この一の局面による撮像装置では、上記のように、ぶれ量を検出するぶれ検出部を含む遠隔操作部と、装置本体に設けられ、被写体が遠隔操作部を携帯している場合に、被写体のぶれに応じてぶれる遠隔操作部のぶれ検出部によるぶれ量の検出結果に基づいて、被写体のぶれ補正を行うように構成されたぶれ補正部とを設けることによって、被写体自体がぶれた場合に、被写体のぶれ量を遠隔操作部のぶれ検出部により検出し、その検出結果に基づいて被写体のぶれを補正することができる。これにより、時間差により撮影された2つの撮影画像から被写体のぶれ量を検出する場合に比べて、被写体のぶれ量を検出するために被写体を2回撮影する必要がない分だけ、被写体のぶれ量を検出する時間を短くすることができる。その結果、この撮像装置では、被写体自体がぶれた場合にも、被写体のぶれ量の検出に極力時間を要さずに被写体のぶれを補正することができる。
上記一の局面による撮像装置において、好ましくは、装置本体は、遠隔操作部を装着することが可能なように構成され、遠隔操作部が装置本体に装着されている場合にも、ぶれ補正部は、装置本体のぶれに応じてぶれる遠隔操作部のぶれ検出部によるぶれ情報の検出結果に基づいて、被写体のぶれ補正を行うように構成されている。このように構成すれば、遠隔操作部が装置本体に装着されている場合に、装置本体のぶれを遠隔操作部のぶれ検出部によって検出することができるので、撮影者の手振れによる被写体のぶれを補正するために装置本体にぶれ検出部を別途設ける必要がない。その結果、遠隔操作部側にぶれ検出部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
上記一の局面による撮像装置において、好ましくは、被写体が遠隔操作部を携帯している場合に、遠隔操作部の向きにかかわらず装置本体と遠隔操作部との間で通信することが可能な通信部をさらに備える。このように構成すれば、遠隔操作部を携帯している被写体が遠隔操作部の向きを気にすることなく、装置本体と遠隔操作部との間で通信を行うことができる。
上記一の局面による撮像装置において、好ましくは、ぶれ補正部は、遠隔操作部が水平方向、鉛直方向または水平方向と鉛直方向とを合成した方向のいずれの方向にぶれた場合にも、被写体のぶれ補正を行うように構成されている。このように構成すれば、被写体が遠隔操作部を携帯している場合に、被写体が水平方向、鉛直方向または水平方向と鉛直方向とを合成した方向のいずれの方向にぶれた場合にも、被写体のぶれ補正を行うことができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。また、図4〜図8は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの詳細な構成を説明するための図である。図1〜図8を参照して、本発明の一実施形態によるビデオカメラ1の構成について説明する。なお、本実施形態では、撮像装置の一例であるビデオカメラ1に本発明を適用した場合について説明する。
本発明の一実施形態によるビデオカメラ1では、図1〜図3に示すように、装置本体2に、複数の光学レンズからなるレンズ部3(図1参照)が内部に収納された鏡筒4と、ストロボ5(図1参照)と、内蔵マイク6(図1参照)と、ビデオテープ(図示せず)が着脱可能に装着されるビデオカセット部7と、メモリカード部8(図2および図3参照)とが設けられている。また、ビデオカメラ1は、映像を録画する際に使用される録画/再生ボタン9と、静止画像を撮影する際に使用されるシャッタボタン10と、電源ボタン11(図2および図3参照)と、ファインダ12(図2および図3参照)と、録画時の映像を画面表示可能な液晶モニタ13(図2および図3参照)と、左右上下方向ボタンからなる操作ボタン14(図2および図3参照)と、静止画像の撮影動作を遠隔操作することが可能なリモコン15(図2および図3参照)とを備えている。なお、リモコン15は、本発明の「遠隔操作部」の一例である。また、図2〜図4に示すように、装置本体2の裏面側(矢印B方向側)には、リモコン15を装着することが可能なように、リモコン取付部16が設けられている。また、図1に示すように、装置本体2の正面側(矢印A方向側)には、リモコン15との間でBluetooth規格による無線通信を行うことが可能な送受信部17が設けられている。ここで、Bluetoothは、近距離無線通信規格の1つであり、通信信号の指向性を有さない特徴がある。なお、送受信部17は、本発明の「通信部」の一例である。
