JP3755449B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種磁気記録装置に搭載される垂直磁気記録媒体に関し、より詳細には、磁気記録層の配向分散低減、磁気記録層における初期成長層低減、磁気記録層の結晶粒径低減を実現した垂直磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録の高密度化を実現する技術として、従来の長手磁気記録方式に代えて垂直磁気記録方式が注目されつつある。この垂直磁気記録媒体は、主に硬質磁性材料の磁気記録層と、磁気記録層を目的の方向に配向させるための下地層と、磁気記録層の表面を保護する保護膜と、そしてこの記録層への記録に用いられる磁気ヘッドが発生する磁束を集中させる役割を担う軟磁性材料の裏打ち層とから構成されている。
【0003】
軟磁性裏打ち層は、ある方が媒体の性能は高くなるが、無くても記録は可能ため、除いた構成となる場合もある。このような軟磁性裏打ち層が無いものを単層媒体、あるものを二層媒体と呼んでいる。
【0004】
このような垂直記録媒体において問題となる性能低下要因の一つとして、磁気記録層の配向分散(配向のバラツキ)の悪化がある。垂直記録媒体では磁気記録層の磁化容易軸を媒体面と垂直に配向させる必要があるが、その磁化容易軸の配向分散が大きくなると、垂直方向の磁束の低下から信号出力が低下し、また遷移がシャープでなくなってノイズが増加する。そのため、垂直磁気記録媒体の高出力化・低ノイズ化のためには、磁気記録層の配向分散を出来る限り小さくする必要がある。
【0005】
垂直記録媒体の性能向上のために磁気記録層に要求されることとして、配向分散を小さくすることに加え、初期成長層の低減がある。従来の垂直媒体における磁気記録層には、面内方向にも磁化成分を有する数nm程度の厚さの初期成長層があり、これがノイズの原因となっていた。また、記録の観点からは、磁気記録層の膜厚は薄い方が望ましいが、初期成長層が存在する場合には、膜厚を下げると相対的に初期層の占める割合が大きくなり、S/Nが低下することから磁気記録層薄膜化の障害となっていた。
【0006】
磁気記録媒体の低ノイズ化のためには、上述した事項に加え、磁気記録層の結晶粒径低減が必要である。磁気記録層の結晶粒径が大きくなると、bitの遷移領域がギザギザになり、遷移ノイズが増加する。そのため、遷移ノイズを低下させるためには、結晶粒径を低減し、bitの遷移領域を直線的にすることが必要となる。
【0007】
以上のことから、垂直磁気記録媒体の性能向上を実現するためには、磁気記録層の配向分散低減、磁気記録層における初期成長層低減、磁気記録層の結晶粒径低減が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そのため磁気記録層の配向分散を低減し、初期成長層厚を可能な限りゼロに近づけるためには、下地層あるいは中間層の役割が重要となる。それは、1)配向性が良好な下地層あるいは中間層を選ぶことで磁気記録層の配向が改善され、2)下地層あるいは中間層と磁気記録層との格子定数のマッチングを良くすることで下地層−磁気記録層界面の接合が良好になり磁気記録層の初期層が低減されるからである。
【0009】
また、磁気記録層が下地層あるいは中間層にエピタキシャルに成長した場合、磁気記録層の結晶粒径が下地層あるいは中間層の結晶粒径に従うことはよく知られている。そのため、磁気記録層の結晶粒径を低減するには、下地層あるいは中間層の結晶粒径を低減することが重要となる。
【0010】
従来、この下地層としては、TiやTiCrなどのTi系合金が用いられてきた。それは、Ti系合金が、磁気記録層としてしばしば用いられるCo系合金と同じ結晶構造であるhcp(六方最密充填)構造をとり、格子定数のマッチングも比較的良いという理由からである。しかし、Ti系合金は基板表面に吸着したO2やH2Oと反応して酸化物を作り易いため、膜成長の初期にアモルファス層を生じて配向が悪化し、その影響で磁気記録層の配向が悪化するという問題点があった。また磁気記録層と相互拡散しやすく、磁気記録層に配向の悪い初期成長層を生じるという問題点もあった。
【0011】
上述した問題点を解決する手段として、本発明者らはこれまでに非磁性NiFeCrまたは軟磁性パーマロイ系材料を下地層として用いることで、磁気記録層の配向性の改善や磁気記録層における初期成長層の低減を達成できることを報告してきた。
【0012】
本発明者らは、上述した発明を元に更に検討を繰り返し、非磁性NiFeCrまたは軟磁性パーマロイ系材料を下地層として用い、非磁性中間層として、C,Cu,W,Mo,Cr,Ir,Pt,Re,Rh,Ta,Vからなる群から選択される材料をRu中に1種類以上添加したRu基合金を用いることで、磁気記録層における配向性および初期成長層の磁気特性の更なる改善と同時に、磁気記録層の結晶粒径低減が達成されることを見出した。
