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JP2006185489A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記憶装置 Download PDF

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JP2006185489A
JP2006185489A JP2004377037A JP2004377037A JP2006185489A JP 2006185489 A JP2006185489 A JP 2006185489A JP 2004377037 A JP2004377037 A JP 2004377037A JP 2004377037 A JP2004377037 A JP 2004377037A JP 2006185489 A JP2006185489 A JP 2006185489A
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隆志 郷家
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Abstract

【課題】 記録層の保磁力を向上すると共にS/N比の向上を図り、高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置を提供する。
【解決手段】 基板11と、基板11上に、結晶質材料からなるシード層12と、粒径制御層13と、下地層14と、記録層19とから構成し、結晶質材料からなるシード層12上にAg膜やW膜を島状あるいは層状に堆積させた粒径制御層13を設ける。粒径制御層13は下地層14の成長核として機能し、その上に形成される下地層14の結晶粒子の粒径を制御する。特に粒径制御層13が島状に堆積する場合は、下地層14はシード層12と粒径制御層13の表面に成長するので、下地層14はシード層12の表面の影響により結晶性が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、面内磁気記録方式に用いられる磁気記録媒体および磁気記憶装置に関する。
近年、磁気記憶装置、例えば磁気ディスク装置は、デジタル化した動画や音楽の記憶装置として広汎な用途に用いられている。特に、家庭用の動画記録用として用いられ、従来のビデオテープを用いた家庭用ビデオ装置にかわって、高速アクセス・小型・大容量等の特長を生かし、著しく市場規模が増大している。動画は特に情報量が多く、磁気ディスク装置の大容量化が求められている。そのため、これまで年率100%で増加してきた記録密度をさらに向上するため、磁気記録媒体および磁気ヘッドのいっそうの高記録密度化のための技術開発が不可欠である。
磁気記録媒体の高記録密度化の一手法として、媒体ノイズを低減し、信号対媒体ノイズ比(S/N比)を向上することが挙げられる。媒体ノイズは、直流消磁ノイズと遷移性ノイズからなるが、記録層が金属薄膜の場合は、遷移性ノイズが媒体ノイズのほとんどを占める。遷移性ノイズは磁化遷移幅aに依存し、磁化遷移幅aを小さくするほど、遷移性ノイズが低減する。磁化遷移幅aは下記式(1)で表されることが報告されている(T. C. Arnoldussen et al., IEEE Trans. Magn., 36, (2000)p92−p97)。
Figure 2006185489
ここで、S*は記録層の保磁力角型比、Mrは記録層の残留磁化、dは記録層の膜厚、dfは磁気記録媒体と磁気ヘッドとの実効磁気スペーシング、Hcは記録層の保磁力である。
上記式(1)により、磁化遷移幅aを低減するには、保磁力角型比S*を大きく、Mr×dを小さく、保磁力Hcを増加すればよい。これらのうち、保磁力角型比S*の増加およびMr×dの低減は、記録層の膜厚dを低減すれば達成できる。すなわち、記録層は、結晶粒子が厚さ方向に成長する際に同時に幅方向にも成長する。記録層の膜厚dを低減することでその結晶粒子の幅方向の成長を抑制する。その結果、結晶粒子の微細化が促進され、保磁力角型比S*の増加が図れる。
一方、記録層の保磁力Hcを増加するために、例えば記録層がCoCrPt系合金からなる場合、Pt含有量を増加させる手法が有効である。保磁力Hcを増加することで、磁化遷移幅aが低減されると共に、記録層に記録された残留磁化の長期安定性、つまり耐熱揺らぎ性の向上も期待できる。
特開2001−52330号公報
しかし、記録層の膜厚dを低減することにより再生出力の減少を招く。さらに記録層の膜厚dの低減と結晶粒子の微細化により、記録層に磁気的に形成される最小記録単位が占める体積が減少し、いわゆる耐熱揺らぎ性が低下するという問題が生じる。
