JP5369311B2 - 止着テープ、止着テープの製造方法及びテープ型使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
図1は、本発明の止着テープの一実施形態である止着テープ10aを示す平面図であり、図2は、図1のA−A’断面を示す断面図である。本発明の止着テープは、図2に示す止着テープ10aのように、不織布からなる基材シート11aと、ループ材接着面12aを有し、基材シート11aの一方の面にループ材接着面12aの一部が接着されたシート状のループ材12と、フック材接着面13aを有し、ループ材12のループ材接着面12aの、基材シート11aが接着されていない部分にフック材接着面13aが接着されたフック材13と、を備えるものである。このような止着テープは、フック材の接着強度が簡単かつ十分に確保され、フック材が剥離され難いものである。なお、図1〜図10において、共通の構成要素には同一の符号を付してある。
基材シートは、不織布からなるものであり、具体的には、スパンボンド、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)、カードエンボス、レジンボンド等の各種不織布からなるものを用いることができる。なお、良好な引張強度が得られるという観点からは、スパンボンド不織布を用いることが好ましい。
ループ材は、ループ材接着面を有し、基材シートの一方の面にループ材接着面の一部が接着されたシート状のものである。このようなループ材は、他の止着テープのフック材と係合することができるため、着用者の体型に合わせておむつを装着することができる。なお、ループ材接着面は、平らな面である。
フック材は、フック材接着面を有し、ループ材のループ材接着面の、基材シートが接着されていない部分に上記フック材接着面が接着されているものであり、フック材接着面は平らな面である。フック材は、合成樹脂などからなるフィルムと、このフィルムの一方の面(フック材接着面の反対側の面)に形成された多数の突起と、備えるシート状のものなどを用いることができる。多数の突起としては、例えば、鉤状、きのこ状、錨状等の突起を挙げることができる。フック材としては、具体的には、メカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)の凸部材を用いることができる。
本発明の止着テープの製造方法は、ループ材接着面を有するシート状の長尺ループ材のループ材接着面の一部に、不織布からなる長尺基材シートを接着して、第一の長尺中間シートを得る第一の工程と、第一の長尺中間シートの長尺ループ材のループ材接着面の、長尺基材シートが接着されていない基材シート非接着部に、フック材接着面を有する長尺フック材シートのフック材接着面を接着して、第二の長尺中間シートを得る第二の工程と、第二の長尺中間シートを所定の大きさに切り離して、複数の止着テープを得る第三の工程と、を備えたものである。このような製造方法によると、フック材の接着強度を簡単かつ十分に確保された止着テープを製造することができる。
本発明の止着テープの製造方法は、まず、ループ材接着面を有するシート状の長尺ループ材のループ材接着面の一部に、不織布からなる長尺基材シートを接着して、第一の長尺中間シートを得る第一の工程を行う。本工程においては、ループ材接着面のうち、長尺ループ材の短手方向の一方の端部を含む第一の領域に、一の長尺基材シートを接着するとともに、他方の端部を含む第二の領域に、別の長尺基材シートを接着して第一の長尺中間シートを得ることが好ましい。このような工程であると、製造工程中にトリム(廃棄物)などの無駄が生じ難くなるという利点がある。
次に、第一の長尺中間シートの長尺ループ材のループ材接着面の、長尺基材シートが接着されていない基材シート非接着部に、フック材接着面を有する長尺フック材シートのフック材接着面を接着して、第二の長尺中間シートを得る第二の工程を行う。本工程においては、ループ材接着面の、第一の領域と第二の領域との間の第三の領域に、長尺フック材シートのフック材接着面を接着することが好ましい。
次に、第二の長尺中間シートを所定の大きさに切り離して、複数の止着テープを得る第三の工程を行う。本工程において、第二の長尺中間シートを切り離す方法は、特に制限はないが、以下のように行うことが好ましい。即ち、第二の長尺中間シートを、第一の領域、第三の領域、第二の領域、第三の領域、第一の領域を順次通過するようなS字カーブ状の切断軌跡で切断して、一方にS字カーブ状の側縁を有し、他方に直線状の側縁を有する2枚の止着テープ中間体を得、得られた止着テープ中間体のそれぞれを、S字カーブ状の側縁の谷部と直線状の側縁との間で切り離することが好ましい。このようにして複数の止着テープを得る場合、製造工程中においてトリム(廃棄物)が生じ難くなるため、製造コストを下げることができる。
本発明のテープ型使い捨ておむつの一実施形態は、図9に示すテープ型使い捨ておむつ100のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成されるとともに、吸収体22と、一部が液透過性材料からなるトップシート18と、液不透過性材料からなるバックシート20と、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置され、後身頃6と前身頃2とを固定可能な止着テープ10aと、備えるものである。止着テープ10aは、本発明の止着テープであり、一方の面側にフック材13が配置され、他方の面側にループ材12が配置されている。このようなテープ型使い捨ておむつは、フック材の接着強度が向上し、剥離され難い止着テープを備えるものである。
本発明のテープ型使い捨ておむつが備える止着テープは、上述した本発明の止着テープであり、後身頃の左右の各側縁から延出するように配置され、後身頃と前身頃とを固定可能なものである。この止着テープは、一方の端部が、ホットメルト接着剤等の接着剤によって後身頃に固定される。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持するものであり、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その少なくとも一部(全部ないし一部)が、着用者の尿や体液を透過させ得る液透過性材料により構成され、通常、吸収体の表面近傍は、液透過性材料によって構成されている。このようにトップシートは、少なくとも一部が液透過性材料により構成されていればよく、トップシート全体が液透過性材料で構成されている必要はない。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止するため、液不透過性材料によって構成される。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを備えていてもよい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、脚周り伸縮材及びウエスト周り伸縮材を更に配置することができる。
