状で、前輪に沿うサイドメンバに左部材、右部材を接合し、左部材、右部材にロアアームを連結している。
そして、例えば、前方から左のロアアームに衝撃が入力されると、左部材は内側へ曲がりつつ、左部材の後側連結部を中心に左部材が回動(時計回り)して、連なる後部材が折れ曲がる(例えば、特許文献1参照)。
つまり、前壁(ダッシュボードロアパネル)が車室に押し込まれることを防止することができる。
車体前部12は、車体14のフロントボデーであり、サブフレーム15を備える。このサブフレーム15および左右のフロントサイドフレーム16、17にエンジン18を載せ、前サスペンション装置21を支持している。
左右は、運転手を基準とし、運転席に座って正面を見た状態で、運転手の右が右とする。
前サスペンション装置21は、図5、図6、図9に示す通り、マクファーソンストラット式で、前輪26(図1)を支持するロアアーム27と、このロアアーム27に下端を取付け立設したダンパー(ストラット)28と、を備える。
そして、サブフレーム15に連結するロアアーム前連結端31と、ロアアーム後連結端32と、前輪26を支持したダンパー28の下端を連結する先端リンク部33と、を備える。なお、ダンパー28の上端を車体前部12のダンパーハウジング34(図2)に締結する。
フロントフロアフレーム41の中央に設けた前フレーム締結部43、後部に設けた後フレーム締結部44に下方からサブフレーム15を締結し、フロントフロアフレーム41を床(アンダボデー)45に一体的に接合している。
また、フロントフロアパネル46と、フロントフロアパネル46の左右の中央に設けたトンネル部52と、図2〜図4に示すフロントフロアフレーム41から延びるフロアセンタフレーム54、フロアフレーム55、アウトリガー56と、を備える。
これらフロアフレーム55の後端、アウトリガー56の外端を左右のフロントサイドフレーム16、17の後方でサイドシル51に接合している。
前衝撃吸収部58はバンパビーム62に入力された衝撃(荷重)を直接吸収する。
正面枠部(バルクヘッド)37は、左右のフロントサイドフレーム16、17に立設したフロントサイドバルクヘッド64、フロントサイドバルクヘッド64の上部に接合したバルクヘッドアッパフレーム65、フロントサイドバルクヘッド64の下部に接合したフロントバルクヘッドロアクロスメンバ66を備える。68はフロントバルクヘッドロアクロスメンバ66に接合した足払いプレートである。
車体前部12は、車両11の車室71に連続する車体前部12の左右のフロントサイドフレーム16、17に車室71の床(アンダボデー)45の前に配置された左右に延びるサブフレーム15を取付けた。
サイドビーム74は、車両11の前方へ向くサブフレーム15の前壁75に接合し、中央に車両11の下方に下げた湾曲部76を形成して、湾曲部76に連ねて水平直線部77とした下部緩衝ビーム部材78と、水平直線部77及び正面枠部37に接合し車両11の正面79からの入力で圧縮変形する衝撃吸収部材81と、からなる。
衝撃吸収部材81は、車両側面視(図1、図17(a)の視点)、車両11前後に延びて、下部緩衝ビーム部材78の湾曲部76より車両上方(図17の距離α)に配置されている。
前アーム連結部85を設けた前壁75に下部緩衝ビーム部材78の後部86(図9)を結合している。
衝撃吸収部材81の内側に下部緩衝ビーム部材78を挿入し接合した(図9、図12、図15)。
車体前部12では、サブフレーム15は、左右の端部にサスペンション装置(前サスペンション装置)21のロアアーム27を支持している前アーム連結部85及び後アーム連結部94と、サブフレーム15の上部95に車体前部12内に配置されたエンジン18へ向けて設けたエンジン当て部96と、エンジン当て部96から後アーム連結部94までの間(図5の連続部97)に設けられ、フロントサイドフレーム16、17に締結する後締結部98と、を備えている(図5、図6)。
「後アーム連結部94の断面の高さHs」は、後アーム連結部94の高さHsと同じ意味である。
「後締結部98の断面の高さHb」は、後締結部98の高さHbと同じ意味である。