また、記録層の保磁力Hcを増加するために単にPtを過剰に添加すると、記録層の母相であるCoCrにより構成される結晶構造が歪み、記録層の結晶性が低下する。そうすると、記録層の結晶性低下により、かえって媒体ノイズが増加し、耐熱揺らぎ性も低下するという現象が起きる。また、記録の際に、記録層の磁化を反転させるために印加する記録磁界の大きさが増大し、オーバーライト特性等の記録性能が低下する。このようなことから、記録層を構成する材料のPt量を単に増加して保磁力を増加しても、所期の目的である媒体ノイズの低減は達成できず、ひいては耐熱揺らぎ性の低下も招く。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、耐熱揺らぎ性の低下を回避すると共に記録層の保磁力を向上してS/N比の向上を図り、高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、基板と、前記基板上に形成された結晶質材料からなるシード層と、前記シード層上に形成された粒径制御層と、前記粒径制御層上に形成された下地層と、前記下地層上に形成された記録層と、を備え、前記粒径制御層は、Ag、W、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金からなる群のうち、いずれか一種の材料からなる磁気記録媒体が提供される。
本発明によれば、結晶質材料からなるシード層の上に、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金からなる群のうち、いずれか一種の材料からなる粒径制御層を設ける。粒径制御層はその上に形成される下地層の成長核として下地層の粒径制御を行い、下地層の粒径分布を良好なものとする。また、シード層が結晶質材料からなるので、その上に形成される粒径制御層および下地層の結晶性を向上させる。したがって、記録層は、良好な粒径分布および結晶性を有する下地層上に結晶成長するので、良好な粒径分布および結晶性を引き継ぐ。その結果、記録層は、良好な粒径分布により耐熱揺らぎ性の低下を回避しつつ保磁力を増加させ、さらにはS/N比を向上し、よって、高記録密度化が可能な磁気記録媒体が実現する。
上記シード層はB2結晶構造を有する合金から構成してもよい。シード層はB2結晶構造を有するので下地層との結晶整合性が高まり、下地層の結晶性をいっそう向上することができる。
上記粒径制御層の平均厚さが0.1nm以上でかつ5nm未満の範囲に設定されてもよい。粒径制御層は島状あるいは層状に形成されるが、平均厚さは、後述するように、粒径制御層が層状に形成されていると仮定した場合の厚さである。例えば、粒径制御層が島状に形成されている場合は、島状の粒径制御層の体積を形成されている面の面積で除した値に相当する。このように、粒径制御層をかかる範囲の平均厚さに設定することで、シード層上に島状あるいは薄層に堆積させ、その上に形成する下地層の成長核として機能させる。特に、粒径制御層を島状に堆積させてその下のシード層の表面を露出することで、下地層がシード層の表面に直接接触するようなり、下地層の結晶性を向上することができる。
本発明の他の観点によれば、上記いずれかの磁気記録媒体と、記録素子と磁気抵抗効果型再生素子を有する記録再生手段と、を備える磁気記憶装置が提供される。
本発明によれば、磁気記録媒体が記録層の記録方向の保磁力が高くかつS/N比が良好であるので、磁気記憶装置は高記録密度化が可能である。
図1は、本発明に係る磁気記録媒体の基本構成を示す図である。図1を参照するに、磁気記録媒体は、基板11と、基板11上に、シード層12、粒径制御層13、下地層14、記録層19から構成される。本願発明者は、結晶質材料からなるシード層12上に薄膜あるいは島状にAg膜やW膜等の粒径制御層13を設けることで、記録層19の面内方向の保磁力が増加し、S/N比が向上することを見出した。
本願発明者は本発明の作用を以下のように推察している。
すなわち、粒径制御層13は、シード層12上に、島状あるいは薄い層状に堆積し、その上に形成される下地層14の成長核となる。成長核を起点として下地層14の結晶粒子14aが成長し、さらにその上に記録層19の結晶粒子19aが成長する。すなわち、粒径制御層13の成長核の配置に対応して、下地層14および記録層19の結晶粒子14a。19aの粒径分布が決定される。粒径制御層13にAg膜やW膜等を用いることで、粒径制御層13の成長核が一様に分布し、記録層19の結晶粒子19aの粒径分布の分布幅が低減されていると考えられる。
一般に結晶粒子の粒径が小さい場合、結晶粒子の一軸異方性定数が小さい。一軸異方性定数が小さいと、記録層の保磁力を低下させる。本発明の磁気記録媒体は粒径分布の分布幅が低減されことで、粒径の小さい、すなわち記録層の保磁力を低減させる結晶粒子を低減できるので、記録層の保磁力が増加する。なお、結晶粒子の粒径分布の分布幅とは、結晶粒子の粒径を横軸にとりその度数を縦軸としてヒストグラムを作成した場合の、例えば最大の度数の半値幅をいう。
