JP4848638B2 - 半導体素子の形成方法および半導体素子のマウント方法 - Google Patents
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Description
この一時保持基板上に素子分離溝によって分離された半導体素子を、他の基板例えばLEDを発光素子として用いるディスプレイ装置を形成する例えばガラス基板上に転写することによって多数の半導体素子のマウントを例えば所定の位置関係に容易に転写マウントすることができる。
この方法は、例えば図6にその工程図を示すように、先ず、図6Aに示すように、基板101例えばサファイア基板が用意され、この上に最終的に目的とする例えばInGaN系LEDを多数個形成する半導体層102をエピタキシャル成長する。この半導体層102は、例えばn型のGaNより成る第1のクラッド層103、InGaNより成る活性層104、p型のGaNより成る第2のクラッド層105が順次積層されて形成される。
そして、第2クラッド層10上の最終的に各LED素子が形成される領域上にp型側の電極106がオーミックに被着される。
図6Cに示すように、基板101側からレーザ光を照射して基板101と半導体層102との界面109に対するレーザアブレーションを行い、基板101を半導体層102から剥離し、半導体層102を保持基板に保持させて半導体層102の裏面側を露出させる。
図6Dに示すように、露出された半導体層102上の、各半導体素子この例では各LED素子の形成部上に選択的に、すなわち各半導体素子の形成部間に開口109Wが形成されたエッチングマスク109を被着形成する。
そして、このエッチングマスク109の開口109Wを通じて外部に露呈した半導体層102を、その全厚さに渡ってドライエッチングによってエッチングし、素子分離溝110を形成し、素子分離溝110によって区分された半導体層102の各微小部分によって目的とする多数の半導体素子、例えばGaNのLEDが分離形成される。
そして、通常LED平面パターンは、その1辺の長さが350μm程度の方形であるに比し、これより格段に微細なサイズ例えば直径ないしは辺の長さが100μm以下例えば20μmとされる微細LEDの要求が高まり、また、素子間隔が例えば20μm以下に狭められるにつれ、著しくピラーが発生し、信頼性の低下、歩留まりの低下を来たす。
尚、図5のSEM写真図において、113で示した部分は、LED以外の部分であって、位置合わせに用いられたマーク部分である。
すなわち、本発明においては、上述した素子分離溝内のピラーの発生が、素子分離溝の形成部の表面性にあること、すなわち図6において、基板101のレーザアブレーションによる半導体層の、基板との界面の蒸発による剥離界面における表面性の低下に起因することを究明し、これに基いて素子分離溝の不完全性を回避することができる半導体素子の形成方法および半導体素子のマウント方法を提供するに到ったものである。
図1Aに示すように、例えばサファイア基板による第1の基板11上に、複数の目的とする半導体素子、この例ではGaNのLED素子を形成するGaN系の例えば厚さ8μm程度の半導体層2を、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)によってエピタキシャル成長する。
この半導体層2は、第1導電型例えばn型のGaNより成る第1クラッド層3、InGaNより成る厚さ例えば150nmの活性層4、第2導電型例えばp型のGaNによる厚さ例えば100nm〜300nmの第2のクラッド層5が順次エピタキシャル成長されて成る。
そして、このエッチングマスクによって覆われていない領域を半導体層2の表面からドライエッチング、例えばCl2によるRIE(Reactive Ion Etching)によって、第2のクラッド層5および活性層4を横切る深さを有し、かつ、半導体層2の全厚さを横切ることがない深さに、エッチングして、例えば格子状ないしは網状パターンの区分溝7を形成し、この区分溝7によって区分されたそれぞれ半導体素子8、この例ではLEDを有するメサが、例えば縦横にそれぞれ複数個配列形成される。
その後、図2Cに示すように、この研磨によって平滑になされた平滑面11上に、各半導体素子8間の絶縁層9のパターンの中央部に沿って格子状ないしは網状のパターンの開口12Wが形成された例えばフォトレジスト層によるエッチングマスク12を、各半導体素子8の形成部上を覆って形成する。