【0013】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、磁気記録層の配向性を改善し、磁気記録層における初期成長を低減し、磁気記録層の結晶粒径を低減することにより、高出力化および低ノイズ化といった媒体性能の向上を実現するようにした垂直磁気記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、非磁性基体上に下地層と中間層と磁気記録層と保護膜及び液体潤滑層とを順次形成された垂直磁気記録媒体であって、前記下地層が非磁性NiFeCrを含み、前記中間層がRu基合金を含むことを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記中間層として、C,Cu,W,Mo,Cr,Ir,Pt,Re,Rh,Ta,Vからなる群から選択される材料を1種類以上Ru中に添加した合金を用いることを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記Ruと添加物の配合比として、C,Cu,Reでは特に限定せず、W,Mo,Cr,Ir,Pt,Rh,Ta,Vでは薄膜形成時にhcp−Ru相以外の相が形成されない範囲として、Wでは32at%以下、Moでは36at%以下、Crでは40at%以下、Irでは44at%以下、Ptでは20at%以下、Rhでは60at%以下、Taでは20at%以下、Vでは16at%以下とすることを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記非磁性基体と前記下地層の間に軟磁性裏打ち層を設けたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、非磁性基体上に軟磁性裏打ち層と下地層と中間層と磁気記録層と保護膜及び液体潤滑層とを順次形成した垂直磁気記録媒体であって、前記下地層が軟磁性を有するNiFe,NiFeCr,NiFeNb,NiFeMo,NiFeNbMoからなるパーマロイ系材料を含み、前記中間層が請求項2または請求項3に記載のRu基合金を含むことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る垂直単層媒体、すなわち第1の実施態様に基づく垂直磁気記録媒体の断面模式図である。この垂直単層媒体は、非磁性基体1と、非磁性基体1の上に設けられた非磁性NiFeCr下地層2と、下地層2の上に設けられたRu基合金中間層3と、中間層3の上に設けられた磁気記録層4と、磁気記録層4の上に設けられた保護膜5と、保護膜5の上に設けられた液体潤滑層6とから構成されている。
【0020】
非磁性基体1としては表面が平滑である様々な基体であってよく、例えば、磁気記録媒体用に用いられる、NiPメッキを施したAl合金や強化ガラス、結晶化ガラス等を用いることができる。下地層2は、非磁性のNi基合金であるNiFeCrを用いて形成される。本発明で使用される非磁性NiFeCrとは、非磁性かつ結晶構造がfccとなるように選択されたNi,Fe,Crの配合比を有するものであり、例えば、Ni15Fe25Cr,Ni18Fe25Cr,Ni15Fe30Crなどが挙げられる。
【0021】
また中間層3は、Ru中にC,Cu,W,Mo,Cr,Ir,Pt,Re,Rh,Ta,Vからなる群から選択される材料を1種類以上添加したRu基合金を用いて形成される。このとき、Ruと添加物の配合比としては、C,Cu,Reでは特に限定されないが、W,Mo,Cr,Ir,Pt,Rh,Ta,Vでは薄膜形成時にhcp−Ru相以外の相が形成されない範囲で配合される。すなわち、Wでは32at%、Moでは36at%以下、Crでは40at%以下、Irでは44at%以下、Ptでは20at%以下、Rhでは60at%以下、Taでは20at%以下、Vでは16at%以下の範囲に限定される。
【0022】
これらの材料を1種類またはそれ以上含むRu基合金は、NiFeCr下地層2上に形成された時に配向性に優れ、結晶粒径が微細となる。また上述したRu基合金は、磁気記録層との接合性に優れ、磁気記録層の初期層を低減する作用がある。
【0023】
磁気記録層4は、少なくともCoとCrを含む合金の強磁性材料が好適に用いられ、その六方細密充填構造のc軸が膜面に垂直方向に配向していることが垂直磁気記録媒体として用いるために必要である。磁気記録層4としては、CoCrPt,CoCrTa,CoCrPtB,CoCrPtNb,CoCrPtTaなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