本発明のテープ型使い捨ておむつの製造方法を、図9に示すテープ型使い捨ておむつ100を製造する場合を例示して説明する。まず、バックシート20の材料となる長尺のシート材(バックシート材)の表面に、親水性シートに包まれた吸収体22及び脚周り伸縮材40を載置した後、バックシート材の上記表面側にトップシート18の材料となる長尺のシート材(トップシート材)を載置して、おむつの中間体となる積層体(おむつ連続体)を得る。このとき、トップシート材は、センターシート18aに相当するトップシート材と、サイドシート19に相当するサイドシート材の2種類を用いる。なお、サイドシート19に相当するサイドシート材の一部を折り返すことによって、上記サイドシート材に立体ギャザー26a,26bを形成する。
Claims (11)
- 不織布からなる基材シートと、
ループ材用フィルム及び前記ループ材用フィルムの一方の面に配置されたループを備え、前記ループ材用フィルムの前記ループが配置された面の反対側の面に、平らな面であるループ材接着面を有し、前記基材シートの一方の面に前記ループ材接着面の一部が接着されたシート状のループ材と、
フック材用フィルム及び前記フック材用フィルムの一方の面に形成された多数の突起を備え、前記フック材用フィルムの前記多数の突起が形成された面の反対側の面に、平らな面であるフック材接着面を有し、前記ループ材の前記ループ材接着面の、前記基材シートが接着されていない部分に前記フック材接着面が接着されたフック材と、を備える止着テープ。 - 前記基材シートは、長方形状の不織布を、その長手方向の一方の端部側の部分で、短手方向に沿って分割して離間させたものであり、
前記基材シートが離間した部分で、前記フック材接着面が前記ループ材接着面に接着している請求項1に記載の止着テープ。 - 前記フック材接着面の総面積に対する、前記フック材接着面と前記ループ材接着面との接着面積の割合が、50〜100%である請求項1または2に記載の止着テープ。
- 前記基材シートと前記ループ材の接着強度は、前記フック材と前記ループ材の接着強度とは異なる請求項1〜3のいずれか一項に記載の止着テープ。
- 前記ループ材の、前記フック材接着面が接着されるフック材接着部分は、着色されており、前記フック材接着部分以外の部分は、前記フック材接着部分と異なる色に着色されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の止着テープ。
- ループ材用フィルム及び前記ループ材用フィルムの一方の面に配置されたループを備え、前記ループ材用フィルムの前記ループが配置された面の反対側の面に、平らな面であるループ材接着面を有するシート状の長尺ループ材の前記ループ材接着面の一部に、不織布からなる長尺基材シートを接着して、第一の長尺中間シートを得る第一の工程と、
前記第一の長尺中間シートの前記長尺ループ材の前記ループ材接着面の、前記長尺基材シートが接着されていない基材シート非接着部に、フック材用フィルム及び前記フック材用フィルムの一方の面に形成された多数の突起を備え、前記フック材用フィルムの前記多数の突起が形成された面の反対側の面に、平らな面であるフック材接着面を有する長尺フック材シートの前記フック材接着面を接着して、第二の長尺中間シートを得る第二の工程と、
前記第二の長尺中間シートを所定の大きさに切り離して、複数の止着テープを得る第三の工程と、を備えた止着テープの製造方法。 - 前記第一の工程において、前記ループ材接着面に第一の接着剤を塗工し、その後、前記ループ材接着面の一部に、前記長尺基材シートを前記第一の接着剤によって接着し、
前記第二の工程において、前記基材シート非接着部に、前記長尺フック材シートの前記フック材接着面を前記第一の接着剤によって接着する請求項6に記載の止着テープの製造方法。 - 前記第一の工程において、前記ループ材接着面のうち、前記長尺ループ材の短手方向の一方の端部を含む第一の領域に、一の前記長尺基材シートを接着するとともに、他方の端部を含む第二の領域に、別の前記長尺基材シートを接着し、
前記第二の工程において、前記ループ材接着面の、前記第一の領域と前記第二の領域との間の第三の領域に、前記長尺フック材シートの前記フック材接着面を接着する請求項6または7に記載の止着テープの製造方法。 - 前記第二の工程において、前記フック材接着面に、あらかじめ第二の接着剤が塗工された前記長尺フック材シートを用意し、前記フック材接着面を、前記第一の領域に接着した前記長尺基材シート、前記ループ材接着面の前記第三の領域、及び、前記第二の領域に接着した前記長尺基材シートに接着する請求項8に記載の止着テープの製造方法。
- 前記第三の工程は、前記第二の長尺中間シートを、前記第一の領域、前記第三の領域、前記第二の領域、前記第三の領域、前記第一の領域を順次通過するようなS字カーブ状の切断軌跡で切断して、一方にS字カーブ状の側縁を有し、他方に直線状の側縁を有する2枚の止着テープ中間体を得、得られた前記止着テープ中間体のそれぞれを、前記S字カーブ状の側縁の谷部と前記直線状の側縁との間で切り離して、複数の前記止着テープを得る工程である請求項8または9に記載の止着テープの製造方法。
- 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成されるとともに、
吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、前記後身頃の左右の各側縁から延出するように配置され、前記前身頃と前記後身頃とを固定可能である請求項1〜5のいずれか一項に記載の止着テープと、を備えたテープ型使い捨ておむつ。
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