JP4533276B2 - 2層相変化型情報記録媒体 - Google Patents
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Description
例えば、レーザー光照射側から見て手前側にある情報層(第1情報層)をレーザー光が十分に透過しなければ、奥側にある情報層(第2情報層)の記録層に情報を記録し再生することができないため、第1情報層を構成する反射層を無くすか又は極薄にするか、或いは第1情報層を構成する記録層を極薄にすることが考えられる。
(1) 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
GeaSbbTe3+a
(但し、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
で表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
(Ge-M1)aSbbTe3+a
(但し、M1はSnおよびPbから選ばれる少なくとも1つの元素であり、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
で表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
本発明2によれば、透過率および消去率が高い第1の情報層と、反射率および記録感度が高い第2の情報層とを備える情報記録媒体が得られ、特にGe−Sb−Te3元系組成のGeの一部を置換したSnまたはPbが結晶化能を向上させ、第1の記録層が極めて薄い場合でも十分な消去率が得られる。また、この光学的情報記録媒体は、青紫色レーザーを用いた高密度記録に好適である。さらに、第2の記録層の融点が低く且つ結晶相と非晶質相との屈折率差が大きいため、記録感度が高く且つ結晶相と非晶質相との反射率差が大きい第2の情報層が得られる。
本発明3によれば、第1の情報層の透過率を高くして、第2の情報層の記録再生に必要なレーザー光量を第2の情報層に到達させることが容易になる。
本発明4によれば、第2の記録層の記録感度を特に高くできる。厚さを3nm以上とすることによって、記録層での光吸収量を多くできる。厚さを20nm以下とすることによって、記録マークを形成する際に溶融させる部分の体積を小さくできるため、記録感度の低下を防止できる。
本発明5によれば、各層の反射率、記録感度、及び第1情報層の透過率を、記録、再生条件に合わせて最適化することができ、第1及び第2情報層に対して記録再生特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明6によれば、隣接する層間の原子拡散を防止でき、特性および信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明7によれば、第1情報層の急冷を促進させ、容易にアモルファス化が可能となり、記録特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明8によれば、熱拡散層の内部応力を低減することができ、信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明9によれば、繰り返し記録特性、量産性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明10によれば、第1情報層の冷却速度を速め、容易にアモルファス化が可能となり、記録特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明11によれば、第1の情報層の透過率を高くして、第2の情報層の記録再生に必要なレーザー光量を第2の情報層に到達させることが容易になる。
本発明12によれば、反射層の劣化を防ぎ、信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明13によれば、第1基板の厚さが薄い場合でも容易に製造可能な2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明14によれば、対物レンズの開口数NAが変化した場合でも良好に記録再生を行なうことが可能な2層相変化型情報記録媒体が得られる。
図1は、本発明の2層相変化型情報記録媒体の一例を示す概略断面図であり、第1基板3の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、第2基板5を順次積層した構造からなるものである。
第1情報層1は、第1下部保護層11、第1記録層12、第1上部保護層13、第1反射層14、第1熱拡散層15からなり、第2情報層2は、第2下部護層21、第2記録層22、第2上部保護層23、第2反射層24からなる。第1上部保護層13と第1反射層14との間及び/又は第2上部保護層23と第2反射層24との間にバリア層(図示せず)を設けても構わない。なお、本発明の第1情報層及び第2情報層は、上記層構成に限定されるものではない。
また、第2基板5の厚さは特に限定されないが、第1基板3との合計の厚さが1.2mmになるように第2基板5の厚さを選択することが好ましい。
また、第2基板5は、第1基板3と同様に、射出成形又はフォトポリマー法などによって成形される、グルーブや案内溝などの凹凸パターンが形成されていてもよい。
また、中間層4には、第1基板と同様に、射出成形又はフォトポリマー法などによって成形される、グルーブや案内溝などの凹凸パターンが形成されていてもよい。
初期化後に記録を行なった2層相変化型情報記録媒体では、記録層がアモルファス状態である面積が結晶状態である面積よりも小さいので、アモルファス状態での光透過率は結晶状態での光透過率より小さくても構わない。
次に、本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法について説明する。
本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法の一つは、成膜工程、初期化工程、密着工程からなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。図4に示すのが、この方法により製造した2層相変化型情報記録媒体の概略断面図であり、第1基板3、第2基板5にグルーブが形成されている。
第1情報層1、第2情報層2のそれぞれを構成する各層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成される。中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。スパッタリング法は、一般にアルゴンなどの不活性ガスを流しながら成膜を行なうが、その際、酸素、窒素などを混入させながら、反応スパッタリングさせてもよい。
初期化工程の際にレーザー光エネルギーにより膜が浮いてきてしまう恐れがある場合には、初期化工程の前に、第1情報層1及び第2情報層2の上にUV樹脂などをスピンコートし、紫外線を照射して硬化させオーバーコートを施しても良い。また、次の密着工程を先に行なった後に、第1基板3側から、第1情報層1、第2情報層2を初期化しても構わない。
例えば、何れか一方の膜面に中間層4となる紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、膜面同士を向かい合わせて両基板を加圧、密着させた上で紫外線を照射して樹脂を硬化させる。
本発明の2層相変化型情報記録媒体の記録再生方法は、本発明の前記2層相変化型情報記録媒体の各情報層に対し、第1基板3側から波長350〜700nmのレーザー光線を入射させて情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う。
なお、記録再生の対象となる2層相変化型情報記録媒体の第1基板3、中間層4および第2基板5いずれかが溝(グルーブ)を備える場合には、情報は、溝に記録しても、ランドに記録してもよい。また、溝およびランドの両方に情報を記録してもよい。第1情報層1と第2情報層2とは、ともに同一の部分(溝、ランド、または、溝およびランド)に情報を記録してもよいし、異なる部分に情報を記録してもよい。