下地層2と非磁性基体1の間には、基板表面に吸着したO2やH2Oを取り除くゲッタとなり、かつ基板表面の凹凸を低減することを目的としてTiやTa等のシード層を用いることもできる。この時、シード層は基板表面に吸着したO2やH2Oと反応してアモルファスになることが、下地層の配向および基板表面の凹凸を低減する観点から好ましいので、膜厚をおおむね10nm以下とするとよい。
【0025】
保護膜5は、例えば、カーボンを主体とする薄膜が用いられる。その他、磁気記録媒体の保護膜として一般的に用いられる様々な薄膜材料を使用しても良い。液体潤滑材層6は、例えば、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤を用いることができる。その他、磁気記録媒体の液体潤滑層材料として一般的に用いられる様々な潤滑材料を使用しても良い。
【0026】
非磁性基体の上に積層される各層は、磁気記録媒体の分野で通常用いられる様々な成膜技術によって形成することが可能である。液体潤滑層を除く各層の形成には、例えば、DCマグネトロンスパッタリング法,RFマグネトロンスパッタリング法,真空蒸着法を用いることが出来る。また、液体潤滑層の形成には、例えば、ディップ法やスピンコート法を用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。
【0027】
図2は、本発明に係る垂直二層媒体、すなわち第2の実施態様に基づく垂直磁気記録媒体の断面模式図である。この垂直磁気記録媒体は、非磁性基体1上と、非磁性基体1の上に順次設けられる軟磁性裏打ち層7と、下地層22と、中間層3と、磁気記録層4と、保護膜5と、液体潤滑層6とから構成されている。
【0028】
なお、下地層22は、軟磁性を有するパーマロイ系材料である、NiFe,NiFeCr,NiFeMo,NiFeNb,NiFeNbMo,および第1の実施態様で示した非磁性NiFeCrからなる群から選択される材料を含むことを特徴としている。非磁性基体1と、中間層3と、磁気記録層4と、保護膜5と、液体潤滑層6とを形成する各々の材料および成膜方法は、述したとおりである。
【0029】
軟磁性裏打ち層7としては、結晶のFeTaC,センダスト(FeSiAl)合金等、また非晶質のCo合金であるCoZrNb,CoTaZrなどを用いることができる。軟磁性裏打ち層7の膜厚は、記録に使用する磁気ヘッドの構造や特性によって最適値が変化するが、おおむね10nm以上500nm以下程度であることが、生産性との兼ね合いから望ましい。
【0030】
以下に本発明の垂直磁気記録媒体について、具体的な実施例について説明するが、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0031】
[実施例1]
本実施例1は、非磁性基体と、その上に順次形成された非磁性NiFeCr下地層2と、Ru基合金であるRuW中間層3と、磁気記録層4と、保護膜5と、液体潤滑層6とを有する単層垂直磁気記録媒体に関する。
【0032】
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−10ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、非磁性のNi基合金であるNi15Fe25Crターゲットを用いてNiFeCr下地層を5nm成膜した。引き続いてランプヒータを用いて基板表面温度が300℃になるように加熱を行なった後、RuにWを20at%固溶させた合金であるRu20Wターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRuW中間層を5nm成膜した。
【0033】
引き続いて、Co20Cr10Ptターゲットを用いてCoCrPt磁気記録層を30nm成膜した。最後に、カーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、真空装置から取り出した。ヒータ加熱およびRuW中間層の成膜を除くこれらの成膜は、すべてArガス圧0.67Pa下で行い、ヒータ加熱を除く全ての成膜は、DCマグネトロンスパッタリング法により行なった。
【0034】
その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、単層の垂直磁気記録媒体とした。また、磁気特性および配向性を比較するために、CoCrPt磁気記録層の膜厚を10nm,15nm,20nmとすることを除き、上述と同様にして磁気記録層の膜厚が異なる様々な媒体を製作した。
【0035】
次いで、完成した垂直磁気記録媒体の磁気特性をVSM(振動試料磁力計)により評価した。下地層にTiCrを用い、中間層を設けない場合(比較例1)と、下地層に非磁性NiFeCrを用い、中間層に純Ruを用いた場合(比較例2)と比較して、本実施例1における媒体の保磁力Hcの磁気記録層膜厚依存を、図3に示し、角型比Sの磁気記録層膜厚依存を図4に示している。
