JP3924548B2 - ウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車の各サイドドアにそれぞれ設けられたウィンドウスイッチを操作することによってモータを駆動させ、このモータの駆動力によってウィンドウガラスを昇降させるようにしたパワーウインドウ装置が知られている。このようなパワーウィンドウ装置には、挟まれ防止機能を備えたものもある。この挟まれ防止機能は、ウィンドウガラスの閉動作中に当該ウィンドウガラスと窓枠との間に例えば指等の異物が挟まったときには、ウィンドウガラスの閉動作を停止し、この後、ウィンドウガラスを開動作させて異物を解放する機能である。
【0003】
前記異物の挟み込みの検出方式には、例えば電圧検知方式及びパルス検知方式の2つの方式がある。
電圧検知方式は、電源電圧又はモータに印加される電圧(モータ電圧)の変動を監視し、その電圧の変化量に基づいて挟み込みの有無を検出する方式である。即ち、電源電圧又はモータに印加される電圧の変化量が予め設定された電圧判定閾値を越えた場合には、電源電圧又はモータ電圧の変動の影響を考慮して異物の挟み込み検出を行わないようにして、誤検出動作を回避する。電圧変化量が電圧判定閾値以下で、且つ電流変化量が所定の電流判定閾値以上の場合には、挟み込み発生と判断してモータを停止又は反転させる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
パルス検知方式は、ウィンドウガラスを開閉するモータの回転速度に比例した周期のパルス信号に基づいて挟み込みの有無を検出する方式である。即ち、単位時間におけるパルス周期(モータの回転速度)の変化量を予め設定された閾値と比較することにより挟み込み検出を行う。ウィンドウガラスに異物が挟み込まれたときにはモータの回転速度が低下し、これに伴ってモータのパルス周期が長くなることを利用して異物の挟み込み検出が行われる(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、モータのパルス周期はバッテリ電圧の変動に伴って変動する。即ち、バッテリ電圧が上昇してモータの回転速度が速くなると、モータのパルス周期は短くなる。逆に、バッテリ電圧が下降してモータの回転速度が遅くなると、モータのパルス周期は長くなる。そして、ウィンドウガラスの閉動作途中において、例えばドアの開閉及び悪路走行等によって衝撃や振動が発生するとバッテリ電圧が変動し、これに伴ってモータのパルス周期も変動する。このバッテリ電圧変動に起因するパルス周期変動の影響を考慮して異物の挟み込み検出を行わないようにすることにより、挟み込み有無の誤検出(即ち、ウィンドウガラスに何も挟まっていないのに挟まっていると誤判断すること)を回避している。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−21274号公報
【特許文献2】
特開平10−169315号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置には次のような問題があった。即ち、前記両検知方式のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置においては、ドアの開閉による衝撃及び悪路走行による衝撃(振動)等の外部負荷並びにエアコン及びカーステレオ等の電気負荷がオンされたときのような急激なバッテリ電圧変動及びパルス周期変動に対しては対応している。即ち、ドアの開閉等の衝撃や振動に起因する急激なバッテリ電圧変動及びパルス周期変動を挟み込み検出しないように挟み込み誤検出対策が施されている。
【0008】
しかし、エンジンを停止したときのような緩やかな電圧変動及びパルス周期変動を想定した挟み込み誤検出防止対策は何ら施されていなかった。これは、例えばバッテリ電圧及びモータのパルス周期について急激な変化(単位時間当りの変化量)だけでなく緩やかな変化も監視し、それらの変動を考慮して挟み込み検出を行わないようにしようとすると、挟み込み有無検出装置の制御プログラムが複雑になるからである。
【0009】
挟み込み有無検出装置の制御プログラムを複雑にすることなく、急激な変動及び緩やかな変動の双方を考慮した挟み込み有無の誤検出防止処理を行うために、例えば次のようなことが考えられる。即ち、前記急激な変動及び緩やかな変動についてそれぞれ同じ制御プログラム(検出感度)で誤検出防止処理を行う。しかしながら、この場合、前記急激な変化及び緩やかな変化のうち少なくとも一方の変化を考慮した挟み込み有無の誤検出防止処理の精度が確保できない。これは、挟み込み有無検出装置の制御プログラムを前記急激な変化及び緩やかな変化のうちいずれか一方に偏ったものか、又は急激な変化及び緩やかな変化の中間の変化に対応したものかにせざるを得ないからである。このため、前記急激な変動及び緩やかな変動の双方を考慮した挟み込み有無の誤検出防止処理の精度を確保することは困難であった。そして、このように前記急激な変動及び緩やかな変動の双方を考慮した挟み込み誤検出防止処理を一つの同じ制御プログラムで行うことは現実的ではなく、採用が困難であった。
【0010】
仮に、前記急激な変動に起因する挟み込み有無の誤検出防止を目的とする制御プログラム(閾値)を前記緩やかな変動についても適用した場合、この緩やかな変動は正常の挟み込みと誤検出されてしまう。このため、例えばウィンドウガラスの閉動作途中にエンジンが停止されて、これに伴ってバッテリ電圧及びパルス周期が緩やかに変動した場合、この緩やかな変動は正常な挟み込みと誤検出される。
【0011】
逆に、前記緩やかな変動に起因する挟み込み有無の誤検出防止を目的とする制御プログラム(閾値)を前記急激な変動についても適用した場合、この急激な変動は正常な挟み込みと誤検出されてしまう。このため、エンジン作動中において、ウィンドウガラスの閉動作途中に例えばドアの開閉による衝撃が発生し、これに伴ってバッテリ電圧及びパルス周期が急激に変動した場合、この急激な変動は正常な挟み込みと誤検出される。
【0012】
従って、挟み込み誤検出を防止するための制御を複雑にすることなく、前記急激な変動及び前記緩やかな変動の双方を考慮した挟み込み誤検出防止処理の精度を確保することは困難であった。