また、粒径制御層13は、結晶質のシード層12上に形成されているので、粒径制御層13自体の結晶性が良好となる。また、粒径制御層13が島状の場合は、下地層14はシード層12に接触するので、結晶性がいっそう良好となる。これらのことにより、記録層19の結晶粒子の粒径分布の分布幅が低減し、結晶性が良好となり、記録層19の面内方向の保磁力が増加し、S/N比が向上すると考えられる。
本発明によれば、記録層の保磁力を向上すると共にS/N比の向上を図り、高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置を提供できる。
以下図面を参照しつつ実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態の第1例に係る磁気記録媒体の断面図である。図2を参照するに、第1例に係る磁気記録媒体10は、基板11と、基板11上に、シード層12、粒径制御層13、下地層14、非磁性中間層15、第1磁性層16、非磁性結合層17、第2磁性層18、保護膜20、および潤滑層21が順次形成された構成からなる。
基板11は、特に制限はなく、ガラス基板、NiPめっきアルミ合金基板、シリコン基板、プラスチック基板、セラミックス基板、カーボン基板等を用いることができる。
なお、基板11の表面に、記録方向(磁気記録媒体が磁気ディスクの場合は周方向に相当する。)に沿って形成された多数の溝からなるテクスチャ、例えば、機械的テクスチャを形成してもよい。このようなテクスチャにより、第1磁性層16および第2磁性層18の磁化容易軸を記録方向に配向させることができる。テクスチャは基板11の表面に形成するかわりに、後述する図3に示す第2例に係る磁気記録媒体の第1シード層31の表面に設けてもよい。
シード層12は、結晶質材料の金属または合金、金属間化合物から構成される。シード層12は、B2結晶構造を有する合金、例えば、AlRuおよびNiAlから選択されることが好ましい。このような材料を用いることで、この上に形成される粒径制御層13の結晶性を高めることができる。
シード層12の厚さは5nm〜100nmの範囲に設定されることが好ましい。シード層12は厚くなるほど結晶性が良好になるので厚い程好ましい。従来の磁気記録媒体では、シード層上に下地層を直接設けていたものでは、シード層の厚さは薄い方が良いとされていた。すなわち、従来の磁気記録媒体では、シード層を厚く形成すると、シード層を構成する結晶粒子の結晶粒径が増大し、そのまま結晶粒径が下地層および記録層に引き継がれ、媒体ノイズを増加させてしまう。そこで、シード層の厚さを薄くすることで、シード層の結晶粒径の肥大化を抑制していた。しかし、薄膜のシード層は結晶性が良好ではないので、下地層の結晶性を向上することは困難であった。これに対して、本発明では、結晶粒径を制御する粒径制御層13をシード層12上に設けているので、結晶粒径を制御すると共にシード層12を厚膜化してシード層12の結晶性を向上し、その結果、下地層14の粒径制御と良好な結晶性を両立できるものである。
粒径制御層13は、Ag、W、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金から選択された材料から構成され、特にこれらの元素を単体で用いることが好ましい。粒径制御層13は、特にAgまたはWから構成されることが特に好ましい。もちろんこれらの元素を主成分とし、他の元素が含まれていてもよい。
粒径制御層13は、シード層12の表面に島状あるいは層状に堆積したものである。粒径制御層13は、島状に堆積したものであることが好ましい。すなわち、粒径制御層13は層状に面内方向に連続した連続膜ではなく、島状堆積体で互いに離間し、隣接する島状堆積体の間隙はシード層12が露出している方が好ましい。このように形成するためには、粒径制御層13の堆積量を少なくする。スパッタ法により粒径制御層13を形成する場合を例に説明する。所定のスパッタ電力量で粒径制御層13の材料からなるスパッタターゲットをスパッタし、生じたスパッタ粒子をシード層12上に堆積し始めると、シード層12上には、まず、島状堆積体が形成され、そして堆積を続けることで島状堆積体が面内方向に成長して連続膜になる。島状堆積体を形成するためには連続膜になる前にスパッタを停止する。
粒径制御層13の平均厚さは、薄い方が好ましく、0.1nm以上でかつ5nm未満の範囲(さらには0.1nm以上でかつ4nm以下の範囲)に設定することが好ましい。ここで、粒径制御層13の平均厚さは、例えば、種々のスパッタ電力量により粒径制御層13を連続膜に形成し、蛍光X線膜厚計から連続膜の厚さを求め、スパッタ電力量と連続膜の厚さとの関係から求めた粒径制御層13の厚さである。したがって、粒径制御層13の平均厚さが上記の範囲で薄い側では、粒径制御層13は島状に形成されており、粒径制御層13は島状および層状のいずれの形状の場合も含む。
