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JP4877747B2 - プラズマエッチング方法 - Google Patents

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JP4877747B2 JP2006080464A JP2006080464A JP4877747B2 JP 4877747 B2 JP4877747 B2 JP 4877747B2 JP 2006080464 A JP2006080464 A JP 2006080464A JP 2006080464 A JP2006080464 A JP 2006080464A JP 4877747 B2 JP4877747 B2 JP 4877747B2
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Description

本発明は、プラズマを用いて被処理体をエッチングする工程を含むプラズマエッチング方法に関する。
半導体装置の製造過程において、パターン形成されたレジストなどのマスクを用い積層膜をエッチングする工程が繰り返し行なわれる。例えば、ゲート電極の製造過程では、半導体基板上に、下から順に、ゲート絶縁膜となる酸化ケイ素膜や窒化ケイ素膜、ゲート電極となる多結晶シリコン層、窒化ケイ素などからなるハードマスク膜、酸化ケイ素などからなる反射防止膜およびレジスト膜を積層形成したものを準備する。そして、フォトリソグラフィー技術によってパターン形成したレジスト膜をマスクとして反射防止膜およびハードマスクをドライエッチングし、次に、レジスト膜をアッシングにより除去した後、ハードマスク膜をマスクとして多結晶シリコン層をエッチングする、という手順でゲート電極形成が行なわれてきた。
この場合、反射防止膜およびハードマスク膜をエッチングする際には、絶縁膜エッチング専用のプラズマエッチング装置を用い、ポリシリコンをエッチングする際には、シリコンエッチング専用のプラズマエッチング装置を使用していた。また、レジストのアッシング除去は、専用のアッシング装置を用いて行なっていた。
また、シリコン基板に対し、素子分離用のトレンチを形成するSTI(Shallow Trench Isolation)では、例えばシリコン基板上に、下から順に、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、酸窒化ケイ素(SiON)膜、オキサイドマスク膜およびレジスト膜を積層形成したものを準備する。そして、フォトリソグラフィー技術によってパターン形成したレジストをマスクとしてオキサイドマスク膜、酸窒化ケイ素(SiON)膜、窒化ケイ素膜および酸化ケイ素膜までをエッチングし、次に、オキサイドマスク、酸窒化ケイ素(SiON)膜および窒化ケイ素膜をマスクとしてシリコン基板をエッチングして、シリコン基板にトレンチを形成していた。この場合も、オキサイドマスク膜、酸窒化ケイ素(SiON)膜、窒化ケイ素膜および酸化ケイ素膜をエッチングする際には、絶縁膜エッチング専用のエッチング装置を用い、シリコン基板をエッチングする際には、シリコンエッチング専用のエッチング装置を使用していた。また、レジストのアッシング除去は、専用のアッシング装置を用いて行なっていた。
以上のように、従来のエッチングプロセスでは、シリコン層をエッチングする前に、まずレジスト膜を用いてハードマスクをエッチングしてレジストパターンをハードマスクに転写し、その次にハードマスクを用いてシリコンエッチングを行なうという、少なくとも2段階のエッチング工程が必要であった。これは、レジストをマスクとしてシリコンをエッチングしようとすると、対マスク選択比が十分に得られず、エッチングレートの確保も困難なことや、ライン&スペースなどのパターンの疎密や半導体ウエハの中央部と周縁部などの面内位置によって、エッチングにより形成されるトレンチ側壁の角度や臨界寸法(CD;Critical Dimension)などのエッチング形状に差異が生じるためである。
さらに、絶縁膜エッチングとシリコンエッチングでは使用するガス系が異なり、シリコンエッチングでは主に腐食性の強いガスを使用することや、各ガスの混合によってエッチング精度が低下するなどの理由から、エッチングの対象に応じて、絶縁膜専用のエッチング装置とシリコン専用のエッチング装置とを使い分ける必要があった(例えば、特許文献1)。
特開平7−263415公報(段落0006〜0010)
本発明の目的は、十分な対マスク選択比とエッチングレートを確保しつつレジストをマスクとして積層膜中のシリコン層をエッチングできるプラズマエッチング方法を提供することである。また併せて、上記エッチングにおいてパターン疎密や被処理体上の位置によってエッチング形状に差異が生じることがないプラズマエッチング方法を提供することも課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第の観点は、プラズマ処理装置の処理室内で、多結晶シリコンまたは単結晶シリコンを主成分とするシリコン層と、該シリコン層より上層に、少なくとも酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜および予めパターン形成されたレジスト膜が積層形成された被処理体に対して、フルオロカーボンガス、ハイドロフルオロカーボンガス、希ガスおよびOガスを含む処理ガスから生成されるプラズマを用い、前記レジスト膜をマスクとして前記窒化ケイ素膜、前記酸化ケイ素膜および前記シリコン層を一括してエッチングするプラズマエッチング方法であって、前記窒化ケイ素膜をエッチングする際の処理圧力に対し、前記シリコン層をエッチングする際の処理圧力を低下させ、前記窒化ケイ素膜をエッチングする際の前記ハイドロフルオロカーボンガスの流量に対し、前記シリコン層をエッチングする際の前記ハイドロフルオロカーボンガスの流量を低下させる、プラズマエッチング方法を提供する。