【0013】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、制御を複雑にすることなくエンジン作動中及びエンジン停止時の挟み込み有無の誤検出の双方を抑制することができるウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、電源電圧及び当該電源電圧の変動に伴って変動する各種のパラメータのうちいずれか一つを検出するパラメータ検出手段と、前記パラメータ検出手段により検出されたパラメータに基づいてウィンドウガラスの挟み込み有無の判定対象値を求める判定対象値演算手段と、前記判定対象値演算手段により算出された判定対象値と予め設定された挟み込み判定閾値とを比較して当該比較結果に基づいて挟み込みの有無を判定する判定手段とを備えたウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置において、エンジンの停止を検出するエンジン停止検出手段と、前記エンジン停止検出手段によりエンジンの停止が検出されたときには、電源電圧及び前記パラメータの変動の有無にかかわらず、エンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように、前記挟み込み判定閾値を通常値よりも大きな値に変更する閾値変更手段とを備えたことを要旨とする。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置において、前記エンジン停止検出手段は、イグニッションスイッチがオン位置からアクセサリ位置、オフ位置及びロック位置のうちいずれかの位置に切換えられたときに当該イグニッションスイッチから出力されるイグニッションオフ操作信号の入力の有無を判断し、前記イグニッションオフ操作信号が入力されたと判断したときにエンジン停止と判断するようにしたことを要旨とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置において、エンジン停止が検出されたときに作動されると共に予め設定されたパラメータ安定時間だけ経過したときにカウントアップ信号を出力するタイマ手段を備え、前記タイマ手段からのカウントアップ信号が入力されたとき、前記閾値変更手段は挟み込み判定閾値をエンジン作動中における挟み込み判定閾値に戻すようにしたことを要旨とする。
【0017】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、電源電圧及び当該電源電圧の変動に伴って変動する各種のパラメータのうちいずれか一つが検出される。この検出されたパラメータに基づいてウィンドウガラスの挟み込み有無の判定対象値が求められる。この算出された判定対象値と予め設定された挟み込み判定閾値とが比較され、この比較結果に基づいて挟み込みの有無が判定される。そして、エンジンの停止が検出されたときには、電源電圧及び前記パラメータの変動の有無にかかわらず、エンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように、前記挟み込み判定閾値が通常値よりも大きな値に変更される。
【0018】
エンジンが停止されると電源電圧が低下し、これに伴って各種のパラメータ、ひいては挟み込み有無の判定対象値も変動する。しかし、エンジン停止が検出されたときには、電源電圧及び前記パラメータの変動の有無にかかわらず、エンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように、挟み込み判定閾値が通常値よりも大きな値に変更されることにより、エンジン停止による電源電圧の変動に伴う判定対象値の変動を挟み込み有りと誤判定されることが抑制される。このため、例えばウィンドウガラスが閉動作している最中にエンジンが停止されたときの挟み込み誤検出が抑制される。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置の作用に加えて、イグニッションスイッチがオン位置からアクセサリ位置、オフ位置及びロック位置のうちいずれかの位置に切換えられたときに当該イグニッションスイッチから出力されるイグニッションオフ操作信号の入力の有無が判断される。そして、前記イグニッションオフ操作信号が入力されたと判断したときにエンジン停止と判断される。これは、エンジンが停止されるときには、必ずイグニッションスイッチがオフ操作されることを利用したものである。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置の作用に加えて、エンジン停止が検出されてから予め設定されたパラメータ安定時間だけ経過すると、挟み込み判定閾値はエンジン作動中における挟み込み判定閾値(通常値)に戻される。このため、パラメータ安定時間経過後は挟み込みの有無が好適に検出される。ちなみに、パラメータ安定時間経過後も挟み込み判定閾値を通常値に戻すことなく、エンジン停止が検出されたときに変更された値に保持するようにした場合、パラメータ安定時間経過後に挟み込みが発生したとき、この挟み込みの検出が通常(エンジン作動中)よりも遅れるおそれがある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、例えば自動車のパワーウィンドウ装置に装備されるウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置に具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0022】
図1に示すように、パワーウィンドウ装置10に装備されるウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置11は、マイクロコンピュータ(マイコン)12を備えている。マイクロコンピュータ12は第1,第2,第3入力端子IN1,IN2,IN3及び出力端子OUTを備えている。第1〜第3入力端子IN1〜IN3にはそれぞれウィンドウスイッチ13、イグニッションスイッチ14及びパルスセンサ(エンコーダ)15が接続されている。出力端子OUTにはモータ駆動回路16を介してモータ17が接続されている。
【0023】
(ウィンドウスイッチ)
ウィンドウスイッチ13はウィンドウガラス( 図示略) を開閉操作するためのスイッチであり、例えば自動車のサイドドア又は車室内における搭乗者の近傍に設けられている。例えば運転者によりウィンドウスイッチ13が開操作又は閉操作されたとき、当該ウィンドウスイッチ13は開操作信号OPN又は閉操作信号CLSを第1入力端子IN1を介してマイクロコンピュータ12へ出力する。
【0024】
(イグニッションスイッチ)