また、図5に示すように、装置本体2の内部には、動画画像および静止画像を撮影するためのCCD(Charge Coupled Devices)18と、静止画像を撮影する際に、レンズ部3を介してCCD18に到達する光を遮光し、または、通過させるためのシャッタ19とが設けられている。なお、レンズ部3、CCD18およびシャッタ19は、本実施形態によるビデオカメラ1の撮像機構部50を構成している。また、撮影時に、被写体100に撮影焦点が合うように撮像機構部50を自動的に調整するように構成された焦点補正部20と、水平方向(図1の矢印EおよびF方向)、鉛直方向(図1の矢印CおよびD方向)および水平方向と鉛直方向とを合成した方向(斜め方向)にCCD18を移動させることが可能なCCD駆動モータ21と、装置本体2全体を制御する制御部22とがさらに設けられている。なお、CCD駆動モータ21と制御部22とによって、ぶれ補正部60が構成されている。
また、図1〜図3に示すように、レンズ部3(図1参照)が収納された鏡筒4は、装置本体2の正面側(矢印A方向側)から外部に水平に突出されるように構成されている。また、ストロボ5は、撮影時に補助光として発光する機能を有している。また、内蔵マイク6は、撮影時(録画時)に被写体100周辺の音を収集する機能を有している。また、ビデオカセット部7およびメモリカード部8は、それぞれビデオテープ(図示せず)およびメモリカード(図示せず)に撮影された動画画像と静止画像とを記憶することが可能なように構成されている。
また、録画/再生ボタン9は、ユーザが撮影時に押圧することによって、CCD18が撮影した映像をビデオテープ(図示せず)に記憶する動作を開始するとともに、録画終了時には、ビデオテープ(図示せず)への記憶動作を停止する機能を有している。また、シャッタボタン10は、押圧ストロークの半分程度のストローク分押される半押し、および、押圧ストロークのほぼ全てのストローク分押される全押しの2段階に押圧可能なように構成されている。また、ユーザによりシャッタボタン10が半押しされると、焦点補正部20によって被写体100に撮影焦点が合うように撮像機構部50が自動的に調整される。また、ユーザによりシャッタボタン10が全押しされると、シャッタ19が開放され、レンズ部3を介した光がCCD18に到達される。すなわち、ユーザによりシャッタボタン10が全押しされることによって、露光が開始される。なお、開放されたシャッタ19は、露光開始から所定の時間経過後に閉じられ、露光を終了するように構成されている。
また、ファインダ12および液晶モニタ13は、ユーザがファインダ12および液晶モニタ13のいずれか、またはその両方を通して被写体100を見ながら、撮影範囲を決定することが可能なように構成されている。また、液晶モニタ13は、ビデオカメラ1の画像設定および音声設定などの各種設定を行うための設定画面を表示することが可能なように構成されている。また、操作ボタン14は、液晶モニタ13に表示される設定画面から各項目を選択するなど、液晶モニタ13に表示される画面上の操作を行うことが可能なように構成されている。
ここで、本実施形態では、図5および図6に示すように、リモコン15には、被写体100がリモコン15を携帯している場合(装置本体2に装着されていない場合)に、装置本体2と無線通信を行うための送受信部151と、リモコン15がぶれた場合に、リモコン15のぶれ量を検出するように構成されたジャイロセンサ152と、装置本体2から離れた位置で、被写体100を撮影するように撮像機構部50を遠隔操作することが可能なシャッタボタン153と、リモコン15が装置本体2のリモコン取付部16に装着されている際に、装置本体2に電気的に接続されるように構成された接続部154と、リモコン15全体を制御する制御部155とが設けられている。なお、送受信部151は、本発明の「通信部」の一例であり、ジャイロセンサ152は、本発明の「ぶれ検出部」の一例である。