上記第1の観点において、前記フルオロカーボンガスは、CFガス、Cガス、CガスまたはCガスであることが好ましい。また、前記ハイドロフルオロカーボンガスは、CHFガス、CHガスまたはCHFガスであることが好ましい。
また、上記第1の観点において、前記フルオロカーボンガスの流量は、10〜50mL/minであることが好ましい。前記Oガスの流量は、1〜30mL/minであることが好ましい。
また、上記第1の観点において、前記ハイドロフルオロカーボンガスと前記希ガスとの流量比(ハイドロフルオロカーボンガス流量/希ガス流量)は0.019〜0.173であることが好ましい。処理圧力は、8〜12Paであることが好ましい。
また、上記第1の観点において、前記フルオロカーボンガスまたはOガスの流量により、前記パターンが疎な部位と密な部位におけるエッチング後の臨界寸法を制御することが好ましい。また、前記フルオロカーボンガスの流量により、被処理体の面内におけるエッチング後の臨界寸法を制御することが好ましい。
本発明の第2の観点は、コンピュータ上で動作し、実行時に、上記第1の観点のプラズマエッチング方法が行なわれるように前記プラズマ処理装置を制御する、制御プログラムを提供する。
本発明の第3の観点は、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記制御プログラムは、実行時に、上記第1の観点のプラズマエッチング方法が行なわれるように前記プラズマ処理装置を制御するものである、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
本発明の第4の観点は、被処理体に対しプラズマエッチング処理を行なうための処理室と、
前記処理室内で被処理体を載置する支持体と、
前記処理室内を減圧するための排気手段と、
前記処理室内に処理ガスを供給するためのガス供給手段と、
前記処理室内で上記第1の観点のプラズマエッチング方法が行なわれるように制御する制御部と、
を備えた、プラズマ処理装置を提供する。
本発明のプラズマエッチング方法によれば、処理ガスとしてフルオロカーボンガスとハイドロフルオロカーボンガスと希ガスとOガスとを含むガスを用いることによって、十分なエッチングレートを確保しつつレジストをマスクとしてシリコンエッチングを行なうことができる。
また、フルオロカーボンガスやOガスの流量を調整することによって、パターンの疎密によるエッチング溝側壁の角度差や被処理体上の位置によるエッチング後の臨界寸法差を解消し、エッチング形状の均一化が可能になる。
従って、本発明のプラズマエッチング方法により、シリコンエッチングプロセスにおいて工程数の大幅削減と、処理時間の短縮化を実現することができる。また、本発明のプラズマエッチング方法は、エッチング形状の均一化が可能であるため、信頼性の高い半導体装置を製造する上で有利に利用できるものであり、半導体装置のデザインルールの微細化、高集積化への対応も可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい形態について説明する。
図1は、本発明のプラズマエッチング方法に好適に利用可能なマグネトロンRIEプラズマエッチング装置100の概略を示す断面図である。このプラズマエッチング装置100は、気密に構成され、小径の上部1aと大径の下部1bとからなる段つき円筒状をなし、壁部が例えばアルミニウム製のチャンバー(処理容器)1を有している。
このチャンバー1内には、被処理体として単結晶Si基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す)Wを水平に支持する支持テーブル2が設けられている。支持テーブル2は例えばアルミニウムで構成されており、絶縁板3を介して導体の支持台4に支持されている。また、支持テーブル2の上方の外周にはSi以外の材料、例えば石英で形成されたフォーカスリング5が設けられている。上記支持テーブル2と支持台4は、ボールねじ7を含むボールねじ機構により昇降可能となっており、支持台4の下方の駆動部分は、ステンレス鋼(SUS)製のベローズ8で覆われている。ベローズ8の外側にはベローズカバー9が設けられている。なお、上記フォーカスリング5の外側にはバッフル板10が設けられており、このバッフル板10、支持台4、ベローズ8を通してチャンバー1と導通している。チャンバー1は接地されている。
チャンバー1の下部1bの側壁には、排気ポート11が形成されており、この排気ポート11には排気系12が接続されている。そして排気系12の真空ポンプを作動させることによりチャンバー1内を所定の真空度まで減圧することができるようになっている。一方、チャンバー1の下部1bの側壁上側には、ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ13が設けられている。
支持テーブル2には、整合器14を介してプラズマ形成用の高周波電源15が接続されており、この高周波電源15から所定の周波数例えば13.36MHzの高周波電力が支持テーブル2に供給されるようになっている。一方、支持テーブル2に対向してその上方にはシャワーヘッド20が互いに平行に設けられており、このシャワーヘッド20は接地されている。したがって、支持テーブル2およびシャワーヘッド20は一対の電極として機能する。
支持テーブル2の表面上にはウエハWを静電吸着して保持するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は絶縁体6bの間に電極6aが介在されて構成されており、電極6aには直流電源16が接続されている。そして電極6aに電源16から電圧が印加されることにより、静電力例えばクーロン力によってウエハWが吸着される。