イグニッションスイッチ14は、エンジン点火装置(図示略)のスイッチであり、スタータモータ(セルモータ)のスイッチを兼ねている。また、イグニッションスイッチ14はステアリングロック機構(図示略)と一体的に設けられていると共に、車両における電気系統の機能位置の切換えスイッチも兼ねている。即ち、キーシリンダ(図示略)のキー差込み口(図示略)にイグニッションキー(図示略)を挿し込んで回動操作することにより、イグニッションスイッチ14はLOCK位置、OFF位置、ACC(アクセサリ)位置、ON位置及びSTART位置のうちいずれかの機能位置に切換えられる。
【0025】
LOCK(ロック)位置は、エンジン停止中の位置であり、且つイグニッションキーを抜き差しする位置である。また、LOCK位置はステアリングロック機構によりステアリングが操作不能にロックされる位置である。OFF(オフ)位置は、エンジン停止中の位置であり、且つ車両の電気系統に電力が供給されない位置である。ACC位置は、エンジン停止中の位置であり、且つカーオーディオ、カーエアコン及びワイパー等のアクセサリ類を作動させるための電力が車両の電気系統に供給される位置である。ON(オン)位置はエンジン作動中の位置であり、且つ車両の全ての電気系統に電力が供給される位置である。START(スタート)位置はスタータモータを回す(駆動する)位置である。
【0026】
エンジンを掛ける際には、前記キーシリンダのキー差込み口にイグニッションキーを挿し込んでイグニッションスイッチ14をSTART位置まで回動させる。これにより、前記スタータモータが駆動してエンジンが始動する。エンジン始動後、イグニッションキーから手を離すと、イグニッションスイッチ14はSTART位置からON位置まで自動的に移動し、このON位置に保持される。
【0027】
イグニッションスイッチ14(イグニッションキー)がON位置にあるとき、当該イグニッションスイッチ14はイグニッションオン信号(以下、「IGオン信号S1」という。)を第2入力端子IN2を介してマイクロコンピュータ12へ出力する。その他のとき、即ちイグニッションスイッチ14(イグニッションキー)がACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置にあるとき、当該イグニッションスイッチ14はイグニッションオフ操作信号を第2入力端子IN2を介してマイクロコンピュータ12へ出力する。以下、イグニッションオフ操作信号をIGオフ操作信号S2という。
【0028】
(パルスセンサ)
パルスセンサ15はモータ17の回転速度に応じた(比例した)パルス信号をマイクロコンピュータ12へ出力する。パルスセンサ15により生成されるパルス信号は、モータ17の回転速度が大きいほどパルス幅が小さくなり、同じく回転速度が小さくなるほどパルス幅が大きくなる。
【0029】
(モータ駆動回路)
モータ駆動回路16はマイクロコンピュータ12からの駆動制御信号(正転制御信号、逆転制御信号及び停止信号)に基づいて切換回路( 図示略) を切り換えてモータ17に対するバッテリ電力の供給又は停止を行い、当該モータ17を正転、逆転又は停止させる。具体的には、モータ駆動回路16は駆動回路( 図示略) 及び切換回路( 図示略) をそれぞれ備えている。駆動回路はスイッチング素子(トランジスタ)のオン/オフにより、バッテリのプラス端子+Bと切換回路との間を接続又は遮断する。切換回路は2つのリレー回路をそれぞれ切り換えることにより、モータ17への電力供給経路を当該モータ17の正転側と逆転側との間で切り換える。
【0030】
(モータ)
モータ17はウインドウガラスを開閉動作させるための直流モータであり、自動車に搭載されたバッテリを駆動電源として駆動(回転)する。このモータ17の出力軸は例えば自動車のサイドドアに設けられたウィンドウ昇降機構( 図示略) に作動連結されている。モータ17が正転すると前記昇降機構の作動によりウィンドウは閉動作(例えば、上昇)し、同じく逆転すると開動作(例えば、下降)する。
【0031】
(マイクロコンピュータ)
マイクロコンピュータ12は演算部21、記憶部22及びタイマ23を備えている。
【0032】
演算部21はMPU(マイクロプロセッサ)を含み、記憶部22に予め格納された各種制御プログラムに従って各種の演算処理を行う。
記憶部22はROM(読み出し専用記憶装置)22a、RAM(読み出し書き込み専用記憶装置)22bを備えている。
【0033】
ROM22aには、演算部21が実行するパワーウィンドウ制御プログラム等の各種の制御プログラムが予め格納されている。このパワーウィンドウ制御プログラムには、例えばウィンドウの開閉制御プログラム、ウィンドウの挟み込み防止プログラム、及びエンジン停止時用の挟み込み有無誤検出防止プログラム等が含まれている。
【0034】
また、ROM22aにはパワーウィンドウ装置を制御するための各種のデータが予め格納されている。この各種のデータには第1の挟み込み判定閾値P1及び第2の挟み込み判定閾値P2がそれぞれ含まれている。第1の挟み込み判定閾値P1は、エンジン作動時においてウィンドウと窓枠との間に異物が挟み込まれているか否かの判定を行う際の基準となるモータ17のパルス周期である。第2の挟み込み判定閾値P2はエンジン停止時においてウィンドウと窓枠との間に異物が挟み込まれているか否かの判定を行う際の基準となるモータ17のパルス周期である。
【0035】
第2の挟み込み判定閾値P2は第1の挟み込み判定閾値P1よりも大きな値に設定されている(P1<P2)。具体的には、第1の挟み込み判定閾値P1に増分αを加算した値を第2の挟み込み判定閾値P2としている(P2=P1+α;α>0)。増分αは、エンジンの停止に伴ってバッテリ電圧が降下したときに、挟み込み有無を誤検出しないようにするための値である。即ち、第2の挟み込み判定閾値P2はエンジンが停止してバッテリ電圧が降下したときにはどのくらいパルス周期が長くなるかに基づいて設定されており、エンジン停止に伴うバッテリ電圧の降下を挟み込み有りと誤検出しない程度の値とされている。第1及び第2の挟み込み判定閾値P1,P2は、それぞれ車両モデルによる実験データ及び周知の理論計算等によって予め求められたものである。
【0036】
RAM22bは、ROM22aに書き込まれた各種の制御プログラムを展開して演算部21が各種の演算処理を実行するためのデータ作業領域である。また、RAM22bは演算部21が各種の演算処理を行う際の各種の演算処理結果等を一時的に記憶する。
【0037】