装置本体2およびリモコン15に、それぞれ、通信信号の指向性を有さないBluetooth規格による送受信部17および151を設けることによって、被写体100がリモコン15を携帯している場合に、リモコン15の向きにかかわらず装置本体2とリモコン15との間で信号の送受信を行うことが可能であり、その結果、リモコン15を携帯している被写体100がリモコン15の向きを気にすることなく、装置本体2とリモコン15との間で通信することが可能である。
また、ジャイロセンサ152は、水平方向(図1の矢印EおよびF方向)、鉛直方向(図1の矢印CおよびD方向)および水平方向と鉛直方向とを合成した方向(斜め方向)のいずれの方向のリモコン15のぶれに対しても、検知することが可能なように構成されている。これにより、被写体100がリモコン15を携帯している場合には、リモコン15は被写体100がぶれるのに応じてぶれるので、被写体100が水平方向(図1の矢印EおよびF方向)、鉛直方向(図1の矢印CおよびD方向)および水平方向と鉛直方向とを合成した方向(斜め方向)のいずれの方向にぶれた場合にも、リモコン15に設けられたジャイロセンサ152によって、被写体100のぶれ量を検出することが可能である。また、リモコン15が装置本体2に装着されている場合には、撮影者の手振れによって装置本体2が水平方向(図1の矢印EおよびF方向)、鉛直方向(図1の矢印CおよびD方向)および水平方向と鉛直方向とを合成した方向(斜め方向)のいずれの方向にぶれた場合にも、リモコン15に設けられたジャイロセンサ152によって、装置本体2のぶれ量を検出することが可能である。
また、シャッタボタン153は、装置本体2のシャッタボタン10と同様に構成されている。すなわち、シャッタボタン153は、半押しおよび全押しの2段階に押圧可能なように構成され、シャッタボタン153が半押しされると、焦点補正部20によって被写体100に撮影焦点が合わされるとともに、シャッタボタン153が全押しされると、露光が開始されるように構成されている。また、図6に示すように、シャッタボタン153が設けられた面とは反対側の面に設けられた接続部154は、装置本体2のリモコン取付部16に装着された際に、リモコン取付部16に設けられた後述する凸状のリモコン接続部16aに係合されるように凹状に形成されている。
また、本実施形態では、リモコン15の制御部155は、リモコン15の装置本体2への装着時に、シャッタボタン153が半押しされた場合には、シャッタボタン153が半押しされたことを知らせるためのシャッタ半押し信号を送信するように、送受信部151を制御するように構成されている。また、制御部155は、リモコン15の装置本体2への装着時に、シャッタボタン153が全押しされた場合には、シャッタボタン153が全押しされたことを知らせるためのシャッタ全押し信号を送信するように、送受信部151を制御するように構成されている。また、制御部155は、シャッタボタン153が全押しされた場合には、リモコン15のぶれ量の検出を開始するようにジャイロセンサ152を制御するとともに、ジャイロセンサ152によって検出された検出結果をぶれ検出信号として送信するのを開始するように送受信部151を制御するように構成されている。また、装置本体2から送信されるリモコン15が装置本体2に装着されていることを知らせる後述のリモコン装着信号を送受信部151が受信した場合には、制御部155は、シャッタボタン153を無効にするように構成されている。すなわち、リモコン15が装置本体2に装着されている場合には、リモコン15のシャッタボタン153は、押圧されたとしても機能しないように制御される。また、装置本体2から送信される露光が終了したことを知らせる露光終了信号を送受信部151が受信した場合には、制御部155は、ぶれ量の検出を終了するようにジャイロセンサ152を制御するとともに、ぶれ検出信号の送信を終了するように送受信部151を制御するように構成されている。したがって、ジャイロセンサ152は、露光を開始するためのシャッタ全押し信号を送信する直前から、露光の終了直後まで、継続的にリモコン15のぶれ量を検出するように構成されている。また、露光が開始される直前から露光の終了直後まで、送受信部151は、ジャイロセンサ152が検出した検出結果を継続的に送信するように構成されている。