支持テーブル2の内部には、冷媒室17が設けられており、この冷媒室17には、冷媒が冷媒導入管17aを介して導入され冷媒排出管17bから排出されて循環し、その冷熱が支持テーブル2を介してウエハWに対して伝熱され、これによりウエハWの処理面が所望の温度に制御される。
また、チャンバー1が排気系12により排気されて真空に保持されていても、冷媒室17に循環される冷媒によりウエハWを有効に冷却可能なように、冷却ガスが、ガス導入機構18によりそのガス供給ライン19を介して静電チャック6の表面とウエハWの裏面との間に導入される。このように冷却ガスを導入することにより、冷媒の冷熱がウエハWに有効に伝達され、ウエハWの冷却効率を高くすることができる。冷却ガスとしては、例えばHeなどを用いることができる。
上記シャワーヘッド20は、チャンバー1の天壁部分に支持テーブル2に対向するように設けられている。このシャワーヘッド20は、その下面に多数のガス吐出孔22が設けられており、かつその上部にガス導入部20aを有しており、さらにその内部には空間21が形成されている。ガス導入部20aにはバルブ23を有するガス供給配管24が接続されており、このガス供給配管24の他端には、エッチングガスおよび希釈ガスからなる処理ガスを供給する処理ガス供給系25が接続されている。
処理ガス供給系25は、図2に示すように、CFガス供給源41、CHFガス供給源42、Arガス供給源43およびOガス供給源44を有しており、これらガス供給源からの配管には、それぞれマスフローコントローラ45およびバルブ46が設けられている。そして、エッチングガスとしての、CFガス/CHFガス/Arガス/Oガスが、処理ガス供給系25のそれぞれのガス供給源からガス供給配管24、ガス導入部20aを介してシャワーヘッド20内の空間21に至り、各ガス吐出孔22から吐出される。
一方、チャンバー1の上部1aの周囲には、同心状に、ダイポールリング磁石30が配置されている。ダイポールリング磁石30は、図3の水平断面図に示すように、複数の異方性セグメント柱状磁石31がリング状の磁性体のケーシング32に取り付けられて構成されている。この例では、円柱状をなす16個の異方性セグメント柱状磁石31がリング状に配置されている。図3中、異方性セグメント柱状磁石31の中に示す矢印は磁化の方向を示すものであり、この図に示すように、複数の異方性セグメント柱状磁石31の磁化の方向を少しずつずらして全体として一方向に向かう一様な水平磁界Bが形成されるようになっている。
したがって、支持テーブル2とシャワーヘッド20との間の空間には、図4に模式的に示すように、高周波電源15により鉛直方向の電界ELが形成され、かつダイポールリング磁石30により水平磁界Bが形成され、このように形成された直交電磁界によりマグネトロン放電が生成される。これによって高エネルギー状態のエッチングガスのプラズマが形成され、ウエハWがエッチングされる。
また、プラズマエッチング装置100の各構成部は、CPUを備えたプロセスコントローラ50に接続されて制御される構成となっている。プロセスコントローラ50には、工程管理者がプラズマエッチング装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマエッチング装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース51が接続されている。
また、プロセスコントローラ50には、プラズマエッチング装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ50の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部52が接続されている。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース51からの指示等にて任意のレシピを記憶部52から呼び出してプロセスコントローラ50に実行させることで、プロセスコントローラ50の制御下で、プラズマエッチング装置100での所望の処理が行われる。また、前記レシピは、例えば、CD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させて利用したりすることも可能である。
次に、このように構成されるプラズマエッチング装置100を用いて、シリコン層(単結晶シリコンまたはポリシリコン)を有するウエハWに対してプラズマエッチングを行なう本発明のエッチング方法について説明する。
まず、ゲートバルブ13を開にしてウエハWをチャンバー1内に搬入し、支持テーブル2に載置した後、支持テーブル2を図示の位置まで上昇させ、排気系12の真空ポンプにより排気ポート11を介してチャンバー1内を排気する。
そして処理ガス供給系25からエッチングガスおよび希釈ガスを含む処理ガスが所定の流量でチャンバー1内に導入され、チャンバー1内を所定の圧力にし、その状態で高周波電源15から支持テーブル2に所定の高周波電力を供給する。この際に、ウエハWは、直流電源16から静電チャック6の電極6aに所定の電圧が印加されることにより例えばクーロン力により静電チャック6に吸着保持されるとともに、上部電極であるシャワーヘッド20と下部電極である支持テーブル2との間に高周波電界が形成される。シャワーヘッド20と支持テーブル2との間にはダイポールリング磁石30により水平磁界Bが形成されているので、ウエハWが存在する電極間の処理空間には直交電磁界が形成され、これによって生じた電子のドリフトによりマグネトロン放電が生成される。そしてこのマグネトロン放電により形成されたエッチングガスのプラズマによりウエハWがエッチングされる。
エッチングガスとしては、十分な対マスク選択比とエッチングレートを確保し、かつエッチング形状の制御を行なう観点からCFとCHFとArとOとを含むガスを用いることが好ましい。CFガスは、プラズマ中で主にCF→CF*+F*に示す反応により、主としてエッチングに寄与するFラジカル(F*)を生成すると考えられる。Fラジカルは、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、シリコン層と次の(反応1)〜(反応3)のように反応することによりエッチングを進行させる。