本発明の光記録再生装置は、光記録媒体に光源から光を照射して該光記録媒体に情報を記録及び再生する光記録再生装置において、光記録媒体として本発明の前記2層相変化型光記録媒体を用いたものである。
実施例1では、図2の情報記録媒体の第1情報層1の特性と第1熱拡散層15との関係について調べた。具体的には第1熱拡散層15の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製し、形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、振幅対雑音比(Carrierto Noise Ratio:CNR)、および透過率を測定した。一方、比較例として、第1熱拡散層がない場合のサンプルも作製した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第1基板3として、ポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を用意した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:35nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11層(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:6nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、および、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)を順次スパッタリング法によって積層した。このようにして比較例のサンプルを製造した。
作製したサンプルについて、第1情報層1の透過率、消去率、CNRを調査した。
透過率の測定には分光器を用い、波長405nmにおける透過率の値を調べた。
また、第1情報層の消去率およびCNRの測定のとき、レーザーの波長は405nm、対物レンズのNAは0.65、測定時のサンプルの線速度は8.6m/s、最短マーク長は0.294μmとした。また、情報はグルーブに記録した。
以上の結果から、第1熱拡散層の膜厚は、10nm〜200nmの範囲であることが好ましい。
実施例2では、第1情報層1の特性と第1反射層14の厚さとの関係を調べた。具体的には、第1反射層14の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、CNRおよび透過率を測定した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:約40nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11層(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAgBi(厚さ:2〜25nm、Bi:2wt%)および、第1熱拡散層としてIZO((In2O3)90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第1記録層の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1情報層1を形成した。
以上の結果から、第1反射層の膜厚は、3〜20nmであることが好ましい。
実施例3では、第1情報層1の特性と第1記録層12の厚さとの関係を調べた。具体的には、第1記録層12の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、CNRおよび透過率を測定した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:約40nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11層(厚さ:2nm〜11nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)および、第1熱拡散層としてIZO((In2O3)90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第1記録層の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1情報層1を形成した。
以上の結果から、第1記録層12の膜厚は、3〜10nmであることが好ましい。
実施例4では、第1情報層1の特性と第1記録層12の材料との関係を調べた。具体的には、第1記録層12の組成を変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1のCNR、消去率および透過率を測定した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径:120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:38nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)、第1の最上界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、および、第1熱拡散層15としてIZO((In2O3)90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法により積層した。ここで、第1記録層12の材料としては、(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11、(Sb0.7Te0.3)95Ge5、Ge15Sb65Sn20およびGe12Sb60Sn20Mn8を用いた。ついで、第1熱拡散層15を形成したのち、第1記録層12の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1記録層12の組成が異なる4種類の第1情報層1を作製した。
以上の結果から、上記サンプルの中では、組成式(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11で表される材料が、第1記録層12の材料として好ましい。
実施例5では、第2情報層2の特性と第2記録層22の材料との関係を調べた。具体的には、第2記録層22の材料を変化させて第2情報層2を形成し、中間層4を介して第1基板3と第2情報層2とを貼りあわせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第2情報層2の記録感度、CNR、および反射率を測定した。
まず、第2基板5としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第2反射層24としてAl合金層(厚さ:80nm)、第2上部保護層23としてZnS−SiO2層(厚さ:10nm、SiO2:20mol%)、第2上部界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、第2記録層22(厚さ:10nm)、第2下部界面層としてSiO2層(厚さ:5nm)、および、第2下部保護層21としてZnS−SiO2層(厚さ:55〜60nm、SiO2:20mol%)を、順次スパッタリング法によって積層した。ここで、第2記録層22としては、(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11、(Sb0.7Te0.3)95Ge5、Ge15Sb65Sn20およびGe12Sb60Sn20Mn8を用いた。