そして、エッチングマスク12の開口12Wを通じて露呈した絶縁層9をその全厚さを横切る深さにエッチングして分離溝13を形成する。
したがって、この状態で、第2の基板10を、この基板10の背面側からレーザ照射しレーザアブレーションによって基板10を剥離すれば、複数の相互に分離独立された例えばLEDによる半導体素子8を得ることができる。
この半導体装置の製造においては、図3Bに示すように、半導体装置例えばディスプレイ装置を構成する第3の基板14例えばガラス基板に、転写させるように接合配置して各素子をマウントすることができる。
このようにして形成された半導体素子、この例ではLEDは、例えば100μm以下例えば20μm以下に及ぶ直径ないしは辺を有する円形パターンないしは方形パターン等に形成でき、その厚さは例えば3μm、互いの間隔が例えば5μmの配置とすることができる。
図4は、この場合における素子の配置のSEM写真であり、これによって鮮明に相互に良好に分離された素子の形成がなされることが確認された。
このように、ピラー等の発生が改善されるのは、区分溝7の形成面が、アブレーションによる基板剥離がなされない面であり、また、分離溝13は、第1の基板1の剥離の後、平坦研磨がなされた平滑面11に対して形成されることから、第1の基板1の剥離による影響が排除されていることによる。
また、上述した例では、半導体素子8がLED単体素子である場合を例示したものであるが、この半導体素子とは、単体素子に限られる者ではなく、複数の単体素子の組み合わせ、例えば複合素子、あるいはは集積素子である場合にも適用することができるものであり、本発明は、上述した例に限られるものではなく、本発明方法において、種々の変形、変更を可能とするものである。
Claims (3)
- 第1基板上に、エピタキシャル成長による半導体層を形成する工程と、
前記半導体層上に、半導体素子の形成部分を覆うエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクから露出している前記半導体層をエッチングし、前記半導体層を貫通しない前記半導体素子用の区分溝を形成する工程と、
前記半導体層の表面を、絶縁樹脂から成る接着層で被覆し、前記接着層により第2基板を前記半導体層に貼り合わせる工程と、
レーザアブレーションを用いて前記第1基板を前記半導体層から剥離する工程と、
前記区分溝に埋め込まれた前記接着層が平坦化面から露出することによって前記半導体層が離間される位置まで、前記半導体層を、前記第1基板を剥離した側から平坦研磨する工程と、
前記区分溝に埋め込まれた部分の前記平坦化面から露出した前記接着層を、前記第2基板に達する深さまでエッチングし、前記半導体素子を分離する分離溝を形成する工程と、
を有する半導体素子の形成方法。 - レーザアブレーションを用いて前記第2基板を前記接着層から剥離する工程を有する請求項1に記載の半導体素子の形成方法。
- 第1基板上に、エピタキシャル成長による半導体層を形成する工程と、
前記半導体層上に、半導体素子の形成部分を覆うエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクから露出している前記半導体層をエッチングし、前記半導体層を貫通しない前記半導体素子用の区分溝を形成する工程と、
前記半導体層の表面を、絶縁樹脂から成る接着層で被覆し、前記接着層により第2基板を前記半導体層に貼り合わせる工程と、
レーザアブレーションを用いて前記第1基板を前記半導体層から剥離する工程と、
前記区分溝に埋め込まれた前記接着層が平坦化面から露出することによって前記半導体層が離間される位置まで、前記半導体層を、前記第1基板を剥離した側から平坦研磨する工程と、
前記区分溝に埋め込まれた部分の前記平坦化面から露出した前記接着層を、前記第2基板に達する深さまでエッチングし、前記半導体素子を分離する分離溝を形成する工程と、
前記半導体素子の前記平坦研磨された面に第3基板を貼り付ける工程と、
レーザアブレーションを用いて前記第2基板を前記接着層から剥離する工程と、
を有する半導体素子のマウント方法。
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