(反応1)SiO+4F* → SiF↑+O
(反応2)Si+12F* → 3SiF↑+2N
(反応3)Si+4F* → SiF
CHFガスは、上記CFに添加するとHFを生成してFラジカルを減少させるとともに、CHやCF系のポリマーを生成することにより、これらが保護膜として作用し、対レジスト選択比を向上させる。
Arガスは、上記Fラジカルを生成する解離反応を促進するとともに、プラズマ中におけるラジカル分布の均一性を維持する作用を持つ。また、エッチング反応をしている膜をスパッタリングにより除去する効果もある。
また、Oガスは、エッチングした溝や穴の底に、上記CHやCF系のポリマーが過剰に堆積することを防ぐ作用を有する。
エッチングの形状を良好なものにするためには、ウエハWの温度を調節することも有効である。そのために冷媒室17が設けられており、この冷媒室17に冷媒が循環され、その冷熱が支持テーブル2を介してウエハWに対して伝熱され、これによりウエハWの処理面が所望の温度に制御される。
プラズマ生成用の高周波電源15は、所望のプラズマを形成するためにその周波数および出力が適宜設定される。シリコンエッチングにおいては、ウエハWの直上のプラズマ密度を高くする観点から、周波数を例えば13.56MHzもしくはそれ以上とすることが好ましい。
ダイポールリング磁石30は、ウエハWの直上のプラズマ密度を高くするために、対向電極である支持テーブル2およびシャワーヘッド20の間の処理空間に磁場を印加するが、その効果を有効に発揮させるためには処理空間に10000μT(100G)以上の磁場を形成するような強度の磁石であることが好ましい。磁場は強ければ強いほどプラズマ密度を高くする効果が増加すると考えられるが、安全性の観点から100000μT(1kG)以下であることが好ましい。
プラズマエッチング装置100を用いて積層膜を一括エッチングする際の好適な条件は以下のとおりである。
例えば、処理ガスの流量としては、CFは10〜50mL/min(sccm)、好ましくは20〜40mL/min(sccm)、CHFは10〜100mL/min(sccm)、好ましくは20〜70mL/min(sccm)、Arは100〜2000mL/min(sccm)、好ましくは300〜1200mL/min(sccm)、Oは1〜30mL/min(sccm)、好ましくは6〜15mL/min(sccm)に設定することができる。
また、エッチングレートの確保とエッチング形状の均一性確保(つまり、パターンの疎密によるエッチング溝の側壁の傾斜角度差を抑制し、ウエハ面内位置による臨界寸法差を抑制する)の観点から、その流量比をCF/CHF/Ar/O=1〜3/2〜4/20〜40/0.5〜2程度に設定することが好ましい。
処理圧力は、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜およびシリコン層のエッチングにおける対マスク選択比を確保する観点から、1.3〜40Paが好ましく、5〜13.3Paとすることがより好ましい。
また、エッチングガスの解離度を高くする観点から、高周波電源15の高周波の周波数は13.56MHz、高周波パワーは、下部電極に供給する高周波電力を基板の表面積で除した電力の大きさが300W〜500W(0.96W/cm〜1.59W/cm)となるようにすることが好ましい。
また、エッチング形状つまり異方性を良好に制御する観点から、ウエハWの温度を例えば40〜70℃程度に調整することが好ましい。
<第1実施形態>
図5は、第1実施形態のプラズマエッチング方法が適用される半導体ウエハWなどの被処理体110の断面構造を模式的に示す図面である。この被処理体110は、シリコン基板101の上に、下から順に、酸化ケイ素(SiO)膜102、窒化ケイ素(Si)膜103、多結晶シリコン層104、窒化ケイ素(Si)膜105、無機系の反射防止膜(Barc)106が形成され、さらにその上に、予めパターン形成されたレジスト(PR)107が形成されている。このエッチング工程は、多結晶シリコン層104を電極層としてゲート電極を形成する一工程であり、酸化ケイ素(SiO)膜102および窒化ケイ素(Si)膜103はゲート絶縁膜となる。
従来のエッチング方法では、図5の状態の被処理体110に対し、まずレジスト(PR)107をマスクとして反射防止膜106および窒化ケイ素(Si)膜105をエッチングし、次に、レジスト(PR)107をアッシングにより除去した後、窒化ケイ素(Si)膜105をハードマスクとして使用して多結晶シリコン層104をエッチングする手法が採られてきた。そして、反射防止膜106および窒化ケイ素(Si)膜105をエッチングする際には、絶縁膜エッチング専用のエッチング装置を用い、多結晶シリコン層104をエッチングする際には、シリコン専用のエッチング装置を使用していた。また、レジスト(PR)107のアッシング除去は、専用のアッシング装置を用いて行なっていた。
これに対し、本実施形態に係るプラズマエッチング方法では、プラズマエッチング装置100において、処理ガスとしてフルオロカーボンガス、ハイドロフルオロカーボンガス、希ガスおよびOを含む処理ガス、例えばCF/CHF/Ar/Oを用い、レジスト(PR)107をマスクとしてそのパターンに基づき、反射防止膜(Barc)106、窒化ケイ素(Si)膜105、多結晶シリコン層104、窒化ケイ素(Si)膜103、酸化ケイ素(SiO)膜102までを一気にエッチングする。この積層膜一括エッチングにより、一段階のエッチング工程で、図6に示すように、凹部108を形成することができる。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態のプラズマエッチング方法が適用される半導体ウエハなどの被処理体210の断面構造を模式的に示す図面である。この被処理体210は、シリコン基板201の上に、下から順に、酸化ケイ素(SiO)膜202、窒化ケイ素(Si)膜203、酸窒化ケイ素(SiON)膜204、酸化ケイ素(SiO)膜205が形成され、さらにその上に、予めパターン形成されたレジスト(PR)206が形成されている。このエッチング工程は、STIによってシリコン基板201に絶縁膜埋込み用のトレンチ207を形成するための一工程である。