また、図2および図4に示すように、リモコン取付部16には、リモコン15に当接される側に突出した上記のリモコン接続部16aと、リモコン15がリモコン取付部16に装着された際に、リモコン15によって矢印C方向側に押圧されるように構成されたリモコンモード切替スイッチ16bと、リモコン15を容易にリモコン取付部16に装着することが可能なように、リモコン15を装着する方向(矢印CおよびD方向)に平行に形成された溝部16cとが設けられている。
ここで、リモコン15の装置本体2のリモコン取付部16への装着状態について説明する。リモコン15の装着は、リモコン取付部16の下方向(矢印D方向)から上方向(矢印C方向)に向かって、リモコン15の両側面に設けられたレール部156が溝部16cにはめ込まれた状態でリモコン15をリモコン取付部16に挿入することによって行われる。この際、リモコン15の凹状の接続部154は、凸状のリモコン接続部16aに係合される。これにより、リモコン15の装置本体2への装着時には、リモコン15は、溝部16cおよびレール部156が係合されることによって、前後方向(矢印AおよびB方向)への移動が規制されるとともに、リモコン接続部16aおよび接続部154が係合されることによって、水平方向(矢印EおよびF方向)および鉛直方向(矢印CおよびD方向)への移動が規制される。このため、リモコン15を、装置本体2に確実に装着することが可能である。また、装置本体2のリモコン接続部16aは、リモコン15の装置本体2への装着時に、リモコン15の接続部154に電気的に接続されるように構成されている。
また、本実施形態では、被写体100がリモコン15を携帯している場合(リモコン15が装置本体に装着されていない場合)には、装置本体2の制御部22は、リモコンモード切替スイッチ16bが押圧されていないことによってリモコン15が装置本体2に装着されていないことを判断し、制御状態をリモコン非装着モードに設定するように構成されている。また、制御部22は、リモコン15がリモコン取付部16に挿入されることによってリモコンモード切替スイッチ16bが押圧された場合には、リモコン15が装置本体2に装着されたと判断し、制御状態をリモコン装着モードに設定する。
ここで、制御状態がリモコン非装着モードに設定されている場合の制御部22の構成について説明する。制御部22は、送受信部17がリモコン15から送信されるシャッタ半押し信号を受信した場合には、被写体100に撮影焦点を合わせるように焦点補正部20を制御する。また、その後に送受信部17がリモコン15から送信されるシャッタ全押し信号を受信した場合には、制御部22は、露光を開始するようにシャッタ19を制御するように構成されている。また、露光が終了された場合には、制御部22は、露光が終了したことを知らせる露光終了信号を送信するように送受信部17を制御する。また、制御部22は、リモコン15から継続的に送信されるぶれ検出信号に基づいて、被写体100のぶれを補正するようにCCD18を移動するようにCCD駆動モータ21を制御する。具体的には、図7に示すように、被写体100が矢印E方向にぶれた場合に、リモコン15のジャイロセンサ152が被写体100のぶれ量を検出し、その検出結果に基づいて被写体100のぶれを補正する方向(矢印F方向)にCCD18を移動するように、制御部22はCCD駆動モータ21を制御するように構成されている。なお、図7に示すように、本実施形態によるビデオカメラ1では、複数の光学レンズからなるレンズ部3とCCD18との間に、レンズ部3から入射された光のクロスポイントが形成される構成であるので、上記した方向にCCD18を駆動させることによって被写体100のぶれを補正したが、たとえば、クロスポイントが形成されない場合、クロスポイントの形成される位置が異なる場合、または、レンズ部3の構成の違いなどによって、被写体100のぶれを補正するためにCCD18を駆動させる方向は異なる。
