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JP3745555B2 - テーパー付角パイプ部材の製法 - Google Patents

テーパー付角パイプ部材の製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動2輪車のリヤスイングアーム等に好適なテーパー付角パイプ部材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動2輪車のリヤスイングアームには、縦長角形断面のテーパーパイプが使用されている。この製法の一例として、特開平2−286488号、同2−286489号に記載されたものがある。
【0003】
これらはいずれも、まず丸パイプの素管を形成し、この素管の周囲にダイスを回転させてつぶし成形する回転式スエージング加工によりテーパー管とし、最後にバルジ加工又は圧縮成形により角形断面にするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例のものは、丸パイプ素管から角パイプを得るまでに、回転式スエージング加工と、その後のバルジ加工又は圧縮成形との計2工程を必要とし、比較的加工工程が多くなるとともに、回転式スエージング加工を採用するため、長さ方向断面内における各壁部は肉厚変化を生じ得るが、横断面すなわち長さ方向と直交する断面内における各壁部は均一の肉厚である。したがって、横断面内における各壁部の肉厚を任意に設定して効率よく断面係数を確保することができない。
【0005】
一方、自動2輪車のリヤスイングアームでは、荷重のかかり方が上下、左右方向では異なるため、パイプ部材の横断面における上下と左右方向ではそれぞれ肉厚を異ならせるような自由な偏肉成形が望まれる。しかし、係る偏肉成形は前記従来の成形方法では不可能である。本願発明は、このような要請の実現を目的とする。なお、パイプ部材の上下左右とは横断面の長手方向を上下方向とし、これと直交する方向を左右方向として表現する。また、前方とは自動2輪車のリヤスイングアームとして使用するときにおける車体の進行方向をいう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願発明のテーパー付角パイプ部材の製法に係る第1の発明は、角形断面に押し出し成形された角パイプ素管を用い、この角パイプ素管の少なくとも一部壁面を長さ方向へテーパー状に成形するテーパー付角パイプ部材の製法において、
前記角パイプ素管を構成する上下左右の各壁部のうち、一部の壁部の肉厚を他の壁部と異なるように偏肉させ、かつ少なくとも一部の壁部の内壁面又は外壁面に長さ方向へ延びるリブを予め一体に形成するとともに、
前記テーパ成形は、前記角パイプ素管の周囲を囲み、軸直交方向へ移動するように複数に分割されたダイスの内側空間内へ前記角パイプ素管を挿入し、かつこの角パイプ素管の内側へ予めテーパーを付けられた芯型を入れ、前記ダイスを軸直交方向へ移動させる非回転式スウェージングをすることにより、前記偏肉したテーパー状にすることを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、前記角パイプ素管の少なくとも一部壁面を長さ方向へテーパー状に成形するとともに、この角パイプ素管の内部空間を長さ方向へ延びる一体の隔壁で予め複数に区画したことを特徴とする。
【0009】
第3の発明は上記第の発明において、前記テーパー部を長さ方向一端部側に形成するとともに、テーパー成形面と直交する壁部の長さ方向断面において、テーパー成形されない他端部の肉厚T1とテーパー成形側端部の肉厚T2との間にT1>T2なる関係を有する部分を少なくとも一部に形成したことを特徴とする。
【0010】
第4の発明は上記第3の発明において、前記隔壁で複数に区画された各室のうち、テーパー状に成形される壁面を持たない室の側壁を、テーパー状に成形される壁面を持つ室の側壁よりも薄肉にすることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
第1の発明によれば、押し出し成形された角パイプ素管を用い、角形断面を構成する上下左右の各壁部のうちの少なくとも一部の壁部が他の壁部よりも厚肉の壁部となるように自由に偏肉して押し出し成形できる。