タイマ23はエンジンが停止されてからの経過時間を計測し、この計測された時間が予め設定された電圧安定時間δtに達すると、カウントアップ信号をマイクロコンピュータ12に出力する。このカウントアップ信号に基づいてタイマ23はリセットされる。電圧安定時間δtはエンジン停止に伴って下降するバッテリ電圧が所定の下限値に安定するまでの時間であり、車両モデルによる実験や周知の理論計算により予め求められている。電圧安定時間δtはROM22aに予め格納されている。
【0038】
さて、前述のように構成したマイクロコンピュータ12は、ウィンドウスイッチ13からの開操作信号OPN又は閉操作信号CLSに基づいてモータ駆動回路16に駆動制御信号(正転制御信号、逆転制御信号及び停止信号)を出力することにより、モータ17を正転、逆転又は停止させる。
【0039】
また、マイクロコンピュータ12は、パルスセンサ15からのパルス信号(厳密には、パルス周期の長短)に基づいてウィンドウの挟み込み有無の検出動作を行う。即ち、マイクロコンピュータ12は所定のサンプリング時間内に取り込んだ前記パルス信号の平均パルス周期と、第1の挟み込み判定閾値P1又は第2の挟み込み判定閾値P2とを比較する。前記平均パルス周期が第1の挟み込み判定閾値P1又は第2の挟み込み判定閾値P2よりも大きければマイクロコンピュータ12はウィンドウによる挟み込みが有ると判断する。マイクロコンピュータ12は、エンジン作動時(作動中)には第1の挟み込み判定閾値P1に基づいてウィンドウガラスの挟み込みの有無を判断し、エンジン停止時には第2の挟み込み判定閾値P2に基づいてウィンドウガラスの挟み込みの有無を判断する。
【0040】
さらに、マイクロコンピュータ12は、イグニッションスイッチ14からのIGオン信号S1が入力されたときにはエンジン作動状態であると判断し、IGオフ操作信号S2が入力されたときにはエンジン停止状態であると判断する。そして、マイクロコンピュータ12はIGオン信号S1の入力をトリガとしてエンジン作動時用の挟み込み有無誤検出防止プログラムを実行する。マイクロコンピュータ12はIGオフ操作信号S2をトリガとしてエンジン停止時用の挟み込み有無誤検出防止プログラムを実行する。
【0041】
(実施形態の作用)
(ウィンドウガラスの開閉動作)
次に、前述のように構成したパワーウィンドウ装置10におけるウィンドウガラスの開閉動作について説明する。
【0042】
ウィンドウガラスが閉じた状態において、例えば運転者によりウィンドウスイッチ13が開操作されたとき、マイクロコンピュータ12には第1入力端子IN1を介して開操作信号OPNが入力される。そして、マイクロコンピュータ12は出力端子OUTからモータ駆動回路16に駆動制御信号(正転制御信号)を出力する。すると、モータ駆動回路16は駆動回路のスイッチング素子をオン動作させると共に、モータ17への電力供給経路が正転側(開動作側)となるように切換回路を切り換える。この結果、モータ17にバッテリの電力が供給され、当該モータ17は正転する。これに伴って、ウィンドウは開動作(例えば、下降)する。
【0043】
ウィンドウガラスが完全に開くと、これが例えばリミットスイッチ( 図示略) により検出されて当該リミットスイッチは全開位置信号をマイクロコンピュータ12へ出力する。このリミットスイッチからの全開位置信号が入力されると、マイクロコンピュータ12は出力端子OUTからモータ駆動回路16に停止信号を出力する。すると、モータ駆動回路16は駆動回路のスイッチング素子をオフ動作させてモータ17への電力供給を遮断する。以上で、ウィンドウガラスの開動作は終了となる。
【0044】
一方、ウィンドウが開いた状態において、例えば運転者によりウィンドウスイッチ13が閉操作されたとき、マイクロコンピュータ12には第1入力端子IN1を介して閉操作信号が入力される。そして、マイクロコンピュータ12は出力端子OUTからモータ駆動回路16に駆動制御信号(逆転制御信号)を出力する。すると、モータ駆動回路16は駆動回路のスイッチング素子をオン動作させると共に、モータ17への電力供給経路が逆転側(閉動作側)となるように切換回路を切り換える。この結果、モータ17にバッテリの電力が供給され、当該モータ17は逆転する。これに伴って、ウィンドウは閉動作(例えば、上昇)する。
【0045】
ウィンドウガラスが完全に閉じると、これが例えばリミットスイッチ( 図示略) により検出されて当該リミットスイッチは全閉位置信号をマイクロコンピュータ12へ出力する。このリミットスイッチからの全閉位置信号が入力されると、マイクロコンピュータ12は出力端子OUTからモータ駆動回路16に停止信号を出力する。すると、モータ駆動回路16は駆動回路のスイッチング素子をオフ動作させてモータ17への電力供給を遮断する。以上で、ウィンドウガラスの閉動作は終了となる。
【0046】
(ウィンドウの挟み込み有無検出動作)
次に、ウィンドウガラスの挟み込み有無検出動作について説明する。この挟み込み有無検出動作はROM22aに格納されている挟み込み防止プログラムに従って行われる。この挟み込み防止プログラムはウィンドウガラスが閉動作を行っている途中において当該ウィンドウガラスと窓枠との間に手等の異物が挟まってそれ以上の閉動作が不能となったとき、異物が挟まったことを検出してウィンドウガラスを開動作させて挟まった異物を解放させるためのプログラムである。この挟み込み防止プログラムはウィンドウガラスの閉動作が開始されたときに実行され、この後、ウィンドウガラスの閉動作中において所定の制御周期毎に繰り返される。
【0047】
本実施形態において、ウィンドウガラスと窓枠との間に異物が挟まったことの検出(以下、「挟み込み有無検出」という。)はパルス検知方式により行われる。このパルス検知方式は、パルスセンサ15により生成されたモータ17のパルス信号に基づいて挟み込みの有無を判断する。パルスセンサ15により生成されるパルス信号は、ウィンドウガラスを開閉するモータ17の回転速度に比例した周期を有する。具体的には、モータ17の回転速度が速くなるほどパルス周期は短くなる。逆に、モータ17の回転速度が遅くなるほどパルス周期は長くなる。このようなパルス周期の変動特性を利用して挟み込み有無検出は次のように行われる。
【0048】
即ち、エンジン作動中において、モータ17が一定の回転速度で回転して、ウィンドウガラスを閉動作させているとき、パルスセンサ15により生成されるその時々のパルス周期は一定となる。マイクロコンピュータ12は、パルスセンサ15からパルス信号が入力される毎にパルス信号の周期を演算すると共に、所定時間に入力されたパルス信号の平均パルス周期Taveを演算する。具体的には、マイクロコンピュータ12は今回のパルス周期T0と、今回のパルス周期T0から数えて(n−1)個前までのパルス信号のパルス周期T1〜T(n−1)とを合計し、この合計値をnで割る(Tave={T0+T1+・・+T(n−1)}/n)。パルスセンサ15からのパルス周期が一定ならば、平均パルス周期Taveも一定となる。