実施例6では、実施例4および実施例5の結果に基づき、図2の情報記録媒体を製造した。そして、製造した情報記録媒体について、第1情報層1の透過率、CNRおよび消去率と、第2情報層2の記録感度、反射率およびCNRとを測定した。ここで、第1記録層12および第2記録層22の組成は、(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11またはGe12Sb60Sn20Mn8とした。すなわち、サンプル6−1では、第1記録層12および第2記録層22の組成を、ともに(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11とした。サンプル6−2では、第1記録層12の組成を(Ge0.74Sn0.26)8Sb2Te11とし、第2記録層22の組成をGe12Sb60Sn20Mn8とした。サンプル6−3では、第1記録層12および第2記録層22の組成をともにGe12Sb60Sn20Mn8とした。
また、第1記録層12の厚さを6nm、第2記録層22の厚さを10nmとした。
以上、情報をグルーブに記録した場合について説明した。さらに、本実施例サンプルについて、ランドに情報を記録した場合と、ランドとグルーブの両方に情報を記録した場合とで同様の測定を行ったところ、同様の結果が得られた。
実施例7では、図3の情報記録媒体を製造し、製造した情報記録媒体について、第1情報層1のCNRおよび消去率、ならびに第2情報層2の消去率およびCNRを測定した。
まず、第2基板5としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ1.1mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第2反射層24としてAg-Bi層(厚さ:140nm、Bi:2wt%)、第2バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第2上部保護層23としてZnS−SiO2層(厚さ:約6nm、SiO2:20mol%)、第2記録層22としてGe12Sb60Sn20Mn8層(厚さ:12nm)、第2下部界面層としてSiO2層(厚さ:3nm)、および、第2下部保護層21としてZnS−SiO2層(厚さ:約60nm、SiO2:30mol%)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第2記録層22の全面を結晶化させる初期化工程を行った。
実施例5のサンプル5−4、実施例6のサンプル6−2、実施例7において、第2記録層22の材料として、組成式(Ge12Sb60Sn20Mn8)中のMnに代えてTe、In、Ag、BiまたはGaのいずれかとし、それ以外はそれぞれ実施例5,6,7と同じ条件でサンプルを作製した。その結果、それぞれ実施例5,6,7と同様の効果が得られた。
直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイド用の凹凸を持つポリカーボネート樹脂からなる第1基板3上に、(ZnS)80・(SiO2)20からなる第1下部保護層11(厚さ50nm)、Cr2O3からなる第1下部界面層16(厚さ2nm)、Ge2Sb2Te5からなる第1記録層12(厚さ6nm)、Cr2O3からなる第1上部界面層17(厚さ2nm)、(ZnS)80・(SiO2)20からなる第1上部保護層13(厚さ30nm)、SiCからなるバリア層(厚さ3nm)、Ag98Zn1Al1からなる第1反射層14(厚さ10nm)、IZO〔(In2O3)90・(ZnO)10〕からなる第1熱拡散層15(厚さ60nm)の順に、スパッタリング法で成膜し、第1情報層を形成した。
本実施例の第1情報層は、初期化前の波長660nmでの透過率が55%、初期化後の透過率が51%であった。
・レーザー波長:660nm
・NA:0.65
・線速:3.49m/s
・トラックピッチ:0.74μm
2 第2情報層
3 第1基板
4 中間層
5 第2基板
6 透明層
11 第1下部保護層
12 第1記録層
13 第1上部保護層
14 第1反射層
15 第1熱拡散層
16 第1下部界面層
17 第1上部界面層
21 第2下部保護層
22 第2記録層
23 第2上部保護層
24 第2反射層
Claims (14)
- 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、
前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
GeaSbbTe3+a
(但し、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
で表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。 - 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、
前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
(Ge-M1)aSbbTe3+a
(但し、M1はSnおよびPbから選ばれる少なくとも1つの元素であり、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
で表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。 - 前記第1記録層の厚さが3〜10nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第2記録層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1情報層が、光の入射側から見て、少なくとも第1下部保護層、第1記録層、第1上部保護層、第1反射層、第1熱拡散層を順に備え、前記第2情報層が、少なくとも第2下部保護層、第2記録層、第2上部保護層、第2反射層を順に備えた構成で配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1下部保護層と第1記録層との界面及び/又は前記第1記録層と第1上部保護層との界面に配置された界面層を有することを特徴とする請求項5に記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1熱拡散層が、In2O3(酸化インジウム)を主成分とすることを請求項5または6に記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1熱拡散層が、ITO(酸化インジウム+酸化スズ)或いはIZO(酸化インジウム+酸化亜鉛)の何れかであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1熱拡散層の厚さが10〜200nmであることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1反射層が、Au、Ag、Cu、W、Al、Taの少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1反射層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする請求項5乃至10のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1上部保護層と第1反射層との間及び/又は前記第2上部保護層と第2反射層との間にバリア層を有することを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1基板と第1下部保護層との間に透明層を有することを特徴とする請求項5乃至12のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
- 前記第1基板の厚さが10〜600μmであること特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
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