車体前部12は、既に述べたサブフレーム15、エンジン当て部96、フロントサイドフレーム16、17、を有する。
一方、後締結部98がフロントサイドフレーム16、17の後フレーム締結部44に締結している。
さらに、後退したエンジン18がサブフレーム15に接触するとほぼ同時に当接する位置にエンジン当て部96が取付けられている。
「当壁185の裏面」とは、後退するエンジン18が当接する面を表面とし、この表面に対する裏面である。
後フレーム締結部44は、図11〜図13に示す通り、フレームブラケット121からフレームスティフナー123に達するカラーナット122を接合している。
カラーナット122は、めねじ部191を形成し、フレームブラケット121およびフレームスティフナー123に溶接部192で接合している。
めねじ部191にボルト193をねじ込むことによって、締結されている。
車体前部12の衝撃を吸収する機構を説明する(図4、図14〜図16参照)。
車体前部12では、図14に示す通り、車両11の正面79(図1)に他の自動車など障害物が接触すると、図15(d)に示す通り、後締結部98の近傍(連続部179)が曲がり、後締結部98に用いるにボルト193が曲がって破断し、衝撃を吸収することができる。
その結果、後締結部98に荷重が集中するので、後締結部98の近傍(後アーム連結部94と後締結部98の間の部位(連続部179))を起点にV字状に矢印b6(図15(d)参照)のように折れ曲がり、後締結部98は後締結部98を締結しているボルト193を矢印c5のように折り曲げる。
図16(a)の比較例は、従来技術(特許文献1)に相当する技術にエンジン当て部96を設けている。
従って、後締結部302およびボルト303に衝撃(荷重)が伝わり難い。
従って、後締結部98およびボルト193にボルト193を剪断(X軸方向)するように衝撃(荷重)が伝わる。
Claims (5)
- 車両の車室に連続する車体前部の左右のフロントサイドフレームに前記車室の床の前に配置され左右に延びるサブフレームを取付けた車体前部において、
前記サブフレームは、左右の端部にサスペンション装置のロアアームを支持している前アーム連結部及び後アーム連結部と、前記サブフレームの上部に前記車体前部内に配置されたエンジンへ向けて設けたエンジン当て部と、前記フロントサイドフレームに締結する後締結部と、を備え、
前記後締結部は、
前記エンジン当て部の配置位置に対しては、車幅方向外側且つ車両前後方向後方に配置され、
前記後アーム連結部の配置位置に対しては、車幅方向内側且つ車両前後方向後方に配置されていることを特徴とする車両の車体前部。 - 前記フロントサイドフレームは、前記後締結部を締結したフレーム締結部に前記車両の左右へ分岐している分岐部を接続していることを特徴とする請求項1記載の車両の車体前部。
- 前記サブフレームは、車両平面視、左右に延びる横メンバーと、該横メンバーの左右の端部からそれぞれY字状に前後に分かれることで形成された一方の前枝メンバー、他方の後枝メンバーと、を備え、
前記後枝メンバーに前記後アーム連結部が形成され、該後アーム連結部と前記エンジン当て部との間に配置され、且つ、前記後枝メンバーから車両後方へ向け突出した枝部に前記後締結部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の車体前部。 - 前記サブフレームは、前記後アーム連結部の断面の高さに比べ、前記後締結部の断面の高さが低いことを特徴とする請求項3記載の車両の車体前部。
- 前記フロントサイドフレームのフレーム締結部は、前記フロントサイドフレームの外側に設けたブラケットにカラーナットが立設され、上方の前記フロントサイドフレーム、前記フロントサイドフレームの内部に設けたスティフナーを貫通して、支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両の車体前部。
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