下地層14は、bcc結晶構造を有する、Cr、Cr−X1合金(X1=Mo、W、V、B、Mo、およびこれらの合金から選択される一種)から選択され、厚さが3nm〜10nmの範囲に設定されることが好ましい。下地層14は、Cr−X1合金を用いることにより、その上に非磁性中間層15を設けた場合は、非磁性中間層15の結晶整合性を向上することで、第1磁性層16および第2磁性層18の結晶性を高めることができる。また、下地層14は、Cr−X1合金を用いることにより、その上に非磁性中間層15を設けない場合は、直接接触する第1磁性層16との結晶整合性を向上し、第1磁性層16および第2磁性層18の結晶性を高めることができる。
また、下地層14はCrまたはCr−X1合金からなる層を複数積層してもよい。積層することにより下地層14自体の結晶粒子の肥大化を抑制し、さらに第1磁性層16および第2磁性層18の結晶粒子の肥大化を抑制できる。
また、下地層14は、粒径制御層13が島状に堆積している場合は、シード層12と粒径制御層13を覆うように形成される。この場合は、粒径制御層13を成長核としてシード層12の表面に下地層14が結晶成長するので、シード層12がB2結晶構造を有する合金の場合、シード層12と下地層14との結晶整合性が良好となり、下地層14の結晶性を大幅に向上できる。
非磁性中間層15は、hcp(細密六方充填)構造を有するCo−X2(X2=Cr、Ta、Mo、Mn、Re、Ru、およびこれらの合金から選択される一種)の非磁性材料から選択され、厚さが0.5nm〜5.0nm(好ましくは0.5nm〜3.0nm)の範囲に設定される。非磁性中間層15は下地層14の表面上にエピタキシャル成長し、下地層14の結晶性及び結晶粒子の粒径分布を引き継ぐ。そして、非磁性中間層15はその上にエピタキシャル成長する第1磁性層16及び第2磁性層18に結晶性及び結晶粒子の粒径分布に良い影響を与える。また、非磁性中間層15は、CoあるいはCo−X2からなる層を複数積層してもよい。なお、非磁性中間層15は設けてもよく、設けなくともよい。
記録層19は、第1磁性層16、非磁性結合層17、および第2磁性層18から構成され、第1磁性層16と第2磁性層18とが非磁性結合層17を介して反強磁性的に交換結合された交換結合構造を有する。第1磁性層16および第2磁性層18の面内方向に配向した磁化は、外部磁界が印加されない状態で互いに反平行方向に向いている。
第1磁性層16は、Co、Ni、Fe、Co系合金、Ni系合金、Fe系合金等の強磁性材料から選択され、厚さが0.5nm〜20nmの範囲に設定される。第1磁性層16は、Co系合金のうち、特にCoCr、CoCr系合金、CoCrTa、CoCrTa系合金、及びCoCrPt、CoCrPt系合金が好ましい。第1磁性層16は、第1磁性層16自体の結晶粒子の粒径制御の点でCoCr−M1(M1=Pt、B、Ta、Ni、Cu、Ag、Pd、Si、C、Fe、Re、Nb、Hf及びこれらの合金から選択された一種)がさらに好ましい。また、第1磁性層16は、第2磁性層18の結晶配向性を向上する点で、上記の強磁性材料からなる層を複数積層することが好ましい。
非磁性結合層17は、例えばRu、Rh、Ir、Ru系合金、Rh系合金、Ir系合金等から選択される。これらのうち、Rh、Irはfcc(面心立方格子)構造を有するのに対しRuはhcp構造を有する。非磁性結合層17は、その上に形成される第2磁性層18がhcp構造を有する場合、RuあるいはRu系合金であることが好ましい。特に、第2磁性層18がhcp構造のCoCrPt系合金の場合は、CoCrPt系合金の格子定数a=0.25nmに対しRuはa=0.27nmで近接しているので、非磁性結合層17はRuあるいはRu系合金であることが好ましい。Ru系合金としてはCo、Cr、Fe、Ni、及びMnのうちいずれか一つ、またはこれらの合金とRuの合金が挙げられる。
また、非磁性結合層17の厚さは0.4nm〜1.2nmの範囲に設定される。この範囲非磁性結合層17の厚さを設定することで、非磁性結合層17を介して第1磁性層16と第2磁性層18とが反強磁性的に交換結合する。
第2磁性層18は、Co、Ni、Fe、Co系合金、Ni系合金、Fe系合金等から選択され、厚さが5nm〜20nmの範囲に設定される。Co系合金では、特にCoCr、CoCr系合金、CoCrTa、CoCrTa系合金、CoCrPt、およびCoCrPt系合金が好ましく、特に結晶粒の粒径の制御の点で、第1磁性層16と同様のCoCr−M1からなることが好ましい。さらに、第2磁性層18は異方性磁界の点で、CoCrPt−M2(M2=B、Ta、Ni、Cu、Ag、Pd、Si、C、Fe、Re、Nb、Hf及びこれらの合金)がさらに好ましい。
また、第1磁性層16と第2磁性層18との関係において、残留磁化と膜厚との積、いわゆる残留面積磁化の関係をMr1×t1<Mr2×t2に設定することが好ましい。ここで、Mr1、Mr2はそれぞれ第1磁性層16、第2磁性層18の残留磁化を表し、t1、t2はそれぞれ第1磁性層16、第2磁性層18の残留磁化を表す。このような関係に設定することで、記録層19は、実質的に、Mr2×t2−Mr1×t1の大きさの残留面積磁化を有し、第2磁性層18の残留磁化の方向と同じ方向の残留磁化を有することになる。実質的な残留面積磁化(=Mr2×t2−Mr1×t1)の大きさは、2.0nTm〜10.0nTmの範囲に設定されることが好ましい。