【0036】
なお、比較例1では下地層と中間層を除く全ての層が、本実施例1と同様の材料とプロセスで形成されており、比較例2では中間層を除く全ての層が、本実施例1と同様の材料とプロセスで形成されている。図3及び図4から明らかなように、本実施例1の単層媒体では磁気記録層が改善されたことにより、比較例1及び比較例2と比べて、磁気記録層膜厚が薄い時にも高いHcおよびSが得られている。
【0037】
次に、本実施例と比較例1と比較例2の媒体における磁化容易軸の配向分散を測定した。測定は、X線回折装置を用いてロッキングカーブ法により実施した。測定の結果を図5に示す。磁気記録層膜厚10nmの時の配向分散(ロッキングカーブ半値幅)を比較すると、比較例1の媒体では14°、比較例2の媒体では8.2°であるのに対し、本実施例1の媒体では約7.2°となっており、磁気記録層の初期成長層の配向が改善されていることがわかる。
【0038】
また、磁気記録層の初期成長層の配向が改善されたことにより、磁気記録層膜厚が更に厚いところでも、比較例1及び比較例2の媒体と比較して、本実施例1の媒体の配向分散が小さくなっていることがわかる。
【0039】
また、磁気記録層の初期成長層についてTEM(透過電子顕微鏡)により評価したところ、比較例1の媒体では磁気記録層と下地層の界面に、格子像の見えないアモルファス層の存在が確認されたが、本実施例1の媒体では下地層と磁気記録層の界面においても格子像が観察され、アモルファス層が存在しないことが明らかとなった。
【0040】
以上のように、単層垂直磁気記録媒体において、下地層を非磁性NiFeCrとして中間層をRuとすることで、TiCr下地と比較して磁気特性や配向性、磁気記録層の初期成長層が大きく改善されるが、下地層を同じNiFeCrとして中間層をRuWとすることで、磁気記録層の初期成長層が更に改善され、磁気特性や配向性が更に良好になる。
【0041】
[実施例2]
本実施例2は、非磁性基体1と非磁性NiFeCr下地層2との間にシード層を設け、中間層3をRuCとしたことを除き、実施例1と同様に構成される単層垂直磁気記録媒体に関する。
【0042】
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−10ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、Taターゲットを用いてTaシード層を5nm成膜した。その後、非磁性のNi基合金であるNi15Fe25Crターゲットを用いてNiFeCr下地層を用いて5nm成膜した。
【0043】
引き続いて、RuにCを30at%固溶させた合金であるRu30Cターゲットを用いて、Arガス圧1.3Pa下でRuW中間層を5nm成膜した。引き続いて、ランプヒータを用いて基板表面温度が220℃になるように加熱を行なった後、Co20Cr10Pt4Bターゲットを用いてCoCrPtB磁気記録層を20nm成膜した。
【0044】
最後に、カーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、真空装置から取り出した。ヒータ加熱およびRuC中間層の成膜を除くこれらの成膜は、すべてArガス圧0.67Pa下で行い、ヒータ加熱を除く全ての成膜は、DCマグネトロンスパッタリング法により行なった。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、単層の垂直磁気記録媒体とした。
【0045】
完成した垂直磁気記録媒体の磁気特性をVSMで評価し、また配向分散(Δθ50)を、X線回折装置を用いてロッキングカーブ法で評価し、さらに一軸異方性定数Kuを磁気トルクメータで、結晶粒径をTEMで評価した。下地層にTiCrを用い、中間層を設けない場合(比較例3)と、下地層に非磁性NiFeCrを用い、中間層に純Ruを用いた場合(比較例4)とともに、本実施例2の媒体の諸特性を表1に示す。なお、比較例3では下地層と中間層を除く全ての層が、本実施例2と同様の材料とプロセスで形成されており、比較例4では中間層を除く全ての層が、本実施例2と同様での材料とプロセスで形成されている。
【0046】
【表1】
【0047】
本実施例2では、比較例3及び比較例4と比べて保磁力と角型比と配向分散および一軸異方性の点で優れていることがわかる。また、これまで、TiCr下地層(比較例3)からNiFeCr下地層およびRu中間層(比較例4)にすることで、磁気特性と配向性と磁気記録層の初期成長層を大きく改善できていたが、結晶粒径がTiCr下地と比較して大きくなってしまい(表1参照)、ノイズが十分に下がらないという問題点があった。この問題点に対し、本実施例2では、磁気特性と配向性を更に改善するとともに、結晶粒径をTiCr下地層の時(比較例3)とほぼ同等にまで微細化できた。