従来のエッチング方法では、図7の状態の被処理体210に対し、まずレジスト(PR)206をマスクとして酸化ケイ素(SiO)膜205、酸窒化ケイ素(SiON)膜204、窒化ケイ素(Si)膜203および酸化ケイ素(SiO)膜202をエッチングし、次に、レジスト(PR)206をアッシングにより除去した後、酸化ケイ素(SiO)膜205、酸窒化ケイ素(SiON)膜204および窒化ケイ素(Si)膜203をマスクとして使用し、シリコン基板201をエッチングする手法が採られてきた。そして、酸化ケイ素(SiO)膜205、酸窒化ケイ素(SiON)膜204、窒化ケイ素(Si)膜203および酸化ケイ素(SiO)膜202をエッチングする際には、絶縁膜エッチング専用のエッチング装置を用い、シリコン基板201をエッチングする際には、シリコン専用のエッチング装置を使用していた。また、レジスト(PR)のアッシング除去は、専用のアッシング装置を用いて行なっていた。
これに対し、本実施形態に係るプラズマエッチング方法では、プラズマエッチング装置100を用い、処理ガスとして、フルオロカーボンガス、ハイドロフルオロカーボンガス、希ガスおよびOガスを含む処理ガス、例えばCF/CHF/Ar/Oを用いることにより、酸化ケイ素(SiO)膜205、酸窒化ケイ素(SiON)膜204、窒化ケイ素(Si)膜203、酸化ケイ素(SiO)膜202およびシリコン基板201を一気にエッチングする。この積層膜一括エッチングにより、一回のエッチング工程で、図8に示すようにシリコン基板201に絶縁膜埋込み用のトレンチ207を形成することができる。
以上の第1および第2の実施形態から明らかなように、上記特定の組合せの処理ガスを使用することにより、少なくともシリコン層と絶縁膜とを含む積層体を、単一のエッチング装置を使用して一度のエッチング工程でエッチング処理できるので、共用化による装置の削減と、工程数および処理時間の大幅な削減が実現する。
次に、実施例、試験例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって制約されるものではない。
実施例1
図5に示す積層構造を有する被処理体110に対して、プラズマエッチング装置100を使用し、エッチングガスとしてCF/CHF/Ar/Oを用いてエッチングを実施し、レジスト(PR)107をマスクとして、凹部108を形成した。ここで、レジスト(PR)107としては、膜厚400nmで元素組成がC、H、FおよびOからなる材料を用い、反射防止膜(Barc)106の膜厚は58nm、窒化ケイ素(Si)膜105の膜厚は60nm、多結晶シリコン層104の膜厚65nmのものを使用した。また、レジスト(PR)107のパターンは、ライン0.6μm、スペース0.24μmのライン&スペースとした。
エッチング条件は下記のとおりである。
CF/CHF/Ar/O=20/25/300/10mL/min(sccm)
圧力=13.3Pa(100mTorr)
RF周波数(高周波電源15)=13.56MHz
RFパワー=400W(1.27W/cm
背圧(センター部/エッジ部)=1066Pa/2000Pa(8/15Torr;Heガス)
上部及び下部電極間距離=27mm
温度(上部電極/チャンバ側壁/下部電極)=60℃/60℃/30℃
エッチング時間=111秒
エッチングの結果を表1に示す。
上部CD(反射防止膜(Barc)106と窒化ケイ素膜105との界面のCD;Critical Dimension)は、ウエハWのセンター部およびエッジ部[図9(c)参照]のいずれにおいても270nmであり、ウエハWの面内において均一なエッチングが可能であった。また、レジスト(PR)107の残存膜厚から、レジストマスクとの選択比を十分に確保できたことが確認された。なお、表中のレジスト残存膜厚における「フラット」はレジスト(PR)107の平坦面の膜厚(レジストの全厚み)であることを意味し、「ファセット」は、レジスト(PR)107の角部にイオンスパッタ等の作用によって削れ(いわゆる肩落ち)が発生した場合に、レジスト(PR)膜107の全厚みから肩落ち部分の厚みを差し引いた膜厚であることを意味する。
Figure 0004877747
実施例2
図7に示す積層構造を有する被処理体210に対して、プラズマエッチング装置100を使用し、エッチングガスとしてCF/CHF/Ar/Oを用いてエッチングを実施し、レジスト(PR)206をマスクとして、トレンチ207を形成した。ここで、レジスト(PR)206としては、膜厚320nmで元素組成がC、H、FおよびOからなる材料を用い、酸化ケイ素(SiO)膜205は膜厚20nm、酸窒化ケイ素(SiON)膜204は膜厚32nm、窒化ケイ素(Si)膜203は膜厚265nm、酸化ケイ素(SiO)膜202は膜厚8nmのものを使用した。また、レジスト(PR)206のパターンは、ライン幅0.17μm、トレンチ幅0.18μmとした。
エッチング条件は下記のとおりである。
CF/CHF/Ar/O=20/25/300/10mL/min(sccm)
圧力=13.3Pa(100mTorr)
RF周波数(高周波電源15)=13.56MHz
RFパワー=400W(1.27W/cm
背圧(センター部/エッジ部)=933Pa/5332Pa(7/40Torr;Heガス)
上部及び下部電極間距離=27mm
温度(上部電極/下部電極)=60℃/30℃