【0049】
次に、マイクロコンピュータ12は周期差分値ΔTを所定の制御周期毎に求める(ΔT=│T0−Tave│)。即ち、マイクロコンピュータ12は、今回のパルス信号のパルス周期T0と平均パルス周期Taveとの差を演算する。そして、マイクロコンピュータ12は周期差分値ΔTと予め設定された周期差分値判定閾値ΔThとを比較し、この比較結果に基づいてパルス周期の変動がドアの開閉等に起因する衝撃や振動に起因するものか否かを判断する。ちなみに、周期差分値判定閾値ΔThは車両モデルによる実験や周知の理論計算により予め求められたものであり、ROM22aに予め格納されている。
【0050】
さて、パルス周期の変動がドアの開閉等に起因する衝撃や振動に起因するものであると判断した場合、マイクロコンピュータ12は異物の挟み込み検出を行わないようにして、挟み込み有無の誤検出動作を回避する。一方、パルス周期の変動がドアの開閉等に起因する衝撃や振動に起因するものではないと判断した場合、マイクロコンピュータ12は周期差分和ΔTsを求める(即ち、判定対象値演算処理を行う)。具体的には、マイクロコンピュータ12は今回の周期差分値ΔT0と、今回の周期差分値ΔT0から数えて(m−1)個前までの周期差分値ΔT1〜ΔT(m−1)とを合計する(ΔTs=ΔT0+ΔT1+・・+ΔT(m−1))。
【0051】
マイクロコンピュータ12は周期差分和ΔTsと、ROM22aに予め格納された第1の挟み込み判定閾値P1とを比較する(即ち、挟み込み有無の判定処理を行う)。平均パルス周期Taveが第1の挟み込み判定閾値P1以下のとき、マイクロコンピュータ12はウィンドウガラスには何も挟まっていないと判断し、モータ17の駆動をそのまま維持する。この結果、ウィンドウガラスの閉動作は継続される。
【0052】
一方、平均パルス周期Taveが第1の挟み込み判定閾値P1よりも大きいとき、マイクロコンピュータ12はウィンドウガラスによる挟み込みが有ると判断し、モータ17を停止又は逆転させる。この結果、ウィンドウガラスの移動が停止され、それ以上の挟み込みが規制される。又は、ウィンドウガラスが開方向に移動することにより挟み込みが解除される。
【0053】
(エンジン停止後のバッテリ電圧とパルス周期との間係)
次に、エンジン停止後のバッテリ電圧とパルス信号の周期との間係について説明する。
【0054】
図2に示すように、イグニッションスイッチ14がON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に切換えられてエンジンが停止すると(t1)、これに伴ってバッテリ電圧が徐々に低下する。エンジンの停止と共にオルタネータ(発電器)も停止するからである。バッテリ電圧の低下に伴ってモータ17の回転速度も低下する。この結果、パルスセンサ15により生成されるパルス信号のパルス周期は、エンジン作動中におけるパルス周期よりも長くなる。バッテリ電圧は所定の下限値まで下降すると(t2)、これ以降は前記下限値で安定する。この結果、モータ17の回転速度は一定になりパルス信号のパルス周期も一定になる。本実施形態では、エンジン作動時のバッテリ電圧を14V(ボルト)としたとき、エンジンが停止されると同時にバッテリ電圧は徐々に低下し、12.5Vで安定する。
【0055】
また、イグニッションスイッチ14がON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に切換えられてエンジンが停止されたとき(t1)から所定時間はウィンドウスイッチ13の操作可能時間tsとされている。即ち、エンジンが停止されてもウィンドウスイッチ13の操作可能時間ts内であれば、ウィンドウスイッチ13の操作によりモータ17に電力が供給され、ウィンドウガラスの開閉動作が可能とされている。これにより、例えばウィンドウガラスの閉鎖途中においてエンジンが停止された場合においても、ウィンドウガラスは閉動作を継続し、全閉位置まで移動する。
【0056】
エンジンの停止後、操作可能時間tsが経過するまでの間において、マイクロコンピュータ12は前述したウィンドウガラスの挟み込み有無検出動作を継続する。ただし、エンジンの停止後、バッテリ電圧が所定の下限値に安定するまでの間、即ち電圧安定時間δtが経過するまでの間において、マイクロコンピュータ12は後述するエンジン停止時用の挟み込み有無誤検出防止動作を行う。
【0057】
(エンジン停止後の挟み込み有無誤検出防止動作)
次に、エンジン停止後におけるウィンドウガラスの挟み込み有無誤検出防止動作を図3に示すフローチャートに従って詳細に説明する。このフローチャートはROM22aに予め格納されたエンジン停止時用の挟み込み有無誤検出防止プログラムに従って実行される。尚、本実施形態においては「ステップ」を「S」と略記する。
【0058】
図3に示すように、マイクロコンピュータ12はエンジンが停止されたか否かを判断する(S111)。本実施形態では、イグニッションスイッチ14からのIGオフ操作信号S2が入力されたか否かに基づいてエンジンの停止を判断する。これは、エンジンが停止されるときは必ずイグニッションスイッチ14がオフ操作されるからである。即ち、エンジンを停止する際には、イグニッションスイッチ14がON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に切換えられるからである。換言すれば、マイクロコンピュータ12はイグニッションスイッチ14(イグニッションキー)がON位置から脱したときに当該イグニッションスイッチ14から出力されるIGオフ操作信号S2をトリガとして挟み込み有無誤検出動作を開始する。
【0059】
エンジン作動状態であると判断したとき(S111でNO)、マイクロコンピュータ12はS111の処理を繰り返す。エンジン停止状態であると判断したとき(S111でYES)、マイクロコンピュータ12はS112へ処理を移行すると共に、マイクロコンピュータ12はタイマ23を作動させる(S113)。
【0060】