次に、制御状態がリモコン装着モードに設定されている場合の制御部22の構成について説明する。制御部22は、リモコンモード切替スイッチ16bが押圧された場合に、制御状態をリモコン装着モードに設定するとともに、リモコン15が装置本体2に装着されていることを知らせるリモコン装着信号を送信するように送受信部17を制御するように構成されている。また、制御部22は、装置本体2のシャッタボタン10が半押しされた場合には、被写体100に撮影焦点を合わせるように焦点補正部20を制御する。また、シャッタボタン10が全押しされた場合には、制御部22は、リモコン15と電気的に接続されたリモコン接続部16aを介して、ぶれ検出を開始するように、リモコン15に設けられたジャイロセンサ152を制御するように構成されている。すなわち、撮影者の手振れが発生した場合には、リモコン15のジャイロセンサ152によって、手振れによる装置本体2のぶれ量を検出することが可能である。また、シャッタボタン10が全押しされた場合には、制御部22は、撮像機構部50によって露光が開始されるようにシャッタ19を制御する。また、制御部22は、ジャイロセンサ152によるぶれ量の検出結果に基づいて、被写体100のぶれを補正するようにCCD18を移動するようにCCD駆動モータ21を制御する。具体的には、図8に示すように、装置本体2が矢印E方向にぶれた場合に、リモコン15のジャイロセンサ152が装置本体2のぶれ量を検出し、その検出結果に基づいて被写体100のぶれを補正する方向(矢印F方向)にCCD18を移動するように、制御部22はCCD駆動モータ21を制御するように構成されている。また、撮像機構部50によって露光が終了された場合には、制御部22は、装置本体2の手振れによるぶれ量を検出するのを終了するようにジャイロセンサ152を制御する。
また、制御部22は、制御状態が上記いずれのモードである場合にも、撮像機構部50が露光を開始してから露光を終了するまで継続的に、ジャイロセンサ152の検出結果に基づいて、被写体100のぶれを補正するようにCCD駆動部21を制御するように構成されている。
図9は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのリモコン装着時における撮影動作を説明するためのフロー図である。また、図10は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのリモコン非装着時における撮影動作を説明するためのフロー図である。まず、図5および図9を参照して、リモコン15が装置本体2に装着されている場合におけるビデオカメラ1の撮影動作について説明する。
図9に示すように、ステップS1において、装置本体2の制御部22によって、リモコン15が装置本体2に装着されているか否かが判断され、装着されていない場合には図10に示すリモコン非装着時の撮影動作フローに移行される。一方、リモコン15が装着されている場合には、ステップS2において、装置本体2のシャッタボタン10が半押しされたか否かが判断され、半押しされていない場合には、この判断が繰り返される。シャッタボタン10が半押しされた場合には、ステップS3において、焦点補正部20によって被写体100に撮影焦点が調整される。そして、ステップS4において、シャッタボタン10が全押しされたか否かが判断され、全押しされていない場合には、この判断が繰り返される。シャッタボタン10が全押しされた場合には、ステップS5において、リモコン15に設けられたジャイロセンサ152によって装置本体2の手振れ検出が開始される。次に、ステップS6において、撮像機構部50によって露光が開始され、ステップS7において、露光が終了されたか否かが判断される。露光が終了されていない場合には、ステップS8において、ジャイロセンサ152が検出する装置本体2の手振れの検出結果に基づいて、ぶれ補正部60によって被写体100のぶれが補正され、ステップS7に移行される。すなわち、露光が終了されるまで、ぶれ補正部60による被写体100のぶれ補正が継続される。ステップS7において、露光が終了された場合には、ステップS9において、ジャイロセンサ152による装置本体2の手振れ検出が終了され、動作が終了される。
次に、図5および図10を参照して、リモコン15が装置本体2に装着されていない場合におけるビデオカメラ1の撮影動作について説明する。
図9に示すステップS1において、リモコン15が装置本体2に装着されていないと判断された場合には、図10に示すステップS11において、装置本体2の制御部22によって、リモコン15が装置本体2に装着されているか否かが再度判断される。装着されている場合には、ステップS19において、リモコン15が装置本体2に装着されていることを知らせるリモコン装着信号が送受信部17から送信され、そのまま、装置本体2の制御部22の撮影動作は終了される。この際、リモコン15の制御部155によって、ステップS21において、リモコン装着信号が受信されたか否かが判断され、受信された場合には、ステップS29において、リモコン15のシャッタボタン153が無効にされ、リモコン15の制御部155による撮影時の動作が終了される。