また、第2磁性層18を構成する強磁性材料は、第1磁性層16を構成する強磁性材料と異ならせてもよい。例えば、第2磁性層18を構成する強磁性材料は、第1磁性層16を構成する強磁性材料よりも異方性磁界が大きい材料から選択される。このような強磁性材料を選択する手法としては、第1磁性層16にPtを含まない強磁性材料を選択し、第2磁性層18にPtを含む強磁性材料を用いる。他の手法としては、Pt濃度(原子濃度として)が第1磁性層16よりも第2磁性層18の方が高い強磁性材料を用いる。
以上のように記録層19は、非磁性結合層17を挟んで積層された第1磁性層16と第2磁性層18とが反強磁性的に交換結合して構成されている。したがって、記録によって形成される残留磁化の実質的な体積は、交換結合した第1磁性層16と第2磁性層18との和となるので、記録層19が一層からなる場合よりも残留磁化の実質的な体積が増加し、すなわちKuV/kTのVが増加し、耐熱揺らぎ性が向上する。
なお、記録層19は磁性層が2層に限定されず3層以上の磁性層が積層して構成されてもよい。磁性層が互い交換結合し、そのうちの少なくとも2つ層が反強磁性的に結合していればよい。また、第1例に係る磁気記録媒体の変形例として、記録層19が一層の磁性層、例えば第2磁性層18のみから構成されてもよい。
保護膜20は、厚さが0.5nm〜10nm(好ましくは0.5nmから5nm)の範囲に設定され、例えばダイヤモンドライクカーボン、窒化カーボン、アモルファスカーボンなどにより構成される。
潤滑層21は、例えばパーフルオロポリエーテルを主鎖として末端基が−OH、フェニル基(例えば、AM3001(Ausimont社製商品名))等よりなる有機系液体潤滑剤より構成される。なお、保護膜20の種類に応じて、潤滑層21は設けてもよく、設けなくてもよい。
上述した磁気記録媒体10の各層は、潤滑層21を除き、スパッタ法、真空蒸着法、CVD(化学的気相成長)法等の真空プロセスや、電気めっき法、無電解めっき法等のウェットプロセスを用いて形成する。また、潤滑層21は、引き上げ法、液面低下法等の浸漬法や、スピンコート法等の塗布法を用いて形成する。
本実施の形態の第1例に係る磁気記録媒体10は、結晶質のシード層12の上に粒径制御層13を設けているので、粒径制御層13の成長核がその上に形成される下地層14の成長核となると共に、シード層12が粒径制御層13および下地層14の結晶性を向上させるので、第1磁性層16および第2磁性層18の結晶粒子の粒径分布の分布幅を低減し、結晶粒子の結晶性を向上させると考えられる。その結果、第1磁性層16および第2磁性層18の面内方向の保磁力を向上させると共にS/N比を向上させる。したがって、第1例に係る磁気記録媒体は高記録密度化が可能となる。
図3は、第1の実施の形態の第2例に係る磁気記録媒体の断面図である。第2例に係る磁気記録媒体は、上述した第1例の変形例である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図3を参照するに、第2例に係る磁気記録媒体30は、基板11と、基板11上に、第1シード層31、第2シード層12、粒径制御層13、下地層14、非磁性中間層15、第1磁性層16、非磁性結合層17、第2磁性層18、保護膜20、および潤滑層21が順次形成された構成からなる。第2例に係る磁気記録媒体30は、第2シード層31が設けられた以外は、図2に示す第1例に係る磁気記録媒体と同様の構成からなる。なお、第2シード層12は、図2に示す第1例に係る磁気記録媒体のシード層12と同様であり第2シード層12と同一の符号を付す。
第1シード層31は非磁性材料でかつ非晶質のCoW、CrTi、NiP、あるいはこれらの合金を主成分とする3元以上の合金等から選択される。第1シード層31の厚さは、5nm〜100nmの範囲に設定されることが好ましい。第1シード層31は、その表面が非晶質で結晶学的に一様であるので、基板表面に直接第2シード層12を設ける場合よりも、第2シード層12に結晶学的な異方性の影響を与えることを回避する。したがって、第2シード層12がそれ自体の結晶構造を形成し易くなる。その結果、第2シード層12が粒径制御層13、下地層14に好影響を与え、上述した作用が促進され、顕著な効果が現れる。特に、第2シード層12がB2結晶構造を有する材料の場合に効果がより顕著になる。
第2例に係る磁気記録媒体は第1例に係る磁気記録媒体と同様の効果を有し、その効果が顕著になる。すなわち、記録層の面内方向の保磁力およびS/N比が第1例に係る磁気記録媒体よりも向上する。
次に第1の実施の形態に係る実施例を説明する。
[実施例1]
ガラス基板の表面を洗浄後、以下の構成の磁気ディスクを作製した。