エッチング時間=130秒
エッチングの結果を表2に示す。
ウエハWのセンター部およびエッジ部のいずれにおいても、上部CD(本試験では、酸化ケイ素膜202と窒化ケイ素膜203の界面のCD)は206nmであり、トレンチ207の底部のCDは174nmであったことから、ウエハWの面内において均一なエッチングが可能であった。
また、シリコン基板201に形成されたトレンチ深さおよび側壁角度(180°−θ;図8参照)もウエハWのセンター部およびエッジ部で同じであり、エッチング形状について高い面内均一性が得られることが示された。
Figure 0004877747
次に、エッチング条件がエッチングレート、対マスク選択比およびエッチング形状に与える影響について試験を行なった。この試験では、図9(a)に示す積層構造を有するサンプルウエハを使用した。このサンプルウエハは、シリコン基板301に、酸化ケイ素(SiO)膜302、窒化ケイ素(Si)膜303およびレジスト膜304が積層された構造を有している。そして、処理ガスとしてCF/CHF/Ar/Oを用い、表3に示すように実験計画法に基づいてエッチング条件を変えてエッチングを行ない、凹部305を形成した。その際のエッチングレート、対レジストマスク選択比およびエッチング形状を測定して比較した。
なお、エッチングにおける他の条件としてRF周波数(高周波電源15)は13.56MHz、RFパワーは300W(0.96W/cm)、背圧(センター部/エッジ部)は933Pa/2666Pa(7/20Torr;Heガス)、上部及び下部電極間距離=27mm、温度(上部電極/下部電極)は60℃/30℃で行なった。
エッチングレート、対レジストマスク選択比の結果を表4および図10〜図13に示した。また、エッチング形状の結果を表5および図14〜図21に示した。なお、図10〜図13では、横軸がCHF/Arの流量比であり、縦軸が処理圧力である。
Figure 0004877747
Figure 0004877747
Figure 0004877747
図10は、窒化ケイ素(Si)膜303のレジスト膜304に対するエッチング選択比を示している。窒化ケイ素(Si)膜303をエッチングする際の対マスク選択比は1以上あればよいため、この図10から、設定した条件範囲内であれば概ね十分な対マスク選択比が得られることがわかる。また、CHF/Arの流量比が大きく、かつ処理圧力が高い条件(図10の右上の領域)を選択することによって、対マスク選択比をさらに改善できることがわかる。
図11は、窒化ケイ素(Si)膜303のエッチングレートを示している。この図11から、窒化ケイ素(Si)膜303のエッチングレートを向上させる条件としては、処理圧力はあまり効果が無く、むしろ設定した条件範囲の中でCHF/Arの流量比を大きくすることが有効であることがわかる。
図12は、シリコン基板301のレジスト膜304に対するエッチング選択比を示している。シリコンエッチングの対マスク選択比は1以上あればよいため、図12から、設定した条件範囲の中であれば概ね十分な対マスク選択比が得られていることがわかる。また、CHF/Arの流量比が大きく、かつ処理圧力が高い条件(図12の右上の領域)を選択することによって、シリコンエッチングにおける対マスク選択比をさらに改善することができる。
図13は、シリコン基板301のエッチングレートを示している。この図13から、設定した条件範囲の中で、CHF/Arの流量比が大きい場合には、処理圧力が小さい方が高いエッチングレートが得られ、CHF/Arの流量比が小さい場合には、処理圧力が大きい方が高いエッチングレートが得られることが示された。
以上の結果を総合すると、窒化ケイ素(Si)膜303およびシリコン基板301をエッチングする際の対マスク選択比をより改善したい場合には、表3の条件範囲の中で圧力を高く設定し、かつCHF/Ar流量比を高く設定することが有効である。この場合、窒化ケイ素(Si)膜303のエッチングレートも高めることができる。一方、シリコン基板301のエッチングレートを重視する場合には、図13に示すようにCHF/Arの流量比が大きい場合には処理圧力が小さい方が良く、CHF/Arの流量比が小さい場合には処理圧力が大きい方が良いことを考慮して、エッチング途中でCHFの流量または処理圧力を変化させることが好ましい。
例えば、窒化ケイ素(Si)膜303をエッチングする段階では、十分な対マスク選択比とエッチングレートを得るべく、表3の条件範囲の中で圧力およびCHF/Ar流量比を高く設定しておき、凹部305がシリコン基板301に達した後のシリコンエッチングの段階で、CHF流量はそのままにして処理圧力を低下させるか、あるいは逆に、処理圧力はそのままにしてCHF流量を低下させることにより、シリコン基板301のエッチングレートを改善できる。これらの場合、シリコンエッチングの対マスク選択比は1以上あればよいことから、図12の結果より、対マスク選択比を大きく損なう心配はないと考えられる。
なお、窒化ケイ素(Si)膜303をエッチングする段階で、表3の条件範囲の中で処理圧力およびCHF/Ar流量比をともに低く設定することも可能であり、この場合には、凹部305がシリコン基板301に達した後のシリコンエッチングの段階で、例えばCHF流量はそのままにして処理圧力を上昇させるか、あるいは逆に、処理圧力はそのままにしてCHF流量を増加させることにより、シリコン基板301のエッチングレートを改善できる。
次に、表5における「疎密パターン間の側壁の傾斜角度差」と、それに対応する図14〜図17の結果について説明する。
表5の結果は、ウエハW上のエッチング形状の均一性を確認するため、以下の方法でデバイスにおける溝の側壁の傾斜角度差を計測したものである。側壁傾斜角度差は、図9(b)に示す密な部位の凹部305の側壁の傾斜角度θと疎な部位の凹部305の側壁の傾斜角度θとを測定し、その差[(疎な部位の側壁傾斜角度θ)−(密な部位の側壁傾斜角度θ)]から算出した。