S112において、マイクロコンピュータ12は、エンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように挟み込み判定閾値を変更する。即ち、マイクロコンピュータ12はROM22aに格納されている第2の挟み込み判定閾値P2をRAM22bに読み込み、この第2の挟み込み判定閾値P2に基づいてウィンドウガラスの挟み込み有無の検出動作を行う。第2の挟み込み判定閾値P2は、電圧安定時間δtにおけるパルス周期の変化の影響を考慮した値とされている。このため、マイクロコンピュータ12は、電圧安定時間δtにおけるバッテリ電圧の低下に伴うパルス周期の変化を、異物の挟み込みと誤判断することはない。従って、例えばウィンドウガラスの閉動作中にエンジンを停止しても、これが異物の挟み込みと誤検出されることはなく、ウィンドウガラスは全閉位置まで移動する。
【0061】
次に、マイクロコンピュータ12は電圧安定時間δtが経過したか否かを判断する(S114)。即ち、マイクロコンピュータ12はタイマ23からのカウントアップ信号が入力されたか否かを判断する。タイマ23からのカウントアップ信号が入力されたとき、マイクロコンピュータ12は電圧安定時間δtが経過したと判断する。同じくカウントアップ信号が入力されないとき、マイクロコンピュータ12は電圧安定時間δtが経過していないと判断する。
【0062】
電圧安定時間δtが経過していないと判断した場合(S114でNO)、マイクロコンピュータ12はS114の処理を繰り返す。そして、マイクロコンピュータ12は、第2の挟み込み判定閾値P2に基づいてウィンドウガラスによる異物の挟み込み有無の検出動作を引き続き行う。電圧安定時間δtが経過したと判断した場合(S114でYES)、マイクロコンピュータ12は、再び第1の挟み込み判定閾値P1に基づいてウィンドウガラスによる異物の挟み込み有無の検出動作を行う(S115)。そして、操作可能時間tsが経過すると、マイクロコンピュータ12は挟み込み有無誤検出防止プログラムの実行を終了する。
【0063】
このように、エンジン停止時にはバッテリ電圧が必ず低下することを利用して、マイクロコンピュータ12はバッテリ電圧の変化やパルス周期の変動の有無にかかわらず挟み込み判定閾値を増大させるようにした。即ち、エンジン停止時、マイクロコンピュータ12は挟み込み判定閾値を第1の挟み込み判定閾値P1から第2の挟み込み判定閾値P2に必ず変更する。このため、エンジン停止時におけるバッテリ電圧やパルス周期の緩やかな変化を検出し、これらの影響を考慮して異物の挟み込み有無の誤検出を防止するためのプログラムを別途設ける必要がない。また、マイクロコンピュータ12の処理負担が大幅に増大することもない。エンジン停止時にはエンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように挟み込み判定閾値が変更されることにより、エンジン停止時のバッテリ電圧低下に伴うパルス周期の延びを挟み込み有りと誤検出することが防止される。
【0064】
ちなみに、エンジン停止後において、挟み込み判定閾値を例えば第1の挟み込み判定閾値P1のままで一定に保持するようにした場合、エンジン停止時のバッテリ電圧の低下に伴うパルス周期の増大に基づいて、マイクロコンピュータ12はウィンドウガラスの挟み込みを誤検出するおそれがある。
【0065】
尚、本実施形態において、バッテリ電圧は電源電圧を構成し、パルスセンサ15により生成されたパルス信号の周期はパラメータを構成する。また、周期差分和ΔTsは判定対象値を構成し、電圧安定時間δtはパラメータ安定時間を構成する。さらに、パルスセンサ15はパラメータ検出手段を構成し、マイクロコンピュータ12及びモータ駆動回路16はモータ駆動制御手段を構成する。タイマ23はタイマ手段を構成する。
【0066】
マイクロコンピュータ12は挟み込み有無の判定対象値を求める判定対象値演算手段、及び挟み込みの有無を判定する判定手段を構成する。また、マイクロコンピュータ12はエンジンの停止を検出するエンジン停止検出手段及び挟み込み判定閾値を変更する閾値変更手段を構成する。具体的には、マイクロコンピュータ12の行うS111の処理は前記エンジン停止検出手段を構成し、同じくS112の処理は前記閾値変更手段を構成する。
【0067】
(実施形態の効果)
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)挟み込み有無検出装置11には、モータ17の回転速度に応じた周期を有するパルス信号を生成するパルスセンサ15を備えた。また、挟み込み有無検出装置11には、パルスセンサ15により生成されたパルス信号の周期に基づいて周期差分和ΔTsを求め、この周期差分和ΔTsと予め設定された挟み込み判定閾値とを比較して当該比較結果に基づいて挟み込みの有無を判定するマイクロコンピュータ12を備えた。そして、マイクロコンピュータ12は、エンジン停止を検出したときにはエンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように挟み込み判定閾値を変更するようにした。
【0068】
具体的には、マイクロコンピュータ12は、エンジンが作動しているときには第1の挟み込み判定閾値P1を適用し、エンジン停止が検出されたときには第2の挟み込み判定閾値P2(P2>P1)を適用するようにした。エンジン停止時にはエンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるので、エンジン停止時、バッテリ電圧の低下に伴ってモータ17のパルス周期が長くなっても、これが挟み込み有りと誤検出されることはない。エンジン停止に伴うパルス周期の変動の影響を考慮して第2の挟み込み判定閾値P2が設定されているからである。従って、例えばウィンドウガラスの閉動作中にエンジンが停止された場合の挟み込み有無の誤検出を防止することができる。
【0069】
(2)また、エンジンが停止したときにはバッテリ電圧が必ず低下することを利用して、エンジン停止が検出されたときには、バッテリ電圧の変動、ひいてはモータ17のパルス周期の変動の有無にかかわらず、挟み込み判定閾値の値を変更するようにした。即ち、エンジン停止を検出したとき、マイクロコンピュータ12は、挟み込み判定閾値を第1の挟み込み判定閾値P1から第2の挟み込み判定閾値P2(P2>P1)に変更する。このため、エンジン作動中の急激なバッテリ電圧の変化(例えばカーエアコンを作動させた場合)及びエンジンが停止されたときの緩やかなバッテリ電圧の変化の双方を考慮する必要がない。従って、バッテリ電圧の急激な変化及び緩やかな変化の双方を考慮して異物の挟み込み検出を行わないようにした場合に比べて、挟み込み有無検出装置11の制御プログラムを複雑にすることなく、エンジン作動中及びエンジン停止時の挟み込み誤検出をそれぞれ防止することができる。