ガラス基板(直径65mm)/第1シード層:Cr50Ti50膜(50nm)/第2シード層:Al50Ru50膜(80nm)/粒径制御層:Ag膜/下地層:Cr75Mo25膜(5nm)/非磁性中間層:Co58Cr42膜(1nm)/第1磁性層:Co88Cr12膜(2.3nm)/非磁性結合層:Ru膜(0.7nm)/第2磁性層:CoCrPtBCu膜(18nm)/保護膜:カーボン膜(5nm)/潤滑層:AM3001(1.5nm)
なお、上記のかっこ内の数値は厚さを表し、組成の数値は原子%で表している。粒径制御層のAg膜は、平均厚さを0.5nmから5.0nmまで異ならせて、それぞれ実施例1−1〜1−6の磁気ディスクを形成した。なお、実施例1−1〜1−6のAg膜の平均厚さは、後述する図4に示してある。第1磁性層と第2磁性層との正味の残留面積磁化は3.5nTmになるようにそれぞれの厚さを設定した。なお、Ag膜の平均厚さは、上述した連続膜に仮定して設定した平均厚さと同様である。
上記の各層は以下の条件で成膜を行った。まず、Cr50Ti50膜を形成する前に加熱装置のPBN(熱分解窒化ホウ素)ヒータを用いて真空中でガラス基板を200℃に加熱した。次いで、DCマグネトロンスパッタ装置を用いてArガス雰囲気中(圧力0.67Pa)で、上記膜構成のうちCr50Ti50膜からカーボン膜までを順次形成した。次いで、引き上げ法によりカーボン膜の表面に潤滑層を塗布した。なお、加熱装置およびDCマグネトロンスパッタ装置の真空容器は予め1×10-5Pa以下の高真空に排気した後、アルゴンガスを供給し上記の圧力に設定した。
[実施例2]
実施例2に係る磁気ディスクは、実施例1の粒径制御層のAg膜のかわりにW膜を形成した以外は、実施例1の磁気ディスクと同様の構成とした。W膜は、平均厚さを0.5nmから5.0nmまで異ならせて、それぞれ実施例2−1〜2−6の磁気ディスクを形成した。なお、実施例2−1〜2−6のW膜の平均厚さは後述する図5に示してある。なお、W膜の平均厚さも上述したAg膜と同様にして設定した。
[比較例]
比較例に係る磁気ディスクは、粒径制御層のAg膜を形成しない以外は実施例1の磁気ディスクと同様の構成とした。
図4は、実施例1および比較例に係る磁気ディスクの特性図である。図4に示す保磁力は記録層の面内方向の保磁力である。保磁力の測定は、振動試料型磁力計(VSM)を用いて、磁気ディスクの面内方向に磁場(最大印加磁場:790kA/m)を印加して行った。また、S/N比は、孤立波出力と媒体ノイズとの比である。孤立波出力は線記録密度が104kFCIでの平均出力S(μV)、媒体ノイズN(μVrms)は遷移性ノイズとDC消磁ノイズとの和である。S/N比(dB)=20×log(S/N)とした。
図4を参照するに、比較例に対して実施例1−1〜1−5、すなわち粒径制御層のAg膜の平均厚さが0.5nm〜4.0nmの磁気ディスクでは、保磁力が増加しS/N比が向上していることが分かる。また、実施例1−6の磁気ディスクは、保磁力が比較例よりも若干低下しているが、S/N比は比較例と同様であることが分かる。このことから、Ag膜の平均厚さが5.0nm未満であればS/N比が比較例よりも高いことが推察される。また、実施例1ではAg膜の平均厚さが0.5nm未満については実験を行っていないが、比較例に対して実施例1−1が保磁力およびS/N比が急激に増加しているので、Ag膜の平均厚さが0.1nmでも効果を有することが推察される。すなわち、Ag膜の一原子層が島状に堆積している場合は、上述した平均厚さの決定方法から、平均厚さが0.1nm程度になることが予想される。
したがって、実施例1によれば、Ag膜の平均厚さが0.5nm以上でかつ4.0nm以下で比較例よりも実施例が保磁力およびS/N比の点で優れていることが確認できた。また、Ag膜の平均厚さが0.1nm以上5.0nm未満で比較例よりも保磁力およびS/N比の点で優れていることが推察される。また、保磁力が比較例よりも優れているので、耐熱揺らぎ性が比較例よりも優れていることが推察される。
図5は、実施例2および比較例に係る磁気ディスクの特性図である。図5に示す保磁力とS/N比は図4と同様にして測定したものである。なお、比較例は図4と同一のものであり、説明の便宜のために示している。
図5を参照するに、比較例に対して実施例2−1〜2−6、すなわち粒径制御層のW膜の平均厚さが0.5nm〜5.0nmの磁気ディスクでは、保磁力が増加していることが分かる。また、比較例に対して実施例2−1〜2−5、すなわちW膜の平均厚さが0.5nm〜4.0nmの磁気ディスクでは、S/N比が向上していることが分かる。実施例2−6の磁気ディスクは、S/N比は比較例と同様であるが、保磁力が比較例よりも優れているので、W膜の平均厚さが5.0nm未満ではS/N比が比較例よりも高いことが推察される。
したがって、実施例2によれば、W膜の平均厚さが0.5nm以上でかつ4.0nm以下で比較例よりも実施例が保磁力およびS/N比の点で優れていることが確認できた。また、W膜の平均厚さが0.1nm以上5.0nm未満で比較例よりも保磁力およびS/N比の点で優れていることが推察される。なお、W膜の平均厚さを0.1nm以上としたのは、実施例1と同様の理由によるものである。
(第2の実施の形態)