上記側壁傾斜角度差に関する結果の表5に対して、分散分析を行なったものが図14〜図17である。これによって各プロセスパラメータ(圧力、CF流量、CHF/Ar流量比、O流量)の変動に対する側壁傾斜角度差の変動傾向がわかる。
より具体的には、図9(a)〜(c)に示すように、ウエハWのセンター部とエッジ部におけるパターンが疎な部位(iso)の側壁傾斜角度を各3箇所計測し、その平均値を求めた。同様に、ウエハWのセンター部とエッジ部におけるパターンが密な部位(dense)の側壁傾斜角度を3箇所計測し、その平均値を求めた。そして、疎な部位の側壁傾斜角度の平均値と、密な部位の側壁傾斜角度の平均値との差を求め、図14〜図17のグラフの縦軸とした(単位;度)。縦軸の絶対値が小さいほど、側壁傾斜角度の疎密差が少ないことを示している。
図14より、圧力については、設定した条件範囲の中で9.3〜10.6Pa(70〜80mTorr)が良好であり、圧力がそれよりも大きい場合あるいは小さい場合には、パターンの疎密による側壁傾斜角度差が拡大する傾向が示された。
図15より、CHFとArの流量比CHF/Arについては、流量比が大きくなると(つまり、CHF流量を増加させると)、パターンの疎密による側壁傾斜角度差が拡大する傾向があり、流量比CHF/Arにより上記側壁傾斜角度差を解消することは困難であることが判明した。
図16より、CF流量については、設定した条件範囲の中で流量を増加させるに従い、パターンの疎密による側壁傾斜角度差が縮小する傾向が確認できた。同様に、図17より、O流量についても設定した条件範囲の中で流量を増加させるに従い、上記側壁傾斜角度差が縮小する傾向が確認できた。従って、CF流量および/またはO流量を調整することによって、パターンの疎密による側壁傾斜角度差を制御できることが判明した。
次に、表5における「ウエハ面内のCDの差」とそれに対応する図18〜図21の結果について説明する。
この表5に示す結果は、ウエハW上のエッチング形状の均一性を確認するため、以下の方法でウエハ面内の臨界寸法(CD;critical dimension)の差を計測したものである。CDは、図9(b)に示すように、酸化ケイ素(SiO)膜302と窒化ケイ素(Si)膜303との界面において、その幅を計測して求めた。
より具体的には、ウエハWのセンター部とエッジ部におけるCDを各3箇所計測し、それぞれの平均値を求めた。そして、センター部のCDの平均値と、エッジ部のCDの平均値との差を求めたものが、表5における「ウエハ面内のCD差」である。その表5におけるCD差の結果に対して分散分析を行なったものが、図18〜図21である。これによって各プロセスパラメータ(圧力、CF流量、CHF/Ar流量比、O流量)の変動に対するウエハ面内のCDの差の変動傾向がわかる。各グラフの縦軸は、ウエハ面内のCD差とした(単位nm)。
図18および図21より、処理圧力およびO流量については、設定した条件範囲の中で大きな差異は認められなかった。図19より、流量比CHF/Arについては、設定した条件範囲の中で流量比が増加するほど(つまり、CHFが増加するほど)、CDの差が縮小する傾向が確認され、流量比CHF/Arを調節することにより、CDの面内差を制御できる可能性が示唆された。
また、図20より、CF流量については、設定した条件範囲の中で流量を増加させるに従い、CDの面内差が縮小する傾向が確認できた。よって、CF流量を調整することによって、CDの面内差を制御できることが判明した。
以上の結果(図14〜図21)を総合すると、パターンの疎密による側壁傾斜角度差および面内位置におけるCD差を改善するためには、CFの流量を調節することが有効であり、この目的のためには例えばCFの流量を20〜40mL/min(sccm)に設定することが望ましい。また、パターンの疎密による側壁傾斜角度差を改善するためには、Oの流量を調節することも有効であり、この目的のためには例えばOの流量を6〜15mL/min(sccm)に設定することが望ましい。
以上のように、本発明のプラズマエッチング方法によれば、レジストをマスクとして絶縁膜とシリコン層を含む積層膜を一括してエッチングすることが可能になる。これにより、例えばトランジスタのゲート電極形成や、STIによる素子分離用トレンチ形成などの工程を大幅に短縮することが可能になる。
また、ウエハWの面内におけるエッチング形状の変動や、パターンの疎密によるエッチング形状の変動を抑制して、エッチング形状の均一性を確保することが可能になる。
従って、本発明のプラズマエッチング方法は、各種半導体の製造において好適に利用できるものである。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態ではマグネトロンRIEプラズマエッチング装置の磁場形成手段としてダイポールリング磁石を用いたが、これに限るものではなく、磁場の形成も必須なものではない。また、本発明のガス種によってプラズマを形成することができれば装置は問わず、容量結合型や誘導結合型等の種々のプラズマエッチング装置を用いることができる。
本発明は、例えばトランジスタなどの各種半導体装置を製造する過程において好適に利用可能である。