装置本体2側で、ステップS11において、リモコン15が装着されていない場合には、ステップS12に移行される。一方、リモコン15側で、リモコン15が装着されていない場合には、ステップS21において、リモコン装着信号は受信されていないと判断され、ステップS22において、シャッタボタン153が半押しされた否かが判断される。シャッタボタン153が半押しされていない場合には、この判断が繰り返され、半押しされた場合には、ステップS23に移行される。ステップS23において、リモコン15の送受信部151からシャッタボタン153が半押しされたことを知らせるシャッタ半押し信号が送信される。その後、リモコン15側では、ステップS24において、シャッタボタン153が全押しされたか否かが判断され、全押しされていない場合には、この判断が繰り返され、全押しされた場合には、ステップS25において、ジャイロセンサ152により被写体100のぶれ量検出が開始される。そして、送受信部151からシャッタボタン153が全押しされたことを知らせるシャッタ全押し信号、および、ジャイロセンサ152によるぶれ量の検出結果を知らせるぶれ検出信号の送信が開始される。
装置本体2側では、ステップS12において、シャッタ半押し信号を受信したか否かが判断され、受信していない場合には、この判断が繰り返される。シャッタ半押し信号が受信された場合には、ステップS13において、焦点補正部20によって、被写体100に撮影焦点が合うように撮像機構部50が調整される。その後、ステップS14において、シャッタ全押し信号を受信したか否かが判断され、受信していない場合には、この判断が繰り返される。受信した場合には、ステップS15において、撮像機構部50によって露光が開始され、ステップS16において、露光が終了したか否かが判断される。露光が終了していない場合には、ステップS17において、リモコン15側から送信されるぶれ検出信号に基づいて、ぶれ補正部60によって被写体100のぶれが補正され、ステップS16に移行される。すなわち、露光が終了されるまで、ぶれ補正部60による被写体100のぶれ補正が継続される。また、露光が終了した場合には、ステップS18において、露光が終了したことを知らせる露光終了信号が装置本体2の送受信部17から送信され、装置本体2の制御部22による撮影時の動作が終了される。
リモコン15側では、シャッタ全押し信号が送信された後、ステップS27において、露光終了信号を受信したか否かが判断され、受信していない場合には、この判断が繰り返される。露光終了信号を受信した場合には、ステップS28において、ジャイロセンサ152によるぶれ検出が終了されるとともに、送受信部151からのぶれ検出信号の送信が終了され、リモコン15の制御部155による撮影時の動作が終了される。
本実施形態では、上記のように、ぶれ量を検出するジャイロセンサ152を含むリモコン15と、装置本体に設けられ、被写体100がリモコン15を携帯している場合に、被写体100のぶれに応じてぶれるリモコン15のジャイロセンサ152によるぶれ量の検出結果に基づいて、被写体100のぶれ補正を行うように構成されたぶれ補正部60とを設けることによって、被写体100自体がぶれた場合に、被写体100のぶれ量をリモコン15のジャイロセンサ152により検出し、その検出結果に基づいて被写体100のぶれを補正することができる。これにより、時間差により撮影された2つの撮影画像から被写体100のぶれ量を検出する場合に比べて、被写体100のぶれ量を検出するために被写体100を2回撮影する必要がない分だけ、被写体100のぶれ量を検出する時間を短くすることができる。その結果、このビデオカメラ1では、被写体100自体がぶれた場合にも、被写体100のぶれ量の検出に極力時間を要さずに被写体100のぶれを補正することができる。