本発明の実施の形態は、第1の実施の形態に係る磁気記録媒体を備えた磁気記憶装置に関するものである。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る磁気記憶装置の要部を示す図である。図6を参照するに、磁気記憶装置60は大略ハウジング61からなる。ハウジング61内には、スピンドル(図示されず)により駆動されるハブ62、ハブ62に固定され回転される磁気記録媒体63、アクチュエータユニット64、アクチュエータユニット64に取り付けられ磁気記録媒体63の半径方向に移動されるアーム65及びサスペンション66、サスペンション66に支持された磁気ヘッド68が設けられている。磁気ヘッド68は、MR素子(磁気抵抗効果型素子)、GMR素子(巨大磁気抵抗効果型素子)、又はTMR素子(トンネル磁気効果型)等の再生ヘッドと誘導型の記録ヘッドとの複合型ヘッドからなる。この磁気記憶装置60の基本構成自体は周知であり、その詳細な説明は本明細書では省略する。
磁気記録媒体63は、例えば第1の実施の形態の第1例および第2例のいずれかに係る磁気記録媒体である。磁気記録媒体63は、記録層の面内方向の保磁力が高く、かつS/N比が良好であるので、磁気記憶装置60の高記録密度化を図ることが可能である。
なお、本実施の形態に係る磁気記憶装置60の基本構成は、図6に示すものに限定されるものではなく、磁気ヘッド68は上述した構成に限定されず、公知の磁気ヘッドを用いることができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上記第1の実施の形態の第1例および第2例において、磁気記録媒体は磁気ディスクを例として説明したが磁気テープでもよい。磁気テープにはディスク状の基板のかわりにテープ状の基板、例えば、テープ状のPET、PEN、ポリイミド等のプラスチックフィルムを用いる。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 基板と、
前記基板上に形成された結晶質材料からなるシード層と、
前記シード層上に形成された粒径制御層と、
前記粒径制御層上に形成された下地層と、
前記下地層上に形成された記録層と、を備え、
前記粒径制御層は、Ag、W、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金からなる群のうち、いずれか一種の材料からなることを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2) 前記シード層はB2結晶構造を有する合金からなることを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記3) 前記シード層はAlRuあるいはNiAlからなることを特徴とする付記2記載の磁気記録媒体。
(付記4) 前記シード層の厚さが5nm以上でかつ100nm以下の範囲に設定されることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記5) 前記基板と前記シード層との間に非晶質のCoW、CrTi、およびNiPからなる群のうち、いずれか1種の材料からなる他のシード層をさらに備えることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記6) 前記粒径制御層の平均厚さが0.1nm以上でかつ5nm未満の範囲に設定されることを特徴とする付記1〜5のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記7) 前記粒径制御層は前記シード層の表面に島状に形成され、前記下地層がシード層および粒径制御層を覆うように形成されてなることを特徴とする付記1〜6のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記8) 前記粒径制御層は、Ag、Ag基合金、W、およびW基合金からなる群のうちいずれか一種の材料からなることを特徴とする付記1〜7のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記9) 前記下地層と第1磁性層との間に非磁性中間層を更に備え、該非磁性中間層はCo−X2の非磁性材料からなり、該X2は、Cr、Ta、Mo、Mn、Re、Ru、およびこれらの合金からなる群のうちいずれか一種から選択されることを特徴とする選択されることを特徴とする付記1〜8のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記10) 前記記録層は、
前記下地上に、第1の磁性層、非磁性結合層、第2の磁性層が積層されてなり、