また他の壁部よりも厚肉となる任意の偏肉条件で成形することにより、上下左右の各壁部ごとに肉厚を変化させて断面係数を効率よく確保することができる。
さらに、一部の壁部の内壁面又は外壁面に長さ方向へ延びる一体のリブで形成することにより、リブの補強構造によってパイプ部材全体の剛性を高めることができる。
【0012】
また、この角パイプ素管の少なくとも一部壁面を非回転式スエージングにより角パイプ素管と同じ偏肉条件を維持したまま角パイプ素管の少なくとも一部壁面を長さ方向へテーパー状に成形できる。
【0013】
第2の発明によれば、角パイプ素管の内部空間を長さ方向へ延びる一体の隔壁で予め複数に区画することにより、日の字状や目の字状等、パイプ部材全体の剛性を高める断面形状として知られた断面形状を任意に採用できる。
【0014】
第3の発明によれば、長さ方向一端側をテーパー成形すると、隔壁によりテーパー成形面と隔てられた壁部は、テーパー成形に伴う伸びにより薄肉となる。したがってこの部分の肉厚をT2、ここを通る長さ方向断面上の他端側における肉厚をT1とすれば、T1>T2となる。一方、テーパー成形面と隔壁の間にある壁部はテーパー成形面からの肉厚移動があるのであまり肉厚変化せず、この部分の肉厚はほぼT1となる。したがって、長さ方向において部分的に肉厚変化を生じさせることができる。
【0015】
第4の発明によれば、上記第の発明において、隔壁で複数に区画された各室のうち、テーパー状に成形される壁面を持たない室の側壁を、テーパー状に成形される壁面を持つ室の側壁よりも薄肉にすると、テーパー成形時の肉延びの不均一を是正することができるので、テーパー成形に伴うクラックの発生を防止できる
【0016】
【発明の実施の形態】
まず、本願発明の前提となるテーパー付角パイプ部材の製法として、自動2輪車のリヤスイングアームを製造する方法について図1〜図5により説明する。なお、ここで説明するテーパー付角パイプ部材は、本願発明の対象部材をより簡略にしたものに相当し、内部にリブや隔壁を有さない中空パイプである。但し、このようなパイプ部材であってもリブ及び隔壁の形成を除き、本願発明の第1工程及び第2工程を説明可能である。
【0017】
まず、図3はこのテーパー付角パイプ部材を採用した自動2輪車の外形を示し、前輪1を下端に支持するフロントフォーク2の上端は、メインフレーム3の前端へ支持されている。メインフレーム3の後端部には、ピボット4によりリヤスイングアーム5の前端部が中上下方向へ揺動自在に支持され、リヤスイングアーム5とメインフレーム3側から延びるステー6との間にリヤクッション7が取付けられ、リヤスイングアーム5の後端には後輪8が支持されている。また、メインフレーム3から下方へ延びるエンジンハンガ9によりエンジンEが支持されている。
【0018】
図4はリヤスイングアーム5の平面図、図5は同側面図である。これらに示すように、リヤスイングアーム5は左右一対のフォークアーム部10、これら左右の各前端部を連結するクロスメンバ部11、その前方へ左右対をなして突出する軸受アーム部12、及びその前端部に設けられて左右のメインフレーム間に架け渡されたピボット軸を支持するための軸受13を備える。
【0019】
さらに、フォークアーム部10の後端部には後輪8の車軸を支持するためのエンドピース14が溶接され、かつその前方近傍で片側のフォークアーム部10にはチェーンガイドステー15が溶接で取付けられている。図1に明らかなように、フォークアーム部10は後方へ向って次第に細くなるテーパー状をなし、横断面縦長の角形断面をなしている。
【0020】
フォークアーム部10はアルミ合金又は鉄等適宜金属材料からなり、その上壁16及び下壁18が、左壁17及び右壁19よりも厚肉となるように偏肉成形されている。このようにすると、フォークアーム部10にとって好ましい断面係数条件に合致できる。すなわち、フォークアーム部10には後輪8から上下方向の大きな荷重が加わるため、特に上壁16及び下壁18の肉厚を厚くすることで効率よく断面係数を大きくすることができる。
【0021】