【0070】
(3)マイクロコンピュータ12は、イグニッションスイッチ14からのイグニッションオフ操作信号が入力されたときにエンジン停止と判断するようにした。これは、エンジンを停止する際、イグニッションスイッチ14は必ずオフ操作され、当該イグニッションスイッチ14はON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に必ず切換えられることを利用したものである。このため、イグニッションスイッチ14がON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に切換えられたときに当該イグニッションスイッチ14から出力されるIGオフ操作信号S2(イグニッションオフ操作信号)の入力の有無により、エンジン停止の検出が可能となる。IGオフ操作信号S2は、CAN(Controller Area Network;いわゆる車載LAN)等を利用して容易に得ることができる。従って、エンジン停止の検出を簡単に行うことができる。
【0071】
(4)挟み込み有無検出装置11にはタイマ23を設けるようにした。このタイマ23は、エンジン停止が検出されたときに作動させると共に予め設定された電圧安定時間δtだけ経過したときにカウントアップ信号をマイクロコンピュータ12に出力するようにした。そして、タイマ23からのカウントアップ信号が入力されると、マイクロコンピュータ12は第2の挟み込み判定閾値P2を第1の挟み込み判定閾値P1に戻すようにした。このため、エンジン停止が検出されてから電圧安定時間δt経過後、操作可能時間ts経過するまでの間において挟み込みの有無を通常通りに好適に検出することができる。
【0072】
(5)第1の挟み込み判定閾値P1及び当該第1の挟み込み判定閾値P1よりも大きな第2の挟み込み判定閾値P2をそれぞれ記憶部22に予め格納するようにした。そして、マイクロコンピュータ12はエンジン作動中には第1の挟み込み判定閾値P1を適用し、エンジン停止が検出されたときには第2の挟み込み判定閾値P2を適用するようにした。マイクロコンピュータ12は車両状況(エンジン停止状態か否か)に応じて第1の挟み込み判定閾値P1及び第2の挟み込み判定閾値P2のいずれかを記憶部22から読み込んで適用するだけである。このため、そのときどきのバッテリ電圧やパルス周期等に応じて、逐一挟み込み判定閾値を求めるようにした場合に比べて、挟み込み有無検出装置11の制御プログラムを簡単にすることができる。ひいては、マイクロコンピュータ12の演算処理負担を軽減することができる。
【0073】
(6)挟み込み有無検出装置11には、ウィンドウガラス駆動用のモータ17の回転速度に応じた周期のパルス信号を生成するパルスセンサ15を備えた。このため、このパルスセンサ15により生成されたパルス信号の周期に基づいて、マイクロコンピュータ12は挟み込みの有無を判定することができる。
【0074】
(7)パワーウィンドウ装置10には、挟み込み有無検出装置11を備えるようにした。このため、エンジン停止が検出されたときには、バッテリ電圧の変動、ひいてはモータ17のパルス周期の変動の有無にかかわらず、挟み込み有無の誤検出を抑制することができる。
【0075】
(別例)
・本実施形態では、本発明を、パルス検知方式の挟み込み有無検出装置11に具体化したが、電圧検知方式の挟み込み有無検出装置に応用するようにしてもよい。また、バッテリ電圧(電源電圧)の変動に伴って変動するパラメータであれば、どのようなパラメータに基づいて挟み込み有無の検出を行うようにしてもよい。例えばモータ17の回転速度、モータ17の減速率、モータ17に印加される電圧(モータ電圧)、又はモータ17に供給される電流(モータ電流)に基づいて挟み込み有無の検出を行う。これら各種のパラメータのうちいずれのパラメータに基づいて挟み込み有無の検出を行う場合においても、エンジン停止が検出されたときには、前記パラメータの変動の有無にかかわらず、挟み込み有りの判定がされにくくなるように挟み込み判定閾値の値を変更する。具体的には、第1の挟み込み判定閾値P1から第2の挟み込み判定閾値P2(P1<P2)に挟み込み判定閾値を変更する。第1の挟み込み判定閾値P1及び第2の挟み込み判定閾値P2は、それぞれ各種のパラメータに応じて予め設定されたものである。このようにしても、本実施形態における(1)〜(7)番目の効果と同様の効果を得ることができる。
【0076】
・本実施形態では、エンジン停止が検出されたとき、第2の挟み込み判定閾値P2に基づいて挟み込み有無の判定を行い、電圧安定時間δtが経過したときには第1の挟み込み判定閾値P1に戻すようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、電圧安定時間δtが経過した後も第2の挟み込み判定閾値P2に基づいて挟み込み有無の判定を行うようにしてもよい。
【0077】
・本実施形態では、キーシリンダのキー差込み口にイグニッションキーを挿し込んでイグニッションスイッチ14をSTART位置まで回動させることによりエンジンを始動するようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、スマートキーシステムを備えた車両(自動車)のパワーステアリング装置に本発明を応用するようにしてもよい。スマートキーシステムとは、運転者が電子キー(スマートキー)を所持した状態で運転席の近傍に設けられたエンジンスタートノブ(操作部)を回動操作することによりイグニッションスイッチが操作されてエンジンを始動するようにしたシステムである。エンジンスタートノブの回動操作により、当該エンジンスタートノブに作動連結されたイグニッションスイッチ14が、LOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置に操作される。キーシリンダのキー挿入口へのイグニッションキーの挿入は不要である。そして、この場合も、イグニッションスイッチ14がON位置から脱したときに、即ちイグニッションスイッチ14がON位置からACC位置、OFF位置及びLOCK位置のうちいずれかの位置に切換えられたときに第2の挟み込み判定閾値P2が適用されるように構成する。
【0078】
(付記)
・前記挟み込み判定閾値は、第1の挟み込み判定閾値及び当該第1の挟み込み判定閾値よりも大きな第2の挟み込み判定閾値を含み、前記閾値変更手段は、前記エンジン停止検出手段によりエンジン停止が検出されないときには第1の挟み込み判定閾値を適用し、前記エンジン停止検出手段によりエンジン停止が検出されたときには第2の挟み込み判定閾値を適用するようにした請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置。