前記第1の磁性層と第2の磁性層とは交換結合すると共に、外部磁場が印加されない状態で該第1の磁性層の磁化と第2の磁性層との磁化とが互いに反平行であることを特徴とする付記1〜9のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記11) 前記第1の磁性層および/または第2の磁性層は、CoCr−M1合金からなり、該M1はPt、B、Ta、Ni、Cu、Ag、Pd、Si、C、Fe、Re、Nb、Hf及びこれらの合金からなる群のうちいずれか一種から選択されることを特徴とする付記1〜10のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記12) 付記1〜11のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体と、
記録素子と磁気抵抗効果型再生素子を有する記録再生手段と、を備える磁気記憶装置。
(付記13) ディスク状基板と、該ディスク状基板上に形成された結晶質材料からなるシード層と、該シード層上に形成された粒径制御層と、該粒径制御層上に形成された下地層と、該下地層上に形成された記録層とを有する磁気ディスク媒体と、
記録再生手段とを備える磁気ディスク装置であって、
前記粒径制御層は、Ag、W、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金からなる群のうち、いずれか一種の材料からなることを特徴とする磁気ディスク装置。
本発明に係る磁気記録媒体の基本構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第1例に係る磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態の第2例に係る磁気記録媒体の断面図である。 実施例1および比較例に係る磁気ディスクの特性図である。 実施例2および比較例に係る磁気ディスクの特性図である。 本発明の第2の実施の形態の磁気記憶装置の要部を示す図である。
符号の説明
10、30、63磁気記録媒体
11 基板
12 シード層(第2シード層)
13 粒径制御層
14 下地層
14a、19a 結晶粒子
15 非磁性中間層
16 第1磁性層
17 非磁性結合層
18 第2磁性層
19 記録層
20 保護膜
21 潤滑層
31 第1シード層
68 磁気ヘッド

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された結晶質材料からなるシード層と、
    前記シード層上に形成された粒径制御層と、
    前記粒径制御層上に形成された下地層と、
    前記下地層上に形成された記録層と、を備え、
    前記粒径制御層は、Ag、W、Cu、Mo、Cr、Au、Mn、Rh、Ta、V、およびこれらの合金からなる群のうち、いずれか一種の材料からなることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記シード層はB2結晶構造を有する合金からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記シード層はAlRuあるいはNiAlからなることを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録媒体。
  4. 前記基板と前記シード層との間に非晶質のCoW、CrTi、およびNiPからなる群のうち、いずれか1種の材料からなる他のシード層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  5. 前記粒径制御層の平均厚さが0.1nm以上でかつ5nm未満の範囲に設定されることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  6. 前記粒径制御層は前記シード層の表面に島状に形成され、前記下地層がシード層および粒径制御層を覆うように形成されてなることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  7. 前記粒径制御層は、Ag、Ag基合金、W、およびW基合金からなる群のうちいずれか一種の材料からなることを特徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  8. 前記記録層は、
    前記下地上に、第1の磁性層、非磁性結合層、第2の磁性層が積層されてなり、
    前記第1の磁性層と第2の磁性層とは交換結合すると共に、外部磁場が印加されない状態で該第1の磁性層の磁化と第2の磁性層との磁化とが互いに反平行であることを特徴とする請求項1〜7のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  9. 請求項1〜8のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体と、
    記録素子と磁気抵抗効果型再生素子を有する記録再生手段と、を備える磁気記憶装置。
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