図1及び図2は、このフォークアーム部10を製造する方法を説明するための図である。図1中Aは第1工程を示し、まず、アルミ合金又は鉄等の適当な金属材料を熱間又は冷間押し出し成形により縦長断面の角パイプ素管20を成形する。横断面において長手方向を上下とした場合、上壁21及び下壁23が左壁22及び右壁24よりも厚肉になるように押し出し型を設定してある。
【0022】
但し、図のように上下と左右でそれぞれ同一肉厚とすることなく、それぞれをさらに肉厚を異ならせることも可能である。すなわち、押し出し成形により自由な偏肉成形ができる。また、当然ながら、長さ方向の断面では肉厚が均一となる。
【0023】
図2は第2工程を示す図であり、第1工程で得られた角パイプ素管20をダイスを回転させない非回転式スエージング加工により、一端側に向かって次第に細く絞る工程を示し、一端側にテーパー部28aが形成された芯型28をダイス29の中心部に形成された成形空間29a内へ挿入する。成形空間29aの上部内壁面はテーパー部28aに対応するテーパー面29bになっている。
【0024】
ダイス29は角パイプ素管20の挿入方向と直交する方向の断面が略正方形をなす。このダイス29は、4分割された加圧ダイス29c乃至29fにより形成され、それぞれは略正方形をなして対角線方向へ移動自在である。ダイス29の外側には、これを円形に囲む回転ハウジング29gが設けられ、その円形壁面の全周には等間隔で複数の加圧ローラ29h(図2は一部のみ表示)が回転自在に取付けられ、モータによる回転ハウジング29gの回転により、各29c乃至29fの外側角部と接触又は非接触するようになっている。
【0025】
そこで、回転ハウジング29gを回転させるとともに、角パイプ素管20をダイス29と芯型28の隙間に挿入していくことにより角パイプ素管20の一端側がテーパーに加工される。これをダイス29から取外せば、テーパー付偏肉角パイプ部材26が得られる。このテーパー付偏肉角パイプ部材26は、横断面において角パイプ素管20と同じ偏肉条件を維持する。なお、軸方向断面では、絞り側が次第に肉厚となるように変化させることも可能である。
【0026】
このようにして得られたテーパー付偏肉角パイプ部材26は、適当な温度で適当な時間時効して強度を得るための熱処理が行われた後、必要な長さに整えるために後端が切断され、エンドピース14を取付けるためにその後端部に切り込み27を入れ、必要な曲げ加工、先端加工を施した後、クロスメンバ部11、エンドピース14、チェーンガイドステー15等を溶接することによりリヤスイングアーム5が得られる。
【0027】
この方法によれば、任意な偏肉条件でテーパー付角パイプ部材を成形することが可能になる。しかも、この例ではテーパー部25を上壁21のみに形成したので、上壁21と下壁23の形状がテーパー付偏肉角パイプ部材26の長さ方向中心線に対して非対称になる。もちろん長さ方向中心線に対して対称にすることも可能である。
【0028】
したがって、上下左右の各壁部ごとに肉厚を変化させて断面係数を効率よく確保することが可能になり、また形状を非対称にでき、かつ角Rの設定も自由になるから形状の自由度が増し、車体用部材として最適なものとなる。
【0029】
このテーパー部25では細くなるに従って、内側角Rを徐々に小さくすることが可能である。小さくすることにより、スエージング時の材料の巻き込み等を押え、良好なフローとなる。これは、外側の角Rを変更しても同様の効果を得ることができる。
【0030】
その上、第1及び第2の計2工程で成形でき、前記従来法のように、バルジ加工又は圧縮成形工程を削減できるので、成形工数を削減し、コストダウンを図ることができる。しかも、回転式スエージングで円筒をテーパーにし、その後角形状に成形する従来方法では不可能であった、通称、日の字又は目の字状断面であっても中型を分割することでテーパー形状に成形することが可能となる。
【0031】
図6乃至図8は、本願発明の第1実施例に係るテーパー付偏肉角パイプ部材26を示し、このテーパー付偏肉角パイプ部材26は、フォークアーム部10等に使用する上記製法によって得ら、図6は前端側を手前にした斜視図、図7は図6の7−7線に沿う後端部の断面図、図8は図6の8A−8A線に沿う断面Aと、同8B−8B線に沿う断面Bを併設した図である。
【0032】