【0079】
この構成によれば、エンジンが作動しているときには第1の挟み込み判定閾値が適用される。エンジンの停止が検出されたときには前記第1の挟み込み判定閾値よりも大きな第2の挟み込み判定閾値が適用される。挟み込み判定閾値を、第1の挟み込み判定閾値と第2の挟み込み判定閾値との間で切替えるだけなので、挟み込み有無検出のための制御が複雑になることはない。
【0080】
・前記パラメータ検出手段はウィンドウガラス駆動用のモータの回転速度に応じた周期を有するパルス信号を生成するパルスセンサを備え、前記パラメータは前記パルスセンサにより生成されたパルス信号の周期である請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置。
【0081】
この構成によれば、ウィンドウガラス駆動用のモータの回転速度に応じた周期のパルス信号が生成される。このパルス信号の周期に基づいてウィンドウガラスの挟み込み有無の判定対象値が求められる。
【0082】
・ウィンドウガラスに作動連結されたモータと、開閉操作により開操作信号又は閉操作信号を出力するウィンドウスイッチと、当該ウィンドウスイッチからの開操作信号又は閉操作信号に基づいて前記モータを正逆回転駆動するモータ駆動制御手段とを備え、エンジン停止後、予め設定した操作可能時間だけウィンドウガラスの開閉操作を可能としたパワーウィンドウ装置において、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のウィンドウの挟み込み有無検出装置を備え、当該挟み込み有無検出装置によりウィンドウガラスによる挟み込みが検出されたとき、前記モータ駆動制御手段は前記モータの駆動を停止又は正回転駆動するようにしたパワーウィンドウ装置。
【0083】
この構成によれば、ウィンドウスイッチが開閉操作されることによりモータが正逆回転駆動し、ウィンドウガラスは開閉動作する。エンジン停止後、予め設定した操作可能時間だけウィンドウガラスの開閉操作が可能とされている。このため、例えばウィンドウガラスの閉動作途中にエンジンが停止されても、ウィンドウガラスはそのまま閉じ方向に移動する。ウィンドウガラスが閉じ方向に移動している場合、ウィンドウガラスによる挟み込みが検出されたときには前記モータの駆動が停止され、それ以上に挟み込まれることが回避される。又は、前記モータが正回転駆動されることにより、ウィンドウガラスが開方向に移動して挟み込みが解除される。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、制御を複雑にすることなくエンジン作動中及びエンジン停止時の挟み込み有無の誤検出の双方を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態におけるウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置の概略構成図。
【図2】 本実施形態におけるエンジン停止後のバッテリ電圧とパルス周期との間係を示すタイミングチャート。
【図3】 本実施形態におけるエンジン停止時のウィンドウガラスの挟み込み有無誤検出防止動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
10…パワーウィンドウ装置、
11…ウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置、
12…判定対象値演算手段、判定手段、エンジン停止検出手段、閾値変更手段及びモータ駆動制御手段を構成するマイクロコンピュータ、
13…ウィンドウスイッチ、
14…イグニッションスイッチ、
15…パルスセンサ(パラメータ検出手段)、
16…モータ駆動制御手段を構成するモータ駆動回路、
17…ウィンドウガラス駆動用のモータ、23…タイマ(タイマ手段)、
OPN…開操作信号、CLS…閉操作信号、P1…第1の挟み込み判定閾値、
P2…第2の挟み込み判定閾値、
S2…イグニッションオフ操作信号(IGオフ操作信号)、
ts…操作可能時間、δt…電圧安定時間(パラメータ安定時間)、
ΔTs…周期差分和(判定対象値)。
Claims (3)
- 電源電圧及び当該電源電圧の変動に伴って変動する各種のパラメータのうちいずれか一つを検出するパラメータ検出手段と、
前記パラメータ検出手段により検出されたパラメータに基づいてウィンドウガラスの挟み込み有無の判定対象値を求める判定対象値演算手段と、
前記判定対象値演算手段により算出された判定対象値と予め設定された挟み込み判定閾値とを比較して当該比較結果に基づいて挟み込みの有無を判定する判定手段とを備えたウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置において、
エンジンの停止を検出するエンジン停止検出手段と、
前記エンジン停止検出手段によりエンジンの停止が検出されたときには、電源電圧及び前記パラメータの変動の有無にかかわらず、エンジン作動中よりも挟み込み有りの判定がされにくくなるように、前記挟み込み判定閾値を通常値よりも大きな値に変更する閾値変更手段とを備えたウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置。 - 前記エンジン停止検出手段は、イグニッションスイッチがオン位置からアクセサリ位置、オフ位置及びロック位置のうちいずれかの位置に切換えられたときに当該イグニッションスイッチから出力されるイグニッションオフ操作信号の入力の有無を判断し、前記イグニッションオフ操作信号が入力されたと判断したときにエンジン停止と判断するようにした請求項1に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置。
- エンジン停止が検出されたときに作動されると共に予め設定されたパラメータ安定時間だけ経過したときにカウントアップ信号を出力するタイマ手段を備え、
前記タイマ手段からのカウントアップ信号が入力されたとき、前記閾値変更手段は挟み込み判定閾値をエンジン作動中における挟み込み判定閾値に戻すようにした請求項1又は請求項2に記載のウィンドウガラスの挟み込み有無検出装置。
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