本発明方法の実施に好適なマグネトロンRIEプラズマエッチング装置を示す断面図。 図1における処理ガス供給系の構造図。 図1の装置のチャンバーの周囲に配置されたダイポールリング磁石を模式的に示す水平断面図。 チャンバー内に形成される電界および磁界を説明するための模式図。 本発明方法が適用される半導体ウエハの積層構造を示す断面の模式図。 エッチング後の半導体ウエハの断面を示す図面。 本発明方法が適用される別の例の半導体ウエハの積層構造を示す断面の模式図。 エッチング後の半導体ウエハの断面を示す図面。 試験に使用したサンプルウエハを示し(a)はエッチング前の断面を示し、(b)はエッチング後の断面を示し、(c)はサンプルウエハ表面のCDの測定位置を示す。 ガス流量比と圧力を変化させた場合の窒化ケイ素膜のレジストマスクに対するエッチング選択比を示す図面。 ガス流量比と圧力を変化させた場合の窒化ケイ素膜のエッチングレートを示す図面。 ガス流量比と圧力を変化させた場合のシリコンのレジストマスクに対するエッチング選択比を示す図面。 ガス流量比と圧力を変化させた場合のシリコンのエッチングレートを示す図面。 圧力を変化させた場合のパターンの疎密による側壁傾斜角度差の変化を示す図面。 CHF/Ar流量比を変化させた場合のパターンの疎密による側壁傾斜角度差の変化を示す図面。 CF流量を変化させた場合のパターンの疎密による側壁傾斜角度差の変化を示す図面。 流量を変化させた場合のパターンの疎密による側壁傾斜角度差の変化を示す図面。 圧力を変化させた場合のウエハ面内位置による臨界寸法差の変化を示す図面。 CHF/Ar流量比を変化させた場合のウエハ面内位置による臨界寸法差の変化を示す図面。 CF流量を変化させた場合のウエハ面内位置による臨界寸法差の変化を示す図面。 流量を変化させた場合のウエハ面内位置による臨界寸法差の変化を示す図面。
符号の説明
1;チャンバー(処理容器)
2;支持テーブル(電極)
12;排気系
15;高周波電源
17;冷媒室
18;ガス導入機構
20;シャワーヘッド(電極)
25;処理ガス供給系
30;ダイポールリング磁石
101;シリコン基板
102;酸化ケイ素膜(SiO
103;窒化ケイ素膜(Si
104;多結晶シリコン層
105;窒化ケイ素膜(Si
106;反射防止膜(Barc)
107;レジスト(PR)
110;被処理体
201;シリコン基板
202;酸化ケイ素(SiO)膜
203;窒化ケイ素(Si)膜
204;酸窒化ケイ素(SiON)膜
205;酸化ケイ素(SiO)膜
206;レジスト(PR)
301;シリコン基板
302;酸化ケイ素(SiO)膜
303;窒化ケイ素(Si)膜
304;レジスト(PR)
W;ウエハ

Claims (12)

  1. プラズマ処理装置の処理室内で、多結晶シリコンまたは単結晶シリコンを主成分とするシリコン層と、該シリコン層より上層に、少なくとも酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜および予めパターン形成されたレジスト膜が積層形成された被処理体に対して、フルオロカーボンガス、ハイドロフルオロカーボンガス、希ガスおよびOガスを含む処理ガスから生成されるプラズマを用い、前記レジスト膜をマスクとして前記窒化ケイ素膜、前記酸化ケイ素膜および前記シリコン層を一括してエッチングするプラズマエッチング方法であって、
    前記窒化ケイ素膜をエッチングする際の処理圧力に対し、前記シリコン層をエッチングする際の処理圧力を低下させ、
    前記窒化ケイ素膜をエッチングする際の前記ハイドロフルオロカーボンガスの流量に対し、前記シリコン層をエッチングする際の前記ハイドロフルオロカーボンガスの流量を低下させる、プラズマエッチング方法。
  2. 前記フルオロカーボンガスが、CFガス、Cガス、CガスまたはCガスである、請求項1に記載のプラズマエッチング方法。
  3. 前記ハイドロフルオロカーボンガスが、CHFガス、CHガスまたはCHFガスである、請求項1または請求項2に記載のプラズマエッチング方法。
  4. 前記フルオロカーボンガスの流量が10〜50mL/minである、請求項1に記載のプラズマエッチング方法。
  5. 前記Oガスの流量が1〜30mL/minである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマエッチング方法。
  6. 前記ハイドロフルオロカーボンガスと前記希ガスとの流量比(ハイドロフルオロカーボンガス流量/希ガス流量)が0.019〜0.173である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプラズマエッチング方法。
  7. 処理圧力が8〜12Paである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマエッチング方法。
  8. 前記フルオロカーボンガスまたはOガスの流量により、前記パターンが疎な部位と密な部位におけるエッチング後の臨界寸法を制御する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプラズマエッチング方法。
  9. 前記フルオロカーボンガスの流量により、被処理体の面内におけるエッチング後の臨界寸法を制御する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプラズマエッチング方法。
  10. コンピュータ上で動作し、実行時に、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載されたプラズマエッチング方法が行なわれるように前記プラズマ処理装置を制御する、制御プログラム。
  11. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載されたプラズマエッチング方法が行なわれるように前記プラズマ処理装置を制御するものである、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  12. 被処理体に対しプラズマエッチング処理を行なうための処理室と、
    前記処理室内で被処理体を載置する支持体と、
    前記処理室内を減圧するための排気手段と、
    前記処理室内に処理ガスを供給するためのガス供給手段と、
    前記処理室内で請求項1から請求項9のいずれか1項に記載されたプラズマエッチング方法が行なわれるように制御する制御部と、
    を備えた、プラズマ処理装置。
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