図6及び図7に示すように、テーパー付偏肉角パイプ部材26は略目の字形断面の角パイプを用いて非回転型ダイスを用いたスエージングで成形され、略上下にテーパー部25が形成されている。
【0033】
テーパー付偏肉角パイプ部材26の成形に先立って、パイプ素管は中空部内に長さ方向へ平行する上下二段の隔壁50、51が形成され、これにより中空部が上室52、中室53、下室54に区画されている。
【0034】
テーパー付偏肉角パイプ部材26の上下各面の幅は、前端から中央部までが一定(W1)であり、中央部から後端の幅(W2)へかけて徐々に狭くなっている(W1>W2)。
【0035】
肉厚は、前端側の各部で一定(T1)である。然し、左壁22及び右壁24のうち特に各室に対応する各部に符号を付した場合、中室53の側壁56の肉厚は後方へ向かって徐々に薄くなり、後端側はT2となる(図7参照)。一方、上室52及び下室54の側壁55、57の各肉厚は一定(T1)であるから、図8に明らかなように、後端側では中室53の側壁56のみが薄くなる(すなわちこの部分の肉厚をT2とすれば、T2<T1)。
【0036】
この肉厚変化はテーパー付偏肉角パイプ部材26の成形時に形成される。これはテーパー部25がテーパー形成時に長さ方向へ延び、このときテーパーに形成される上室52及び下室54の側壁55、57は高さ方向が短くなるため肉厚を変化させなくとも延び分の肉を確保することができる。しかし、中間の側壁である中室53の側壁56は高さが不変で長さだけが延びるので、肉厚を薄くして延び分の肉を確保する必要があるためである。
【0037】
この側壁56の肉厚変化はテーパー形成時のスエージングにおける中型と外型の間隔により決定されるものであるが、外型の幅を小さくすることにより肉厚を薄くする方が、中型の幅を大きくして肉厚を薄くするよりも成形後の中型の抜けがスムーズになるので望ましい。
【0038】
本実施例では、隔壁50、51の存在により側壁の肉が移動しにくくなるので、このように肉厚変化させることにより、スエージング加工でテーパー付偏肉角パイプ部材26を成形する際、側壁56の側壁55又は側壁57に対する境界部におけるクラックの発生を防止でき、成形性が向上する。
【0039】
図9乃至図11に基づいて第2実施例を説明する。本実施例も前実施例と同様にして成形されたテーパー付偏肉角パイプ部材26を用いてリヤスイングアーム5を構成したものである。但し、本実施例のフォークアーム部10は前端側の軸受アーム部12がフォークアーム部10本体部分と一体に形成されている点でこれまでと異なる。
【0040】
すなわち、左右のフォークアーム部10は、それぞれ前部をクロスメンバ部11よりも前方へ延出する軸受アーム部12とし、その先端でピボットパイプ60の両端へ溶接してある。図9及び図10中の符号61はクロスメンバ部11から上方へ突出するステー、62はステー61の上端と左右のエンドピース14間を連結する略U字形の補強パイプである。
【0041】
フォークアーム部10はそのテーパー付偏肉角パイプ部材26を図11にも示すように、前端側をテーパー部25とすることにより軸受アーム部12が形成され、その先端にはピボットパイプ60の外周へ当接するための弧状凹部63が形
【0042】
テーパー付偏肉角パイプ部材26の後部64側はストレートに形成され、ここにエンドピース14が嵌合後溶接されている。この場合、後部64はテーパー付偏肉角パイプ部材26の形成時に中子を出入りするため大きな開口部を有するが、エンドピース14の嵌合部を大型にすることで対処できる。
【0043】
このように、テーパー付偏肉角パイプ部材26は、前後いずれか一方側から中子を出入りするため、他側にテーパー部25を形成することになり、前側を絞れば軸受アーム部12を容易に一体形成できる。
【0044】
図12はテーパー付偏肉角パイプ部材26を日の字形断面に形成した第3実施例を示す。図中のAは平面形状、Bは側面形状、Cは前端形状を示す。このように、中空部内の区画を任意にでき、Cに示す隔壁70に代えてDに示す変化形のように、リブ71にすることもできる。また、隔壁70及びリブ71の位置や数も任意であり、上下に設けることもできる。
【0045】
これは、従来の円筒パイプを回転式スエージングでテーパー化し、さらにこれを角パイプにする成形方法では不可能であり、本願発明により可能になったものである。