また、本実施形態では、装置本体2を、リモコン15を装着することが可能なように構成し、リモコン15が装置本体2に装着されている場合にも、ぶれ補正部60を、装置本体2のぶれに応じてぶれるリモコン15のジャイロセンサ152によるぶれ量の検出結果に基づいて、被写体100のぶれ補正を行うように構成することによって、リモコン15が装置本体2に装着されている場合に、装置本体2のぶれをリモコン15のジャイロセンサ152によって検出することができるので、撮影者の手振れによる被写体100のぶれを補正するために装置本体2にジャイロセンサ152を別途設ける必要がない。
また、本実施形態では、ジャイロセンサ152を、少なくとも撮像機構部50が露光を開始してから露光を終了するまでの間に継続的にリモコン15のぶれ量を検出するように構成し、ぶれ補正部60を、少なくとも撮像機構部50が露光を開始してから露光を終了するまでの間にジャイロセンサ152によるぶれ量の検出結果に基づいて、被写体100のぶれ補正を行うように構成することによって、リモコン15の露光中に生じた全てのぶれに基づいて、被写体100のぶれ補正を行うことができるので、被写体100のぶれ補正の精度を高めることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、撮像装置の一例としてビデオカメラを示したが、本発明はこれに限らず、撮像機構部を遠隔操作することが可能な遠隔操作部を備えた撮像装置であれば、ビデオカメラ以外の他の撮像装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、リモコンからの信号に基づいて、制御部およびCCD駆動モータによりCCDを移動させることによりぶれの補正を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、レンズをレンズ駆動手段により移動させることによりぶれ補正を行ってもよいし、画像処理などを用いて電気的にブレ補正を行ってもよい。
また、上記実施形態では、リモコンが装置本体に装着されている場合には、リモコンのシャッタボタンを無効にする構成を示したが、本発明はこれに限らず、リモコンが装置本体に装着されている場合にも、リモコンのシャッタボタンを無効にすることなく、リモコンのシャッタボタンを静止画像の撮影を行うことが可能な構成にしてもよい。この際、リモコンを装着する配置によっては、装置本体にシャッタボタンを別途設けることなく、リモコンに設けられた1つのシャッタボタンを、リモコンの装着時および非装着時の両方の場合に用いる構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、リモコンが装置本体に装着されていない場合に、装置本体側から送信される露光終了信号に基づいて、ジャイロセンサによるぶれ検出および送受信部によるぶれ検出信号の送信が終了される構成を示したが、本発明はこれに限らず、ジャイロセンサによるぶれ検出が開始されてから所定時間経過後にぶれ検出を終了するとともに、ぶれ検出信号の送信が開始されてから所定時間経過後にぶれ検出信号の送信が終了されるように構成してもよい。このように構成すれば、装置本体側の通信部には、信号を送信する機能を設ける必要がないとともに、リモコン側の通信部には、信号を受信する機能を設ける必要がない。
また、上記実施形態では、ぶれ検出部の一例としてジャイロセンサを示したが、本発明はこれに限らず、ぶれ量を検出することができるぶれ検出部であれば、ジャイロセンサ以外のぶれ検出部を用いてもよい。
また、上記実施形態では、通信部の一例としてBluetooth規格による通信部を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、赤外線通信のように、信号に指向性を有する通信規格であっても、遠隔操作部の向きにかかわらず通信可能な構成であれば、他の通信規格による通信部を用いてもよい。たとえば、遠隔操作部側の送受信部の前方に、多方向からの光を所定の方向に導くことが可能なハーフミラーなどを設けることによって、遠隔操作部にどの方向から到達された信号であっても遠隔操作部側の送受信部に到達されるような構成にするとともに、所定の方向からの光を多方向に導くことが可能な反射ミラーなどを設けることによって、遠隔操作部側の送受信部から送信された信号を多方向へ導き、遠隔操作部の向きにかかわらず信号が装置本体側の送受信部に到達されるような構成にしてもよい。