【0048】
[実施例3]
本実施例3は、パーマロイ系下地層22を有し、中間層3としてRu基合金であるRuMoを有する二層垂直磁気記録媒体に関する。本実施例3に基づく二層垂直磁気記録媒体は、非磁性基体1と、その上に順次形成された軟磁性裏打ち層7と、下地層22と、中間層3と、磁気記録層4と、保護膜5及び液体潤滑層6とから構成されている。
【0049】
二層媒体は、以下のようにして作製した。
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、Co8Zr5Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層を200nm成膜した。次に、下地層として、パーマロイ系の軟磁性材料であるNi17Fe3Crターゲットを用いてNiFeCr下地層を5nm成膜した。
【0050】
引き続いて、ランプヒータを用いて基板表面温度が300℃になるように加熱を行なった後、RuにMoを22at%固溶させた合金であるRu22Moターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRuMo中間層を5nm成膜した。引き続いて、Co20Cr10Ptターゲットを用いてCoCrPt磁気記録層20nmを成膜した。
【0051】
最後に、カーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、真空装置から取り出した。なお、ヒータ加熱およびRuMo中間層の成膜を除くこれらの成膜は、すべてArガス圧0.67Pa下でDCマグネトロンスパッタリング法により行なっていることは、実施例1と同様である。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、軟磁性裏打ち層を有する二層垂直磁気記録媒体とした。
【0052】
上述のようにして得られた二層媒体について、磁気カー効果により保磁力Hcおよび角型比Sを、TEMにより結晶粒径を測定した。またリード・ライトテスタを用いて、記録密度を変化させ、その時のノイズスペクトルを測定した。比較対照として、中間層をRuとした以外は本実施例と全く同様にして作製したサンプル(比較例5)についても同様に測定した。磁気特性および結晶粒径の測定結果を表2に、ノイズスペクトルの測定結果を図6に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
表2からわかるように、中間層をRuMoとすることで、保磁力Hcおよび角型比Sが僅かではあるが、改善されていることが分かる。これに対して、結晶粒径は大きく改善しており、13.5nmから7.7nmに微細化されている。また図6から、ノイズ特性が改善されていることが分かる。これは、結晶粒径が微細化した影響によるものと考えられる。
【0055】
[実施例4]
本実施例4は、パーマロイ系下地層22を有し、中間層3としてRu基合金であるRuCrCを有する二層垂直磁気記録媒体に関する。本実施例4に基づく二層垂直磁気記録媒体は、非磁性基体1と、その上に順次形成された軟磁性裏打ち層7と、下地層22と、中間層3と、磁気記録層4と、保護膜5及び液体潤滑層6とから構成されている。媒体は、中間層をRuCrCとすること以外は実施例3と同様に構成される。すなわち、以下のようにして作製した。
【0056】
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(例えばHOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、Co3Ta5Zrターゲットを用いてCoTaZr非晶質軟磁性裏打ち層を200nm成膜した。次に、下地層として、パーマロイ系の軟磁性材料であるNi22Fe3Moターゲットを用いてNiFeMo下地層を5nm成膜した。
【0057】
引き続いて、RuにCrを5at%、Cを10at%固溶させた合金であるRu5Cr10Cターゲットを用いて、Arガス圧1.3Pa下でRuCrC中間層を5nm成膜した。引き続いて、ランプヒータを用いて基板表面温度が220℃になるように加熱を行なった後、Co20Cr10Pt4Bターゲットを用いてCoCrPtB磁気記録層を20nm成膜した。
【0058】
最後に、カーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護膜10nmを成膜後、真空装置から取り出した。ヒータ加熱およびRuCrC中間層の成膜を除くこれらの成膜は、すべてArガス圧0.67Pa下で行い、ヒータ加熱を除く全ての成膜は、DCマグネトロンスパッタリング法により行なった。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層2nmをディップ法により形成し、軟磁性裏打ち層を有する二層垂直磁気記録媒体とした。