【0046】
図13及び図14は、テーパー付偏肉角パイプ部材26の上室80の上側後方部のみにテーパー部25を形成した第4実施例を示す。図13は、その斜視図であり、図14は図13の14矢示方向から見た背面図である。
【0047】
本実施例においても第3実施例と同様に、前端側では上室80の側壁82と下室81の側壁83の肉厚はT1で同じであるのに対し、後端側ではテーパー部25が形成される上室80の側壁82の肉厚T1より、テーパー部25が形成されない下室81の側壁83の肉厚T2の方が薄くなっている。
【0048】
これにより、隔壁84の存在によるスエージング加工でテーパー付偏肉角パイプ部材26を形成する際のクラックの発生を防止することができ、日の字形断面をなし、かつ上下の室を囲む側壁の肉厚が異なるテーパー付偏肉角パイプ部材26を容易に成形できる。なお、その際、外型の幅を小さくすることにより側壁83の肉厚を薄くする方が、成形後の中型の抜けをスムーズにする上で望ましいのは、第3実施例と同様である。
【0049】
なお、本願発明の適用は、リヤスイングアーム5のみに限定されず、他の車体フレーム各部に適用可能である。例えば、図3において、メインフレーム3、ステー6及びエンジンハンガ9等テーパー付偏肉角パイプ部材を必要とする場所ならばどこでもよい。さらに、第2工程の成型方法としてロール鍛造や内外型を用いた鍛造等の方法を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の前提となる角パイプの成形方法を説明する図
【図2】 上記前提方法の第2工程を示す図
【図3】 上記前提方の成形品が適用された自動2輪車の側面図
【図4】 そのリヤスイングアームの平面図
【図5】 その側面図
【図6】 第1実施例に係るパイプ部材の斜視図
【図7】 図6における7−7線に沿う断面図
【図8】 同上8A−8A及び8B−8B線に沿う断面図
【図9】 第2実施例に係るパイプ部材を示す図
【図10】その側面図
【図11】そのフォークアーム部の側面及び平面形状を併記した図
【図12】第3実施例に係るテーパー付偏肉角パイプ部材を示す図
【図13】第4実施例に係るテーパー付偏肉角パイプ部材の斜視図
【図14】その背面図
【符号の説明】
3:メインフレーム、5:リヤスイングアーム、10:フォークアーム部、16:上壁、17:左壁、18:下壁、19:右壁、20:角パイプ素管、25:テーパー部、26:テーパー付偏肉角パイプ部材

Claims (4)

  1. 角形断面に押し出し成形された角パイプ素管を用い、この角パイプ素管の少なくとも一部壁面を長さ方向へテーパー状に成形するテーパー付角パイプ部材の製法において、
    前記角パイプ素管を構成する上下左右の各壁部のうち、一部の壁部の肉厚を他の壁部と異なるように偏肉させ、かつ少なくとも一部の壁部の内壁面又は外壁面に長さ方向へ延びるリブを予め一体に形成するとともに、
    前記テーパ成形は、前記角パイプ素管の周囲を囲み、軸直交方向へ移動するように複数に分割されたダイスの内側空間内へ前記角パイプ素管を挿入し、かつこの角パイプ素管の内側へ予めテーパーを付けられた芯型を入れ、前記ダイスを軸直交方向へ移動させる非回転式スウェージングをすることにより、前記偏肉したテーパー状にすることを特徴とするテーパー付角パイプ部材の製法。
  2. 前記角パイプ素管の内部空間を長さ方向へ延びる一体の隔壁で予め複数に区画したことを特徴とする請求項1に記載したテーパー付角パイプ部材の製法。
  3. 前記テーパー部を長さ方向一端部側に形成するとともに、テーパー成形面と直交する壁部の長さ方向断面において、テーパー成形されない他端部の肉厚T1とテーパー成形側端部の肉厚T2との間にT1>T2なる関係を有する部分を少なくとも一部に形成したことを特徴とする請求項記載のテーパー付角パイプ部材の製法。
  4. 前記隔壁で複数に区画された各室のうち、テーパー状に成形される壁面を持たない室の側壁を、テーパー状に成形される壁面を持つ室の側壁よりも薄肉にすることを特徴とする請求項3記載のテーパー付角パイプ部材の製法。
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