JP4556616B2 - ポジ型感光性樹脂組成物、該ポジ型感光性樹脂組成物を用いた半導体装置及び表示素子、並びに半導体装置及び表示素子の製造方法 - Google Patents
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[1]アルカリ可溶性樹脂(A)、ジアゾキノン化合物(B)、2種類以上の混合溶剤(C)を含んでなるポジ型感光性組成物であって、混合溶剤(C)がγ―ブチロラクトン及びプロピレングリコールモノアルキルエーテルを含むものであり、γ―ブチロラクトン及びプロピレングリコールモノアルキルエーテルの合計量が溶剤総量の70重量%以上であることを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
[2]混合溶剤(C)がさらに双極子モーメントが3.5デバイ以上の溶剤を含むものである第[1]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[3]プロピレングリコールモノアルキルエーテルが、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル及びプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれたものである第[1]又は[2]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[4] 双極子モーメントが3.5デバイ以上の溶剤がN−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド及びスルホランからなる群より選ばれたものである第[2]又は[3]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[5] アルカリ可溶性樹脂(A)が、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリイミド構造、ポリイミド前駆体構造及びポリアミド酸エステル構造からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上の構造を含むものである第[1]、[2]、[3]又は[4]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[6] アルカリ可溶性樹脂(A)が下記一般式(1)で表される構造である第[1]、[2]、[3]、[4]又は[5]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程と、概組成物層に活性エネルギー線を照射して現像液と接触させてパターンを形成する工程と、概組成物を加熱する工程を有することを特徴とするパターン状樹脂膜の製造方法。
[11] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする半導体装置。
[12] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする表示素子。
[13] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜30μmになるように半導体素子上にパターン加工して得られることを特徴とする半導体装置の製造方法。
[14] [1]〜[9]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜30μmになるように表示素子用基板上にパターン加工して得られることを特徴とする表示素子の製造方法。
[ポリアミド樹脂の合成]
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸4.13g(0.016モル)、と1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール4.32g(0.032モル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物(0.016モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.33g(0.020モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂(A−1)を得た。
合成したポリアミド樹脂(A−1)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、γ―ブチロラクトン/プロピレングリコールメチルエーテル/N−メチル−2−ピロリドン=5/2/3(重量比)の混合溶液20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜の膜厚を、8インチウエハーの面内9点(図2参照)の膜厚を測定した所、膜厚のレンジ(最大値−最小値)は0.06μmで良好であった。この塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパNSR―4425iを用いて、露光量を100mJ/cm2から10mJ/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜べりが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量290mJ/cm2で、スカムが無く良好にパターンが開口していることが確認できた。次に、未露光部の膜厚の測定を行った所、膜厚のレンジは0.11μmと良好であった。
実施例1で合成したポリアミド樹脂(A−1)を用いて、実施例1の[樹脂組成物の作製]に使用したγ―ブチロラクトン/プロピレングリコールメチルエーテル/N−メチル−2−ピロリドン=5/2/3の代わりに、表1に記載してある溶剤を使用し、実施例1と同様に評価を行った。
[ポリアミド樹脂の合成]
4,4’―オキシジフタル酸無水物17.06g(0.055モル)と2−メチル−2−プロパノール8.15g(0.110モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.7g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
次にN−メチル−2−ピロリドン20gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物3.94g(0.024モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。他は実施例1と同様に、再沈、精製を行い目的とするポリアミド樹脂(A―2)を合成した。
合成したポリアミド樹脂(A−2)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−2)2g、γ―ブチロラクトン/プロピレングリコールメチルエーテル/N−メチル−2−ピロリドン=50/20/30の混合溶液20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。このポジ型感光性樹脂組成物を実施例1と同様に評価を行った。塗布後の膜厚のレンジは0.08μmであった。露光、現像を行ったところ、露光量300mJ/cm2で、スカム無く良好にパターンが開口していることが確認できた。更に未露光部の膜厚の測定を行った所、膜厚のレンジは0.12μmと良好であった。
実施例1で使用したポリアミド樹脂(A−1)を用いて、表1に記載してある溶剤に使用し、実施例1と同様に評価を行った。
2 Alパッド
3 パッシベーション膜
4 バッファコート膜
5 金属(Cr、Ti等)膜
6 配線(Al、Cu等)
7 絶縁膜
8 バリアメタル
9 ハンダバンプ
11 8インチウエハー
12 測定個所(9箇所)
13 ノッチ
Claims (9)
- アルカリ可溶性樹脂(A)、ジアゾキノン化合物(B)、および混合溶剤(C)を含んでなるポジ型感光性組成物であって、
前記アルカリ可溶性樹脂(A)がポリベンゾオキサゾール構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリイミド構造、ポリイミド前駆体構造及びポリアミド酸エステル構造からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上の構造を含むものであり、
前記混合溶剤(C)がγ―ブチロラクトン、プロピレングリコールモノアルキルエーテルおよび双極子モーメントが3.5デバイ以上の溶剤を含むとともにγ―ブチロラクトン及びプロピレングリコールモノアルキルエーテルの合計量が溶剤総量の70重量%以上であることを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。 - 前記プロピレングリコールモノアルキルエーテルが、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル及びプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれたものである請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記双極子モーメントが3.5デバイ以上の溶剤がN−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド及びスルホランからなる群より選ばれたものである請求項1又は2記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記アルカリ可溶性樹脂(A)が下記一般式(1)で表される構造である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記一般式(1)におけるXが、下記構造の群より選ばれてなるものである請求項4記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記一般式(1)におけるYが、下記構造の群より選ばれてなるものである請求項4又は5に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 一般式(1)で示される構造を含むアルカリ可溶性樹脂が、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む化合物によって末端封止されてなる請求項4乃至6のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程と、該組成物層に活性エネルギー線を照射して現像液と接触させてパターンを形成する工程と、該組成物を加熱する工程を有することを特徴とするパターン状樹脂膜の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程と、該組成物層に活性エネルギー線を照射して現像液と接触させてパターンを形成する工程と、該組成物を加熱する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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