【0059】
上述のようにして得られた二層媒体について、磁気カー効果により保磁力Hcおよび角型比Sを、TEMにより結晶粒径を、X線回折装置を用いたロッキングカーブ法により配向分散(Δθ50)を測定した。また、リード・ライトテスタを用いてノイズスペクトルおよびS/N(信号出力−ノイズ比)を測定した。比較対照として、下地層をTiCrとして中間層を設けないこと以外は、本実施例4と全く同様にして作製したサンプル(比較例6)および中間層をRuとした以外は、本実施例4と全く同様にして作製したサンプル(比較例7)についても同様に測定した。測定結果を表3に示す。なお、規格化ノイズおよびS/Nは線記録密度400kFCl時の値を表3中に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
表3から明らかなように、本実施例4における媒体では、磁気特性と配向分散の改善および結晶粒径の微細化が両立されたことにより、比較対照の二層媒体と比較して媒体ノイズを低減することができた。また、媒体ノイズの低減に加え、磁気特性の向上に伴い信号出力も増加したため、媒体のS/Nが比較例6よりも約2dB、比較例7よりも約1.5dB増加した。以上のように、本実施例4により媒体の性能が向上した。
【0062】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、配向性および接合性に優れたNiFeCrまたは軟磁性パーマロイ系材料を下地層として用い、配向性および結晶粒径微細化に優れたRu基合金材料を中間層として用いるため、磁気記録層に存在する配向および磁気特性の悪い初期成長層が低減され、磁気記録層の磁化容易軸の配向分散が低減される。また、磁気記録層の結晶粒径が低減される。その結果、垂直磁気記録媒体のノイズを低減することができる。また、磁気記録層の初期成長層および容易軸の配向分散低減により、結晶磁気異方性が向上する。その結果、磁気記録層の熱安定性が向上し、媒体の信頼性向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る垂直単層媒体の断面模式図である。
【図2】本発明に係る垂直二層媒体の断面模式図である。
【図3】実施例1に係る保磁力Hcの磁気記録層膜厚依存を示す図である。
【図4】実施例1に係る角型比Sの磁気記録層膜厚依存を示す図である。
【図5】実施例1に係る配向分散Δθ50の磁気記録層膜厚依存を示す図である。
【図6】実施例3に係る垂直記録媒体のノイズスペクトルの比較を示す図である。
【符号の説明】
1 非磁性基体
2 非磁性NiFeCr下地層
3 Ru基合金中間層
4 磁気記録層
5 保護膜
6 液体潤滑材層
7 軟磁性裏打ち層
22 軟磁性パーマロイ系材料または非磁性NiFeCrからなる下地層
Claims (5)
- 非磁性基体上に下地層と中間層と磁気記録層と保護膜及び液体潤滑層とを順次形成された垂直磁気記録媒体であって、前記下地層が非磁性NiFeCrを含み、前記中間層がRu基合金を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
- 前記中間層として、C,Cu,W,Mo,Cr,Ir,Pt,Re,Rh,Ta,Vからなる群から選択される材料を1種類以上Ru中に添加した合金を用いることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記Ruと添加物の配合比として、C,Cu,Reでは特に限定せず、W,Mo,Cr,Ir,Pt,Rh,Ta,Vでは薄膜形成時にhcp−Ru相以外の相が形成されない範囲として、Wでは32at%以下、Moでは36at%以下、Crでは40at%以下、Irでは44at%以下、Ptでは20at%以下、Rhでは60at%以下、Taでは20at%以下、Vでは16at%以下とすることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記非磁性基体と前記下地層の間に軟磁性裏打ち層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
- 非磁性基体上に軟磁性裏打ち層と下地層と中間層と磁気記録層と保護膜及び液体潤滑層とを順次形成した垂直磁気記録媒体であって、前記下地層が軟磁性を有するNiFe,NiFeCr,NiFeNb,NiFeMo,NiFeNbMoからなるパーマロイ系材料を含み、前記中間層が請求項2または請求項3に記載のRu基合金を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
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